JP3933514B2 - 光増幅器およびその光増幅器を用いた光通信システム - Google Patents

光増幅器およびその光増幅器を用いた光通信システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動利得制御(以下、「AGC」という)回路または自動出力レベル制御(以下、「ALC」という)回路を有し、光信号のパワーを増幅する光増幅器およびその光増幅器を用いた光通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の光増幅器では、例えば図10に示すように、光ファイバ10上に設けられた光ファイバアンプ(OFA)11の光入力パワーと光出力パワーをそれぞれ光カプラ12,13で分岐させた後に、ホトダイオード(PD)14,15で検出し、この検出されたパワーの比が常に所望の値(利得)になるように、AGC回路16によって励起レーザダイオード(LD)17の電流を制御することによって、OFA11の利得の一定制御を行っている。
【0003】
この光増幅器の利得制御は、運用中の波長数を認識させる監視機能がないOFAが用いられた場合にも適用が可能であり、またこの他の制御回路、例えばALC回路、自動電流制御回路(以下、「ACC」という)を利用するものに比べて、増幅帯域内における利得の平坦度を小さくすることが可能である。
【0004】
この制御により、図11に示すOFA11の光入力パワーと光出力パワーの関係図のように、光入力パワーに対して光出力パワーは比例関係にあり、光入力パワーがX1からX4の入力ダイナミックレンジの範囲で、また光出力パワーがY3からY4の出力ダイナミックレンジの範囲で、図中、右上がりの一定の直線になって、安定した利得制御を行っていた。
【0005】
この光増幅器は、異なる波長からなる複数の光信号を波長多重する波長分割多重(以下、「WDM」という)システムに用いられ、例えば1波の光の運用状態から2波目の光を新たに追加して波長多重した運用状態に変更する場合、光増幅器のOFAは、1波分の光出力パワーY3から2波分の光出力パワーY2を出力させる必要があった。
【0006】
また、この光増幅器のLDには、例えば半導体レーザが用いられている。この半導体レーザは、図12の電流−光出力特性に示すように、LD駆動のために必要な駆動電流の初期閾値があり、この初期閾値付近でLDが駆動されると、このLDからの光出力がふらついて安定しないという特徴を有している。通常、従来の光増幅器のLDでは、この閾値電流より若干高めの駆動電流によって−20dBmで動作されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例の光増幅器では、例えば図13に示すように1波のチャネルの時にOFAの出力(図11に示したY3の出力)の光レベルが、この−20dBmで運用されているので、チャネル数が2波のチャネルへ増加されると、この増加に伴ってチャネル当たりの光レベルが追従できずに、過渡時間分だけ一時的に3dBm減少してしまって、−20dBmを下回ってしまうという問題点があった。
【0008】
また、このために上記従来例では、LDからの光出力は、駆動電流の初期閾値付近によるものとなってしまって、光出力がふらついて安定しない状態になり、伝送される光信号の品質が劣化してしまうという問題点もあった。
【0009】
また、レーザ素子の光レベルには、安全規格(Safety of laser products:IEC−60825−1,2)が規定されている。例えば光通信方式に用いられる波長が1.55μm帯の場合においては、光レベルが10dBm以下は、クラス1と呼ばれて障害発生時に光出力を一時的に停止するシャットダウン機能などの安全機能が規定されていないが、この光レベルが17dBm以下は、クラス3Aと呼ばれて上記の安全機能の追加が規定されている。
【0010】
AGC回路では、光入力パワーが増加すると、それに伴って光出力パワーも増加するようにOFAの利得を一定制御している。このため、例えば非常に高いレベルの光入力パワーがOFAに入力した場合には、このOFAでは、励起LDから非常に高い光出力が発射されることになり、上述した安全規格を満足できない場合が生じる。特に、安全規格で既定されるクラス1の条件を超えると、安全機能を追加しなければならなくなるので、装置構成が複雑になるとともに、製作コストも高価になるという問題点があった。
【0011】
また、この光増幅器では、OFAによるシャットダウンからの過渡応答を速くしたい場合、一般的にはLDの初期電流値を設定する。そして、PDで光入力があることを確認すると、自動復旧制御(ARC)機能を用いてこのLDに設定した初期電流を流して光パルスを出力させて、迅速に自動復旧を図るものがあった。
【0012】
例えば、従来例のように入力ダイナミックレンジを大きくとるようなAGCアンプの場合には、上記の初期電流値は、オーバーシュートが生じないように、例えば図14に示すように、−20dBmの光レベルになるように低く抑えなければならない。この時に、高い光入力パワーがOFAに入力されると、初期電流値は目標値となる光パワーを出力させる電流値のレベルよりもかなり低いので、目標の光パワーを出力されるのに時間がかかり、迅速な復旧が図れないという問題点があった。
【0013】
さらに、このAGC回路において、入力ダイナミックレンジを大きくとるような制御を行う場合には、OFAの光入力パワーが低い領域では、LDの駆動電流があまりにも小さいので、LDからの光出力は初期閾値付近になってしまって、光出力が安定しないという問題点もあった。
【0014】
また、例えば特開平11−121848号公報に記載されたもののように、AGCとALCを用いて光増幅器の制御を行うものもあるが、この公報に記載のものでは、上述した問題点を解決するための条件設定や具体的な手段が記述されておらず、以下に述べるこの発明の目的を達成することはできない。
【0015】
この発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、伝送チャネルの増減に伴う光信号の伝送品質の劣化を防止できるとともに、安全性を向上できる光増幅器およびその光増幅器を用いた光通信システムを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明にかかる光増幅器は、光信号に対する利得を制御する利得制御手段と、該光信号の出力レベルを制御するレベル制御手段とを有し、該利得制御手段およびレベル制御手段の制御によって波長多重された光信号の光パワーを増幅して出力する光増幅器において、前記光増幅器に入力する光パワーを検出する検出手段と、前記入力する光パワーに対して安全規格に基づく上限の閾値が設定され、前記検出手段で検出された光パワーが前記閾値以上の時に前記レベル制御手段による制御を実行させ、それ以外の時には、前記利得制御手段による制御を実行させる制御実行手段を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、図1のOFAの制御を説明するためのOFAの光入力パワーと光出力パワーの関係の図に示すように、光入力パワーが安全規格に基づく上限の閾値X3以上(X3〜X4間)においては、光出力パワーがY1の一定値になるように、レベル制御手段(ALC)の制御を行い、光入力パワーがそれ以外のX2〜X3間では、利得制御手段(AGC)に制御を行わせ、光パワーの出力レベルが上限値Y1を超えるようになるのを防いで、光出力を安定状態にする。
【0017】
また、この発明にかかる光増幅器は、上記発明において、前記制御実行手段は、前記上限の閾値とともに、前記入力する光パワーに対して下限の閾値を設定し、前記検出手段で検出された光パワーが前記下限の閾値以下の時および前記上限の閾値以上の時に前記レベル制御手段による制御を実行させ、それ以外の時には、前記利得制御手段による制御を実行させることを特徴とする。
この発明によれば、図1のOFAの制御を説明するためのOFAの光入力パワーと光出力パワーの関係の図に示すように、光入力パワーが下限の閾値X2以下(X1〜X2間)においては、光出力パワーがY2の一定値になるように、または光入力パワーが上限の閾値X3以上(X3〜X4間)においては、光出力パワーがY1の一定値になるように、レベル制御手段(ALC)の制御を行い、光入力パワーがそれ以外のX2〜X3間では、利得制御手段(AGC)に制御を行わせ、光パワーの出力レベルが下限値Y2または上限値Y1を超えるようになるのを防いで、光出力を安定状態にする。
【0018】
また、この発明にかかる光増幅器は、上記発明において、前記制御実行手段は、少なくとも2波の前記光信号が多重された時の前記入力する光パワーを前記下限の閾値として設定し、前記レベル制御手段は、前記光増幅器から出力される光信号の光パワーが2波分の一定出力レベルになるようにレベル制御を行い、また前記制御実行手段は、安全規格に基づいて前記上限の閾値を設定し、前記レベル制御手段は、前記光増幅器から出力される光信号の光パワーが前記安全規格で設定される光パワーの上限値以下の一定出力レベルになるようにレベル制御を行うことを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、1波の入力時の光パワーに相当するX1〜X2間でも、2波分の光信号が多重された時の光出力パワーを下限のY2の一定値に制御し、安全規格で設定される光出力パワーを上限のY1として(図1参照)、OFAの出力ダイナミックレンジを従来例のY3〜Y4間からY2〜Y1間のように狭くして、光出力が初期閾値Y3付近になるのを防いで、光出力を安定状態にする。
【0020】
また、この発明にかかる光増幅器は、光信号の出力レベルを制御するレベル制御手段を有し、該レベル制御手段の制御によって波長多重された光信号の光パワーを増幅して出力する光増幅器において、前記光増幅器に入力する光パワーを検出する検出手段と、前記入力する光パワーに対して安全規格に基づく上限の閾値が設定され、前記検出手段で検出された光パワーが前記閾値以上の時に前記レベル制御手段による制御を実行させるとともに、それ以外の時には、前記光増幅器に入力する前記光信号の光パワーに応じて複数の閾値を設定し、前記検出手段で検出された前記光パワーに基づいて、前記光増幅器から出力される光信号の光パワーを段階的に一定の出力パワーになるように、前記レベル制御手段による制御を実行させる制御実行手段と、を備えたことを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、制御実行手段が光増幅器に入力する光入力パワーに応じて複数の閾値を設定し、検出手段で検出された光パワーに基づいて、ALCが光増幅器に入力する光信号の光パワーを段階的に制御して、一定の出力パワーが得られるようにして、光出力の安定性を向上させる。
【0022】
また、この発明にかかる光増幅器は、上記発明において、前記制御実行手段は、少なくとも2波の前記光信号が多重された時の前記入力する光パワーを前記下限の閾値として設定し、前記レベル制御手段は、前記光増幅器から出力される光信号の光パワーが2波分の一定出力レベルになるようにレベル制御を行い、また前記制御実行手段は、安全規格に基づいて前記上限の閾値を設定し、前記レベル制御手段は、前記光増幅器から出力される光信号の光パワーが前記安全規格で設定されるパワーの上限値以下の一定出力レベルになるようにレベル制御を行うことを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、下限の第1の閾値X2以下の光パワーまたは上限の第2の閾値X3以上の光入力パワーを含む段階的な閾値を設定し、光出力パワーのレベルが下限値または上限値を超えるようになるのを防いで、光出力を安定状態にする。
【0024】
また、この発明にかかる光増幅器は、上記発明において、前記制御実行手段は、前記光信号が2波の時から安全基準で設定された時の前記光増幅器の出力ダイナミックレンジで制御を実行させることを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、OFAの出力ダイナミックレンジを狭くなるように制御することで、初期電流値から目標値までの光パワー出力の変化量が小さくなり、結果的に立ち上がりまでの時間が速くなる。
【0026】
この発明の請求項7では、異なる波長からなる複数の光信号を波長多重して伝送させる光通信システムにおいて、前記光信号のパワーを増幅して出力する請求項1〜6の少なくとも一つの光増幅器を備えたことを特徴とする光通信システムが提供される。
【0027】
この発明によれば、光通信システムに請求項1〜6の少なくとも一つの光増幅器を用いて伝送チャネルの増減に伴う光信号の伝送品質の劣化を防止するとともに、安全性を向上させる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる光増幅器およびその光増幅器を用いた光通信システムの好適な実施の形態を説明する。なお、以下の図において、図10の構成部分と同様な構成部分に関しては、説明の都合上、同一符号を付記するものとする。
【0029】
(実施例1)
図2は、この発明にかかる光増幅器の実施例1の構成を示す構成図である。図において、この実施例では、図10の従来例のOFA11、光カプラ12,13、PD14,15、AGC回路16、LD17の他に、OFA11からの光出力パワーのレベルを制御するALC18と、制御実行部19とから構成されている。
【0030】
制御実行部19は、PD14で検出されるOFA11への光入力パワーのレベル(光入力レベル)を閾値に設定している。この実施例では、図1に示すように、例えば光入力レベルX2をこの発明の第1の閾値に、光入力レベルX3をこの発明の第2の閾値に設定している。制御実行部19は、PD14で検出される光入力レベルがX2以下(つまり光入力レベルX1〜X2間)の場合および光入力レベルがX3以上(つまり光入力レベルX3〜X4間)の場合には、ALC回路18によって光出力パワーが一定値Y2,Y1となるように、励起LD17の駆動電流を制御させる。
【0031】
また、この制御実行部19は、図1に示すように、この光入力レベルが上記の光入力レベル以外(つまり光入力レベルX2〜X3間)の場合には、AGC回路16によってOFA11の利得が一定値となるように、励起LD17の駆動電流を制御させる。
【0032】
次に、この光増幅器の制御動作を図3のフローチャートに基づいて説明する。図において、制御実行部19は、PD14で検出される光入力レベルをモニタしており(ステップ101)、このモニタした光入力レベルが閾値レベルX2以下かどうか判断する(ステップ102)。
【0033】
ここで、この光入力レベルが閾値レベルX2以下の場合には、制御実行部19は、光入力レベルがX1〜X2間と判断して(ステップ103)、ALC回路18を選択して駆動させる(ステップ104)。この選択されたALC回路18は、駆動すると、PD15のモニタ情報から光出力が一定値の光出力パワーY2になるように、励起LD17の駆動電流を制御する(ステップ105)。
【0034】
また、ステップ102において、モニタした光出力パワーがX2以下でない場合には、次に制御実行部19は、このモニタした光入力レベルがX3以上かどうか判断する(ステップ106)。
【0035】
ここで、この光入力レベルが閾値レベルX3以上でない場合には、このモニタした光入力レベルがX2〜X3間と判断して(ステップ107)、AGC回路16を選択して駆動させる(ステップ108)。この選択されたAGC回路16は、駆動すると、PD14とPD15のモニタ情報から光出力の差を求め、この出力差からOFA11の利得が一定値になるように、励起LD17の駆動電流を制御する(ステップ109)。
【0036】
また、ステップ106において、モニタした光出力パワーがX3以上の場合には、このモニタした光入力レベルがX3〜X4間と判断して(ステップ110)、ALC回路16を選択して駆動させる(ステップ111)。この選択されたALC回路16は、駆動すると、PD15のモニタ情報から光出力が一定値の光出力パワーY1になるように、励起LD17の駆動電流を制御する(ステップ112)。
【0037】
ここで、例えばこの光増幅器を、伝送波長帯域が1.55μm帯の光通信方式に用いる場合の一例を、図4のOFA11の光入力パワーと光出力パワーの関係に基づいて説明する。発明が解決しようとする課題でも述べたように、1波から2波のチャネル増設を行う場合、増幅後1波当たりの光パワーは、一時的に3dBm減少してしまい光信号の品質を劣化させる要因となる。
【0038】
この発明では、これを防止するために、図4に示すように1波しか入力されないX1(−30dBm)〜X2(−27dBm)間では、常に2波分の光出力パワーのレベルY2を−17DBmに設定してALC制御によって光信号を出力できるように構成しておく。これにより、図5に示すように、1波から2波へのチャネル増設がなされて、一時的に光出力パワーが−17dBmから3dBm減少しても、最低レベルの光出力Y3の−20dBmは確保されるので、光信号の品質劣化を十分防止することができる。
【0039】
また、入力ダイナミックレンジの広いOFAでは、シャットダウンからの立ち上がりは、図14の従来例に示したように、最低レベルの光出力Y3=−20dBmから目標の光レベルに立ち上がるため、立ち上がり時間Bは遅くなってしまう。これに対して、この実施例では、図4に示したように、光出力パワーの最低レベルY2を−17dBmに設定して、最大レベルY1を10dBmに設定した。なお、最大レベルを10dBmとした理由は、安全機能が規定されていない安全規格のクラス1の光出力パワーに適用させるためである。
【0040】
また、この実施例では、OFAの出力ダイナミックレンジが、従来例のOFAの出力ダイナミックレンジより狭くなるので、励起LDにおける初期電流値での光出力−17dBm〜目標値の10dBmまでの変化量が小さくなる。従って、この実施例では、図14に示した従来例の立ち上がり時間Bと比べて、図6に示すように、最低の光レベルから目標値の光レベルへの変化に要する時間も短くなり、この結果、立ち上がり時間Aが短く、かつ立ち上がりが速くなるという効果を奏する。
【0041】
また、この実施例では、OFAへの光入力パワーが低い時に、光出力パワーを高く設定してALC回路による制御を行うことで、励起LDの駆動電流が多く流れることになり、これによって光出力を安定させて出力させることが可能となった。
【0042】
また、この実施例では、図4に示すように、OFAの光入力パワーが0dBmを超えて入力されても、ALC回路の制御が働くため、光出力パワーが最大光出力10dBm以下となるので、安全規格のクラス1で規定された出力以下となって運用上の安全を確保することができる。
【0043】
(実施例2)
図7は、この発明にかかる光増幅器の実施例2の構成を示す構成図である。図において、実施例1と異なる点は、AGC回路16を用いずにALC回路18のみを用いて光出力パワーを制御する点であり、制御実行部19がOFA11に入力する光入力パワーに応じて複数の閾値を設定しており、PD14で検出された光入力パワーに基づいて、OFA11から出力される光出力パワーを段階的に一定の出力パワーになるように、ALC回路18によって励起LD17の駆動電流を制御している。
【0044】
すなわち、この実施例では、図8のOFAの光入力パワーと光出力パワーの関係の図に示すように、制御実行部19は、光入力パワーが下限の第1の閾値X2以下(X1〜X2間)の場合には、実施例1と同様に、ALC回路18によって光出力パワーがY2の一定値になるように、励起LD17の駆動電流を制御させている。また、制御実行部19は、光入力パワーが閾値X5以下(X2〜X5間)の場合には、ALC回路18によって光出力パワーがY5の一定値になるように、励起LD17の駆動電流を制御させている。また、制御実行部19は、光入力パワーが閾値X6以下(X5〜X6間)の場合には、ALC回路18によって光出力パワーがY6の一定値になるように、励起LD17の駆動電流を制御させている。さらに、制御実行部19は、光入力パワーが上限の第2の閾値X3以上(X3〜X4間)の場合には、実施例1と同様に、ALC回路18によって光出力パワーがY1の一定値になるように、励起LD17の駆動電流を制御させている。
【0045】
このように、この実施例では、制御実行部が光入力パワーに応じて複数の閾値を設定しており、PDで検出された光入力パワーに基づいて、ALC回路が光出力パワーを段階的に一定の出力パワーになるように制御するので、実施例1と同様の効果を得るとともに、実施例1で用いられたAGC回路が不必要となるので、光増幅器の部品点数が少なくなって回路構成が簡単になり、製作コストを削減することが可能となる。
【0046】
(実施例3)
図9は、この発明にかかる光増幅器を用いた光通信システムの一実施例の構成を示す構成図である。図において、光通信システムは、光ファイバ10と、この光ファイバ10の両端に接続された送信局20および受信局30と、この光ファイバ10上の任意の位置に設けられたこの発明にかかる光増幅器40,41とから構築されている。
【0047】
この送信局20は、異なる波長の光信号を出力する光送信器21,22と、この光信号を波長多重してWDM信号光を光ファイバ10に送出するWDM装置23とから構成されている。この受信局30は、光ファイバ10から入力するWDM信号光を波長分割して波長の異なる光信号を出力するWDM装置31と、これら光信号を受光する光受信器32,33とから構成されている。
【0048】
このシステムにおいて、光送信器22と光受信器33は、増設された機器であり、このシステム構成は、1波の光の運用状態から2波目の光を新たに追加運用させる場合を示している。従来の光増幅器を40,41の光増幅器に用いた場合には、増設した光送信器22を起動させると、送出される光信号の光パワーが同じであり、光増幅器40,41は1波分の駆動電流によって駆動するので、一時的に光出力パワーが3dBm低下してしまい、光信号の伝送品質の劣化につながってしまう。
【0049】
そこで、この発明の実施例1および2に示した光増幅器をこのシステムに用いる場合には、1波の光の運用時に光出力パワーを予め2波分の光出力パワーに設定しておき、2波目の光送信器22が増設された時には、光出力パワーが3dBm減少するが、最低レベルの光出力−20dBmは確保されるので、光信号の品質劣化を十分防止することができる。
【0050】
このように、この発明にかかる光増幅器を光通信システムに用いれば、光送信器が増設され、チャネル数が追加されても最低レベルの光出力は確保されるので、光信号の品質劣化が防止され、良好な光通信を行うことができる。
【0051】
この発明は、これら実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の請求項1、2では、下限の第1の閾値以下の光パワーまたは上限の第2の閾値以上の光パワーが光増幅器に入力される時には、レベル制御手段によって光信号の出力レベルを一定制御し、光パワーがそれ以外の第1と第2の閾値間では、利得制御手段によって光信号の光パワーに対する利得を制御して、光出力が初期閾値付近になるのを防いで、光出力を安定状態にするので、伝送チャネルの増減に伴う光信号の伝送品質の劣化を防止するとともに、安全性を向上させることができる。
【0053】
また、この発明の請求項3では、少なくとも2波の光信号が多重された時の光入力パワーを第1の閾値として設定し、レベル制御手段は、下限の制御においては、前記光増幅器から出力される光信号の光パワーが2波分の一定出力レベルになるようにレベル制御を行うので、出力が初期閾値付近になるのを防いで、光出力を安定状態にして、伝送チャネルの増減に伴う光信号の伝送品質の劣化を防止する。また、上限の制御においては、前記光増幅器から出力される光信号の光パワーが前記安全規格で設定される光パワーの上限値以下の一定出力レベルになるようにレベル制御を行うので、光出力の安全性を向上させることができる。
【0054】
また、この発明の請求項4では、光入力パワーに応じて複数の閾値を設定し、検出された光入力パワーに基づいて、ALCが光増幅器に入力する光信号の光出力パワーを段階的に制御して、一定の出力パワーが得られので、光出力が初期閾値Y3付近になるのを防いで、光出力の安定性を確保、向上させることができる。
【0055】
また、この発明の請求項5では、下限の第1の閾値以下の光パワーまたは上限の第2の閾値以上の光入力パワーを含む段階的な閾値を設定し、光出力パワーのレベルが下限値または上限値を超えるようになるのを防ぐので、チャネルの増減に伴う光信号の伝送品質の劣化を防止するとともに、光出力の安全性を向上させることができる。
【0056】
また、この発明の請求項6では、光増幅器の出力ダイナミックレンジを狭くなるように制御することで、初期電流値から目標値までの光パワー出力の変化量が小さくなり、この結果、シャットダウン時などに光パワーの立ち上がりまでの時間が速くなる。
【0057】
また、この発明の請求項7では、光通信システムに請求項1〜6の少なくとも一つの光増幅器を備えたので、伝送チャネルの増減に伴う光信号の伝送品質の劣化を防止するとともに、光出力の安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】OFAの制御を説明するためのOFAの光入力パワーと光出力パワーの関係を概略的に示す図である。
【図2】この発明にかかる光増幅器の実施例1の構成を示す構成図である。
【図3】図2に示した光増幅器の制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】図2に示したOFAの光入力パワーと光出力パワーの関係を示す図である。
【図5】チャネル数が増加した場合の実施例の光増幅器から出力される光レベルの状態変化を示す状態変化図である。
【図6】図2に示した光増幅器のシャットダウン解除時からの立ち上がり時間を示す光レベルの図である。
【図7】この発明にかかる光増幅器の実施例2の構成を示す構成図である。
【図8】図7に示したOFAの光入力パワーと光出力パワーの関係を示す図である。
【図9】この発明にかかる光増幅器を用いた光通信システムの一実施例の構成を示す構成図である。
【図10】従来の光増幅器の構成を示す構成図である。
【図11】図10に示したOFAの光出力パワーと光入力パワーの関係を示す図である。
【図12】半導体レーザの電流−光出力特性を示す特性図である。
【図13】チャネル数が増加した場合の従来の光増幅器から出力される光レベルの状態変化を示す状態変化図である。
【図14】図10に示した光増幅器のシャットダウン解除時からの立ち上がり時間を示す光レベルの図である。
【符号の説明】
10 光ファイバ
12,13 光カプラ
14,15 PD
16 AGC回路
17 LD
18 ALC回路
19 制御実行部
20 送信局
21,22 光送信器
23,31 WDM装置
30 受信局
32,33 光受信器
40,41 光増幅器

Claims (7)

  1. 光信号に対する利得を制御する利得制御手段と、該光信号の出力レベルを制御するレベル制御手段とを有し、該利得制御手段およびレベル制御手段の制御によって波長多重された光信号の光パワーを増幅して出力する光増幅器において、
    前記光増幅器に入力する光パワーを検出する検出手段と、
    前記入力する光パワーに対して安全規格に基づく上限の閾値が設定され、前記検出手段で検出された光パワーが前記閾値以上の時に前記レベル制御手段による制御を実行させ、それ以外の時には、前記利得制御手段による制御を実行させる制御実行手段を備えたことを特徴とする光増幅器。
  2. 前記制御実行手段は、前記上限の閾値とともに、前記入力する光パワーに対して下限の閾値を設定し、前記検出手段で検出された光パワーが前記下限の閾値以下の時および前記上限の閾値以上の時に前記レベル制御手段による制御を実行させ、それ以外の時には、前記利得制御手段による制御を実行させることを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
  3. 前記制御実行手段は、少なくとも2波の前記光信号が多重された時の前記入力する光パワーを前記下限の閾値として設定し、前記レベル制御手段は、前記光増幅器から出力される光信号の光パワーが2波分の一定出力レベルになるようにレベル制御を行い、また前記制御実行手段は、安全規格に基づいて前記上限の閾値を設定し、前記レベル制御手段は、前記光増幅器から出力される光信号の光パワーが前記安全規格で設定される光パワーの上限値以下の一定出力レベルになるようにレベル制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の光増幅器。
  4. 光信号の出力レベルを制御するレベル制御手段を有し、該レベル制御手段の制御によって波長多重された光信号の光パワーを増幅して出力する光増幅器において、
    前記光増幅器に入力する光パワーを検出する検出手段と、
    前記入力する光パワーに対して安全規格に基づく上限の閾値が設定され、前記検出手段で検出された光パワーが前記閾値以上の時に前記レベル制御手段による制御を実行させるとともに、それ以外の時には、前記光増幅器に入力する前記光信号の光パワーに応じて複数の閾値を設定し、前記検出手段で検出された前記光パワーに基づいて、前記光増幅器から出力される光信号の光パワーを段階的に一定の出力パワーになるように、前記レベル制御手段による制御を実行させる制御実行手段と、
    を備えたことを特徴とする光増幅器。
  5. 前記制御実行手段は、少なくとも2波の前記光信号が多重された時の前記入力する光パワーを前記下限の閾値として設定し、前記レベル制御手段は、前記光増幅器から出力される光信号の光パワーが2波分の一定出力レベルになるようにレベル制御を行い、また前記制御実行手段は、安全規格に基づいて前記上限の閾値を設定し、前記レベル制御手段は、前記光増幅器から出力される光信号の光パワーが前記安全規格で設定されるパワーの上限値以下の一定出力レベルになるようにレベル制御を行うことを特徴とする請求項4に記載の光増幅器。
  6. 前記制御実行手段は、前記光信号が2波の時から安全基準で設定された時の前記光増幅器の出力ダイナミックレンジで制御を実行させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の光増幅器。
  7. 異なる波長からなる複数の光信号を波長多重して伝送させる光通信システムにおいて、
    前記光信号のパワーを増幅して出力する請求項1〜6の少なくとも一つの光増幅器を備えたことを特徴とする光通信システム。
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