JP3934472B2 - 半結晶性ポリマーによりゲル化される液状脂肪相を含む組成物 - Google Patents

半結晶性ポリマーによりゲル化される液状脂肪相を含む組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも一の特定のポリマーにより構造化された液状脂肪相を含み、特に、口紅のスティック状の形で提供され、塗布により光沢があり、被膜性があり、べとつかない付着物(デポジット)を生じる、ヒトの頭皮を含む皮膚、及び/又は顔の口唇をケアし、及び/又は処理(トリートメント)し、及び/又はメークアップするための組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
化粧品又は皮膚科用の製品において、構造化された、すなわち硬化された液状脂肪相を見い出すことは一般的なことである;脱臭剤、リップクリーム、口紅、コンシーラー及び成型ファンデーションなどの固体組成物の場合は特にしかりである。
「液状脂肪相」という語句は、本発明の意味では、周囲温度(25℃)と大気圧(760mmHg)下において液体であり、油としても知られている周囲温度で液体であり、互いに相容性のある一又は複数の脂肪物質からなる脂肪相を意味するものと理解される。この脂肪相は肉眼検査で均一である。
液状脂肪相を構造化することによって、特に、固形組成物の浸出を制限し、更に皮膚や唇に塗った後で経時的にシワやコジワへのにじみ(移動 migration)を制限することが可能になり、これは口紅には特に望ましいことである。「にじみ」という用語は、組成物、特に色素が最初の輪郭からはみ出してしまうことを意味するものと理解される。実際、着色物質を含有する液状脂肪相のにじみが顕著になると、唇の回りに見苦しい影響が生じ、特にシワやコジワが強調されてしまうことになる。このにじみは、従来の口紅の大きな欠点として女性から指摘されることがよくある。
【0003】
この構造化は固体粒子又はフィラーを使用して得られる。更に、フィラーにより、口紅に一般的に使用されているヒマシ油又はポリイソブテンのようなある種の油のべとつき感を減少させることができる。
不幸にも、これらの粒子又はフィラーは、組成物をマットにする傾向があり、それは特に口紅として必ずしも好ましいものではない;これは、常に光沢のある皮膜を付着させるスティック形態の口紅を女性はいつも求めているためである。光沢は液状脂肪相の性質に本質的に関連している。よって、組成物中のフィラーの量を減らして口紅の光沢を増加させることは可能であるが、そのようにすると液状脂肪相のにじみ及び/又は組成物のべとつき感が増加する。別な言い方をすれば、化粧品として許容可能なスティックの調製に必要なフィラーの量は層の光沢の障害になる。更に、フィラーは皮膚を乾燥させ、皮膚の起伏(レリーフ)、特に毛穴やシワを残し、その結果、局所的な不完全さを目立たせるが、これは特にヒトの顔とヒトの体の両方のためのファンデーションに関し女性によって望まれる効果に反するものである。
【0004】
よって、本出願人は、化粧品に常套的に使用されるもののような、フィラーのようなもの殆ど又は全く含有しないスティックを製造することを考えた。化粧品及び皮膚科学の分野で一般的に使用されるフィラーはシリカ、タルク、クレー、カオリン又はポリアミド(ナイロン(登録商標))パウダーである。
ロウは化粧品又は皮膚科学の分野において使用される他の構造化剤として挙げることができる。これまで用いられているロウもまたその特定の結晶構造のために組成物をマットにする傾向を持つ。更に、ロウは組成物に対して一般的に不快な感覚を付与する。
本発明の主題事項は、特に、これらの不都合を克服することを可能にする、皮膚及び/又は顔の唇及び/又は表層体成長物(皮膚骨格)のようなケラチン物質をケアし、及び/又はメークアップし、及び/又は処理(トリートメント)するための組成物である。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
驚くべきことに、出願人は、特別のポリマーの使用により、一般的なロウ及びフィラーが存在しなくても、スティック形態に液状脂肪相を構造化させることが可能であり、その唇への適用により、良好な被覆性を持ちにじまない、光沢を持ちべとつかない皮膜が生じることを見出した。
本発明は、唇をメークアップするための製品ばかりでなく、毎日のケアクリーム、リップバームのような頭皮を含む皮膚をケアし及び/又は処理するための製品及び顔の皮膚又は唇を日光から保護するための製品、ヒトの顔とヒトの体の双方の皮膚のメークアップ製品、例えばスティックとして成型された又はディッシュに入ったファンデーション、コンシーラー、皮膚を着色する製品及び一時的にタトゥーを施す製品、ボディ用衛生製品、例えばデオドラント、特にスティックデオドラント、及び目のメークアップ製品、例えば特にペンシル型のアイライナー、及び特に固形形態のマスカラ、又はアイシャドウに応用される。
【0006】
より詳細には、本発明の主題事項は、有機構造を持ち、周囲温度で固体であり、50℃未満の融解温度を持ち、a)ポリマー骨格とb)少なくとも一の結晶化可能な有機側鎖及び/又は該ポリマー骨格の一部を形成する一の結晶化可能な有機ブロックを有する、少なくとも一の低融点半結晶性ポリマーによって構造化された少なくとも一の液状脂肪相を含有し、上記ポリマーが2000より大きい数平均分子量を持ち、液状脂肪相とポリマーが生理的に許容可能な媒体を形成する構造化された組成物である。
本発明の組成物はペースト、固体又はクリームの形態で提供され得る。組成物は単純な水中油又は油中水又は多相エマルション又は固体もしくはソフトな無水ゲルとできる。組成物は好ましくは無水形態、より詳細には無水ゲルの形態、特にスティックとして成型され又はディッシュに入れられたものとして提供される。
【0007】
本発明において、「ポリマー」という用語は、少なくとも2つの繰り返し単位、好ましくは少なくとも3つの繰り返し単位、より特定的には少なくとも10の繰り返し単位を有する化合物を意味すると解される。
本発明において、「半結晶性ポリマー」という用語は、結晶化可能部分、結晶化可能ペンダント鎖又は結晶化可能ブロックを骨格に含み、非晶質部分を骨格に含んでなり、一次の可逆的相変化温度、特に融解温度(固体−液体遷移)を持つポリマーを意味する。結晶化可能部分がポリマー骨格の結晶化可能ブロックの形態である場合、ポリマーの非晶質部分は非晶質ブロックの形態である;この場合、半結晶性ポリマーは、例えば少なくとも1つの結晶化可能ブロックと少なくとも1つの非晶質ブロックを含むジブロック、トリブロック又は多ブロックタイプのブロックコポリマーである。「ブロック」という用語は、一般には少なくとも5つの同一の繰り返し単位を意味するものと理解される。そして、結晶化可能ブロック又はブロック群は非晶質ブロック又はブロック群とは異なった化学的性質を持つ。
「結晶化可能側鎖」という用語は少なくとも6の炭素原子を含む側鎖を意味するものと理解される。
米国特許第5302380号なる文献(DA)は、皮膚への改善された接着性を有し、0.1から15%の結晶化度及び分子量が約1000から10000であるアタクチックポリプロピレンホモポリマーを含む化粧品組成物を開示する。これらのポリマーは、結晶化可能ペンダント鎖又は結晶化可能ブロックのどちらも含まない。それらのアタクチック配置、すなわち不規則な配置は正常に結晶化を可能ならしめない。そのうえ、これらのポリマーは、それらを含む組成物の構造化を決してもたらさない。
【0008】
有利には、本発明に係る組成物は更に周囲温度で固体であって、少なくとも50℃に等しい融点を有する、有機構造と高融点を持つ少なくとも一の結晶性又は半結晶性化合物を含む。「有機化合物」又は「有機構造を持つ」という用語は炭素原子と水素原子及び場合によってはS、O、N、Pなどのヘテロ原子を、単独に又は組み合わせて含む化合物を意味するものと解される
以下の明細書において、50℃未満の融点F.p.を持つ半結晶性ポリマー又はポリマー群は「低融点のポリマー」として認識され、50℃より高いか又は50℃に等しい融点F.p.を持つ結晶性又は半結晶性化合物又は化合物群は「高融点のポリマー」として認識される。本発明において、融点は特に任意の既知の方法、特に示差走査熱量計(D.S.C.)を使用して測定することができる。
【0009】
本発明に係る液状脂肪相の構造化又はゲル化は、一又は複数の結晶性化合物と組合せた又は組合わせない半結晶性ポリマー又はポリマー群の液状脂肪相中の結晶化によるものであって、米国特許第5318995号(D1)及び欧州特許出願公開第550745号(D2)に開示されているように、ポリマー鎖間の双極性又は水素型の物理的相互作用によるものではない。D1及びD2に従い高い増粘効果を得るためには、ポリマー鎖間の物理的な相互作用により互いに高度に浸透しあう架橋網目構造を形成する必要がある。これは、100000より大きい数平均分子量のポリマーを使用することにより得られる。このポリマー鎖の高度な物理的架橋の結果、ケラチン物質上への皮膜の付着を可能にせず、指で取り上げることが難しい堅くてもろいゲルが生じる。更に、これらの文献に開示されたポリマーの幾つかは、化粧品に一般的に使用される油に不溶性であるか又はそれ程溶解するものではなく、これがそれらの使用を限定している。
【0010】
本発明において使用できる高融点の化合物としては、高融点を持つロウ、例えばイーストマンケミカル社から販売されているエポレン(Epolene)N−14、カルナウバロウ及びある種のマイクロクリスタリンロウ、例えば「ティスコ(Tisco)ワックス88」なる商品名でティスコ(Tisco)社から販売されているもの、及び高融点の半結晶性ポリマーを挙げることができる。高融点を持つ半結晶性ポリマーは、有機構造を持ち、周囲温度で固体であり、50℃以上の融点を持ち、a)ポリマー骨格とb)少なくとも一の結晶化可能な有機側鎖及び/又は該ポリマー骨格の一部を形成する一の結晶化可能な有機ブロックを有する、半結晶性ポリマーであって、該ポリマーは2000より大きい数平均分子量を有している。
好ましくは、高融点の化合物は高融点の第二の固体有機半結晶性ポリマーである。しかし、周囲温度で固体であり50℃を越える融点を持つ結晶性ポリマー、文献(D3)欧州特許出願公開第0951897号に開示されたような、制御された結晶化度を有するランダムポリマー、及びより詳細にはデュポン社からの市販製品エンゲージ(Engage)8401及びエンゲージ8402で、それぞれ51℃及び64℃の融点を持ち、ランダムエチレン/1-オクテンバイポリマーを、高融点の化合物として使用することができる。
高融点の一又は複数の化合物、特に高融点の半結晶性ポリマーと低融点の一又は複数のポリマーとの組み合わせにより、組成物に良好な経時的及び温度安定性を付与することが可能になる。よって、湿った大気中においてさえ、25℃と大気圧下で少なくとも2ヶ月の間、液状脂肪相の浸出がない肉眼検査で均一なままの組成物を得ることができる。
更に、皮膚のシワやコジワ中に、特に唇の回りばかりでなく、上瞼のヒダ内と目の回りに組成物がにじまないという性質は改善される。
【0011】
高又は低融点の半結晶性ポリマー
有利には、本発明の組成物の半結晶性ポリマー又はポリマー群(高融点又は低融点を持つ)は、2000から800000、好ましくは3000から500000、例えば4000から150000、特に100000未満、またより好ましくは4000から99000の範囲の数平均分子量nを有している。好ましくは、それらは5600を越える、例えば5700から99000の範囲の数平均分子量を有している。
構造化剤として作用する本発明に係る半結晶性ポリマー又はポリマー群は周囲温度(25℃)と大気圧(760mmHg)で非変形性の固体である。それらは特定の界面活性剤もフィラーもロウも添加しないで組成物を単独又は混合物として構造化させることができる。
本発明において、低融点を持つ半結晶性ポリマー及び/又は高融点を持つ化合物は有利にはその融点を超える温度で脂肪相に少なくとも1重量%まで可溶である。結晶化可能鎖又はブロックとは別に、ポリマーのブロックは非晶質である。本発明の意味では、「結晶化可能鎖又はブロック」という用語は、それが単独である場合は、温度が融点以上か以下かに依存して可逆的に非晶質状態から結晶状態へ変化する鎖又はブロックを意味する。本発明の意味における鎖はポリマーの骨格に対してペンダント状態か側方位置にある原子群である。ブロックは骨格に属する原子群であり、群がポリマーの繰り返し単位の1つを構成している。
半結晶性ポリマーのポリマー骨格は好ましくは液状脂肪相に可溶である。
【0012】
本発明において、高融点を持つ半結晶性化合物又は化合物群は、有利には50℃≦M.p.≦150℃、より有利には55℃≦M.p.≦150℃、好ましくは60℃≦M.p.≦130℃となる融点M.p.を有するポリマーであり、低融点を持つポリマーは、好適には30℃≦M.p.<50℃、より好ましくは35℃≦M.p.<45℃となる融点M.p.を有する。この融点は一次状態変化温度である。
一般には、低融点を持つポリマーは本発明に係る組成物を受けなければならないケラチン基体の温度に少なくとも等しい融点M.p.を示す。
好ましくは、半結晶性ポリマーの結晶化可能ブロック又は鎖又はブロック群又は鎖群は各ポリマーの全重量の少なくとも30%、より好ましくは少なくとも40%を占める。結晶化可能ブロックを有する本発明の半結晶性ポリマーはブロック又は多ブロックポリマーである。それらは反応性(又はエチレン性)二重結合を含むモノマーを重合させるか重縮合により得られうる。本発明のポリマーが結晶化可能側鎖を含むポリマーである場合、これらの側鎖は好適には統計的又はランダムな形態である。
好ましくは、本発明の半結晶性ポリマーは合成由来のものである。また、それらは多糖類骨格を有していない。一般に、本発明に係る半結晶性ポリマーの結晶化可能な単位(鎖又はブロック)は、半結晶性ポリマーの製造に使用される結晶化可能ブロック又は鎖を有するモノマーから誘導される。
【0013】
本発明において、低融点の半結晶性ポリマーと高融点の半結晶性ポリマーは、少なくとも1つの結晶化可能ブロックと少なくとも1つの非晶質ブロックを含むブロックコポリマー、繰り返し単位当たり少なくとも1つの結晶化可能側鎖を担持するホモポリマー及びコポリマー、及びその混合物から選択される。
本発明において使用することができる半結晶性ポリマーは、特に、
− コントロールされた結晶化度のポリオレフィンのブロックコポリマー、特にモノマーがD3に記載されているもの、
− 重縮合物、特に脂肪族又は芳香族ポリエステルタイプ又は脂肪族/芳香族コポリエステルタイプのもの、
− 少なくとも1つの結晶化可能側鎖を担持するホモポリマー又はコポリマー及び骨格に少なくとも1つの結晶化可能ブロックを担持するホモポリマー又はコポリマー、例えば文献(D4)米国特許第5156911号に記載されているもの、
− 少なくとも1つの結晶化可能側鎖を担持するホモポリマー又はコポリマー、特に文献(D5)国際公開第01/19333号に記載されているようにフルオロ基を担持するもの、
− 及びその混合物である。最後の2つの場合には結晶化可能側鎖又はブロック又は側鎖群又はブロック群は疎水性である。
【0014】
A)結晶化可能側鎖を含む半結晶性ポリマー
文献D4及びD5に記載されているものを特に挙げることができる。
・ それらは、結晶化可能な疎水性側鎖を担持する一又は複数のモノマーの重合から生じる単位を50重量%から100重量%含有するホモポリマー及びコポリマーである。
・ これらのホモポリマー又はコポリマーは、以下に示される条件を満たす限り如何なる性質のものでもよく、特にその融点M.p.を越える加熱によって液状脂肪相に可溶か分散可能であるという性質を持つ。それらは、
− 重合に対して反応性の二重結合を持つ一又は複数のモノマー又はエチレン性モノマー、すなわち、ビニル、(メタ)アクリル又はアリル基を持つモノマーの重合、特にフリーラジカル重合から、
− 例えば、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリ尿素又はポリアミドのような共反応性基(カルボン酸又はスルホン酸、アルコール、アミン又はイソシアネート基)を担持する一又は複数のモノマーの重縮合、
から生じうる。
【0015】
一般に、これらのポリマーは、式X:
【化2】
Figure 0003934472
(ここで、Mはポリマー骨格の原子を表し、Sはスペーサーを表し、Cは結晶化可能基を表す)によって表されうる結晶化可能鎖を含む少なくとも一のモノマーの重合から生じるホモポリマー及びコポリマーから特に選択される。
結晶化可能鎖「-S-C」は、脂肪族又は芳香族であり得、場合によってはフッ化又はパーフルオロ化されている。「S」は特に直鎖状又は分枝状又は環状の(CH)又は(CHCHO)又は(CHO)基を表し、nは0から22の範囲の整数である。好ましくは「S」は直鎖状の基である。好ましくは、「S」と「C」は異なっている。
結晶化可能鎖「-S-C」が炭化水素系脂肪族鎖である場合、それらは少なくとも11の炭素原子でせいぜい40の炭素原子を含み、より好ましくはせいぜい24の炭素原子を含む炭化水素系アルキル鎖を含んでなる。それらは特に少なくとも12の炭素原子を含む脂肪族鎖又はアルキル鎖であり、好ましくはC14−C24アルキル鎖である。それらがフッ化又は過フッ化アルキル鎖である場合、それらは少なくとも6のフッ化炭素原子と、特に少なくとも11の炭素原子を含み、その炭素原子の少なくとも6がフッ化されている。
【0016】
結晶化可能鎖を含む半結晶性ポリマー又はコポリマーの例としては、一又は複数の次のモノマーの重合から生じるものを挙げることができる:アルキル基がC14−C24である飽和アルキルの(メタ)アクリレート、C11−C15パーフルオロアルキル基を持つ(メタ)アクリル酸パーフルオロアルキル、アルキル基がC14−C24でフッ素原子を伴うか伴わないN-アルキル(メタ)アクリルアミド、アルキル基がC14−C24のアルキル又はパーフルオロ(アルキル)鎖を含むビニルエステル(でパーフルオロアルキル鎖当たり少なくとも6のフッ素原子を持つもの)、アルキル基がC14−C24でパーフルオロアルキル鎖当たり少なくとも6のフッ素原子を持つアルキル又はパーフルオロ(アルキル)鎖を含むビニルエーテル、C14−C24α-オレフィン、例えばオクタデセン、アルキル基が12から24の炭素原子を含むパラ-アルキルスチレン、及びその混合物。
ポリマーが重縮合から生じる場合、上述の結晶化可能な炭化水素系及び/又はフッ化鎖は、二酸、ジオール、ジアミン又はジイソシアネートでありうるモノマーによって担持されている。
【0017】
本発明の主題事項であるポリマーがコポリマーである場合、それらは更に次のものの共重合から生じる0から50%のY又はZ基を更に含む:
α)極性又は非極性モノマーあるいはその二つの混合物であるY:
− Yが極性モノマーである場合、それはポリオキシアルキレン化基(特にオキシエチレン化及び/又はオキシプロピレン化基)、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、例えばアクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリルアミド、N-アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド、例えばN,N-ジイソプロピルアクリルアミド又はN-ビニルピロリドン(NVP)、N-ビニルカプロラクタム、又は少なくとも一のカルボン酸基を担持するモノマー、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸又はフマル酸、あるいは無水カルボン酸基を担持するモノマー、例えば無水マレイン酸、及びそれらの混合物である。
− Yが非極性モノマーである場合、それは直鎖状、分枝状又は環状の(メタ)アクリル酸アルキルタイプのエステル、ビニルエステル、アルキルビニルエーテル、α-オレフィン、スチレン又はCからC10アルキル基で置換されたスチレン、例えばα-メチルスチレン、あるいはビニル不飽和を含むポリオルガノシロキサンタイプのマクロモノマーでありうる。
【0018】
本発明の意味において、「アルキル」という用語は、特に別の定義をしない限り、CからC24、より好ましくはC14からC24の飽和基を意味する。
β)極性モノマー又は極性モノマーの混合物であるZ。この場合、Zは上述の「極性Y」と同じ定義を有している。
好ましくは、結晶化可能側鎖を含む半結晶性ポリマーは、アルキル基が上述のもの、特にC14−C24のアルキル基の(メタ)アクリル酸アルキル又はアルキル(メタ)アクリルアミドホモポリマー、これらのモノマーと、好ましくは(メタ)アクリル酸とは性質が異なった親水性モノマー、例えばN-ビニルピロリドン又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとのコポリマー、及びその混合物である。
【0019】
B)少なくとも1つの結晶化可能ブロックを骨格に担持するポリマー
これらは、また、その融点M.p.を越えて加熱することにより液状脂肪相に可溶又は分散可能なポリマーである。これらのポリマーは特に異なった化学的性質の少なくとも2つのブロックからなり、その1つが結晶化可能であるブロックコポリマーである。
− 米国特許第5156911号(D4)に定義されているポリマーを使用できる;
− 結晶化可能鎖を含むシクロオレフィン又はオレフィンのブロックコポリマー、例えば、
・シクロブテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、ノルボルネン(つまり、ビシクロ[2,2,1]-ヘプト-2-エン)、5-メチルノルボルネン、5-エチルノルボルネン、5,6-ジメチルノルボルネン、5,5,6-トリメチルノルボルネン、5-エチリデンノルボルネン、5-フェニルノルボルネン、5-ベンジルノルボルネン、5-ビニルノルボルネン、1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8a-オクタヒドロナフタレン、ジシクロペンタジエン、又はその混合物と、
・エチレン、プロピレン、1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-イコセン、又はその混合物、
とのブロック重合から誘導されたもの、
・特にコポリ(エチレン/ノルボルネン)ブロック及び(エチレン/プロピレン/エチリデンノルボルネン)ターポリマーブロック。少なくとも2つのC−C16、より好ましくはC−C12のα-オレフィンのブロック共重合から得られる、例えば上述のもので、特にエチレンと1-オクテンのブロックバイポリマーがまた使用できる。
− コポリマーは、少なくとも一の結晶化可能ブロックを含むコポリマーであり得、コポリマーの残りは(室温で)非晶質である。これらのコポリマーはまた異なった化学的性質の2つの結晶化可能ブロックを含みうる。好適なコポリマーは、連続して分散した結晶化可能なブロックと、疎水性でかつ親油性である非晶質ブロックを周囲温度で含むものである;例えば以下の結晶化可能なブロックの1つと非晶質ブロックの1つを含むポリマーを挙げることができる:
・性質が結晶化可能なブロック:a)ポリエステル、例えばポリ(アルキレンテレフタレート)、b)ポリオレフィン、例えばポリエチレン又はポリプロピレン。
・非晶質及び親油性ブロック、例えば、非晶質ポリオレフィン又はコポリ(オレフィン)、例えばポリ(イソブチレン)、水素化ポリブタジエン又は水素化ポリ(イソプレン)。
【0020】
結晶化可能なブロックと非晶質ブロックを含むこのようなコポリマーの例としては:
α)好ましくは水素化されて使用されるポリ(ε-カプロラクトン)-b-ポリ(ブタジエン)ブロックコポリマー、例えばS. Nojima, Macromolecules, 32, 3727-3734 (1999)の文献D6「Melting behavior of poly(ε-caprolactone)-block-polybutadiene copolymers」に記載されているもの、
β)B. Boutevin等, Polymer Bulletin, 34, 117-123 (1995)の文献D7「Study of morphological and mechanical properties of PP/PBT」に引用されている水素化ブロック又は多ブロックポリ(ブチレンテレフタレート)-b-ポリ(イソプレン)ブロックコポリマー、
γ)P. Rangarajan等, Macromolecules, 26, 4640-4645 (1993)の文献D8「Morphology of semi-crystalline block copolymers of ethylene-(ethylene-alt-propylene)」及びP. Richter等, Macromolecules, 30, 1053-1068 (1997)のD9「Polymer aggregates with crystalline cores: the system poly(ethylene)-poly(ethylene-propylene)」に引用されているポリ(エチレン)-b-コポリ(エチレン/プロピレン)ブロックコポリマー、
δ)I.W. Hamley, Advances in Polymer Science, Vol.148, 113-137 (1999)の一般文献D10「Crystallization in block copolymers」に引用されているポリ(エチレン)-b-ポリ(エチルエチレン)ブロックコポリマー。
【0021】
本発明の組成物中の半結晶性ポリマーは、架橋の度合いがその融点を越えての加熱による液状脂肪相へのその溶解又は分散と干渉しない限り、部分的に架橋していてもしていなくてもよい。その場合、架橋は重合の間の多官能性モノマーとの反応による化学的架橋でありうる。それはまた物理的架橋であり得、これは、この場合、ポリマーによって担持された基の間に水素又は双極性タイプの結合が形成されること、例えばカルボキシレートアイオノマー間の双極性相互作用(これらの相互作用は少量でポリマー骨格によって担持されている)によるか;あるいはポリマーによって担持された非晶質ブロックと結晶化可能ブロックの間の相分離による。
好ましくは、本発明に係る組成物中の半結晶性ポリマーは非架橋である。
【0022】
本発明の特定の実施態様では、ポリマーは飽和(メタ)アクリル酸C14−C24アルキル、(メタ)アクリル酸C11−C15パーフルオロアルキル、N-(C14−C24アルキル)(メタ)アクリルアミドで、フッ素原子を伴うか伴わないもの、C14−C24アルキル又はパーフルオロアルキル鎖を含むビニルエステル、C14−C24アルキル又はパーフルオロアルキル鎖を含むビニルエーテル、C14−C24α-オレフィン、アルキル基が12から24の炭素原子を含むパラ-アルキルスチレンから選択される、結晶化可能鎖を含む少なくとも1つのモノマーの、少なくとも1つのフッ化されていてもよいC−C10モノカルボン酸エステル又はアミドであって、次の式:
【化3】
Figure 0003934472
[上式中、RはH又はCHであり、Rはフッ化されていてもよいC−C10アルキル基を表し、XがO、NH又はNR(ここで、Rはフッ化されていてもよいC−C10アルキル基を表す)]によって表されうるものとの重合から生じるコポリマーから選択される。
本発明のより特定の実施態様では、ポリマーは、飽和(メタ)アクリル酸C14−C22アルキルから選択される、結晶化可能鎖を含むモノマーから誘導される。
本発明に係る組成物において使用することができる構造化半結晶性ポリマーの特定の例としては、カタログ「Intelimer(登録商標)ポリマー」, Landec IP22 (Rev. 4-97)に記載されているランデック社の製品Intelimer(登録商標)を挙げることができる。これらのポリマーは周囲温度(25℃)で固体である。それらは、結晶化可能な側鎖を有し、上記の式Xを持つ。
【0023】
i) 低融点の半結晶性ポリマーは特に:
アクリル酸と(メタ)アクリル酸C−C16アルキルの共重合、より詳細には:・1/16/3の重量比のアクリル酸、アクリル酸ヘキサデシル及びアクリル酸イソデシル、
・1/19の重量比のアクリル酸とアクリル酸ペンタデシル、
・2.5/76.5/20の重量比のアクリル酸、アクリル酸ヘキサデシル及びアクリル酸エチル、
・5/85/10の重量比のアクリル酸、アクリル酸ヘキサデシル及びアクリル酸メチル、
・2.5/97.5の重量比のアクリル酸とメタクリル酸ポリオクタデシル、
の共重合から生じる、20℃から35℃の範囲のM.p.を持つアクリル酸と(メタ)アクリル酸C−C16アルキルの共重合から生じる、-COOH基を含む米国特許第5156911号(D4)の実施例3、4、5、7及び9に記載されているものとできる。
また文献D12(米国特許第5736125号)に記載されているような44℃の融点M.p.を持つナショナル・スターチ社からのポリマー構造「O」とまた文献(D5)の実施例1、4、6、7及び8に記載されているようなフッ化基を含む結晶化可能なペンダント鎖を持つ半結晶性ポリマーを使用することも可能である。
【0024】
またD13(米国特許第5519063号)又はD2(欧州特許出願公開第550745号)なる文献に記載されているような、アクリル酸ステアリルとアクリル酸又はNVPの共重合によって得られる低融点の半結晶性ポリマー、より詳細にはそれぞれ40℃及び38℃の融点を持つポリマーの調製に対して以下の実施例1及び2に記載されているものを使用することも可能である。
ii) 高融点の半結晶性ポリマーは特に、56℃のM.p.を持ち、周囲温度で粘性があり、不浸透性でべとつかない文献D11に記載されたインテリマー(Intelimer)である。
文献D13及びD2に記載されているような、アクリル酸ベヘニルとアクリル酸又はNVPの共重合によって得られる半結晶性ポリマー、より詳細にはそれぞれ60℃及び58℃の融点を持つポリマーの調製に対して以下の実施例3及び4に記載されているものを使用することもまた可能である。
好ましくは、低融点の半結晶性ポリマー及び/又は高融点を持つものはカルボキシル基を含まない。
脂肪相のゲル化はポリマーの性質とその各濃度に応じて調節することができ、スティックの形態の堅い構造が得られるようなものとできる。
【0025】
各ポリマーのレベルは組成物の所望の硬度に応じて、考えられる特定の用途に応じて選択される。ポリマーの各量は、それらにより、崩壊でき、特に100から350gfの範囲の硬度を示す固体を得ることが可能になるようなものとできる。この硬度は「チーズワイヤ」法によって測定することができ、これは、12.7mm直径の口紅スティックを切断し、100mm/分の速度で移動するIndelco-Chatillon社のDFGHS2検力計によって20℃で硬度を測定することからなる。それは、これらの条件下でスティックを切断するのに必要な(グラム-力で表される)剪断力として表される。
この硬度は、組成物がそれ自体で自立し、容易に崩壊して皮膚及び唇に満足できる層を形成することができるものである。また、この硬度では、成型形態、特にスティックとしての本発明の組成物は良好な衝撃強さを有する。
【0026】
好ましくは、本発明の組成物は「チーズワイヤ」法に従って測定して100gfから350gfの範囲の硬度を持つ固体スティックの形態で提供される。しかし、組成物がケラチン物質に指で又はアプリケータを使用して適用可能なソフトなペーストの形態であるような量の半結晶性ポリマーを使用することができる。実際には、半結晶性ポリマーの全量は組成物の全重量の0.1%から80%、好ましくは0.5%から40%、より好ましくは3から30%を占める。好ましくは、それは組成物の10重量%よりも多く占める。
本発明において、好適には、(半結晶性又は結晶性の)高融点の化合物と低融点の化合物は、10/90から90/10、好ましくは40/60から60/40の範囲の重量比である。
好適には、液状脂肪相に対する有機構造を持つ半結晶性ポリマーの重量比は、皮膚又は唇との接触で崩壊する硬く、特に100から350gfの範囲の硬度を持つスティックを得るためには、0.20から0.60、好ましくは0.25から0.50である。
本発明に係るスティックは、着色される場合、適用後に、色が均一で良好な被覆性(つまり皮膚又は唇がメークアップの下に現れない)を持つ光沢がありべとつかない層を得ることが可能になる。
【0027】
液状脂肪相
好適には、低融点の半結晶性ポリマー及び/又は高融点の半結晶性ポリマーによって構造化された液状脂肪相は組成物の連続相を構成する。この脂肪相は一又は複数の非極性又は極性油又は非極性油と極性油の混合物を含み得る。
本発明に係る非極性油は、特にシリコーン油、例えば直鎖又は環状の、周囲温度で液状の、ポリジメチルシロキサン(PDMS);ペンダント状態のアルキル、アルコキシ又はフェニル基及び/又はシリコーン鎖の末端にアルキル、アルコキシ又はフェニル基を有し、該基は2から24の炭素原子を有するポリジメチルシロキサンで、周囲温度で液状のもの;液状フェニル化シリコーン、例えばフェニルトリメチコーン、フェニルジメチコーン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコーン、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン又は(2-フェニルエチル)トリメチルシロキシシリケート;合成又は鉱物由来で液状の直鎖状又は分岐状の炭化水素又はフルオロカーボン、例えば、流動パラフィンとその誘導体、流動ペトロラタム、ポリデセン、水添ポリイソブテン、例えば日本油脂から販売されているパーリーム(Parleam(登録商標))、又はスクアラン;又はそれらの混合物である。好ましくは、使用される非極性油は、特にパーリーム(Parleam(登録商標))油(水添イソパラフィン)、イソパラフィン、スクアラン及びその混合物から選択される鉱物又は合成由来の炭化水素系タイプの液状の非極性油である。有利には、液状脂肪相は鉱物又は合成由来の少なくとも1つの炭化水素系油を含有する。
【0028】
「炭化水素系油」という用語は、主に炭素原子及び水素原子、特にアルキル又はアルケニル鎖を含む油、例えばアルカン又はアルケンのみならず、一又は複数のエーテル、エステル、ヒドロキシル又はカルボン酸基を含むアルキル又はアルケニル鎖を含む油を意味する。
非極性油に極性油を追加することができ、非極性油は特に極性油のための共溶媒として作用する。
特に、本発明の極性油は次のものである:
− (C〜C24)脂肪酸とグリセロールのエステルから構成される高含量のトリグリセリドの炭化水素系植物性油であって、その脂肪酸が様々な鎖長さを持ち、鎖が直鎖状又は分岐状で飽和又は不飽和でありうる油;これらの油は特に小麦胚芽、トウモロコシ、ヒマワリ、シアバター(カリテ)、ヒマシ、スウィートアーモンド、マカダミア、アプリコット、大豆、ナタネ、綿実、アルファルファ、ケシ、カボチャ種子、ゴマ、キュウリ、アボカド、ヘーゼルナッツ、グレープシード、クロフサスグリの種子、オオマツヨイグサ、キビ、大麦、キノア、オリーブ、ライ麦、ベニバナ、ククイノキ、ケイソウ又はジャコウバラの油;又はカプリル/カプリン酸のトリグリセリド、例えばステアリネリ・デュボア社から販売されているものあるいはダイナミット・ノーベル社からミグリオール(Miglyol)810、812及び818の名称で販売されているもの;
− 式RCOORの合成油で、Rが7から40の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状高級脂肪酸の残基、Rが3から40の炭素原子を有する分枝状炭化水素系鎖を表すもの、例えばプルセリン油(オクタン酸セテアリル)、イソノナン酸イソノニル又は安息香酸C12〜C15アルキル;
− 合成エステル及びエーテル、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、アルコール又はポリアルコールのオクタノアート、デカノアート又はリシノレアート、乳酸イソステアリル又はリンゴ酸ジイソステアリルのようなヒドロキシル化エステル;及びペンタエリトリトールエステル;
− オレイルアルコールのようなC〜C26脂肪アルコール;
− 12から22の炭素原子を有する脂肪酸、例えばオレイン酸、リノール酸又はリノレン酸;
− その混合物。
脂肪相は、実際には、組成物の全重量の5から99%、好ましくは20から80%を占める。それは好適には組成物の全重量の少なくとも60%を占める。
【0029】
添加剤
本発明の組成物は、場合によって水性相の増粘剤又はゲル化剤によって増粘されていてもよい水、着色物質、抗酸化剤、エッセンシャルオイル、防腐剤、香料、フィラー、分散剤、ペースト状脂肪物質又はロウで、高融点の化合物以外のもの、中和剤、及びそれらの混合物から選択される当該分野で一般的に使用される任意の添加剤を更に含有することができる。これらの添加剤は化粧品及び皮膚科学の分野で一般的に使用される量で組成物中に存在でき、特に組成物の全重量に対して0.01から50%、好ましくは0.1から20%の割合で存在できる。水は組成物の全重量の70%までを占め得る。
もちろん、当業者であれば、考慮される添加により、本発明に係る組成物の有利な特性、すなわち光沢、べとつきのなさ、被覆性、にじみのなさが悪影響を受けないか、実質的に受けないように留意して、任意の付加的な添加剤及び/又はその量を選択するであろう。
【0030】
本発明に係る組成物は、皮膚科学的組成物又は皮膚及び/又は表層体成長物をケアするための組成物の形態又は日光からの保護のための組成物、顔や体のケア用組成物、又は体の衛生用組成物、特にデオドラントの形態で提供することができる。また、特に無色の形態で提供される。また、皮膚、表層体成長物又は唇のためのケアーベース(唇を寒さ及び/又は日光及び/又は風から保護するリップバーム、皮膚、爪又は毛髪のケアクリーム)、シャンプー又はコンディショナー、又は日光保護製品として使用することができる。
本発明の組成物はまた特に場合によってはケア又はトリートメント効果を示す皮膚のメークアップのための有色製品の形態で提供され得、特に、ファンデーション、ブラッシャー、フェイスパウダー、アイシャドウ、コンシーラー、アイライナー又はボディのメークアップ製品;ケア又はトリートメント効果を有することのある口紅、リップグロス又はリップペンシルのような唇のメークアップ製品;又は表層体成長物、例えば爪、マスカラの形態の睫毛、眉及び毛髪をメークアップするための製品とできる。
もちろん、本発明の組成物は化粧品的に又は皮膚科学的に許容可能でなければならない。すなわち、皮膚、表層体成長物又はヒトの顔の唇に適用可能な非毒性の生理的に許容可能な媒体を含有する。「化粧品的に許容可能」という用語は本発明においては心地よい外観、心地よい香り、心地よい感触、そして場合によっては心地よい味を持つ組成物を意味するものと理解される。
【0031】
本組成物は好ましくは化粧品又は皮膚科学的組成物において一般的に使用される親油性染料、親水性染料、顔料及び真珠光沢剤、及びその混合物から選択される着色物質を含有する。この着色物質は一般に組成物の全重量の0.01から50%(乾燥基準)、好ましくは5から30%の割合で存在する。「顔料」と「真珠光沢剤」という用語は、固体であり組成物の生理的に許容可能な媒体に周囲温度で不溶である粒子を意味する。
脂溶性染料は、例えば、スーダン・レッド、D&Cレッド17、D&Cグリーン6、β-カロテン、大豆油、スーダン・ブラウン、D&Cイエロー11、D&Cバイオレット2、D&Cオレンジ5、キノリンイエロー又はアンナットである。これらは、組成物の重量に対して0から20%、好ましくは0.01から6%(存在する場合)を占め得る。水溶性染料は例えばビート根ジュース又はメチレンブルーであり、組成物の全重量の6%までを占め得る。
顔料は、白色又は有色、無機及び/又は有機、球状又は非球状でラメラ又は非ラメラであり、被覆又は非被覆でありうる。無機顔料としては、表面が処理されていてもよい二酸化チタン又は二酸化亜鉛、酸化ジルコニウム又はセリウム、酸化鉄又はクロム、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、クロム水和物及びフェリックブルーを挙げることができる。有機顔料としては、カーボンブラック、D&Cタイプの顔料、及びコチニールカルミンに基づくか又はバリウム、ストロンチウム、カルシウム又はアルミニウムに基づくレーキ類(例えばD&Cレッド27、21又は7、D&Cイエロー5又は6、あるいはFD&Cブルー1番)を挙げることができる。顔料は組成物の全重量の0から40%(0.01から40%)、特に0.5から35%、より好ましくは2から25%を占め得る(存在する場合)。
【0032】
真珠光沢顔料(又は真珠光沢剤)は、白色の真珠光沢顔料、例えば、特に酸化チタン又はオキシ塩化ビスマスで被覆されたマイカ、有色の真珠光沢顔料、例えば、酸化鉄を有する酸化チタン被覆マイカ、特に、フェリックブルー又は酸化クロムを有する酸化チタン被覆マイカ、又は上述した種類の有機顔料を有する酸化チタン被覆マイカ、及びオキシ塩化ビスマスをベースとした真珠光沢顔料又は干渉(interferential)顔料、特に液晶又は多層顔料から選択することができる。これらは組成物の全重量の0から25%(0.05から25%)、より好ましくは0.1から15%を占め得る(存在する場合)。
好ましくは、着色物質は顔料又は真珠光沢剤を含む。
好適には、顔料及び真珠光沢剤は顔料ペーストの形態で組成物に導入される。「顔料ペースト」という用語は本発明において連続媒体中の粒子の濃縮されたコロイド状ディスパージョンを意味し、その粒子は周囲温度で固体で、有色で被覆又は非被覆であり、そのディスパージョンは分散剤を使用するか又は場合によっては分散剤を使用しないで界面が安定化されているものである。
【0033】
分散剤は分散された粒子をその凝塊形成又は凝集(フロキュレーション)から保護するものである。固体粒子をディスパージョン、特にコロイド状ディスパージョン中で安定化させるために一般に使用される分散剤の濃度は0.3から5mg/m粒子表面積、好ましくは0.5から4mg/m粒子表面積である。この分散剤は界面活性剤、オリゴマー、ポリマー又はこれらの幾つかの混合物で、分散させられる粒子の表面に対して高い親和性を持つ一又は複数の官能性を持つものとできる。それは分散させられる粒子の表面に物理的又は化学的に結合しうる。また、それは連続媒体と相容性があるか連続媒体に可溶な少なくとも一の官能基を有する。特に、ポリ(12-ヒドロキシステアリン)酸のエステル、例えばポリ(12-ヒドロキシステアリン)酸のステアレートで、アヴェシア(Avecia)社からゾルスパース(Solsperse)21000なる名称で販売されているもの、ジポリヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル-2(CTFA名)で、ヘンケル社から参照名デハイマルス(Dehymuls)PGPHで販売されているもの、ポリ(12-ヒドロキシステアリン)酸、例えばユニケマ(Uniqema)社から参照名アルラセル(Arlacel)P100で販売されているもの、及びそれらの混合物が使用される。これらの分散剤はまた添加剤として使用することができるが、粒状又は顔料ペーストの一部を構成しない。
コロイド状ディスパージョンは連続媒体中の一般にミクロンサイズ(<10μm)の粒子の懸濁液である。濃縮されたディスパージョン中の粒子の体積分率は好ましくは20%から40%、好ましくは30%を越える。
媒体中に分散された粒子は、上記されるもののように、無機又は有機粒子又はその混合物から構成され得る。
【0034】
顔料ペーストの連続媒体は任意の組成を取ることができ、任意の溶媒又は液状脂肪相及びその混合物を含有することができる。好適には、顔料ペーストの液状媒体は、組成物において使用することが望ましい油の1つである。
本発明の組成物にはまた少なくとも1つのロウ、例えば化粧品において現在までに使用されているものを使用することもできる。
本発明において、ロウとは、周囲温度(25℃)と大気圧(760mmHg)で固体である親油性の脂肪化合物であり、可逆的な固体/液体の状態変化をし、約40℃を越え、好ましくは50℃を越え200℃までの融点を有し、固体状態で異等方性の結晶組織を有する。結晶の大きさは、結晶が光を回折及び/又は散乱させ、組成物に多かれ少なかれ不透明で濁った外観を付与するような大きさである。ロウをその融点にすることで、油と混和させ、微視的に均質な混合物を形成することができるが、混合物の温度を周囲温度まで戻すと、混合物の油中のロウの再結晶化が生じる。この混合物からの再結晶化のため上記混合物の光沢が減少する。従って、本組成物は好適には一般的なロウというものを殆ど又は全く含有せず、特に組成物の全重量に対して一般的なロウを10重量%未満、より好ましくは5%未満である。
本発明において一般的なロウとは化粧品及び皮膚科学の分野で一般的に使用されているものである;それらは特に天然由来のもの、例えばミツロウ、キャンデリラロウ、オーリクリーロウ(ouricury wax)、モクロウ、コルク繊維ロウ又はサトウキビロウ、パラフィン又は褐炭ロウ、>50℃の融点のマイクロクリスタリンロウ、ラノリンロウ、モンタンロウ、オゾケライト、又は水素化油、例えば水添ホホバ油であり、またエチレンの重合により得られるポリエチレンロウ及び>50℃の融点のフィッシャー−トロプシュの合成により得られるロウ、50℃で固体の脂肪酸エステル類及びグリセリド類、又はシリコーンロウ、例えば50℃で固体のアルキル又はアルコキシポリ(ジ)メチルシロキサン及び/又はポリ(ジ)メチルシロキサンエステル類である。
【0035】
有利には、本発明の組成物は、「マット化」フィラーというものを殆ど又は全く含有しておらず、特に5%未満のマット化フィラーを含有する。これは、唇、睫毛又は毛髪のようなケラチン物質に光沢のある層を得ることが望ましい場合に特にしかりである。他方、ファンデーションに対しては、このタイプのフィラーは使用されうる。マット化フィラーは一般的には皮膚から汗及び/又は皮脂を吸収するフィラー、例えばシリカ、タルク、クレー、カオリン、ポリアミド(ナイロン(登録商標))パウダー又はデンプンである。
本発明に係る組成物は化粧品又は皮膚科学の分野で一般的に使用される既知の方法によって製造することができる。組成物は、ポリマーを少なくともその融点まで加熱し、任意の両親媒性化合物又は化合物群、媒体に可溶の着色物質、顔料ペースト及び添加剤をそれに添加し、ついで清澄で半透明の溶液が得られるまで組み合わせた混合物を混合することからなる方法によって製造することができる。得られた均一な混合物はついで適切なモールド、例えば口紅のモールドに、あるいは包装品(特にケース又はディッシュ)に直接注ぐことができる。
【0036】
有利には、本発明の組成物は、有機構造を持ち、周囲温度で固体であり、50℃未満の融点を持ち、a)ポリマー骨格とb)少なくとも一の結晶化可能な有機側鎖及び/又は低融点のポリマーのポリマー骨格の一部を形成する一の結晶化可能な有機ブロックを有する、少なくとも一の低融点半結晶性ポリマーによって構造化された少なくとも一の液状脂肪相を含有し、上記ポリマーが2000より大きい数平均分子量を持ち、液状脂肪相とポリマーが唇に対して生理的に許容可能な媒体を形成する口紅である。好適には、この口紅は構造化された液状脂肪相の全て又は一部からなる連続脂肪相を含有する。好適には、この口紅は上述の高融点の化合物、特に第二の半結晶性ポリマーを含有する。
本発明の更なる主題事項は、上述の組成物、特に化粧品組成物をケラチン物質に適用することを含んでなる、ヒトのケラチン物質、特にヒトの顔の唇又は皮膚及び表層体成長物のケア、メークアップ又は処理(トリートメント)のための美容方法である。
【0037】
本発明の更なる主題事項は、ロウ及び/又はフィラーの不存在下で、100から350gfの範囲の硬度を持つ固体の形態に連続液状脂肪相を構造化するための薬剤としての、少なくとも一の連続液状脂肪相を含有する生理的に許容可能な媒体を含む組成物、特に化粧品組成物における、有機構造を持ち、周囲温度で固体であり、50℃未満の融点を持ち、a)ポリマー骨格とb)少なくとも一の結晶化可能な有機側鎖及び/又は該ポリマー骨格の一部を形成する一の結晶化可能な有機ブロックを有する、十分量の少なくとも一の低融点の半結晶性ポリマーであって、2000より大きい数平均分子量を持つポリマーの化粧的使用である。本発明では、低融点のこのポリマーに、例えば上において選択したもののような、周囲温度で固体であり、少なくとも50℃の融点を有する有機構造を持つ結晶性又は半結晶性化合物を組み合わせることができる。
【0038】
本発明の更なる主題事項は、ロウ及び/又はフィラーの不存在下で、100から350gfの範囲の硬度を持つ固体の形態に連続液状脂肪相を構造化するための薬剤としての、連続液状脂肪相を含有する組成物、特に化粧品組成物における、有機構造と高融点を持ち、周囲温度で固体であり、少なくとも50℃に等しい融点を持ち、i)ポリマー骨格とii)少なくとも一の結晶化可能な有機側鎖及び/又は第二のポリマーのポリマー骨格の一部を形成する一の結晶化可能な有機ブロックを有する、十分量の少なくとも一の半結晶性ポリマーであって、2000より大きい数平均分子量を持つポリマーの使用、特に化粧的使用である。本発明では、高融点のこのポリマーに、例えば上において引用したもののような、周囲温度で固体であり、50℃未満の融点を有する有機構造を持つ結晶性又は半結晶性化合物を組み合わせることができる。
本発明の更なる主題事項は、光沢があり及び/又はべとつかず及び/又は被覆性の固体の形態の液状脂肪相を構造化させるための、生理的に許容可能な媒体と液状脂肪相を含む組成物、特に化粧品組成物における、周囲温度で固体であり、50℃未満の融点を持ち、a)ポリマー骨格とb)少なくとも一の結晶化可能な有機側鎖及び/又は低融点の該ポリマー骨格の一部を形成する一の結晶化可能な有機ブロックを有する、十分量の少なくとも一の有機構造と低融点の半結晶性ポリマーであって、2000より大きい数平均分子量を持つポリマーの化粧的使用である。
【0039】
本発明の更なる主題事項は、光沢及び/又は非にじみ性及び/又は非べとつき性及び/又は被覆性を付与するための、生理的に許容可能な媒体を含む組成物、特に化粧品組成物における、有機構造を持ち、周囲温度で固体であり、50℃未満の融点を持ち、a)ポリマー骨格とb)少なくとも一の結晶化可能な有機側鎖及び/又は該第一のポリマーの骨格の一部を形成する一の結晶化可能な有機ブロックを有し、2000より大きい数平均分子量を持つ低融点の第一の半結晶性ポリマーと、有機構造と高融点を持ち、周囲温度で固体であり、少なくとも50℃に等しい融点を持ち、i)ポリマー骨格とii)少なくとも一の結晶化可能な有機側鎖及び/又は高融点の該ポリマー骨格の一部を形成する一の結晶化可能な有機ブロックを有し、2000より大きい数平均分子量を持つ第二の半結晶性ポリマーの組み合わせの使用、特に化粧的使用である。好適には、組成物は光沢があり、及び/又はべとつかず、及び/又は被覆性がある固体の形態である。この第二のポリマーの全て又は一部を上述した高融点の任意の他の化合物と置き換えることが可能である。
本発明に係る化粧品組成物は好適にはトリートメント性を示す。特に、低融点のポリマーと高融点のポリマーの組み合わせは生理的に許容可能な組成物、特ににじみのない皮膚科学的組成物の製造に使用することができる。よって、組成物を、それを付着させた場所に維持し、その局所作用とその効果を改善することが可能である。
【0040】
【実施例】
本発明を以下の実施例においてより詳細に例証する。量は質量パーセントとして与えられる。
I)半結晶性ポリマーの製造例
実施例1:40℃の融点を持つ酸性ポリマー
120gのパーリーム(Parleam)を中央パドル式攪拌機、凝縮器及び温度計を装備した1lの反応器に配し、45分かけて室温から80℃まで加熱する。80℃にて次の混合物Cを2時間かけて導入する:
40gのシクロヘキサン+4gのトリガノックス(Triganox)141[2,5-ビス(2-エチルヘキサノイルペルオキシ)-2,5-ジメチルヘキサン]。
混合物Cの添加開始30分後に、次のものからなる混合物Cを1時間30分かけて導入する:
190gのアクリル酸ステアリル+10gのアクリル酸+400gのシクロヘキサン。
二回の添加の終わりに、混合物を更に3時間80℃にて撹拌し、反応媒質中に存在する全てのシクロヘキサンを大気圧にて蒸留して除去する。
このようにしてポリマーが、パーリーム中60重量%の活性物質として得られる。その重量平均分子量Mは、ポリスチレン等価物として表して、35000であり、その融点M.t.はD.S.C.によって測定して40℃±1℃である。
【0041】
実施例2:38℃の融点を持つ塩基性ポリマー
N-ビニルピロリドンがアクリル酸の代わりに使用される点以外は実施例1と同じ手順を適用する。
得られたポリマーはパーリーム中60重量%の活性物質量であり、その重量平均分子量Mは38000でそのM.t.は38℃である。
【0042】
実施例3:60℃の融点を持つ酸性ポリマー
アクリル酸ベヘニルをアクリル酸ステアリルの代わりに使用する点以外は実施例1と同じ手順を適用する。得られたポリマーはパーリーム中60重量%の活性物質量である。その重量平均分子量Mは42000でそのM.t.は60℃である。
【0043】
実施例4:58℃の融点を持つ塩基性ポリマー
アクリル酸ベヘニルをアクリル酸ステアリルの代わりに使用する点以外は実施例2と同じ手順を適用する。得られたポリマーはパーリーム(Parleam(登録商標))中60重量%の活性物質量である。その重量平均分子量Mは45000でそのM.t.は58℃である。
【0044】
II)組成物の実施例
実施例5:口紅の処方
− 実施例2のParleam中の60%活性物質を含む
95/5アクリル酸ステアリル/NVPコポリマー 10.1%
− 実施例3のParleam中の60%活性物質を含む
アクリル酸ベヘニル/アクリル酸コポリマー 10.1%
− 顔料ペースト 17.7%
− 水添イソパラフィン(Parleam) 全体を100%にする量
調製:ポリマーを100℃で油の一部に溶解させ、ついで、トリプルロールミルを用いて前もって粉砕した顔料を油相の一部と共に添加した。組み合わせたもの全体を磁気バーを用いて混合した後、口紅のモールドに注いだ。顔料ペーストは49%の顔料(D&Cレッド7番+イエロー6番(アルミニウムレーキ)+二酸化チタン)と、7.5%のポリ(12-ヒドロキシステアリン酸)ステアレートと、43.5%のパーリーム(水添イソパラフィン(6−8モルのイソブチレン))とを含む。
顔料ペーストはDispermatタイプのディスパーサー-ミルを使用してパーリームを25−30℃でおよそ30分間加熱することによって得た。ペーストは周囲温度で少なくとも3ヶ月安定している。すなわち、攪拌しても沈殿は観察されない。
「チーズワイヤ」法によって測定して117gfの硬度を持つ口紅のスティックが得られた。得られた口紅は光沢があり、べとつかず、にじまない。このことは、先行技術の光沢ある製品であるランコムのルージュ・アブソル(Rouge Absolu)と、唇の半分ずつに対して専門家パネルの比較官能試験によって確認した。本発明の口紅は全審査員によって先行技術のものよりも適用時に光沢があり、にじみがより少ないと判定された。
【0045】
実施例6:口紅の処方
− 実施例3のコポリマー 12.5%
− 実施例1のコポリマー 12.5%
− 顔料ペースト 17.7%
− 水添イソパラフィン 全体を100%にする量
顔料ペーストの組成は実施例5のものと同一である。
このスティック状の口紅は実施例5におけるようにして調製された。それは光沢があり、べとつかず、にじまない。これは、あまりにじまないと考えられている先行技術の口紅であるランコムのルージュ・マグネティック(Rouge Magnetique)との比較によって、専門家パネルによって判定された。本発明の口紅はルージュ・マグネティックよりも光沢があり、にじみのなさは同等であると判定された。
先行技術の口紅であるルージュ・アブソルとルージュ・マグネティックは、特に高融点の結晶性又は半結晶性化合物と組み合わせて、低融点の半結晶性ポリマーを含有するものではない。
【0046】
実施例7:口紅の処方
実施例3のポリマーの代わりに、83℃から約1℃以内の融点を持つポリエチレンロウ(ペトロライト(Petrolite)社市販のパーフォーマレン(Performalen)500)を使用した点が異なる。得られた化粧品としての性質は実施例5の処方のものに匹敵している。
【0047】
実施例8:口紅の処方
− エンゲージ(Engage)8400 10.0%
− 実施例1のコポリマー 10.1%
− 顔料ペースト 17.7%
− 水添流動パラフィン 全体を100%にする量
顔料ペーストは実施例5のものと同一である。
この口紅のスティックとしての製造法は実施例5のものと同一である。
【0048】
実施例9:口紅の処方
− Parleam中の50%活性物質を含むアクリル酸
ステアリル/アクリル酸(95/5)コポリマー 25%
− Parleam中の62.5%活性物質を含むアクリル酸
ベヘニル/N-ビニルピロリドン(95/5)コポリマー 25%
− ゾルスパース(Solsperse)21000
(ポリ(12-ヒドロキシステアリン酸)) 2%
− 顔料 8.66%
− 水添イソパラフィン 全体を100%にする量
調製:ポリマーを100℃で油の一部に溶解させ、ついで、トリプルロールミルを用いて前もって粉砕した顔料を油相の一部と共に添加した。組み合わせたもの全体を磁気バーを用いて混合した後、口紅のモールドに注いだ。顔料ペーストは実施例5と同じである。
「チーズワイヤ」法によって測定して227gfの硬度を持ち、にじまず、べとつかず、容易に唇に付着し、つやつやした層を付与する口紅のスティックが得られた。
【0049】
実施例10:口紅の処方
− Parleam中の50%のメタアクリル酸ベヘニル
/アクリル酸(95/5)コポリマー 25%
− Parleam中の62.5%のアクリル酸ベヘニル
/N-ビニルピロリドン(95/5)コポリマー 25%
− ゾルスパース(Solsperse)21000
(ポリ(12-ヒドロキシステアリン酸)) 2%
− 顔料 8.66%
− 水添イソパラフィン 全体を100%にする量
調製:ポリマーを100℃で油の一部に溶解させ、ついで、トリプルロールミルを用いて前もって粉砕した顔料を油相の一部と共に添加した。組み合わせたもの全体を磁気バーを用いて混合した後、口紅のモールドに注いだ。顔料ペーストは実施例5と同じである。
「チーズワイヤ」法によって測定して342gfの硬度を持ち、にじまず、べとつかず、容易に唇に付着し、つやつやした層を付与する口紅のスティックが得られた。

Claims (23)

  1. 14−C24アルキル基を持つ(メタ)アクリル酸アルキル又はC14−C24アルキル基を持つアルキル(メタ)アクリルアミドのホモポリマー、親水性モノマーとのこれらのモノマーのコポリマー、及びその混合物から選択され、30℃≦M.P.<50℃となる融解温度M.P.を有する少なくとも一の低融点半結晶性ポリマーによって構造化された少なくとも一の液状脂肪相を含有し、C14−C24アルキル基を持つ(メタ)アクリル酸アルキル又はC14−C24アルキル基を持つアルキル(メタ)アクリルアミドのホモポリマー、親水性モノマーとのこれらのモノマーのコポリマー、及びその混合物から選択され、55℃≦M.P.≦150℃となる融解温度M.P.を有する結晶性又は半結晶性の高融点ポリマーを更に含有し、上記ポリマーが2000より大きい数平均分子量を持ち、液状脂肪相とポリマーが生理的に許容可能な媒体を形成する組成物であり、上記組成物のロウの含有量が全重量に対して10重量%未満であることを特徴とするケラチン物質をケアし、及び/又は処理し、及び/又はメークアップするための組成物。
  2. 低融点のポリマー及び/又は高融点のポリマーが、3000から500000の範囲の数平均分子量を有する請求項1に記載の組成物。
  3. 低融点のポリマー及び/又は高融点の化合物が、その融解温度を越える温度で液状脂肪相に可溶である請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 低融点のポリマー及び/又は高融点のポリマーが、飽和(メタ)アクリル酸C14−C22アルキルから選択されるモノマーから誘導されたことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の組成物。
  5. 低融点のポリマー及び/又は高融点のポリマーのC14−C24アルキル基を持つ(メタ)アクリル酸アルキル又はC14−C24アルキル基を持つアルキル(メタ)アクリルアミド単位が、各ポリマーの全重量の少なくとも30%を占めることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の組成物。
  6. 低融点のポリマー及び/又は高融点のポリマーが、組成物の全重量の0.1%から80%を占めることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載の組成物。
  7. 高融点の化合物と低融点のポリマーが、90/10から10/90の範囲の重量比であることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1項に記載の組成物。
  8. 液状脂肪相が組成物の全重量の5から99%を占めることを特徴とする請求項1ないし7の何れか1項に記載の組成物。
  9. 脂肪相が鉱物又は合成由来の少なくとも一の炭化水素系油を含んでなることを特徴とする請求項1ないし8の何れか1項に記載の組成物。
  10. 少なくとも一の着色物質を更に含有することを特徴とする請求項1ないしの何れか1項に記載の組成物。
  11. 着色物質が、親油性染料、親水性染料、顔料、真珠光沢剤及びその混合物から選択されることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
  12. 着色物質が、組成物の全重量の0.01%から50%の割合で存在していることを特徴とする請求項10又は11に記載の組成物。
  13. 顔料及び真珠光沢剤が顔料ペーストの形態で導入されることを特徴とする請求項11又は12に記載の組成物。
  14. 水、抗酸化剤、エッセンシャルオイル、防腐剤、中和剤、香料、ペースト状脂肪物質及びその混合物から選択される少なくとも一の添加剤を含有することを特徴とする請求項1ないし13の何れか1項に記載の組成物。
  15. 5重量%未満のマット化フィラーを含有することを特徴とする請求項1ないし14の何れか1項に記載の組成物。
  16. 液状脂肪相が組成物の連続相を表すことを特徴とする請求項1ないし15の何れか1項に記載の組成物。
  17. 液状脂肪相に対する有機構造を持つ半結晶性ポリマーの重量比が0.20から0.50の範囲であることを特徴とする請求項1ないし16の何れか1項に記載の組成物。
  18. 組成物が無水形態であることを特徴とする請求項1ないし17の何れか1項に記載の組成物。
  19. 成型形態で提供されていることを特徴とする請求項1ないし18の何れか1項に記載の組成物。
  20. マスカラ、アイライナー、ファンデーション、口紅、デオドラント、ボディ用メークアップ製品、アイシャドウ、フェイスパウダー又はコンシーラーの形態で提供されることを特徴とする請求項1ないし19の何れか1項に記載の組成物。
  21. 14−C24アルキル基を持つ(メタ)アクリル酸アルキル又はC14−C24アルキル基を持つアルキル(メタ)アクリルアミドのホモポリマー、親水性モノマーとのこれらのモノマーのコポリマー、及びその混合物から選択され、30℃≦M.P.<50℃となる融解温度M.P.を有する少なくとも一の低融点半結晶性ポリマーによって構造化された少なくとも一の液状脂肪相を含有し、C14−C24アルキル基を持つ(メタ)アクリル酸アルキル又はC14−C24アルキル基を持つアルキル(メタ)アクリルアミドのホモポリマー、親水性モノマーとのこれらのモノマーのコポリマー、及びその混合物から選択され、55℃≦M.P.≦150℃となる融解温度M.P.を有する結晶性又は半結晶性の高融点ポリマーを更に含有し、上記ポリマーが2000より大きい数平均分子量を持ち、液状脂肪相とポリマーが唇に対して生理的に許容可能な媒体を形成し、ロウの含有量が全重量に対して10重量%未満であることを特徴とする口紅。
  22. 請求項1ないし19の何れか1項に記載の組成物の形態で提供されることを特徴とする口紅。
  23. 請求項1ないし20の何れか1項に記載の組成物をケラチン物質に適用することを含んでなる、ヒトのケラチン物質をケアし、メークアップ又は処理するための美容方法。
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