JP3932178B2 - 情報端末 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、手帳並みの大きさの個人向け小型携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯型や一般的なパソコン、携帯電話などの情報端末に関し、特に、メモリーカードなどのカード型機器の収納部を備えた情報端末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在の情報端末には、手帳並みの大きさの個人向け小型携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯型や一般的なパソコン、携帯電話など、いろいろな種類のものが作られている。そしてこのような情報端末では、データのやりとりや新しいソフトの追加、データのバックアップ、通信などのために、メモリーカード、カード型の小型ハードディスク、カード型通信端末など、カード型の機器を収納できるようにすることが一般的に行われている。
【0003】
またこのような情報端末では、カード型機器収納部に現在どのようなカードが挿入されているかを確認するため、たとえば特開平5−225771号公報、特開平11−331334号公報、特開2001−331234公報、特開2002−108504公報などに示されているように、情報端末のハウジングに窓を設け、この窓部を透明、もしくは半透明にした情報機器が示されている。また、特開平10−198772号公報には、情報処理装置の補助装置ではあるが、電子通貨のためのFD型のICカード用リーダ/ライタにおいて、ICカードの挿入部と、そのICカードのコンタクト部と電気的に接触するコネクタ部とを覆う表カバーを透明にし、ICカードの挿入箇所、及びICカードの表裏と向きの視認性を良好とする装置が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら各公報に示された従来の情報端末におけるカード型機器収納部は、単に挿入したICカードがどのような種類であるかを確認するためのものであり、カードがその接続部と確実に接続されたかどうかの確認はできない。また、特開平10−198772号公報に示された装置は、本願のような情報端末ではなくてICカード用リーダ/ライタであり、ICカードのコンタクト部が、挿入されたICカードで隠されてしまって確実にコンタクトしているかどうかの確認はできない。
【0005】
上述の事情に鑑み本発明は、カード型機器の収納部に収納されたカードが、接続部に確実に接続されたかどうかを確認できるようにした情報端末を提供することが課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そのため本発明においては、請求項1に記載したように、
本体に内蔵するカード型機器の収納部を備えた情報端末において、
前記情報端末のハウジングの一部に透視部を形成し、該透視部を前記収納部におけるカード型機器との接続部の少なくとも一部に延在させ、前記カード型機器を前記収納部に収納したとき、前記カード型機器と接続部の接続状態を確認できるようにした構成であって、
前記カード型機器の収納部側ハウジングを、前記カード型機器の収納部を覆い、前記透視部を設けて少なくとも前記透視部の一部を隆起させた隆起部を有する枠体と、該枠体を覆うケースとで構成し、前記隆起部にて前記ケースを位置決めするようにしたことを特徴とする。
【0007】
このように情報端末のハウジングの一部に透視部を形成し、その透視部をカード型機器との接続部の少なくとも一部に延在させることにより、カード型機器を収納部に挿入したとき、その接続状態を容易に確認でき、このようなカード型機器が確実に動作するよう収納することが可能となる。
又本発明は、このようにカード型機器収納部側ハウジングを枠体とケースで構成し、枠体に隆起部を有する透視部を設けると共にこの隆起部でケースを位置決めすることにより、透視部以外はケースで覆われ、透視部の大きさや形状を枠体とケースの組み合わせで自由に設定できると共に材質も自由に選択でき、また、枠体とケースの間に例えばバッテリなどを収納するなどのことが可能となって、スペースを有効利用できるようになる。
【0008】
そしてその透視部は、請求項2に記載したように、
前記透視部を、接続部の少なくとも一部から前記カード型機器収納部の挿入側端部近傍まで延在して形成したことを特徴とする。
【0009】
このように、透視部がカード型機器挿入側端の近傍まで延在していることにより、カード型機器に関する情報を確認することが可能となり、カード型機器の表裏、挿入したカードの種類などを使用中においても即座に知ることができる。
【0012】
またこの透視部は、請求項に記載したように、前記透視部を、前記カード型機器の接続部とカード型機器に関する情報の表記部のそれぞれに対応させ、別個に形成するようにしても良く、また請求項に記載したように、前記カード型機器の収納部を構成する接続部とガイドレールを、液晶表示部背面に配置される回路基板上に隆起して設けてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0014】
図1は本発明になる情報端末の一実施形態としての小型携帯情報端末の概略斜視図、図2は同じく背面から見た斜視図、図3は同じく背面図、図4は本発明になる情報端末の一実施形態としての小型携帯情報端末におけるカード型機器の収納部を配した回路基板の概略正面図、図5は本発明になる情報端末の一実施形態としての小型携帯情報端末の回路基板を覆う下カバーの概略正面図、図6は同じく下ケースの正面図、図7は本発明になる情報端末の一実施形態としての小型携帯情報端末における各ユニットの組み立て図、図8はカード型機器がその収納部に正確に収納された状態を示した図、図9はカード型機器がその収納部に正確に収納さていない状態を示した図、図10は透視部の他の実施例である。以下本発明を小型携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)に応用した場合を例に説明してゆくが、本発明は小型携帯情報端末だけに限らず、携帯型や一般的なパソコン、携帯電話など、カード型機器の収納部を設けた情報端末ならどのような機器にも応用できる。
【0015】
図中1は本発明を実施した情報端末としての小型携帯情報端末、2はその液晶表示部、3は電源釦、4は選択指示結果を一つ前の状態に戻す復帰用釦、5は液晶表示部に表示された項目または機能の選択釦、6はこれら各釦部分のプラスチック製の側部カバー、7は選択釦5の誤動作防止用に側部カバー上に設けたハウジング突起、8、9、10、11はそれぞれの操作釦の操作方向、12はアルミなどで形成した上ケース、13は同じくアルミなどで形成した上ケース12と共に後述する枠体を覆う下ケース、14はプラスチックで形成した本体枠体としての上カバー、15は透明、または半透明としたプラスチックで形成した本体枠体としての下カバー、16はコンパクトフラッシュ(登録商標名)等のメモリーカード、カード型モデム等の通信端末、またはマイクロハードディスクなど、各種のカード型機器を収納する収納部のカード型機器の差込口、17は操作用のスタイラスペンなどの差込口、18は散状突起若しくは凹部、30は収納部における前記各種カード型機器の接続部、31はカード型機器の収納部におけるガイドレール、50はバッテリ収納部、40は回路基板、41はカード型機器の収納部、70はバッテリ、80はカード型機器、81はカード型機器表面に表記された型名等のカード型機器に関する情報、100はカード型機器に関する情報用透視部、101は接続部用透視部である。
【0016】
本発明になる情報端末としての小型携帯情報端末1は、その一実施例の外観を図1に示したように、3.5から4インチ程度の液晶表示部2、内部に収納した回路基板40やバッテリ70などを保護する上ケース12、他の側面に対して隆起し、片手で保持したとき、その隆起によって操作釦類を配置した側であることを認識させる側部カバー6、また図2に示したようにその側部カバー6とは逆側のサイドに散状突起、若しくは凹部を有した上カバー14などで構成され、例えば左手で保持したとき、図2に示した上カバー14の散状突起、若しくは凹部18の存在と、他の側面に対して隆起した側部カバー6の存在によってその表裏、上下を間違えることなく液晶表示部2を上にして保持することができる。また、保持したときに親指を操作釦類3、4、5の所に容易に位置させることができ、そのため、本発明になる情報端末としての小型携帯情報端末1は、電話中などにハンドバックやポケットから取り出しても、表裏を間違えることなく、かつ、片手のみで内容の閲覧が可能である。
【0017】
そして本発明の情報端末としての小型携帯情報端末1は、図7の組み立て図に示したように、液晶表示部2の背面に回路基板40を配し、液晶表示部2側をプラスチック製の枠体としての上カバー14とアルミなどで形成した上ケース12で構成される液晶表示部側ハウジングで覆い、回路基板40側を、透明、または半透明としたプラスチック製の枠体としての下カバー15とアルミなどで形成した下ケース13で構成した回路基板側ハウジングで覆って構成される。そしてこれら上カバー14、上ケース12、下カバー15、下ケース13などで本発明の情報端末としての小型携帯情報端末のハウジングが構成される。
【0018】
このうち下カバー15は、図5に示したような形状で透明、または半透明としたプラスチックで形成して本体枠体を形成し、さらにこの図5上で上方に、半円形に直線部を持たせて僅かに隆起させ、図6に示した下カバー15を覆う下ケース13における開口部32の位置決め部となると共に透視部となる部位51をもたせる。そしてこの下カバー15は、回路基板40を覆ってアルミなどの金属で形成された下ケース13に対する回路部品の絶縁と保護を行う。またこの下カバー15は、バッテリ70を収納するバッテリ収納部50を有し、また下ケース13は、図6に示したように不透明なアルミなどで形成され、一部に開口部32を有して形成されている。
【0019】
そして液晶表示部2の背面に配された回路基板40には、図4に示したようにコンパクトフラッシュ(登録商標名)等のメモリーカード、カード型モデム等の通信端末、またはマイクロハードディスクなど、各種カード型機器を収納するための収納部41を隆起して形成すべく、これらカード型機器のコネクタへの接続部30と、収納部41へのカード型機器の挿入に際してこれらカード型機器をガイドすると共に、バネなどを有してカード型機器を保持するガイドレール31などを設けてある。そのためカード型機器の挿入に際しては、収納部が回路基板上に強固に固定されているから、カード型機器を安心して挿入でき、かつ、回路基板側も各種回路と接続部30との接続をコンパクトにまとめることができる。ここで図4に示したように、一実施形態として接続部30は、複数の接続ピンが突出したオスコネクタを用いている。従って、この場合はカード型機器側にメスコネクタを用いることになる。
【0020】
そして本発明においては、これら回路基板40、下カバー15、下ケース13を前記図7に示したように組み合わせることにより、本発明の情報端末としての小型携帯情報端末の背面図である図3に示したように、下ケース13の開口部32を通して下カバー15に51で示した部位が透視部となり、更に回路基板40の上に隆起させたコンパクトフラッシュ(登録商標名)等のメモリーカード、カード型モデム等の通信端末、またはマイクロハードディスクなど、各種カード型機器を収納する収納部の接続部30の配置位置までこの透視部51を延在させている。したがって、透明、または半透明の下カバー15の透視部を通してこの接続部30におけるカード型機器の接続状態やカード上面に記載された事項を確認できる。すなわち、このように回路基板側のケースを、下カバー15と下ケース13の二重構造とすることにより、収納部や接続部に対応した透視部の大きさや形状を自由に設定できると共に材質も自由に選択でき、また、前記したように下カバーと下ケース間に例えばバッテリなどを収納するなどのことが可能となって、スペースを有効利用できるようになる。
【0021】
そのため本発明の情報端末としての小型携帯情報端末においては、図1及び図2に示したカード型機器などの収納部の差込口16から、前記したようなコンパクトフラッシュ(登録商標名)等のメモリーカード、カード型モデム等の通信端末、またはマイクロハードディスクなど、各種カード型機器を差し込むと、これらカード型機器は収納部32のガイドレール31によってガイドされながら挿入され、コネクタ部が接続部30に確実に挿入された場合は図8に示したように接続部30がカード型機器80によって見えなくなり、確実に挿入されていない場合は図9に示したように接続部30が見え、カード型機器80が確実に挿入されたか否かを目視で確認することができる。なお、この図8、図9において、81はカード型機器80上に記載されたカード型機器に関する情報の表記部である。
【0022】
従って本発明になる情報端末としての小型携帯情報端末においては、挿入したカード型機器がどのような種類であるかを確認することができると共に、その接続部が確実に接続されたかどうかの確認ができ、接続不良による動作不良などを起こすことなく快適な操作が可能である。
【0023】
なお以上の説明では、透視部を透明、または半透明としたプラスチック製の下カバー15とアルミなどで形成した下ケース13における開口部32で構成するとし、また開口部32も半円形状を有するものとしたが、これはこのような構成だけに限らず、例えば下カバー15を省き、下ケース13の開口部32を透明、または半透明としたプラスチックなどで一体として形成し、直接回路基板40とカード型機器などの収納部41を覆って透視部を構成するようにしても良い。また透視部は、接続部とカード型機器表面の記載事項を確認できるような形状ならどのような形状でもよく、例えば接続部30の近傍のみにカード型機器の型名等の情報に関する表記部分を確認できるよう設けるようにしても良い。さらにこの透視部は、収納部41を全て透視できるようにしても良く、又逆に、カード型機器の型名等の表記部分や接続部の少なくとも一方の一部だけを透視できるようにしても良い。また図10に示したように、接続部30とカード型機器に関する情報の表記部のそれぞれに対応させて透視部100、101を設けるようにしても良い。
【0024】
また以上の説明では、カード型機器の収納部41を回路基板40上に設け、透視部となる下ケース13の開口部32を小型携帯情報端末1の液晶表示部2側とは反対側となる背面側に設けた場合を示したが、これはこの位置だけに限らず、例えば液晶表示部2の下部に収納部を設けると共にその部分に透視部を設け、カード型機器の接続部を延在させて液晶表示部側で接続状況を確認できるようにしても良い。また、例えば小型のカード型機器の場合は情報端末の側面にこの透視部を設け、同様にカード型機器の接続部を延在させて、側部で接続状況を確認できるようにしても良い。
【0025】
さらに以上の説明では、回路基板40を液晶表示部2の背面側に設けると説明したが、回路部品などの小型化などが可能な場合は回路基板そのものを情報端末の下端に設けるように構成しても良い。この場合、カード型機器の収納部は回路基板側に設ける。またこの場合、回路基板とは離れた情報端末の上端に設けるとすると、収納部、接続部等を回路基板上ではなく、下カバー等に配置すればよい。
【0026】
以上記載の如く、情報端末のハウジングの一部に透視部を形成し、その透視部をカード型機器との接続部の少なくとも一部に延在させることにより、カード型機器を収納部に挿入したとき、その接続状態を容易に確認でき、このようなカード型機器が確実に動作するよう収納することが可能となる。
【0027】
そして、透視部がカード型機器挿入側端の近傍まで延在していることにより、カード型機器に関する情報を確認することが可能となり、カード型機器の表裏、挿入したカードの種類などを使用中においても即座に知ることができる。
【0028】
また、カード型機器収納部側ハウジングを枠体とケースで構成し、枠体に隆起部を有する透視部を設けると共にこの隆起部でケースを位置決めすることにより、透視部以外はケースで覆われ、透視部の大きさや形状を枠体とケースの組み合わせで自由に設定できると共に材質も自由に選択でき、また、枠体とケースの間に例えばバッテリなどを収納するなどのことが可能となって、スペースを有効利用できるようになる。
【0029】
【発明の効果】
以上種々述べてきたように本発明によれば、カード型機器を収納部に挿入したとき、その接続状態を容易に確認でき、このようなカード型機器が確実に動作するよう収納することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になる情報端末の一実施形態としての小型携帯情報端末の概略斜視図である。
【図2】 本発明になる情報端末の一実施形態としての小型携帯情報端末を背面から見た斜視図である。
【図3】 本発明になる情報端末の一実施形態としての小型携帯情報端末の背面図である。
【図4】 本発明になる情報端末の一実施形態としての小型携帯情報端末におけるカード型機器の収納部を配した回路基板の概略正面図である。
【図5】 本発明になる情報端末の一実施形態としての小型携帯情報端末の回路基板を覆う下カバーの概略正面図である。
【図6】 本発明になる情報端末の一実施形態としての小型携帯情報端末の下ケースの正面図である。
【図7】 本発明になる情報端末の一実施形態としての小型携帯情報端末における各ユニットの組み立て図である。
【図8】 カード型機器がその収納部に正確に収納された状態を示した図である。
【図9】 カード型機器がその収納部に正確に収納さていない状態を示した図である。
【図10】 透視部の他の実施例である。
【符号の説明】
1 小型携帯情報端末
3 電源釦
4 復帰用釦
5 機能選択釦
6 側部カバー
13 下ケース
15 下カバー
16 収納部の差込口
30 カード型機器の接続部
31 ガイドレール
32 開口部

Claims (4)

  1. 本体に内蔵するカード型機器の収納部を備えた情報端末において、
    前記情報端末のハウジングの一部に透視部を形成し、該透視部を前記収納部におけるカード型機器との接続部の少なくとも一部に延在させ、前記カード型機器を前記収納部に収納したとき、前記カード型機器と接続部の接続状態を確認できるようにした構成であって、
    前記カード型機器の収納部側ハウジングを、前記カード型機器の収納部を覆い、前記透視部を設けて少なくとも前記透視部の一部を隆起させた隆起部を有する枠体と、該枠体を覆うケースとで構成し、前記隆起部にて前記ケースを位置決めするようにしたことを特徴とする情報端末。
  2. 前記透視部を、接続部の少なくとも一部から前記カード型機器収納部の挿入側端部近傍まで延在して形成したことを特徴とする請求項1に記載した情報端末。
  3. 前記透視部を、前記カード型機器の接続部とカード型機器に関する情報の表記部のそれぞれに対応させ、別個に形成したことを特徴とする請求項1に記載した情報端末。
  4. 前記カード型機器の収納部を構成する接続部とガイドレールを、液晶表示部背面に配置される回路基板上に隆起して設けたことを特徴とする請求項1に記載した情報端末。
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