JP2007271898A - 半透過型液晶表示装置用カラーフィルターおよびその製造方法、並びにそれを用いた半透過型液晶表示装置 - Google Patents

半透過型液晶表示装置用カラーフィルターおよびその製造方法、並びにそれを用いた半透過型液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】透明材層の段差による着色材層流れ込みを利用したカラーフィルターにおいて、表示領域の中心と周縁部の内周での色特性が同等なカラーフィルタ、および均一な表示特性を示す半透過型液晶表示を得る。
【解決手段】透明基板上の表示領域には第1の領域と第2の領域からなる複数色の画素が形成され、表示領域を囲む非表示領域には遮光性の額縁層が形成され、第2の領域には透明基板上に透明材層と着色材層が積層され、額縁層上にも透明材層が積層されてなる半透過型液晶表示装置用カラーフィルター基板であって、
周縁部の内周から800μm以内の第2の領域には、着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域を有することを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルター。
【選択図】図11

Description

本発明は、透過型液晶表示と反射型液晶表示の両方の方式を兼ね備えた半透過型液晶表示装置用カラーフィルター、およびその製造方法、並びにそれを用いた半透過型液晶表示装置に関するものである。
液晶表示装置は軽量、薄型、低消費電力等の特性を生かし、ノートPC、携帯情報端末、デスクトップモニタ、デジタルカメラなど様々な用途で使用されている。バックライトを使用した液晶表示装置においては、低消費電力化を進めるためにバックライト光の利用効率を高めることが求められ、カラーフィルターの高透過率化が要求されている。一方、カラーフィルターの透過率は年々向上しているが、透過率向上による消費電力の大幅な低下は望めなくなってきている。最近では電力消費量の大きなバックライト光源を必要としない反射型液晶表示装置の開発が進められており、透過型液晶表示装置にくらべ約1/7と大幅な消費電力の低減が可能であることが発表されている(例えば非特許文献1参照)。 反射型液晶表示装置は、透過型液晶表示装置に比べ低消費電力であり、屋外での視認性に優れるという利点はあるものの、十分な環境光強度が確保されない場所では表示が暗くなってしまい、視認性が極端に悪くなるという問題点がある。暗い環境下でも表示が視認されるようにするために、(1)バックライトを設け、反射膜の一部に切り欠きを入れ、一部が透過型表示方式、一部を反射型表示方式とした液晶表示装置、半透過半反射型表示方式(いわゆる半透過半反射型液晶表示装置、以降、単に半透過型液晶表示装置という。例えば、非特許文献2参照)、(2)フロントライトを設けた液晶表示装置などが考案されている。
反射膜の一部に切り欠きを入れ、バックライトを設けた半透過型液晶表示装置では、バックライト光を利用する透過表示と環境光を利用する反射表示が1画素内に共存するため、環境光強度によらず、視認性のよい表示を行うことが出来る(例えば、特許文献1参照)。しかし、図1に示すような従来の構成のカラーフィルター、すなわち、反射表示用の第2の領域と透過表示用の第1の領域が特別には設けられていない、1画素内での着色が均一なカラーフィルターを用いた場合には、鮮やかな透過表示を得ようとすると問題点が生じていた。具体的には透過色の色鮮やかさ(色純度)を向上させると、反射色もそれに伴いさらに色純度が高くなり、色純度とトレードオフの関係にある明るさが極端に低下し、十分な視認性が得られないというものである。この問題点は、透過表示を行うときにはバックライト光がカラーフィルターを1回透過するのに対して、反射表示では、環境光が入射時と反射時の2回カラーフィルターを透過することに起因する。
そこで、透過表示用の第1の領域と反射表示用の第2の領域の表示色を同一にする(色純度、明るさ、色調を同一にする)方法として、第2の領域に透明樹脂材層を形成して、第1の領域と第2の領域で着色材層の膜厚を変えることが記載されている(例えば、特許文献2参照)。図2は、従来知られている膜厚を調整する方式での半透過型液晶表示装置用カラーフィルターの断面図を模式的に示したものである。第2の領域6には透明樹脂材層3が形成され、第2の領域6の着色材層4の膜厚は、第1の領域7の着色材層4の膜厚に比べて、薄くなっている。このような構成とすることで、色鮮やかな透過表示と明るい反射表示を得ることが可能となる。
このようなカラーフィルターを製造する方法の一例について、図3を参照しながら説明する。まず、図3(a)に示すように、ブラックマトリクス2を設けた基板1上に透明樹脂材層3を設けることにより、段差を形成する。
次に、図3(b)に示すように、着色材層4を形成するための感光性カラーレジストを塗布する。そして、フォトマスクを通して紫外線等を照射することにより、感光性カラーレジストの第1の領域6および第2の領域7に対応する領域を露光する。
その後、現像、加熱硬化することにより、図3(c)に示すように、第2の領域6の着色材層4の膜厚が、第1の領域7の着色材層4の膜厚に比べて、薄くなったカラーフィルターが得られる。
また、第2の領域に透明樹脂材層を形成し、複数の着色材層を積層させ、ならびに積層させる着色材層の着色特性を異ならせることで、透過表示と反射表示のそれぞれで所望の色調を得ることが考案されている(例えば、特許文献3参照)。図4は、上記カラーフィルターの一例を示す模式図である。ここで、最上層に感光性カラーレジストを用いれば、下層着色材層との一括パターン加工ができ、製造工程の増加を抑えることが可能となる。パターン加工の際には、第2の領域の下層着色材層のみを現像時に溶解させ、第2の領域の着色材層については最上層の感光性カラーレジストのみとすることもできる。このような加工をすることでも、透過表示と反射表示のそれぞれで所望の特性を得ることが可能となる。
このようなカラーフィルターを製造する方法の一例について、図5を参照しながら説明する。まず、図5(a)に示すように、ブラックマトリクス2を設けた基板1上に透明樹脂材層3を設けることにより、段差を形成する。
次に、図5(b)に示すように、第1の着色材層9bを形成するための非感光性着色被膜を形成し、続いてその上に第2の着色材層9aを形成するための感光性カラーレジストを積層する。そして、フォトマスクを通して紫外線等を照射することにより、感光性カラーレジストの第1の領域6および第2の領域7に対応する領域を露光する。
次に、この基板を現像液で現像し、感光性カラーレジストの非露光部分を除去する。通常の現像条件で現像を行うと、感光性カラーレジストが除去されて露出した部分、すなわち非露光部分に対応する非感光性着色被膜がエッチングされて、いっしょに除去される。しかし、本発明においては、通常の現像条件よりも現像時間を長くするなどした、過現像条件で現像を行う。この場合、感光性カラーレジストについては、十分な露光量が照射されていれば、架橋が進行しており、現像条件によらず、一定のパターンを得ることができる。一方、非感光性着色被膜は、現像条件の影響を受けるので、現像時間が長くなると、エッチングがさらに進行する。非感光性着色被膜のエッチングが、透明樹脂材層により設けられた段差に到達すると、エッチング速度が非常に遅くなり、非感光性着色被膜のエッチングを段差を設けた位置で止めることができる。その後、加熱硬化することにより、図5(c)に示すように、第1の領域6に第1の着色材層9bと第2の着色材層9aが積層され、第2の領域7には、透明樹脂材層の上に第2の着色材層9aのみが形成されたカラーフィルターが得られる。すなわち、一色の画素につき、1回の露光工程および1回の現像工程だけで、本発明の構造を有するカラーフィルターを製造することができる。
上記のような透明樹脂材層などの樹脂層を有する従来のカラーフィルターでは、表示領域と表示領域を囲む非表示領域とのセルギャップを均一にするように、つまり表示領域と表示領域を囲む非表示領域でのカラーフィルタ膜厚の差を小さくするように、非表示領域の遮光部分に透明材層を形成することが好ましい(図6〜10)。しかしながら、表示領域を囲む非表示領域の遮光部分、いわゆる額縁部分に樹脂成分を含む遮光材層が用いられ、かつ透明樹脂材層が形成されていると、周縁部の内周(特に図9,10)の段差が表示領域中心より大きくなるため、着色材層の流れ込み挙動が表示領域の中心と周縁部とで異なってしまう。そのため、表示領域の中心より、周縁部の方が膜厚が厚くなり、その結果、表示領域中心と周縁部での色特性が異なるという問題や、均一なカラーフィルタ加工が出来ないという問題があった。また、該カラーフィルタを用いた液晶表示装置において、周縁部の表示が暗くなるという問題があった。
特開平11−109417号公報(図1) 特開2001−33778号公報(第3〜4頁、第2図、第8図) 特開2005−350830号公報(第1〜3図) 「日経マイクロデバイス別冊フラットパネル・ディスプレイ」、1998年、p.126。 「ファインプロセステクノロジージャパン’99、専門技術セミナーテキストA5」、1998年7月2日、p.6。
本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み創案されたもので、透明樹脂材層の段差による着色材層流れ込みを利用したカラーフィルターにおいて、表示領域の中心と周縁部での色特性が同等なカラーフィルタ、および均一な表示特性を示す半透過型液晶表示装置を提供することにある。
本発明者らは、従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、以下のカラーフィルターによって、表示領域の中心と周縁部での色特性が同等であり、表示領域全面において明るい半透過型液晶表示装置を得ることが可能であることを見いだした。
本発明のカラーフィルタ、および半透過型液晶表示装置は、以下の構成を有するものである。
すなわち、
(1)透明基板上に、着色材層が設けられた第1の領域と透明材層上に着色材層が設けられた第2の領域を1画素内に備え、該画素が2次元的に配列されて設けられており、該画素の群の周縁部は遮光材層上に透明材層が設けられた半透過表示に適した液晶表示装置用カラーフィルターであって、第2の領域のうち周縁部の内周から800μm以内に存在するものについては、着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域が存在することを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルター。
(2)周縁部の内周から800μm以内に存在する第2の領域の着色材層の膜厚が、該画素の群の中心部の第2の領域の着色材層の膜厚よりも厚いことを特徴とする(1)に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
(3)第1の領域には複数の着色材層が積層されていることを特徴とする(1)または(2)に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルタを用いた半透過型液晶表示装置。
(5)透明基板上に、遮光材層、透明材層、非感光性着色材層、およびネガ型の感光性着色材層をこの順にパターン形成して、着色材層が設けられた第1の領域と透明材層上に着色材層が設けられた第2の領域を1画素内に備え、該画素が2次元的に配列されて設けられており、該画素の群の周縁部は遮光材層上に透明材層が設けられた半透過表示に適した液晶表示装置用カラーフィルターを製造する方法であって、ネガ型感光性着色材層を露光する際に用いるマスクが、周縁部の内周から800μm以内に存在する第2の領域に対応する領域に遮光部を有することを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法。
第1の領域第2の領域第2の領域透明材層透明材層第2の領域第2の領域第2の領域第1の領域遮光材層透明材層第1の領域第2の領域第2の領域
本発明は上述のごとく構成したので、表示領域の中心と周縁部での色特性が同等なカラーフィルタ、および均一な表示特性を示す半透過型液晶表示装置を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
外光を利用するための反射膜が形成される基板は、カラーフィルター側基板、カラーフィルターに対向する基板のいずれでもよい。カラーフィルター側に反射膜が形成されている場合は、色材料が形成されている画素領域の内、反射膜が形成されている領域が第2の領域となり、画素領域の中で反射膜が形成されていない領域が第1の領域となる。反射膜がカラーフィルターに対向する基板上に形成されている場合は、該基板の反射膜形成領域に対応するカラーフィルター画素領域が第2の領域となり、該基板の反射膜が形成されていない領域に対応するカラーフィルター画素領域が第1の領域となる。
本発明においては、第2の領域と第1の領域の配置について特に限定はないが、第1の領域が第2の領域に囲まれる配置(図1、図2、図4の配置)、もしくは画素の短辺方向を上下とした場合に上下で第2の領域、第1の領域と分割される配置(図7の配置)が好ましい。
本発明でいう額縁層とは、表示領域を囲む非表示領域に形成される遮光材層のことを指し、少なくとも遮光機能を有していればよい。従って、金属薄膜ブラックマトリックス、樹脂ブラックマトリックスなどいずれも好適に用いることができるが、樹脂ブラックマトリクスは、金属薄膜ブラックマトリックスに比べて膜厚が厚く、周縁部の段差を大きくするため、本発明は、特に樹脂ブラックマトリックスを用いたカラーフィルターで効果が大きい。ここで、周縁部とは、表示領域内の画素と遮光材層の境界部分(図7の12で示される部分)の内周のことをいう。
本発明は、画素内に基板と着色材層の間に透明材層が形成され、透明材層上に1層以上の着色材層が塗布されたカラーフィルターにおいて、その効果が発揮される。ここでいう透明材層とは、透明樹脂材層、光拡散膜などを指し、好ましく用いられるが、基板と着色材層の間に凸形状の層を形成することができればこれらに限定されるものではない。また、透明材層は積層されていてもよい。例えば、透明樹脂材層上に光拡散膜を積層したり、反射膜上に透明樹脂材層を積層したものも好ましく用いることができる。着色材層とは、液晶表示装置の発色のために用いられる層を指し、例えば透明樹脂材層、遮光材層などは含まないものとする。
透明材層が透明樹脂材層、光拡散膜である場合は、第1の領域と第2の領域の境界部のみに形成されていてもよく、第2の領域全体にわたって形成されていてもよい。
第2の領域の全体に渡って、透明材層を形成する場合は、透明材層は透明であることが好ましい。ここで「透明」とは、具体的には可視光領域の平均透過率が80%以上であることをいう。第2の領域に形成した透明材層によって、第2の領域の着色膜の膜厚を第1の領域より薄くし、第2の領域の着色を第1の領域の着色より薄く、明るくすることができ、好ましい。
上記のように、基板上の第2の領域に透明材層を形成すると第2の領域は透明材層の膜厚分凸になるため、凸のある基板上に非感光性カラーペーストおよび/または感光性カラーレジストを塗布し着色材層を形成すると、凸が形成されている第2の領域の膜厚は、非感光性カラーペーストや感光性カラーレジストによる流れ込みによって第1の領域の着色材層の膜厚に比べて薄くなる。
着色塗液の流れ込みの程度は、塗液の粘度、固形分濃度により調整することが出来る。塗液の粘度が低いとより流れ込みやすくなり、また塗液中の固形分濃度が低いとより流れ込みやすい。透明材層上に塗布する着色材層の固形分濃度は感光性カラーレジストの場合、10重量%から30重量%であることが好ましく、非感光性カラーペーストの場合は、3重量%から15重量%であることが好ましい。
基板と着色材層の間に形成される透明材層の膜厚は、第2の領域と第1の領域の色純度、明るさ、色調が所望の特性となるように選択させる。透明材層の膜厚が大きいほど、流れ込みによる着色材層の膜厚差が大きくなるため、本発明の効果が大きい。しかしながら、透明材層の膜厚があまりに大きくなると表示エリア内の段差が大きくなり、液晶配向に悪影響を及ぼし表示品位が悪化するので透明材層の膜厚は10μm以下が好ましい。特に、透明材層の膜厚が5μm以下であると、オーバーコートなどの平坦化膜による平坦化が容易にできるため、より好ましい。
透明材層として透明樹脂層を形成する場合は感光性レジストを使用することができる。感光性樹脂材料としてはポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の材料が使用でき、アクリル系樹脂が好ましく用いられる。感光性アクリル系樹脂としては、感光性を持たせるため、少なくともアクリル系ポリマー、アクリル系多官能モノマーあるいはオリゴマー、光重合開始剤を含有させた構成を有するのが一般的であるがエポキシモノマーを加えたいわゆるアクリルエポキシ樹脂としてもよい。透明樹脂材層を感光性レジストで形成した場合は、フォトリソ加工の露光工程で、露光マスクと透明樹脂材層を形成する基板の距離を変えることで透明樹脂材層の表面の丸みや平坦性を制御することが可能である。
透明樹脂材層は非感光性ペーストを使用しても形成することができる。非感光性樹脂材料としてはポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の材料が使用でき、ポリイミド系樹脂が好ましく用いられる。透明樹脂材層を非感光性ペーストで形成した場合は、透明樹脂材層の上部表面が平坦な構造になり、より小さな面積の透明樹脂材層を形成することが可能である。
第2の領域に透明材層として透明樹脂層を形成する場合、透明樹脂材層には光散乱のための粒子を含んでもよい(光拡散膜)。透明樹脂材層に光拡散の粒子を含むことで、正反射成分による表示のギラツキを押さえ、良好な表示特性を得ることができ、かつ第1の領域には透明樹脂材層は存在しないので光散乱せずに効率的にバックライトを使用することができる。光散乱のための粒子としてはシリカ、アルミナ、チタニアなどの無機酸化物粒子、金属粒子、アクリル、スチレン、シリコーン、フッ素含有ポリマーなどの樹脂粒子などの材料を使用することができ、シリカ粒子を用いることが好ましい。光散乱粒子の粒径としては0.1〜10μmの範囲で用いることができる。光拡散の粒子径が透明樹脂材層の厚み以下である場合は透明樹脂材層が平坦になるのでより好ましい。
非感光性ペーストを用いて透明樹脂材層を形成する例としては、透明基板上に非感光性ペーストを塗布し、ホットプレート、オーブン、真空乾燥などを用いて加熱乾燥(セミキュア)する。セミキュア膜上にポジ型フォトレジストを塗布し、加熱乾燥(プリベーク)する。プリベーク後にマスク露光し、アルカリ現像し、フォトレジストを溶剤で剥離することで透明樹脂材層を形成し加熱硬化させる。
感光性レジストを用いて透明樹脂材層を形成する方法としては、透明基板上に感光性レジストを塗布し、ホットプレート、オーブン、真空乾燥を用いて加熱乾燥(プリベーク)する。プリベーク後にマスク露光し、アルカリ現像し、後に加熱硬化することで、透明樹脂材層を得る。
透明材層が形成される画素には特に限定はなく、赤、緑、青のいずれか1色でもよく、または全ての色でもよい。透過型と反射型の色特性の向上という観点から考えると、全ての色において透明材層を形成することが特に好ましい。
透明材層は、表示領域を囲む非表示領域の遮光材層上に形成すると、表示領域と非表示領域との膜厚差が小さくなり、セルギャップの均一性を確保する点で好ましい。しかし、非表示領域の遮光材層上に土台を形成することで、非表示領域、いわゆる額縁部分と表示領域との境界、ここでいう周縁部の段差が大きくなり、カラーペーストの流れ込みも大きくなる。そのため、周縁部周縁部の表示領域透明材層上に塗布される着色材層の膜厚が、表示領域の中心に比べ厚くなり、表示領域中心と周縁部周縁部とで着色特性が異なってしまう。特に、図4に示すような複数の着色材層を積層させ、第2の領域の下層着色材層のみを現像時に溶解させて得られるカラーフィルタの場合、周縁部周縁部で着色材層が厚くなると、下層着色材層の現像が進まずに残存し、大幅に膜厚が厚くなった状態となる。
本発明においては、着色材層膜厚が厚くなる周縁部の着色材層において着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域を形成することで、表示領域中央との着色特性の違いを補償できることを見出した。また、複数の着色材層を積層させ、第2の領域の下層着色材層のみを現像時に溶解させて得られるカラーフィルタの場合には、周縁部の着色材層において着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域を形成することで、下層着色材層への現像液の浸透が促進され、速やかに現像が進むことにより、安定したカラーフィルター製造が可能になることを見出した。
本発明においては、着色材層厚みが実質的に薄くなること、または第2の領域の下層非感光性ペーストからなる着色材層への現像液の浸透が促進されることが重要であり、ここでいう着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域とは、その目的を達するものであれば、その形状については特に限定されない。
例えば、着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域の平面形状については、スリット形状、長方形、円形などいずれであってもよい。複数の着色材層を積層させ、第2の領域の下層着色材層のみを現像時に溶解させて得られるカラーフィルタにおいて、着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域がスリット形状である場合は、そのスリット間隙が10μm以下であることが好ましく、7μm以下であることがさらに好ましい。10μmより大きなスリット間隙の場合、現像時に着色パターンの欠け、剥がれなどが起こる可能性があり、好ましくない。
着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域の位置、個数などは各色毎に変えてもよい。例えば、1色目に比べ、下層の非感光性ペースト層の現像が進みにくい2色目、3色目の着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域は、1色目に比べ、数を増やす、面積を大きくするなどがあげられる。より具体的には、2色目の着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域については、1色目と色重なりの可能性があるストライプ片側の端面に該領域を形成し、3色目については、ストライプ両側の端面に該領域を形成することなどである。
本発明における着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域の位置の例について、図11、図12に示す。図11は、膜厚を調整する方式での半透過型液晶表示装置用カラーフィルターにおいて、着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域13をスリット状に形成した例である。図12は、第2の領域に透明樹脂材層を形成し、透過領域に複数の着色材層を積層させた半透過型液晶表示装置用カラーフィルターにおいて、着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域13を円形に形成した例である。図13,図14には、それぞれ図11,図12のカラーフィルタのc線での断面図を示す。
本発明における着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域は、少なくとも周縁部の内周から400μmまでの範囲に形成することが好ましく、周縁部の内周から800μmまでの範囲に形成することがより好ましい。この範囲よりも広い場合には、流れ込みによる厚膜化の影響のすくない領域にまで着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域が形成されてしまい、画素欠落などの欠点が発生してしまう。一方、この範囲よりも狭い場合は、十分な効果が得られない。
ここで、周縁部の内周からの距離とは、表示領域と非表示領域の境界線から、着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域までの鉛直方向の距離のうち最短のものを指す。また、反射領域の膜厚は、着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域、すなわちフォトマスクの遮光部に対応する領域以外での反射領域の任意の場所において測定される。表示領域中央の着色材層と周縁部の着色材層の反射領域の膜厚を比較する場合は、互いに対応する箇所での膜厚を比較するものとする。
本発明のカラーフィルターは、半透過型液晶表示装置に組み込まれて使用される。ここで、半透過型液晶表示装置とは、対向基板あるいはカラーフィルターの反射領域にはアルミニウム膜や銀膜等から成る反射膜を備え、透過領域にはそのような反射膜がないことを特徴とする液晶表示装置である。本発明のカラーフィルターは、液晶表示装置の駆動方法、表示方式にも限定されず、アクティブマトリクス方式、パッシブマトリクス方式、TNモード、STNモード、ECBモード、OCB、VAモードなど種々の液晶表示装置に適用される。また、液晶表示装置の構成、例えば偏光板の数、散乱体の位置等にも限定されずに使用することができる。
本発明のカラーフィルター作製方法の一例を述べる。
透明基板上にポリアミック酸と溶剤からなる非感光性ペーストを全面に塗布し、ホットプレートを使用し、60〜200℃の範囲で1〜60分間加熱乾燥する。次にこのようにして得られたポリアミック酸被膜にポジ型フォトレジストを塗布し、ホットプレートを使用して60〜150℃の範囲で1〜30分加熱乾燥させる。露光装置を用いて、紫外線を照射し目的のパターンを焼き付け、アルカリ現像して所望位置に所望パターンで透明樹脂材層を得る。透明樹脂材層は200〜300℃で加熱硬化させる。
次に、少なくとも1色について、第2の領域に透明樹脂材層が形成され、第2の領域と第1の領域の着色材層膜厚が異なる画素を形成する。少なくともアクリル系ポリマー、アクリル系多官能モノマー、光重合開始剤からなる感光性アクリル樹脂、着色剤、溶剤からなる感光性カラーレジストを塗布した後、風乾、加熱乾燥、真空乾燥などにより、感光性アクリル着色被膜を形成する。加熱乾燥の場合、オーブン、ホットプレートなどを使用し、60〜200℃の範囲で1分〜3時間行うのが好ましい。続いて周縁部の反射領域に対応する箇所に遮光部を含むマスクを感光性アクリル着色被膜に上に置き、露光装置を用いて紫外線を照射する。露光後、アルカリ現像液により、感光性アクリル着色被膜のエッチングを行う。感光性アクリル着色被膜は、その後加熱硬化を行う。加熱硬化は通常、空気中、窒素雰囲気中、あるいは、真空中などで、150〜350℃、好ましくは180〜250℃の温度のもとで、0.5〜5時間、連続的または段階的に行われる。
感光性アクリル着色被膜の膜厚を部分的に薄くする場合は、遮光パターンを露光機の解像度以下、例えば2μm以下に形成したフォトマスクを用いてもよく、また対応する箇所の透過率が0%より大きく100%より小さいグレートーンマスクを用いてもよい。感光性アクリル着色被膜を部分的に除去する場合は、対応する箇所に露光機の解像度よりも十分大きな形状の遮光材層からなるフォトマスクを用いる。
また、第2の領域に透明樹脂材層が形成され、かつ第1の領域に複数の着色材層が積層され、第2の領域には少なくとも1層の着色材層を含む画素を形成してもよい。感光性カラーレジストを塗布する前に、少なくともポリアミック酸、着色剤、溶剤からなる非感光性カラーペーストを塗布する。非感光性カラーペーストの塗布後に、風乾、加熱乾燥、真空乾燥などを行い、ポリアミック酸着色被膜を形成する。加熱乾燥の場合、オーブン、ホットプレートなどを使用し、60〜200℃の範囲で1分〜60分行うのが好ましい。このようにして得られたポリアミック酸着色被膜に、感光性カラーレジストを塗布し、風乾、加熱乾燥、真空乾燥などにより、感光性アクリル着色被膜を積層させる。続いて周縁部の反射領域に対応する箇所に遮光部を含むマスクを感光性アクリル着色被膜に上に置き、露光装置を用いて紫外線を照射する。露光後、アルカリ現像液により、感光性アクリル着色被膜とポリアミック酸着色被膜の同時エッチングを行う。このとき、過現像条件とすることで、反射領域の下層ポリアミック酸着色被膜をエッチングすることが出来る。
ポリアミック酸着色被膜は、その後、加熱硬化することによって、ポリイミド着色被膜に変換される。加熱硬化は通常、空気中、窒素雰囲気中、あるいは、真空中などで、150〜350℃、好ましくは180〜250℃の温度のもとで、0.5〜5時間、連続的または段階的に行われる。
以上の工程を赤、緑、青の画素(必要に応じてブラックマトリックス)について行うと、液晶表示装置用カラーフィルターが作製できる。
次に、このカラーフィルターを用いて作成した半透過型液晶表示装置の一例について述べる。このカラーフィルター基板と、金属蒸着膜などがパターニングされた半透過反射膜、半透過反射膜上の透明絶縁膜、さらにその上にITO膜などの透明電極が形成された半透過反射基板とを、さらにそれらの基板上に設けられた液晶配向のためのラビング処理を施した液晶配向膜、およびセルギャップ保持のための固定スペーサーを介して、対向させてシールし貼りあわせる。なお、半透過反射基板上には、反射膜、透明電極以外に、光拡散用の突起物、薄膜トランジスタ(TFT)素子や薄膜ダイオード(TFD)素子、および走査線、信号線などを設け、TFT液晶表示装置や、TFD液晶表示装置を作成することができる。次に、シール部分に設けられた注入口から液晶を注入した後に、注入口を封止する。つぎに、ICドライバー等を実装することによりモジュールが完成する。
<測定法>
画素の膜厚は(株)東京精密製表面粗さ計“サーフコム130A”を用いて測定した。
透過率、色座標:大塚電子(株)製、“MCPD−2000”顕微分光光度計を用い、カラーフィルター上に製膜されているものと同一製膜条件により作製されるITOを製膜したガラスをリファレンスとして測定した。
ここでいう反射領域色度とは、上述のカラーフィルターの反射表示用領域を顕微分光光度計などで測定したときに得られる分光スペクトルを各波長にについて自乗することにより求められるものである。着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域がある場合には、反射領域中の着色領域と着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域の分光スペクトルをそれぞれ各波長について、自乗し、反射領域中の着色領域と除去部との面積についての加重平均を取ることにより求められるものである。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
なお、以下の実施例、比較例では、特に断りがない場合は画素領域に対する反射板の形成領域(第2の領域)の割合は50%とし、画素ピッチは50μmとする。また、透明樹脂材層を形成する領域は、各画素の第2の領域とする。
実施例1
A.感光性カラーレジストの作製
ピグメントレッドPR209、31.7g、ピグメントオレンジPO38、3.5gを3−メチル−3−メトキシブタノール50gとともに仕込み、ホモジナイザーを用い、7000rpmで5時間分散後、ガラスビーズを濾過し、分散液を得た。アクリル共重合体溶液(ダイセル化学工業株式会社製サイクロマーP、ACA−250、43wt%溶液)35.00g、多官能モノマーとしてペンタエリスリトールテトラメタクリレート15.00g、光重合開始剤として“イルガキュア”369 7.50gにシクロペンタノン130.00gを加えた濃度20重量%の感光性樹アクリル樹脂溶液(AC)を得た。赤分散液20gと感光性樹アクリル樹脂溶液(AC)60gを加え、赤レジスト(RAC)を得た。同様にして、表1に示す割合で、緑レジスト(GAC)、青レジスト(BAC)を得た。
Figure 2007271898
B.ポリアミック酸溶液の作成
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル 95.1gおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン 6.2gをγ−ブチロラクトン 525g、N−メチル−2−ピロリドン220gと共に仕込み、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物 144.1gを添加し、70℃で3時間反応させた後、無水フタル酸 3.0gを添加し、さらに70℃で2時間反応させ、25重量%のポリアミック酸溶液(PAA)を得た。
C.ポリマー分散剤の合成
4,4′−ジアミノベンズアニリド 161.3g、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン 176.7g、およびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン 18.6gをγ−ブチロラクトン 2667g、N−メチル−2−ピロリドン527gと共に仕込み、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物 439.1gを添加し、70℃で3時間反応させた後、無水フタル酸2.2gを添加し、さらに70℃で2時間反応させ、20重量%のポリアミック酸溶液であるポリマー分散剤(PD)を得た。
D.非感光性カラーペーストの作成
ピグメントレッドPR209、1.8g、ピグメントオレンジPO38、2.7gとポリマー分散剤(PD) 22.5gおよびγ−ブチロラクトン 42.8g、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール 20.2gをガラスビーズ 90gとともに仕込み、ホモジナイザーを用い、7000rpmで5時間分散後、ガラスビーズを濾過し、除去した。このようにしてPR209とPO38からなる分散液5%溶液(RD)を得た。
分散液(RD) 65.0gにポリアミック酸溶液(PAA) 11.0gをγ−ブチロラクトン 90.0gで希釈した溶液を添加混合し、赤色カラーペースト(RPI)を得た。同様にして、表1に示す割合で緑ペースト(GPI)、青ペースト(BPI)を得た。
E.非感光性ペースト(透明樹脂材層に用いる)の作製
ポリアミック酸溶液(PAA) 16.0gをγ−ブチロラクトン 34.0gで希釈し非感光性透明ペースト(TPI−1)を得た。
F.着色塗膜の作成と評価
ブラックマトリクスがパターン加工されたガラス基板上に非感光性ペースト(TPI−1)をスピンナーで塗布した。
該塗膜を、120℃のオーブンで20分乾燥し、この上にポジ型フォトレジスト(東京応化株式会社製OFPR−800)を塗布し、90℃で10分オーブン乾燥した。キャノン株式会社製紫外線露光機PLA−501Fを用い、フォトマスクパターンを介して赤、緑、青の各画素の第2の領域に透明樹脂材層が残るように60mJ/cm(365nmの紫外線強度)で露光した。露光後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの1.6%の水溶液からなる現像液に浸漬し、フォトレジストの現像、ポリアミック酸の塗膜のエッチングを同時に行った。エッチング後不要となったフォトレジスト層をアセトンで剥離し、240℃で30分熱処理し、各画素の第2の領域に透明樹脂材層を得た。このときの透明樹脂材層の膜厚は4.0μmであった。
次に、透明樹脂材層を形成したガラス基板上に赤レジスト(RAC)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃のオーブンで10分熱処理した。紫外線露光機を用い、赤画素の第1の領域と第2の領域は光が透過するクロム製フォトマスクを介して、100mJ/cm(365nmの紫外線強度)で露光した。このとき用いたフォトマスクは、周縁部の内周から4画素(600μm)について、第2の領域内内、画素ストライプ短辺方向に並行に幅4μmの遮光部を2箇所に形成したものである。露光後にテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの1.6%の水溶液からなる現像液に浸漬し、着色材層を現像した。現像後に240℃のオーブンで30分熱処理をし、赤画素を得た。表示領域中央での第2の領域の着色材層膜厚は1.0μmで、D65光源を通したときの反射領域色度(x、y)は(0.512、0.305)であった。また、周縁部の内周から1画素目、フォトマスクの遮光部に対応しない箇所の第2の領域の着色材層膜厚は1.3μmであった。フォトマスクの遮光部に対応する箇所の着色材層膜厚は0.9μmであり部分的に薄膜化されていた。
同様にして、緑レジスト(GAC)をスピンナーで基板上に塗布し、着色塗膜を作製した。このとき用いたフォトマスクは、周縁部の内周から4画素(600μm)について、第2の領域内、画素ストライプ短辺方向に並行に幅4μmの遮光部を3箇所に形成したものである。表示領域中央での第2の領域の着色材層膜厚は1.0μmで、D65光源を通したときの色度(x、y)は(0.331、0.446)であった。また、周縁部の内周から1画素目、フォトマスクの遮光部に対応しない箇所の第2の領域の着色材層膜厚は1.3μmであった。フォトマスクの遮光部に対応する箇所の着色材層膜厚は0.9μmであり部分的に薄膜化されていた
同様にして、青レジスト(BAC)をスピンナーで基板上に塗布し、着色塗膜を作製した。このとき用いたフォトマスクは、周縁部の内周から4画素(600μm)について、第2の領域内、画素ストライプ短辺方向に並行に幅5μmの遮光部を2箇所に形成したものである。表示領域中央での第2の領域の着色材層膜厚は1.0μmで、D65光源を通したときの色度(x、y)は(0.146、0.177)であった。また、周縁部の内周から1画素目、フォトマスクの遮光部に対応しない箇所の第2の領域の着色材層膜厚は1.3μmであった。フォトマスクの遮光部に対応する箇所の着色材層膜厚は0.9μmであり部分的に薄膜化されていた
このようにして得られた画素膜上にオーバーコート層(JSR社製”オプトマーSS6500/SS0500”)を2μmの厚みで製膜した。さらにもう一度オーバーコート層(JSR社製”オプトマーSS6500/SS0500”)を2μmの厚みで製膜し、その上にITO膜を膜厚0.1μmとなるようにスパッタリングした。
この様にして得られたカラーフィルター基板について、表示領域中央部の1つの画素、周縁部の内周から1画素目の4つの画素について、分光スペクトルを測定した。測定した画素スペクトルを各測定部について平均し、色度を求めた。D65光源での反射領域色度を表2に示す。
Figure 2007271898
比較例1
赤画素、緑画素、青画素それぞれについて、反射領域内に遮光部を形成しないフォトマスクを用いたこと以外は実施例1と同様にカラーフィルターを作成した。
この様にして得られたカラーフィルター基板について、表示領域中央部の1つの画素、周縁部の内周から1画素目の4つの画素について、分光スペクトルを測定した。測定した画素スペクトルを各測定部について平均し、色度を求めた。D65光源での反射領域色度を表3に示す。
Figure 2007271898
実施例2
ブラックマトリクスがパターン加工されたガラス基板上に実施例1と同様に非感光性ペースト(TPI−1)を塗布し、各画素の第2の領域に4.0μmの透明樹脂材層を形成した。
次に、第1の領域の画素の中央での熱処理後の膜厚が1.5μmになるように赤ペースト(RPI)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に赤レジスト(RAC)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃のオーブンで10分熱処理した。紫外線露光機を用い、実施例1で用いたフォトマスクを介して、100mJ/cm(365nmの紫外線強度)で露光した。露光後にテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの1.6%の水溶液からなる現像液に浸漬し、RPIおよびRACを積層した着色材層を現像した。このとき、表示領域中央の画素について下層に形成した赤ペースト(RPI)のうち反射領域に形成した赤ペーストのみが現像されるよう現像時間を調整した。現像後に240℃のオーブンで30分熱処理をし、赤画素を得た。表示領域中央での第2の領域の着色材層膜厚は1.0μmで、D65光源を通したときの反射領域色度(x、y)は(0.512、0.305)であった。また、周縁部の内周から1画素目、フォトマスクの遮光部に対応しない箇所の第2の領域の着色材層膜厚は1.3μmであった。フォトマスクの遮光部に対応する箇所の着色材層膜厚は0.9μmであり部分的に薄膜化されていた。
次に赤画素と同様にして、GPI、GACからなる緑画素を作製した。このとき用いたフォトマスクは、周縁部の内周部から4画素(600μm)について、第2の領域内、画素ストライプ短辺方向に並行に幅4μmの遮光部を3箇所に形成したものである。表示領域中央での第2の領域の着色材層膜厚は1.0μmで、D65光源を通したときの色度(x、y)は(0.331、0.446)であった。また、周縁部の内周から1画素目、フォトマスクの遮光部に対応しない箇所の第2の領域の着色材層膜厚は1.3μmであった。フォトマスクの遮光部に対応する箇所の着色材層膜厚は0.9μmであり部分的に薄膜化されていた
赤画素、緑画素と同様にして、BAC、BPIからなる青画素を作製した。このとき用いたフォトマスクは、周縁部の内周から4画素(600μm)について、第2の領域内、画素ストライプ短辺方向に並行に幅5μmの遮光部を2箇所に形成したものである。表示領域中央での第2の領域の着色材層膜厚は1.0μmで、D65光源を通したときの色度(x、y)は(0.146、0.177)であった。また、周縁部の内周から1画素目、フォトマスクの遮光部に対応しない箇所の第2の領域の着色材層膜厚は1.3μmであった。フォトマスクの遮光部に対応する箇所の着色材層膜厚は0.9μmであり部分的に薄膜化されていた
この様にして得られたカラーフィルター基板について、表示領域中央部の1つの画素、周縁部の内周から1画素目の4つの画素について、分光スペクトルを測定した。測定した画素スペクトルを各測定部について平均し、色度を求めた。D65光源での反射領域色度を表4に示す。
Figure 2007271898
比較例2
赤画素、緑画素、青画素それぞれについて、反射領域内に遮光部を形成しないフォトマスクを用いたこと以外は実施例2と同様にカラーフィルターを作成した。周縁部の内周の画素の第2の領域については、積層したポリイミド樹脂からなる着色材層の現像のこりがみられた。
この様にして得られたカラーフィルター基板について、表示領域中央部の1つの画素、額縁境界から1画素目の4つの画素について、分光スペクトルを測定した。測定した画素スペクトルを各測定部について平均し、色度を求めた。D65光源での反射領域色度を表5に示す。
Figure 2007271898
比較例3
赤画素、緑画素、青画素それぞれについて周縁部の内周から10画素(1500μm)について、フォトマスクの遮光部に対応しないを形成するフォトマスクを用いたこと以外は実施例2と同様にカラーフィルターを作製した。この様にして得られたカラーフィルター基板は、周縁部の内周から8画素から10画素目について、部分的に反射領域の画素欠落が観察された。
(液晶表示装置の作製)
カラーフィルター基板と、金属蒸着膜などがパターニングされた半透過反射膜、半透過反射膜上の透明絶縁膜、さらにその上にITO膜などの透明電極が形成された半透過反射基板とを、さらにそれらの基板上に設けられた液晶配向のためのラビング処理を施した液晶配向膜、およびセルギャップ保持のための固定スペーサーを介して、対向させてシールし貼りあわせる。なお、半透過反射基板上には、反射膜、透明電極以外に、光拡散用の突起物、薄膜トランジスタ(TFT)素子や薄膜ダイオード(TFD)素子、および走査線、信号線などを設けることができる。また、固定スペーサー形成部は、対向基板上で遮光部となるようにした。次に、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した後に、注入口を封入する。つぎに、ICドライバー等を実装することにより液晶表示装置が完成する。
比較例で作製したカラーフィルターを用いた半透過型液晶表示装置と実施例のカラーフィルターを用いた液晶表示装置との表示特性の違いを反射表示について屋外の環境光下で評価した。
実施例1、2のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は、画面中央、周縁部の内周ともほぼ同等の表示を示し、均一な反射表示であった。
一方、比較例1のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は、画面中央に比べ、周縁部の内周では色濃く、やや暗めの表示を示し、不均一な反射表示であった。
また、比較例2のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は、画面中央に比べ、周縁部の内周では非常に色が濃く、暗い表示を示し、不均一な反射表示であった。
比較例3のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は、周縁部の内周に画素欠落による白抜けが観察され、欠点のある反射表示であった。
従来のカラーフィルターの模式断面図 カラーフィルターの模式断面図 図2のカラーフィルタの加工工程図 カラーフィルターの模式断面図 図3のカラーフィルタの加工工程図 カラーフィルターの全体図 図6のAの拡大図 非表示領域の遮光材層に透明材層を形成した場合の図7のa線での断面図 非表示領域の遮光材層に透明材層を形成した場合の図7のb線での断面図 非表示領域の遮光材層に透明材層を形成した場合の図7のc線での断面図 周縁部の内周の着色材層に着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域を形成した膜厚を調整する方式でのカラーフィルタ平面図 周縁部の内周の着色材層に着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域を形成した透過領域に複数の着色材層を積層するカラーフィルタでの平面図 図11のc線での断面図 図12のc線での断面図
符号の説明
1 :透明基板
2 :ブラックマトリックス
3 :透明樹脂材層
4 :着色材層
5 :第2の領域
6 :第1の領域
7B:青画素領域
7G:緑画素領域
7R:赤画素領域
8 :オーバーコート層
9a:感光性樹脂からなる着色材層
9b:非感光性樹脂からなる着色材層
10:非表示領域の遮光材層
11:表示領域
12:表示領域と非表示領域の境界
13:着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域
14:露光部
15:未露光部

Claims (5)

  1. 透明基板上に、着色材層が設けられた第1の領域と透明材層上に着色材層が設けられた第2の領域を1画素内に備え、該画素が2次元的に配列されて設けられており、該画素の群の周縁部は遮光材層上に透明材層が設けられた半透過表示に適した液晶表示装置用カラーフィルターであって、第2の領域のうち周縁部の内周から800μm以内に存在するものについては、着色材層が部分的に設けられていない領域または着色材層の厚みが他の部分に比べて80%以下の厚みとなっている領域が存在することを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルター。
  2. 周縁部の内周から800μm以内に存在する第2の領域の着色材層の膜厚が、該画素の群の中心部の第2の領域の着色材層の膜厚よりも厚いことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
  3. 第1の領域には複数の着色材層が積層されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルタを用いた半透過型液晶表示装置。
  5. 透明基板上に、遮光材層、透明材層、非感光性着色材層、およびネガ型の感光性着色材層をこの順にパターン形成して、着色材層が設けられた第1の領域と透明材層上に着色材層が設けられた第2の領域を1画素内に備え、該画素が2次元的に配列されて設けられており、該画素の群の周縁部は遮光材層上に透明材層が設けられた半透過表示に適した液晶表示装置用カラーフィルターを製造する方法であって、ネガ型感光性着色材層を露光する際に用いるマスクが、周縁部の内周から800μm以内に存在する第2の領域に対応する領域に遮光部を有することを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法。
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