JP3931314B2 - 歯科用x線撮影装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科用X線装置に関し詳しくは、銀鉛フィルムを収納したフィルムカセッテの変わりに、複数のCCDと蛍光体を組み合わせて構成したライン型X線検出素子を用いてパノラマ撮影及び、セファロ撮影等を行う装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置でセファロ撮影を行う際は、一般にライン状に配列したX線検出素子をケースに納めた、X線検出カセッテ(以下X線センサカセッテ)を用いて、対向するX線源から照射される扇状X線ビームの被写体に対する走査速度に同期させ前記X線センサカセッテを移動させて必要な撮影範囲を撮影することが知られている。その際の走査速度はX線源に対して1次スリット、2次スリット、X線センサカセッテとそれぞれの距離に比例して同期して移動(角速度一定)するように設定されている。 従って正面撮影に対して側面撮影は通常、撮影範囲が大きいため撮影時間が撮影範囲の比に比例して長く設定され、例えば装置の撮影時間として正面撮影6sec、側面撮影7.5secと表示されこの場合の撮影時間は、それぞれ固定されて一定である。
【0003】
また、例えば側面撮影の際に被験者頭部の硬組織部分と軟組織部分の走査速度を変化させる種の装置でも、前記した側面撮影時間7.5secの中に一定のアルゴリズムとしてスピードを変化させるように設定されており、セファロ撮影に関する撮影時間は、正面撮影、側面撮影に対して各々固有の固定されたものである。これは、X線源とX線センサカセッテ間の距離がパノラマ撮影の場合と比べておよそ3倍ほど離れていることに起因する剛性の問題及び、パノラマ撮影の場合には固定されているX線センサカセッテを、セファロ撮影の場合はX線センサカセッテ自体を、X線源からの扇状X線ビームの走査に連動して例えば200mmとか250mmの距離移動させる必要があり、通常のセファロ撮影と比べ4〜5倍の時間即ち、4secから6sec、装置によっては10から14secと約10〜15倍の時間設定がなされている例があり、また撮影条件としての被写体の個体差による大、中、小あるいは、管電圧及び、管電流の設定は、通常その都度行われているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、従来のフィルム式のセファロ撮影に比べて大幅に撮影時間が長くなった事に着目し、この結果撮影中に被写体が動くことによって発生する再撮影等の撮影現場での問題に対応すべく、装置の機械的構成を変更することなくセファロ撮影時の撮影時間を予め設定された複数の撮影時間の中から必要に応じて任意に選択して撮影ができる装置を提供することに有る。本発明は、ライン状のX線センサカセッテを扇状X線ビームに相対して移動させる必要上、比較的撮影時間が長いこの種の装置の撮影時間を複数の撮影時間から術者が任意に択一的に選択できるようにすることによって、術者が期待する診断能(分解能)に合わせて、被写体固有の条件例えば、小児であったり、身障者であったりした場合の撮影は、高速撮影を行い撮影時間の短縮を考慮することを心掛け、また、標準より以上に鮮鋭度が期待され、分解能を優先する場合に於いては、高鮮鋭度撮影を可能とすることで、結果的に再撮影等によるX線被曝の軽減を計り、従来のフィルムを用いた装置と比べて、撮影時間が長いことに対する撮影現場、即ち術者の使い勝手に配慮した装置を提供することに有る。
【0005】
また本発明は、撮影に当たって撮影術式の正面撮影あるいは、側面撮影(斜位撮影含)と、撮影時間の選択だけでなく、撮影条件の選択に被写体の個体差である大、中、小を選択することによって、撮影時間、個体差、管電圧及び、管電流が自動的に組み合わされ制御されることにより術者の操作性に配慮した装置を提供することにある。
【0006】
また前記した側面撮影の場合、装置の設置場所によっては、セファロユニットを装置に対して左右反対に取り付けるものも全体の数割発生することからセファロユニットの構造上、被写体の向きに対する1次スリットと、2次スリットと、X線センサカセッテの撮影時の移動方向が逆になるため、例えば被験者頭部の硬組織部分から軟組織部分へ向かって走査される場合は、撮影途中から徐々に走査速度が速くなるのに対して、逆に撮影時、被験者頭部の軟組織部分から硬組織部分へ前記1次スリットと、2次スリットと、X線センサカセッテの撮影時の移動方向が走査される場合は、始めに高速で立ち上がる必要があるため、装置を制御する上では某かに不利な条件となる。従って本発明は、セファロ撮影に於いて側面撮影の際に予め設定された複数の撮影時間の中から必要に応じて択一的に選択することにより、選択された撮影時間を一定に保ち、即ち、被験者頭部の硬組織部分と軟組織部分の走査速度を変化させずに、X線センサカセッテの移動距離に対して管電圧を一定のアルゴリズムで変化するように制御された装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決しようとする手段】
本発明は、ライン状に配列したX線検出素子をケースに納めた所謂、X線センサカセッテを用いた歯科用パノラマ・セファロ兼用型X線撮影装置あるいは、セファロX線撮影装置に於いて、セファロ撮影時に、X線源の前面でX線源とイヤロット中心を結ぶ直線に対して直交する水平方向に移動が可能に設けられた1次スリットと、この1次スリットを介して扇状X線ビームを照射するX線源に対向して前記X線源とイヤロット中心を結ぶ直線上に配置されたセファロユニットより垂直に垂下し且つ、前記X線源から1次スリットを介して照射された扇状X線ビームに略直交する水平方向に移動可能に設けられた2次スリットと、セファロユニットの中央部分に配置されたセファロスタッド機構部を挟み対向配置され、前記2次スリットと同様にセファロユニットから垂直に垂下し且つ、前記扇状X線ビームに対して略直交する水平方向に移動可能に設けられたX線センサカセッテの入力面中心が、X線源を中心として絶えず一直線上に位置するように同期して移動し、その移動速度、即ち撮影時間が個々の撮影術式に対して予め複数設定され、その中から択一的に撮影時間を選択可能とした。
【0008】
また本発明は、セファロ撮影に当たって撮影術式の正面撮影あるいは、側面撮影(斜位撮影含)と、撮影時間の選択だけでなく、撮影条件の選択に被写体の個体差である大、中、小を選択することによって、撮影時間、個体差、管電圧及び、管電流が自動的に組み合わされ制御される。
【0009】
また本発明は、セファロ撮影に於いて側面撮影の際に予め設定された複数の撮影時間の中から必要に応じて任意に択一的に選択することにより、選択された撮影時間を一定に保ち、即ち、被験者頭部の硬組織部分と軟組織部分の走査速度を変化させずに、X線センサカセッテの移動距離に対して管電圧を一定のアルゴリズムで変化するように制御する。
【0010】
【発明の実施の形態】
上記したように構成された歯科用パノラマ・セファロ兼用型X線撮影装置あるいは、セファロX線撮影装置は、装置の機械的構成を変更することなく、被写体を間にX線源とデジタルセンサカセッテが対向して配置され、X線源から1次スリットを介して照射される扇状X線ビームが被写体の撮影範囲を走査するその走査速度に対する相対関係を維持してラインセンサ型のX線センサカセッテを連動させながら撮影するセファロ撮影の撮影条件の内で例えば正面撮影、側面撮影、斜位撮影の各々の撮影モードの中で管電圧、管電流の任意の設定は勿論、従来個々に一定であった撮影時間を予め複数設定し、術者が必要に応じて択一的に選択し設定できるようにした。また本発明は、セファロ撮影に当たって撮影術式の正面撮影あるいは、側面撮影(斜位撮影含)と、撮影時間の選択だけでなく、撮影条件の選択に被写体の個体差である大、中、小を選択することによって、撮影時間、個体差、管電圧及び、管電流が自動的に組み合わされ制御できるようにした。また本発明は、セファロ撮影に於いて側面撮影の際に予め設定された複数の撮影時間の中から必要に応じて任意に択一的に選択することにより、選択された撮影時間を一定に保ち、即ち、被験者頭部の硬組織部分と軟組織部分の走査速度を変化させずに、X線センサカセッテの移動距離に対して管電圧を一定のアルゴリズムで変化するように制御した。
【0011】
【実施例】
以下実施例に基づいて説明する。図1及び、図2は、デジタル式のパノラマ・セファロ兼用型X線撮影装置の外観図で、図1(a)、(b)は、主としてパノラマ撮影の場合を示す図で、図2(a)、(b)、(c)、(d)は、主としてセファロ撮影の場合を示す。その構成は図に於いて床面または、基台1に立設する支柱2に上下移動自在に設けられた遊動体3の前面には、アーム5をX・Y方向へ移動させる為のX・Y移動機構6および、同じくアーム5を水平方向に回転させる為の回転機構7を内蔵する回転駆動体4が支持され、前記X・Y移動機構6と前記回転機構7を介して回転駆動体4より前記アーム5が回転及び移動自在に支承されている。このアーム5の一端には、X線源8が、アームに対して水平方向に一定範囲旋回可能に設けられ、また他の一端にはカセッテホルダー9を介してX線センサカセッテ10が着脱自在に配置されている。前記X線源8の前面にはX線遮蔽機構11が設けられ、このX線遮蔽機構11は、X線照射範囲を制限するための複数の開口を有し、例えば撮影モードに従ってパノラマ撮影、断層撮影、セファロ撮影と各開口を自動的、択一的に選択可能で且つ、セファロ撮影時には選択されたセファロ用開口(以下1次スリット11’)によって作り出された扇状X線ビーム12に対向し、X線源とイヤロット中心を結ぶ直線に対して直交する水平方向に前記1次スリット11’が移動可能な移動手段が設けられている。また、前記遊動体3の側方には、従来の矩形パイプ構造ではなく、内部に隔壁を多層に有する軽量で高剛性の支持アーム14が水平方向に伸びて支持され、その支持アーム14の先端部にセファロユニット13が設けられている。このセファロユニット13は、その中央部に被写体頭部を正確に位置づけするためのセファロスタッド機構15が支承され、またX線側にX線源8から1次スリットを介して照射された扇状X線ビーム12を、被写体の極近くで再度必要最小限になるように絞るための2次スリット16と、この2次スリット16に対し、被写体を挟み対向して配置され、前記2次スリット16によって絞られた扇状X線ビーム12が被写体を透過して絶えず当たる位置に、X線センサカセッテ10がカセッテホルダー9を介して設けられている。2次スリット16と、X線センサカセッテ10は、前記X線源とイヤロット中心を結ぶ直線29に対して直交する水平方向に移動可能に設けられている。
【0012】
セファロユニットは、図3に示すようにコ字状のフレーム17の内部に前記した2次スリット16及び、X線センサカセッテ10が、X線源8から照射された扇状X線ビーム12が被写体を走査する速度に相対し、連動して移動するための移動機構18が内蔵されている。その詳細は、低振動、低騒音型のファインステッピングモーター19の回転が減速手段(1)20を経て、バックラッシュレスで低騒音型の樹脂製ナットを用いたねじ棒21に伝えられ、送り手段(1)22を介してX線センサカセッテ10が装着されるカセッテホルダー9が係止されるガイド手段(1)23に連結される。一方対向する反対側には、2次スリット16が係止されるガイド手段(2)24が設けられている。この様に構成された移動機構22は、X線源8からの、2次スリット16迄の寸法、またX線センサカセッテ10の入力面迄の寸法が距離比によって相対的に同期、即ち各々の角速度が一定となる様に前記した送り手段及び減速手段を組み合わせて設けられている。
【0013】
この様に構成された歯科用パノラマ・セファロ兼用型X線撮影装置のパノラマ断層撮影の代表例について説明すると、被写体頭部を間に対向状にアーム5を介して一端に、複数の開口の中からパノラマ用開口を選択されたX線遮蔽機構11をその前面に有すX線源8と他端にカセッテホルダー9を介して装着されたX線センサカセッテ10が、図示しない制御手段27からの信号によって回転駆動体4のX・Y移動機構6及び回転機構7の回動に従って、アーム5を介して被験者の歯列弓に沿って回転移動しながら被験者の歯顎領域の画像を取得するもので、被写体を透過した扇状X線ビーム12は、前記X線センサカセッテの受光面即ち、X線検出素子に到達する。特筆すべきは、X線センサカセッテ方式によるパノラマ撮影の場合、従来のフィルム式のパノラマ撮影がX線源8とフィルムが被写体を間に対向して回転移動する間にフィルムは、回転方向に逆行する形で撮影すべき断層軌道に相対する速度で移動することによって行うのに対してX線センサカセッテを用いた場合のパノラマ断層撮影の場合は、X線センサカセッテ自体は独自に動くことなく前記アームの回動に従って走査される扇状X線ビームによって、時々刻々と変化する被験者の影像データを前記X線検出素子のCCDの駆動速度を撮影すべき断層軌道の拡大率を含めて相対する速度に設定することによって、所望する断層軌道上の撮影データが、デジタルデータとして図示しないメモリ手段に蓄積され、そのデジタルデータをパーソナルコンピーターを用いて画像再構成を行い表示手段に表示される。またパノラマ撮影は通常の管電圧、管電流の選択と伴に前記したようにX線センサカセッテ10自体を動かさなくてもよい分、その制御が比較的容易なため撮影時間も2種類(標準)(高速)の中から択一的に選択される装置が従来から公知である。
【0014】
次に本発明に係わるセファロ撮影について説明すると、前記したように設けられたX線源8と、1次スリットと、2次スリットと、X線センサカセッテ10は、撮影モード「セファロ撮影」を選択することによって、図2(a)に、また、図4に示すようにそれぞれが原点位置に自動的に移動し、その中心が一直線上に位置付けられる。通常拡大率は1.1倍に設定される。このように位置付けされた1次スリット11’及び2次スリットは、撮影に際して被写体頭部の一方より走査されるX線センサカセッテ10の移動速度に相対的に同期して走査される。撮影は、被写体頭部を透過した扇状X線ビーム12によって時々刻々と変化する被写体頭部の撮影データをX線センサカセッテ内のX線検出素子のCCDを、前記X線センサカセッテ10の走査速度に同期させて駆動することによって取得された後、出力されるX線画像信号をA/D変換回路によってデジタル信号に変換し、デジタルデータとして図示しないメモリ手段に蓄積され、撮影終了後そのデジタルデータをパーソナルコンピーターを用いて画像再構成を行い表示手段にセファロX線画像として表示される。この時のX線センサカセッテ10の移動距離は、撮影術式が正面撮影の場合は、例えば200mm、側面撮影の場合は例えば250mmで撮影時間の設定は、装置の駆動系の性能によって、また、使用されるX線センサカセッテの性能によって大きく左右され、前記したように従来公知の装置が4〜6sec、場合によっては10〜14sec必要だったのに対して、本件発明に於いては、前記したように関連部分、例えば支持アーム14の剛性up、セファロユニット13の軽量化及びその内部駆動源の低振動、低騒音対策を計ることによって、大幅に撮影時間を短縮することが可能となり、高速モード(2.4sec)の撮影時間で従来と同等以上の分解能2.5LP/mmが、また高精細モード(4.8sec)では分解能3.5LP/mmが達成できた結果、通常撮影条件としてある範囲で任意に設定可能な管電圧、管電流とは別に、例えば撮影術式の正面撮影あるいは、側面撮影ごとに特定された一種類の撮影時間ではなく、正面撮影あるいは側面撮影のそれぞれに複数の撮影時間を、例えば、正面撮影では高速モード(2.4sec)、精細モード(3.2sec)、高精細モード(4.8sec)、また側面撮影では、高速モード(3sec)、精細モード(4sec)、高精細モード(6sec)に設定される。通常の標準的な撮影は精細モードを用いて行う様にし、術者が必要に応じて撮影時間を、小児または、身障者のように比較的撮影中に動きやすいと判断される被写体の場合には高速モードを、逆に、より鮮明なX線画像を必要とする場合は高精細モードを択一的に選択できるように設けられる。また図示しない制御手段27は、図示しない走査手段からの信号によって、撮影に当たって撮影術式の正面撮影あるいは、側面撮影(斜位撮影含)と、撮影時間の選択だけでなく、撮影条件の選択に被写体の個体差である大、中、小を選択することによって管電圧及び管電流が自動的に設定され、制御されるか、または、個別にその都度撮影時間以外の撮影条件の設定を行うか選択が可能になされている。図5(a)は、縦軸が管電圧、横軸がX線センサカセッテ10の移動距離を表し、セファロ撮影の側面撮影の際に、前記操作手段によって予め設定された複数の撮影時間の中から択一的に選択することにより、前記制御手段27は、被験者頭部の硬組織部分と軟組織部分の走査速度を変化させずに、X線センサカセッテの移動距離が硬組織部分から軟組織部分へ移行して行く。従って管電圧を一定のアルゴリズムで段階的あるいは、無段階に下げるように制御される。図5(b)は、同じくこの時のX線センサカセッテの移動距離に対する撮影時間と管電流の関係を示し、それらの値が撮影の間それぞれ一定に制御されることを表している。
【0015】
図6(a)、(b)は、セファロX線撮影装置の平面図、及び正面図で、図に於いて、床面または、基台1に立設する支柱2に上下移動自在に設けられた遊動体3に左右に張り出すような形で設けられた支持アーム14の一端にはX線源8が、対向する他端にはセファロユニット13が設けられている。前記X線源8の前面にはX線遮蔽機構11が設けられ、この遮蔽機構11には、X線の照射範囲を制限するための開口を有する1次スリット11’が、その開口によって作り出される扇状X線ビーム12に略直交する水平方向に移動可能なように移動手段が設けられている。また、セファロユニット13は、その中央部に被写体頭部を正確に位置付けするためのセファロスタッド機構15を有し、X線側にX線源8から1次スリット11’を介して照射された扇状X線ビーム12を、被写体の極近くで再度最小限になるように絞るための2次スリット16と、この2次スリット16に対し、被写体を挟み対向して配置され、前記2次スリット16によって再度絞られた扇状X線ビーム12が絶えず当たる位置にX線センサカセッテ10がカセッテホルダー9を介して設けられている。
【0016】
セファロユニット13は、図3と同様に、図6に示すようにコ字状のフレーム17の内部に前記した2次スリット16及び、X線センサカセッテ10が、X線源8から照射された扇状X線ビーム12が被写体を走査する速度に相対し、連動して移動するための移動機構18が内蔵されている。その詳細は、低振動、低騒音型のファインステッピングモーター19の回転が減速手段(1)20を経て、バックラッシュレスで低騒音型の樹脂製ナットを用いたねじ棒21に伝えられ、送り手段(1)22を介してX線センサカセッテ10が装着されるカセッテホルダー9が係止されるガイド手段(1)23に連結される。一方対向する反対側には、2次スリット16が係止されるガイド手段(2)24が設けられている。この様に構成された移動機構18は、X線源8からの、2次スリット16迄の寸法、またX線センサカセッテ10の入力面迄の寸法が距離比によって相対的に同期、即ち各々の角速度が一定となる様に前記した送り手段及び減速手段を組み合わせて設けられている。
【0017】
次にセファロ撮影について説明すると、前記したように設けられたX線源8と、1次スリット11’と、2次スリット16と、X線センサカセッテ10は、セファロ撮影に際して、図示しない例えばパーソナルコンピーターを用いた制御手段27からの信号によってコントロールボックス28を介して、図6(a)に示すようにそれぞれが原点位置に自動的に移動し、その中心が一直線上に位置付けられる。通常拡大率は1.1倍に設定される。このように位置付けされた1次スリット11’及び2次スリットは、撮影に際して被写体頭部の一方より走査されるX線センサカセッテ10の移動速度に相対的に同期して走査される。撮影は、被写体頭部を透過した扇状X線ビーム12によって時々刻々と変化する被写体頭部の撮影データをX線センサカセッテ10内のX線検出素子のCCDを、前記X線センサカセッテ10の走査速度に同期させて駆動することによって取得された後、出力されるX線画像信号をA/D変換回路によってデジタル信号に変換し、デジタルデータとして図示しないメモリ手段に蓄積され、撮影終了後そのデジタルデータをパーソナルコンピーターを用いて画像再構成を行い表示手段にセファロX線画像として表示される。この時のX線センサカセッテ10の移動距離は、撮影術式が正面撮影の場合は、例えば200mm、側面撮影の場合は例えば250mmで撮影時間の設定は、装置の駆動系の性能によって、また、使用されるX線センサカセッテの性能によって大きく左右され、前記したように従来公知の装置が4〜6sec、場合によっては10〜14sec必要だったのに対して、本件発明に於いては、前記したように関連部分、例えば支持アーム14の剛性up、セファロユニット13の軽量化及びその内部駆動源の低振動、低騒音対策を計るによって、大幅に撮影時間を短縮することが可能となり、高速モード(2.4sec)の撮影時間で従来と同等以上の分解能2.5LP/mmが、また高精細モード(4.8sec)では分解能3.5LP/mmが達成できた結果、通常撮影条件としてある範囲で任意に設定可能な管電圧、管電流とは別に、例えば撮影術式の正面撮影あるいは、側面撮影ごとに特定された一種類の撮影時間ではなく、正面撮影あるいは側面撮影のそれぞれに複数の撮影時間を、例えば、正面撮影では高速モード(2.4sec)、精細モ ード(3.2sec)、高精細モード(4.8sec)、また側面撮影では、高速モード(3sec)、精細モード(4sec)、高精細モード(6sec)に設定される。通常の標準的な撮影は精細モードを用いて行う様にし、術者が必要に応じて撮影時間を、小児または、身障者のように比較的撮影中に動きやすいと判断される被写体の場合には高速モードを、逆により鮮明なX線画像を必要とする場合は高精細モードを択一的に選択できるように設けられる。また制御手段27は、撮影に当たって撮影術式の正面撮影あるいは、側面撮影(斜位撮影含)と、撮影時間の選択だけでなく、撮影条件の選択に被写体の大、中、小を選択することによって管電圧及び管電流が自動的に設定され制御されるか、または、個別にその都度撮影時間以外の撮影条件の設定が可能になされている。また図6(a)で示したように、セファロ撮影の側面撮影の際に、図示しない例えばパーソナルコンピーターを用いた制御手段27からの信号によってコントロールボックス28を介して、予め設定された複数の撮影時間の中から択一的に選択することにより、選択された撮影時間を一定、即ち、被験者頭部の硬組織部分と軟組織部分の走査速度を変化させずに、X線センサカセッテの移動距離が硬組織部分から軟組織部分へ移行して行く。従って管電圧を一定のアルゴリズムで段階的あるいは、無段階に下げるように制御される。また、この時のX線センサカセッテの移動距離に対する撮影時間と管電流の関係は、図5に示す通り、それらの値が撮影の間それぞれ一定に制御される。
【0018】
【発明の効果】
上記したように構成された歯科用パノラマ・セファロ兼用型X線撮影装置あるいは、セファロX線撮影装置は、装置の機械的構成を変更することなく、被写体を間にX線源とX線センサカセッテが対向して配置され、X線源から1次スリットを介して照射される扇状X線ビームの被写体の撮影範囲を走査する前記1次スリットのその走査速度と、2次スリットと、ライン状のX線センサカセッテの走査速度をX線源を中心として同期させて移動させながら撮影するセファロ撮影の内で例えば正面撮影、側面撮影、斜位撮影の各々の撮影モードの中で管電圧、管電流の任意の設定は勿論、従来個々に一定であった撮影時間を予め複数設定し、術者が必要に応じて択一的に選択し設定できるようにした。また、銀鉛フィルムを用いた従来の撮影法に対して、ライン状のX線センサカセッテを扇状X線ビームに相対して移動させる必要上、比較的撮影時間が長いこの種の装置の撮影時間を複数の撮影時間から術者が任意に択一的に選択できるようにすることによって、術者が期待する診断能(分解能)に合わせて、被写体固有の条件例えば、小児であったり、身障者であったりした場合の撮影は、高速撮影を行い撮影時間の短縮を考慮することを心掛け、また、標準より以上に鮮鋭度が期待され、分解能を優先する場合に於いては、高鮮鋭度撮影を可能とすることで、結果的に再撮影等によるX線被曝の軽減を計り、従来のフィルムを用いた装置と比べて、撮影時間が長いことに対する撮影現場、即ち術者の使い勝手に配慮した装置を提供することができる。また、前記した個々の撮影時間の選択にくわえて、撮影条件に被写体の個体差である大、中、小を選択することによって管電圧及び管電流が自動的に設定、制御が行われるように行うことで術者に対する負担の軽減につながる。更に、セファロ撮影に於いて側面撮影の際に予め設定された複数の撮影時間の中から必要に応じて任意に択一的に選択することにより、被験者頭部の硬組織部分と軟組織部分の走査速度を変化させずに、X線センサカセッテの移動距離に対して管電圧を一定のアルゴリズムで変化するように制御したことにより、従来のフィルターを付加した場合と同様な効果が得られ機構的にコストダウンにつながる。
【0019】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本件発明に係わるパノラマ/セファロX線撮影装置の外観平面図でパノラマ撮影の場合の説明図である。また図1(b)は、その正面図である。
【図2】図2(a)は、本件発明に係わるパノラマ/セファロX線撮影装置の外観平面図でセファロ撮影の場合の説明図である。図1(b)は、その正面図である。
【図3】図3は、セファロユニット部の平面図である。
【図4】図4は、撮影時に於ける1次スリット、2次スリット、X線センサカセッテの走査に関する説明図である。
【図5】図5(a)は、管電圧とX線センサカセッテ移動距離の関係を示す説明図である。図5(b)は、管電流、撮影時間とX線センサカセッテ移動距離の関係を示す説明図である。
【図6】図6(a)は、本件発明に係わるセファロX線撮影装置の外観平面図である。また図6(b)は、その正面図である。
【符号の説明】
1 基台
2 支柱
3 遊動体
4 回転駆動体
5 アーム
6 X・Y移動機構
7 回転機構
8 X線源
9 カセッテホルダー
10 X線センサカセッテ
11 X線遮蔽機構
11’一次スリット
12 扇状X線ビーム
13 セファロユニット
14 支持アーム
15 セファロスタッド機構
16 2次スリット
17 フレーム
18 移動機構
19 ファインステッピングモーター
20 減速手段(1)
21 ねじ棒
22 送り手段(1)
23 ガイド手段(1)
24 ガイド手段(2)
25 減速手段(2)
26 送り手段(2)
27 制御手段
28 コントロールボックス
29 X線源とイヤロット中心を結ぶ直線

Claims (3)

  1. ライン状のX線センサカセッテを用いた歯科用パノラマ・セファロ兼用型X線撮影装置あるいは、セファロX線撮影装置に於いて、セファロ撮影時に、X線源の前面でX線源とイヤロット中心を結ぶ直線に対して直交する水平方向に移動が可能に設けられた1次スリットと、この1次スリットを介して扇状X線ビームを照射するX線源に対向して前記X線源とイヤロット中心を結ぶ直線上に配置されたセファロユニットより垂直に垂下し且つ、前記X線源から1次スリットを介して照射された扇状X線ビームに対向し、前記X線源とイヤロット中心を結ぶ直線に対して直交する水平方向に移動可能に設けられた2次スリットと、セファロユニットの中央部分に配置されたセファロスタッド機構部を挟み対向配置され、前記2次スリットと同様にセファロユニットから垂直に垂下し且つ、前記扇状X線ビームに対向して、前記X線源とイヤロット中心を結ぶ直線に対して直交する水平方向に移動可能に設けられたX線センサカセッテのそれぞれの動きが、X線源を中心として絶えず一直線上に位置するように同期して走査される速度、即ち撮影時間が個々の撮影術式に対して予め複数設定され、且つ、その中から撮影時間を択一的に選択可能としたことを特徴とする歯科用X線撮影装置。
  2. セファロ撮影時に撮影術式によって予め設定された複数の撮影時間の中から択一的に選択された撮影時間と、被写体の個体差である大、中、小を選択することによって、撮影時間と、前記個体差と、管電圧及び、管電流の組み合わせが自動的に設定され制御されることを特徴とする請求項1記載の歯科用X線撮影装置。
  3. セファロ撮影に於いて、側面撮影の際に予め設定された複数の撮影時間の中から必要に応じて択一的に選択された撮影時間を一定に保つことによって、被験者頭部の硬組織部分と軟組織部分の走査速度を変化させることなく、X線センサカセッテの移動距離に対して管電圧を一定のアルゴリズムで変化させるように制御することを特徴とする請求項1記載または、請求項2記載の歯科用X線撮影装置。
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