JP3932222B2 - 精密農法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば作物を植付けるとき、または作物成育途中に、施肥機または防除機を用いて肥料及び薬剤の散布を行う精密農法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、前回の収穫量または作物成育状況並びに圃場の取水及び排水などを参考にして施肥または防除作業を行っていたから、作業者の経験または記憶による不安定な条件で施肥または防除作業が行われ易く、施肥量調節または防除量調節を狭い範囲に限定して局地的に対応させて適正に行い得ず、施肥または防除効率の向上並びに収穫増量などを容易に図り得ない等の問題がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、GPS受信機及び成育地図作成カメラ及び成育地図作成コントローラが飛行体に搭載され、前記飛行体に搭載した制御用受信機の受信コントローラに、前記GPS受信機及び前記成育地図作成カメラ及び前記成育地図作成コントローラを接続し、無線操縦用の送信機を操縦者が手元操作して、前記飛行体を飛行させる一方、前記成育地図作成カメラの空中撮像によって圃場の作物の成育状況を検出し、その作物の成育状況に基づいて前記成育地図作成コントローラによって圃場の作物の成育地図を形成する精密農法において、前記飛行体の脚体用の支柱とメインフレームとの連結部に施肥フレームを連結し、その施肥フレームを介して前記飛行体の胴体の下方に施肥タンクを配置し、前記メインフレームの前部の下側に前記成育地図作成カメラを配置し、前記送信機に設けた成育地図スイッチの操作によって前記成育地図作成カメラを作動し、カラーセンサとして の前記成育地図作成カメラの撮像によって、圃場の作物の葉緑素の含有量を検出し、測定された葉緑素の含有量に基づいて圃場の作物の成育状態が圃場の成育地図として記録されるものであるから、作物の成育状況を測定したデータと、実際の成育状況の誤差を少なくできる。即ち、作物の葉緑素の含有量の測定によって、特定の場所の作物の成育状態の検出精度を向上できるものであるから、成育状況又は予測収穫量等を判断するための成育地図の作成作業の信頼性を向上できるものである。
【0004】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記施肥フレームの上面側に前記施肥タンクを配置し、前記施肥フレームに設けた駆動軸を介して、前記施肥タンク(7)の底面の繰出ケース(24)の下方に肥料散布用の拡散羽根を配置し、肥料の散布方向及び散布幅を変更するためのカバーによって前記拡散羽根を覆う一方、前記送信機は、前記施肥タンク内の肥料を散布する施肥スイッチを有し、圃場の作物の成育状態が記録された成育地図データに基づいて前記施肥タンク内の肥料が散布されるものであるから、特定の場所の作物に対する施肥量または防除量の過不足を防止でき、施肥効率又は防除効率等を向上できるものである。
【0005】
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は圃場の薬剤散布に使用する遠隔操縦ヘリコプタの説明図であり、図中(A)は遠隔操縦によって無人飛行させるヘリコプタであり、メインロータ(1)及びスタビライザ(2)をヘリコプタ(A)の胴体(3)上側に設けると共に、脚体(4)を胴体(3)下側に固定させる。また、胴体(3)後側のテールブーム(5)後端にテールロータ(6)を設けると共に、胴体(3)下側に施肥タンク(7)を固定させ、無人飛行させ乍ら粒状肥料を空中散布させるように構成している。
【0011】
また、前記胴体(3)内部にメインフレーム(8)を介してエンジン(9)及びミッションケース(10)を取付け、マフラー(11)及び燃料タンク(12)を配設させると共に、リコイルレバーを引張る手動操作によってエンジン(9)を始動させ、前記メインロータ(1)及びテールロータ(6)をエンジン(9)によって駆動し、無線操縦用の送信機(B)を操縦者が手元操作してヘリコプタ(A)を飛行させるように構成している。なお、符号(13)はヘリコプタ(A)制御用受信機、(14)はモニタライトである。
【0012】
さらに、図2に示す如く、前記脚体(4)を取付ける板バネ製支柱(15)(15)とメインフレーム(8)の連結部に受フレーム(16)(17)をボルト(18)(18)止め固定させ、受フレーム(16)(17)にノブボルト(19)(19)を介して前後受板(20)(21)を着脱自在に固定させる。また、前受板(20)に緩衝ゴム(22)を介して施肥フレーム(23)を連結させ、施肥フレーム(23)上面側に繰出ケース(24)を介して施肥タンク(7)底部中央を固定させると共に、後受板(21)に緩衝ゴム(25)を介して施肥タンク(7)後部を連結させる。また、開閉自在なキャップ(26)(26)を有する左右投入口(27)(27)を施肥タンク(7)両側に左右対称に連結させている。
【0013】
さらに、図2に示す如く、前記施肥フレーム(23)に軸受(29)を介して駆動軸(30)を軸支させ、円板形の拡散羽根(31)を駆動軸(30)下端に固定させると共に、前記タンク(7)前方の施肥フレーム(23)前部上面に電動拡散用施肥モータ(32)を固定させ、タイミングベルト及びプーリ(33)(34)を介してモータ(32)を駆動軸(30)に連結させ、モータ(32)によって拡散羽根(31)を一方向に回転させるように構成している。また、前記軸受(29)に上面カバー板(35)を固定させ、羽根(31)の上面側をカバー板(35)によって遮閉している。
【0014】
さらに、前記タンク(7)底面の繰出ケース(24)下端側に、垂直軸芯回りに回転自在な出口筒(36)を配置させると共に、繰出ケース(24)と出口筒(36)の間にシャッタを出入自在に挿入させて開閉するもので、施肥シャーシ(23)に調量サーボ型散布量モータ(37)を取付け、該モータ(37)の正逆転制御によって出口筒(36)の開口を開閉作動させる。また、前記出口筒(36)を設ける拡散羽根(31)後側を遮閉する側面カバー(38)を設け、該カバー(38)を前記上面カバー板(35)に取付け、拡散羽根(31)の回転上手側または下手側に前記カバー(38)を移動させ、拡散羽根(31)による肥料散布方向及び散布幅を変更するように構成している。
【0015】
また、前記送信機(B)の四角箱形ケース(39)に左右スティック(40)(41)及び液晶ディスプレイ(42)などを設けると共に、図3に示す如く、右スティック(41)の縦方向操作量に基づきエンジン(9)出力並びにメインロータ(1)の集合ピッチ調節を行う高度操作(垂直昇降)信号を出力させるエンコンボリューム(43)と、右スティック(41)の横方向操作量に基づきメインロータ(1)の横周期ピッチ調節を行う左右方向飛行信号を出力させるエルロンボリューム(44)と、左スティック(40)の縦方向操作量に基づきメインロータ(1)の縦周期ピッチ調節を行う前後方向飛行信号を出力させるエレベータボリューム(45)と、左スティック(40)の横方向操作量に基づきテールロータ(6)のピッチ調節を行う機体方向操作信号を出力させるラダーボリューム(46)を備え、マイクロコンピュータで形成する送信機(B)の送信コントローラ(47)に前記各ボリューム(43)〜(46)を接続させ、前記各ボリューム(43)〜(46)出力をヘリコプタ(A)の受信機(13)に送信するように構成している。さらに、図3において、(48)は電源バッテリ、(49)はメインスイッチ、(50)は電圧メータ、(51)は送信用アンテナ、(52)(53)(54)(55)(56)はモード切換スイッチである。
【0016】
また、図4は前記受信機(13)の制御回路図であり、3軸ジャイロで形成する飛行安定装置用センサであるエルロン用ジャイロ(57)及びエレベータ用ジャイロ(58)及びラダー用ジャイロ(59)をヘリコプタ(A)に備え、前記各ジャイロ(57)〜(59)を受信コントローラ(60)に入力接続させると共に、エンジン(9)出力並びにメインロータ(1)の集合ピッチ調節を行ってヘリコプタ(A)を垂直昇降させるエンコン用サーボモータ(61)と、メインロータ(1)の横周期ピッチ調節を行ってヘリコプタ(A)を左右方向に飛行させるエルロン用サーボモータ(62)と、メインロータ(1)の縦周期ピッチ調節を行ってヘリコプタ(A)を前後方向に飛行させるエレベータ用サーボモータ(63)と、テールロータ(6)のピッチ調節を行ってヘリコプタ(A)の方向を変更させるラダー用サーボモータ(64)と、ピッチ用サーボモータ(65)と、前記施肥モータ(32)と、散布量モータ(37)とに、受信コントローラ(60)を出力接続させるもので、前記送信コントローラ(47)からの遠隔操縦信号、並びに各ジャイロ(57)〜(59)入力により、各サーボモータ(61)〜(65)を作動させ、送信機(B)の制御信号に基づきヘリコプタ(A)を遠隔操縦するように構成している。
【0017】
さらに、図4において、(66)は電源バッテリ、(67)はメインスイッチ、(68)は受信用アンテナ、(69)はGPS(全地球測位システム)衛星からの電波を受信入力してヘリコプタ(A)の現在飛行位置を方位検出するGPS受信機である。
【0018】
さらに、図2、図3、図4に示す如く、前記ヘリコプタ(A)のメインフレーム(8)前部下側に成育地図作成カメラ(70)を取付けると共に、前記施肥モータ(32)及び散布量モータ(37)を遠隔操作する施肥スイッチ(71)と、前記カメラ(70)を撮像操作する成育地図スイッチ(72)を、前記送信コントローラ(47)に接続させる。また、前記成育地図作成カメラ(70)を受信コントローラ(60)に接続させ、作物のカラーセンサ分析による葉緑素含有量測定、並びに作物の光分析による病虫害の発生状態測定を前記カメラ(70)入力に基づき行い、作物の成育状態を前記カメラ(70)によって測定させて受信コントローラ(60)に入力させるように構成している。
【0019】
また、前記GPS受信機(69)によって検出される飛行位置である測定作物位置と、前記カメラ(70)によって測定される作物成育状態に基づき、圃場の作物成育状態を表す成育地図を形成する成育地図作成コントローラ(73)を設け、該コントローラ(73)を受信コントローラ(60)に接続させ、また互換自在な磁気ディスク(74)を装着して成育地図を記録させるもので、図5に示す如く、畦(75)で囲まれた圃場(76)の高位置側の水路(77)の水を取水口(78)から導入し、圃場(76)の水を低位置側の水路(79)に排水口(80)から排出させ、水稲を育成することにより、取水口(78)付近では肥料が不足し易く、収穫する穀稈量または穀粒量が少なくなり易く、また圃場(76)中央部の水溜り部で肥料が多くなり、穀稈量が局部的に多くなったり、穀粒量が局部的に多くなるが、作物を成育する実際の圃場(76)形状を格子形区分(81)によって分割して対応した作物の成育状態が表示された図6に示す成育地図(82)が形成され、前記ディスク(74)に記録される一方、図6の成育地図(82)データに基づき散布量モータ(37)を自動制御して施肥(または防除または除草など)を行い、圃場(76)全体の作物の成育を図り、かつ肥料(または薬剤)の無駄な使用を防ぎ、肥培管理を適正に行えるように構成している。
【0020】
上記から明らかなように、作物の成育状況を検出して圃場(76)の成育地図(82)を自動的に形成するもので、局地的に測定される作物成育状況が成育地図(82)として記録されることにより、前記成育地図(82)データに基づいて施肥または防除などを行え、施肥量または防除量の過不足を防止し、施肥または防除効率の向上並びに収穫増量などを図ると共に、施肥量調節または防除量調節の自動制御化による制御機能の向上及び省力化などを図れるように構成している。また、飛行体であるヘリコプタ(A)に搭載するカメラ(70)の空中撮像によって作物の成育状況を検出させ、成育状態の検出精度向上並びに成育地図(82)データの信頼性向上などを図ると共に、作物の葉緑素含有量をカラーセンサであるカメラ(70)の撮像によって検出させ、作物の測定成育状況と実際の成育状況の誤差を少なくして収穫量測定信頼性を向上させ、またカメラ(70)の撮像によって作物を光分析して病虫害発生状況を測定させ、作物成育状況の検出精度向上並びに成育地図(82)データの信頼性向上などを図り、さらに、成育地図(82)に基づいて施肥及び防除量の少なくとも一方を自動的に局地対応制御し、成育地図(82)のデータに基づいて狭い範囲に限定して施肥量調節または防除量調節を高精度で行え、施肥または防除自動制御機能の向上などを図れるように構成している。
【0021】
さらに、図7は例えば稲を育成している水田または畑を走行し乍ら薬剤または肥料の散布などを行う乗用管理作業車の側面図、図8は同平面図であり、図中(83)は作業者が搭乗する走行車であり、エンジン(84)を車体フレーム(85)前部上方に搭載させ、ギヤ減速ケース(86)前方に前アクスルケース(87)を介して前走行輪(88)を支持させると共に、前記ギヤ減速ケース(86)の後部に後アクスルケース(89)を連設し、前記後アクスルケース(89)に後走行輪(90)を支持させる。そして前記エンジン(84)等を覆うボンネット(91)後部に操向ハンドル(92)を取付けると共に、ステップ(93)を介して作業者が搭乗する車体カバー(94)によって前記ギヤ減速ケース(86)等を覆い、前記車体カバー(94)上部に運転席(95)を取付ける。
【0022】
また、図中(96)は液剤タンク、(97)は散布ブーム(98)などを具備する散布作業機であり、トップリンク(99)及びロワーリンク(100)を含むリンク機構(101)を介して走行車(83)後側にヒッチフレーム(102)を連結させ、前記リンク機構(101)を介して散布作業機(97)を昇降させる油圧昇降シリンダをロワーリンク(100)に連結させ、前後走行輪(88)(90)を走行駆動し、水田内で作物である稲(103)の間を走行移動し乍ら散布ブーム(98)の散布ノズル(104)から連続的に散布作業を行うように構成する。なお、図中(105)は走行変速レバー、(106)は無段変速用副変速レバー、(107)は主クラッチペダル、(108)(108)は左右ブレーキペダルである。
【0023】
さらに、図9は前記走行車(83)に搭載する散布制御回路図であり、前記走行車(83)の走行速度を検出する車速センサ(109)と、圃場(76)内の施肥(または防除)作業位置を測定入力させるGPS受信機(69)を、マイクロコンピュータで構成する散布コントローラ(110)に接続させる。また、液剤タンク(96)の液肥または薬液を薬剤モータ(111)から散布ノズル(104)に送給させる散布バルブ(112)の開閉制御を行うバルブモータ(113)を前記コントローラ(110)にドライバ(114)を介して接続させると共に、前記ボンネット(91)前部の支柱(115)上端部に成育地図作成カメラ(70)を取付けると共に、前記車速センサ(109)によって検出する走行車(83)の車速と連動してカメラ(70)の角度を変更するカメラ角度モータ(116)を設け、前記カメラ(70)及びモータ(116)を前記散布コントローラ(110)に接続させ、作物である稲(103)のカラーセンサ分析による葉緑素含有量測定、並びに稲(103)の光分析による病虫害の発生状態測定を前記カメラ(70)入力に基づき行い、稲(103)の成育状態を前記カメラ(70)によって測定させて散布コントローラ(110)に入力させるように構成している。
【0024】
また、前記GPS受信機(69)によって検出される走行車(83)移動位置である測定作物位置と、前記カメラ(70)によって測定される作物成育状態に基づき、圃場の作物成育状態を表す成育地図を形成する成育地図作成コントローラ(73)を散布コントローラ(110)に接続させ、また互換自在な磁気ディスク(74)を装着して成育地図を記録させるもので、図5に示す如く、畦(75)で囲まれた圃場(76)の高位置側の水路(77)の水を取水口(78)から導入し、圃場(76)の水を低位置側の水路(79)に排水口(80)から排出させ、水稲を育成することにより、取水口(78)付近では肥料が不足し易く、収穫する穀稈量または穀粒量が少なくなり易く、また圃場(76)中央部の水溜り部で肥料が多くなり、穀稈量が局部的に多くなったり、穀粒量が局部的に多くなるが、作物を成育する実際の圃場(76)形状を格子形区分(81)によって分割して対応した作物の成育状態が表示された図6に示す成育地図(82)が形成され、前記ディスク(74)に記録される一方、GPS受信機(69)入力によって圃場(76)内の施肥または防除作業位置を認識させ、かつディスク(74)に入力させる、成育地図(82)データに基づきバルブモータ(113)を正逆転制御して散布バルブ(112)の開閉度を変更し、稲(103)の成育が不良である地点での液肥散布量を自動的に多くし、稲(103)の成育が良好な地点での液肥散布量を自動的に少なくすると共に、稲(103)の成育良好地点で、雑草が少ないから除草液散布量を少なくし、また害虫が多く発生するから殺虫液散布量を多くする一方、稲(103)の成育不良地点では前記と逆に除草液散布量を多くしたり殺虫液散布量を少なくする制御を自動的に行い、液肥または薬液を用いた施肥または防除を効率良く行えるように構成している。
【0025】
上記から明らかなように、走行体である走行車(83)に搭載するカメラ(70)によって作物である稲(103)の成育状況を検出させ、測定稲(103)と実際の稲(103)位置の誤差を低減して、成育地図(82)形成精度の向上などを図ると共に、走行車(83)の車速変化と連動してカメラ(70)の撮影姿勢を変更させ、稲(103)の測定成育状況と実際の成育状況を一致させて成育地図(82)形成精度を向上させるように構成している。
【0026】
なお、図7に示す如く、前記カメラ(70)及びモータ(116)と略同一機能構造の成育地図作成カメラ(117)及びカメラ角度モータ(118)を車体フレーム(85)前端部に取付け、稲(103)先端部を略水平姿勢のカメラ(117)によって撮像させ、稲(103)の成育高さを検出させ、稲(103)を上方から撮像する前記カメラ(70)と稲(103)を水平方向から撮像する前記カメラ(117)の両方の測定結果に基づき、図6の成育地図(82)を形成して地図(82)形成精度をさらに向上させることも行える。
【0027】
【発明の効果】
以上実施例から明らかなように、請求項1に係る発明は、GPS受信機(69)及び成育地図作成カメラ(70)及び成育地図作成コントローラ(73)が飛行体としてのヘリコプタ(A)に搭載され、ヘリコプタ(A)に搭載した制御用受信機(13)の受信コントローラ(60)に、前記GPS受信機(69)及び前記成育地図作成カメラ(70)及び前記成育地図作成コントローラ(73)を接続し、無線操縦用の送信機(B)を操縦者が手元操作して、ヘリコプタ(A)を飛行させる一方、前記成育地図作成カメラ(70)の空中撮像によって圃場(76)の作物としての稲(103)の成育状況を検出し、その稲(103)の成育状況に基づいて前記成育地図作成コントローラ(73)によって圃場(76)の稲(103)の成育地図(82)を形成する精密農法において、ヘリコプタ(A)の脚体(4)用の支柱(15)とメインフレーム(8)との連結部に施肥フレーム(23)を連結し、その施肥フレーム(23)を介してヘリコプタ(A)の胴体の下方に施肥タンク(7)を配置し、前記メインフレーム(8)の前部の下側に前記成育地図作成カメラ(70)を配置し、前記送信機(B)に設けた成育地図スイッチ(72)の操作によって前記成育地図作成カメラ(70)を作動し、カラーセンサとしての前記成育地図作成カメラ(70)の撮像によって、圃場(76)の稲(103)の葉緑素の含有量を検出し、測定された稲(103)の葉緑素の含有量に基づいて圃場(76)の作物(103)の成育状態が圃場(76)の成育地図(82)として記録されるものであるから、稲(103)の成育状況を測定したデータと、実際の稲(103)の成育状況の誤差を少なくできる。即ち、稲(103)の葉緑素の含有量の測定によって、特定の場所の稲(103)の成育状態の検出精度を向上できるものであるから、成育状況又は予測収穫量等を判断するための成育地図(82)の作成作業の信頼性を向上できるものである。
【0028】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記施肥タンク(7)の底面の繰出ケース(24)の下方に設ける肥料散布用の拡散羽根(31)と、前記拡散羽根(31)を一方向に回転させる施肥モータ(32)と、前記施肥タンク(7)の出口を開閉する散布量モータ(37)とを配置し、肥料の散布方向及び散布幅を変更するためのカバー(38)によって前記拡散羽(31)根を覆う一方、送信機(B)は、施肥タンク(7)内の肥料を散布する施肥スイッチ(71)を有し、圃場(76)の稲(103)の成育状態が記録された成育地図(82)データに基づいて前記施肥タンク(7)内の肥料が散布されるものであるから、特定の場所の稲(103)に対する施肥量または防除量の過不足を防止でき、施肥効率又は防除効率等を向上できるものである。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】ヘリコプタの側面図である。
【図2】施肥タンクの説明図である。
【図3】送信回路図である。
【図4】受信回路図である。
【図5】圃場の説明図である。
【図6】成育地図の説明図である。
【図7】乗用管理作業車の側面図である。
【図8】同平面図である。
【図9】散布制御回路図である。
【符号の説明】
(A)ヘリコプタ(飛行体)
(B)送信機
(4)脚体
(7)施肥タンク
(8)メインフレーム
(13)制御用受信機
(15)支柱
(23)施肥フレーム
(24)繰出ケース
(31)拡散羽根
(32)施肥モータ
(37)散布量モータ
(38)側面カバー
(60)受信コントローラ
(69)GPS受信機
(70)成育地図作成カメラ
(71)施肥スイッチ
(72)成育地図スイッチ
(73)成育地図作成コントローラ
(76)圃場
(82)成育地図
(83)走行車(走行体)
(103)稲(作物)
Claims (2)
- GPS受信機及び成育地図作成カメラ及び成育地図作成コントローラが飛行体に搭載され、前記飛行体に搭載した制御用受信機の受信コントローラに、前記GPS受信機及び前記成育地図作成カメラ及び前記成育地図作成コントローラを接続し、無線操縦用の送信機を操縦者が手元操作して、前記飛行体を飛行させる一方、
前記成育地図作成カメラの空中撮像によって圃場の作物の成育状況を検出し、その作物の成育状況に基づいて前記成育地図作成コントローラによって圃場の作物の成育地図を形成する精密農法において、
前記飛行体の脚体用の支柱とメインフレームとの連結部に施肥フレームを連結し、その施肥フレームを介して前記飛行体の胴体の下方に施肥タンクを配置し、前記メインフレームの前部の下側に前記成育地図作成カメラを配置し、
前記送信機に設けた成育地図スイッチの操作によって前記成育地図作成カメラを作動し、カラーセンサとしての前記成育地図作成カメラの撮像によって、圃場の作物の葉緑素の含有量を検出し、測定された葉緑素の含有量に基づいて圃場の作物の成育状態が圃場の成育地図として記録されることを特徴とする精密農法。 - 前記施肥タンクの底面の繰出ケースの下方に設ける肥料散布用の拡散羽根と、拡散羽根を一方向に回転させる施肥モータと、前記施肥タンクの出口を開閉する散布量モータとを配置し、肥料の散布方向及び散布幅を変更するためのカバーによって前記拡散羽根を覆う一方、
前記送信機は、前記施肥タンク内の肥料を散布する施肥スイッチを有し、圃場の作物の成育状態が記録された成育地図データに基づいて前記施肥タンク内の肥料が散布されることを特徴とする請求項1に記載の精密農法。
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