JP3931331B2 - 測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はワークに形成された孔を測定する測定装置に係り、特に孔のテーパーの度合を測定するテーパー孔測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車部品や工作機械部品等に数多く使用されているテーパー孔のテーパーの度合(以下テーパー度と称する)を測定する場合、真円度測定機等を用い、被測定物(以下ワークと称する)を固定して、接触式の検出器を孔の内面に沿って回転させるとともに孔の長手方向に移動させながら測定する方法が主流であった。また、ワークが小物部品の場合は、ワーク回転型の真円度測定機が用いられていた。
【0003】
また、種々の角度を有する複数のテーパーゲージを用い、テーパー孔に最もフィットするテーパーゲージを選択することにより、テーパー度を測定する方法も行われていた。
【0004】
その他、図9に示すように、ワークWに形成された孔Tに既知の直径を有する大小2個のボール153、及び154を挿入し、夫々のボールの孔Tの深さ方向の位置を測定することにより、孔Tのテーパー度を算出する方法も行われていた。この測定原理を応用した内側テーパ測定器も提案されている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開昭61−169701号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、真円度測定機は汎用測定機であり種々の機能が備えられているので、装置自体が高価であり、ベンチゲージや自動機に組込むには不適当であった。また、テーパーゲージを使用する方法は、角度の異なるテーパーゲージを何度も孔に挿入してみなければならず、またゲージのテーパと孔のテーパとが一致しているか否かを自動で判別することが困難で、これも自動機に組込むには不適当な方法であった。
【0007】
更に、図9に示すような大小2個のボールを孔Tに挿入して夫々のボールの位置を測定する方法では、最初に大径のボール153を孔Tに挿入して位置を測定し、次にボール153を孔Tから取出してから小径のボール154を挿入し、その位置を測定することになり、1つの動作でテーパー度を測定することができなかった。
【0008】
また、前記特許文献1に記載された内側テーパ測定器は、1つの動作でテーパー度を測定することができるように工夫されているが、前述の他の測定方法と同様にワークの測定面に測定子が接触する接触式測定器であり、測定面に傷や測定痕が付くという問題があった。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ワークに形成された孔のテーパー度を非接触で、容易に、ワンモーションで測定できる、安価なテーパー孔測定装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ワークに形成された孔のテーパーの度合いを測定する測定装置において、前記孔の開口端を覆うとともに、前記孔に気体の供給及び排出をする第1の流路を有した測定ヘッド本体と、所定の中心間距離をもって連結された大径と小径の球体と、前記球体に形成された気体流通孔を介して前記孔に気体の供給及び排出をする第2の流路を有し、前記測定ヘッド本体に取付けられるとともに、前記大径と小径の球体を保持する球体保持手段と、前記孔に供給する気体の背圧の変化を電気信号に変換する空/電変換器と、を有し、前記ワークに形成された孔に前記大径と小径の球体を挿入するとともに、前記孔に気体を噴射したときの、前記空/電変換器からの信号によって前記孔と前記大径の球体との隙間、及び前記孔と前記小径の球体との隙間を求め、それによって前記孔のテーパーの度合いを求める管制部が設けられていることを特徴としている。
【0011】
請求項1の発明によれば、テーパー孔の測定装置は、ワークに形成された孔に第1の流路から気体を供給した時に孔に挿入した大径の球体又は小径の球体と孔との隙間、及び第2の流路から気体を供給した時の小径の球体又は大径の球体と孔との隙間を空/電変換器で求めることによって、孔のテーパーの度合いを求めているので、テーパー孔のテーパーの度合を非接触で、容易に、ワンモーションで測定することができ、装置価格も安価である。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1の発明において、前記空/電変換器を前記第1の流路と第2の流路との間でその接続を切替える切替え手段が設けられていることを特徴としている。
【0013】
請求項2の発明によれば、大径の球体と孔との隙間、及び小径の球体と孔との隙間の測定を1個の空/電変換器を用い切替え手段で切替えて測定するので、装置価格が低減される。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記大径の球体に形成された気体流通孔と前記小径の球体に形成された気体流通孔とが連結されていることを特徴としている。
【0015】
請求項3の発明によれば、小径の球体に形成された気体流通孔が大径の球体に形成された気体流通孔を介して第2の流路に接続されているので、小径の球体から気体を供給したり排出したりすることができる。このため先端が止まり穴であっても小径の球体と穴との隙間を測定することができ、止まり穴のテーパーの度合を測定することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1、2、又は3のうちいずれか1項の発明において、前記大径の球体に形成された気体流通孔には分岐路が設けられ、該分岐路には前記第2の流路から気体が供給された時に前記分岐路を閉じ、前記第2の流路から気体が排出される時には前記分岐路を開く逆止弁が設けられていることを特徴としている。
【0017】
請求項4の発明によれば、大径の球体に形成された気体流通孔の分岐路には、第2の流路から気体が供給された時に分岐路を閉じ、第2の流路から気体が排出される時には分岐路を開く逆止弁が設けられているので、第2の流路からの気体の排出がスムーズに行われる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項1、2、3、又は4のうちいずれか1項の発明において、前記大径の球体と小径の球体とが弾性部材によって連結されていることを特徴としている。
【0019】
請求項5の発明によれば、小径の球体が弾性部材によって大径の球体に連結されているので、小径の球体とワークに形成された孔とが供給される気体によって容易に自動調心され、測定誤差が軽減される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って、本発明に係る測定装置の好ましい実施の形態について詳説する。尚各図において、同一の部材については同一の番号又は符号を付している。
【0021】
図1は、本発明に係るワークに形成された孔を測定する測定装置の概念を示す構成図である。測定装置10は、図1に示すように、測定ヘッド本体11、球体保持手段12、大径の球体13、小径の球体14、エアの供給を切替える切替え手段としての電磁弁21、空/電変換器52(以下A/E変換機52と称する)、管制部30等から構成されている。
【0022】
測定ヘッド本体11は、凹状をなした中心部に球体保持手段12をスライド可能に保持する孔を有し、更に側面にはエアを供給及び排出するための第1の流路11Aを有している。また、測定ヘッド本体11のワークWの基準面(図では上面)と接する下面にはシールリング11Bが、更に球体保持手段12を保持する孔部にはシールリング11Cが設けられ、エアー漏れを防止するようになっている。シールリング11B、11Cにはゴム製のОーリングが用いられている。
【0023】
また、測定ヘッド本体11の下面にはワークWの孔Tと緩く嵌合する凸部11Dが設けられ、孔Tに対してラフな心出しを行うガイドになっている。
【0024】
球体保持手段12は、エアを供給及び排出するための第2の流路12Bが形成されたロッド12A、固定ネジ12Dでロッド12Aに固定され、ロッド12Aの高さ方向の位置決めをする位置決めブロック12C、及び中空で可撓性を有する連結部材12Eとから構成されている。
【0025】
連結部材12Eの先端には、気体流通孔13A及び気体流通孔13Aから枝分かれした分岐路13Bが形成された大径の球体13が、気体流通孔13Aに取付けられた中空のネック13Cを介して保持され、気体流通孔13A、及び分岐路13Bが連結部材12Eを経由して第2の流路12Bに接続されている。
【0026】
また、大径の球体13のネック13Cの反対側にはネック13Dが取付けられており、ネック13Dと小径の球体14に取付けられたネック14Aとが連結部材15によって接続され、小径の球体14が大径の球体13に吊り下げ保持されている。連結部材15としてはピアノ線が用いられているが、ピアノ線に限らず適度な剛性を有する弾性体であれば、種々の部材が使用できる。
【0027】
このように2個の球体が連結部材12E、及び15で吊り下げられているため、ワークWの孔Tの種々のテーパに対して簡単にセット替えができ、容易に対応が可能である。
【0028】
大径の球体13及び小径の球体14の直径はどちらも正確に測定されて既知であり、両者の中心間距離も既知の値となっている。
【0029】
第1の流路11A及び第2の流路12Bには切替え手段である電磁弁21を介してA/E変換機52が接続され、エアー源60から供給されるエアがこのA/E変換機52を経由して、チューブ22で接続された第1の流路11A又はチューブ23で接続された第2の流路12Bに供給され、ワークWに形成された孔Tに圧縮空気を送り込むようになっている。
【0030】
A/E変換機52はエアの背圧の変化をベローズと差動変圧器を用いて電気信号に変換するもので、電気信号は管制部30に送信される。このA/E変換機52の詳細説明は後述する。
【0031】
管制部30は、入出力回路部、CPU、メモリ、及び表示部等を有しており、A/E変換機52からの測定信号を受信して、ワークWの孔Tのテーパー度を算出する。算出結果は表示部で表示されるとともに、外部に出力されるようになっているので、プリンタ等に記録させることもできる。
【0032】
次に、A/E変換機52の原理について説明する。図2はA/E変換機52の原理を表わす概念図である。A/E変換器52では、図2に示すように、供給されたエアはA経路52CとB経路52Dとに分岐される。B経路52Dはノズル51に連結されるとともに、ベローズ52A内に連結されている。また、A経路52Cはベローズ格納室に連結されるとともに、零位調整弁52Eを介して大気開放されている。
【0033】
ノズル51とワークWの検出面とのギャップの大きさによって背圧が変化し、A経路52CとB経路52Dとに差圧が生じる。この差圧によるベローズ52Aの変位を差動変圧器52Bで検出するようになっている。このA/E変換機52の零点校正と倍率校正は、図2に示すようなワークWの厚さを測定する場合には、厚さが既知の2種類のマスターゲージを用いて行われ、ワークWの厚さが正確に測定されるようになっている。
【0034】
次に、このように構成された測定装置10の作用について説明する。図3は、本発明の測定装置10を用いたワークWの孔Tのテーパー度測定を説明する概念図である。孔Tのテーパー度を表わす場合、ワークWの基準面(図3ではワークWの上面)からの2箇所の距離と夫々の位置における孔Tの直径とで表わすことができる。図3(a)は大径の球体13と孔Tとの隙間を測定する状態を表わし、図3(b)は小径の球体14と孔Tとの隙間を測定する状態を表わしている(それぞれ図の白抜き矢印でその位置を示している。)。
【0035】
図3(a)に示すように、先ずワークWの孔Tに測定装置10の小径の球体14及び大径の球体13を挿入するとともに、測定ヘッド本体11で孔Tの上部開口部を覆う。この時、大径の球体13の中心がワークWの基準面から所定の深さに位置するように、ロッド12Aに取付けられている位置決めブロック12Cの位置が調整されている。次に、エアー源60からの圧縮エアがA/E変換機52及び電磁弁21を経由して第1の流路11Aに供給される。
【0036】
第1の流路11Aに供給された圧縮エアは、測定ヘッド本体の凹部からワークWの孔Tに噴射される。孔Tに噴射されたエアは大径の球体13と孔Tとの間の隙間を通過し、1部は小径の球体14と孔Tとの間の隙間を通って大気に排出され、1部は大径の球体13に形成された分岐路13Bから第2の流路12Bを経由して電磁弁21に入り大気に開放される。この時、大径の球体13とロッド12Aとを連結している連結部材12Eが可撓性を有しているので、大径の球体13と孔Tとの間の隙間を通るエアの圧力バランスにより大径の球体13の中心が自動調心されて孔Tの軸心と合致する。
【0037】
この場合、大径の球体13と孔Tとの間の隙間の大小によって供給されたエアの背圧が変化する。この背圧の変化をA/E変換機52で電気量の変化に変換し、管制部30で寸法を算出する。なお、この隙間の測定に先立って、内径が既知の2種類の孔を有する内径マスタを用い、A/E変換機52の零点校正と倍率校正が行われる。
【0038】
次に、図3(b)に示すように、A/E変換機52から供給されるエアが電磁弁21によって切り替えられ、第2の流路12Bに供給される。供給されたエアは連結部材12Eの中空部、及び大径の球体13の気体流通孔13Aを経由して分岐路13Bから孔T内に噴射される。この時電磁弁21の第1の流路11Aとの接続側は閉鎖側に切替えられているので、孔Tに噴射されたエアは第1の流路12Aから大気に排出されることはないので、全て小径の球体14と孔Tとの間の隙間を通って大気に排出される。
【0039】
この場合も、大径の球体13と小径の球体14とを接続している連結部材15に可撓性を有するピアノ線が用いられているので、小径の球体14の中心が自動調心されて孔Tの軸心と合致する。この時のA/E変換機52の電気信号も管制部30に送られ、小径の球体14と孔Tとの間の隙間が測定される。
【0040】
図4は、本実施の形態に係る測定装置によって孔Tのテーパー度を算出するときの算出方法を説明するための原理図である。図4に示すように、ワークWの孔T内に直径D1 の大径の球体13と直径D2 の小径の球体14が挿入されている。また、大径の球体13の中心位置がワークWの基準面(この場合は上面)から所定の値Ho の距離になるように調整されている。また、大径の球体13と孔Tの内周面との間に隙間αが形成され、小径の球体14と孔Tの内周面との間に隙間βが形成されている。
【0041】
また、大径の球体13と小径の球体14との中心間距離をLo とすると、Lo は大径と小径の球体の直径D1 、D2 とともに既知である。また、孔Tの内周面の大径の球体13との最小隙間がαになる深さ位置をワークWの基準面からH1 、孔Tの内周面の小径の球体14との最小隙間がβになる深さ位置をワークWの基準面からH2 とし、H1 における孔Tの内径をDa 、H2 における孔Tの内径をDb とする。また、深さH1 と大径の球体13の中心位置との距離をh1 、深さH2 と小径の球体14の中心位置との距離をh2 とし、孔Tの内周面の勾配をθとすると、これらの間には次の数式(1)〜(4)が成り立っている。
【0042】
【数1】
1 =Ho +h1 …(1)
2 =Ho +Lo +h2 …(2)
1 =( D1 +2α) /2・sin θ …(3)
2 =( D2 +2β) /2・sin θ …(4)
また、sin θは次式(5)で表わすことができ、θは次式(6)で表わすことができる。
【0043】
【数2】
sin θ={( D1 +2α) −( D2 +2β) }/2Lo …(5)
∴ θ=sin -1{( D1 +2α) −( D2 +2β) }/2Lo …(6)
従って数式(1)、(3)、(5)、及び数式(2)、(4)、(5)からH1 及びH2 は次式(7)及び(8)で表わすことができる。
【0044】
【数3】
1 =Ho +{( D1 +2α) /2}×{( D1 +2α) −( D2 +2β) }/2 …(7)
2 =Ho +Lo +{( D2 +2β) /2}×{( D1 +2α) −( D2 +2β) }/2Lo …(8)
また、Da 及びDb は、次式(9)及び(10)で表わすことができる。
【0045】
【数4】
a =( D1 +2α)cosθ …(9)
b =( D2 +2β)cosθ …(10)
前記数式(7)、(8)、(9)、 及び(10)において、D1 、D2 、Lo は既知の値であり、Ho は所定の設定値である。また、α及びβは測定で求められる値であり、θは数式(6)で表わすことができるので、H1 、H2 、Da 、Db が求められる。従ってワークWの孔Tのテーパー度は、ワークWの基準面からH1 の深さにおける孔Tの直径Da 及び基準面からH2 の深さにおける孔Tの直径Db として求めることができる。
【0046】
なお、孔Tのテーパー度は、ワークWの基準面からH1 の深さにおける孔Tの直径Da 及びテーパー角度2θとで表わしてもよい。
【0047】
図5は、本発明に係る測定装置10の実施形態の変形例を表わす構成図で、孔Tが貫通孔ではなく止まり穴の場合に適用されるものである。この変形例においては、大径の球体13に形成された気体流通孔13Aは貫通されており、中心部で分岐路13Bと接続されている。また、この気体流通孔13A、及び分岐路13Bとは別に排出路13Eが形成されている。
【0048】
分岐路13B及び排出路13Eにはエアの流れ方向を1方向のみに規制する逆止弁17が夫々設けられている。図6は、逆止弁17の構造を概念的に表わしたものであり、図6(a)はエアの流路を閉じた状態を表わし、図6(B)はエアの流路を開いた状態を表わしている。
【0049】
逆止弁17は、同図に示すように、中空の弁本体17Aとその1つの端面に設けられた弾性材からなるリング状の受け17B、受け17Bと係合する球面を有する蓋材17C、及び流路の壁面と蓋材17Cとを連結する可撓性を有するテール17Dとから構成されている。
【0050】
図6(a)に示すように、矢印で示した方向からエアが供給された場合は、そのエアの圧力で蓋材17Cの球面が受け17Bに係合して流路を閉じる。また、図6(B)に示す矢印の方向からエアが供給された場合は、蓋材17Cが受け17Bから持ち上げられ、流路が開放される。
【0051】
また、図5に示すように、小径の球体14にも気体流通孔14Bが形成されており、大径の球体13と小径の球体14とは大径の球体13に取付けられた中空のネック13F、中空で可撓性を有する連結部材16、小径の球体14に取付けられた中空のネック14Cで互いに連結されている。このため小径の球体14の気体流通孔14Bは大径の球体13の気体流通孔13Aに接続され第2の流路12Bに連通している。
【0052】
また、電磁弁24は、第1の流路11Aが供給側の時は第2の流路12Bを大気開放し、第2の流路12Bを供給側に切替えた時には第1の流路11Aを大気に開放するようになっている。なお、この変形例で示したその他の構成は、図1で示した部材と共通であるので説明は省略する。
【0053】
次に、図7に基いて、この変形例で示した測定装置10の作用について説明する。図7(a)に示すように、先ずワークWの孔Tに測定装置10の小径の球体14及び大径の球体13を挿入するとともに、測定ヘッド本体11で孔Tの上部開口部を覆う。この時も、大径の球体13の中心がワークWの基準面から所定の深さに位置するように、ロッド12Aに取付けられている位置決めブロック12Cの位置が調整されている。次に、エアー源60からの圧縮エアがA/E変換機52及び電磁弁24を経由して第1の流路11Aに供給される。
【0054】
第1の流路11Aに供給された圧縮エアは、測定ヘッド本体の凹部からワークWの孔Tに噴射される。孔Tに噴射されたエアは大径の球体13の排出路13Eが逆止弁17で閉じられているので、大径の球体13と孔Tとの間の隙間を通過する。通過したエアは孔Tが止まり穴になっているので、大径の球体13に形成された分岐路13B、及び小径の球体13の気体流通孔14Bから第2の流路12Bを経由して電磁弁22に入り大気に開放される。この時、大径の球体13とロッド12Aとを連結している連結部材12Eが可撓性を有しているので、大径の球体13と孔Tとの間の隙間を通るエアの圧力バランスにより大径の球体13の中心が自動調心されて孔Tの軸心と合致する。
【0055】
次に大径の球体13と孔Tとの間の隙間(図の白抜き矢印の位置)の大小による背圧の変化をA/E変換機52で電気量の変化に変換し、管制部30に送る。
【0056】
次に、図7(b)に示すように、A/E変換機52から供給されるエアが電磁弁22によって切り替えられ、第2の流路12Bに供給される。供給されたエアは連結部材12Eの中空部、大径の球体13の気体流通孔13A、及び連結部材16Eの中空部、を経由して小径の球体14の気体流通孔14Bから孔T内に噴射される。このとき大径の球体13の分岐路13Bは逆止弁17により閉鎖されている。孔Tに噴射されたエアは小径の球体14と孔Tとの間の隙間を通り、大径の球体13と孔Tとの隙間及び大径の球体13の排出路13Eとを経由して第1の流路11Aから電磁弁24に入り、大気に開放される。
【0057】
この場合も、大径の球体13と小径の球体14とを接続している連結部材16が可撓性を有しているので、小径の球体14の中心が自動調心されて孔Tの軸心と合致する。この時のA/E変換機52の電気信号も管制部30に送られ、小径の球体14と孔Tとの間の隙間(図の白抜き矢印の位置)が測定される。
【0058】
なお、この変形例においても隙間の測定に先立って、内径が既知の2種類の孔を有する内径マスタを用い、A/E変換機52の零点校正と倍率校正が行われる。
【0059】
以上説明した実施の形態では、孔Tの内面に非接触で測定するように構成したが、テーパー孔に接触可能部分がある場合は(例えばテーパー孔に挿入されるテーパー軸がテーパー孔全長に接触しないので、テーパー孔の入口部分には多少の測定痕が許される場合等)、図8に示すように、1個の球体を孔Tの内面に接触させ、他方の球体と孔Tとの隙間を測定するようにしてもよい。その場合は電磁弁21、24での切替えは不要になる。
【0060】
また、図8(a)に示すように、第1の流路11Aが不要になるので、エアー漏れ防止用のシールリング11B、及び11Cを省略することができる。また、図8(b)は、大径の球体13の外周部にエアー流通ようの溝13Gを複数形成したもので、形状が複雑な第2の流路12Bや気体流通孔13A及び分岐路13B等を省略することができる。
【0061】
また、測定される孔TがワークWの基準面に対し垂直に形成されている場合は、大径の球体13及び小径の球体14を可撓性の部材で支持しなくてもよい。
【0062】
また、隙間測定には圧縮エアを用いたが、使用する気体はエアに限ることはなく、窒素ガス等安全性の高いものであればエアに替えて用いることができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の孔のテーパーの度合を測定する測定装置によれば、ワークに形成された孔に大径の球体と小径の球体を挿入し、孔にエアを噴射して夫々の球体と孔の内面との隙間を空/電変換器で求めることによって、孔のテーパーの度合いを求めているので、テーパー孔のテーパーの度合を非接触で、容易に、ワンモーションで測定することができ、装置価格も安価である。
【0064】
また、球体の直径、球体を接続する連結部材の長さを変更することにより、種々のテーパー孔に適応させることができ、安価で対応幅の広い装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る孔の測定装置を表わす側断面図
【図2】空/電変換機を説明する原理図
【図3】測定装置の作用を説明する側断面図
【図4】テーパーの度合の算出式を説明する概念図
【図5】本発明の実施形態の変形例を表わす側断面図
【図6】逆止弁の構造を説明する断面図
【図7】実施形態の変形例の作用を説明する側断面図
【図8】1個の球体が接触式の場合を表わす側断面図
【図9】従来のテーパー孔測定方法を表わす概念図
【符号の説明】
10…測定装置、11…測定ヘッド本体、11A…第1の流路、12…球体保持手段、12B…第2の流路、12E、15、16…連結部材(弾性部材)、13…大径の球体、13A、14B…気体流通孔、13B…分岐路、14…小径の球体、21、24…電磁弁(切替手段)、30…管制部、52…A/E変換器(空/電変換器)、T…孔、W…ワーク

Claims (5)

  1. ワークに形成された孔のテーパーの度合いを測定する測定装置において、
    前記孔の開口端を覆うとともに、前記孔に気体の供給及び排出をする第1の流路を有した測定ヘッド本体と、
    所定の中心間距離をもって連結された大径と小径の球体と、
    前記球体に形成された気体流通孔を介して前記孔に気体の供給及び排出をする第2の流路を有し、前記測定ヘッド本体に取付けられるとともに、前記大径と小径の球体を保持する球体保持手段と、
    前記孔に供給する気体の背圧の変化を電気信号に変換する空/電変換器と、を有し、
    前記ワークに形成された孔に前記大径と小径の球体を挿入するとともに、前記孔に気体を噴射したときの、前記空/電変換器からの信号によって前記孔と前記大径の球体との隙間、及び前記孔と前記小径の球体との隙間を求め、それによって前記孔のテーパーの度合いを求める管制部が設けられていることを特徴とする測定装置。
  2. 前記空/電変換器を前記第1の流路と第2の流路との間でその接続を切替える切替え手段が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記大径の球体に形成された気体流通孔と前記小径の球体に形成された気体流通孔とが連結されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の測定装置。
  4. 前記大径の球体に形成された気体流通孔には分岐路が設けられ、該分岐路には前記第2の流路から気体が供給された時に前記分岐路を閉じ、前記第2の流路から気体が排出される時には前記分岐路を開く逆止弁が設けられていることを特徴とする、請求項1、2、又は3のうちいずれか1項に記載の測定装置。
  5. 前記大径の球体と小径の球体とが弾性部材によって連結されていることを特徴とする請求項1、2、3、又は4のうちいずれか1項に記載の測定装置。
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