JP3934176B2 - ソーダ電解用電解槽 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ソーダ電解用電解槽に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】
クロルアルカリ電解を代表とする電解工業は素材産業として重要な役割を果たしている。このような重要な役割を持つもののクロルアルカリ電解に要する消費エネルギーが大きく、日本のようにエネルギーコストが高い国ではその省エネルギー化が大きな問題となる。例えばクロルアルカリ電解では環境問題の解決とともに省エネルギー化を達成するために、水銀法から隔膜法を経てイオン交換膜法へと転換され、約25年で約40%の省エネルギー化を達成してきた。しかしこの省エネルギー化でも不十分で、エネルギーである電力コストが全製造費の50%を占めているが、現行の方法を使用する限りこれ以上の電力節約は不可能なところまで来ている。より以上の省エネルギー化を達成するためには電極反応を修正する等の抜本的な変化を行なわなければならない。その例として燃料電池等で採用されているガス拡散電極の使用は現在考えられる中で最も可能性が高く、電力節約が大きい手段である。
【0003】
従来の水素ガス発生型陰極を使用する食塩電解反応(1)が、陰極としてガス拡散電極を使用すると食塩電解反応(2)に変換される。
(1)2NaCl+2H2 0→Cl2 +2NaOH+H2 O =2.21V
(2)2NaCl+ 1/2O2 +H2 O→Cl2 +2NaOH EO =0.96V
つまり金属電極をガス拡散電極に変換することにより、理論分解電圧が2.21Vから0.96Vに減少し、理論的には約65%の省エネルギー化が可能になる。
従ってこのガス拡散電極の使用によるクロルアルカリの実用化に向けて種々の検討が成されている。ガス拡散電極の構造は一般に半疎水(撥水)型と言われるもので、表面に白金等の触媒が担持された親水性の反応層と撥水性のガス拡散層を接合した構造を有している。反応層及びガス拡散層ともバインダーとして撥水性のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂を使用し、このPTFE樹脂の特性を利用してガス拡散層ではその割合を多くし、反応層では少なくして両層を構成している。
【0004】
このようなガス拡散電極をクロルアルカリ電解に使用すると幾つかの問題点が生ずる。例えば高濃度の苛性ソーダ中では撥水材であるPTFE樹脂が親水化して撥水性を失い易くなる。これを防止するために前記ガス拡散層のガス室側に薄い多孔性のPTFEシートを貼ることが試みられている。又このガス拡散電極に酸素や空気を供給しながら電解を進行させるが、副反応として一部過酸化水素が生成しそれが構成材料である炭素を腐食して炭酸ソーダを生成することがある。アルカリ溶液中では前記炭酸ソーダは沈澱してガス拡散層を閉塞したり表面を親水化したりしてガス拡散電極の機能を劣化させることがある。この炭酸ソーダが生成しなくても炭素表面に触媒を担持するのみで該触媒による炭素腐食が生ずることも観察されている。
【0005】
このような欠点を解消するために従来は、使用する炭素の選択やその作製法及び炭素と樹脂との混合比をコントロールすることが検討されている。しかしながらこれらの方法は根本的な解決法とはならず、炭素の腐食を遅らせることはできても、腐食を停止することはできない。炭素を使用しなければこのような腐食の問題は起きないため、炭素の代わりに金属である銀を使用することが試みられている。ところがこの金属を使用するガス拡散電極は炭素を構成材料とするガス拡散電極と異なり焼結法で製造され、その製造方法が極めて複雑になり、更に金属を使用するガス拡散電極では親水性部分と疎水性部分を制御しにくいという問題点がある。
【0006】
これらの問題点の解決法としてかつ更に電解電圧を低下させる方法として、ガス拡散電極をイオン交換膜に密着又は接着して実質的に陰極室をなくしてしまう、換言すると陰極室をガス室として構成する方法が提案されている。この方法を採用した電解槽を使用してクロルアルカリ電解を行なうと、生成する苛性ソーダは反応層及びガス拡散層を通って陰極室であるガス室に到達する。生成する苛性ソーダがガス拡散電極を通ることになるので、反応層、ガス拡散層はあるものの、それ自身厳密な意味を持たなくなるため、親水、疎水の問題の制御が極めて容易になる。この方法は陰極液が存在しないためガス室の高さ方向の圧力差の影響がなくなり大型化しても圧力分布を考える必要がないこと、陰極液が実質的に存在しないため電気抵抗が最小になり電解電圧を最小に維持できるという利点を有する一方、前記した生成する苛性ソーダのガス室方向への透過を促進するためにガス拡散層の貫通孔を大きさ及び分布を制御しなければならない。しかもガス室側に取り出された苛性ソーダが前記ガス拡散層の貫通孔を閉塞し易く、閉塞が生ずると電解の円滑な進行に支障を来たし、実験室レベルではさほど問題にはならないが、実用槽などの大型電解槽では前記閉塞による電流分布の不均一や電解電圧の上昇といった問題が起こり易く、前記貫通孔の閉塞が電解槽の大型化を達成するための最大に障害となっている。
又通常の食塩電解以外にも芒硝電解等のソーダ電解でも同様の問題点が指摘されている。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、前述の従来技術の問題点、つまりガス拡散電極を食塩電解や芒硝電解に実用的なレベルで使用できないという欠点を解消し、アルカリ中でも長期間安定で食塩電解等に実質的に使用可能なガス拡散陰極を有するソーダ電解用電解槽を提供することを目的とする。
【0008】
【問題点を解決するための手段】
本発明に係わるソーダ電解槽は、イオン交換膜により、陽極液が満たされたかつ陽極を有する陽極室と、実質的にガス室であり反応層とガス拡散層を接合して成るガス拡散陰極を有する陰極室に区画されたソーダ電解用電解槽において、前記ガス拡散陰極を前記イオン交換膜に接触させかつ前記ガス拡散陰極のガス室側面に撥水性で表面に凹凸を有する金属層を形成し、該金属層により、液滴を除去することを特徴とするソーダ電解用電解槽であり、この電解槽は3室型電解槽としても使用できる。
更に前記金属層は、撥水材及び金属粉を分散させた金属めっき浴中で金属めっきを行った金属めっき層と置換しても良い。更に金属層等を別個に設けず、ガス拡散陰極のガス拡散層表面に、凹凸のある型を使用して凹凸を形成しても良い。
【0009】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明では、ガス拡散陰極を使用する食塩電解や芒硝電解等のソーダ電解においてガス室を構成する陰極室側に取り出される苛性ソーダを前記ガス拡散陰極のガス拡散層表面から迅速に除去してガス拡散層の閉塞や親水性化に起因する電解条件の不安定化を抑制し、長期間使用しても安定した条件でソーダ電解を行ない得るガス拡散陰極等を提供できる。
ガス拡散陰極の表面から得られる苛性ソーダ溶液を離脱させることは、前記ガス拡散陰極表面を撥水化することによりつまり液の濡れ性を悪くすることにより円滑に行ない得ると考えられる。
【0010】
しかし単にガス拡散陰極の表面を撥水化するのみでは表面の濡れ性の低下は達成できるものの、ガス拡散層を透過してガス室側に達する溶液が水玉状の液滴としてガス拡散層表面に残り、この液滴はかなり大きくならないと表面から離脱しない。本発明者らの経験によるとこの液滴は表面が平坦であればあるほど離脱しにくく、逆に表面に凹凸を形成すると液滴が大きく成長しないうちに表面を容易に離脱して電極表面を覆うことがなくなることが判り、本発明に到達したものである。
ガス拡散電極表面を物理的に粗化して凹凸を形成することは、電極自体を破壊する恐れがあるため困難である。従って電極表面に不均一に物質を付着すれば良く、本発明のガス拡散陰極はそのガス拡散層表面をめっき処理して凹凸を有する金属層を生成し製造することができる。
【0011】
金属めっきを行なう場合の金属は苛性ソーダに対して耐性のある金属から選択され、代表的な金属としては、銀、ニッケル及び銅がある。これらの合金も使用可能であるが、合金の場合のめっき条件の制御が困難であり、更に特に表面粗化のための特殊めっきには適していないため、金属を使用することが望ましい。陰極としての安定性、特にガス拡散陰極として使用される場合の電位が殆ど零である際の安定性を考えると、銀が最も合目的である。この銀の特性を更に生かすために、予めニッケルや銅で粗化したガス拡散層表面を形成し、その上に撥水材と銀を含む複合物から成る層を形成しても良い。
次に前記した3種類のめっきに関して説明するが、勿論本発明で使用可能な金属はこれらに限定されるものではない。
従来のニッケルめっきは通常装飾めっきに代表される光沢めっきを行ない、該光沢めっきでは硫酸ニッケルと塩化ニッケルの混合液を使用しこれに光沢材としてニカワやクマリン等の有機物を添加してめっき浴を構成している。しかしこの際にニッケル原料を塩化ニッケルのみとし光沢材を添加しないとめっき表面にデンドライドが生成し、光沢表面ではなく荒れたつまり粗化された表面が形成される。本発明方法ではこの現象を利用して表面粗化を行なうとともに表面の撥水化を行なうと、目的とするガス拡散陰極が得られる。従って前記めっき浴に撥水材を懸濁してめっきを行なうとガス拡散層表面が撥水化されかつ該表面に凹凸が形成されたガス拡散陰極が得られる。
【0012】
代表的な撥水材としてはPTFE等のフッ素樹脂があり、このフッ素樹脂は水懸濁材として市販されているので、これを界面活性剤とともにめっき浴中に混合懸濁しめっきを進行させるとともにめっき金属中に分散させる方法が最も簡単かつ効果的である。他の撥水材としては水との接触角が最も大きいと言われるフッ化グラファイトがあり、このフッ化グラファイトをめっき浴中に懸濁してめっきを行なえば良いが、懸濁が困難な場合はめっき表面にフッ化グラファイトを塗布し更にめっき操作を数回繰り返すことにより目的が達成される。又この操作によりめっき部分に僅かではあるが偏在が起こるのでより粗化された表面となるという予想外の効果も得られる。
めっきされるニッケル表面がめっき条件を変えても十分に粗化された表面にならないときは、フッ素樹脂のような粒子を分散していわゆる分散めっきを行なっても良い。使用可能な分散剤は耐蝕性を有することが必要で、代表的な分散剤としては、めっき金属と同じ金属があり、例えばニッケルめっきならばニッケル粒子をニッケル浴中に分散すれば良く、この他にグラファイトに代表される炭素粒子を分散することも可能である。
【0013】
次に銅めっきの場合を説明する。代表的な銅めっき浴はピロリン酸銅又は硫酸銅浴であり、ニッケル浴で述べた添加剤(光沢剤)を添加しなくてもめっき表面は比較的平坦になるので、分散めっきを行なうことが望ましい。前記光沢剤を添加しても表面の凹凸形成には殆ど影響はないので添加しても差し支えない。
銀めっきの場合は主としてシアン化銀めっき浴であり、浴の安定性の問題もあり、めっき条件を変えての表面粗化は比較的困難である。銅の場合と同様に分散めっきを行なうことが望ましい。
これらの金属の分散めっきに使用する分散剤粒子の粒径は特に限定されないが、表面凹凸を50μmとすることが望ましく、できるだけ鋭い角を有している方が好ましいことから、金属スポンジを破砕した粒径が30〜50μmである粒子を使用することが望ましい。
【0014】
これまでガス拡散層の表面に凹凸を形成する方法として金属めっき層の形成のみを述べてきたが、この他にガス拡散層の成型を表面に凹凸のある型を使用して行ないガス拡散層の表面に直接凹凸を形成することもできる。この方法によると金属めっきが必須でなくなるため、ガス拡散層表面を金属層で被覆する必要がなくなり、又金属層を被覆する場合でもめっき法での被覆以外に蒸着法や熱分解法等により金属層を形成でき、更に金属以外の撥水性材料から成る層を形成することもできる。
前述の金属めっき層が形成されるガス拡散陰極は従来法に従って作製すれば良く、例えば該ガス拡散陰極を構成する反応層及びガス拡散層はフッ素樹脂粉末とカーボンブラック粉末を混合し焼成したものとし、撥水性のフッ素樹脂含有量を反応層側で少なくすることにより、両層を構成することができる。又凹凸を有する型を使用してガス拡散層を成型する場合は、この工程の焼成の際に所望の型を使用すれば良い。
本発明では前述した通り、反応層やガス拡散層の構成材料として炭素の使用が可能であるが、炭素を使用すると炭酸ソーダに起因する腐食の問題が多少なりとも伴うため、炭素の代わりに金属を使用することが望ましい。この金属としては銀やニッケルが最適である。金属を炭素の代わりに使用する態様では、前述した銀、ニッケル及び銅等の金属触媒はフッ素樹脂やフッ化グラファイト等のフッ素含有物質を介して金属基体に担持され、従来の金属触媒ほどの分散度は得にくい。従って本態様では前記金属触媒を例えば10〜1000Å程度の粒径の超微粒子として従来のカーボンブラック担体触媒と同等の分散度を得るようにすることが好ましい。
【0015】
この触媒がフッ素含有物質を介して担持される金属基材は、全体がアルカリ溶液中での長期間の電解に対する耐性を有する銀やニッケル等の材料で構成されるか、あるいは少なくともそのアルカリ溶液との接液面を前記銀やニッケル等の材料で形成するかあるいはめっき等で被覆することが望ましい。めっきの場合前記基材の孔径は0.01〜5mm、厚さは0.05〜0.5 mm,空孔率40〜90%が好ましい。前記基材は液透過性であることが必要なため多孔性として成形しなければならず、例えば銀製のネットや三次元網状体を基材として用いるか、樹脂や他の金属製の多孔性基材上に銀等をめっきする。銀製ネットは例えば発泡性樹脂を骨格として銀を無電解又は電解めっきした後、焼成により骨格の発泡体を除去し銀製の多孔性シートつまり金属ネットとして作製する(厚さは0.5 〜1mm程度が好ましい)か、あるいは直径0.01〜0.5 mm程度の銀繊維を焼成して前記銀製のネットや三次元網状体を構成してもよい。コスト面からは銀で実質的に接液面が被覆されていれば他の材料を使用しても良い。
【0016】
次いでこの基材中に、フッ素樹脂や金属を含むペーストやスラリーを含浸させその後乾燥及び焼成等の操作を経て、ガス拡散陰極が形成される。この際に使用する金属は、可能な限り均一な粒径を有するよう調製し、粒度分布を無くしておくことが望ましい。例えば銀としてはカルボニル銀の名称で市販されている粒度の揃った50〜1000Å程度の粒径の銀超微粒子を使用することが好ましい。
ガス拡散陰極の反応層やガス拡散層は、これらの金属微粒子と前記フッ素含有物質を混練し、前記基材上に塗布しかつホットプレス法等により例えば150 〜380 ℃で焼結して形成され、あるいはカルボニル銀とフッ化グラファイト及び界面活性剤を水で十分に混合したペーストを前記基材上に塗布し、水素ガスと窒素ガスの混合ガスやアルゴンガスを流した還元雰囲気や不活性雰囲気下、350 〜600 ℃で焼結して形成できる。これらにより所謂ルーズシンタリングという粒子間の空間を潰すことなく接触部のみが焼結される手法により多孔質層が形成でき、ガス流通の優れた反応層又はガス拡散層となる。
【0017】
このように反応層及びガス拡散層を形成した前記液透過性基材には、気液透過性の集電体を接合してガス拡散陰極とすることができる。該集電体は孔径1〜5mm、厚さ1〜5mm、空孔率30〜70%の気液透過性部材から成ることが好ましい。該集電体が電導性あるいは強度に乏しい場合は、強度の大きい支持部材を使用しても良い。この支持部材は、気液透過性を付与するために開孔部を有しており、かつ開孔面はフッ化グラファイトやフッ素樹脂を用いて撥水化してあることが望ましい。開孔部径は1〜10mm、厚さは0.5 〜5mmで、表面はアルカリ溶液中で酸素還元を行なう場合に化学的に安定で不活性な銀、金あるいはそれらの合金の被覆が形成され、実質的に電解液に露出していないことが好ましい。
このように作製したガス拡散陰極を食塩電解や芒硝電解用の酸素陰極として適用するには、陽極室と陰極室を区画する食塩電解用イオン交換膜の陰極面や中間室と陰極室を区画する芒硝電解用イオン交換膜の陰極面に密着させた状態で電解を行なう。このように配置して苛性ソーダ生成用電解を行なうと、膜を移行する水分及び生成する苛性ソーダを電極裏面に送り出す貫通孔が形成されるが,該貫通孔が化学的に安定であるためガス供給及び取出しを抑制する汚染や目詰まりが生じない。しかもガス拡散層の陰極室(ガス室)側には撥水性で凹凸を有する金属めっき層が形成されているため、ガス拡散陰極のガス拡散層表面に達した苛性ソーダ水溶液等は直ちに表面から離脱して前記貫通孔等の閉塞を更に抑制して安定な電解を可能にする。
【0018】
添付図面は、本発明に係わる2室型ソーダ電解用電解槽を例示するもので、図1はその概略縦断面図、図2は図1の要部拡大図である。
電解槽本体1は、イオン交換膜2により陽極室3と陰極室(ガス室)4に区画され、前記イオン交換膜2の陽極室3側にはメッシュ状の不溶性陽極5が密着し、該イオン交換膜2の陰極室4側には反応層とガス拡散層が接合して形成されたガス拡散陰極6が密着している。該ガス拡散陰極6の陰極室4側には、表面に凹部7が形成され凹凸状とされた撥水性の金属めっき層8が被覆され、かつ該金属めっき層8には陰極集電体9が接続されている。なお10は陽極室底板に形成された陽極液導入口、11は陽極室天板に形成された陽極液及びガス取出口、12は陰極室天板に形成された酸素含有ガス導入口、13は陰極室底板に形成された苛性ソーダ取出口である。
この電解槽本体1の陽極室3に陽極液例えば食塩水を供給しかつ陰極室4に酸素含有ガスを供給しながら両電極5、6間に通電すると、イオン交換膜2の陰極室4側表面で苛性ソーダが生成し、この苛性ソーダはガス拡散陰極6を透過して金属めっき層8に達する。この金属めっき層は撥水性でかつ凹凸が形成されているため、前記苛性ソーダは液滴となって容易に金属めっき層から離脱し、苛性ソーダ取出口13から系外に取り出される。
【0019】
【実施例】
次に本発明に係るソーダ電解用電解槽の実施例を記載するが、該実施例は本発明を限定するものではない。
【0020】
【実施例1】
厚さ1mmのエルテック社製の空孔率90%のニッケルフォームをプレスにより0.2 mm厚に潰しこれを基体とした。平均粒径30μmのニッケル粉と、フッ素樹脂の水分散剤であるデュポン社製のPTFE分散剤J30をニッケルとPTFEが体積比で1:1となるように混合したスラリーを前記基体に含浸させた。この基体の片面に、平均粒径0.1 μmの銀粉末を前述のPTFE分散剤J30に銀:PTFE=9:1となるように分散して調製したペーストを銀が20g/m2となるように塗布し、これを0.2 kg/cm2の圧力下で300 ℃、15分間加熱焼結して、液透過性のガス拡散陰極本体とした。
【0021】
平均粒径60μmのニッケル粉とPTFE樹脂(J30)を分散した塩化ニッケル200 g/リットルの水溶液から成るめっき浴を使用し、該めっき浴に前記本体の銀塗布と反対面を浸漬し、十分に攪拌しながら温度40℃、電流密度5A/dm2 で見掛け厚さ20μmとなるようにニッケルめっき層を形成した。
このように作製されたガス拡散陰極のニッケルめっき側の表面粗度はJIS Rmax=150 〜200 μmであり、見掛けの接触角は140 度であった。
このガス拡散陰極を10cm×10cmの大きさに切出し、デュポン社製のイオン交換膜ナフィオン90209 の陰極室側に密着させ、前記ガス拡散陰極のイオン交換膜の反対側にはニッケル製のエクスパンドメッシュを陰極集電体として接続した。前記イオン交換膜の陽極室側にはチタンメッシュに酸化ルテニウムと酸化チタンから成る混合物を被覆した不溶性陽極を密着させ、陰極集電体と不溶性陽極間に圧力を掛けて固定し、ソーダ電解用電解槽を構成した。
【0022】
この電解槽の陽極室側に150 g/リットルで食塩水を循環しかつ陰極側に酸素濃度を90%とした酸素富化空気を理論量の120 %供給し、温度90℃、電流密度30A/dm2 で電解を行なった。
この電解により電解電圧1.98Vで、陰極側から濃度33%の苛性ソーダが得られ、ガス拡散陰極の集電体側裏面には苛性ソーダの液滴は殆ど見られず十分迅速に液がガス拡散陰極表面から離脱したことが判った。
【0023】
【比較例1】
ニッケルめっき操作を行なわなかったこと以外は実施例1と同一条件でガス拡散陰極を作製し、同一条件で電解を行なった。ガス拡散陰極の裏面側の表面粗度はJIS Rmax=30μmであり、見掛けの接触角は実施例1と同じ140 度であった。電解電圧は2.40Vであり、集電体側から見ると陰極裏面一面に陰極液、苛性ソーダの液滴の付着が見られた。液の離脱が円滑に行なわれず、これにより電解電圧が実施例1より高くなっているものと推測された。
【0024】
【実施例2】
直径0.2 mmの銀線を編んで作製した目開き4mmのメッシュを基材とし、その全面にカルボニル銀を水とデキストリンをバインダーとして調製したペーストを塗布し、室温で乾燥後、水素雰囲気中450 ℃で20分間焼結を行なった。この基材をデュポン社製のPTFE分散剤J30を純水で3倍に希釈した液に浸漬し、取り出して乾燥後、その片面に電極物質として実施例1と同じ平均粒径0.1 μmの銀粒子を分散した液を塗布した。室温で乾燥後、350 ℃で15分間空気中で焼結し、陰極とした。
【0025】
この陰極の電極物質と反対面をサンドペーパーで軽く磨いて表面に付着しているフッ素樹脂を除去した後、フッ化グラファイトの粉末と平均粒径80μmの銀粒子を分散しためっき液を使用して分散めっきを行なった。得られためっき層の見掛け厚は20μm、表面粗度はJIS Rmax=180 〜200 μm、見掛け接触角は160 度であった。
このガス拡散陰極を使用し、電流密度を40A/dm2 、陽極液を200 g/リットルの食塩水としたこと以外は実施例1と同様にして電解を行なった。これにより陰極側から40〜42%の苛性ソーダ水溶液が得られ、電解電圧は2.1 Vであった。
電解を100 日継続した後にも変化は見られなかった。電極の粗化した面、つまり電解面の反対面には液滴が見られず、液離れが良好であったことが判った。
【0026】
【比較例2】
分散めっき浴に銀粒子を入れなかったこと以外は実施例2と同一条件でガス拡散陰極を作製した。この電極のフッ化グラファイト側の接触角は実施例2と同じ160 度であったが、表面粗度はJIS Rmax=25〜30μmであった。
この電極を使用して実施例2と同一条件で電解を行なったところ電解電圧は2.5 V±0.1 Vで安定しなかった。電解終了後、電極の裏側を観察したところ、直径1mm程度の多数の液滴が付着していた。液滴の形成によりガス流路が確保できず、ガスの供給が不安定となったため、電圧が高く安定しなかったものと推測された。
【0027】
【発明の効果】
本発明に係わるソーダ電解槽は、イオン交換膜により、陽極液が満たされたかつ陽極を有する陽極室と、実質的にガス室であり反応層とガス拡散層を接合して成るガス拡散陰極を有する陰極室に区画されたソーダ電解用電解槽において、前記ガス拡散陰極を前記イオン交換膜に接触させかつ前記ガス拡散陰極のガス室側面に撥水性で表面に凹凸を有する金属層を形成し、該金属層により、液滴を除去することを特徴とするソーダ電解用電解槽であり、この電解槽は3室型電解槽としても使用できる。
このソーダ電解槽のガス拡散陰極は、反応層表面で生成しガス拡散層側に透過する苛性ソーダが撥水化した前記ガス拡散層表面を濡らさずに液滴となり、更に該液滴は前記表面に形成された凹凸により該表面に留まることなく、該表面から離脱して、前記ガス拡散陰極のガス拡散層の貫通孔を閉塞し電解条件を不安定にすることがない。
従って従来のガス拡散陰極を使用するソーダ電解と異なり、長期間運転を継続してもガス拡散陰極のガス拡散層表面が液滴で濡れることが殆どなく、生成した苛性ソーダが直ちに陰極室側から取り出せる。
【0028】
本発明に係わるソーダ電解槽のガス拡散陰極は、ガス拡散層側表面に、撥水材及び金属粉を分散させた金属めっき浴中で金属めっきを行なうことにより製造でき、撥水材と金属粉を併用することにより、めっき表面に凹凸が形成されて表面が粗化されて金属めっき層が形成される。撥水材としてはフッ素樹脂の使用が望ましく、金属粉としては銀、ニッケル及び銅から選択されるものの使用が好ましい。
この他に前記ガス拡散陰極は、ガス拡散層の成型を表面に凹凸のある型を使用して行なうことにより製造することもできる。この方法ではガス拡散層の表面に直接凹凸が形成されるため、ガス拡散層の表面に金属層を形成することが必須でなくなり、工程が簡略化できる。更にこの凹凸が形成されたガス拡散層表面に金属層を被覆することも可能であるが、この際にも該金属層の形成はめっきを初めとして蒸着法や熱分解法等の各種方法が採用できるため、状況に応じた最適な手法の選択が可能になる。又金属以外の撥水性材料を被覆することもできる。
前記ガス拡散陰極は、2室型又は3室型のイオン交換膜型電解槽のイオン交換膜に接触させ、かつそのガス室側面に撥水性で表面に凹凸の有する金属層を形成してソーダ電解用電解槽を構成することができ、該電解槽を使用して食塩や芒硝の電解を行なうと、撥水性で表面に凹凸が形成された金属層により生成する苛性ソーダ溶液の離脱が円滑になり、ガス拡散層の貫通孔を閉塞することなく、安定な運転を長期間行なうことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるソーダ電解用電解槽を例示する概略縦断面図。
【図2】図2は図1の要部拡大図。
【符号の説明】
1・・・電解槽本体 2・・・イオン交換膜 3・・・陽極室 4・・・陰極室(ガス室) 5・・・不溶性陽極 6・・・ガス拡散陰極 7・・・凹部 8・・・金属めっき層 9・・・陰極集電体 10・・・陽極液導入口 11・・・陽極液及びガス取出口 12・・・酸素含有ガス導入口 13・・・苛性ソーダ取出口

Claims (7)

  1. イオン交換膜により、陽極液が満たされたかつ陽極を有する陽極室と、実質的にガス室であり反応層とガス拡散層を接合して成るガス拡散陰極を有する陰極室に区画されたソーダ電解用電解槽において、前記ガス拡散陰極を前記イオン交換膜に接触させかつ前記ガス拡散陰極のガス室側面に撥水性で表面に凹凸を有する金属層を形成し、該金属層により、液滴を除去することを特徴とするソーダ電解用電解槽。
  2. 2枚のイオン交換膜により、陽極を有する陽極室と中間室、及び該中間室と実質的にガス室であり反応層とガス拡散層を接合して成るガス拡散陰極を有する陰極室に区画されたソーダ電解用電解槽において、前記ガス拡散陰極を前記イオン交換膜に接触させかつ前記ガス拡散陰極のガス室側面に撥水性で表面に凹凸を有する金属層を形成し、該金属層により、液滴を除去することを特徴とするソーダ電解用電解槽。
  3. イオン交換膜により、陽極液が満たされたかつ陽極を有する陽極室と、実質的にガス室であり反応層とガス拡散層を接合して成るガス拡散陰極を有する陰極室に区画されたソーダ電解用電解槽において、前記ガス拡散陰極を前記イオン交換膜に接触させかつ前記ガス拡散陰極のガス室側面に、撥水材及び金属粉を分散させた金属めっき浴中で金属めっきを行った金属めっき層を形成し、該金属めっき層により、液滴を除去することを特徴とするソーダ電解用電解槽。
  4. 2枚のイオン交換膜により、陽極を有する陽極室と中間室、及び該中間室と実質的にガス室であり反応層とガス拡散層を接合して成るガス拡散陰極を有する陰極室に区画されたソーダ電解用電解槽において、前記ガス拡散陰極を前記イオン交換膜に接触させかつ前記ガス拡散陰極のガス室側面に、撥水材及び金属粉を分散させた金属めっき浴中で金属めっきを行った金属めっき層を形成し、該金属めっき層により、液滴を除去することを特徴とするソーダ電解用電解槽。
  5. 撥水材がフッ素樹脂であり、金属が銀、ニッケル及び銅から選択される請求項3又は4に記載のソーダ電解用電解槽。
  6. イオン交換膜により、陽極液が満たされたかつ陽極を有する陽極室と、実質的にガス室であり反応層とガス拡散層を接合して成るガス拡散陰極を有する陰極室に区画されたソーダ電解用電解槽において、前記ガス拡散陰極を前記イオン交換膜に接触させかつ前記ガス拡散陰極のガス拡散層表面に、凹凸のある型を使用して凹凸を形成し、該凹凸により、液滴を除去することを特徴とするソーダ電解用電解槽。
  7. 2枚のイオン交換膜により、陽極を有する陽極室と中間室、及び該中間室と実質的にガス室であり反応層とガス拡散層を接合して成るガス拡散陰極を有する陰極室に区画されたソーダ電解用電解槽において、前記ガス拡散陰極を前記イオン交換膜に接触させかつ前記ガス拡散陰極のガス拡散層表面に、凹凸のある型を使用して凹凸を形成し、該凹凸により、液滴を除去することを特徴とするソーダ電解用電解槽。
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