JP3936417B2 - 真空断熱パネルの製造方法と装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、包装袋の内部に断熱材を挿入して減圧下で密封することにより真空断熱パネルを製造する方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
真空断熱パネルは、冷蔵庫などといった家電製品の部品や建造物の資材などにおいて広く利用されている。この真空断熱パネルを製造する一般的な方法としては、例えば次のような方法が知られている。即ち、先ず連通発泡ウレタンなどからなる断熱材を包装袋の中に挿入する。次に、この包装袋をチャンバ内に配置し、該チャンバ内部を例えば0.0005Torr程度の高真空度にまで減圧する。そして、この減圧雰囲気において包装袋の開口部を密封する。かくして、包装袋の内部に断熱材を真空包装した真空断熱パネルが製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように包装袋を利用して真空断熱パネルを製造する場合、チャンバ内を減圧した際に、包装袋内部の空気が開口部からスムーズに出きらずに包装袋内に残ってしまい、その残った空気の圧力で包装袋が膨張する現象が起きる。このように包装袋が膨張した状態で開口部を密封したのでは、包装袋内部に大量の空気分子が残ってしまうことになり、これでは断熱効果の優れた真空断熱パネルは製造できない。
【0004】
また、このように包装袋が膨張した状態で開口部を密封した場合、その後、チャンバ内部に大気圧を導入することにより、包装袋は収縮して断熱材表面に密着した状態となるが、この収縮の際に包装袋の側面に皺を生じることが多い。このように真空断熱パネルの表面に包装袋の皺ができると、見栄えが悪くなるばかりか、真空断熱パネルを搬送等する際に擦れるなどして皺の部分に穴が開きやすい。このため、真空断熱パネルの耐久性が劣化してしまう。
【0005】
従って、本発明の目的は包装袋内に残留する空気分子が少なくて断熱性に優れ、かつ、表面に皺がなくて見栄えと耐久性に優れた真空断熱パネルを製造することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、本発明は、断熱材を挿入した包装袋をチャンバ内部に配置し、該チャンバの内部を減圧した状態で包装袋の開口部を密封して真空断熱パネルを製造する方法において、断熱材を挿入した包装袋を載置したパレットを複数枚積み重ね、各パレットの上下面の間で包装袋の側面を押圧することにより包装袋の側面を押圧して、包装袋の膨張を防いだ状態で前記チャンバの内部を減圧した後、包装袋の各開口部を溶着密封することを特徴とする。
【0007】
また、これらの方法に好適に使用されるものとして、本発明によれば、断熱材を挿入した包装袋をパレット上に位置決めして載置する載置部と、この載置部にて包装袋を載置されたパレットを複数枚積み重ねる段積み部と、この段積み部にて積み重ねられて、各パレットの上下面の間で包装袋の側面を押圧することにより、減圧した際における包装袋の膨張を防いだ状態とされた包装袋の各開口部を、チャンバ内部において減圧状態で密封する密封部と、この密封部にて密封された包装袋をそれぞれ載置させた状態で積み重ねられている複数枚のパレットを一枚ずつ取り出す取出部を備えている真空断熱パネルの製造装置を提供する。この発明において、前記密封部にて開口部を密封された包装袋の開口部を切断することによって包装袋の形状を整えるトリミング部を更に備えていても良い。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面をもとにして説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる製造装置1の平面図、図2は同製造装置1の正面図、図3は同製造装置1の右側面図、図4は同製造装置1の左側面図である。
【0009】
図示の例では、包装袋Aを供給するためのロボット2が製造装置1の後方に配置されており、このロボット2によって製造装置1の供給部3に包装袋Aが一枚ずつ供給されるようになっている。なお、こうして製造装置1の供給部3に供給される包装袋Aの内部には、予め板形状の断熱材aが挿入された状態になっている。包装袋Aは、例えばアルミフィルムの表裏面に適宜の樹脂層等を積層したフィルム材などで袋形状に構成されており、包装袋Aの内面には、加熱によって溶着するシーラント層が形成されている。断熱材aは、乾燥させた連通発泡ウレタンフォームなどからなる。
【0010】
供給部3の右側には、包装袋AをパレットP上に載置するための載置部4が配置されている。図5に示すように、この実施の形態で示すパレットPは方形状の板で構成されており、その上面の四隅には円錐形状の突起5がそれぞれ設けられている。図6に示すように、これら突起5の真下の位置には穴6が形成されている。後述するように、パレットPを複数枚積み重ねる際には、下側のパレットPの突起5を上側のパレットPの穴6に嵌入させることによって、パレットP同士の位置決めが行われる構成になっている。そして、このパレットPが載置部4の所定の位置に予め用意されており、前述の供給部3に供給された包装袋Aは、図示しない搬送手段等の稼働によって一枚ずつ載置部4に搬送され、載置部4にてパレットP上に位置決めして載置される構成になっている。こうして、載置部4にてパレットP上に包装袋Aが位置決めして載置されることによって、図5に示すように、包装袋Aの開口部A’がパレットPの手前側にはみ出た姿勢にされるようになっている。但し、断熱材aは開口部A’よりも包装袋A内部の位置に挿入された状態になっている。
【0011】
載置部4の手前側には、載置部4にて包装袋Aを載置されたパレットPを複数枚積み重ねる段積み部7が配置されている。これら載置部4と段積み部7の上方にはレール8が架設されており、このレール8の下側に装着されたチャック9がレール8に懸吊された状態で走行して載置部4と段積み部7の間を移動する構成になっている。図7に示すように、チャック9は支軸10を介してレール8の下側に装着されており、この支軸10内部に設けられている図示しない昇降機構と回転機構の稼働により、チャック9を上下動および回転させることができる構成になっている。また、チャック9の下部には図示しない開閉機構の稼働によって開閉される一対の爪11、11が設けられており、これら爪11、11によってパレットPを下側から抱え持つことができるようになっている。
【0012】
そして、前述のように包装袋Aが載置部4にて開口部A’を手前側にはみ出させた姿勢でパレットP上に位置決めして載置されると、チャック9は先ず載置部4の上方に移動して下降し、爪11、11によってパレットPを下側から抱え持つ。その後、チャック9は上昇してパレットPを持ち上げ、レール8に沿って走行することにより、そのパレットPを段積み部7の上方に搬送する。その後、チャック9は下降して包装袋Aを載置させているパレットPを段積み部7に降ろし、爪11、11を開く。これにより、パレットPは包装袋Aの開口部A’を手前側にはみ出させた姿勢のまま段積み部7に載置される。
【0013】
また、同様にして次の包装袋Aが載置部4にて開口部A’を手前側にはみ出させた姿勢でパレットP上に位置決めして載置されると、チャック9は先ず載置部4の上方に移動して下降し、爪11、11によってパレットPを下側から抱え持つ。その後、チャック9は上昇してパレットPを持ち上げ、レール8に沿って走行することにより、そのパレットPを段積み部7の上方に搬送する。そして、チャック9は180゜回転し、パレットP上に載置されている包装袋Aの開口部A’を後方にはみ出させた姿勢にする。その後、チャック9は下降して包装袋Aを載置させているパレットPを段積み部7に降ろし、爪11、11を開く。これにより、パレットPは、先に段積み部7に載置されたパレットPの上に、包装袋Aの開口部A’を後方にはみ出させた姿勢で重ねて載置されることになる。
【0014】
これらの工程を繰り返して行うことにより、段積み部7においてパレットPを順次積み重ねていくように構成されている。また、このように段積み部7においてパレットPを積み重ねる際に、途中で一回おきにチャック9を180゜回転させているので、積み重ねられたパレットPからは、包装袋Aの開口部A’が手前側と後方に交互にはみ出た姿勢になっている。
【0015】
なお、この実施の形態では、これらの工程を繰り返すことによって、図8に示すように、段積み部7において四枚のパレットPを積み重ねる構成になっている。これにより、段積み部7において一番下のパレットPと下から三番目のパレットP上には包装袋Aが開口部A’を手前側にはみ出させた姿勢で載置され、下から二番目のパレットPと一番上のパレットP上には包装袋Aが開口部A’を後方にはみ出させた姿勢で載置された状態となるようになっている。そして、このように段積み部7においてパレットPを積み重ねる際には、先に説明した下側のパレットPの突起5が上側のパレットPの穴6に嵌入することによって、パレットP同士の位置決めが行われる。
【0016】
段積み部7の左方には、段積み部7にて積み重ねられた四枚のパレットP上にそれぞれ載置された包装袋Aの開口部A’を減圧状態で密封する密封部15が配置されている。図9に示すように、密封部15の上方にはヒンジ部16を介して開閉自在に構成されたチャンバ蓋17が配置されている。このチャンバ蓋17の下面内部がチャンバ18に形成されており、前述の段積み部7にて積み重ねられた四枚のパレットPをこの密封部15に搬入した状態で、チャンバ蓋17をヒンジ部16を中心に下方に回動させることにより、それら四枚のパレットPをチャンバ18の内部に密閉した状態で収納できるようになっている。チャンバ蓋17の上面には、排気口19と吸気口20が設けられている。チャンバ18の内部に四枚のパレットPを密閉収納し、排気口19を介してチャンバ18内を高真空状態に減圧できるように構成されている。また、このように減圧されたチャンバ18内に吸気口20を介して大気を導入できるように構成されている。なお、図示しない搬送機構等によって四枚のパレットPを段積み部7から密封部15に搬入する際には、チャンバ蓋17はヒンジ部16を中心に上方に回動された状態にされている。
【0017】
また、密封部15には、包装袋Aの開口部A’を加熱して密封するためのヒータ22、23が前後に配置されている。前述のように包装袋A内面に形成したシーラント層をこれらヒータ22、23によって加熱して溶着させるようになっている。図10に示すように、手前側に配置されたヒータ22は上ヒータ部24と中央ヒータ部25と下ヒータ部26で構成されている。これらの内、上ヒータ部24と下ヒータ部26は昇降し、中央ヒータ部25は固定されている。同様に、後方に配置されたヒータ23は上ヒータ部27と中央ヒータ部28と下ヒータ部29で構成され、上ヒータ部27と下ヒータ部29は昇降し、中央ヒータ部28は固定されている。そして、図示のように手前側のヒータ22においては、上ヒータ部24が下降することにより、下から三番目のパレットP上に載置された包装袋Aの開口部A’を上ヒータ部24下面と中央ヒータ部25上面の間で挟んで加熱密封し、また、下ヒータ部26が上昇することにより、一番下のパレットP上に載置された包装袋Aの開口部A’を中央ヒータ部25下面と下ヒータ部26上面の間で挟んで加熱密封するように構成されている。同様に、後方のヒータ23においては、上ヒータ部27が下降することにより、一番上のパレットP上に載置された包装袋Aの開口部A’を上ヒータ部27下面と中央ヒータ部28上面の間で挟んで加熱密封し、また、下ヒータ部29が上昇することにより、下から二番目のパレットP上に載置された包装袋Aの開口部A’を中央ヒータ部28下面と下ヒータ部29上面の間で挟んで加熱密封するように構成されている。なお、前述のように段積み部7において一番下のパレットPと下から三番目のパレットPには包装袋Aが開口部A’を手前側にはみ出させた姿勢で載置され、下から二番目のパレットPと一番上のパレットPには包装袋Aが開口部A’を後方にはみ出させた姿勢で載置されているので、図示しない搬送手段等によって段積み部7から四枚のパレットPをこの密封部15に搬入した際には、パレットP上から前後にはみ出ているそれら各開口部A’が、中央ヒータ部25下面と下ヒータ部26上面の間、中央ヒータ部28下面と下ヒータ部29上面の間、上ヒータ部24下面と中央ヒータ部25上面の間、および上ヒータ部27下面と中央ヒータ部28上面の間にそれぞれ嵌入する構成になっている。
【0018】
密封部15の左方には、段積み状態となっているこれら四枚のパレットPを一枚ずつ取り出す取出部30が配置されている。また、この取出部30の後方には、包装袋Aの開口部A’を切断することによって包装袋Aの形状を整えるトリミング部31が配置されている。図1および図4に示されるように、これら取出部30とトリミング部31の上方にはレール32が架設されており、このレール32の下側には、先に図7において説明したチャック9と同様の構成を備えるチャック33が装着されている。チャック33の具体的な構成はチャック9と同様であるため、詳細な説明は省略するが、このチャック33がレール32に懸吊された状態で走行し、取出部30に段積み状態で載置された四枚のパレットPを上から一枚ずつ取り出して、トリミング部31に順次搬送する構成になっている。なお、取出部30からトリミング部31にパレットPを搬送する際にチャック33が適宜回転することによって、トリミング部31にパレットPを置いた際には、包装袋Aの開口部A’が常にパレットP上から手前側にはみ出た姿勢にされている。
【0019】
トリミング部31の手前側には、包装袋Aの開口部A’を切断するためのカッタ35が配置されている。前述の密封部15にて密封された包装袋Aの開口部A’をこのカッタ35によって所望の寸法に切断することにより、トリミング部31において包装袋Aの形状を整える構成になっている。なお図示はしないが、その他、このトリミング部31から包装袋Aを搬出するための図示しないロボットが、例えば製造装置1の左方に配置されている。
【0020】
次に、以上のように構成された本発明の実施の形態にかかる製造装置1の動作を説明する。
【0021】
先ず、ロボット2によって製造装置1の供給部3に包装袋Aが一枚ずつ供給される。包装袋Aの内部には、予め板形状の断熱材aが挿入された状態になっている。そして、こうして供給部3に供給された包装袋Aは、順次、載置部4に搬送され、パレットP上に載置される。また、この載置部4への搬送の際に包装袋Aの位置決めが行われ、包装袋Aの開口部A’がパレットPの手前側にはみ出た姿勢となる。
【0022】
次に、こうして載置部4にて包装袋Aを載置されたパレットPは、チャック9によって載置部4から取り出され、順次、一枚ずつ段積み部7に搬送されていく。そして、段積み部7において四枚のパレットPが位置決めされながら積み重ねられる。なお、パレットP同士の位置決めは、先に説明したように、下側のパレットPの突起5を上側のパレットPの穴6に嵌入させることによって行われる。また、この載置部4から段積み部7への搬送の途中で一回おきにチャック9が180゜回転することによって、段積み部7にて積み重ねられた四枚のパレットPの内、一番下のパレットPと下から三番目のパレットP上には包装袋Aが開口部A’を手前側にはみ出させた姿勢で載置され、下から二番目のパレットPと一番上のパレットP上には包装袋Aが開口部A’を後方にはみ出させた姿勢で載置された状態となる。そして、こうして段積みされた四枚のパレットPは、そのまま次の密封部15へと搬送されていく。
【0023】
なお、この搬入の際には、チャンバ蓋17はヒンジ部16を中心に上方に回動された状態になっているので、搬入の妨げとならない。また、この搬入に伴って、パレットP上から前後にはみ出ている包装袋Aの各開口部A’が、中央ヒータ部25下面と下ヒータ部26上面の間、中央ヒータ部28下面と下ヒータ部29上面の間、上ヒータ部24下面と中央ヒータ部25上面の間、および上ヒータ部27下面と中央ヒータ部28上面の間にそれぞれ嵌入することとなる。
【0024】
次に、こうして四枚のパレットPが密封部15に搬入されると、チャンバ蓋17がヒンジ部16を中心にして下方に回動し、それら四枚のパレットPはチャンバ18の内部に密閉状態で収納される。そして、排気口19を介してチャンバ18内は高真空状態に減圧される。なお、包装袋AはパレットA上にて四段に積み重ねられているので、各包装袋AはパレットPの上下面の間で上下両側面から押圧された状態となって、このようにチャンバ18内を減圧した際にも包装袋Aは膨張することがなく、包装袋A内部の空気が開口部A’からスムーズに出るようになる。
【0025】
そして、チャンバ18の内部を例えば0.0005Torr程度の高真空度になるまで十分に減圧した後、密封部15の前後に配置したヒータ22、23によって包装袋Aの各開口部A’を狭圧すると同時に加熱して装袋A内面のシーラント層を溶融させ、各開口部A’を溶着密封する。こうして、包装袋A内部に挿入されている断熱材aが密封包装された状態となる。その後、チャンバ18内には吸気口20を介して大気が導入され、大気圧となった後、チャンバ蓋17がヒンジ部16を中心に上方に回動されることにより、開放状態となる。
【0026】
次に、こうして密封包装された包装袋Aは、段積み状態となっている四枚のパレットPに載置されたまま、次の取出部30に搬送される。そして、取出部30とトリミング部31の上方に架設されているレール32に沿って走行するチャック33が、取出部30に段積み状態で載置された四枚のパレットPを上から一枚ずつ取り出して、トリミング部31に順次搬送していく。なお、この搬送の際にチャック33が適宜回転することによって、トリミング部31にパレットPを置いた際には、包装袋Aの開口部A’が常にパレットP上から手前側にはみ出た姿勢となる。
【0027】
そして、トリミング部31では、包装袋Aの開口部A’がカッタ35によって切断されて、包装袋Aの形状が整えられることになる。こうして密封包装の終了した包装袋Aは、図示しないロボットによって製造装置1から搬出され、適宜、次の工程へと搬送される。かくして、以後同様の工程によって密封包装を行うことにより、包装袋A内に残留する空気分子が少なくて断熱性に優れ、かつ、見栄えと耐久性にも優れた真空断熱パネルを連続的に製造することが可能となる。
【0028】
以上、本発明の実施の形態の一例を説明したが、図示の製造装置1に限らず、適宜変更することも可能である。例えば、チャンバ18内部を減圧する際に、段積み状態にされたパレットPの一番上に載置されている包装袋Aの膨張を防ぐために、チャンバ18内上面に包装袋Aの押さえ具などを設けても良い。この場合、押さえ具に代えて、一番上の包装袋Aの上に更に空のパレットPを載せておくことによって、パレットPの重さで包装袋Aの膨張を防ぐようにしても良い。
【0029】
また、載置部4、段積み部7、密封部15、取出部30、トリミング部31などの配置および配列は如何様に変更しても良い。図11に示す製造装置40は、これら載置部4、段積み部7、密封部15、取出部30、およびトリミング部31を直列に配置した実施の形態を示している。このように、各部を直線状に配置することも自由である。また、載置部4の右方に供給部3を配置したのと同様に、トリミング部31の左方にも排出部41を配置しても良い。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、複数枚の包装袋を重ねた姿勢としているので、減圧時における包装袋の膨張を防ぐことができる。従って、本発明によれば、包装袋内に残留する空気分子が少なくなり、包装体の収縮に伴う皺も発生しなくなるので、断熱性、見栄えおよび耐久性の何れにも優れた真空断熱パネルを製造できるようになる。また、複数枚の包装袋を同時に密封できるので、量産性が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる製造装置の平面図である。
【図2】同製造装置の正面図である。
【図3】同製造装置の右側面図である。
【図4】同製造装置の左側面図である。
【図5】包装袋をパレット上に載置した状態の斜視図である。
【図6】パレット隅角部に設けられた突起の拡大断面図である。
【図7】チャックの動作説明図である。
【図8】四段に段積みされたパレットの斜視図である。
【図9】密封部の側面図である。
【図10】包装袋の開口部を加熱密封するためのヒータの説明図である。
【図11】載置部、段積み部、密封部、取出部、およびトリミング部を直列に配置した実施の形態にかかる製造装置の平面図である。
【符号の説明】
A 包装袋
A’ 開口部
a 断熱材
P パレット
1 製造装置
4 載置部
7 段積み部
15 密封部
30 取出部
31 トリミング部
Claims (3)
- 断熱材を挿入した包装袋をチャンバ内部に配置し、該チャンバの内部を減圧した状態で包装袋の開口部を密封して真空断熱パネルを製造する方法において、
断熱材を挿入した包装袋を載置したパレットを複数枚積み重ね、各パレットの上下面の間で包装袋の側面を押圧することにより包装袋の側面を押圧して、包装袋の膨張を防いだ状態で前記チャンバの内部を減圧した後、包装袋の各開口部を溶着密封することを特徴とする真空断熱パネルの製造方法。 - 断熱材を挿入した包装袋をパレット上に位置決めして載置する載置部と、この載置部にて包装袋を載置されたパレットを複数枚積み重ねる段積み部と、この段積み部にて積み重ねられて、各パレットの上下面の間で包装袋の側面を押圧することにより、減圧した際における包装袋の膨張を防いだ状態とされた包装袋の各開口部を、チャンバ内部において減圧状態で密封する密封部と、この密封部にて密封された包装袋をそれぞれ載置させた状態で積み重ねられている複数枚のパレットを一枚ずつ取り出す取出部を備えている真空断熱パネルの製造装置。
- 前記密封部にて開口部を密封された包装袋の開口部を切断することによって包装袋の形状を整えるトリミング部を更に備えている請求項2に記載の真空断熱パネルの製造装置。
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