JP3933847B2 - 吸収性物品 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に経血などの排泄液を吸収保持する吸収性物品に係わり、特に液透過性と液の戻り防止との双方の機能を備え、また吸収層に吸収された血液の隠蔽性も高い吸収性物品に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、生理用ナプキン、パンティライナーなどの吸収性物品は、液不透過性の裏面シートと、液透過性の表面シートと、前記裏面シートと表面シートとの間に介在する吸収層を備えたものである。
【０００３】
前記液透過性の前記表面シートとして、疎水性繊維で形成された不織布を用いたものや、樹脂フィルムに液を透過させる複数の開孔が形成されたものが使用されている。また特開平７−３２８０６１号などでは、表面シートとして、疎水性繊維を含む不織布の受液側表面に帯状の樹脂層（プラスチックフィルム）が間隔を開けて平行に形成されたものが開示されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
前記疎水性繊維で形成された不織布で表面シートを形成したものでは、多量の液体が与えられたときに、これを吸収層に速やかに導くことができる点で優れているが、表面シートに体圧がかかったときに、吸収層に吸収されていた液体が表面シートを透過して装着者の肌側に戻りやすい欠点がある。
【０００５】
一方、開孔が形成された樹脂フィルムで表面シートを形成したものは、吸収層の液体が装着者の肌側に戻りにくく、またフィルムを白濁させておくことにより、吸収層に吸収された液体を受液側から見え難くする隠蔽性を高めることができる。しかし、樹脂フィルムで形成された表面シートは肌に密着して違和感を与えやすく、また装着者の肌に湿潤感を与え、蒸れの原因になりやすい。
【０００６】
前記特開平７−３２８０６１号公報に記載されたように不織布の表面に帯状の樹脂層が形成された表面シートを用いると、前記平行に設けられた樹脂層によって、吸収層からの液体の戻りを防止でき、また装着者の肌には、樹脂層と不織布の双方が当たるために密着間を低減できる。
【０００７】
しかし、吸収層からの液の戻り防止効果を高くするため、および吸収層に吸収された血液の隠蔽効果を高くするためには、前記帯状の樹脂層の間隔を狭め、表面シートでの樹脂層の占有面積を高くする必要がある。しかし樹脂層の間隔を狭めすぎると、表面シートの液透過能力が低下し、液体を速やかに透過することができなくなる。
【０００８】
また、帯状に連続する樹脂層が形成されたものでは、表面シートの軟質性が劣り、表面シートがゴワゴワした硬質感を持つようになる。また吸収層を覆う表面シートを装着者の肌側に隆起させるように変形させる場合に、表面シートが隆起変形に追従しづらいという問題がある。
【０００９】
本発明は上記従来を解決するものであり、帯状の樹脂層により吸収層からの液体の戻りを抑制し、また吸収層に吸収された血液の隠蔽性に優れたものにでき、しかも表面シート全体として透液性に優れ、また表面シートに軟質感を生じさせることが可能な吸収性物品を提供することを目的としている。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明は、裏面シートと、吸収層と、少なくとも前記吸収層を覆う表面シートと、を有する吸収性物品において、
前記表面シートは、繊維層と、前記繊維層の表面に間隔を空けてそれぞれが直線状に設けられた複数条の帯状の樹脂層とを有し、前記複数条の樹脂層の少なくとも一部に、前記樹脂層と前記表面シートとを貫通する開孔が形成されて前記樹脂層が分断され、前記開孔の内壁面に前記分断された樹脂層の一部が延びており、
前記開孔が少なくとも前記吸収層を覆う領域に設けられ、前記表面シートは、前記樹脂層の間および前記開孔が液透過領域とされていることを特徴とするものである。
【００１１】
また、前記繊維層の面には、前記開孔の部分で途切れた不連続樹脂層と、前記開孔を有しない帯状の連続樹脂層とが設けられていてもよい。
【００１２】
この場合、吸収性物品の中央領域に前記不連続樹脂層が設けられ、前記中央領域の両側の側部領域に、前記連続樹脂層が設けられているものであることが好ましい。
【００１３】
また、前記不連続樹脂層と不連続樹脂層との間に、前記連続樹脂層が少なくとも１条設けられているものであってもよい。
【００１４】
あるいは、表面シートに不連続樹脂層のみが形成されているものであってもよい。
【００１５】
上記本発明では、帯状の樹脂層を設けることで、吸収層に吸収された液体の戻りを防止したり吸収層に吸収された血液の目視的な隠蔽性を高めることができる。しかも、前記開孔を有する不連続樹脂層を設けることで、液体の透過性を高くし、液体を速やかに透過できるようになる。また前記開孔を有することで、表面シートが軟質性を持ち、肌への当りが柔らかくなり、また表面シートを部分的に隆起させるような形状とする場合に、表面シートが柔軟に変形して追従できるようになる。
【００１７】
また、前記開孔の径が、前記不連続樹脂層の幅寸法よりも大きく、さらに前記開孔の径が、前記不連続樹脂層の配列ピッチよりも大きいことが好ましい。
【００１８】
このように開孔の径と不連続樹脂層の寸法との関係を設定すると、前記開孔の内壁面に前記不連続樹脂層の一部が延びているものとなる。
【００１９】
前記開孔の内壁面に前記樹脂層の一部が位置しているので、表面シートの表面に与えられた液体が帯状の樹脂層の表面に沿って開孔内に導かれやすくなり、前記樹脂層の表面での液残りを少なくできる。
【００２０】
また、前記表面シートの吸収層と対向する内面表面に、前記開孔の縁部が突出しており、この突出部分の先端に前記不連続樹脂層の一部が延び、突出部分の先端で前記不連続樹脂層の先端と繊維層とが融着されていることが好ましい。
【００２１】
このように構成すると、開孔の形状の維持力が高くなり、開孔が潰れて閉鎖されることが生じなくなる。
【００２２】
また、前記不連続樹脂層と前記連続樹脂層の少なくとも一方の表面が凹凸形状であってもよい。前記樹脂層の表面を凹凸にすることで、装着者の肌への実質的な接触面積を低減でき、前記肌に密着しにくくなる。また、樹脂層の表面で光を乱反射でき、樹脂層の表面の照かりを防止できる。
【００２３】
また、前記樹脂層の幅寸法が０．１〜１．０ｍｍであり、隣り合う前記樹脂層の縁間の間隔が０．１〜１．０ｍｍであることが好ましい。
【００２４】
本発明では、前記のように樹脂層の間隔を狭めることができ、吸収層からの液戻りを防止でき、また吸収層に吸収された血液の隠蔽性を高めることができる。
【００２５】
また、前記樹脂層は白濁していることが、前記隠蔽性の点で好ましい。
【００２６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照して説明する。図１は、本発明の吸収性物品の実施の形態として生理用ナプキン１を受液側から示す斜視図、図２は図１のＩＩ−ＩＩ線の断面図、図３と図４は前記生理用ナプキンの表面シートを実施の形態別に示す拡大平面図、図５は、図４のＶ−Ｖ線断面を実施の形態別に示す拡大断面図である。
【００２７】
図１と図２に示す生理用ナプキン１は、主として下着などの外部装着体へ対面する裏面シート２と、幅方向（Ｘ方向）のほぼ中央部分に位置して排泄液を吸収する吸収層３と、吸収層３の受液側表面を覆う表面シート４を有している。前記表面シート４の幅方向（Ｘ方向）に向く側端部４ａは、吸収層３の側方において前記裏面シート２の表面に接合されている。
【００２８】
前記表面シート４は、疎水性合成繊維を含む不織布５の受液側表面に帯状の樹脂層６が形成されたものである。前記不織布５は、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布などであり、２．２〜６．６ｄｔｅｘの疎水性合成繊維で形成されている。前記疎水性合成繊維は、ＰＥ（ポリエチレン）、ＰＰ（ポリプロピレン）、ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）などの単繊維、またはＰＥとＰＰのグラフト重合体で形成された繊維、あるいは芯部がＰＰまたはＰＥＴで鞘部がＰＥの芯鞘構造の複合合成繊維である。
【００２９】
前記疎水性合成繊維は、酸化チタンを疎水性合成繊維の０．５〜１０質量％含んで白濁し、半透明または不透明になったものを使用することが好ましい。
【００３０】
前記不織布５は、疎水性合成繊維１００％の構造であってもよいが、天然パルプ繊維、レーヨンなどの親水性繊維を５０質量％以下程度含むものであってもよい。
【００３１】
表面不織布５の目付けは１０〜６０ｇ／ｍ²で、不織布５の厚み（嵩）は０．３〜１０ｍｍであることが好ましい。
【００３２】
図１に示すように、前記帯状の樹脂層６は、前記不織布５の受液側表面に平行に複数条形成されている。各樹脂層６は幅方向（Ｘ方向）へ一定の間隔を開けて、縦方向（Ｙ方向）へ延びている。前記樹脂層６の幅寸法Ｗは０．１〜１．０ｍｍであり、好ましくは０．２〜０．５ｍｍである。また隣り合う樹脂層の縁部間の間隔Ｉは０．１〜１．０ｍｍであり、好ましくは０．２〜０．５ｍｍである。
【００３３】
前記樹脂層６は、ＰＥ、ＰＰ、ＰＥＴ、またはＰＥとＰＰのグラフト重合体などの熱可塑性樹脂である。前記熱可塑性樹脂が溶融押出機により押し出され、幅Ｗのスリットが間隔Ｉを開けて直線的に配置されたダイによって、縦方向へ送られる不織布５の表面に押し出される。これにより、複数の帯状の樹脂層６が平行に形成される。
【００３４】
また前記溶融樹脂は、酸化チタンを０．５〜１０質量％含んで、白濁したものであり、不透明または半透明とすることにより、吸収層３に吸収された血液を受液面側から目視的に隠蔽できるようにしている。
【００３５】
図１および図３、図４（図３と図４は異なる実施の形態）に示すように、前記帯状の樹脂層６は、表面シート４の縦方向（Ｙ方向）へ途切れることなく連続して延びる連続樹脂層６Ａと、縦方向の途中で途切れた部分を有する不連続樹脂層６Ｂとを有している。図３と図４に示すように、不連続樹脂層６Ｂの前記途切れた部分が複数の不連続部６ａとなっている。
【００３６】
図３および図４に示す実施の形態では、前記表面シート４において、前記不織布５と不連続樹脂層６Ｂを貫通する開孔７が形成され、この開孔７を形成することで前記不連続部６ａが形成されている。例えば不織布５の上に連続する複数の樹脂層６を形成した後に、ニードルにより表面シート４を貫通させることで複数の開孔７を形成し、これにより不連続樹脂層６Ｂを形成することができる。
【００３７】
ここで、不連続樹脂層６Ｂに前記不連続部６ａを形成するためには、前記樹脂層６の幅方向（Ｘ方向）の配列ピッチ（樹脂層の中心間距離）Ｐと開孔７の開孔径（径が最も大きい部分の内径）Ｄとの関係がＤ＞Ｐ、前記樹脂層６の幅寸法Ｗとの関係はＤ＞Ｗである。
【００３８】
前記開孔７の前記開孔径Ｄは、０．５〜２．０ｍｍである。図１に示す実施の形態では、前記開孔７および不連続部６ａは、縦方向の中央領域で且つ幅方向の中央領域で、さらに吸収層３を覆う吸収領域に形成されている。また、縦方向の前後領域および幅方向の両側部領域には前記開孔７および不連続部６ａが形成されていない。
【００３９】
前記表面シート４の中央領域における前記開孔７の開孔面積率は１０〜７０％である。また、表面シート４全体での前記樹脂層６（連続樹脂層６Ａと不連続樹脂層６Ｂ）の占有面積率は２０〜７０％である。
【００４０】
また、図３に示すように、前記中央領域において、Ｘ方向に隣り合う開孔７と開孔７との間すなわち不連続樹脂層６Ｂの間に連続樹脂層６Ａが存在しておらず、中央領域に位置している樹脂層６が全て不連続樹脂層６Ｂであってもよいし、図４に示すように、隣り合う開孔７と開孔７との間すなわち不連続樹脂層６Ｂの間に不連続部６ａを有しない連続樹脂層６Ａが１条または２条以上形成されていてもよい。
【００４１】
なお、図１において幅方向の中央領域に形成されている開孔７および不連続部６ａが、生理用ナプキン１の縦方向（Ｙ方向）の全域に設けられていてもよい。または、生理用ナプキン１の受液側表面の全域に前記開孔７および不連続部６ａが配列していてもよい。また、生理用ナプキン１の受液側表面に不連続樹脂層６Ｂのみが設けられ、連続樹脂層６Ａが設けられていなくてもよい。
【００４３】
図５（Ａ）（Ｂ）（Ｃ）は、前記開孔７が形成されている部分の拡大断面図を実施の形態別に示している。図５（Ａ）は参考図である。
【００４４】
図５（Ａ）では、前記不連続樹脂層６Ｂが開孔７の開口縁部で途切れて不連続部６ａが形成されている。
【００４５】
図５（Ｂ）では、表面シート４の開孔７の内壁部すなわち不織布５の開孔内壁部分に前記不連続樹脂層６Ｂの一部が延びている。前記開孔７の周囲の不織布５には、吸収層３の方向へ突出する突出部５ａが形成されており、この突出部５ａにおいて、不織布５を構成する疎水性合成繊維と前記不連続樹脂層６Ｂの先端部６ｂとが熱融着されている。このように、開孔７の内壁部が吸収層３の方向へ突出し、この突出部分に不連続樹脂層６Ｂの一部が変形して延びているので、前記開孔７が表面方向へまくれ上がることがなく、開孔７の潰れを防止できる。
【００４６】
また、図５（Ｂ）に示すものでは、前記表面シート４と吸収層３との間に他の繊維層１１が介在している。この繊維層１１は、レーヨン、パルプなどの親水性繊維層、または親水性繊維と疎水性合成繊維とが混合されたものである。
【００４７】
図５（Ｃ）に示すものでは、表面シート４を形成している不織布５が、疎水性合成繊維層５ｂと下層繊維層５ｃとで形成されている。この下層繊維層５ｃは、親水性繊維で形成され、あるいはＰＰ／ＰＥＴ、ＰＥ／ＰＥの芯鞘構造の疎水性合成繊維に親水処理されたものなどで形成されている。
【００４８】
そして、疎水性合成繊維層５ｂと下層繊維層５ｃとを貫通する開孔７が形成されており、前記開孔７の内壁部に前記不連続樹脂層６Ｂの一部が延び、吸収層３側への突出部先端で、前記不連続樹脂層６Ｂの先端部６ｂが前記疎水性合成繊維層５ｂと下層繊維層５ｃに接合されている。ここで、前記下層繊維層５ｃを親水処理された疎水性合成繊維で形成していると、前記不連続樹脂層６Ｂの一部が前記下層繊維層５ｃに確実に融着される。
【００４９】
生理用ナプキン１を構成する裏面シート２は、不透液性のシートで形成される。この裏面シート２は、通気性の樹脂フィルム、撥水処理されたスパンボンドまたはスパンレースなどの不織布、あるいは不織布の裏面に通気性の樹脂フィルムが接合されたものである。なお裏面シート２の裏面には、下着などの外部装着体などに掛止させるための粘着層が設けられ、生理用ナプキンの使用時まで粘着層を保護するための離型紙が設けられることが好ましい。
【００５０】
また前記吸収層３は、粉砕パルプあるいは粉砕パルプと高吸水性ポリマーの混合物などにより形成され、粉砕パルプあるいは粉砕パルプと高吸水性ポリマーとの混合物がティッシュなどの吸収性シートで包まれたものである。
【００５１】
前記生理用ナプキン１の表面シート４は、隣り合う不連続樹脂層６Ｂと不連続樹脂層６Ｂとの間の領域、不連続樹脂層６Ｂと連続樹脂層６Ａとの間の領域、連続樹脂層６Ａと連続樹脂層６Ａとの間の領域および、前記不連続部６ａが液体透過領域となっている。表面シート４に液体が与えられると、この液体は樹脂層と樹脂層との間に露出する不織布５を透過して吸収層３に与えられ、また不連続部６ａである開孔７を透過して吸収層３に与えられる。
【００５２】
また図５（Ｂ）（Ｃ）で示すように、開孔７の内壁部に不連続樹脂層６Ｂの一部が延びていると、この不連続樹脂層６Ｂの表面が液体を開孔７の内部に導くように機能し、表面シート４に与えられた液体が開孔７内を通過して速やかに吸収層３に導かれる。
【００５３】
また、表面シート４の表面が樹脂層６（６Ａ，６Ｂ）により部分的に覆われているため、装着者の肌側への液体の戻りが前記樹脂層６により遮蔽されて、装着者側への液体の戻りを抑制でき、装着者の肌に湿潤感を与えにくくなる。しかも、この表面シート４に、不連続部６ａを有する不連続樹脂層６Ｂが形成されているために、液体の透過性が良くなる。また、吸収体３に吸収された液体が、前記樹脂層６により視覚的に遮蔽される。
【００５４】
また、表面シート４の表面に不連続樹脂層６Ｂが設けられていると、表面シート４が軟質になる。図１に示すように、中央領域に不連続部６ａが設けられていると、前記中央領域において表面シート４が部分的に軟質になる。よって装着者への肌に柔らかく当たるようになり、また中央領域を装着者側へ隆起変形させる場合に、表面シート４が柔軟に追従しやすくなる。
【００５５】
図６は参考例として表面シート４を示す拡大平面図である。
この参考例では、連続樹脂層６Ａと不連続樹脂層６Ｂとが形成され、前記不連続樹脂層６Ｂには不連続部６ａが形成されているが、この不連続部６ａには開孔が形成されていない。よってＸ方向に隣り合う樹脂層と樹脂層との間に位置する不織布５、および前記不連続部６ａに露出する不織布５が液体透過領域になる。
【００５６】
また、図７、図８、図９は本発明の他の実施の形態を示す斜視図である。
この実施の形態では、前記連続樹脂層６Ａおよび／または不連続樹脂層６Ｂを形成する樹脂層６の表面が凹凸形状である。
【００５７】
図７に示す実施の形態では、樹脂層６の表面に、縦方向（Ｙ方向に）に凸部と凹部が繰り返す凹凸部が形成されている。図８に示すものは、縦方向に連続する谷と山が、横方向（Ｘ方向）へ交互に繰り返すように凹凸部が形成されている。図９に示すものは、樹脂層６の表面に規則的にまたは不規則的に隆起部が配置された凹凸形状となっている。
【００５８】
これら凹凸部は、不織布５の上に樹脂層６を形成した後に、凹凸パターンを有する成型ロールにより加圧することで形成できる。
【００５９】
図７ないし図８に示すように、樹脂層６の表面が凹凸形状であると、装着者の肌への接触面積を小さくでき、肌への密着感を低減させることができる。また前記凹凸形状であると、光が乱反射し、樹脂層６の表面での照かりを防止できる。なお、図７、図８、図９に示す凹凸の表面を有する樹脂層６は、前記不連続部６ａや開孔７を有しない表面シートにおいて実施してもよい。
【００６０】
【発明の効果】
以上のように本発明の吸収性物品では、帯状の樹脂層を有するので液体の戻りを防止でき、また吸収層に吸収された液体の視覚的隠蔽性を実現でき、しかも樹脂層の不連続部により液体透過領域の面積を広げることができ、液体を速やかに透過できるようになる。また、表面シートが軟質であり、変形性に富むものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の吸収性物品の実施の形態として生理用ナプキンを示す斜視図、
【図２】図１に示す生理用ナプキンのＩＩ−ＩＩ線の断面図、
【図３】表面シートの拡大平面図、
【図４】表面シートの他の実施の形態の拡大平面図、
【図５】（Ａ）（Ｂ）（Ｃ）は、開孔を実施の形態別に示す拡大断面図であり、図５（Ａ）は参考図、
【図６】参考例として表面シートを示す拡大平面図、
【図７】凹凸が形成された樹脂層の斜視図、
【図８】凹凸が形成された樹脂層の斜視図、
【図９】凹凸が形成された樹脂層の斜視図、
【符号の説明】
１ 生理用ナプキン（吸収性物品）
２ 裏面シート
３ 吸収層
４ 表面シート
５ 不織布
６ 樹脂層
６Ａ 連続樹脂層
６Ｂ 不連続樹脂層
６ａ 不連続部
７ 開孔

Claims (10)

1. 裏面シート（２）と、吸収層（３）と、少なくとも前記吸収層（３）を覆う表面シート（４）と、を有する吸収性物品において、
   前記表面シート（４）は、繊維層（５）と、前記繊維層（５）の表面に間隔を空けてそれぞれが直線状に設けられた複数条の帯状の樹脂層（６）とを有し、前記複数条の樹脂層（６）の少なくとも一部に、前記樹脂層（６）と前記表面シート（４）とを貫通する開孔（７）が形成されて前記樹脂層（６）が分断され、前記開孔（７）の内壁面に前記分断された樹脂層（６）の一部が延びており、
   前記開孔（７）が少なくとも前記吸収層（３）を覆う領域に設けられ、前記表面シート（４）は、前記樹脂層（６）の間および前記開孔（７）が液透過領域とされていることを特徴とする吸収性物品。
2. 前記繊維層（５）の表面には、前記開孔（７）の部分で途切れた不連続樹脂層（６Ｂ）と、前記開孔（７）を有しない帯状の連続樹脂層（６Ａ）とが設けられている請求項１記載の吸収性物品。
3. 吸収性物品の中央領域に前記不連続樹脂層（６Ｂ）が設けられ、前記中央領域の両側の側部領域に、前記連続樹脂層（６Ａ）が設けられている請求項２記載の吸収性物品。
4. 前記不連続樹脂層（６Ｂ）と不連続樹脂層（６Ｂ）との間に、前記連続樹脂層（６Ａ）が少なくとも１条設けられている請求項２または３記載の吸収性物品。
5. 前記開孔（７）の径が、前記樹脂層（６）の幅寸法よりも大きい請求項１ないし４のいずれかに記載の吸収性物品。
6. 前記開孔（７）の径が、前記樹脂層（６）の配列ピッチよりも大きい請求項１ないし５のいずれかに記載の吸収性物品。
7. 前記表面シート（４）の吸収層（３）と対向する内面表面に、前記開孔（７）の縁部が突出しており、この突出部分の先端に前記樹脂層（６）の一部が延び、突出部分の先端で前記樹脂層（６）の先端と繊維層（５）とが融着されている請求項１ないし６のいずれかに記載の吸収性物品。
8. 前記樹脂層（６）の表面が凹凸形状である請求項１ないし７のいずれかに記載の吸収性物品。
9. 前記樹脂層（６）の幅寸法が０．１〜１．０ｍｍであり、隣り合う前記樹脂層（６）の縁間の間隔が０．１〜１．０ｍｍである請求項１ないし８のいずれかに記載の吸収性物品。
10. 前記樹脂層（６）は白濁している請求項１ないし９のいずれかに記載の吸収性物品。

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