JP3932972B2 - 垂直同期安定装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂直同期信号を用いた同期動作を行う装置において、いかなる状態の入力信号に対しても安定した垂直同期信号を得ることを可能とする垂直同期安定装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
同様な内容を目的とした垂直同期装置には、特開平０２−１４８９７５などに記載された垂直同期装置がある。
【０００３】
図４は従来の垂直同期装置を示し、図４において同期分離装置１２は、入力された映像信号１３より映像垂直同期信号１４（以下、外部垂直同期信号と呼ぶ）を生成する作用を行い、内部垂直同期信号発生装置１５は、可変カウンタの出力パルスを生成し、外部垂直同期信号１４に切換わった際に同期させることにより、外部垂直同期信号１４に同期した垂直同期信号を出力する作用を行う。自動制御装置１６は入力された信号の垂直同期の歪みレベルを検出して歪みが大きい場合には外部垂直同期信号１４に、歪みが小さい場合には内部垂直同期信号１５への切換えを自動的に行うことにより、安定した垂直同期信号を得ることを目的としたものであり、同期分離装置１２と内部垂直同期信号発生装置１５と自動制御装置１６と切換えスイッチ１７により構成されている。このように、従来の垂直同期装置では、入力信号が標準信号の場合は外部垂直同期信号で同期処理を行い、無信号入力或いは所定範囲外の周期を持つ映像垂直同期信号を受けた場合は内部垂直同期信号に切り替える自動制御装置によって同期処理を行っていた。
【０００４】
しかし自動制御装置１６では、放送局側の地方局間の切換わり時などのような非常に短期間のみ同期が変化する場合に、内部垂直同期信号が非標準の周波数でロックされてしまい、自動制御装置１６が非標準の内部垂直同期信号のままで処理を行うため画面が垂直に揺れたり弱電界時に同期が不安定になったりといった問題がある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
従来の垂直同期装置では、入力信号が標準信号の場合は外部垂直同期信号で同期処理を行い、無信号入力或いは所定範囲外の周期を持つ映像垂直同期信号を受けた場合は内部垂直同期信号に切り替える自動制御装置によって同期処理を行っていたが、放送局側の地方局間の切換え時など非常に短期間のみ垂直周波数が変化するような場合において、従来の自動制御装置のみでは地方局間の切換えが起きて垂直周波数が制御範囲外まで変化した時に一度内部垂直同期信号に切り替える制御を行うが、垂直周波数がずれる時間が非常に短い為に切換えられた内部垂直同期信号が非標準の周波数でロックしてしまい、ロックした周波数が非標準であるために自動制御装置が外部垂直同期信号に切り替え制御を行わずに非標準の内部垂直同期信号で動作するため、画面が垂直に揺れたり垂直同期が不安定になるといった現象が発生する問題があった。
【０００６】
本発明は、自動制御装置が内部垂直同期信号で動作している場合でもマイコンにより定期的に外部垂直同期信号に切換えることによって、内部垂直同期信号の位相を修正し、安定した垂直同期信号を得るものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明では、入力信号が標準である場合には自動制御装置を使用せずに外部垂直同期信号で同期処理を行い、非標準信号及び弱電界の信号が入力された場合に自動制御装置に切替える装置を持ち、自動制御装置で同期処理中に内部垂直同期信号が非標準の周波数でロックされた場合でも、マイコンにより定期的に外部垂直同期信号に強制的に切換える制御を行うことにより内部垂直同期信号の位相を修正して外部垂直同期信号と同期した内部垂直同期信号を得る為、安定した同期処理を行うことができる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１に記載の発明は、入力信号の判定を行う入力信号判定部と、入力信号の外部垂直同期信号と内部垂直同期信号発生装置が発生した内部垂直同期信号を切換える垂直同期切換え部と、前記入力信号判定部の判定結果を入力して前記垂直同期切換え部を制御する制御部を有し、前記制御部は、前記入力信号判定部の検出結果が標準と非標準の境界領域になったときに前記垂直同期切換え部を前記内部垂直同期信号に切換え、一定時間おきに前記外部垂直同期信号に切換える制御を行うことを特徴としたものであり、検出結果が標準と非標準の境界領域になったときに内部垂直同期信号の位相を修正して外部垂直同期信号と同期した内部垂直同期信号を得る為、非標準信号状態においても安定した垂直同期信号を得るという作用を有する。
【０００９】
請求項２に記載の発明は、入力信号の標準と非標準との判定を行う標準／非標準検出部と、入力信号の外部垂直同期信号と内部垂直同期信号発生装置が発生した内部垂直同期信号を切換える垂直同期切換え部と、前記標準／非標準検出部の検出結果を入力して前記垂直同期切換え部を制御する制御部を有し、前記制御部は、前記標準／非標準検出部の検出結果が標準と非標準の境界領域になったときに前記垂直同期切換え部を前記内部垂直同期信号に切換え、一定時間おきに前記外部垂直同期信号に切換える制御を行うことを特徴としたものであり、検出結果が標準と非標準の境界領域になったときに内部垂直同期信号の位相を修正して外部垂直同期信号と同期した内部垂直同期信号を得る為、非標準状態の入力信号に対しても常に外部垂直同期信号に同期し安定した垂直同期信号を得ることを可能とする作用を有する。
【００１０】
請求項３に記載の発明は、入力信号の強電界と弱電界との判定を行う電界レベル検出部と、入力信号の外部垂直同期信号と内部垂直同期信号発生装置が発生した内部垂直同期信号を切換える垂直同期切換え部と、前記電界レベル検出部の検出結果を入力して前記垂直同期切換え部を制御する制御部を有し、前記制御部は、前記電界レベル検出部の検出結果が強電界と弱電界の境界領域になったときに前記垂直同期切換え部を前記内部垂直同期信号に切換え、一定時間おきに前記外部垂直同期信号に切換える制御を行うことを特徴とするものであり、検出結果が強電界と弱電界の境界領域になったときに内部垂直同期信号の位相を修正して外部垂直同期信号と同期した内部垂直同期信号を得る為、弱電界状態においても安定した垂直同期信号を得ることを可能とする作用を有する。
【００１１】
請求項４に記載の発明は、入力信号の標準と非標準との判定を行う標準／非標準検出部と、入力信号の強電界と弱電界との判定を行う電界レベル検出部と、入力信号の外部垂直同期信号と内部垂直同期信号発生装置が発生した内部垂直同期信号を切換える垂直同期切換え部と、前記標準／非標準検出部と前記電界レベル検出部の検出結果を入力して前記垂直同期切換え部を制御する制御部を有し、前記制御部は、前記標準／非標準検出部の検出結果が標準と非標準の境界領域になったとき、或いは、前記電界レベル検出部の検出結果が強電界と弱電界の境界領域になったときに前記垂直同期切換え部を前記内部垂直同期信号に切換え、一定時間おきに前記外部垂直同期信号に切換える制御を行うことを特徴としたものであり、検出結果が標準と非標準の境界領域、或いは、強電界と弱電界の境界領域になったときに内部垂直同期信号の位相を修正して外部垂直同期信号と同期した内部垂直同期信号を得る為、非標準、或いは、弱電界状態の入力信号に対しても常に外部垂直同期信号に同期し安定した垂直同期信号を得ることを可能とする作用を有する。
【００１４】
以下、本発明の実施の形態について、図１、図２、図３を用いて説明する。
【００１５】
（実施の形態１）
図１は本発明の実施の形態１による垂直同期安定装置を示し、図１において電界レベル検出回路１は入力された信号のノイズ量を積分することによりノイズレベルを数値化してマイコン２に伝えることで強電界と弱電界状態との判定を可能とする作用を行うものであり、マイコン２は強電界状態では外部垂直同期信号３により同期動作を行うように垂直同期切換えスイッチ４を制御し、電界レベル検出回路１によりマイコン２が弱電界と判断した場合には自動制御装置５に切り替える作用を行う。
【００１６】
（実施の形態２）
図２は本発明の実施の形態２、３による垂直同期安定装置を示し、図２において標準／非標準検出回路６は入力された信号から垂直、水平周波数及びフレーム間の歪みを検出し、結果をマイコン８に伝えることで標準と非標準状態との判定を可能とする作用を行うものであり、電界レベル検出回路７は入力された信号のノイズ量を数値化してマイコン８に伝えることで強電界と弱電界状態との判定を可能とする作用を行うものである。マイコン８は入力された映像信号が標準信号で且つ強電界である場合には外部垂直同期信号９に固定して同期動作を行うように制御を行い、マイコン１４が標準／非標準検出回路６により非標準と判断した場合、もしくは電界レベル検出回路７により弱電界と判断した場合には同期信号切換えスイッチ１０を自動制御装置１１に切り替える作用を行う。
【００１７】
（実施の形態３）
図２は本発明の実施の形態２、３による垂直同期安定装置を示し、図２において標準／非標準検出回路６は入力された信号から垂直、水平周波数及びフレーム間の歪みを検出し、結果をマイコン８に伝えることで標準と非標準状態との判定を可能とする作用を行うものであり、電界レベル検出回路７は入力された信号のノイズ量を数値化してマイコン８に伝えることで強電界と弱電界状態との判定を可能とする作用を行うものである。マイコン８は入力された映像信号が標準信号で且つ強電界である場合には外部垂直同期信号９に固定して同期動作を行うように制御を行い、マイコン８が標準／非標準検出回路６により非標準と判断した場合、もしくは電界レベル検出回路７により弱電界と判断した場合には同期信号切換えスイッチ１０を自動制御装置１１に切り替える作用を行う。
【００１８】
また、マイコン８は標準と非標準及び強電界と弱電界を判断する境界付近にヒステリシス領域を設け、ヒステリシス領域においてマイコン８は同期切換えスイッチ１０を自動制御装置１１に切換え、定期的に同期切換えスイッチ１０を外部垂直同期信号９に切換える作用を行う。
【００１９】
図３に本発明の実施の形態３における垂直同期安定装置の動作区分例を示すが、図３において外部垂直同期領域１８は入力信号が標準且つ強電界の状態を示す。この外部垂直同期領域１８においては図２のマイコン８は同期信号切換えスイッチ１０を外部垂直同期信号９に固定して同期処理を行う。図３においてヒステリシス領域１９は入力信号が図２の電界レベル検出回路７（又は標準／非標準検出回路６）によってマイコン８が強電界と弱電界（又は標準と非標準）の判断を行う
境界付近であることを示し、図２のマイコン８により電界レベル検出回路７（又は標準／非標準検出回路６）から伝えられた数値に対してヒステリシス領域１９とする範囲を設定する。入力信号が設定されたヒステリシス領域１９になるとマイコン８は垂直同期切換えスイッチ１０を自動制御装置１１に切換え、マイコン８が定めた間隔で一定時間おきに外部垂直同期信号９へ強制的に切換える制御を行うことにより、内部垂直同期信号の位相を外部垂直同期信号と合わせる。ヒステリシス領域１９より更に弱電界状態（又は非標準状態）になると自動制御領域２０となり、図２のマイコン８は同期信号切換えスイッチ１０を自動制御装置１１に切換える。
【００２０】
【発明の効果】
以上のように本発明の垂直同期安定装置によれば、標準信号はもとより非標準信号や弱電界状態の信号においても外部垂直同期信号に同期した内部垂直同期信号により安定した垂直同期信号を得ることができ、放送局側の地方局間の切換え時のように周波数が短期間で変化するような場合においても垂直同期を乱すことなく同期動作を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施の形態１による垂直同期安定装置のブロック図
【図２】 本発明の実施の形態２、３による垂直同期安定装置のブロック図
【図３】 本発明の実施の形態３の動作区分例の図
【図４】従来の垂直同期装置のブロック図
【符号の説明】
１ 電界レベル検出回路
２ マイコン
３ 外部垂直同期信号
４ 垂直同期切換えスイッチ
５ 自動制御装置
６ 標準／非標準検出回路
７ 電界レベル検出回路
８ マイコン
９ 外部垂直同期信号
１０ 垂直同期切換えスイッチ
１１ 自動制御装置
１２ 同期分離装置
１３ 入力信号
１４ 外部垂直同期信号
１５ 内部垂直信号発生装置
１６ 自動制御装置
１７ 垂直同期切換えスイッチ
１８ 外部垂直同期領域
１９ ヒステリシス領域
２０ 自動制御領域
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂直同期信号を用いた同期動作を行う装置において、いかなる状態の入力信号に対しても安定した垂直同期信号を得ることを可能とする垂直同期安定装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
同様な内容を目的とした垂直同期装置には、特開平０２−１４８９７５などに記載された垂直同期装置がある。
【０００３】
図４は従来の垂直同期装置を示し、図４において同期分離装置１２は、入力された映像信号１３より映像垂直同期信号１４（以下、外部垂直同期信号と呼ぶ）を生成する作用を行い、内部垂直同期信号発生装置１５は、可変カウンタの出力パルスを生成し、外部垂直同期信号１４に切換わった際に同期させることにより、外部垂直同期信号１４に同期した垂直同期信号を出力する作用を行う。自動制御装置１６は入力された信号の垂直同期の歪みレベルを検出して歪みが大きい場合には外部垂直同期信号１４に、歪みが小さい場合には内部垂直同期信号１５への切換えを自動的に行うことにより、安定した垂直同期信号を得ることを目的としたものであり、同期分離装置１２と内部垂直同期信号発生装置１５と自動制御装置１６と切換えスイッチ１７により構成されている。このように、従来の垂直同期装置では、入力信号が標準信号の場合は外部垂直同期信号で同期処理を行い、無信号入力或いは所定範囲外の周期を持つ映像垂直同期信号を受けた場合は内部垂直同期信号に切り替える自動制御装置によって同期処理を行っていた。
【０００４】
しかし自動制御装置１６では、放送局側の地方局間の切換わり時などのような非常に短期間のみ同期が変化する場合に、内部垂直同期信号が非標準の周波数でロックされてしまい、自動制御装置１６が非標準の内部垂直同期信号のままで処理を行うため画面が垂直に揺れたり弱電界時に同期が不安定になったりといった問題がある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
従来の垂直同期装置では、入力信号が標準信号の場合は外部垂直同期信号で同期処理を行い、無信号入力或いは所定範囲外の周期を持つ映像垂直同期信号を受けた場合は内部垂直同期信号に切り替える自動制御装置によって同期処理を行っていたが、放送局側の地方局間の切換え時など非常に短期間のみ垂直周波数が変化するような場合において、従来の自動制御装置のみでは地方局間の切換えが起きて垂直周波数が制御範囲外まで変化した時に一度内部垂直同期信号に切り替える制御を行うが、垂直周波数がずれる時間が非常に短い為に切換えられた内部垂直同期信号が非標準の周波数でロックしてしまい、ロックした周波数が非標準であるために自動制御装置が外部垂直同期信号に切り替え制御を行わずに非標準の内部垂直同期信号で動作するため、画面が垂直に揺れたり垂直同期が不安定になるといった現象が発生する問題があった。
【０００６】
本発明は、自動制御装置が内部垂直同期信号で動作している場合でもマイコンにより定期的に外部垂直同期信号に切換えることによって、内部垂直同期信号の位相を修正し、安定した垂直同期信号を得るものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明では、入力信号が標準である場合には自動制御装置を使用せずに外部垂直同期信号で同期処理を行い、非標準信号及び弱電界の信号が入力された場合に自動制御装置に切替える装置を持ち、自動制御装置で同期処理中に内部垂直同期信号が非標準の周波数でロックされた場合でも、マイコンにより定期的に外部垂直同期信号に強制的に切換える制御を行うことにより内部垂直同期信号の位相を修正して外部垂直同期信号と同期した内部垂直同期信号を得る為、安定した同期処理を行うことができる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１に記載の発明は、入力信号の判定を行う入力信号判定部と、入力信号の外部垂直同期信号と内部垂直同期信号発生装置が発生した内部垂直同期信号を切換える垂直同期切換え部と、前記入力信号判定部の判定結果を入力して前記垂直同期切換え部を制御する制御部を有し、前記制御部は、前記入力信号判定部の検出結果が標準と非標準の境界領域になったときに前記垂直同期切換え部を前記内部垂直同期信号に切換え、一定時間おきに前記外部垂直同期信号に切換える制御を行うことを特徴としたものであり、検出結果が標準と非標準の境界領域になったときに内部垂直同期信号の位相を修正して外部垂直同期信号と同期した内部垂直同期信号を得る為、非標準信号状態においても安定した垂直同期信号を得るという作用を有する。
【０００９】
請求項２に記載の発明は、入力信号の標準と非標準との判定を行う標準／非標準検出部と、入力信号の外部垂直同期信号と内部垂直同期信号発生装置が発生した内部垂直同期信号を切換える垂直同期切換え部と、前記標準／非標準検出部の検出結果を入力して前記垂直同期切換え部を制御する制御部を有し、前記制御部は、前記標準／非標準検出部の検出結果が標準と非標準の境界領域になったときに前記垂直同期切換え部を前記内部垂直同期信号に切換え、一定時間おきに前記外部垂直同期信号に切換える制御を行うことを特徴としたものであり、検出結果が標準と非標準の境界領域になったときに内部垂直同期信号の位相を修正して外部垂直同期信号と同期した内部垂直同期信号を得る為、非標準状態の入力信号に対しても常に外部垂直同期信号に同期し安定した垂直同期信号を得ることを可能とする作用を有する。
【００１０】
請求項３に記載の発明は、入力信号の強電界と弱電界との判定を行う電界レベル検出部と、入力信号の外部垂直同期信号と内部垂直同期信号発生装置が発生した内部垂直同期信号を切換える垂直同期切換え部と、前記電界レベル検出部の検出結果を入力して前記垂直同期切換え部を制御する制御部を有し、前記制御部は、前記電界レベル検出部の検出結果が強電界と弱電界の境界領域になったときに前記垂直同期切換え部を前記内部垂直同期信号に切換え、一定時間おきに前記外部垂直同期信号に切換える制御を行うことを特徴とするものであり、検出結果が強電界と弱電界の境界領域になったときに内部垂直同期信号の位相を修正して外部垂直同期信号と同期した内部垂直同期信号を得る為、弱電界状態においても安定した垂直同期信号を得ることを可能とする作用を有する。
【００１１】
請求項４に記載の発明は、入力信号の標準と非標準との判定を行う標準／非標準検出部と、入力信号の強電界と弱電界との判定を行う電界レベル検出部と、入力信号の外部垂直同期信号と内部垂直同期信号発生装置が発生した内部垂直同期信号を切換える垂直同期切換え部と、前記標準／非標準検出部と前記電界レベル検出部の検出結果を入力して前記垂直同期切換え部を制御する制御部を有し、前記制御部は、前記標準／非標準検出部の検出結果が標準と非標準の境界領域になったとき、或いは、前記電界レベル検出部の検出結果が強電界と弱電界の境界領域になったときに前記垂直同期切換え部を前記内部垂直同期信号に切換え、一定時間おきに前記外部垂直同期信号に切換える制御を行うことを特徴としたものであり、検出結果が標準と非標準の境界領域、或いは、強電界と弱電界の境界領域になったときに内部垂直同期信号の位相を修正して外部垂直同期信号と同期した内部垂直同期信号を得る為、非標準、或いは、弱電界状態の入力信号に対しても常に外部垂直同期信号に同期し安定した垂直同期信号を得ることを可能とする作用を有する。
【００１４】
以下、本発明の実施の形態について、図１、図２、図３を用いて説明する。
【００１５】
（実施の形態１）
図１は本発明の実施の形態１による垂直同期安定装置を示し、図１において電界レベル検出回路１は入力された信号のノイズ量を積分することによりノイズレベルを数値化してマイコン２に伝えることで強電界と弱電界状態との判定を可能とする作用を行うものであり、マイコン２は強電界状態では外部垂直同期信号３により同期動作を行うように垂直同期切換えスイッチ４を制御し、電界レベル検出回路１によりマイコン２が弱電界と判断した場合には自動制御装置５に切り替える作用を行う。
【００１６】
（実施の形態２）
図２は本発明の実施の形態２、３による垂直同期安定装置を示し、図２において標準／非標準検出回路６は入力された信号から垂直、水平周波数及びフレーム間の歪みを検出し、結果をマイコン８に伝えることで標準と非標準状態との判定を可能とする作用を行うものであり、電界レベル検出回路７は入力された信号のノイズ量を数値化してマイコン８に伝えることで強電界と弱電界状態との判定を可能とする作用を行うものである。マイコン８は入力された映像信号が標準信号で且つ強電界である場合には外部垂直同期信号９に固定して同期動作を行うように制御を行い、マイコン１４が標準／非標準検出回路６により非標準と判断した場合、もしくは電界レベル検出回路７により弱電界と判断した場合には同期信号切換えスイッチ１０を自動制御装置１１に切り替える作用を行う。
【００１７】
（実施の形態３）
図２は本発明の実施の形態２、３による垂直同期安定装置を示し、図２において標準／非標準検出回路６は入力された信号から垂直、水平周波数及びフレーム間の歪みを検出し、結果をマイコン８に伝えることで標準と非標準状態との判定を可能とする作用を行うものであり、電界レベル検出回路７は入力された信号のノイズ量を数値化してマイコン８に伝えることで強電界と弱電界状態との判定を可能とする作用を行うものである。マイコン８は入力された映像信号が標準信号で且つ強電界である場合には外部垂直同期信号９に固定して同期動作を行うように制御を行い、マイコン８が標準／非標準検出回路６により非標準と判断した場合、もしくは電界レベル検出回路７により弱電界と判断した場合には同期信号切換えスイッチ１０を自動制御装置１１に切り替える作用を行う。
【００１８】
また、マイコン８は標準と非標準及び強電界と弱電界を判断する境界付近にヒステリシス領域を設け、ヒステリシス領域においてマイコン８は同期切換えスイッチ１０を自動制御装置１１に切換え、定期的に同期切換えスイッチ１０を外部垂直同期信号９に切換える作用を行う。
【００１９】
図３に本発明の実施の形態３における垂直同期安定装置の動作区分例を示すが、図３において外部垂直同期領域１８は入力信号が標準且つ強電界の状態を示す。この外部垂直同期領域１８においては図２のマイコン８は同期信号切換えスイッチ１０を外部垂直同期信号９に固定して同期処理を行う。図３においてヒステリシス領域１９は入力信号が図２の電界レベル検出回路７（又は標準／非標準検出回路６）によってマイコン８が強電界と弱電界（又は標準と非標準）の判断を行う
境界付近であることを示し、図２のマイコン８により電界レベル検出回路７（又は標準／非標準検出回路６）から伝えられた数値に対してヒステリシス領域１９とする範囲を設定する。入力信号が設定されたヒステリシス領域１９になるとマイコン８は垂直同期切換えスイッチ１０を自動制御装置１１に切換え、マイコン８が定めた間隔で一定時間おきに外部垂直同期信号９へ強制的に切換える制御を行うことにより、内部垂直同期信号の位相を外部垂直同期信号と合わせる。ヒステリシス領域１９より更に弱電界状態（又は非標準状態）になると自動制御領域２０となり、図２のマイコン８は同期信号切換えスイッチ１０を自動制御装置１１に切換える。
【００２０】
【発明の効果】
以上のように本発明の垂直同期安定装置によれば、標準信号はもとより非標準信号や弱電界状態の信号においても外部垂直同期信号に同期した内部垂直同期信号により安定した垂直同期信号を得ることができ、放送局側の地方局間の切換え時のように周波数が短期間で変化するような場合においても垂直同期を乱すことなく同期動作を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施の形態１による垂直同期安定装置のブロック図
【図２】 本発明の実施の形態２、３による垂直同期安定装置のブロック図
【図３】 本発明の実施の形態３の動作区分例の図
【図４】従来の垂直同期装置のブロック図
【符号の説明】
１ 電界レベル検出回路
２ マイコン
３ 外部垂直同期信号
４ 垂直同期切換えスイッチ
５ 自動制御装置
６ 標準／非標準検出回路
７ 電界レベル検出回路
８ マイコン
９ 外部垂直同期信号
１０ 垂直同期切換えスイッチ
１１ 自動制御装置
１２ 同期分離装置
１３ 入力信号
１４ 外部垂直同期信号
１５ 内部垂直信号発生装置
１６ 自動制御装置
１７ 垂直同期切換えスイッチ
１８ 外部垂直同期領域
１９ ヒステリシス領域
２０ 自動制御領域
Claims (4)
- 入力信号の判定を行う入力信号判定部と、入力信号の外部垂直同期信号と内部垂直同期信号発生装置が発生した内部垂直同期信号を切換える垂直同期切換え部と、前記入力信号判定部の判定結果を入力して前記垂直同期切換え部を制御する制御部を有し、
前記制御部は、前記入力信号判定部の検出結果が標準と非標準の境界領域になったときに前記垂直同期切換え部を前記内部垂直同期信号に切換え、一定時間おきに前記外部垂直同期信号に切換える制御を行うことを特徴とする垂直同期安定装置。 - 入力信号の標準と非標準との判定を行う標準／非標準検出部と、入力信号の外部垂直同期信号と内部垂直同期信号発生装置が発生した内部垂直同期信号を切換える垂直同期切換え部と、前記標準／非標準検出部の検出結果を入力して前記垂直同期切換え部を制御する制御部を有し、
前記制御部は、前記標準／非標準検出部の検出結果が標準と非標準の境界領域になったときに前記垂直同期切換え部を前記内部垂直同期信号に切換え、一定時間おきに前記外部垂直同期信号に切換える制御を行うことを特徴とする垂直同期安定装置 - 入力信号の強電界と弱電界との判定を行う電界レベル検出部と、入力信号の外部垂直同期信号と内部垂直同期信号発生装置が発生した内部垂直同期信号を切換える垂直同期切換え部と、前記電界レベル検出部の検出結果を入力して前記垂直同期切換え部を制御する制御部を有し、
前記制御部は、前記電界レベル検出部の検出結果が強電界と弱電界の境界領域になったときに前記垂直同期切換え部を前記内部垂直同期信号に切換え、一定時間おきに前記外部垂直同期信号に切換える制御を行うことを特徴とする垂直同期安定装置 - 入力信号の標準と非標準との判定を行う標準／非標準検出部と、入力信号の強電界と弱電界との判定を行う電界レベル検出部と、入力信号の外部垂直同期信号と内部垂直同期信号発生装置が発生した内部垂直同期信号を切換える垂直同期切換え部と、前記標準／非標準検出部と前記電界レベル検出部の検出結果を入力して前記垂直同期切換え部を制御する制御部を有し、
前記制御部は、前記標準／非標準検出部の検出結果が標準と非標準の境界領域になったとき、或いは、前記電界レベル検出部の検出結果が強電界と弱電界の境界領域になったときに前記垂直同期切換え部を前記内部垂直同期信号に切換え、一定時間おきに前記外部垂直同期信号に切換える制御を行うことを特徴とする垂直同期安定装置。
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