JP3933340B2 - Multi-channel QCM sensor device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水晶振動子の電極表面を試料ガスや試料溶液に晒したときの水晶振動子の発振周波数やインピーダンス等の電気的特性の変化から電極表面での試料の成分を検知・定量するQCM(Quartz Crystal Microbalance)センサデバイスに係り、特に同じ試料から複数の成分を同時に検知・定量するのに適したマルチチャンネルQCMセンサデバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
化学・生化学の分野において、反応量や生成物質量を定量することは重要なことであるが、極めて微量の反応量に対して十分な検出感度を得ることは難しかった。
【0003】
近年、ATカット水晶振動子を用いてマイクロバランス原理を応用したケミカル及びバイオセンサが注目を集めている。ATカット水晶振動子は、その主共振周波数が振動子の板厚と反比例する。この場合、水晶振動子の電極面に試料成分が成膜したり、あるいは物質の吸着が起きると表面に存在する物質の単位平面積当たりの重量に対応した周波数のシフトが起きる。
【0004】
QCMセンサは、上記の周波数シフト現象を応用したもので、ATカット水晶振動子は広い温度範囲において周波数が安定しているため、安定した検出感度が期待でき、条件が揃えば1〜10ngの吸着物質の検出がリアルタイムで可能である。以下に吸着物質量と周波数のシフト量の関係を示す。
【0005】
まず、ATカット水晶振動子の共振周波数は、下記の(1)、(2)式で表わされる。
【0006】
【数1】
【0007】
ここで、f0:水晶振動子の主共振周波数、ν:水晶中での音速、tq:水晶の厚さ、μq:せん断弾性定数、ρq:水晶の密度である。
【0008】
この主共振周波数f0を持つ水晶振動子の表面に生じる質量変化Δmは、主共振周波数と水晶の厚さの関係式を展開してSauerbreyの(3)式のようになる。
【0009】
上記の(3)式において、Δfは質量付加による周波数変化、Apiezoは電気的有効面積、Cfは全体感度である。これを液中で使用する際に、Δfは液の粘度と密度にも影響されるため、(4)式のように書き直される。
【0010】
ここで、ηLは溶液の粘性率、ρLは溶液の密度、ω0=2πf0である。また、全体感度Cfは(5)式で表わされる。
【0011】
上記の(5)式から分るように、全体感度Cfを上げるには主共振周波数f0を上げることが重要となる。また、全体感度Cf自身も周波数の関数であるから、実際に周波数のずれ量Δfは主共振周波数f0の3/2乗に依存することになる。
【0012】
従って、センサとして用いる水晶振動子の主共振周波数を高くするほど、高感度のセンサとすることができる。例えば、図5は、15wt%(重量パーセント)のグルコース溶液に浸した水晶振動子の周波数シフト量Δfを主共振周波数f0の変化に対してプロットしたものである。主共振周波数f0が高ければ同じ電極表面の吸着量に対して共振周波数のずれが大きく取れることが分る。
【0013】
上記のように、ATカット水晶振動子は、厚みすべりのモードを使用しているため、主共振周波数f0はその厚みtqと反比例する。また、水晶振動子は、十分なγ値(水晶振動子の等価回路では並列容量と直列容量の比、通常はATカットで250ぐらいで少ない程よい)を得るためには電極有効面積も周波数に比例して小さくする必要がある。以上の理由で高周波用の水晶振動子は電極面積が小さく、しかも水晶厚の薄いものが必要となる。
【0014】
一方、QCMセンサを実現するには、共振周波数を正確に測り、なおかつ振動子表面は試料ガスあるいは試料溶液に晒すという条件を満たすため、図6に示すように、水晶振動子1を容器2内に保持させ、試料に晒す振動子表面のみを露出させてその周辺をOリング3等でシールし、水晶振動子の電極1A,1Bからリード線を使って発振回路またはインピーダンス測定回路4に接続する装置構成になる。
【0015】
上記のような構成になるQCMセンサは、その水晶振動子を高周波に対応した薄い水晶基板とする場合、シール部にかかる応力により基板が歪んだり割れたりするため、高周波のセンサデバイスは実用化が難しかった。しかし、Zuxuan Lin等により単一セルでエッチングにより基板の中央部のみを薄くする方法でQCMセンサデバイスを作製する方法が提案されている。この場合、水晶振動子の枠にあたる部分は従来用いられていた5〜6MHz相当(0.3mm程度)の厚みを持っており、シールによって大きな歪みを発生することもない。また、薄板化された部分は電極面積を十分に小さく取ってエネルギートラップが起こっているため、枠の影響を受けにくくすることができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような方法でセンサ感度を上げるQCMセンサが実現されるが、従来のQCMセンサデバイスは何れも1セル内に1つのセンサしか配置されていない。したがって、従来のQCMセンサは、1サンプルから一度に1つの成分の測定しか行なえない。
【0017】
このことは、例えば、複数の成分を含む試料溶液から各成分を検知・定量するには、成分毎にそれを検知・定量できるセルを用意し、1セル1サンプルという制約された測定になり、複数の成分測定にはそれだけ測定時間が長くかかるし、測定コストも高くなるという問題がある。
【0018】
測定時間を短縮しようとするものとして、マルチチャンネルタイプのQCMセンサがある。このセンサは、基板ホルダーに複数の水晶振動子を取り付け、各水晶振動子上にプローブを移動操作し、各水晶振動子での試料成分のデータを得る装置構成になる。
【0019】
しかし、このマルチチャンネルタイプのQCMセンサは、プローブの移動操作による電界印加になり、プローブと各水晶振動子の相対位置のずれが発振周波数やインピーダンスを変化させてしまう。このため、従来のマルチチャンネルタイプQCMセンサは、水晶振動子の共振周波数等の測定条件を正確に維持するための装置構成が難しく、結果的に安定した測定が望めないという問題がある。
【0020】
したがって、本発明は、センサ部をマルチチャンネル化しながら安定した測定を可能にし、しかもセンサ部の主共振周波数を高周波化することにより高精度測定を可能にしたマルチチャンネルQCMセンサデバイスを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
従来の技術で述べたように、高感度なセンサを得るためには、基板厚を薄くした高周波振動子を用いる必要があるが、機械的強度から薄板化が制約される。例えば、5MHz位の主共振周波数を持つものでは、図6のように、試料雰囲気を測定回路部分から分離を行なうためにシールドを施す場合、水晶基板の割れや歪みを少なくするためには、少なくとも0.25mm以上の基板厚が必要となる。
【0022】
また、従来のQCMセンサデバイスは1サンプルから一度に1つの成分の測定しか行なえない。
【0023】
このような課題を解決するQCMセンサデバイスとして、本願出願人等はマルチチャンネル化したQCMセンサデバイスを既に提案している。
【0024】
このマルチチャンネルQCMセンサデバイスは、図7に平面図(a)と断面図(b)で示すように、水晶基板10の周辺部は厚くしてその機械強度を確保し、4チャンネル分の電極11A,11B,11C,11Dとそれらの裏面電極12A,12B,12C,12Dが形成される振動子部分を水晶基板10の両面からエッチング処理で薄くした構造とすることで高周波化を図る。
【0025】
例えば、5MHZ位の主共振周波数をもつ厚みにした1インチ角の基板の両面に、各電極膜の形成部分を主共振周波数が10MHZ以上になる厚みにまでエッチングした構造とする。
【0026】
また、上記のマルチチャンネル構造の各電極11A〜11Dには、検知・定量しようとするサンプルの成分毎に異なるレセプターを固定化することにより、1サンプルで電極別に異なる成分を一度に検知・定量することを可能にし、しかも、従来のプローブの移動操作機構を不要にする。
【0027】
例えば、試料に晒される側の電極11A〜11Dの表面には、試料から検知・定量しようとする成分に応じた互いに異なるレセプターが形成される。例えば、電極11Aには「はしか」のウイルスを検知・定量するための「抗はしかウイルス抗体」が固定化され、電極11Bにはインフルエンザの抗体を検知・定量するためのインフルエンザ抗原が固定化されることで、異なるウイルスの検知・定量を一度に行うことができる。
【0028】
ここで、QCMセンサデバイスは、電極面を試料溶液に晒して検知・定量測定を行った後、次回の測定に備えて試料に晒された電極をもつ基板面の洗浄を必要とする。この洗浄は、例えば、電解液から銀等を電極面に析出させた場合、析出したときと逆方向に電流を流し、析出した物質等を電極面から離脱させる。その後、酸性溶液(例えばフッ酸)により水晶基板面を洗浄する。
【0029】
この洗浄において、上記のマルチチャンネルQCMセンサデバイスは、電極11A〜11D部が掘り下げられた構造のため、前回の測定に使用された試料溶液や試料ガス及び析出された試料成分を完全に除去するのが難しくなる。特に、マルチチャンネルQCMセンサデバイスでは、多チャンネル化を図るほど、基板面に多数箇所で凹凸部が形成され、完全な洗浄が一層難しくなる。これら電極面等への成分の残留は次回の測定精度に影響を及ぼす恐れがある。
【0030】
そこで、本発明は、マルチチャンネルQCMセンサデバイスにおいて、試料に晒される基板面を平坦構造とすることでその面の洗浄を確実、容易にしたもので、以下の構成を特徴とする。
【0031】
(第1の発明)
水晶基板の表面に複数の電極を隣接させて形成し、各電極の裏面に対向電極を形成し、水晶基板の一方の面の電極表面を試料ガスや試料溶液に晒したときの各電極別の主共振周波数の変化またはインピーダンスの変化から試料の成分を各電極別に検知・定量するマルチチャンネルQCMセンサデバイスにおいて、
前記水晶基板は、試料に晒される面を縁部を残して掘り下げ、その外周部が電極形成部よりも高くなる平坦面を有し、この平坦面に複数の電極を形成し、この掘り下げた平坦面を試料溜めとした構造とし、この裏面の対向電極が形成される面を掘り下げた凹部をもつ構造としたことを特徴とする。
【0033】
(第2の発明)
水晶基板の表面に複数の電極を隣接させて形成し、各電極の裏面に対向電極を形成し、水晶基板の一方の面の電極表面を試料ガスや試料溶液に晒したときの各電極別の主共振周波数の変化またはインピーダンスの変化から試料の成分を各電極別に検知・定量するマルチチャンネルQCMセンサデバイスにおいて、
前記水晶基板は、試料に晒される面を縁部を残して掘り下げ、その外周部が電極形成部よりも高くなる平坦面を有し、この掘り下げた平坦面を試料溜めとした構造とし、この裏面の対向電極が形成される面を掘り下げた凹部をもつ構造とし、一方の面に形成する電極を1つの共通電極としたことを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態を示すマルチチャンネルQCMセンサデバイスの平面図(a)と断面図(b)であり、4チャンネル構成の場合である。
【0036】
水晶基板20は、4角形で一様な厚みを持つATカット水晶で構成される。水晶基板20の表裏面には、その四方に対向して円形の電極(金や白金など)21A〜21Dと、その裏面電極22A〜22Dが形成され、各電極21A〜21D、22A〜22Dはそれぞれリード線23A〜23D等で基板周辺の端子に引き出される。
【0037】
なお、水晶基板20の電極形成面の厚みは、前記の式(1)(2)に従った主共振周波数f0(5MHZや10MHZ)に応じて決定される。また、電極の面積は前記の式(3)〜(5)での感度を決める要素として決定される。
【0038】
このような構造のセンサデバイスを使ったマルチチャンネルQCMセンサを構成するには、前記の図6と同様に、一方の面を試料に晒す構造にされる。この試料に晒される側の電極21A〜21Dの表面には、試料から検知・定量しようとする成分に応じた互いに異なるレセプターが形成される。
【0039】
また、各電極21A〜21D、22A〜22Dから引き出された端子は、個別の発振回路またはインピーダンス測定回路に接続または1つの発振回路またはインピーダンス測定回路に時分割で切り替え接続され、電極21A〜21D側が試料に晒された場合の発振周波数変化またはインピーダンス変化が個々に計測される。
【0040】
ここで、本実施形態のマルチチャンネルQCMセンサデバイスが図7と異なる部分は、試料に晒される電極21A〜21Dを形成する水晶基板面は平坦にされ、裏面に形成する電極22A〜22D側の水晶基板面は主振動周波数の関係から掘り下げた凹部をもつ構造にされる。
【0041】
この構造により、マルチチャンネルQCMセンサデバイスを使った測定では、水晶基板20は電極21A〜21Dの形成面が試料に晒される。そして、測定後の水晶基板20の洗浄は、電極21A〜21Dの形成面に対して行う。この洗浄に際して、電極21A〜21Dの形成面は、凹凸部のない平坦構造になるため、試料成分等の残留物を完全に取り除くのが容易になる。
【0042】
図2は、本発明の他の実施形態を示すマルチチャンネルQCMセンサデバイスの平面図(a)と断面図(b)であり、4チャンネル構成の場合である。
【0043】
同図が図1と異なる部分は、試料に晒される水晶基板面に形成する電極を1つの共通電極21とした点にある。
【0044】
この共通電極21は、一か所のリード線23で基板周辺の端子に引き出される。また、共通電極21は、その裏面電極22A〜22Dに対向する部分に、試料から検知・定量しようとする成分に応じた互いに異なるレセプターが境界を有して形成される。
【0045】
本実施形態においても、前記の図1のものと同様に、洗浄に際して、共通電極21の形成面は、凹凸部のない平坦構造になるため、試料成分等の残留物を完全に取り除くのが容易になる。
【0046】
これに加えて、本実施形態では、水晶基板面に電極を形成するのに、一方の面には1つの共通電極21の形成で済み、製造が容易になる。すなわち、電極の形成は、水晶基板の一面に金を蒸着した後、フォトリソグラフィー法や化学エッチング法などにより各チャンネルのパターニングを行うが、共通電極の形成にはパターニングが不要となり、裏面電極のみパターニングすることで済む。
【0047】
また、本実施形態では、測定に際して、電極から引き出された端子を、個別の発振回路またはインピーダンス測定回路に接続または1つの発振回路またはインピーダンス測定回路に時分割で切り替え接続するのに、共通電極21から引き出された端子は1カ所になり、これら接続又は切り替え接続が容易になる。
【0048】
さらにまた、本実施形態では、試料に晒される水晶基板面のほぼ全面が共通電極(金電極)21で覆われているため、試料と水晶基板が直接に接触することがなく、水晶基板をその汚染や腐食から保護することが可能である。
【0049】
以上のような構造(図1、図2)としたマルチチャンネルQCMセンサデバイスは、試料に晒される面が平坦構造になるため、図7の構造に比べてその洗浄が容易であるが、平坦構造であるがために振動が基板面全体に伝搬し、チャンネル間の干渉の有無やチャンネル毎の定量性が低下することが予想されるが、これら干渉の発生や定量性の低下は起きないことを実験で確認した。
【0050】
この実験に使用したマルチチャンネルQCMセンサデバイスは、図7及び図1、図2の4チャンネル構造で、水晶基板20の厚さは227μm、電極形成部(凹部)の厚さが167μmで直径が8mm、電極の直径が4.5mm(共通電極は全面)とし、各チャンネルの共振周波数が10MHZのものとした。
【0051】
そして、各チャンネルに水を滴下したり、あるいは電解液中で銀を電気化学的に析出させるなどしてチャンネル間の干渉の有無や定量性について調べた。このためのインピーダンス測定はネットワークアナライザを用い、発振周波数については発振器と周波数カウンタを用いた。以下、チャンネル間の干渉等について個別に説明する。
【0052】
(1)チャンネル間の干渉
図7及び図1、図2の構造で、上記の形状のセンサデバイスについて、チャンネルA〜Dのいずれかに水を滴下したときの、チャンネルAのインピーダンス特性の変化を観測した。その結果、下記の表に示すように、チャンネルAに水を滴下したときのみ、共振周波数の変化ΔF及び等価回路の抵抗値の変化ΔR1などにノイズレベルを越える変化がみられ、他のチャンネルに水を滴下した場合にはチャンネルAには変化が見られなかった。また、図1および図2のセンサデバイスは、図7のものとでは差異が少なく、振動が他のチャンネルに伝搬せず、チャンネル間の干渉がないことが確認された。
【0053】
【表1】
【0054】
(2)チャンネル毎の定量性
0.2M過塩素酸を含む1mM硝酸銀水溶液中で、チャンネルA〜Dのいずれかに銀を析出させ(定電流:1μA)、チャンネルAにおけるインピーダンス特性、あるいは発振周波数の変化を測定した。
【0055】
その結果、図3に示すように、チャンネルAに電解析出させたときのみ、周波数等の変化を観測することができた。また、このときの周波数変化は、Sauerbreyの式から予測される値(理論値)とほぼ一致した。
【0056】
これらのことから、図1、図2の構造のセンサデバイスは、図7のものと同様に、各チャンネルは独立した振動子として質量変化の定量的評価に使用できることが確認された。
【0057】
図4は、本発明の他の実施形態を示すマルチチャンネルQCMセンサデバイスの平面図(a)と断面図(b)であり、4チャンネル構成の場合である。
【0058】
同図が図1と異なる部分は、試料に晒される側の水晶基板面を縁部を残して掘り下げた平坦面に電極21A〜21Dを形成した点にある。
【0059】
本実施形態は、水晶基板の表裏面に対向させて形成する電極のうち、試料に晒される電極の形成部分を掘り下げた構造とし、この掘り下げ部分を試料溜めにするものである。
【0060】
本実施形態は、測定対象試料が溶液になる場合に適用できるものであり、電極21A〜21Dの形成部に試料溜めができるよう基板面を縁部を残して掘り下げ、その外周部が電極形成部よりも高くなる構造としている。
【0061】
以上の構造になるマルチチャンネルQCMセンサデバイスにおいては、前記の実施形態の構造に比べて、試料に晒される面には基板周辺部で凹部が形成されるが、電極間には凹凸部がなく、図7のものに比べてその洗浄が容易になる。
【0062】
しかも、縁部の作用により、基板上の試料溶液が基板周辺に流れ出すことを防止できる。また、基板周辺に付着する電極接着剤等が試料溶液に混入したり反応するのを防止できる。
【0063】
なお、試料溜めをもつ構造は、図2の構造のものにも適用できる。つまり、共通電極21を形成する面を試料溜めができる深さまで掘り下げた構造とすることができる。
【0064】
以上までの各実施形態において、試料に晒されない電極側を1つの共通電極にして同等の作用効果を得ることができる。例えば、図1の構造において裏面電極22A〜22Dを1つの共通電極とすること、図2の構造において試料に晒される面にチャンネル毎の電極を設け、裏面電極を1つの共通電極とすること、図4の構造において裏面電極22A〜22Dを1つの共通電極とすることができる。
【0065】
また、実施形態では、4チャンネルの場合を示すが、9チャンネルなど多チャンネルQCMセンサデバイスとすることができる。
【0066】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、試料に晒される電極形成部の面を平坦構造にしたため、試料に晒された電極形成部の洗浄が確実、容易になり、しかも、平坦構造にしてチャンネル間の干渉が発生することなく、定量性にも影響なく、各チャンネルを独立した振動子とすることができ、高精度の繰り返し測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すマルチチャンネルQCMセンサデバイス。
【図2】本発明の他の実施形態を示すマルチチャンネルQCMセンサデバイス。
【図3】実施形態における周波数変化の測定結果。
【図4】本発明の他の実施形態を示すマルチチャンネルQCMセンサデバイス。
【図5】QCMセンサによる周波数シフト特性の例。
【図6】QCMセンサデバイスの収納装置の例。
【図7】本発明に係るマルチチャンネルQCMセンサデバイス。
【符号の説明】
10、20…水晶基板
11A〜11D、21A〜21D…試料に晒される電極
12A〜12D、22A〜22D…裏面電極
21…共通電極[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention provides a QCM for detecting and quantifying a sample component on an electrode surface from a change in electrical characteristics such as an oscillation frequency and impedance of the crystal resonator when the electrode surface of the crystal resonator is exposed to a sample gas or a sample solution. The present invention relates to a (Quartz Crystal Microbalance) sensor device, and more particularly to a multi-channel QCM sensor device suitable for simultaneously detecting and quantifying a plurality of components from the same sample.
[0002]
[Prior art]
In the field of chemistry and biochemistry, it is important to quantify the amount of reaction and the amount of product, but it has been difficult to obtain sufficient detection sensitivity for a very small amount of reaction.
[0003]
In recent years, chemical and biosensors that apply the microbalance principle using AT-cut quartz resonators have attracted attention. The main resonance frequency of the AT cut crystal resonator is inversely proportional to the plate thickness of the resonator. In this case, when a sample component is formed on the electrode surface of the crystal resonator or adsorption of a substance occurs, a frequency shift corresponding to the weight per unit plane area of the substance existing on the surface occurs.
[0004]
The QCM sensor is an application of the frequency shift phenomenon described above. Since the AT-cut quartz resonator has a stable frequency over a wide temperature range, a stable detection sensitivity can be expected. Substance detection is possible in real time. The relationship between the amount of adsorbed material and the amount of frequency shift is shown below.
[0005]
First, the resonance frequency of the AT cut crystal resonator is expressed by the following equations (1) and (2).
[0006]
[Expression 1]
[0007]
Here, f 0 is the main resonance frequency of the crystal resonator, ν is the speed of sound in the crystal, t q is the thickness of the crystal, μ q is the shear elastic constant, and ρ q is the density of the crystal.
[0008]
The mass change Δm generated on the surface of the crystal resonator having the main resonance frequency f 0 is expressed by the Sauerbrey equation (3) by developing the relational expression between the main resonance frequency and the thickness of the crystal.
[0009]
In the above equation (3), Δf is a frequency change due to mass addition, A piezo is an electrical effective area, and C f is an overall sensitivity. When this is used in the liquid, Δf is also affected by the viscosity and density of the liquid, and thus is rewritten as in equation (4).
[0010]
Here, η L is the viscosity of the solution, ρ L is the density of the solution, and ω 0 = 2πf 0 . The overall sensitivity C f is expressed by the equation (5).
[0011]
As can be seen from the above equation (5), it is important to increase the main resonance frequency f 0 in order to increase the overall sensitivity C f . Further, since the overall sensitivity C f itself is a function of frequency, the frequency shift amount Δf actually depends on the 3/2 power of the main resonance frequency f 0 .
[0012]
Therefore, the higher the main resonance frequency of the crystal resonator used as the sensor, the higher the sensitivity of the sensor. For example, FIG. 5 is a plot of the frequency shift amount Δf of a crystal resonator immersed in a 15 wt% (weight percent) glucose solution against the change in the main resonance frequency f 0 . It can be seen that if the main resonance frequency f 0 is high, a large deviation in resonance frequency can be obtained with respect to the amount of adsorption on the same electrode surface.
[0013]
As described above, since the AT-cut quartz resonator uses the thickness slip mode, the main resonance frequency f 0 is inversely proportional to the thickness t q . In addition, in order to obtain a sufficient γ value (ratio of parallel capacitance to series capacitance in the equivalent circuit of a quartz crystal, usually less than about 250 with AT cut), the effective area of the electrode is proportional to the frequency. It is necessary to make it smaller. For these reasons, a high-frequency crystal resonator requires a small electrode area and a thin crystal thickness.
[0014]
On the other hand, in order to realize the QCM sensor, since the resonance frequency is accurately measured and the condition that the surface of the vibrator is exposed to the sample gas or the sample solution is satisfied, as shown in FIG. The surface of the vibrator exposed to the sample is exposed, and its periphery is sealed with an O-
[0015]
When the QCM sensor having the above-described configuration is a thin quartz substrate corresponding to a high frequency, the substrate is distorted or cracked due to the stress applied to the seal portion. was difficult. However, a method of manufacturing a QCM sensor device by a method of thinning only the central portion of a substrate by etching with a single cell by Zuxuan Lin et al. In this case, the portion corresponding to the frame of the crystal resonator has a thickness corresponding to 5 to 6 MHz (about 0.3 mm) which has been used conventionally, and no great distortion is generated by the seal. In addition, since the thinned portion has a sufficiently small electrode area and an energy trap occurs, it can be hardly affected by the frame.
[0016]
[Problems to be solved by the invention]
Although the QCM sensor for increasing the sensor sensitivity is realized by the above method, all the conventional QCM sensor devices have only one sensor arranged in one cell. Therefore, the conventional QCM sensor can measure only one component from one sample at a time.
[0017]
For example, in order to detect and quantitate each component from a sample solution containing a plurality of components, a cell capable of detecting and quantifying each component is prepared, and the measurement is limited to one sample per cell. Measurement of a plurality of components has problems that it takes a long measurement time and the measurement cost is high.
[0018]
There is a multi-channel type QCM sensor as an attempt to shorten the measurement time. This sensor has a device configuration in which a plurality of crystal resonators are attached to a substrate holder, a probe is moved on each crystal resonator, and sample component data in each crystal resonator is obtained.
[0019]
However, in this multi-channel type QCM sensor, an electric field is applied by a moving operation of the probe, and a shift in the relative position between the probe and each crystal resonator changes the oscillation frequency and impedance. For this reason, the conventional multi-channel type QCM sensor has a problem that it is difficult to configure the apparatus for accurately maintaining the measurement conditions such as the resonance frequency of the crystal resonator, and as a result, stable measurement cannot be expected.
[0020]
Accordingly, the present invention provides a multi-channel QCM sensor device that enables stable measurement while making the sensor unit multi-channel, and enables high-precision measurement by increasing the main resonance frequency of the sensor unit. Objective.
[0021]
[Means for Solving the Problems]
As described in the prior art, in order to obtain a highly sensitive sensor, it is necessary to use a high-frequency vibrator having a thin substrate thickness, but the reduction in thickness is limited by mechanical strength. For example, in a case having a main resonance frequency of about 5 MHz, as shown in FIG. 6, in order to reduce the crack and distortion of the quartz substrate when the shield is applied to separate the sample atmosphere from the measurement circuit portion, at least A substrate thickness of 0.25 mm or more is required.
[0022]
Further, the conventional QCM sensor device can measure only one component from one sample at a time.
[0023]
As a QCM sensor device for solving such a problem, the applicant of the present application has already proposed a multi-channel QCM sensor device.
[0024]
In this multi-channel QCM sensor device, as shown in a plan view (a) and a cross-sectional view (b) in FIG. 7, the peripheral portion of the
[0025]
For example, on both sides of the
[0026]
In addition, a different receptor is immobilized on each of the components of the sample to be detected / quantified on each of the electrodes 11A to 11D having the multi-channel structure, so that different components can be detected / quantified at a time for each electrode in one sample. This eliminates the need for a conventional probe movement operation mechanism.
[0027]
For example, different receptors are formed on the surfaces of the electrodes 11A to 11D on the side exposed to the sample according to the components to be detected and quantified from the sample. For example, “anti-measles virus antibody” for detecting and quantifying “measles” virus is immobilized on electrode 11A, and influenza antigen for immobilizing and detecting influenza antibody is immobilized on
[0028]
Here, the QCM sensor device needs to clean the substrate surface having the electrode exposed to the sample in preparation for the next measurement after performing the detection and quantitative measurement by exposing the electrode surface to the sample solution. In this cleaning, for example, when silver or the like is deposited on the electrode surface from the electrolytic solution, an electric current is passed in the direction opposite to that when the silver is deposited, and the deposited substance or the like is separated from the electrode surface. Thereafter, the quartz substrate surface is washed with an acidic solution (for example, hydrofluoric acid).
[0029]
In this cleaning, the multi-channel QCM sensor device has a structure in which the electrodes 11A to 11D are dug down, so that the sample solution and sample gas used for the previous measurement and the deposited sample components are completely removed. Becomes difficult. In particular, in a multi-channel QCM sensor device, as the number of channels increases, uneven portions are formed at many locations on the substrate surface, and complete cleaning becomes more difficult. Residual components on these electrode surfaces may affect the accuracy of the next measurement.
[0030]
Therefore, the present invention is a multi-channel QCM sensor device in which the substrate surface exposed to the sample has a flat structure so that the surface can be cleaned easily and has the following structure.
[0031]
(First invention)
A plurality of electrodes are formed adjacent to the surface of the quartz substrate, a counter electrode is formed on the back surface of each electrode, and the electrode surface on one side of the quartz substrate is exposed to the sample gas or sample solution. In a multi-channel QCM sensor device that detects and quantifies sample components for each electrode from changes in main resonance frequency or impedance,
The quartz substrate has a flat surface in which the surface exposed to the sample is dug out leaving an edge, and the outer peripheral portion is higher than the electrode forming portion, and a plurality of electrodes are formed on the flat surface, and the dug flat surface It is characterized by having a structure in which the surface is a sample reservoir, and a structure having a recess formed by dug down the surface on which the counter electrode on the back surface is formed.
[0033]
(Second invention)
A plurality of electrodes are formed adjacent to the surface of the quartz substrate, a counter electrode is formed on the back surface of each electrode, and the electrode surface on one side of the quartz substrate is exposed to the sample gas or sample solution. In a multi-channel QCM sensor device that detects and quantifies sample components for each electrode from changes in main resonance frequency or impedance,
The quartz substrate has a flat surface in which the surface exposed to the sample is dug down leaving an edge, and the outer peripheral portion is higher than the electrode forming portion, and the deep flat surface is used as a sample reservoir. The counter electrode is formed in a structure having a recessed portion dug down, and the electrode formed on one surface is a common electrode.
[0035]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1A is a plan view of a multi-channel QCM sensor device showing an embodiment of the present invention, and FIG. 1B is a cross-sectional view of the multi-channel QCM sensor device.
[0036]
The
[0037]
The thickness of the electrode formation surface of the
[0038]
In order to construct a multi-channel QCM sensor using a sensor device having such a structure, a structure in which one surface is exposed to a sample is formed as in FIG. Different receptors are formed on the surfaces of the
[0039]
In addition, the terminals drawn from the
[0040]
Here, the multi-channel QCM sensor device of the present embodiment is different from FIG. 7 in that the crystal substrate surface on which the
[0041]
With this structure, in the measurement using the multi-channel QCM sensor device, the
[0042]
FIG. 2 is a plan view (a) and a cross-sectional view (b) of a multi-channel QCM sensor device showing another embodiment of the present invention, which is a case of a 4-channel configuration.
[0043]
1 is different from FIG. 1 in that an electrode formed on the surface of the quartz substrate exposed to the sample is a
[0044]
The
[0045]
Also in the present embodiment, as in the case of FIG. 1 described above, the surface on which the
[0046]
In addition to this, in this embodiment, in order to form the electrode on the quartz substrate surface, it is only necessary to form one
[0047]
Further, in the present embodiment, the
[0048]
Furthermore, in this embodiment, almost the entire surface of the quartz substrate exposed to the sample is covered with the common electrode (gold electrode) 21, so that the sample and the quartz substrate are not in direct contact with each other. It is possible to protect against contamination and corrosion.
[0049]
The multi-channel QCM sensor device having the structure as described above (FIGS. 1 and 2) has a flat structure on the surface exposed to the sample. Therefore, the cleaning is easier than the structure of FIG. However, it is expected that vibration will propagate to the entire substrate surface, and the presence or absence of interference between channels and the quantitativeness of each channel will be reduced. Confirmed by experiment.
[0050]
The multi-channel QCM sensor device used in this experiment has the four-channel structure shown in FIGS. 7, 1, and 2, the
[0051]
Then, water was dropped into each channel, or silver was electrochemically deposited in the electrolytic solution, and the presence or absence of interference between channels and the quantitative property were examined. For this purpose, a network analyzer was used for impedance measurement, and an oscillator and a frequency counter were used for the oscillation frequency. Hereinafter, interference between channels will be described individually.
[0052]
(1) Inter-channel interference With the structure shown in FIGS. 7 and 1 and 2, the change in impedance characteristics of channel A when water is dropped on any of channels A to D in the sensor device having the above shape. Observed. As a result, as shown in the table below, only when water is dropped on channel A, the resonance frequency change ΔF, the equivalent circuit resistance change ΔR 1, etc. show changes exceeding the noise level. When water was dropped on the channel A, no change was observed in the channel A. Moreover, the sensor device of FIG. 1 and FIG. 2 has little difference from that of FIG. 7, and it has been confirmed that vibration does not propagate to other channels and there is no interference between channels.
[0053]
[Table 1]
[0054]
(2) Quantitative characteristics for each channel In a 1 mM silver nitrate aqueous solution containing 0.2 M perchloric acid, silver is deposited on any of channels A to D (constant current: 1 μA), and impedance characteristics in channel A or oscillation frequency The change of was measured.
[0055]
As a result, as shown in FIG. 3, changes in frequency and the like could be observed only when electrolytic deposition was performed on channel A. Further, the frequency change at this time almost coincided with the value (theoretical value) predicted from the Sauerbrey equation.
[0056]
From these facts, it was confirmed that the sensor device having the structure of FIGS. 1 and 2 can be used for quantitative evaluation of mass change as an independent vibrator in each channel, as in the case of FIG.
[0057]
FIG. 4 is a plan view (a) and a cross-sectional view (b) of a multi-channel QCM sensor device showing another embodiment of the present invention, which is a case of a 4-channel configuration.
[0058]
1 is different from FIG. 1 in that the
[0059]
In the present embodiment, among the electrodes formed to face the front and back surfaces of the quartz substrate, the electrode forming portion exposed to the sample is dug down, and the dug down portion is used as a sample reservoir.
[0060]
The present embodiment can be applied when the sample to be measured is a solution, and the substrate surface is dug down leaving the edge so that the sample can be stored in the formation portions of the
[0061]
In the multi-channel QCM sensor device having the above structure, the surface exposed to the sample has a recess in the periphery of the substrate as compared to the structure of the above embodiment, but there is no uneven portion between the electrodes, The cleaning becomes easier than that of FIG.
[0062]
Moreover, the edge solution can prevent the sample solution on the substrate from flowing out around the substrate. Further, it is possible to prevent the electrode adhesive or the like adhering to the periphery of the substrate from being mixed into the sample solution or reacting.
[0063]
The structure having the sample reservoir can also be applied to the structure shown in FIG. That is, a structure in which the surface on which the
[0064]
In each of the embodiments described above, an equivalent effect can be obtained by setting the electrode side not exposed to the sample as one common electrode. For example, in the structure of FIG. 1, the
[0065]
In the embodiment, the case of 4 channels is shown, but a multi-channel QCM sensor device such as 9 channels can be used.
[0066]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, since the surface of the electrode forming portion exposed to the sample has a flat structure, cleaning of the electrode forming portion exposed to the sample is surely and easily performed. Therefore, each channel can be made an independent vibrator without causing any interference, and high-precision repeated measurement is possible.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a multi-channel QCM sensor device showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a multi-channel QCM sensor device showing another embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a measurement result of frequency change in the embodiment.
FIG. 4 is a multi-channel QCM sensor device showing another embodiment of the present invention.
FIG. 5 shows an example of frequency shift characteristics by a QCM sensor.
FIG. 6 shows an example of a storage device for a QCM sensor device.
FIG. 7 is a multi-channel QCM sensor device according to the present invention.
[Explanation of symbols]
10, 20 ... Quartz substrates 11A-11D, 21A-21D ... Electrodes 12A-12D, 22A-22D exposed to sample ...
Claims (2)
前記水晶基板は、試料に晒される面を縁部を残して掘り下げ、その外周部が電極形成部よりも高くなる平坦面を有し、この平坦面に複数の電極を形成し、この掘り下げた平坦面を試料溜めとした構造とし、この裏面の対向電極が形成される面を掘り下げた凹部をもつ構造としたことを特徴とするマルチチャンネルQCMセンサデバイス。A plurality of electrodes are formed adjacent to the surface of the quartz substrate, a counter electrode is formed on the back surface of each electrode, and the electrode surface on one side of the quartz substrate is exposed to the sample gas or sample solution. In a multi-channel QCM sensor device that detects and quantifies sample components for each electrode from changes in main resonance frequency or impedance,
The quartz substrate has a flat surface in which the surface exposed to the sample is dug out leaving an edge, and the outer peripheral portion is higher than the electrode forming portion, and a plurality of electrodes are formed on the flat surface, and the dug flat surface A multi-channel QCM sensor device having a structure in which the surface is a sample reservoir and a structure in which a surface on which the counter electrode on the back surface is formed is dug down.
前記水晶基板は、試料に晒される面を縁部を残して掘り下げ、その外周部が電極形成部よりも高くなる平坦面を有し、この掘り下げた平坦面を試料溜めとした構造とし、この裏面の対向電極が形成される面を掘り下げた凹部をもつ構造とし、一方の面に形成する電極を1つの共通電極としたことを特徴とするマルチチャンネルQCMセンサデバイス。A plurality of electrodes are formed adjacent to the surface of the quartz substrate, a counter electrode is formed on the back surface of each electrode, and the electrode surface on one side of the quartz substrate is exposed to the sample gas or sample solution. In a multi-channel QCM sensor device that detects and quantifies sample components for each electrode from changes in main resonance frequency or impedance,
The quartz substrate has a flat surface in which the surface exposed to the sample is dug out leaving an edge, and the outer peripheral portion is higher than the electrode forming portion, and the flat surface thus dug is a sample reservoir. The multi-channel QCM sensor device is characterized in that it has a structure having a recessed portion in which the surface on which the counter electrode is formed is dug down, and the electrode formed on one surface is a common electrode.
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