JP3936715B2 - 有形物含有固体入浴剤の製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、玩具等の有形物を所定位置に容易に包埋でき、且つ略均一商品を多量に生産できる加圧成形により製造する有形物含有固体入浴剤の製造法に関する。
市販入浴剤の形態は、通常、液状、粉末状、固体状又はゲル状である。固体入浴剤の製造法としては、例えば、液状の入浴剤原料を所望の型に入れ冷却固化させた後に型抜きする方法、粉末の入浴剤原料を所望大きさに造粒する方法、所望物をカプセルに内包させる方法、粉末の入浴剤原料を打錠成型機により加圧成形する方法、入浴剤原料を手作業により所望形状に固める方法が知られている。
特開平10−306021号公報、特開昭50−6716号公報、特開昭63−13403号公報又は特開平9−249551号公報において、玩具、植物又は印刷物を内包させた固体入浴剤が提案されている。これら公報には、入浴剤原料に内包物を混合した後、加圧成形する方法も提案されている。しかし、このような加圧成形方法では、商品毎に内包物の内包位置が異なるため、溶解時に内包物が浴湯中に放出される時間が制御できない。また、このような加圧成形法では、加圧による内包物の変形が商品に影響を及ぼす玩具等を内包させることができない。従って、加圧により変形が生じる玩具等を固体入浴剤に内包させる方法としては、従来、加圧成形法は採用されていない。このため、玩具等が内包された固体入浴剤はほとんど市販されていない。市販されている場合であっても手作業で製造されたものが知られる程度であり、大量生産には至っていない。
尚、加圧成形法により生産される固体入浴剤は、通常、打錠成形機を用い、100kgf/cm以上の圧力で成形がなされており、数kgf/cm程度の低圧力による固体入浴剤の製造法は知られていない。更に、従来の打錠成形機による加圧は一方向からのみであり、2方向以上から加圧する方法は知られていない。
本発明の目的は、玩具等の有形物を所定位置に容易に包埋させることができ、且つ略均一商品を多量に生産できる、加圧成形による有形物含有固体入浴剤の製造法を提供することにある。
本発明の別の目的は、球状、タマゴ形状、楕円形状又は星型形状等の錠剤形状以外の形状を有する固体入浴剤であっても、加圧成形により容易に、且つ大量生産することが可能な有形物含有固体入浴剤の製造法を提供することにある。
本発明の他の目的は、変形が商品に影響を及ぼす玩具等が内包された固体入浴剤であっても、該玩具等の変形を抑制し、加圧成形法により大量生産することが可能な有形物含有固体入浴剤の製造法を提供することにある。
本発明によれば、内部に水不溶性の有形物を包埋した固体入浴剤の製造法であって、加圧によって成形しうる、粉体を含む入浴剤原料を容器に所定量投入する工程(A)、工程(A)で投入した入浴剤原料に所定深度の凹部を形成する工程(B)、工程(B)で形成した凹部の底面に水不溶性の有形物を載置する工程(C)、容器内側面と工程(B)で形成した凹部との間に存在する入浴剤原料の少なくとも一部を壊落させることによって、工程(C)で載置した有形物を入浴剤原料で包埋・成形する工程(D)、及び工程(D)で得られた成形物を所望形状に加圧成形する工程(E)とを少なくとも含む有形物含有固体入浴剤の製造法が提供される。
図1は、本発明の製造法の一例を説明するための工程説明図である。
図2は、本発明の製造法の他の例を説明するための工程説明図である。
発明の好ましい実施の態様
以下本発明を更に詳細に説明する。
本発明の有形物含有固体入浴剤の製造法では、まず、加圧によって成形しうる、粉体を含む入浴剤原料を容器に所定量投入する工程(A)を行う。
前記入浴剤原料は、加圧成形しうる、粉体の入浴剤原料を主成分とする。例えば、液状の入浴剤原料を用いる場合は、容器に投入する前に予め公知の方法により粉体として使用する。また、粉体原料と液状原料とを混合撹拌して得た湿潤粉末原料を用いることができ、後述する凹部の形成が容易な点から湿潤粉末原料の使用が好ましい。湿潤粉末原料を調製する際の粉末原料及び液状原料の混合割合は、原料の種類に応じて適宜選択できるが、粉末原料:液状原料が重量比で1:0.05〜1程度が好ましい。
前記入浴剤原料は、浴湯に投入した際に溶解する水溶性材料が好ましいが、入浴剤の種類によっては水不溶性材料を含んでいても良い。ここで、主成分とは、加圧成形しうるものであれば、粉体以外の入浴剤原料を含んでいても良いという意味であり、通常、粉体原料単独、若しくは湿潤粉体原料が使用される。粉体の粒径は特に限定されず、後述の工程(B)における凹部の形成、工程(E)における加圧成形を考慮して選択される。
本発明の製造法では、工程(A)の前に、該工程で使用する入浴剤原料の粒度調整工程を行うことができる。該粒度調整工程は、例えば、前記湿潤粉末原料を、篩によって所定粒度以下に調整する方法が挙げられる。湿潤粉末原料は、その製造時にダマが生じ、粒度が不均一になる恐れがあるので粒度調整することが好ましい。粒度が不均一の場合、後述の工程(B)での凹部形成、並びに工程(D)及び(E)の成形時における不良品発生率が高くなり、且つ得られる固体入浴剤の強度が不均一となる恐れがあり好ましくない。
前記調整する粒度の大きさは、入浴剤原料の種類、得られる固体入浴剤の形状及び大きさを考慮して適宜選択できるが、通常、0.5〜5.0mmメッシュの篩を通過する大きさとすることが好ましい。
前記入浴剤原料は、特に限定されないが、例えば、発泡性成分としての有機酸及び炭酸塩、原料固化成分、原料固化成分の溶剤、比重調整剤、酵素、界面活性剤、香料、色素、各種薬効作用成分、温泉作用成分又はこれらの混合物が挙げられる。各配合割合は入浴剤の種類、所望の目的に応じて適宜決定できる。
前記有機酸及び炭酸塩は、固体入浴剤の入浴剤原料を浴湯中で速やかに崩壊、溶解させる作用、更に、溶解により発生する炭酸ガスに基づく温浴効果を期待して配合できる。有機酸としては、例えば、酒石酸、フマル酸、クエン酸、コハク酸、アジピン酸が挙げられる。炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、これらのカリウム塩が挙げられる。有機酸及び炭酸塩を配合する場合は、入浴剤原料が水分を実質的に含まないように注意する必要がある。有機酸及び炭酸塩の配合割合は、重量比で通常1:1又はこれに近い割合が望ましい。
前記原料固化成分としては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、ソルビトール、マンニトール、ブドウ糖、ショ糖が挙げられる。後述の加圧成形時において加圧を低圧で行なう場合には、PEGの使用が好ましい。PEGの平均分子量は、成形性が良好な点で500〜3700が好ましい。該所望分子量のPEGとしては、例えば、市販品、又は市販品の混合物が挙げられる。
前記原料固化成分の溶剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトールが挙げられる。特に、PEGの溶剤としては、ジプロピレングリコール及び/又は1,3−ブチレングリコールが好ましい。
前記比重調整剤としては、例えば、無水硫酸ナトリウムが挙げられる。該比重調整剤の含有割合は、得られる有形物含有固体入浴剤を浴湯に投入した直後に浴湯中に沈降する割合が好ましい。また、酵素、界面活性剤、香料、色素、各種薬効作用成分、温泉作用成分は、所望の目的に応じて公知成分等から適宜選択できる。更に、本発明の所望の目的を損なわない範囲で、上記材料以外の他の成分を配合することも当然可能である。
入浴剤原料の好適な態様としては、低圧力成形の場合には、成形性の点から発泡性成分としての有機酸及び炭酸塩と、有形物含有固体入浴剤の比重を1g/cm以上とする量の無水硫酸ナトリウムと、ジプロピレングリコール及び/又は1,3−ブチレングリコールを含む溶剤に溶解したPEGとを含み、その形態が湿潤粉末状態の原料が挙げられる。
工程(A)において、前記入浴剤原料を投入する容器は、加圧成形可能な容器であれば良く、その形状は特に限定されない。
前記入浴剤原料を容器に投入する所定量は、後述の工程(B)で凹部が形成しうる量であれば良いが、工程を煩雑化させないために、得られる固体入浴剤の1個分の入浴剤原料全量が好ましい。しかし、必要に応じて、入浴剤原料の一部を分割し、他の工程、若しくは各工程間に容器に投入することもできる。
本発明の製造法では、工程(A)で投入した入浴剤原料に所定深度の凹部を形成する工程(B)を行う。ここで、所定深度は、得られる固体入浴剤中において、水不溶性有形物を包埋される位置に応じて適宜選択できる。例えば、該有形物を固体入浴剤の略中心部に包埋させる場合には、後述の工程(C)で該有形物を載置する位置が、得られる固体入浴剤の略中心部になるように所定深度が決定される。前記凹部の形状は特に限定されず、工程(C)で該有形物が載置しうる大きさであれば良い。凹部の底面は、有形物を載置しうる平面が好ましい。一方、凹部の側面の形状は、有形物を載置する際に凹部底面の所定位置に誘導されるように、下方に向かってテーパをなす形状が望ましい。
前記凹部の形成方法は特に限定されないが、例えば、鉛直方向に対して所定角度で傾斜させた棒状の回転体を用い、該回転体の下端が所定大きさの円柱周面又は円錐台周面に沿って下方向に回転するように該回転体を回転させることにより、工程(A)で投入した入浴剤原料に所定大きさ及び深度の凹部を設ける方法、後述の所望形状の押圧部材を用いて工程(A)で投入した入浴剤原料を押圧する方法等が挙げられる。
本発明の製造法では、工程(B)で形成した凹部の底面に水不溶性の有形物を載置する工程(C)を行う。
前記水不溶性の有形物としては、例えば玩具、植物乾燥物、印刷物が挙げられる。有形物の大きさ及び形状は特に限定されない。本発明では、玩具等の比較的大きく、また形状が複雑なものでも固体入浴剤の所定位置に包埋させることができる。有形物の大きさは、有形物の外表面と、得られる固体入浴剤の外表面との間の厚さが1cm以上となる大きさとなるように、得られる固体入浴剤の大きさに応じて決定することが好ましい。有形物の比重は特に限定されないが、固体入浴剤が溶解した際に浴湯面を浮遊するように、浴湯の比重以下が好ましい。
前記有形物の凹部底面への載置方法は特に限定されないが、上述の凹部内に落下させる方法が工業的に有利である。
本発明の製造法では、容器内側面と工程(B)で形成した凹部との間に存在する入浴剤原料の少なくとも一部を壊落させることによって、工程(C)で載置した有形物を入浴剤原料で包埋・成形する工程(D)を行う。
前記有形物を入浴剤原料で包埋させる方法としては、特に限定されず、例えば、後述の加圧成形を行う押圧部材によって容器内側面に存在する入浴剤原料を壊落させ包埋する方法、容器を振動させて容器内側面に存在する入浴剤原料を壊落させ包埋する方法が挙げられる。
工程(D)の成形は、後述の押圧部材によって包埋させながら連続して行うことができる他、容器を振動させ入浴剤原料の上面を水平にして有形物を包埋させた後に、所望形状の押圧部材によっても行うことができる。この際、工程(D)の成形を工程(E)の加圧成形と連続して行うこともできる。工程(D)の成形と、工程(E)の成形とを連続的に行わない場合の工程(D)の成形圧力は、0.5〜1.5kgf/cm程度であって、工程(E)の加圧成形よりも低圧で行なうことが、有形物の隅々まで入浴剤成分を充填させる点から好ましい。
本発明の製造法では、工程(D)で得られた成形物を所望形状に加圧成形する工程(E)を行う。
工程(E)の加圧成形は、上述のとおり、工程(D)の成形と同じ形状のまま加圧成形する場合には連続で行なうことができる。工程(D)の成形と工程(E)の加圧成形とを連続で行わない場合には、例えば、工程(D)で得られた成形物を容器から一旦取出して別の加圧成形用の容器に入れ替えてから加圧成形する方法、容器はそのままで、押圧部材を取替えて加圧成形する方法が挙げられる。また、最終的な固体入浴剤の形状を、球状、タマゴ形状、楕円形状とする場合の加圧成形方法は、半球形状の凹部を有する押圧部材を用いて、上下方向等の2方向から押圧して成形する方法、若しくは加圧成形容器の底面を予め半球状の凹部を有する形状として、上方から半球状の凹部を有する押圧部材を用いて1方向から押圧して成形する方法が挙げられる。更に、押圧する際の押圧部材の形状を適宜選択し、星型形状等の複雑形状の固体入浴剤を得ることもできる。
工程(E)の加圧成形時の圧力は、水不溶性の有形物の種類、固体入浴剤の最終形状等に応じて適宜選択できる。特に、変形が商品に影響を及ぼす玩具等を有形物とする場合には、変形がほとんど生じない1〜5kgf/cmの範囲が望ましい。
本発明の製造法では、工程(E)の後、乾燥することにより固体入浴剤を得ることができるが、必要に応じて、例えば、保存時における空気との接触による表面の劣化、工程(E)の後の乾燥前又は乾燥中の取扱い性を向上させるために、有機酸及び炭酸塩を含む有形物含有固体入浴剤の表面に蒸気等の水分を反応させ、表面のみを中性塩とする加湿工程を行うことができる。表面を中性塩とすることにより、含有される有機酸及び炭酸塩の反応を防止し、且つ乾燥工程の初期の段階で表面硬度を速やかに向上させることができる。
また、入浴剤原料としてPEG等の原料固化成分を配合し、工程(E)における加圧成形を1〜5kgf/cm程度の低圧で行う場合、得られる成形物は、前記原料固化成分の乾燥前においては非常に脆く、前記表面を中性塩としたのみでは表面硬度の速やかな向上が望めない場合がある。そこで、前記表面のみを中性塩とする加湿工程を行った後、成形物の表面を、通常0〜−10℃、特に−2〜−5℃程度の温度で冷却する工程を行うことが好ましい。冷却時間は、長い方が好ましいが、生産効率を考慮した場合、通常1〜30分間、好ましくは2〜20分間程度である。この際、前記表面を中性塩とする加湿工程を行わずに前記冷却工程を行っても表面硬度の向上はほとんど見られない。一方、表面を中性塩とする加湿工程と冷却工程との順番を逆にした場合も所望の効果が望めない。
更に、有形物含有固体入浴剤の保存時、輸送時、使用時における割れや欠損を有効に防止するために、該固体入浴剤を個別にシュリンク処理することができる。シュリンク処理は公知の材料を用いて行なうことができる。シュリンク処理は、特に、工程(E)において1〜5kgf/cmの低圧による加圧成形を行ったものに有効である。
本発明の製造法では、有形物含有固体入浴剤を長期保存する際に変色及び変臭を抑制又は防止し、商品価値を持続するために、光不透過性であり、且つ密閉可能な袋状又は通気性を有する袋状の包装材により得られた固体入浴剤を包装できる。該包装材としては、例えば、アルミ箔等の袋状物、細孔を有する袋状物が挙げられる。また、固体入浴剤を袋状の包装材中に入れ、食品分野で使用される減圧装置により減圧し、密封包装することもできる。
本発明の製造法では、本発明の所望の目的が損なわれない範囲で、更に所望の効果や他の効果を向上させるために上記各工程以外の工程又は操作を含んでいても良い。
本発明の製造法により得られる有形物含有固体入浴剤は、浴湯に投入することにより有形物の廻りの入浴剤原料が浴湯に分散・溶解し、所望時間経過後、水不溶性有形物が浴湯中若しくは浴湯面に現れる。
以下、図を参照して本発明の製造法の例を説明するが、本発明はこれに限定されない。
図1は、本発明の製造法によって、上部が半球状であり、その下方が円柱状の外形を有する玩具を内包する固体入浴剤15を製造する一例を示す工程説明図である。尚、入浴剤原料は、所望の粉体原料と液状原料とを混合撹拌して得た湿潤粉末原料を、篩により2mmメッシュ以下の粒度に調整したものを用いた。
まず、工程(A)として、得られる固体入浴剤15の1個分に使用する所望組成の入浴剤原料11を容器10に投入する。次いで、工程(B)として、入浴剤原料11を押圧部材12により上方から押圧し、底面が平面で且つ側面が下方に向かってテーパをなした凹部12aを形成し、押圧部材12を上方へ引抜く。続いて、工程(C)として、比重が1g/cm未満の玩具13を上方から落下させ、工程(B)で形成した凹部12aの底面に玩具13を載置する。
次に、工程(D)として、図示するような半球面凹部を有する押圧部材14により、容器10の内側面と工程(B)で形成した凹部との間に存在する入浴剤原料11aを壊落させながら玩具13を入浴剤原料11により包埋する。続いて、図示するように成形すると共に、工程(E)として、押圧部材14により、好ましくは圧力1〜5kgf/cmで加圧成形する。その後、容器の下方面を開放し、玩具13を含有する固体入浴剤15を取出す。得られた固体入浴剤15を取出した後、所望によりシュリンク処理又は包装を行っても良い(図示せず)。
図2は、図1における工程(E)において、押圧部材14による圧力を0.5kgf/cm以上、1kgf/cm未満で加圧成形し、成形物15aを容器から取出した後、別の容器20に導入して玩具13含有のタマゴ形状の固体入浴剤22を製造する一例を示す工程説明図である。
まず、図1において、圧力条件を代えて得られた成形物15aを容器20に導入する。次いで、略半球形状の凹部を有する押圧部材(21a,21b)により、上下方向から好ましくは圧力1〜5kgf/cmでタマゴ形状に加圧成形する。その後、上方の押圧部材21bを容器から取外し、下方の押圧部材21aを上昇させて玩具13を含有するタマゴ形状の固体入浴剤22を取出す。得られた固体入浴剤22を取出した後、所望によりシュリンク処理や密封包装を行っても良い(図示せず)。また、図1に示す容器10の代わりに、図2に示す押圧部材21aを備える容器20を用い図1に示す工程を行い、最終段階で固体入浴剤を取出す際に押圧部材21aにより上方に押し出すことによって、上方の1方向からの加圧成形によってもタマゴ形状の固体入浴剤を得ることができる。
本発明の製造法では、特に、上述の工程(B)〜工程(E)を少なくとも含むので、加圧成形により製造する固体入浴剤内に、玩具等の有形物を所定位置に容易に包埋させることができ、略均一商品を多量に生産することが可能であり工業的に有用である。
また、工程(A)において、得られる固体入浴剤の1個分の入浴剤原料全量を容器に投入することにより工程を簡略化できる。工程(B)において、凹部の所定深度を、得られる固体入浴剤の略中心部に有形物が配置するように工程(C)で有形物を載置しうる深度とすることにより、有形物を略中心部に有する固体入浴剤を効率良く且つ均一に得ることができる。
更に、工程(B)で形成する凹部の底面を、有形物が載置しうる底面とし、且つ凹部の側面を下方に向かってテーパをなす形状とすることにより有形物の載置を上方から有形物を落下させるという簡易な方法で実現することができる。
更にまた、加圧を2方向以上から行うことにより、球状、タマゴ形状、楕円形状等の固体入浴剤を容易に効率良く得ることができる。また、工程(E)の加圧成形時の圧力を1〜5kgf/cmとすることにより、加圧による内包物の変形を抑制又は防止でき、商品価値を低下させることなく加圧成形により有形物含有固体入浴剤が得られる。
更に、光不透過性であり、且つ袋状の包装材中に包装することにより、長期保存する際の変色や変臭が抑制又は防止され、商品価値を長期間持続させる効果を有する固体入浴剤を容易に得ることができる。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
平均分子量500のPEG6.7重量部及び平均分子量3700のPEG6.7重量部を、温度60℃でジプロピレングリコール6.7重量部に溶解し、平均分子量2100のPEG溶液を調製した。次いで、クエン酸27.2重量部、炭酸ナトリウム27.2重量部、無水硫酸ナトリウム25.3重量部、色素0.1重量部及び香料0.1重量部に、前記PEG容液を混合撹拌し、水溶性湿潤粉末の入浴剤原料を調製した。
得られた入浴剤原料を用いて上述の図1及び図2を参照して説明した方法に準じて玩具を包埋したタマゴ型の固体入浴剤を10個製造した。この際、最終の加圧成形時の圧力は3kgf/cmとした。得られたタマゴ型の固体入浴剤は、いずれも略同じ箇所に玩具が包埋されていた。固体入浴剤を溶解した後の玩具は変形が認められなかった。更に、得られた固体入浴剤をアルミ箔製の袋に入れ、密封した後、常温で6ヶ月間保存した。6ヶ月後に袋を開封し、製造時の臭い及び色と比較した結果、ほとんど変化は認められなかった。
平均分子量500のPEG9.5重量部及び平均分子量3700のPEG9.5重量部を、温度60℃でジプロピレングリコール1.1重量部に溶解し、平均分子量2100のPEG溶液を調製した。次いで、コハク酸27.2重量部、炭酸水素ナトリウム27.2重量部、無水硫酸ナトリウム25.3重量部、色素0.1重量部及び香料0.1重量部に、前記PEG溶液を混合撹拌し、水溶性湿潤粉末の入浴剤原料を調製した。
得られた入浴剤原料を用いて上述の図1及び図2を参照して説明した方法に準じて玩具を包埋した楕円状の固体入浴剤を10個製造した。この際、最終の加圧成形時の圧力は4kgf/cmとした。得られた楕円状の固体入浴剤はいずれも略同じ箇所に玩具が包埋されていた。また、固体入浴剤を溶解した後の玩具は変形等が認められなかった。更に、得られた固体入浴剤をアルミ箔製の袋に入れ、密封した後、常温で6ヶ月間保存した。6ヶ月後に袋を開封し、製造時の臭い及び色と比較した結果、ほとんど変化は認められなかった。
平均分子量500のPEG10.0重量部を、温度60℃でジプロピレングリコール10.1重量部に溶解しPEG溶液を調製した。次いで、クエン酸13.6重量部、コハク酸13.6重量部、炭酸水素ナトリウム26.2重量部、無水硫酸ナトリウム26.3重量部、色素0.1重量部及び香料0.1重量部に、前記PEG溶液を混合撹拌し、水溶性湿潤粉末の入浴剤原料を調製した。
得られた入浴剤原料を用いて上述の図2を参照して説明した方法に準じて玩具を包埋した球状の固体入浴剤を10個製造した。この際、最終の加圧成形時の圧力は3kgf/cmとした。得られた球状の固体入浴剤は、いずれも略同じ箇所に玩具が包埋されていた。また、固体入浴剤を溶解した後の玩具は変形が認められなかった。更に得られた固体入浴剤をアルミ箔製の細孔を有する袋に入れた後、常温で6ヶ月間保存した。6ヶ月後袋を開封し、製造時の臭い及び色と比較した結果、ほとんど変化は認められなかった。
平均分子量500のPEG7.7重量部及び平均分子量3700のPEG7.7重量部を、温度60℃でジプロピレングリコール4.7重量部に溶解し、平均分子量2100のPEG溶液を調製した。次いで、酒石酸27.2重量部、炭酸ナトリウム27.2重量部、無水硫酸ナトリウム25.3重量部、色素0.1重量部及び香料0.1重量部に、前記PEG溶液を混合撹拌し、水溶性湿潤粉末の入浴剤原料を調製した。
得られた入浴剤原料を用いて上述の図1を参照して説明した方法に従って、同様に玩具を包埋した星型の固体入浴剤を10個製造した。この際、最終の加圧成形時の圧力は5kgf/cmとした。得られた楕円状の固体入浴剤は、いずれも略同じ箇所に玩具が包埋されていた。また、固体入浴剤を溶解した後の玩具は変形が認められなかった。更に得られた固体入浴剤をアルミ箔製の袋に入れ、密封した後、常温で6ヶ月間保存した。6ヶ月後に袋を開封し、製造時の臭い及び色と比較した結果、ほとんど変化は認められなかった。
実施例1〜4で調製した各湿潤粉末入浴剤原料を、それぞれ篩によって、2mmメッシュ以下の粒度に調整し、4種類の入浴剤原料を調製した。
得られた4種類の入浴剤原料を用いて上述の図1及び図2を参照して説明した方法に準じて玩具を包埋したタマゴ型の固体入浴剤をそれぞれ10個製造した。この際、図1に示す工程(E)における押圧部材14による圧力を0.8kgf/cmとし、図2に示す押圧部材(21a,21b)による圧力を1〜1.2kgf/cmとした。
得られたタマゴ型の固体入浴剤は、いずれも略同じ箇所に玩具が包埋されていた。また、固体入浴剤を溶解した後の玩具は変形が全く認められず、浴湯に投入後の入浴剤成分の溶解性も優れていた。更に得られた固体入浴剤をアルミ箔製の細孔を有する袋に入れた後、常温で6ヶ月間保存した。6ヶ月後に袋を開封し、製造時の臭い及び色と比較した結果、いずれの入浴剤もほとんど変化は認められなかった。

Claims (8)

  1. 内部に水不溶性の有形物を包埋した固体入浴剤の製造法であって、加圧によって成形しうる、粉体を含む入浴剤原料を容器に所定量投入する工程(A)、工程(A)で投入した入浴剤原料に所定深度の凹部を形成する工程(B)、工程(B)で形成した凹部の底面に水不溶性の有形物を載置する工程(C)、容器内側面と工程(B)で形成した凹部との間に存在する入浴剤原料の少なくとも一部を壊落させることによって、工程(C)で載置した有形物を入浴剤原料で包埋・成形する工程(D)、及び工程(D)で得られた成形物を所望形状に加圧成形する工程(E)を少なくとも含む有形物含有固体入浴剤の製造法。
  2. 工程(A)の入浴剤原料を容器に投入する所定量が、得られる固体入浴剤の1個分の入浴剤原料全量であり、且つ工程(B)の凹部の所定深度が、得られる固体入浴剤の略中心部に有形物が位置するように工程(C)で有形物を載置しうる深度である請求の範囲1の製造法。
  3. 工程(B)の凹部の底面が、有形物を載置しうる平面であり、且つ凹部の側面が下方に向かってテーパをなしている請求の範囲1の製造法。
  4. 工程(E)において、加圧成形を半球面状の凹部を有する押圧部材を用いて行い、球状、タマゴ形状又は楕円形状に加圧成形する請求の範囲1の製造法。
  5. 工程(D)の成形時の圧力が0.5〜1.5kgf/cmである請求の範囲1の製造法。
  6. 工程(E)の加圧成形時の圧力が、工程(D)の成形時の圧力以上であり、且つ1〜5kgf/cmである請求の範囲1の製造法。
  7. 入浴剤原料が、発泡性成分としての有機酸及び炭酸塩と、無水硫酸ナトリウムと、溶剤により溶解したポリエチレングリコールとを含む粉末原料及び液状原料を混合撹拌して得た湿潤粉末原料である請求の範囲1の製造法。
  8. 粉体原料及び液状原料からなる入浴剤原料を混合撹拌して得た湿潤粉末原料を、篩により所定粒度以下に調整する、工程(A)に用いる入浴剤原料の調製工程を更に含む請求の範囲1の製造法。
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