JP3936552B2 - 油圧シリンダ回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電動機で油圧ポンプを駆動し、油圧シリンダから出た油を油圧ポンプに戻して回生する方式をとる油圧シリンダ回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、油圧ショベルやクレーン等の建設機械において、油圧シリンダの油圧源である油圧ポンプを電動機で駆動する電動機駆動方式が採用されつつある。
【0003】
この電動機駆動方式においては、操作手段(レバーまたはペダル。以下、レバーの場合で説明する)の操作により、電動機をこのレバー操作量に対応する回転数で回転させてポンプ流量を制御し、このポンプ流量によってシリンダ速度を制御する構成がとられる。
【0004】
また、電動機駆動方式においては、油圧シリンダから出た油を油圧ポンプに吸い込ませてモータ作用を行わせることにより、電動機に回生電力を発生させてバッテリ等に蓄える動力回生作用が行われる。とくに、油圧ショベルのブームシリンダのように、掘削アタッチメントの重量プラス土砂重量によって常に一方向(縮小方向)の負荷が加えられる油圧シリンダの場合、負加圧をモータ作用に利用できることで動力回生の効果が大きく、省エネルギーに寄与する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような電動機駆動方式においては、電動機(ポンプ)の回転数によってシリンダ速度を制御するため、条件によって、低速域(レバー操作量の小さい微操作域)での速度制御が困難で操作性が悪くなるという問題があった。
【0006】
たとえば、上記ブームシリンダの場合、殆どの作業姿勢でシリンダヘッド側油室に常に負荷圧が作用する状態となるため、上記した単なる電動機回転数(ポンプ流量)による制御では、ポンプの油洩れ等の影響によって正確な速度制御が困難となる。
【0007】
なお、旧来のエンジン駆動方式のように油圧シリンダとポンプを結ぶ管路中に流量制御弁を設け、この流量制御弁の開度制御によってシリンダ速度を制御する構成をとることが考えられる。しかし、こうすると、流量制御弁での圧力損失が大きいため、動力回生効率が低下するという弊害が生じる。
【0008】
そこで本発明は、微操作域での操作性が良く、しかも動力回生を効率良く行うことができる油圧シリンダ回路を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、片側ロッド式の油圧シリンダと、この油圧シリンダのヘッド側油室に接続された第1油圧ポンプと、同シリンダのロッド側油室に接続された第2油圧ポンプと、この両油圧ポンプを駆動する電動機と、この電動機に対する回転数と回転方向の指令を出す操作手段と、この操作手段からの指令信号に基づいて電動機の回転数と回転方向を制御する制御手段とを具備し、かつ、上記油圧シリンダの縮小作動時に、上記第2油圧ポンプからの油をロッド側油室に供給すると同時に、ヘッド側油室から出る油を上記第1油圧ポンプに吸い込ませた後タンクに放出することで動力回生を行うように構成される一方、上記第1油圧ポンプと油圧シリンダのヘッド側油室とを結ぶヘッド側管路に上記制御手段によって制御される制御弁が設けられ、上記油圧シリンダの縮小作動時に、同シリンダのヘッド側油室から出た油がこの制御弁を通過する流量をA、上記第1油圧ポンプに吸い込まれる流量をBとして、制御手段は、
(i) 上記操作手段の操作量が予め設定された値以下の微操作域では、A<Bとなって制御弁によってシリンダ速度が制御され、
(ii) この微操作域を超える操作域では、A>Bとなって油圧ポンプの回転数によってシリンダ速度が制御される
ように上記電動機の回転数及び制御弁を制御するように構成されたものである。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の構成において、制御手段は、微操作域及びこれを超える操作域で、操作手段の操作量の増加に応じて制御弁通過流量A及びポンプ吸い込み流量Bが連続して増加するように構成されたものである。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1または2の構成において、油圧シリンダはヘッド側に常時負荷圧が作用する状態で用いられ、制御弁は、油圧シリンダの停止時にヘッド側管路を閉じて負荷圧を保持し、かつ、微操作域を超える操作域で全開となるロック弁を有するものである。
【0012】
上記構成によると、油圧シリンダの縮小作動時に、微操作域では、油圧シリンダのヘッド側油室から出て制御弁を通過する流量Aが第1油圧ポンプに吸い込まれる流量Bよりも少なくなる。この状態では、制御弁の開度によってシリンダ速度が決まり、制御弁による速度制御が行われる。このため、油圧シリンダが操作通りに動く良好な操作性が得られる。
【0013】
これに対し、微操作域を超える操作域では、上記とは逆にA>Bとなり、制御弁と第1 油圧ポンプとの間に圧力が発生した状態で、同ポンプの回転数によるシリンダ速度制御が行われる。すなわち、制御弁での圧力損失が少ない状態で動力回生作用が行われる。
【0014】
こうして、良好な微操作性と効率のよい動力回生を両立させることができる。
【0015】
この点の効果は、請求項3のように、常に一方向に負荷が作用する油圧シリンダ(たとえば前記した油圧ショベルのブームシリンダ)を対象とする場合にとくに顕著となる。
【0016】
この場合、請求項2の構成によると、微操作域及びこれを超える操作域で制御弁通過流量A及びポンプ吸い込み流量Bが、ともに操作手段の操作量に応じて連続して増加するため、上記速度制御の切換えがショック無く滑らかに行われる。
【0017】
また、請求項3の構成によると、上記のように常にヘッド側に負荷が作用する油圧シリンダを対象とした場合に、ロック弁により、油圧シリンダを負荷に抗して停止状態にロックすることができる。すなわち、微操作域での速度制御を行う制御弁がロック弁を兼ねることとなり、回路構成を簡略化することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図によって説明する。
【0019】
この実施形態では、油圧ショベルのブームシリンダ回路を適用対象として例にとっている。
【0020】
油圧ショベルは、図4に示すように、下部走行体1上に上部旋回体2が搭載され、この上部旋回体2に掘削アタッチメント3が取付けられて構成される。
【0021】
掘削アタッチメント3は、起伏自在なブーム4の先端にアーム5、このアーム5の先端にバケット6がそれぞれ取付けられて成り、ブーム4、アーム5、バケット6がそれぞれブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9によって駆動される。
【0022】
この掘削アタッチメント3において、ブームシリンダ7には、殆どの作業姿勢でアタッチメント重量プラス土砂重量により図4矢印で示す縮小方向の力が加えられてヘッド側油室7a(図1,2参照)に負荷圧が作用する。
【0023】
そこで、ブームシリンダ回路においては、シリンダ停止時にブームシリンダ7が上記負荷圧によって自然に縮小しないように、ヘッド側管路(負荷側管路)にロック弁が設けられるのが通例である。
【0024】
図1,2に示すこの実施形態にかかるブームシリンダ回路においても、ブームシリンダ7のヘッド側、ロッド側両管路10,11のうちヘッド側管路10にロック機能付きの制御弁12が設けられ、この制御弁12によってシリンダ停止時のロック作用を行うとともに、後述するように微操作域でブームシリンダ7の速度制御を行うように構成されている。
【0025】
このブームシリンダ回路について詳述する。
【0026】
図1はブームシリンダ回路の原理構成、図2は具体構成をそれぞれ示している。
【0027】
まず、図1によって原理構成を説明すると、13は図示しない発電機等を電源として正逆回転する電動機で、この電動機13によって第1及び第2両油圧ポンプ14,15が駆動される。
【0028】
第1ポンプ14はシリンダ伸長用ポンプとしてブームシリンダ7のヘッド側油室7aに、第2ポンプ15はシリンダ縮小用ポンプとして同シリンダ7のロッド側油室7bにそれぞれ接続され、次のように作用する。
【0029】
(i)シリンダ伸長時
電動機13の正回転により第1ポンプ14が駆動されてブームシリンダ7のヘッド側油室7aに油が供給され、同シリンダ7が伸長作動する。このとき、ロッド側油室7bから出た油は第2ポンプ15に吸い込まれてモータ作用をなした後、タンクTに戻される。
【0030】
(ii)シリンダ縮小時
電動機13の逆回転により第2ポンプ15が駆動されてブームシリンダ7のロッド側油室7bに油が供給され、同シリンダが縮小作動する。このとき、ヘッド側油室7aから出た油は第1ポンプ14に吸い込まれてモータ作用をなした後、タンクTに戻される。
【0031】
このように、シリンダ伸縮時に両ポンプ14,15の一方がモータ作用をなすことにより、電動機13に回生電力が発生し、この回生電力が図示しないバッテリに蓄えられる。とくに、前記したようにシリンダヘッド7a側には常に負荷圧が作用するため、ブーム下げ時(シリンダ縮小時)の動力回生効率が良いものとなる。
【0032】
ここで、ブームシリンダ7は片側ロッド式であり、ロッド側油室7bの断面積がヘッド側油室7aのそれよりも小さいため、供給流量が同じでも伸長動作と縮小動作に速度差が生じ、バケット軌跡の制御が正確にできない等の問題が生じる。
【0033】
そこで、この実施形態では、上記速度差が生じない(吐出量が断面積比に対応して異なる)ように、両ポンプ14,15のポンプ容積が設定されている。
【0034】
具体的には、両ポンプ14,15のポンプ容積q1,q2は、シリンダ7のヘッド側及びロッド側両油室7a,7bの断面積Ah,Arとの関係において、
q2=q1×(Ar/Ah)
に設定されている。
【0035】
次に、具体構成を図2によって説明する。
【0036】
電動機13の回転数は、操作手段としての操作レバー(操作ペダルでもよい)16の操作に基づく制御手段としてのコントローラ17からの回転数指令信号によって低速(たとえば100--rpm)から高速(たとえば3,000rpm)まで制御される。13aはコントローラ17からの指令に基づいて電動機回転数を設定する電動機制御器である。
【0037】
なお、ここで操作レバー16とは、レバーそのものと、レバー操作量を電気信号に変換する変換器から成るものをいう。
【0038】
制御弁12は、シリンダ7を停止保持するロック弁18と、このロック弁18を制御するとともに微操作域でシリンダ7の速度制御を行う流量調整弁19と、チェック弁付きリリーフ弁20から成っている。
【0039】
ロック弁18は、弁体21を開弁方向に加圧する図左側の開き側圧力室22と、弁体21を閉弁方向に加圧する図右側の閉じ側圧力室23を有し、この閉じ側圧力室23に、閉じ側圧力にバネ力をプラスするスプリング24が設けられている。
【0040】
流量調整弁19は、パイロットポンプ用電動機25によって駆動されるパイロットポンプ26からのパイロット圧と、レバー操作に基づくコントローラ17からの電気指令信号とによって作動する電気・油圧パイロット式切換弁として構成され、レバー操作量に応じて図上側の第1の位置aと、中間の第2の位置bと、下側の第3の位置cの間で切換わる。
【0041】
また、この制御弁12には、ロック弁18の開き側圧力室22とブームシリンダ7のヘッド側油室7aとを結ぶ主通路27と、ロック弁18を迂回して流量調整弁19経由でヘッド側油室7aとヘッド側管路10を結ぶ副通路28と、ロック弁18の両側圧力室22,23を流量調整弁19を介して接続する連通路29と、タンクTに通じるタンク通路30が設けられている。
【0042】
流量調整弁19の各位置a,b,cで次のような作用が行われる。
【0043】
第1の位置a
ロック弁18の両側圧力室22,23が連通路29により連通して同圧となり、この状態で弁体21に閉じ側バネ力が加えられるため、弁体21が閉じ側に押されてロック弁18が閉じる。
【0044】
この状態では、主通路27が閉じ、このとき副通路28も流量調整弁19で閉じられるため、シリンダ7が停止保持(自然縮小が防止)される。
【0045】
第2の位置b
両側圧力室22,23は依然、連通路29によって連通した状態となるため、ロック弁18は閉じた状態のままとなる。
【0046】
一方、副通路28はレバー操作量に応じた開度で開き、この副通路28を通じてシリンダヘッド側油室7aの油が絞り作用を受けながらヘッド側管路10に流れる。
【0047】
第3の位置c
閉じ側圧力室23がタンク通路30に連通するため、ヘッド側管路10の圧力がスプリング24のバネ力を上回るとロック弁18が全開となって、シリンダヘッド側油室7aの油が主通路27(ロック弁18)経由で殆ど絞り作用を受けずにヘッド側管路10に流れる。
【0048】
図2中、31,32はレバー操作に基づくコントローラ17からの信号により作動してシリンダ作動時の余剰流量をタンクTに戻す排出弁、33,34は逆に流量不足状態となったときにタンクTから管路10,11に油を補充するチェック弁、35,36は両ポンプ14,15に必要に応じてタンク油を吸い込ませるチェック弁、37はメインリリーフ弁である。
【0049】
次に、このブームシリンダ回路全体の作用を説明する。
【0050】
レバー16がブーム下げ(シリンダ縮小)側に操作されると、コントローラ17からの指令信号に基づいて電動機13が回転し、第2ポンプ15からの吐出油がシリンダロッド側油室7bに供給されてシリンダ7が縮小作動を開始する。
【0051】
この場合、レバー操作量に応じたコントローラ17からの指令信号によって電動機13の回転数と制御弁12(ロック弁18及び流量調整弁19)の状態が変化し、シリンダヘッド側油室7aから出た油がこの状態変化に応じた流量制御作用を受けながら第1ポンプ14に吸い込まれた後タンクTに戻される。
【0052】
このとき、上記流量制御作用によってシリンダ速度が制御され、かつ、第1ポンプ14がモータ作用を行うことによって動力回生作用が行われる。
【0053】
図3は、シリンダ縮小時におけるレバー操作量に基づくコントローラ17の制御内容、すなわち、レバー操作量と、制御弁12を通過する流量(以下、制御弁通過流量という)A、及び第1ポンプ14に吸い込まれる流量(以下、ポンプ吸い込み流量という)Bの関係を示している。
【0054】
この制御によると、レバー操作量が小さい微操作域(図3横軸の数値でいうと「10」以下の範囲)では、ロック弁18が閉じ、流量調整弁19が第2の位置bにセットされる。
【0055】
この状態では、
A<B
となり、流量調整弁19の第2の位置bでの開度(レバー操作量)によってブームシリンダ7の縮小速度が決まる。すなわち、制御弁12による速度制御が行われる。
【0056】
制御弁通過流量A及びポンプ吸い込み流量Bは、ともに、レバー操作量の増加に応じて連続して増加し、レバー操作量が微操作域を超えると、図3に示すように制御弁通過流量Aとポンプ吸い込み流量Bの関係は、上記微操作域とは逆に、
A>B
となる。
【0057】
この状態では、第1ポンプ14の吸い込み作用が追いつかずに制御弁12と第1ポンプ14との間(ヘッド側管路10)に圧力が発生するため、第1ポンプ14(電動機13)の回転数によってシリンダ速度が制御される。
【0058】
なお、レバー操作量が一定値に達すると、流量調整弁19が第3の位置cに切換わってロック弁18が全開となるが、このとき既に上記のように第1ポンプ14に圧力が発生しており、ポンプ回転数による制御が行われているため、ロック弁18の全開によるショックが無く、速度制御が、制御弁12によるものからポンプ回転数によるものに滑らかに移行する。
【0059】
このように、ブームシリンダ7の縮小作動時に、シリンダ速度を、微操作域では制御弁12の絞り作用によって、これを超える操作域では第1ポンプ14の回転数によってそれぞれ制御するため、微操作域での操作性が良く、しかもこれを超える操作域では制御弁12での圧力損失を小さくして動力回生作用を効率良く行わせることができる。
【0060】
一方、ブーム下げ(ブームシリンダ伸長)時には、制御弁12のロック弁18が全開となり、第1ポンプ14からの吐出油がこのロック弁18を介してシリンダヘッド側油室7aに供給されることにより、シリンダ7がレバー操作量に応じた速度で伸長作動する。
【0061】
このとき、シリンダロッド側油室7bから出た油は、ロッド側管路11経由で第2ポンプ15に吸い込まれてタンクTに戻される。
【0062】
このシリンダ伸長時には、縮小時と異なり、第1ポンプ14の圧力でシリンダ7を作動させるため、微操作域を含む全操作域で電動機回転数(ポンプ回転数)による速度制御が行われる。
【0063】
ただし、微操作域の小流量状態では圧力の変動の影響を受けて流量が変化し易いため、この実施形態では、微操作域で安定したポンプ流量が得られるように、コントローラ17の制御によってポンプ回転数をレバー操作量に対して高めに設定し、その結果生じる実際流量とシリンダ必要流量との差(余剰)分を排出弁31,32でブリードオフする構成をとっている。
【0064】
ところで、本発明は、とくに上記実施形態で挙げたブームシリンダ回路のようにシリンダのヘッド側に常に負荷圧が作用する回路に適するが、電動機駆動方式をとり、かつ、微操作域での速度制御が困難なシリンダ回路に広く適用することができる。
【0065】
さらに、上記実施形態では、ロック弁18を備えた制御弁12を用いた場合を例示したが、シリンダ保持のためのロック弁18と、微操作域での速度制御のための制御弁をそれぞれ独立した弁として別々に設けてもよい。
【0066】
【発明の効果】
上記のように本発明によるときは、電動機駆動方式をとり、かつ、油圧シリンダの縮小作動時に第2油圧ポンプからの油をロッド側油室に供給すると同時に、ヘッド側油室から出る油を第1油圧ポンプに吸い込ませた後タンクに放出することで動力回生を行う構成を前提として、油圧シリンダのヘッド側油室と第1油圧ポンプとの間に制御弁を設け、シリンダヘッド側油室から出た油がこの制御弁を通過する流量をA、第1油圧ポンプに吸い込まれる流量をBとして、微操作域ではA<Bとして制御弁によってシリンダ速度を制御し、これを超える操作域ではA>Bとしてポンプ回転数によってシリンダ速度を制御する構成としたから、良好な微操作性と効率のよい動力回生を両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態にかかるブームシリンダ回路の原理構成を示す図である。
【図2】 同回路の具体的構成を示す図である。
【図3】 コントローラによって制御されるレバー操作量と制御弁通過流量及びポンプ吸い込み流量の関係を示す図である。
【図4】 このブームシリンダ回路が適用される油圧ショベルの概略側面図である。
【符号の説明】
7 ブームシリンダ(油圧シリンダ)
7a ブームシリンダのヘッド側油室
7b 同ロッド側油室
13 電動機
14 第1油圧ポンプ
15 第2油圧ポンプ
10 ヘッド側管路
11 ロッド側管路
12 制御弁
18 制御弁を構成するロック弁
19 同流量調整弁
16 操作手段としてのレバー
17 制御手段としてのコントローラ
Claims (3)
- 片側ロッド式の油圧シリンダと、この油圧シリンダのヘッド側油室に接続された第1油圧ポンプと、同シリンダのロッド側油室に接続された第2油圧ポンプと、この両油圧ポンプを駆動する電動機と、この電動機に対する回転数と回転方向の指令を出す操作手段と、この操作手段からの指令信号に基づいて電動機の回転数と回転方向を制御する制御手段とを具備し、かつ、上記油圧シリンダの縮小作動時に、上記第2油圧ポンプからの油をロッド側油室に供給すると同時に、ヘッド側油室から出る油を上記第1油圧ポンプに吸い込ませた後タンクに放出することで動力回生を行うように構成される一方、上記第1油圧ポンプと油圧シリンダのヘッド側油室とを結ぶヘッド側管路に上記制御手段によって制御される制御弁が設けられ、上記油圧シリンダの縮小作動時に、同シリンダのヘッド側油室から出た油がこの制御弁を通過する流量をA、上記第1油圧ポンプに吸い込まれる流量をBとして、制御手段は、
(i) 上記操作手段の操作量が予め設定された値以下の微操作域では、A<Bとなって制御弁によってシリンダ速度が制御され、
(ii) この微操作域を超える操作域では、A>Bとなって油圧ポンプの回転数によってシリンダ速度が制御される
ように上記電動機の回転数及び制御弁を制御するように構成されたことを特徴とする油圧シリンダ回路。 - 請求項1記載の油圧シリンダ回路において、制御手段は、微操作域及びこれを超える操作域で、操作手段の操作量の増加に応じて制御弁通過流量A及びポンプ吸い込み流量Bが連続して増加するように構成されたことを特徴とする油圧シリンダ回路。
- 請求項1または2記載の油圧シリンダ回路において、油圧シリンダはヘッド側に常時負荷圧が作用する状態で用いられ、制御弁は、油圧シリンダの停止時にヘッド側管路を閉じて負荷圧を保持し、かつ、微操作域を超える操作域で全開となるロック弁を有することを特徴とする油圧シリンダ回路。
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