JP3934199B2 - 反射防止効果をもつカメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ内部の信号伝達手段に用いられるフレキシブルプリント基板に起因する漏光の反射によるフレアやゴーストなどを防止するために反射防止層を設けたフレキシブルプリント基板を用い、あるいは反射防止性フィルムをフレキシブルプリント基板の一部とカメラの内面壁に貼付して反射防止能を付与したカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、カメラ、複写機、現像機などの光学装置においては、入射光の反射による種々の障害が問題となっている。例えば、カメラの場合、入射光が内面壁で反射してフィルムに悪影響を与えたり、光源からの光がカメラ内面壁で反射し、ファインダー光路中に入射してファインダー視野画像を見にくくしたりする。
また、カメラ、複写機などの駆動部分の信号伝達手段としフレキシブルプリント基板が用いられているが、このフレキシブルプリント基板に漏光が反射し、フレアを発生し、撮影されるフィルム上に露光され、写真に悪影響を与えたり、レンズ部の筒部から光が入射し、筒内でレンズから入射した光を混合し、撮影写真にハレーションやゴーストを発生させる。一方、複写機では、感光体に画像を形成する際、複写機内から発生する光が機内で反射し、感光体の画像を不鮮明にする。また、現像機においては、入射光が内面壁で反射して、現像中のフィルムに感光したり、あるいは、印画紙への焼き付けの際においては写真の焦点がぼけて不鮮明になる原因となっている。
【0003】
このような問題を解決するために、カメラ本体の露光用開口部前面と光軸方向に移動する撮影レンズ鏡筒との間に、特定の長さの撮影レンズ鏡筒の移動に連動して伸縮する蛇腹上に形成された遮光手段を有するカメラ(特開平8−304903号公報)、フレキシブルプリント基板の移動に追従して、そのフレキシブルプリント基板の折り曲げ端部に接するように移動可能に組み付けたズームレンズ(特開平7−63969号公報)、シャッター羽根走行検出部の少なくとも一部をカバーするように遮光部材を設けたもの(特開平8−211446号公報)などが提案されている。しかしながら、これらの技術では、十分に満足しうる反射防止効果は得られていないのが実状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとでフレキシブルプリント基板に起因する漏光の反射によるフレアやゴーストなどを防止したカメラを提供することを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の組成の反射防止塗料をフレキシブルプリント基板上に塗布し、反射防止層を設けることにより、あるいは該反射防止塗料を用いて形成された特定の厚さの反射防止層を有する反射防止用フィルムを、フレキシブルプリント基板又はフレキシブルプリント基板とカメラの内面壁に貼付することにより、その目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、信号伝達手段としてフレキシブルプリント基板を用いたカメラにおいて、上記フレキシブルプリント基板の少なくとも一部に合成樹脂バインダー100重量部中に(A)重量平均粒径15〜50μmの合成樹脂微粒子と(B)重量平均粒径1.0μm以下のカーボンブラック微粒子とを重量比10:1ないし1:5の割合で、かつそれらの合計量が20〜500重量部になるように分散させて成る表面の入射光60度に対する光沢度が0〜0.5%の反射防止層を設けたことを特徴とする反射防止効果をもつカメラ、及び信号伝達手段としてフレキシブルプリント基板を用いたカメラにおいて、上記フレキシブルプリント基板の少なくとも一部とカメラ本体の内面壁に合成樹脂バインダー100重量部中に(A)重量平均粒径15〜50μmの合成樹脂微粒子と(B)重量平均粒径1.0μm以下のカーボンブラック微粒子とを重量比10:1ないし1:5の割合で、かつそれらの合計量が20〜500重量部になるように分散させて成る表面の入射光60度に対する光沢度が0〜0.5%、厚さが15〜100μmの反射防止層を一方の面に有する反射防止用フィルム貼付したことを特徴とする反射防止効果をもつカメラを提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において反射防止層を形成するのに用いる塗料は、合成樹脂バインダーと(A)合成樹脂微粒子と(B)カーボンブラック微粒子とを含有するものであって、上記合成樹脂バインダーとしては、熱や光などにより硬化する硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などが用いられる。
【0008】
本発明においては、この合成樹脂バインダーの中で、熱硬化性樹脂としては、例えばアクリル系、ウレタン系、フェノール系、メラミン系、尿素系、ジアリルフタレート系、ポリエステル系、エポキシ系、アルキド系などが好ましく用いられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中で、特に熱硬化性アクリル樹脂が、耐熱性、耐湿性、耐溶剤性及び表面硬度などに優れるので好ましい。また、熱可塑性樹脂としては、熱可塑性アクリル樹脂や、塩化ビニル樹脂、ブチラール樹脂、スチレン/ブタジエン樹脂などが挙げられる。
【0009】
この合成樹脂バインダーには、所望により、架橋剤を含有させることができる。この架橋剤としては、例えば、尿素樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート樹脂、アジリジン樹脂、オキサゾリジン樹脂などが挙げられ、特にメラミン樹脂が、耐熱性、耐溶剤性及び塗膜硬度などに優れるので好ましい。架橋剤の配合割合は、合成樹脂バインダーに対し、通常10〜50重量%の範囲である。これよりも少ないと所望の特性が得られず、また、これより多いと塗膜が硬すぎてもろくなる。
さらに、架橋剤を用いる場合は、その反応を促進するために、反応触媒を併用するのが望ましい。この反応触媒としては、例えばアンモニアや塩化アンモニウムなどが挙げられる。反応触媒の配合割合は、架橋剤に対し通常0.1〜10重量%の範囲である。
【0010】
次に、(A)成分の合成樹脂微粒子としては、例えばメラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン/メラミン/ホルマリン縮合物、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、スチレン樹脂などの微粒子が挙げられる。これらは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中で、特に、光を表面で乱反射させて、入射光の直線的反射を防止しうる点から、アクリル樹脂が好適である。この合成樹脂微粒子の形状については特に制限はないが、塗料の流動特性を向上させ、優れた塗装適性をもたらす点から、球状のものが好ましい。
【0011】
この合成樹脂微粒子の重量平均粒径は15〜50μmの範囲内にあることが必要である。この重量平均粒径が15μm未満では低角度での反射率が高くなるし、50μmを越えると塗料の分散安定性が悪くなり、合成樹脂微粒子が沈降しやすくなる。低角度での反射率の抑制及び塗料の分散安定性などの面から、この合成樹脂微粒子の特に好ましい重量平均粒径は20〜40μmの範囲である。
【0012】
一方、(B)成分のカーボンブラック微粒子は、重量平均粒径が1μm以下であることが必要である。この重量平均粒径が1μmを越えると、(A)成分との粒子差が小さくなるとともに、表面積が小さくなり、カーボンブラック充てん密度が低下するため、光吸収能力が低下し、反射防止性が悪くなる。反射防止性の面から、このカーボンブラック微粒子の特に好ましい重量平均粒径は0.5μm以下である。
【0013】
本発明においては、前記(A)成分の合成樹脂微粒子と(B)成分のカーボンブラック微粒子との配合割合は、重量比で10:1ないし1:5の範囲にあることが必要である。(A)成分の割合が上記範囲より少ないと塗膜表面の乱反射効率が悪くなり、かつ塗膜硬度が低下するし、また多いと光の吸収性が悪くなり、黒色度合いが低下し、外観が損なわれる。塗膜表面の乱反射効率、塗膜硬度及び外観などの面から、この(A)成分と(B)成分の特に好ましい配合割合は、重量比で5:1ないし1:2の範囲である。
【0014】
また、本発明において反射防止層を形成するために用いられる塗料は、この(A)成分と(B)成分は、その合計量が、前記合成樹脂バインダー100重量部に対して、20〜500重量になるような割合で配合し、分散させることが必要である。この配合量が20重量部未満では基材との密着性が悪く、反射率が高くなるおそれがあるし、500重量部を超えると塗膜がもろくなりやすい。塗膜物性及び反射防止性の面から、この(A)成分と(B)成分の好ましい配合量は、その合計量が合成樹脂バインダー100重量部に対し、50〜200重量部の範囲である。
【0015】
この反射防止塗料は、合成樹脂バインダー、(A)成分及び(B)成分を、水又は有機溶媒、あるいは水と有機溶媒との混合液に懸濁させることにより調製することができる。この際、必要に応じ、従来慣用されている各種添加剤、例えば増粘剤、分散剤、着色剤、消泡剤などを配合することができる。特に、水溶性アクリル樹脂は塗料に対し、優れた増粘効果及び分散効果をもたらすので、好ましい。この水溶性アクリル樹脂を配合する場合、その配合割合は、合成樹脂バインダーと(A)成分と(B)成分との合計量に対し、通常0.5〜5重量%の範囲である。この配合量が0.5重量%未満では増粘効果が不十分で、塗装適性の向上効果が十分に発揮されないし、5重量%を越えると液粘度が高くなり過ぎ、塗装適性が劣化する。
【0016】
次に、本発明においては、前記反射防止塗料を、フレキシブルプリント基板の一部又は全面に塗布し、反射防止層を形成するか、あるいは前記反射防止塗料を、基材の一方の面に塗布して、反射防止層を設けた反射防止用フィルムを作製し、その裏面が接するようにフレキシブルプリント基板の一部又は全面に貼付する。
【0017】
この際、フレキシブルプリント基板の一部又は全面に形成された反射防止層の表面は、JIS Z8741に従い光沢度計で測定した際の入射光60度に対する光沢度が0〜0.5%であることが必要である。この光沢度が0.5%を超えるとカメラなどの光学機器内部での反射防止効果が不十分となる。また、この反射防止層の厚さは、通常15〜100μmの範囲である。
【0018】
また、本発明においてフレキシブルプリント基板やカメラの内面壁に貼付する反射防止フィルムについては、その基材として例えば紙、合成紙、合成樹脂フィルムなどが用いられる。このものは、透明なものでも、不透明なものでもよいが、不透明なもので遮光性を有するものが好ましい。
また、合成樹脂フィルムとしてはポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミドなどのフィルムを用いることができ、これらにはあらかじめカーボンブラックやアニリンブラックのような黒色顔料を練り込んだものが好ましい。このように黒色顔料を練り込んだ合成樹脂フィルムを用いる場合、このフィルムの光学濃度が10以上の高遮光性のものを用いるのが好適である。また、合成樹脂フィルムには必要に応じその片面又は両面にマット加工することができる。マット加工は、例えば化学的エッチング法やサンドブラスト法、合成樹脂と粗面化形成材からなるケミカルマット法により行うことができる
基材の厚さは25〜200μmの範囲が適当である。これよりも厚さが小さいと十分な反射防止性を得ることができないし、またこれよりも厚さが大きいと軽量化の点で不利になる。
【0019】
次に、この基材上には、基材と反射防止層との間の接着性を向上させるために、所望により、アンカー層を設けることができる。このアンカー層は、通常尿素系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂などから構成されている。そして、例えばウレタン系樹脂の場合はポリイソシアネートとジアミン、ジオールのような活性水素含有化合物を含む溶液を、また尿素系樹脂、メラミン系樹脂の場合は、水溶性尿素系樹脂又は水溶性メラミン系樹脂を含む溶液を基材表面に塗布し、硬化させて厚さ0.5〜2.0g/m2程度の層とすることにより形成される。
【0020】
この反射防止用フィルムを用いてフレキシブルプリント基板を製造するには、上記基材又は所望により設けられるアンカー層の上に、前記した合成樹脂バインダー、(A)成分及び(B)成分を含有する反射防止塗料を塗布することにより反射防止層を形成する。この反射防止層の厚さは、15〜100μmの範囲にあることが必要である。この反射防止層の厚さが15μm未満であると反射防止性が悪くなるし、100μmを越えるとフィルム全厚が厚くなり、厚みの点で有効性が失われる。
【0021】
この反射防止用フィルムの反射防止層の表面はJIS Z8741に従い光沢度計で測定した際の入射光60度に対する光沢度が0〜0.5%であることが必要である。この光沢度が0.5%を越えるとカメラなど光学機器内部での反射防止効果が不十分となる。
また、この反射防止用フィルムは、JIS B0601に従い測定した中心線平均粗さが、通常1.0〜10.0μm程度になっており、これによって乱反射することにより反射防止効果が得られている。
【0022】
本発明に用いられる反射防止用フィルムにおいて、反射防止層とは反対側の表面に基材の全面及び部分的に粘着層を介して離型シートを積層することもできる。そして使用時にはこの離型シートを剥がし、粘着層により、容易にフレキシブルプリント基板上に貼着することができる。この粘着層の厚さとしては、通常10〜25g/m2好ましくは12〜20g/m2範囲が選ばれる。
【0023】
この粘着層を構成する粘着剤としては、天然ゴム、天然ゴムとスチレンブタジエンゴムとの混合物、アクリル系共重合体、ブタジエン又はイソプレンとスチレンとの共重合体、ビニルエーテル共重合体、シリコーンゴムなどを基材とし、これらにロジン系、石油系又はテルペン系の粘着性付与剤を粘着調整剤、接着改良剤、老化防止剤、安定剤、着色剤などの成分を添加したものを用いることができるが、特にアクリル酸エステル系樹脂を主成分とする基材からなるものが好適である。
また、断面などにおいて側方からの入射光に基づく反射をできるだけ防止するために、濃色着色剤を含有させるのが有利である。
【0024】
本発明のカメラは、カメラ本体及びレンズ部材の外側からカメラ内部に入射し、フレキシブルプリント基板に反射する漏光を防止するために、フレキシブルプリント基板の一部又は全面に、前記反射防止塗料を塗布し、表面の入射光60度に対する光沢度が0〜0.5%の反射防止層を設けたものである。
【0025】
また、別の形式のカメラは、カメラ本体及びレンズ部材の外側からカメラ内部に入射し、フレキシブルプリント基板に反射する漏光を防止するために、フレキシブルプリント基板の一部又は全面に前記反射防止用フィルムを反射防止層が光に接するように貼付したものである。この反射防止用フィルムは場合によりフレキシブルプリント基板の一部とカメラ内部の適宜の場所に貼付することにより漏光による光の乱反射を防止することができる。反射防止用フィルムをフレキシブルプリント基板やカメラに貼付する方法としては、反射防止用フィルムを貼付する際、粘着剤を塗っても、あるいはあらかじめ反射防止用フィルムに粘着層を介して離型シートを積層し、貼付する際にこの離型シートを剥がし、反射防止する個所に貼り付けてもよいし、反射防止する個所に反射防止用フィルムを貼付け可能な粘着剤を塗っておき、反射防止用フィルムをその上に乗せ貼付してもよい。
【0026】
【発明の効果】
本発明のカメラで用いるフレキシブルプリント基板においては、その反射防止に用いる反射防止層又は反射防止用フィルムが、遮光性、反射防止性、特に低角度の入射光に対する光の反射防止性に優れるため、この反射防止層又は反射防止用フィルムを、フレキシブルプリント基板の一部若しくは全面に塗布又は貼付することにより、フレキシブルプリント基板に漏光が反射し、フレアやゴーストを発生することがない。このため、これ使用した場合、フレアやゴーストの発生のない鮮明な画像を得ることができる。
【0027】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、物性は次に示す方法に従って評価した。
(1)光沢度(%):JIS Z8741に従い光沢度計を用いて入射光60度、75度、85度に対する光沢度を測定。
(2)表面粗さ(Ra):JIS B0601に従い中心線平均粗さとして測定。
(3)濃度(可視):マクベス(Macbath)TD904により測定。
(4)カメラテスト:反射防止処理を施したフレキシブルプリント基板を信号伝達手段として用いたカメラを用いて、太陽光の入射角度を振って実写を行った。そのときのネガフィルムの映り具合を目視により観察し、次のように評価した。
○…フレア、ハレーション、ゴーストの発生がない。
×…フレア、ハレーション、ゴーストの発生がある。
【0028】
実施例1
熱硬化性アクリルエマルション(モビニール747、固形分濃度43重量%;ヘキスト合成社製)19.5重量部、平均粒径1μm以下のカーボンブラック微粒子(GPブラック#4613、固形分濃度12重量%;御国色素社製)38.6重量部、重量平均粒径30μmのアクリル樹脂粒子(MBX−30;積水化成工業社製)13.5重量部、水溶性アクリル樹脂(AC−10H、固形分濃度20重量%;日本純薬社製)3.6重量部、架橋剤(メラミン樹脂、スミテックレジンM−3、固形分濃度80重量%;住友化学社製)4.5重量部、アンモニア(5重量%水溶液)4.8重量部、塩化アンモニウム(20重量%水溶液)0.9重量部、エタノール10重量部及び水39重量部を混合して反射防止層形成塗工液を調製した。
【0029】
次に、信号伝達手段として、カメラのズームレンズ中に存在するフレキシブルプリント基板の片面に前記の反射防止用塗料を塗布し、反射防止層を形成させた。このようにして得られた反射防止層の物性を表2に示す。
【0030】
実施例2、3
実施例1における反射防止層形成塗工液において、各成分の配合割合を表1に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして反射防止層形成塗工液を調製し、さらにフレキシブルプリント基板の片面に反射防止層を形成した。この反射防止層の物性を表2に示す。
【0031】
実施例4〜6
実施例1〜3の反射防止塗料それぞれを厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にワイヤーバーにて塗布し、130℃で5分間加熱し、厚さ40μmの反射防止層を形成させた。このようにして得られた反射防止層の物性を表2に示す。
【0032】
比較例1
実施例1、4において、アクリル樹脂の平均粒径を10μmにした以外は、実施例1と同様にして反射防止層を形成した。このものの物性を表2に示す。
【0033】
比較例2、3
実施例1、4において、反射防止用塗料として表1に示す組成のものを用いた以外は、実施例1と同様にして反射防止層を形成した。このものの物性を表2に示す。
【0034】
【表1】
Figure 0003934199
【0035】
(注)
1)熱硬化性アクリルエマルション(モビニール747、固形分濃度43重量%;ヘキスト合成社製)
2)平均粒径30μmのアクリル樹脂粒子(MBX−30;積水化成品工業社製)
3)平均粒径1μm以下のカーボンブラック微粒子(GPブラック#4613、固形分濃度12重量%;御国色素社製)
4)架橋剤(メラミン樹脂、スミテックレジンM−3、固形分濃度80重量%;住友化学社製)
5)水溶性アクリル樹脂(AC−10H、固形分濃度20重量%;日本純薬社製)
6)アンモニア(5重量%水溶液)
7)塩化アンモニウム(20重量%水溶液)
【0036】
【表2】
Figure 0003934199
【0037】
表2からも分かるように、比較例1〜3はいずれの角度においても光沢度が高いか、または高角度では低くても低角度では光沢度が高くなっている。これに対し、本発明の実施例1〜6は低角度及び高角度での光沢度が低く、かつ実写の際、フレア、ハレーションやゴーストの発生のないものである。

Claims (2)

  1. 信号伝達手段としてフレキシブルプリント基板を用いたカメラにおいて、上記フレキシブルプリント基板の少なくとも一部に合成樹脂バインダー100重量部中に(A)重量平均粒径15〜50μmの合成樹脂微粒子と(B)重量平均粒径1.0μm以下のカーボンブラック微粒子とを重量比10:1ないし1:5の割合で、かつそれらの合計量が20〜500重量部になるように分散させて成る表面の入射光60度に対する光沢度が0〜0.5%の反射防止層を設けたことを特徴とする反射防止効果をもつカメラ。
  2. 信号伝達手段としてフレキシブルプリント基板を用いたカメラにおいて、上記フレキシブルプリント基板の少なくとも一部とカメラ本体の内面壁に合成樹脂バインダー100重量部中に(A)重量平均粒径15〜50μmの合成樹脂微粒子と(B)重量平均粒径1.0μm以下のカーボンブラック微粒子とを重量比10:1ないし1:5の割合で、かつそれらの合計量が20〜500重量部になるように分散させて成る表面の入射光60度に対する光沢度が0〜0.5%、厚さが15〜100μmの反射防止層を一方の面に有する反射防止用フィルム貼付したことを特徴とする反射防止効果をもつカメラ。
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