JP3933117B2 - ハイブリッド車の駆動制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数の駆動力源を有するハイブリッド車の駆動制御装置に関するものである。
従来、複数種類の駆動力源、例えばエンジンと第1のモータ・ジェネレータを搭載したハイブリッド車において、エンジンの動力を第2のモータ・ジェネレータおよび車輪に分配する動力分配装置を設けることが知られている。この動力分配装置では、差動回転可能な第1の回転要素ないし第3の回転要素を有し、エンジンが第1の回転要素に連結され、第2の回転要素が第1のモータ・ジェネレータに連結され、第3の回転要素が車輪に連結されている。
このようなハイブリッド車においては、エンジンの動力が動力分配装置に伝達された場合に、その反力トルクを第2のモータ・ジェネレータで生成するとともに、第2のモータ・ジェネレータの回転数を制御することにより、エンジン回転数を無段階に制御して、燃費の向上および排出ガスの低減を図ることが可能である。このように、エンジンの動力を動力分配装置を経由して第1のモータ・ジェネレータおよび車輪に分配するように構成されたハイブリッド車の一例が、特許文献1に記載されている。
この特許文献1に記載されたハイブリッド車においては、エンジンの出力軸が第1の差動歯車機構に連結されている。この第1の差動歯車機構は、遊星歯車機構により構成されており、太陽歯車および内歯歯車と、太陽歯車および内歯歯車に噛合する遊星歯車を回転自在に支持する板状腕体とを有している。そして、板状腕体とエンジンの出力軸とが連結され、太陽歯車と第1の回転電機および油圧ポンプとが連結され、内歯歯車にはアイドラ歯車が噛合している。さらに、アイドラ歯車には、第2の回転電機の回転軸に設けた平歯車が噛合されている。この平歯車には、第2の差動歯車機構を介在させて、左右の駆動輪が連結されている。
この特許文献1に記載されたハイブリッド車においては、エンジンの回転数とトルクとを最高効率点近くに一定に保った状態で、第1の回転電機の回転数を変更すると、内歯歯車の回転数が連続的に変えられるとともに、第2の回転電機により、駆動輪に伝達されるトルクが増減されるとされている。このような制御により、車両速度および路面負荷とは無関係に、エンジンを常に高効率点近くで定常運転することができるとされている。なお、エネルギー収支からは、エンジンの出力の一部を、第1の回転電機を発電機として使用して回収し、その電力が第2の回転電気に還元される。さらに、第1の回転電機の回転軸には油圧ポンプが連結されており、油圧ポンプの負荷量が増減される。
特開平9−163678号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載されているハイブリッド車においては、エンジンの動力の一部が油圧ポンプを駆動することに消費され、その消費された動力を車輪に伝達することができなかった。
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであり、第1の駆動力源の反力トルクを受け持ち、かつ、第1のモータ・ジェネレータとは別の反力トルク生成装置を有し、反力トルク生成装置で反力トルクを生成する場合に生じるエネルギを車輪に伝達することの可能なハイブリッド車の駆動制御装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、第1の駆動力源の動力を車輪に伝達する動力分配装置と、この動力分配装置に連結され、前記第1の駆動力源の動力が前記動力分配装置を経由して車輪に伝達される場合の反力トルクを生成する第1のモータ・ジェネレータおよび反力トルク生成装置と、前記車輪に動力を伝達する第2の駆動力源とを有するハイブリッド車の駆動制御装置において、前記反力トルク生成装置で前記反力トルクを生成する場合に得られる運動エネルギを、電気エネルギに変換することなく前記車輪に伝達する機能を備えた動力補助装置を有していることを特徴とするものである
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記第1の駆動力源はエンジンであり、前記動力補助装置は、前記動力分配装置に伝達されるエンジンの動力により駆動されて空気を輸送し、かつ、その空気を前記エンジンの吸気系統に供給するスーパーチャージャを有していることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1または2の構成に加えて、前記動力分配装置から前記反力トルク生成装置に至る動力伝達経路に、前記第1の駆動力源から前記反力トルク生成装置に伝達されるトルクの容量を制御するトルク容量制御装置が設けられていることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項2の構成に加えて、前記動力分配装置から前記反力トルク生成装置に至る動力伝達経路に設けられ、かつ、前記第1の駆動力源から前記反力トルク生成装置に伝達されるトルクの容量を制御するトルク容量制御装置と、前記第1のモータ・ジェネレータで生成可能な反力トルクが所定値以下である場合は、前記トルク容量制御装置のトルク容量を所定値以上に制御するコントローラとを有していることを特徴とするものである
さらに、請求項5の発明は、請求項4の構成に加えて、前記コントローラは、前記第1のモータ・ジェネレータで生成可能な反力トルクが所定値以下である場合に、前記エンジンおよび前記スーパーチャージャでエネルギが再循環する領域であるか否かを判断し、前記エネルギが再循環する領域ではないと判断された場合は、前記トルク容量制御装置のトルク容量を所定値以上とする一方、前記エネルギが再循環する領域であると判断された場合は、前記トルク容量制御装置のトルク容量を所定値以下とする制御をおこなうことを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、第1のモータ・ジェネレータとは別に、反力トルクを生成する反力トルク生成装置が設けられており、この反力トルク生成装置は、反力トルクを生成する場合の運動エネルギを電気エネルギに変換することなく、車輪に伝達することが可能である。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得ることができる他に、エンジンの動力が動力分配装置を経由してスーパーチャージャに伝達されて、スーパーチャージャが駆動され、かつ、スーパーチャージャにより輸送された空気がエンジンの吸気系統に供給される。したがって、スーパーチャージャの駆動により消費された運動エネルギが、エンジンのトルクに変換されて車輪に伝達される。
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明と同様の効果を得ることができる他に、第1の駆動力源のトルクが低い場合は、第1の駆動力源から反力トルク生成装置に伝達されるトルクの容量を低下させることにより、第1の駆動力源の動力損失の増加を抑制することができる。
請求項4の発明によれば、請求項2の発明と同様の効果を得ることができる他に、第1のモータ・ジェネレータで生成可能な反力トルクが所定値以下である場合は、第1の駆動力源からスーパーチャージャに伝達されるトルクの容量を所定値以上に制御する。したがって、第1のモータ・ジェネレータで受け持つ反力トルクの増加が抑制され、第1のモータ・ジェネレータの回転数の上昇を抑制できる。
請求項5の発明によれば、請求項4の発明と同様の効果を得ることができる他に、第1のモータ・ジェネレータで生成可能な反力トルクが所定値以下である場合に、前記エンジンおよび前記スーパーチャージャでエネルギが再循環する領域であるか否かを判断し、前記エネルギが再循環する領域ではないと判断された場合は、前記トルク容量制御装置のトルク容量を所定値以上とする一方、前記エネルギが再循環する領域であると判断された場合は、前記トルク容量制御装置のトルク容量を所定値以下とする制御をおこなうことができる。
つぎに、この発明を図面を参照しながら具体的に説明する。以下に示す各実施例では、F・R(フロントエンジン・リヤドライブ;エンジン前置き後輪駆動)形式のハイブリッド車(以下、「車両」と略記する)を対象として説明する。
図1は、参考例に相当する車両Veの概略構成図であり、車両Veはエンジンを有している。エンジン1は燃料を燃焼させて、その熱エネルギを運動エネルギに変換する動力装置である。前記エンジン1としては内燃機関、具体的にはガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどを用いることができる。このエンジン1のクランクシャフト2には、トルクリミッタ3、ダンパ機構4を経由してインプットシャフト5が連結されている。ここで、クランクシャフト2およびインプットシャフト5の回転軸線(図示せず)は車両の左右方向(幅方向)に配置されている。
さらに、インプットシャフト5と同軸上に動力分配装置6が設けられている。この動力分配装置6は、シングルピニオン形式の遊星歯車機構により構成されている。すなわち、動力分配装置6は、サンギヤ7と、サンギヤ7と同心状に配置されたリングギヤ8と、サンギヤ7およびリングギヤ8に噛合するピニオンギヤ9を保持したキャリヤ10とを有している。このキャリヤ10とインプットシャフト5とが一体回転するように連結されている。このように、動力分配装置6は、相互に差動回転可能な3つの回転要素として、サンギヤ7、リングギヤ8、キャリヤ10を有している。
また、インプットシャフト5と同軸上に、第1のモータ・ジェネレータ11、第2のモータ・ジェネレータ12、第3のモータ・ジェネレータ13が配置されている。この第1のモータ・ジェネレータ11および第2のモータ・ジェネレータ12および第3のモータ・ジェネレータ13は、共に、電気エネルギを運動エネルギに変換する力行機能(電動機としての機能)と、運動エネルギを電気エネルギに変換する回生機能(発電機としての機能)とを兼備している。各モータ・ジェネレータが電動機として駆動する場合の出力トルクが正のトルクであり、各モータ・ジェネレータが発電機として起動する場合の回生トルクが負のトルクである。
ここで、インプットシャフト5の回転軸線方向において、第1のモータ・ジェネレータ11と第2のモータ・ジェネレータ12と第3のモータ・ジェネレータ13と動力分配装置6との位置関係を説明すると、第1のモータ・ジェネレータ11と動力分配装置6との間に第3のモータ・ジェネレータ13が位置し、第2のモータ・ジェネレータ12と第3のモータ・ジェネレータ13との間に動力分配装置6が位置している。
前記第1のモータ・ジェネレータ11は、ステータ14およびロータ15を有しており、ロータ15とサンギヤ7とが一体回転するように連結されている。一方、第2のモータ・ジェネレータ12は、ステータ16およびロータ17を有しており、ロータ17とリングギヤ8とが一体回転するように連結されている。さらに、第3のモータ・ジェネレータ13は、ステータ18およびロータ19を有しており、ロータ19とサンギヤ7とが一体回転するように連結されている。そして、第1のモータ・ジェネレータ11および第2のモータ・ジェネレータ12および第3のモータ・ジェネレータ13との間で電力の授受をおこなう蓄電装置20が設けられている。蓄電装置20は充電および放電をおこなうことの可能な二次電池であり、蓄電装置20としては、バッテリまたはキャパシタなどを用いることが可能である。
一方、動力分配装置6のリングギヤ8には、伝動装置21を介してデファレンシャル22が連結されている。伝動装置21としては、歯車伝動装置、巻き掛け伝動装置などを用いることが可能である。デファレンシャル22の入力側には伝動装置21が連結され、デファレンシャル22の出力側にはドライブシャフト23を介して車輪24が連結されている。
さらに、車両Veの全体を制御する電子制御装置25が設けられている。この電子制御装置25は、演算処理装置(CPU)および記憶装置(ROM,RAM)および入力インタフェースなどを主体とするマイクロコンピュータにより構成されている。この電子制御装置25には、エンジン1の冷却水温度、エンジン1の吸入空気量、加速要求(アクセル開度)、制動要求、シフトポジジョン、車速、蓄電装置20の充電量、第1のモータ・ジェネレータ11の温度、エンジン1の故障・異常などを検知する信号が入力される。これに対して、電子制御装置25からは、エンジン1を制御する信号、第1のモータ・ジェネレータ11および第2のモータ・ジェネレータ12および第3のモータ・ジェネレータ13を制御する信号などが出力される。
電子制御装置25により検知されるシフトポジションとしては、例えば、P(パーキング)ポジション、R(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジション、D(ドライブ)ポジションがある。ここで、Dポジションは、車両Veを前進させる向きの駆動力が必要である場合に選択されるポジションである。これに対して、Rポジションは、車両Veを後退させる向きの駆動力が必要である場合に選択されるポジションである。さらに、NポジションおよびPポジションは、車両Veを停車させる場合に選択されるポジションである。
図1に示す車両Veにおいては、例えば、Dポジションが選択されている場合に、電子制御装置25に入力される信号および電子制御装置25に記憶されているデータに基づいて、エンジン走行モード、電気自動車(EV)モード、ハイブリッドモードのいずれかの駆動モードを選択的に切換可能である。エンジン走行モードが選択された場合は、エンジン1が駆動され、第2のモータ・ジェネレータ12への電力の供給が停止される。
エンジン1が自律回転している場合、エンジントルクは、インプットシャフト5を経由して動力分配装置6のキャリヤ10に伝達される。ここで、サンギヤ7が反力要素となり、エンジン1から動力分配装置6に入力されたトルクが、リングギヤ8から出力される。具体的には、第1のモータ・ジェネレータ11および第3のモータ・ジェネレータ13のうちの少なくとも一方を発電機として起動させることにより、動力分配装置6に入力されるエンジントルクの反力トルクを生成する。第1のモータ・ジェネレータ11または第3のモータ・ジェネレータ13のうち、少なくとも一方で発電された電力は、蓄電装置20に充電される。
の参考例では、主として第1のモータ・ジェネレータ11で反力トルクを生成する。これに対して、エンジントルクが増加して、第1のモータ・ジェネレータ11で生成する反力トルクでは、エンジントルクに対応する目標反力トルクを得られない場合がある。その理由は、第1のモータ・ジェネレータ11で生成可能な反力トルクの最大値は定格により制限があるからである。ここで、定格とは、第1のモータ・ジェネレータ11で保証された使用限度であり、具体的には、定格出力、定格電圧、定格回転数、定格周波数など意味する。
このような場合は、第3のモータ・ジェネレータ13により、目標反力トルクと第1のモータ・ジェネレータ11の反力トルクとの差に相当する反力トルクを補う制御が実行される。さらに、第1のモータ・ジェネレータ11または第3のモータ・ジェネレータ13のうち、発電機として起動されないモータ・ジェネレータは、電動機としても駆動せずに空転するか、または完全に停止する。上記のようにして、リングギヤ8から出力されるトルクは、伝動装置21およびデファレンシャル22およびドライブシャフト23を経由して車輪24に伝達されて駆動力が発生する。
上記のように、動力分配装置6のサンギヤ7を反力要素として機能させる構成となっているため、サンギヤ7の回転数を制御することにより、動力分配装置6の差動機能により、エンジン回転数とリングギヤ8の回転数との比である変速比を無段階に(連続的に)制御することが可能である。すなわち、動力分配装置6は無段変速機としての機能を有している。このようにして、エンジン1の運転状態を、最適燃費曲線に沿ったものとなるように制御することが可能である。この最適燃費曲線は、トルクおよび回転数をパラメータとするデータとして、電子制御装置25に記憶されている。そして、最適燃費曲線に基づいて目標エンジン回転数が求められ、目標エンジン回転数に応じて、サンギヤ7で確保するべき反力トルク、すなわち目標反力トルクが算出される。
これに対して、電気自動車モードが選択された場合は、蓄電装置20から第2のモータ・ジェネレータ12に電力が供給されて、第2のモータ・ジェネレータ12が電動機として駆動される。この第2のモータ・ジェネレータ12のトルクは、動力分配装置6のリングギヤ8、伝動装置21、デファレンシャル22を経由して車輪24に伝達される。この電気自動車モードが選択された場合は、エンジン1には燃料が供給されない。
さらに、ハイブリッドモードが選択された場合は、エンジン1が駆動され、かつ、第2のモータ・ジェネレータ12が電動機として駆動され、エンジン1および第2のモータ・ジェネレータ12の両方のトルクが車輪24に伝達される。なお、車両Veが惰力走行する場合は、車両Veの運動エネルギに対応するトルクが、デファレンシャル22、伝動装置21を経由して動力分配装置6に伝達される。そして、第1のモータ・ジェネレータ11または第2のモータ・ジェネレータ12または第3のモータ・ジェネレータ13のうち少なくとも1つのモータ・ジェネレータを発電機として起動させ、発生した電力を蓄電装置20に充電することが可能である。
なお、Rポジションが選択された場合は、エンジン1は停止され、かつ、第2のモータ・ジェネレータ12が、Dポジションの場合とは逆方向に回転されて、第2のモータ・ジェネレータ12のトルクが車輪24に伝達される。
図2は、動力分配装置6に連結されている回転要素の状態を示す共線図である。図2において、「S」はサンギヤ7および第1のモータ・ジェネレータ11の回転数であり、「C」はキャリヤ10の回転数およびエンジン回転数であり、「R」はリングギヤ8および第2のモータ・ジェネレータ12の回転数である。「正」は正回転を意味し、「逆」は逆回転を意味する。正回転は、基本的にはエンジン1の回転方向を基準としている。この図2は、Dポジションが選択された場合における共線図の一例であり、サンギヤ7およびリングギヤ8およびキャリヤ10が共に正方向に回転する場合を示してある。「Tg」は第1のモータ・ジェネレータ11により生成される反力トルクであり、「Ta」は第3のモータ・ジェネレータ13により生成される反力トルクである。また、「Te」はキャリヤ10に伝達されるエンジントルクであり、「Tep」はキャリヤ10からリングギヤ8に伝達されるエンジントルクであり、「Tm」は第2のモータ・ジェネレータ12からリングギヤ8に伝達されるトルクである。
なお、各トルクを示す矢印の長さは、トルクの大きさを意味する。すなわち、矢印が長いほど、高トルクであることを意味する。例えば、エンジントルクTeよりも、反力トルクTgまたは反力トルクTaの方が低トルクである。また、図2の共線図では、キャリヤ10の回転数よりもリングギヤ8の回転数の方が低回転数となる状態、いわゆる減速状態が示されているが、キャリヤ10の回転数よりもリングギヤ8の回転数の方が高回転数となる状態、いわゆる増速状態に制御することも可能である。さらに、キャリヤ10およびリングギヤ8を正方向に回転させ、サンギヤ7を逆方向に回転させることも可能である。
以上のように、この参考例においては、エンジントルクを動力分配装置6に伝達する場合に反力トルクを生成するために、第1のモータ・ジェネレータ11とは別に、第3のモータ・ジェネレータ13が設けられている。言い換えれば、反力トルクを生成するためのモータ・ジェネレータを2分割した構成となっている。したがって、加速要求の増加により、動力分配装置6に伝達されるエンジントルクが増加する場合、あるいは、同じ動力伝達装置を有する車両に対して、車両の仕様に応じて最大トルクの異なるエンジンが選択的に搭載される場合のように、目標反力トルクが増加する条件であれば、目標トルクの増加分を、第3のモータ・ジェネレータ13で生成することができる。したがって、第1のモータ・ジェネレータ11の定格を変更(大きくまたは増加)せずに済み、第1のモータ・ジェネレータ11に関わるコストの上昇を抑制することが可能である。
また、この参考例においては、第3のモータ・ジェネレータ13で反力を生成する場合に、第3のモータ・ジェネレータ13で発電された電力を、蓄電装置20を経由させて、または蓄電装置20を経由させることなく、第2のモータ・ジェネレータ12に供給することも可能である。つまり、エンジン1の動力の一部が第3のモータ・ジェネレータ13によって消費されて動力損失が生じるが、その損失動力に対応する電気エネルギを第2のモータ・ジェネレータ12に供給して、第2のモータ・ジェネレータ12から出力される動力を車輪24に伝達することができる。
つぎに、この発明の実施例を図3に基づいて説明する。この実施例においては、エンジントルクに対応する反力トルクを、スーパーチャージャにより生成する。なお、実施例の構成において、参考例の構成と同じ構成については、参考例の構成と同じ符号を付して、その構成の説明を省略する。
エンジン1の吸気管26の途中にはスーパーチャージャ27が設けられている。このスーパーチャージャ27は、吸気管26内の空気を圧縮するコンプレッサ(図示せず)と、コンプレッサに連結されたシャフト28とを有している。また、動力分配装置6とシャフト28とを動力伝達可能に連結する伝動装置29が設けられているとともに、シャフト28と伝動装置29との間におけるトルク容量を制御するクラッチ30が設けられている。伝動装置29としては、歯車伝動装置、巻き掛け伝動装置などを用いることが可能である。また、クラッチ30としては、電磁式クラッチ、摩擦式クラッチなどを用いることが可能である。なお、クラッチ30のトルク容量は、電子制御装置25により制御される。
この実施例においても、エンジントルクに対応する目標反力トルクを算出し、基本的には、第1のモータ・ジェネレータ11を発電機として起動させて目標反力トルクを生成する。そして、第1のモータ・ジェネレータ11で生成される反力トルクが、目標反力トルク未満である場合は、クラッチ30のトルク容量を所定値以上に制御(係合)する。すると、エンジントルクの一部が伝動装置29を経由してスーパーチャージャ27に伝達され、スーパーチャージャ27の駆動負荷により、反力トルクを生成することができる。このようにして、目標反力トルクと、第1のモータ・ジェネレータ11で生成される反力トルクとの差を、スーパーチャージャ27の駆動負荷により生成される反力トルクで補うことが可能である。
この実施例で実行される制御例を、図4のフローチャートに基づいて説明する。この実施例においては、電子制御装置25において、各種の信号が読み込まれ(ステップS1)、車両Veにおける駆動力要求が所定値以上であるか否かが判断される(ステップS2)。ここで、駆動力要求は、車速、アクセル開度などに基づいて判断され、駆動力要求に対応する総合トルクは、エンジン1および第2のモータ・ジェネレータ12で分担される。このステップS2で肯定的に判断されるということは、エンジントルクが所定値以上に高められて、サンギヤ7で保持するべき目標反力トルクが所定値以上となることを意味する。
そこで、ステップS2で肯定的に判断された場合は、第1のモータ・ジェネレータ11の回転数が所定値以上になるか否かが判断される(ステップS3)。このステップS3で肯定的に判断されるということは、第1のモータ・ジェネレータ11で生成可能な反力トルクが、目標反力トルク未満であることを意味する。そこで、ステップS3で肯定的に判断された場合は、エネルギが再循環する領域であるか否かが判断される(ステップS4)。このステップS4では、クラッチ30のトルク容量を所定値以上に高めた場合を想定し、
(a)エンジントルクの増加にともない目標反力トルクが増加する。
(b)目標反力トルクの一部をスーパーチャージャ27の駆動負荷により確保するため、エンジントルクの一部をスーパーチャージャ27に伝達する。
(c)スーパーチャージャ27の駆動により、エンジン1の燃焼室に供給される空気量が増加して、エンジントルクが一層高められ、前記(a)に戻る。
というように、(a)ないし(c)の制御が繰り返されることによる「エネルギの再循」が生じるか否かを判断する。
そして、前記ステップS4で否定的に判断された場合は、ステップS5に進み、クラッチ30のトルク容量を所定値以上に高める(係合する)。その結果、エンジントルクの一部が伝動装置29を経由してスーパーチャージャ27に伝達され、スーパーチャージャ27の駆動負荷により、目標反力トルクの一部が生成される。また、スーパーチャージャ27の駆動により、吸気管26を経由してエンジン1の燃焼室に供給される空気量が増加する。したがって、燃料の燃焼時における平均有効圧力が高められ、エンジン回転数が変化することなく、エンジントルクが高められる。
ステップS5についで、反力トルクTgと反力トルクTaとを加算した値に基づいて、トルクTepと増加トルクTeapとを加算した値を算出する(ステップS6)。ここで、「反力トルクTg」は、第1のモータ・ジェネレータ11により生成される反力トルクであり、「反力トルクTa」は、スーパーチャージャ27の駆動負荷により生成される反力トルクであり、「トルクTep」は、スーパーチャージャ27が駆動される前の時点で、エンジン1からリングギヤ8に伝達されるトルクであり、「増加トルクTeap」は、エンジン1からリングギヤ8に伝達されるトルクのうち、スーパーチャージャ27の駆動により増加する分のトルクである。なお、反力トルクTg、反力トルクTaからトルクTepを推定する方法としては、マップを用いる方法が挙げられる。
上記のステップS6についで、第2のモータ・ジェネレータ12からリングギヤ8に伝達するべき目標トルクTmを演算し(ステップS7)、ステップS1にリターンする。ここでは、ステップS2で算出された駆動力要求に対応する総合トルクから、エンジン1で負担するトルクを差し引いて、目標トルクTmを求められる。
一方、前記ステップS4で肯定的に判断された場合は、ステップS8に進み、クラッチ30のトルク容量を所定値以下に制御する(解放する)。このステップS8についで、反力トルクTgに基づいて、トルクTepを演算する(ステップS9)。このステップS9についで、第2のモータ・ジェネレータ12からリングギヤ8に伝達するべき目標トルクTmを演算し(ステップS10)、ステップS1にリターンする。ステップS10の処理は、ステップS7の処理と同じである。このように、ステップS4で肯定的に判断された場合は、ステップS8に進むことにより、エネルギの再循環を回避することが可能である。
さらに、前記ステップS3で否定的に判断されるということは、第1のモータ・ジェネレータ11で生成される反力トルクにより、第1のモータ・ジェネレータ11の回転数を、目標回転数に維持できることを意味している。そこで、ステップS3で否定的に判断された場合は、ステップS8に進む。また、ステップS2で否定的に判断された場合は、エンジントルクが増加する可能性は少なく、サンギヤ7で確保するべき目標反力トルクが所定値以上にならないことを意味する。したがって、ステップS2否定的に判断された場合も、ステップS8に進む。このように、サンギヤ7の反力トルクを増加する必要がない場合は、ステップS8の制御を実行することにより、エンジントルクの一部がスーパーチャージャ27の駆動に消費されることを回避できる。したがって、エンジン1の動力損失の増加を抑制することができる。
ここで、実施例において、動力分配装置6に連結されている回転要素の状態を図5の共線図に示す。図5の共線図において、図2の共線図と同じ回転要素および物理量については、図2の共線図と同じ符号を付してある。また、キャリヤ10に伝達される増加トルクTeaは、エンジン1からキャリヤ10に伝達されるトルクのうち、スーパーチャージャ27の駆動により増加する分のトルクである。そして、増加トルクTeaよりも反力トルクTaの方が低トルクである。
なお、実施例において、参考例と同じ構成部分については、参考例と同様の作用効果を得ることができる。また、実施例においては、エンジントルクの一部をスーパーチャージャ27に伝達して反力トルクを生成するとともに、そのスーパーチャージャ27の駆動によりエンジントルクを高め、高めたエンジントルクを車輪24に伝達することができる。言い換えれば、スーパーチャージャ27の駆動により消費されたエネルギが、吸気管26内を流れる空気の運動エネルギ、燃料の燃焼による熱エネルギ、クランクシャフトの回転による運動エネルギに順次変換されて、その運動エネルギが車輪24に伝達されて、車両Veの駆動力に還元される。
さらに、実施例においては、駆動力要求の増加に基づくエンジントルクの増加に対応して、クラッチ30を係合させ、エンジントルクの一部をスーパーチャージャ27の駆動で消費させることが可能である。したがって、第1のモータ・ジェネレータ11の回転数が所定値以上に高まること、または、エンジン回転数が急激に低下してエンジンが停止すること(エンジンストール)を回避できる。
また、ステップS2またはステップS3で否定的に判断された場合、またはステップS4で肯定的に判断された場合に、ステップS8の処理とは異なる制御を実行することも可能である。例えば、クラッチ30を解放し、かつ、第1のモータ・ジェネレータ11を発電機として駆動させ、発電された電力を第2のモータ・ジェネレータ12に伝達することにより、第2のモータ・ジェネレータ12により車両Veの駆動力を高める場合におけるエネルギ変換効率と、クラッチ30を係合させて、スーパーチャージャ27を駆動させ、エンジン1の吸気管26に供給される空気量を増加することにより、エンジン出力を高めて、車両Veの駆動力を高める場合におけるエネルギ変換効率とを比較し、いずれか高い方のエネルギ変換効率を実現するように、クラッチ30の係合または解放を選択する制御を実行することも可能である。
なお、この実施例において、第1のモータ・ジェネレータ11の実回転数を目標回転数に近づけるフィードバック制御をおこなう場合、そのフィードバック制御の内容を、クラッチ30を係合する場合と、クラッチ30を解放する場合とで異ならせることが可能である。例えば、クラッチ30を係合する場合は、第1のモータ・ジェネレータ11の実回転数が目標回転数よりも高くなるオーバーシュート現象を防止するために、第1のモータ・ジェネレータ11の回転数を上昇させるためのフィードバックゲインを切り換えることが可能である。さらに、この実施例においては、サンギヤ7が逆回転する場合は、クラッチ30を解放させる。その理由は、スーパーチャージャ27は、シャフト28が逆回転した場合に、空気を圧縮する機能を発揮しない構造となっているからである。さらに、この実施例において、エンジン1の故障、異常が検知された場合は、クラッチ30を解放させる。その理由は、エンジン負荷が上昇することを抑制するためである。なお、この実施例においては、スーパーチャージャ27の駆動に消費されるトルクが、エンジントルクの増加に応じて増加する(比例する)ため、第1のモータ・ジェネレータ11の定格の大型化を一層抑制できる。
また、この実施例において、前述したステップS3の処理に代えて、「第1のモータ・ジェネレータ11の発電量の制限があるか否か。」を判断する別のステップを実行することも可能である。第1のモータ・ジェネレータ11の発電量が制限される場合としては、蓄電装置20の充電量が所定値以上であり、蓄電装置20への充電がおこなえない場合、または、第1のモータ・ジェネレータ11が過熱しており、第1のモータ・ジェネレータ11を発電機として起動することができない場合などが挙げられる。そして、別のステップで肯定的に判断された場合はステップ8に進み、クラッチ30を解放することにより、「エンジントルクが増加して、第1のモータ・ジェネレータ11で負担するべき反力トルクが増加すること」を防止し、「第1のモータ・ジェネレータ11の回転数が所定値以上となること」を回避できる。なお、別のステップで否定的に判断された場合は、ステップS4に進むルーチンとなる。
ここで、実施例の構成と各請求項の構成との対応関係を説明すれば、エンジン1が、この発明の第1の駆動力源に相当し、第2のモータ・ジェネレータ12が、この発明の第2の駆動力源に相当し、伝動装置21、デファレンシャル22、ドライブシャフト23が、この発明の動力伝達装置に相当し、スーパーチャージャ27が、この発明の反力トルク生成装置および動力補助装置に相当し、クラッチ30が、この発明のトルク容量制御装置に相当し、電子制御装置25が、この発明のコントローラに相当する
つぎに、他の実施例を図6に基づいて説明する。図6において、図1に示された構成と同じ構成については、図1と同じ符号を付してある。この実施例においては、動力分配装置6のサンギヤ7に、伝動装置31を介して流体伝動装置32が連結されている。流体伝動装置32は、入力部材(図示せず)と出力部材(図示せず)との間で流体の運動エネルギにより動力伝達をおこなう装置である。
流体伝動装置32としては、トルク増幅機能を有するトルクコンバータ、または、トルク増幅機能のないフルードカップリングのいずれを用いてもよい。さらに、入力部材と出力部材との間で摩擦力により動力伝達をおこなうことの可能なロックアップクラッチ(図示せず)が設けられていてもよい。この流体伝動装置32の入力部材は伝動装置31に連結され、流体伝動装置の出力部材には、変速機33を介して伝動装置21が連結されている。変速機33としては、有段変速機または無段変速機のいずれを用いてもよい。有段変速機としては歯車変速機構を有するものを採用できる。無段変速機としては、ベルト式無段変速機、トロイダル式無段変速機などを用いることが可能である。なお、変速機33の変速比は電子制御装置25により制御される。さらにロックアップクラッチが設けられている場合は、ロックアップクラッチのトルク容量が電子制御装置25により制御される。
この図6の実施例において、参考例と同じ構成部分については、参考例と同様の作用および機能が生じる。また、図6の実施例において、エンジントルクが動力分配装置6に伝達されると、そのトルクの一部がサンギヤ7、伝動装置31を経由して流体伝動装置32および変速機33に伝達される。ここで、流体伝動装置32の駆動負荷(流体の粘性抵抗)、変速機33の駆動負荷(有段変速機であれば歯車の噛み合い抵抗、ベルト式無段変速機であれば、ベルトとプーリとの摩擦抵抗、トロイダル式無段変速機であればコーンとディスクとの接触抵抗)などに応じて、サンギヤ7で反力トルクが生成される。したがって、参考例と同様に第1のモータ・ジェネレータ11の定格の大型化を抑制できる。
また、この図6の実施例においては、伝動装置31を経由して流体伝動装置32および変速機33に伝達されたトルクが、伝動装置21を経由して車輪24に伝達される。したがって、サンギヤ7の反力トルクを増加するために、流体伝動装置32および変速機33の駆動により消費されたエンジン1の運動エネルギの一部を、車両Veの駆動力に還元することが可能である。さらに、図6の実施例においては、伝動装置31から伝動装置21に至る動力伝達経路に、流体伝動装置32が設けられているため、伝動装置31の回転部材の回転速度と、伝動装置21の回転部材の回転速度との差を、流体伝動装置32により吸収することが可能である。また、伝動装置31から伝動装置21に至る動力伝達経路に、変速機33が設けられているため、伝動装置31の回転部材の回転速度と、伝動装置21の回転部材の回転速度との差を、変速機33の変速比を制御して吸収することが可能である。
また、流体伝動装置32としてトルクコンバータを用いた場合は、ロックアップクラッチを解放することにより、変速機33を経由して車輪24に伝達されるトルクを増幅することが可能である。さらに、ロックアップクラッチが設けられている場合は、ロックアップクラッチを係合することにより、動力伝達効率の低下を抑制できる。
なお、サンギヤ7から流体伝動装置32に至る動力伝達経路にクラッチ(図示せず)を設けることも可能である。そして、エンジントルクが低い場合などのように、サンギヤ7で受け持つ反力トルクを、第1のモータ・ジェネレータ11で負担できる場合は、クラッチを解放させることにより、エンジン1の動力損失の増加を抑制することが可能である。なお、この図6の実施例において、エンジン1の故障・異常が検知された場合は、クラッチを解放する。その理由は、エンジン負荷が上昇することを抑制するためである。このように、図6の実施例においては、伝動装置31に伝達された運動エネルギが、電気エネルギに変換されることなく、車輪24に伝達される。
ここで、図6の実施例の構成と、各請求項との対応関係を説明すれば、伝動装置31、流体伝動装置32、変速機33が、この発明の反力トルク生成装置および動力補助装置に相当する。
(その他の実施例)
前述の実施例に代えて、サンギヤ7の回転を抑制するブレーキ(図示せず)を設けることも可能である。ブレーキとしては、摩擦式ブレーキ、電磁式ブレーキなどを用いることが可能である。また、ブレーキの制動力は、電子制御装置25により制御する構成とする。そして、ブレーキの制動力を制御することにより、エンジントルクの変化に応じて、サンギヤ7で受け持つ反力トルクを制御することが可能である。すなわち、ブレーキの摩擦力、電磁力により反力トルクが生成される。このような構成を採用した場合も、参考例と同様にして、第1のモータ・ジェネレータ11の定格が大型化することを抑制できる。また、このような構成を採用した場合は、エンジン1の運動エネルギがブレーキで熱エネルギなどに変化するため、エネルギを車輪や蓄電装置に伝達する装置を設けずに済む。したがって、車両の構造が簡単になる。さらに、エンジン1の故障や異常が検知された場合は、ブレーキを解放してエンジン負荷の増加を防ぐ。
さらにまた、参考例において、第3のモータ・ジェネレータ13に代えて、サンギヤ7に発電専用のジェネレータ(図示せず)を連結することも可能である。そして、このジェネレータで発電された電力により、電動式のスーパーチャージャ(図示せず)を駆動する構成とする。このスーパーチャージャは、図3の実施例で述べたスーパーチャージャと基本的な構成は同じであるが、エンジントルクでジェネレータが駆動されるのではなく、ジェネレータで発電された電力により駆動される。
このように、ジェネレータを設けた場合は、エンジントルクがジェネレータに伝達されて、ジェネレータの駆動負荷に応じた反力トルクが生成される。したがって、第1のモータ・ジェネレータの定格が大型化することを抑制できる。なお、この場合もジェネレータとサンギヤとの間の動力伝達経路にクラッチを設けておき、エンジントルクが低い場合はクラッチを解放することにより、エンジンの動力損失の低下を抑制することができる。さらに、エンジンの故障や異常が検知された場合は、クラッチを解放してエンジン負荷の増大を防ぐ。このようにジェネレータを設ける場合は、ジェネレータが、この発明の反力トルク生成装置に相当する。なお、前述した各実施例は、クランクシャフトおよびインプットシャフトの回転軸線が、車両の前後方向に配置されている車両、たとえば、FR車(エンジン前置き後輪駆動車)にも適用可能である。さらに、各実施例における動力分配装置6として、ダブルピニオン形式の遊星歯車機構を用いることも可能である。
参考例に相当するハイブリッド車のパワートレーンおよび制御系統を示す概念図である。 図1に示すハイブリッド車における回転要素の状態を示す共線図である。 この発明の実施例に相当するハイブリッド車のパワートレーンおよび制御系統を示す概念図である。 図3に示すハイブリッド車で実行可能な制御例を示すフローチャートである。 図3に示すハイブリッド車における回転要素の状態を示す共線図である。 この発明の他の実施例に相当するハイブリッド車のパワートレーンおよび制御系統を示す概念図である。
符号の説明
1…エンジン、 6…動力分配装置、 11…第1のモータ・ジェネレータ、 12…第2のモータ・ジェネレータ、 13…第3のモータ・ジェネレータ、 20…蓄電装置、 21…伝動装置、 22…デファレンシャル、 23…ドライブシャフト、 24…車輪、 25…電子制御装置、 27…スーパーチャージャ、 30…クラッチ、 32…流体伝動装置、 33…変速機、 Ve…車両。

Claims (5)

  1. 第1の駆動力源の動力を車輪に伝達する動力分配装置と、この動力分配装置に連結され、前記第1の駆動力源の動力が前記動力分配装置を経由して車輪に伝達される場合の反力トルクを生成する第1のモータ・ジェネレータおよび反力トルク生成装置と、前記車輪に動力を伝達する第2の駆動力源とを有するハイブリッド車の駆動制御装置において、
    前記反力トルク生成装置で前記反力トルクを生成する場合に得られる運動エネルギを、電気エネルギに変換することなく前記車輪に伝達する機能を備えた動力補助装置を有していることを特徴とするハイブリッド車の駆動制御装置。
  2. 記第1の駆動力源はエンジンであり、前記動力補助装置は、前記動力分配装置に伝達されるエンジンの動力により駆動されて空気を輸送し、かつ、その空気を前記エンジンの吸気系統に供給するスーパーチャージャを有していることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車の駆動制御装置。
  3. 記動力分配装置から前記反力トルク生成装置に至る動力伝達経路に、前記第1の駆動力源から前記反力トルク生成装置に伝達されるトルクの容量を制御するトルク容量制御装置が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド車の駆動制御装置。
  4. 記動力分配装置から前記反力トルク生成装置に至る動力伝達経路に設けられ、かつ、前記第1の駆動力源から前記反力トルク生成装置に伝達されるトルクの容量を制御するトルク容量制御装置と、
    前記第1のモータ・ジェネレータで生成可能な反力トルクが所定値以下である場合は、前記トルク容量制御装置のトルク容量を所定値以上に制御するコントローラと
    有していることを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車の駆動制御装置。
  5. 記コントローラは、前記第1のモータ・ジェネレータで生成可能な反力トルクが所定値以下である場合に、前記エンジンおよび前記スーパーチャージャでエネルギが再循環する領域であるか否かを判断し、前記エネルギが再循環する領域ではないと判断された場合は、前記トルク容量制御装置のトルク容量を所定値以上とする一方、前記エネルギが再循環する領域であると判断された場合は、前記トルク容量制御装置のトルク容量を所定値以下とする制御をおこなうことを特徴とする請求項4に記載のハイブリッド車の駆動制御装置。
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