JP3934998B2 - デッキ - Google Patents

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    • E04F15/02044Separate elements for fastening to an underlayer
    • E04F2015/0205Separate elements for fastening to an underlayer with load-supporting elongated furring elements between the flooring elements and the underlayer
    • E04F2015/02066Separate elements for fastening to an underlayer with load-supporting elongated furring elements between the flooring elements and the underlayer with additional fastening elements between furring elements and flooring elements
    • E04F2015/02077Separate elements for fastening to an underlayer with load-supporting elongated furring elements between the flooring elements and the underlayer with additional fastening elements between furring elements and flooring elements the additional fastening elements located in-between two adjacent flooring elements
    • E04F2015/02094Engaging side grooves running along the whole length of the flooring elements

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  • Panels For Use In Building Construction (AREA)
  • Floor Finish (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、床面に敷設せずに置いて敷くデッキに関する。
【0002】
【従来の技術】
バルコニー等の防水が施されている床面に敷くデッキは、並列に配された根太材上に複数本の長尺床材が、根太材と直交して敷設されてなる。近年、ここで用いる長尺床材には、天然木材の外観と遜色のない合成樹脂あるいは合成樹脂に木粉が充填された合成木材が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この合成樹脂あるいは合成樹脂に木粉が充填された合成木材からなる長尺床材は、太陽光を浴びると加熱される。この加熱によって長尺床材表裏面の伸縮差が生じ、太陽光を浴びる状態が続くと長尺床材は、その長手方向に経時的に表向きに反り上がる。また、この長尺床材が、吸水し易い合成樹脂に木粉が充填された合成木材からなる場合、吸水により長尺床材表裏面の伸縮差が生じ、これが原因となって長尺床材が、その長手方向に表向きに反り上がる。この長尺床材の表向きの反り上がりは、デッキの美観を損ねたり、長尺床材表面に水を溜まりやすくさせたり、また、歩行時に隣接する長尺床材同士の突き合わせ部位でつまずいて怪我をしたりする原因となる。
【0004】
また、上記した長尺床材は、敷く床面に合わせてその長手方向および根太方向の寸法を調整する必要があり、縦切りを施すことがある。長尺床材を縦切りする場合、縦切りした端部が波打って見えたり、反り返りが生じたりすることにより、デッキの美観を損ね、また、安全性を欠く。また、長尺床材の材質が合成樹脂あるいは合成樹脂に木粉が充填された合成木材である場合、天然木等と異なり、縦切りすると、成型時の残留応力が開放されることから、湾曲しやすくなる。
【0005】
また、様々な形状、大きさのバルコニーの床面にデッキを敷設するには、その床面に対応させるデッキを組み立てる必要がある。例えば、このバルコニーの床面では、サッシ下の水切りや手すり下の水切り等が施されている場合がある。この床面にデッキを敷く場合、まず、根太材が並列に配される。配された根太材上に複数本の長尺床材が根太材と直交して配され、長尺床材が長尺床材表面からねじを用いて根太材に固定されて、デッキが組み立てられる。
【0006】
しかし、サッシ下の水切りや手すり下の水切り等が施されているバルコニーの床面では、手すり下やはきだしのサッシの受け(レール)やサッシ下の水切りが妨害となり、電動ドライバー等工具を使って上方からねじで長尺床材を固定することが困難である。
【0007】
そこで、上記課題を解決するために、本発明は、デッキの美観を保持し安全性を確保するともに敷設する床面に対応させて、組立が容易なデッキを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明に係るデッキは、合成樹脂あるいは合成樹脂に木粉が充填された合成木材からなる複数本の長尺床材が、構造体上に一定の間隔をとって敷設されて前記構造体に一体に固定されることにより長尺床材の反りを防止するデッキであって、前記構造体は、中空部を有する長尺体からなる複数本の桁材と根太材とがジョイント部材を介して互いに直交状態に接合されて形成され、デッキ側縁部に配設された構造体には、長尺床材の側縁部に沿う側縁材が取り付けられ、この側縁材の上部には長尺床材の側縁部に係合する被覆部が延出されて、長尺床材の側縁部を被覆するように構成されるとともに、前記桁材または根太材は、中空部の上面または下面に、ねじ溝を有する凹部が設けられており、この凹部に前記側縁材が嵌合されて取り付けられることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、構造体上に複数本の長尺床材が一定の間隔をとって敷設されてなるので、吸水による長尺床材表裏面の伸縮差から発生する反り上がりや、熱による長尺床材表裏面の伸縮差から発生する反り上がりを防止して、デッキ上を歩行する人が反り上がりにつまずくのを防止することが可能となり、反り上がりによるデッキの美観を損ねることもない。特に、吸水性のある合成樹脂に木粉が充填された合成木材製長尺床材を用いた場合に、その効果が顕著に現れる。
【0010】
また、複数本ずつの桁材と根太材とを直交状態に接合して形成された構造体上に、複数本の長尺床材が一定の間隔をとって敷設されているので、構造体を自由に形成することが可能となり、任意の形状の床面に対応させて構造体を延設することが可能となる。
【0011】
また、上記長尺床材は、合成樹脂あるいは合成樹脂に木粉が充填された合成木材からなるので、太陽光を浴びる状態が続いても長尺床材が、その長手方向に経時的に表向きに反るのを防止することが可能となる。
【0012】
また、本発明によれば、桁材と根太材とを接合するジョイント部材が設けられているので、長尺床材を敷設する面が平坦な構造体を形成することが可能となり、その結果、長尺床材と構造体とからなるデッキの高さを抑えることが可能となる。そのため、人がバルコニーから転落するのを防止するようデッキ床面からバルコニーなどの手すりまでの高さを確保することが可能な構造体を自由に形成することが可能となり、任意の形状の床面に対応させて構造体を延設することが可能となる。
【0013】
また、側縁材の被覆部により長尺床材の反り上がりを防止して、デッキ上を歩行する人が反り上がりにつまずくのを防止することが可能となり、反り上がりによるデッキの美観を損ねることもない。また、被覆部により長尺床材の側縁部を覆い隠すので、長尺床材表面からねじ等緊結材で長尺床材を構造体上に敷設してもその緊結材も同時に覆い隠してデッキの美観を保つことが可能となる。また、長尺床材の側縁部に用いる緊結材の代わりに、側縁材の被覆部を用いることが可能となる。
【0014】
また、本発明において、構造体上に複数本の長尺床材を一定の間隔をとって敷設するが、最後に配した長尺床材が構造体上に収まらず、構造体上から長尺床材の一部がはみ出した場合、そのはみ出した部分を組立現場で縦切りする必要がある。この時、切断面が構造体に沿って切断されなかったり、切断不良により反り返りが生じたりする。しかし、本願発明によれば、側縁材の上部に長尺床材の側縁部を覆う被覆部が延出されているので、その切断部位に沿って側縁材を取り付けて被覆部により切断部位を覆い隠すことが可能であり、切断部位を覆い隠すことでデッキの美観を保ち、かつ、安全性を向上させることが可能となる。また、切断することで生じる残留応力により湾曲した縦切り長尺床材を係合された被覆部により押さえつけることにより、湾曲した長尺床材をまっすぐに矯正することが可能となり、縦切りした長尺床材の構造体への敷設が容易になり、任意の形状の床面にデッキを敷くことが可能となる。
【0015】
上記した構成において、ジョイント部材は、桁材または根太材の中空部に挿入可能な接合部が側面に突設されており、この接合部により桁材と根太材とが接合されてもよい。さ
らに、ジョイント部材の接合部の先端外周縁には、桁材または根太材の中空部の内側面に接合しうる波板部が設けられてもよい。
【0017】
また、上記した構成において、前記側縁材は、上部側縁材と下部側縁材とからなり、これら上部側縁材と下部側縁材とにはそれぞれ互いに嵌合する嵌合部が設けられてもよい。
【0018】
この場合、デッキを敷く床面の上空に手すりやサッシ下の水切り等、床面に張り出した部分があっても、先に下部側縁材を構造体上に取付け、長尺床材を構造体上に敷設した後に上部側縁材を下部側縁材に嵌合して側縁材を取付けるので、手すりやサッシ下の水切り等、床面に張り出した部分を気にせずに容易に床面にデッキを敷き、側縁材を取付けることが可能となる。また、緊結材を用いて下部側縁材を構造体に取付ける場合であっても、緊結材を上部側縁材で隠すことが可能となり、外観上好ましい。また、長尺床材の側縁部に用いる緊結材の代わりに、上部側縁材の被覆部を用いることが可能となる。
【0019】
上記した構成において、上記構造体の下面側に、緩衝材が取り付けられてもよい。
【0020】
この場合、緩衝材により、デッキ上を歩行したとき等の音鳴りを解消することが可能となる。また、床面と構造体との間に空隙が生じるので、この空隙からデッキ上の水を排水することが可能となる。
【0021】
また、本発明は、合成樹脂あるいは合成樹脂に木粉が充填された合成木材からなる複数本の長尺床材が、構造体上に一定の間隔をとって敷設されて前記構造体に一体に固定されることにより長尺床材の反りを防止するデッキであって、前記構造体は、中空部を有する長尺体からなる複数本の桁材と根太材とが互いに直交状態に接合されて形成され、前記桁材の側面には根太材と接合するための接合片が延設されるとともに、前記根太材の側面には桁材と接合するための接合片が延設されており、これら接合片同士を重ねて接合され、前記桁材および根太材の接合片の上面には、接合片同士を接合するためのねじ溝が形成され、デッキ側縁部に配設された構造体には、長尺床材の側縁部に沿う側縁材が取り付けられ、この側縁材の上部には長尺床材の側縁部に係合する被覆部が延出されて、長尺床材の側縁部を被覆するように構成されたことを特徴とする。
【0023】
この場合、長尺床材を敷設する面が平坦な構造体を形成することが可能となり、その結果、長尺床材と構造体とからなるデッキの高さを抑えることが可能となる。そのため、人がバルコニーから転落するのを防止するようデッキ床面からバルコニーなどの手すりまでの高さを確保することが可能な構造体を自由に形成することが可能となり、任意の形状の床面に対応させて構造体を延設することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
<実施の形態1>
デッキ1は、図1に示すように、構造体11上に、合成樹脂または合成樹脂に木粉が充填された合成木材からなる複数本の長尺床材12が敷設されてなり、床面(図示省略)に敷く。
【0025】
構造体11は、図1(b)に示すように、アルミニウムから成形された各々複数本ずつの桁材13と根太材14とからなる。この構造体11は、複数本の桁材13が一定の間隔をとって平行に配され、これら桁材13上に根太材14が井桁状に組むように一定の間隔をとって平行に配され、これら桁材13と根太材14とがねじAを用いて接合されて形成される(図5(a)参照)。また、構造体11の下面には、合成ゴム性発泡体からなる緩衝材15が取付けられている(図5(a)参照)。
【0026】
長尺床材12は長尺体からなる。複数本の長尺床材12が、根太材14と直交するように構造体11上に一定の間隔をとって配され、複数本の長尺床材12がデッキ固定部材16を用いて連結して構造体11に敷設される(図2参照)。
【0027】
このデッキ固定部材16は、図2に示すように、隣接する長尺床材12同士を連結するとともに長尺床材12を根太材14に固定するためのものであり、図3に示すように、取付板部161とスペーサ部162と係止部163とを有している。取付板部161は、ねじAを用いて根太材14と接合される部分であり、デッキ固定部材16の底面を形成している。この取付板部161には、その長手方向中央部にねじ孔164が設けられている。また、スペーサ部162は、隣接する長尺床材12の相互間隔を保持させるためのものであり、取付板部161の両端から立ち上げ形成されている。また、係止部163は、その先端縁において長尺床材12と係合されるものであり、スペーサ部162の先端部165をそれぞれ外方に向けて折曲するとともに、さらにその先端を内側に向けて斜め上方に折り返すことにより形成されている。
【0028】
また、構造体11の両端部111、112(図5参照)上には、デッキ1の美観を保持し安全性を確保するために長尺床材12の側縁部121に沿ってアルミニウムからなる側縁材17が取付けられている(図5(b)、(d)参照)。
【0029】
この側縁材17は、図4に示すように、中空部171を有する長尺体からなり、その上面172の長手方向中央部にねじ溝173が設けられている。このねじ溝173にねじAを表面から裏面に打ち付け貫通させることで、図2に示すように、側縁材17が構造体11に取付けられている。また、この側縁材17の上面172には、長尺床材12の側縁部121の表面122を覆うために被覆部174がその平面上に延出され、この被覆部174の先端部175は下方に折曲して形成されている。この被覆部174は、その先端部175において長尺床材12の側縁部121の表面122と係合されるものである。
【0030】
次に、このデッキの組立工程について、図2、図5を用いて以下に詳説する。
【0031】
図5(a)に示すように、複数本の桁材13が一定の間隔をとって平行に配され、これら桁材13上に根太材14が井桁状に組むように一定の間隔をとって平行に配される。これら桁材13と根太材14とがねじAを用いて接合されて、構造体11が形成される。これら桁材13と根太材14とが交わっているその下面に、緩衝材15が取付けられる。緩衝材15が取付けられた後、図5(b)に示すように、構造体11の桁方向(X方向)に沿ってその一端部111に側縁材17が配され、図2に示すように、ねじAを側縁材17のねじ溝173から根太材14に挿通して側縁材17が根太材14に取付けられる。この側縁材17に隣接させるように長尺床材12が、図5(c)に示すように、その側縁部121を側縁材17に沿うように構造体11上に配され、側縁材17の先端部175に係合される。構造体11上に配された長尺床材12に、デッキ固定部材16の係止部163が係合され、デッキ固定部材16が根太材14にねじAを取付板部161のねじ孔164から根太材14に挿通されて固定されて、長尺床材12が構造体11上に敷設される。そして、構造体11に敷設された長尺床材12に隣接させるように、デッキ固定部材16の他の係止部163に他の長尺床材12が係合され、図2に示すように、隣接した長尺床材12同士が連結されるとともにデッキ固定部材16を介して根太材14に敷設される。以下、同様の工程を繰り返し、複数本の長尺床材12が構造体11上に敷設される。そして、図5(d)に示すように、構造体11の根太方向(Y方向)にその他端部112まで長尺床材12が敷設された後に、その構造体11の他端部112上に敷設された長尺床材12に沿って側縁材17が配される。配された側縁材17の先端部175が長尺床材12の側縁部121の表面122に係合されるとともに、ねじAを用いて側縁材17が根太材14に取付けられて、デッキ1が組み立てられる。
【0032】
なお、長尺床材12の反り上がり量は以下に示す数式から計算される。
【0033】
長尺床材12のみの時の長尺床材12の反り量δ;δ=(1/48)×(W×L×L×L)/(E×I)・・・(1)
(E:長尺床材12のヤング率 I:長尺床材12の断面2次モーメント L:支点間距離 (E×I):長尺床材12の曲げ剛性)
構造体11を用いた時の長尺床材12の反り量δ’;δ’=(1/48)×(W×L×L×L)/(E’×I’)’=δ×(E×I)/(E’×I’)’・・・(2)
((E’×I’)’:長尺床材12と桁材13とを組み合わせた曲げ剛性)
これらの数式(1)、(2)により、長尺床材12のみの時の反り量δと、構造体11を用いた時の長尺床材12の反り量δ’とを比較すると、以下に示すような数式(3)になり、この数式(3)により算出された反り量の比が小さいほど長尺床材12の反り上がりが小さい。
【0034】
δ/δ’=(E×I)/(E’×I’)’・・・(3)
上記したデッキ1によれば、構造体11上に複数本の長尺床材12が一定の間隔をとるとともにX方向に沿って敷設されてなるので、長尺床材12の反り上がりを防止して、デッキ1上を歩行する人が反り上がりにつまずくのを防止することができ、反り上がりによるデッキ1の美観を損ねることもない。また、吸水により長尺床材12の表裏面123、124の伸縮差を無くすことができ、この伸縮差から発生しようとする長尺床材12の反り上がりを防止することができる。
【0035】
また、各々複数本ずつの桁材13と根太材14とを直交状態に接合して形成された構造体11上に、複数本の長尺床材12が一定の間隔をとって敷設されているので、構造体11を自由に形成することができ、任意の形状の床面に対応させて構造体11を延設することができる。
【0036】
また、太陽光を浴びる状態が続いても、合成樹脂からなる長尺床材12が、その長手方向に経時的に表向きに反るのを防止することができる。
【0037】
また、緩衝材15により、デッキ1上を歩行したとき等の音鳴りを解消することができる。また、床面と構造体11との間に空隙が生じるので、この空隙からデッキ1上の水を排水することができる。
【0038】
また、被覆部174およびその先端の先端部175により、長尺床材12が反り上がる方向に湾曲しようとしても長尺床材12を表面122から下方に押さえるので、長尺床材の反り上がりを防止して、デッキ1上を歩行する人が反り上がりにつまずくのを防止することができ、反り上がりによるデッキ1の美観を損ねることもない。また、被覆部17により長尺床材12の側縁部121を覆い隠すので、長尺床材12の表面122からねじAで長尺床材12を構造体11上に敷設してもそのねじAも同時に覆い隠してデッキ1の美観を保つことができる。また、長尺床材12の側縁部121に用いるねじAの代わりに、側縁材17の被覆部174の先端部175を用いることができる。
【0039】
なお、構造体11および側縁材17はアルミニウムから成形されているが、他に鉄などの金属物から成形されていてもよい。また、構造体11の寸法は、図6に示すように、使用用途に応じて任意に設定してもよい。そのため、任意の形状の床面に対応することができ、構造体11を延設することができる。また、本実施の形態では複数本の長尺床材12はすべて同一方向に配されているが、複数本の長尺床材12を夫々任意の方向に配してもよい。また、合成ゴム性発泡体からなる緩衝材15が取付けられているが、これに限定されることはなく、ソリッド状のものであればよく、また、合成樹脂性発泡体であってもよい。また、側縁材17は、構造体11の両端部111、112上の長尺床材12に沿って配されているが、長尺床材12に沿って配されていればこれに限定しなくてもよく、側縁材17の本数も限定しなくてもよい。また、側縁材17の被覆部174は、長尺床材12の側縁部121の表面122を覆うものであればその形状を限定するものではなく、被覆部174の先端を下方に折曲しなくてもよい。また、本実施の形態1では、緊結材としてねじAを用いているが、ビス等他の緊結材を用いてもよい。
【0040】
次に、本発明にかかるデッキ1と同様の効果を有する他の形態のデッキを、以下の実施の形態2〜6に示す。
<実施の形態2>
この実施の形態2にかかるデッキ2は、上記実施の形態1にかかるデッキ1と、構造体と側縁材とが異なるだけであり、他の構成は同じである。したがって、実施の形態1と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略し、実施の形態1と異なる構成を説明する。
【0041】
構造体21は、図7に示す複数本の桁材22および複数本の根太材23からなる。これら複数本の桁材22がすべて同一方向に配され、複数本の根太材23がすべて桁材22と直交する方向に配され、図8に示すように、これら桁材22と根太材23とがジョイント部材24により接合されて、井桁状に形成される。
【0042】
ジョイント部材24には、図8に示すように、L型ジョイント部材25と、T型ジョイント部材26と、X型ジョイント部材27とがあり、夫々、桁材22と根太材23との接合点で用いられている。
【0043】
L型ジョイント部材25は、図9に示すように、立方体からなる本体部251の隣接する側面に桁材22または根太材23と接合する接合部252が設けられてなる。本体部251には、その上面253に開口を有する上方開口部254と下面255に開口を有する下方開口部256とが設けられている。また、接合部252には、その先端面257に開口を有する接合開口部258が設けられ、その先端外周縁に桁材22および根太材23と接合する波板部259が設けられている。
【0044】
T型ジョイント部材26は、図10に示すように、立方体からなる本体部261の3側面に桁材22または根太材23と接合する接合部262が設けられてなる。他の構成は、L型ジョイント部材25と同様であるため、その説明を省略する。
【0045】
X型ジョイント部材27は、図11に示すように、立方体からなる本体部271の外側面全てに桁材22および根太材23と接合する接合部272が設けられてなる。他の構成は、L型ジョイント部材25と同様であるため、その説明を省略する。
【0046】
また、構造体21の両端部211、212(図8参照)上には、長尺床材12の側縁部121に沿ってアルミニウムからなる側縁材28が取付けられている。この側縁材28は、取付板部161のねじ孔164を含む実施の形態1にかかるデッキ固定部材16を片側だけ成形したもの(図13参照)からなる。
【0047】
次に、このデッキ2の組立工程について、以下に詳説する。
【0048】
図8に示すように、複数本の桁材22がすべて同一方向に配され、複数本の根太材23がすべて桁材22と直交する方向に配され、これら桁材22と根太材23とは内部が井桁状になった矩形状に配される。そして、これら配された桁材22と根太材23のうち、4隅に配された桁材22と根太材23とは、図12(a)に示すように、夫々L型ジョイント部材25により接合される。この時、L型ジョイント部材25の接合部252が桁材22および根太材23の中空部221、231に挿入され、中空部221、231の内側面に波板部259が接合される。また、同様に、4隅以外の外周に配された桁材22と根太材23とが、図12(b)に示すように、T型ジョイント部材26により接合され、残りの井桁状に配された桁材22と根太材23とが、T型ジョイント部材26と同様にしてX型ジョイント部材27により接合されて、構造体21が形成される。これらジョイント部材24の下面には、図12に示すように、緩衝材15が取付けられる。緩衝材15が取付けられた後、構造体21のX方向に沿ってその一端部211に側縁材28が配され、図13に示すように、側縁材28が桁材22にねじAが取付板部161のねじ孔164から桁材22に挿通されて取付けられる。この側縁材28に隣接させるように長尺床材12が、その側縁部121を側縁材28に沿うように構造体21上に配され、側縁材28の係止部163に係合される。以下、実施の形態1にかかる組立工程と同様の工程を行い、構造体21のY方向にその他端部212まで長尺床材12が敷設された後に、その構造体21の他端部212上に敷設された長尺床材12に沿って側縁材28が配され、この長尺床材12が側縁材28の係止部163に係合され、ねじAを用いて側縁材28が桁材22に取付けられて、デッキ2が組み立てられる。
【0049】
上記したデッキ2によれば、桁材22と根太材23とを接合するジョイント材24が設けられているので、平坦な構造体21の形成を容易にすることができ、例えば、いも張り等もできる。その結果、デッキ1の高さを抑えることができる。そのため人がバルコニーから転落するのを防止するようデッキ1の床面からバルコニーなどの手すりまでの高さを確保することが可能な構造体21を自由に形成することができ、任意の形状の床面に対応させて構造体21を延設することができる。
<実施の形態3>
この実施の形態3にかかるデッキ3は、上記実施の形態1にかかるデッキ1と、構造体と側縁材とが異なるだけであり、他の構成は同じである。したがって、実施の形態1と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略し、実施の形態1と異なる構成を説明する。
【0050】
構造体31は、図14に示すように、複数本の桁材32および複数本の根太材33からなる。複数本の桁材32が一定の間隔をとって平行に配され、複数本の根太材33がすべて桁材32と直交する方向に配され、これら桁材32と根太材33とがジョイント部材34により接合されて、井桁状に形成される。
【0051】
構造体31の両端部311、312になる桁材32aと、根太材33とは、図15(a)に示すように、中空部320、331を有し、上下面321、322、332、333にはその長手方向に凹部323、334が設けられている。この凹部323、334の底部323a、335には、その長手方向中央部にねじ溝324、336が設けられている。
【0052】
残りの桁材32(複数の側面で根太材33を接合する桁材32b)は、図15(b)に示すように、並列した3つの中空部325、328を有した長尺体からなり、中央に位置する中空部325(以下、中央中空部という)の上面325aには、その長手方向に上面凹部326が設けられている。この上面凹部326の底部326aには、その長手方向中央部にねじ溝327が設けられている。また、両端に位置する中空部328(以下、両端中空部という)の下面328aには、その長手方向に下面凹部329が設けられている。この下面凹部329の一内側面には、中央中空部325の外側面が用いられている。
【0053】
ジョイント部材34は、図16に示すように、長壁341と短壁342と底板343とからなる幅広のL字型に成形された板材344からなり、長壁341からその外方に根太33の中空部331に挿入し、中空部331の内側面および内上面と係合する挿入部345が延出されている。また、長壁341には、挿入部345を対称点として2個のねじ孔346が対称に設けられている。また、挿入部345の上面には、根太材33の凹部334と係合するためにジョイント凹部347が設けられている。
【0054】
また、構造体31の両端部311、312(図18(b)参照)上には、デッキ1の美観を保持し安全性を確保するために長尺床材12の側縁部121に沿ってアルミニウムからなる側縁材35が取付けられている。
【0055】
この側縁材35は、図17に示すように、中空部351を有する長尺体からなり、その上部352にねじ溝353が設けられている。このねじ溝353にねじAを表面から裏面に打ち付け貫通させることで側縁材35が桁材32に取付けられている。また、この側縁材35の上部352には、長尺床材12の側縁部121の表面122を覆うために被覆部354が延出され立ち上げ形成されている。この被覆部354は、構造体31上に敷設する長尺床材12の表面に接するように高さを調整して、外方に直角に折曲されるとともにその先端部355が下方に折曲されてなる。この被覆部354は、その先端部355において長尺床材12の側縁部121の表面122と係合されるものである。また、側縁材35の下部356には、桁材32に設けられた上面凹部323、326と嵌合する凸部357が設けられている。
【0056】
次に、このデッキ3の組立工程について、以下に詳説する。
【0057】
図18(a)に示すように、複数本の桁材32が一定の間隔をとって平行に配され、複数本の根太材33がすべて桁材32と直交する方向に配され、これら桁材32と根太材33とは内部が井桁状になった矩形状に配される。そして、これら配された桁材32と根太材33とはジョイント部材34により接合され、構造体35が形成される。この時、ねじAがねじ孔346から桁材32に挿通され、かつ、挿入部345が根太材33の中空部331に挿入されるとともにその内側面および内上面と係合される。また、ジョイント部材34の下面には緩衝材15が取付けられる(図19参照)。緩衝材15が取付けられた後、図18(b)、図19に示すように、構造体31のX方向に沿ってその一端部311に側縁材35が配され、側縁材35の凸部357が桁材32aの上面凹部323、326に嵌められて、ねじAがねじ溝353、324から桁材32に挿通されて側縁材35が桁材32に取付けられる。この側縁材35に隣接させるように長尺床材12が、図18(c)に示すように、その側縁部121を側縁材35に沿うように構造体31上に配され、側縁材35の先端部355に係合される。以下、実施の形態1にかかる組立工程と同様の工程を行い、構造体31のY方向にその他端部312まで長尺床材12が敷設された後に、図18(d)、図19に示すように、その構造体31の他端部312上に敷設された長尺床材12に沿って側縁材35が配される。配された側縁材35の凸部357が桁材32aの上面凹部323、326に嵌められるとともに、側縁材35の先端部355が長尺床材12の側縁部121の表面122に係合され、ねじAがねじ溝353、324から桁材32に挿通されて側縁材35が桁材32aに取付けられて、図19に示すデッキ3が組み立てられる。
【0058】
上記したデッキ3によれば、構造体31の両端部311、312になる桁材32aの上下面321、322と根太材33の上下面332、333とにねじ溝336を設けることで、上下面を任意に設定することができる。
【0059】
なお、本実施の形態では、ジョイント部材34の長壁341のねじ孔346が2個設けられているが、ねじ孔346の個数および位置は限定されない。
<実施の形態4>
この実施の形態4にかかるデッキ4は、上記実施の形態3にかかるデッキ3と、構造体とジョイント部材と側縁材とが異なるだけであり、他の構成は同じである。したがって、実施の形態3と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略し、実施の形態3と異なる構成を説明する。
【0060】
構造体41は、実施の形態3にかかる構造体31と同様に複数本の桁材42および複数本の根太材43からなり、井桁状に形成される。
【0061】
構造体41の両端部411、412になる桁材42aと、根太材43とは、図20(a)に示すように、中空部421、431を有し、上面421a、432にその長手方向に上面凹部422、433が設けられている。この上面凹部422、433の底部422a、434には、その長手方向中央部にねじ溝423、435が設けられている。
【0062】
残りの桁材42(複数の側面で根太材43を接合する桁材42b)は、図20(b)に示すように、並列した3つの中空部424、427を有した長尺体からなり、中央に位置する中空部424(以下、中央中空部という)の上面424aには、その長手方向に上面凹部425が設けられている。この上面凹部425の底部425aには、その長手方向中央部にねじ溝426が設けられている。
【0063】
ジョイント部材44は、図21に示すように、2体の板材(横板材441と縦板材442)が、立上板材443を介して直交して接合されてなり、横板材441の横方向(Z方向、図21(a)参照)中央部から縦板材442と同一方向に延出板材444が延出されている。また、縦板材442にはねじ孔445が2個設けられ、立上板材443には、縦板材442と延出板材444とを結ぶ線を対称軸として2個のねじ孔446が対称に設けられている。縦板材442と延出部材444とは、桁材42と根太材43とを接合させるために、根太材43の外周を挟持するようにして係合するものである。
【0064】
また、構造体41の両端部411、412(図23参照)上には、デッキ1の美観を保持し安全性を確保するために長尺床材12の側縁部121に沿ってアルミニウムからなる側縁材45が取付けられている。
【0065】
この側縁材45は、図22に示すように、中空部451を有する長尺体からなり、その上部452にねじ溝453が設けられている。また、ねじ溝453は、実施の形態3にかかるねじ溝353より下記する被覆部454側に設けられている。また、側縁材45の上部452には、被覆部454が延出され立ち上げ形成されている。この被覆部454は、構造体41上に敷設する長尺床材12の表面に接するように高さを調整して外方に直角に折曲され、その先端部455が下方に折曲されてなる。この被覆部454は、その先端部455において長尺床材12の側縁部121の表面122と係合されるものである。また、側縁材45の下部456には、桁材42に設けられた上面凹部422、425と嵌合する凸部457が設けられている。
【0066】
次に、このデッキ4の組立工程について、図23を用いて以下に詳説する。
【0067】
実施の形態3にかかる組立工程(図18参照)と同様に複数本の桁材42を一定の間隔をとって平行に配され、複数本の根太材43がすべて桁材42と直交する方向に配され、これら桁材42と根太材43とは内部が井桁状になった矩形状に配される。そして、これら配された桁材42と根太材43とは、ジョイント部材44により接合され、構造体41が形成される。この時、ジョイント部材44の横板材441が桁材42の下面428下に配され、縦板材442と延出部材444とは根太材43の上下面432、436を挟持するようにして係合され、縦板材442のねじ孔445からねじAが根太材43に挿通され、立上板材443のねじ孔446からねじAが桁材42に挿通されて接合される。また、これらジョイント部材44の下面447には、緩衝材15が取付けられる。緩衝材15が取付けられた後、構造体41のX方向に沿ってその一端部411に側縁材45が配され、側縁材45の凸部457を桁材42aの上面凹部422aに嵌めて、ねじAがねじ溝453、423から桁材42aに挿通されて側縁材45が桁材42aに取付けられる。この側縁材45に隣接させるように長尺床材12が、その側縁部121を側縁材45に沿うように構造体41上に配され、側縁材45の先端部455に係合される。以下、実施の形態1にかかる組立工程と同様の工程を行い、構造体41のY方向にその他端部412まで長尺床材12が敷設された後に、その構造体41の他端部411上に敷設された長尺床材12に沿って側縁材45が配される。配された側縁材45の凸部457が桁材42aの上面凹部422に嵌められるとともに、側縁材45の先端部455が長尺床材12の側縁部121の表面122に係合され、ねじAがねじ溝453、423から桁材42aに挿通されて側縁材45が桁材42aに取付けられて、デッキ4が組み立てられる。<実施の形態5>
この実施の形態5にかかるデッキ5は、上記実施の形態4にかかるデッキ4と、構造体と側縁材とが異なるだけであり、他の構成は同じである。したがって、実施の形態4と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略し、実施の形態4と異なる構成を説明する。
【0068】
構造体51は、図28に示すように、複数本の桁材52および複数本の根太材53からなり、井桁状に形成される。
【0069】
構造体51の両端部511、512になる桁材520は、図24に示すように、中空部521を有し、上面522にはその長手方向にねじ溝523が設けられている。また、一側面524の下部近傍から外方に根太材53と接合する接合片54が延出され、この接合片54の上面541には、その長手方向中央部にねじ溝542が設けられている。
【0070】
また、残りの桁材52(複数の側面で根太材53を接合する桁材525)は、図25に示すように、中空部526を有し、上面527にはその長手方向中央部にねじ溝528が設けられている。また、対面する両側面529の下部近傍から外方に根太材53と接合する接合片55が延出され、この接合片55の上面551には、その長手方向中央部にねじ溝552が設けられている。
【0071】
根太材53は、図26に示すように、中空部531を有し、上面532にはその長手方向中央部にねじ溝533が設けられている。また、対面する両側面534の下端部535から外方に桁材52と接合する接合片56が延出され、この接合片56の上面561には、その長手方向中央部にねじ溝562が設けられている。
【0072】
また、構造体51の両端部511、512(図28参照)上には、デッキ1の美観を保持し安全性を確保するために長尺床材12の側縁部121に沿ってアルミニウムからなる側縁材57が取付けられている。
【0073】
この側縁材57は、図27に示すように、中空部571を有する長尺体からなり、その上部572にねじ溝573が設けられている。また、ねじ溝573は、実施の形態3にかかるねじ溝353と同一位置に設けられている。また、側縁材57の上部572には、被覆部574が延出され立ち上げ形成されている。この被覆部574は、構造体51上に敷設する長尺床材12の表面に接するように高さを調整して外方に直角に折曲され、その先端部575が下方に折曲されてなる。この被覆部574は、その先端部575において長尺床材12の側縁部121の表面122と係合されるものである。
【0074】
次に、このデッキ5の組立工程について、図28、図29を用いて以下に詳説する。
【0075】
図28(a)に示すように、複数本の桁材52を一定の間隔をとって平行に配され、複数本の根太材53がすべて桁材52と直交する方向に配され、これら桁材52と根太材53とは内部が井桁状になった矩形状に配される。この時、夫々接合片54、55、56は、夫々桁材520、525に設けられたねじ溝542、552に、根太材53に設けられたねじ溝562を重ねて配される。そして、これら重ねて配されたねじ溝542、552、562からねじAが挿通されて桁材52と根太材53とが接合され、構造体51が形成される。また、桁材52の下面には、図29に示すように、緩衝材15が取付けられる。緩衝材15が取付けられた後、図28(b)に示すように、構造体51のX方向に沿ってその一端部511に側縁材57が配され、ねじAが側縁材57のねじ溝573から桁材520のねじ溝523に挿通されて側縁材57が桁材520に取付けられる。この側縁材57に隣接させるように長尺床材12が、図28(c)に示すように、その側縁部121を側縁材57に沿うように構造体51上に配され、側縁材57の先端部575に係合される。以下、実施の形態1にかかる組立工程と同様の工程を行い、構造体51のY方向にその他端部512まで長尺床材12が敷設された後に、図28(d)に示すように、その構造体51の他端部512上に敷設された長尺床材12に沿って側縁材57が配される。配された側縁材57の先端部575が長尺床材12の側縁部121の表面122に係合されるとともに、ねじAを用いて側縁材57が桁材520のねじ溝523に取付けられて、図29に示すデッキ5が組み立てられる。
【0076】
上記したデッキ5によれば、桁材52と根太材53とに夫々接合片54、55、56が設けられ、桁材520、525に夫々設けられたねじ溝542、552に、根太材53に設けられたねじ溝562を重ねて接合することにより構造体51が形成されるので、長尺床材12を敷設する面が平坦な構造体51の形成を容易にすることができ、その結果、長尺床材12と構造体51とからなるデッキ5の高さを抑えることができる。そのため、人がバルコニーから転落するのを防止するようデッキ5の床面からバルコニーなどの手すりまでの高さを確保することが可能な構造体51を自由に形成することができ、任意の形状の床面に対応させて構造体51を延設することができる。
【0077】
ところで、構造体51上に複数本の長尺床材12を一定の間隔をとって配するが、最後に配した長尺床材12が構造体51上に収まらず、構造体51上から長尺床材12の一部がはみ出した場合、そのはみ出した部分を組立現場で縦切りする必要がある。この時、切断面が構造体51に沿って切断されなかったり、切断不良により反り返りが生じたりする。しかし、本実施の形態5にかかるデッキ5によれば、側縁材57の上部572に長尺床材12の側縁部121を覆う被覆部574が延出され立ち上げ形成されているので、図30に示すように、その切断部位123に沿って側縁材57を取付けて被覆部574により切断部位123を覆い隠すことができ、切断部位123を覆い隠すことでデッキ5の美観を保ち、かつ、安全性を向上させることができる。また、切断することで生じる残留応力により湾曲した縦切りした長尺床材12aを被覆部574により押さえつけることにより、湾曲した長尺床材12aをまっすぐに矯正することができ、縦切りした長尺床材12aの構造体51への敷設が容易になり、任意の形状の床面にデッキ5を敷くことができる。また、ねじAで固定することができない切断した長尺床材12aの切断側面123を被覆部574により固定することができる。
【0078】
なお、側縁材57に、図31に示すように実施の形態1にかかる側縁材17を用いても側縁材57を用いる場合と同一の作用がある。
<実施の形態6>
この実施の形態6にかかるデッキ6は、上記実施の形態5にかかるデッキ5と、側縁材が異なるだけであり、他の構成は同じである。したがって、実施の形態5と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略し、実施の形態5と異なる構成を説明する。
【0079】
側縁材61は、上部側縁材611と下部側縁材612とからなり、図32に示すように、これら上部側縁材611と下部側縁材612とにはそれぞれ互いに嵌合する、半球状に突起された嵌合部613、614が設けられている。
【0080】
また、上部側縁材611の上面611aには、長尺床材12の側縁部121の表面122を覆うために被覆部615がその平面上に延出され、この被覆部615の先端部615aは下方に折曲して形成されている。この被覆部615は、その先端部615aにおいて長尺床材12の側縁部121の表面122と係合されるものである。
【0081】
また、下部側縁材612の上部616には、その長手方向中央部にねじ溝617が設けられている。このねじ溝617にねじAが表面から裏面に打ち付け貫通されて下部側縁材612が構造体51に取付けられている。
【0082】
次に、このデッキ6の組立工程について、図33を用いて以下に詳説する。この図33は、手すりBやサッシ下の水切りCが設置された場所の床面に敷くデッキ6を示した図である。
【0083】
複数本の桁材52のうち構造体51の両側部511、512に位置させる桁材520に、その長手方向(構造体51のX方向)に沿って、ねじAにより下部側縁材612のねじ溝617から桁材520に挿通されて下部側縁材612が取付けられる。その後、複数本の桁材52を一定の間隔をとって平行に配され、複数本の根太材53がすべて桁材52と直交する方向に配され、これら桁材52と根太材53とは内部が井桁状になった矩形状に配される。この時、夫々接合片54、55、56は、夫々桁材520、525に設けられたねじ溝542、552に、根太材53に設けられたねじ溝562を重ねて配される。そして、これら重ねて配されたねじ溝542、552、562からねじAが挿通されて桁材52と根太材53とが接合され、構造体51が形成される。また、桁材520の下面には、図33に示すように、緩衝材15が取付けられる。緩衝材15が取付けられた後、一端部511に取付けられた下部側縁材612に隣接させるように長尺床材12がその側縁部121を下部側縁材612に沿うように配される。以下、実施の形態5にかかる組立工程と同様の工程を行い、構造体51のY方向にその他端部512まで長尺床材12が配される。その後、構造体51の両端部511、512に取付けられた下部側縁材612の嵌合部614に、図32に示す上部側縁材611の嵌合部613が嵌合されて、上部側縁材611が下部側縁材612に接合され、上部側縁材611の先端部615aが長尺床材12の側縁部121の表面122に係合されて、図33に示すデッキ6が組み立てられる。
【0084】
上記したデッキ6によれば、デッキ6を敷く床面の上空に手すりBやサッシ下の水切りC等、床面に張り出した部分があり、その部分下方において電動ドライバー等の工具を用いてねじAで長尺床材12を構造体51に固定する場合など、工具を用いることが難しい場所であっても、先に下部側縁材612を構造体51上に取付け、長尺床材12を構造体51上に敷設した後に上部側縁材611を下部側縁材612に嵌合して側縁材61を取付けるので、手すりBやサッシ下の水切りC等、床面に張り出した部分を気にせずに容易に床面にデッキ6を敷き、側縁材61を取付けることができる。また、図33に示すように、ねじAを用いて下部側縁材612を構造体11に取付けた場合であっても、ねじAを上部側縁材611で隠すことができ、外観上好ましい。
【0085】
また、構造体51に、実施の形態3にかかるジョイント部材34を用いて形成する構造体34を用いた場合、先に構造体34の両端部311、312に下部側縁材612を取り付けて、後に桁材32と根太材33とを接合することもできるので、デッキ6を敷く床面の上空に手すりBやサッシ下の水切りC等があっても、デッキ6を組み立てるのにより好ましい。
【0086】
また、最後に配した長尺床材12が構造体51上に収まらず、構造体51上から長尺床材12の一部がはみ出した場合、そのはみ出した部分を組立現場で縦切りする必要があり、切断面が構造体51に沿って切断されなかったり、切断不良により反り返りが生じたりするが、本実施の形態6にかかるデッキ6によれば、図34に示すように、その切断部位123に沿って下部側縁材612が取付けられ、その切断部位123を上部側縁材611の被覆部615により覆い隠すことができる。そのため、デッキ6の美観を保ち、かつ、安全性を向上させることができる。また、切断することで生じる残留応力により湾曲した縦切りした長尺床材12aを被覆部615により押さえつけることにより、湾曲した長尺床材12aをまっすぐに矯正することができ、縦切りした長尺床材12aの構造体51への敷設が容易になり、任意の形状の床面にデッキ6を敷くことができる。また、ねじAで固定することができない切断した長尺床材12aの切断側面123を被覆部574により固定することができる。
【0087】
なお、嵌合部613、614は、図32に示すように半球状に突起されてなるが、これに限定されるものではなく、図35に示すように三角状に突起されていてもよく、図34に示すように下部側縁材612の上面618が内方に直角に折曲して形成されていてもよい。また、上部側縁材611と下部側縁材612とは、それぞれ互いに嵌合する嵌合部613、614が設けられていれば、例えば、図36に示すように、上部側縁材611に、嵌合部613以外に下部側縁材612の外周面で係合する係合部619が設けられてもよい。また、本実施の形態6では、下部側縁材612を桁材520に取付けたが、デッキ6を敷く床面に合わせて根太53に取付けてもよい。また、緩衝材15は施工前に予め桁材520に取付けられてもよく、この場合、施工が容易となる。
【0088】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明にかかるデッキによれば、デッキの美観を保持し安全性を確保するともに敷設する床面に対応させて、デッキの組立を容易にすることができる。
【0089】
すなわち、構造体上に複数本の長尺床材が一定の間隔をとって敷設されてなるので、吸水による長尺床材表裏面の伸縮差から発生する反り上がりや、熱による長尺床材表裏面の伸縮差から発生する反り上がりを防止して、デッキ上を歩行する人が反り上がりにつまずくのを防止することができ、反り上がりによるデッキの美観を損ねることもない。
【0090】
また、各々複数本ずつの桁材と根太材とを直交状態に接合して形成された構造体上に、複数本の長尺床材が一定の間隔をとって敷設されているので、構造体を自由に形成することができ、任意の形状の床面に対応させて構造体を延設することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本実施の形態1にかかるデッキの構造体上に長尺床材を敷設した平面図であり、(b)は、本実施の形態1にかかるデッキの構造体の平面図である。
【図2】本実施の形態1にかかるデッキの概略構成図である。
【図3】(a)は、本実施の形態1にかかるデッキに用いたデッキ固定部材の正面図であり、(b)は、その平面図であり、(c)は、その側面図である。
【図4】本実施の形態1にかかるデッキに用いた側縁材の正面図である。
【図5】(a)〜(d)は、本実施の形態1にかかるデッキの組立工程を示した図である。
【図6】本実施の形態1にかかるデッキに用いた構造体を任意の寸法で形成した図である。
【図7】(a)は、本実施の形態2にかかるデッキに用いた桁材と根太材との平面図であり、(b)は、その正面図である。
【図8】本実施の形態2にかかるデッキに用いた構造体の平面図である。
【図9】(a)は、本実施の形態2にかかるデッキに用いたL型ジョイント部材の平面図であり、(b)は、その正面図であり、(c)は、その側面図であり、(d)は、(a)のD−D線断面図である。
【図10】(a)は、本実施の形態2にかかるデッキに用いたT型ジョイント部材の平面図であり、(b)は、その正面図であり、(c)は、その側面図であり、(d)は、(a)のE−E線断面図である。
【図11】(a)は、本実施の形態2にかかるデッキに用いたX型ジョイント部材の平面図であり、(b)は、その正面図であり、(c)は、その側面図であり、(d)は、(a)のF−F線断面図である。
【図12】(a)は、本実施の形態2にかかるデッキのL型ジョイント材を用いた根太材と桁材との接合を示した図であり、(b)は、本実施の形態2にかかるデッキのT型ジョイント材を用いた根太材と桁材との接合を示した図である。
【図13】本実施の形態2にかかるデッキの概略構成図である。
【図14】本実施の形態3にかかるデッキの構造体の平面図である。
【図15】(a)は、本実施の形態3にかかるデッキの構造体の両端部になる桁材と、根太材との正面図であり、(b)は、その他の桁材の正面図である。
【図16】(a)は、本実施の形態3にかかるデッキのジョイント部材の平面図であり、(b)は、その正面図であり、(c)は、(a)のG−G線断面図であり、(d)は、その側面図である。
【図17】本実施の形態3にかかるデッキの側縁材の正面図である。
【図18】(a)〜(d)は、本実施の形態3にかかるデッキの組立工程を示した図である。
【図19】本実施の形態3にかかるデッキの概略構成図である。
【図20】(a)は、本実施の形態4にかかるデッキの構造体の両端部になる桁材と、根太材との正面図であり、(b)は、その他の桁材の正面図である。
【図21】(a)は、本実施の形態4にかかるデッキのジョイント部材の平面図であり、(b)は、その正面図であり、(c)は、その側面図である。
【図22】本実施の形態4にかかるデッキの側縁材の正面図である。
【図23】本実施の形態4にかかるデッキの概略構成図である。
【図24】本実施の形態5にかかるデッキの構造体の両端部になる桁材の正面図である。
【図25】本実施の形態5にかかるデッキの構造体の両端部になる桁材を除く他の桁材の正面図である。
【図26】本実施の形態5にかかるデッキの根太材の正面図である。
【図27】本実施の形態5にかかるデッキの側縁材の正面図である。
【図28】(a)〜(d)は、本実施の形態5にかかるデッキの組立工程を示した図である。
【図29】本実施の形態5にかかるデッキの概略構成図である。
【図30】本実施の形態5にかかるデッキに用いる長尺床材に、縦切りした長尺床材を適用した図である。
【図31】本実施の形態5にかかるデッキに、実施の形態1の側縁材を用いた場合のデッキの概略構成図である。
【図32】本実施の形態6にかかるデッキの側縁材を示した図であり、側縁材の嵌合工程を示した図である。
【図33】本実施の形態6にかかる、手すりやサッシ下の水切りが設置された場所の床面に敷くデッキの概略構成図である。
【図34】本実施の形態6にかかるデッキに用いる長尺床材に、縦切りした長尺床材を適用した図である。
【図35】本実施の形態6にかかるデッキに用いる他の形態の側縁材を示した図であり、側縁材の嵌合工程を示した図である。
【図36】本実施の形態6にかかるデッキに用いる他の形態の側縁材を示した図である。
【符号の説明】
デッキ 1、2、3、4、5、6
構造体 11、21、31、41、51
長尺床材 12
桁材 13、22、32、42、52
根太材 14、23、33、43、53
緩衝材 15
デッキ固定部材 16
側縁材 17、35、45
被覆部 174、354、454、574、615
ジョイント材 24、34、44
接合片 54、55、56
上部側縁材 611
下部側縁材 612
嵌合部 613、614

Claims (3)

  1. 合成樹脂あるいは合成樹脂に木粉が充填された合成木材からなる複数本の長尺床材が、構造体上に一定の間隔をとって敷設されて前記構造体に一体に固定されることにより長尺床材の反りを防止するデッキであって、
    前記構造体は、中空部を有する長尺体からなる複数本の桁材と根太材とがジョイント部材を介して互いに直交状態に接合されて形成され、
    デッキ側縁部に配設された構造体には、長尺床材の側縁部に沿う側縁材が取り付けられ、この側縁材の上部には長尺床材の側縁部に係合する被覆部が延出されて、長尺床材の側縁部を被覆するように構成されるとともに、
    前記桁材または根太材は、中空部の上面または下面に、ねじ溝を有する凹部が設けられており、この凹部に前記側縁材が嵌合されて取り付けられることを特徴とするデッキ。
  2. 前記側縁材は、上部側縁材と下部側縁材とからなり、これら上部側縁材と下部側縁材とにはそれぞれ互いに嵌合する嵌合部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載のデッキ。
  3. 合成樹脂あるいは合成樹脂に木粉が充填された合成木材からなる複数本の長尺床材が、構造体上に一定の間隔をとって敷設されて前記構造体に一体に固定されることにより長尺床材の反りを防止するデッキであって、
    前記構造体は、中空部を有する長尺体からなる複数本の桁材と根太材とが互いに直交状態に接合されて形成され、
    前記桁材の側面には根太材と接合するための接合片が延設されるとともに、前記根太材の側面には桁材と接合するための接合片が延設されており、これら接合片同士を重ねて接合され、
    前記桁材および根太材の接合片の上面には、接合片同士を接合するためのねじ溝が形成され、
    デッキ側縁部に配設された構造体には、長尺床材の側縁部に沿う側縁材が取り付けられ、この側縁材の上部には長尺床材の側縁部に係合する被覆部が延出されて、長尺床材の側縁部を被覆するように構成されたことを特徴とするデッキ。
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