JP3935720B2 - 乗客コンベア - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エスカレーターや電動道路等の乗客コンベアに係り、特に、新規な制動制御を行う乗客コンベアに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、運転中の乗客コンベアを停止させる場合、専用操作キーで終業時に運転を停止させる通常停止と、安全装置や保護装置などが作動して運転を停止させる緊急停止とがある。
【0003】
例えば、安全装置の作動に基づいて運転を緊急停止させるように構成した乗客コンベアは、特開平7-202074号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の乗客コンベアは、安全装置の作動時に乗客の被害を少なくしたり、運転中の不意の緊急停止による乗客の転倒事故については配慮されていなかった。
【0005】
本発明の目的は、安全装置の作動時に乗客の被害を少なくしたり、運転中の不意の緊急停止による乗客の転倒事故を防止し得る乗客コンベアを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、無端状に連結されて循環移動する複数の踏段と、これら複数の踏段を駆動するモータ等からなる駆動装置と、各所に設置された複数の停止信号発生手段と、これら停止信号発生手段が発する停止信号に基づいて制動力を発生させる制動装置とを備えた乗客コンベアにおいて、前記停止信号発生手段からの信号により前記制動装置を制動から制動解除、制動解除から制動と制動動作を3回以上繰り返して減速制御する制動指令装置を設け、かつ、前記制動指令装置は、前記停止信号発生手段からの停止信号により、乗客コンベアが上昇運転時にのみ制動装置に対して繰り返しの制動動作を指令するようにしたものである。
【0010】
上記構成により、安全装置の作動時に乗客の被害を少なくしたり、運転中の不意の緊急停止による乗客の転倒事故を防止し得る乗客コンベアを提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の乗客コンベアの実施形態を図に基づいて説明する。
【0012】
図1は本発明による乗客コンベアの一実施形態を示す全体構成図、図2は本発明による乗客コンベアの駆動装置を示す平面図、図3は図2の駆動装置に設けられた制動装置を示す拡大図、図4は本発明による乗客コンベアの制動指令を示すブロック図である。
【0013】
図において、一般にエスカレーターは、下階床1と上階床2とに跨って設置した枠体3に必要な装置を支持させて構成されている。枠体3の長手方向の両端部には下部乗降床4及び上部乗降床5とが設けられ、これら両乗降床4,5間を乗客搬送体が循環移動している。この乗客搬送体は、エスカレーターの場合には、踏段チェーン7によって無端状に連結された複数の踏段6によって構成されている。図示しない電動道路の場合には、乗客輸送体が踏板チェーン(図示せず)によって無端状に連結された複数の踏板(図示せず)によって構成される場合と、乗客輸送体が無端状に連続するベルト(図示せず)で構成される場合とがある。
【0014】
前記踏段チェーン7の一方端は、上部乗降床5の下側で軸支された駆動スプロケット8に巻掛けられ、他方端は下部乗降床4の下側で軸支された従動スプロケット9に巻掛けられている。また、前記複数の踏段6の両側でその移動方向に沿って前記枠体3上に欄干3Aが立設されており、この欄干3Aの周縁に移動手摺10が移動できるように案内されている。前記上部乗降床5の下側には、前記駆動スプロケット8を駆動する駆動装置11も設置されている。
【0015】
この駆動装置11は、図2に示すように、電動機12と減速機13とから構成されている。電動機12の回転軸12Sには軸継手15を介して減速機13の入力軸13Sの一端側が連結され、この入力軸13Sの他端側には制動装置14が設けられている。また、減速機13の出力軸16にはスプロケット17が装着されている。スプロケット17には駆動チェーン18が巻掛けられており、この駆動チェーン18は前記駆動スプロケット8と同軸の動力スプロケット19に巻掛けられている。
【0016】
前記制動装置14は、図3に示すように構成されている。即ち、減速機箱13Fの入力軸13Sの他端側が貫通する側に、ボルト21によって環状のディスク20を固定し、このディスク20を基準に前記制動装置14を構成している。前記環状のディスク20は、前記入力軸13Sと同心的に形成されている。そして前記減速機箱13Fを貫通した入力軸13Sには、外周に軸方向に長い複数の歯部を有するスプラインハブ22が固設されており、このスプラインハブ22の歯部に円盤状のライニング23が軸方向にのみ移動するように係合されている。
【0017】
また、前記ディスク20には、前記入力軸13Sと平行に支持ボルト24が立設されている。この支持ボルト24は鉄心26を貫通してその先端にナット25をねじ込んで、前記ディスク20と鉄心26の間隔を一定に保持している。
【0018】
前記鉄心26は、前記入力軸13Sと同心の環状に形成されており、前記ライニング23と対向する側に開口部を有する環状溝27Gとばね穴28Gとが形成されている。この鉄心26の環状溝27G内にコイル27を装着して電磁石を構成しており、また前記ばね穴28G内には圧縮ばね28を収納している。
【0019】
さらに、前記ライニング23と前記鉄心26との間には、前記入力軸13Sと同心となるようにアマチュア29が位置している。このアマチュア29は、磁性材で環状盤に形成されており、前記支持ボルト24を貫通させることにより前記入力軸13Sと同心となるように位置決めされている。
【0020】
上記構成において、アマチュア29は、圧縮ばね28のばね力によって鉄心26から離れる方向に押圧されている。押圧されているアマチュア29はライニング23をディスク20側に変位させて押付け、押付けた状態でこのライニング23をディスク20との間で挟圧している。この状態が制動状態である。
【0021】
この制動状態において、鉄心26内のコイル27に通電すると、電磁石となって鉄心26は電磁力を発生してアマチュア29を吸着する。このアマチュア29が鉄心26へ吸着されて変位することにより、ライニング23はディスク20との間の挟圧を解かれ、入力軸13Sの回転を自由にする。この状態が制動釈放状態である。
【0022】
そして、エスカレーターには、専用操作キー30(図4)のオン−オフ操作により、始業時に運転を開始させ、終業時に運転を停止させるように構成されている。
【0023】
さらに、エスカレーターには、移動手摺10の欄干内への出入口に第1の安全装置31A,31Bが設けられ、また踏段6と欄干3Aを仕切るスカートガードの内側には複数の第2の安全装置32A〜32Fが設けられている。第1の安全装置31A,31Bは、移動手摺10と共に乳幼児の手指が欄干内に引込まれようとしたときに、直ちにエスカレーターの運転を停止するために設けられており、第2の安全装置32A〜32Fは、踏段6とスカートガードとの間に乗客の履物や足が引込まれようとしたときに直ちにエスカレーターの運転を停止させるために設けられているものである。
【0024】
これらキー30、第一の安全装置31A,31B、第二の安全装置32A〜32F、エスカレーターの運転を停止させる信号を発生する手段となり、これら停止信号発生手段からの停止信号に基づき、制御装置34内にある制動指令装置35を介して制動装置14を作動させるように構成されている。この制動指令装置35は、キー,安全装置からの停止信号を判別して最適な制動内容を指令する機能を有している。
【0025】
ここで、制動指令装置35の機能を説明する。例えば、専用操作キー30により終業時にエスカレーターの運転を停止させる場合、専用操作キー30による停止信号が入ると、各種安全装置による停止信号でないことを制動指令装置35が判別して、電動機12への電源を遮断すると共に、制動装置14のコイル27への電源を遮断する。これにより、エスカレーターは停止する。
【0026】
また、第1の安全装置31A,31Bや第2の安全装置32A〜32Fが作動した場合には、緊急を要するので直ちにエスカレーターを停止させなければならないと同時に、乗客に対しては不意の制動による転倒をなくす必要がある。このため、制動指令装置35は、電動機12への電源を遮断すると共に、制動装置14のコイル27への電源遮断をオン−オフと断続的に行って、瞬時の制動を生じさせて乗客に制動することを知らせめるとともに、その後全制動力で減速させて停止させる所謂二段制動を行うものである。これにより、乗客は最初に弱い制動力で停止することを知ることが出来て制動に対し身構えができるので、その後の強い制動でも転倒等の不具合を防ぐことが出来、安全にしかも制動距離を短く出来る。
【0027】
さらに、エスカレーターの機器側の不具合をチェックしている装置(例えばチェーン7が伸びてきた場合等を検出しているチェーン安全装置33A)が作動した場合には、乗客に対しての不意の制動による転倒をなくすことが最優先となるので、制動指令装置35は電動機12への電源を遮断すると共に、制動装置14のコイル27への電源オン−オフのオンの時間を前記乗客に対する安全装置(31A等)の場合よりも長くして結果的に弱い制動力で減速させる。すなわち、緊急に停止させる必要はないので、制動時間を長めにして乗客の転倒がないようにする。
【0028】
このほか、上昇運転時の停止と下降運転時の停止とでは、エスカレーターの機能や停止時に乗客の受ける慣性の大きさなどが異なるので、上昇運転と下降運転とで制動パターン、すなわち制動装置14のコイル27への電源オン−オフの時間を変化させて、運転方向に適した制動特性とするようにしても良い。
【0029】
なお、制動装置14のコイル27への電源オン−オフの繰り返し回数は、エスカレーターが停止するまでの間で自由に設定できるが、望ましくは3回以上が適切である。
【0030】
このように構成した本実施形態によれば、利用状況に応じた的確な制動特性を有した乗客コンベアを提供することが出来る。
【0031】
なお、本実施形態では、エスカレーターを例に説明したが、踏段の段差を有しない電動道路に適用することも可能である。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、利用状況に応じた的確な制動特性を有した安全の高い乗客コンベアを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による乗客コンベア装置の一実施形態を示す全体構成図である。
【図2】本発明による乗客コンベアの駆動装置を示す平面図である。
【図3】図2の駆動装置に設けられた制動装置を示す拡大図である。
【図4】本発明による乗客コンベアの制動指令を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 エスカレーター(乗客コンベア)
6 踏段
11 駆動装置
31A、31B 第1の安全装置(停止信号発生手段)
32A〜32C 第2の安全装置(停止信号発生手段)
33A チェーン安全装置(停止信号発生手段)
14 制動装置
35 制動指令装置
Claims (1)
- 無端状に連結されて循環移動する複数の踏段と、これら複数の踏段を駆動するモータ等からなる駆動装置と、各所に設置された複数の停止信号発生手段と、これら停止信号発生手段が発する停止信号に基づいて制動力を発生させる制動装置とを備えた乗客コンベアにおいて、
前記停止信号発生手段からの信号により前記制動装置を制動から制動解除、制動解除から制動と制動動作を3回以上繰り返して減速制御する制動指令装置を設け、かつ、前記制動指令装置は、前記停止信号発生手段からの停止信号により、乗客コンベアが上昇運転時にのみ制動装置に対して繰り返しの制動動作を指令するようにしたことを特徴とする乗客コンベア。
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2001
- 2001-12-12 JP JP2001378996A patent/JP3935720B2/ja not_active Expired - Fee Related
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