JP3930990B2 - メモリと周辺装置との間のインタフェースを備えるコンピュータ・システムおよび通信パラメータ・セットを選択するための方法 - Google Patents

メモリと周辺装置との間のインタフェースを備えるコンピュータ・システムおよび通信パラメータ・セットを選択するための方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、一般にコンピュータ・システムに関し、さらに詳しくは、このようなシステムで用いられるデータ通信用インタフェースに関する。本発明は、このようなシステムの動作方法にも関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
コンピュータ・システム(たとえば統合マイクロコンピュータ)は、プロセッサ(たとえば中央処理装置;CPU: central processing unit),メモリ・ユニット(たとえばランダム・アクセス・メモリ;RAM: random access memory),バスおよびその他の構成部品によって構成される。インタフェースは、これらの構成部品と周辺装置(たとえばディスプレイ,プリンタ,ブザー)との間にデータおよび制御情報を交換する。たとえば、プロセッサがメモリにデータを書き込み、インタフェースがこのデータを周辺装置に送るか、あるいはその逆が行われる。プロセッサ資源を節約するためには、インタフェースをプロセッサから部分的に、あるいは完全に独立させて制御すると便利である。
【0003】
待行列シリアル周辺インタフェース・ユニット(QSPI: queued serial peripheral interface unit)が、多くのマイクロコンピュータおよび周辺装置に組み込まれる。以下の参考文献が有用である:いずれもHill他による米国特許第4,816,996号[1]および第4,958,277号[2];およびモトローラ社による「Queued Serial Module (QSM) Reference Manual」(1991年発行、発注番号QSMRM/AD)(以下[3]とする)。待行列とは、メモリから連続的に検索される、あるいはメモリ内に書き込まれる複数のメモリ・エントリである。
【0004】
参考文献[3]のセクション4では、たとえば、シリアル・クロック・ボー・レートSPBR(serial clock baud rate),1転送ビットBITS(bits per transfer),転送後遅延長DTL(length of delay after transfer),クロック極性CPOL(clock polarity),クロック位相CPHA(clock phase)などに関する通信パラメータを説明する。待行列を送信するために必要なすべての通信パラメータを集合的に、パラメータ・セットと称する。CPUは、すべての待行列に関するパラメータ・セットを定義し、制御レジスタに必要なセットのパラメータを書き込む。新たな待行列がアクティブになると、CPUは制御レジスタに新たなパラメータ・セットを書き込む。言い換えると、パラメータは、待行列と関連性をもつ。CPU命令を設計するソフトウェア設計者は、各通信パラメータに関して注意を払わねばならない。この方法は、コストがかかり、便利ではない。また、待行列転送の間、パラメータ・セットを変更することができない。第1パラメータ・セットで待行列転送を開始して、第2パラメータ・セットに切り替えることが望ましい場合がある。参考文献[1],[2],[3]に説明されるQSPIを用いると、待行列転送を中止して、新たにロードされた通信パラメータで再開しなければならない。
【0005】
本発明は、従来技術のこれらやその他の欠点と制約とを軽減する、あるいは回避する改善されたインタフェースと方法とを備えるコンピュータ・システムを提供することを目標とする。
【0006】
【実施例】
本発明は、改善されたQSPIに関して説明されるが、これは制約ではない。本明細書の説明に基づき、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに本発明を他のインタフェースに適応することができる。
【0007】
本発明により、パラメータ・セットは周辺装置と関連付けられる。従来技術に対する利点には、たとえば次のようなものがある:(a)異なるパラメータを必要とする複数の周辺装置に対して単独の待行列によりサービスを提供することができる。(b)CPUがインタフェースを妨害する頻度が小さくなる。(c)メモリをより融通性をもって編成することができる。
【0008】
図1は、本発明によるコンピュータ・システム100の簡略なブロック図である。システム100は、プロセッサ110,メモリ300,データ・インタフェース101(以下インタフェース101とする,破線部)およびN個の装置120−n(n=1〜N)によって構成される。装置120−nは、好ましくは周辺装置(PD:peripheral devices)である。簡単にするために、図1は、N=3個の装置120−1,120−2,120−3を図示する。Nに関する便宜な数値はN=16であるが、これより大きいあるいは小さいNをもつその他の構造も可能である。
【0009】
インタフェース101は、ポート150,ポインタ発生器(PG: pointer generator)160,デコーダ170およびパラメータ・レジスタ(PR: pointer register)180によって構成される。デコーダ170とパラメータ・レジスタ180とが、セレクタ190(破線フレーム)を形成する。プロセッサ110は、双方向データ経路102を介してメモリ300に結合される;メモリ300は、双方向データ経路104を介してインタフェース101のポート150に結合される;メモリ300は、制御経路108を介してデコーダ170にも結合される;インタフェース101のポート150は、通信経路106を介して装置120−nに結合される。オプションの選択線107(破線)は、経路108と装置120−nとの間に結合される。インタフェース101において、デコーダ170が線172を介してパラメータ・レジスタ180に結合される;そして、パラメータ・レジスタ180は、線182を介してポート150に結合される。ポインタ発生器160は、メモリ300に対するポインタp(線165により図示)を有する。パラメータ・レジスタ180は、M個の所定のパラメータ・セットを格納するフィールド185−m(m=1〜M)を有する:
【0010】
【数1】
{P1},{P2},...{Pm},{PM
ただし符号{}は、各セットが複数のパラメータ、たとえば上記のSPBR,DTL,CPOL,CPHA,その他のパラメータによって構成されることを示す。経路102,104,106,108と線107,165,172,182の矢印は、好適な信号の流れを示す。
【0011】
好ましくは、メモリ300は、制御ワードC(k)を格納するK個のフィールド370−k(たとえばk=0〜K−1)と、データ・ワードD(k)を格納するK個のフィールド380−k(k=1〜K)とを有する。好ましくは、経路102は、データ・ワードD(k)と制御ワードC(k)とを伝えるものとし、経路104はデータ・ワードD(k)を伝え、経路108は制御ワードC(k)を伝えるものとする。この区別は、便宜上のものであって、本発明に関して不可欠なものではない。メモリ300の詳細は、図3に関連して説明される。ポインタpによりアクセスされるデータ・ワードD(k)および制御ワードC(k)を、それぞれD(p)とC(p)と称する。好ましくは、ポインタpは、フィールド380−p(p=k)内の1つのD(p)とフィールド370−p(p=k)内の1つのC(p)とを指示する。
【0012】
ポート150は、好ましくは、通信線106において、データ・ワードD(k)をメモリ300内のパラレル形式からシリアル形式のデータ・ワードに転送するシリアライザである。あるいは逆に、ポート150は、線106からシリアル・データ・ワードをメモリ300内のデータ・ワードD(k)に転送する。シリアライザは、参考文献[1],[2]に説明される。ポート150は、当業者により改造することができる。たとえば、ポート150は、パラレル・データ形式も保持することができる。あるいは、ポート150は、メモリ300からのシリアル・データを通信経路106上のパラレル・データに変形することもできる。ポート150は、制御ワードC(k)も転送することができる。
【0013】
本発明により、ポインタ発生器160は、ポインタpを1つの待行列に属するデータ・ワードD(k)と制御ワードC(k)に移動させる。制御ワードC(k)の一部または全部は、装置識別子によって構成される。セレクタ190は、経路108を介して制御ワードC(p)を連続的に受け取り、論理関係に応じて識別子を分析し、選択されたパラメータ・セット{Pi}を一時的にポート150に送る。指標i(たとえば1≦i≦M)は選択を表す。この書き方は選択された装置120−jに関しても用いられる。次にポート150は、データ・ワードD(p)をすべての装置120−nまたは一部の装置120−nに転送する。好ましくは、ポート150は、セレクタが新しいパラメータ・セット{Pi}’(’は「新規」のマーカ)を決定しない限り、選択されたパラメータ・セット{Pi}を用いる。
【0014】
選択された装置120−jは、好ましくは、線107によりイネーブルになり、選択されない装置120−nは、好ましくは線107によってディスエーブルになる。指標j(たとえば1≦j≦N)は、選択を表す。線107は、たとえばlog2N(底2に対する対数)部分線をもつバスによって、あるいは当技術で周知の他の手段によって実現することができる。
【0015】
パラメータ・レジスタ180は、パラメータ・セット{Pm}を実質的に恒久的に格納する。これには、たとえばプロセッサ110によりパラメータ・セットを変更することができることが含まれる。デコーダ170は、たとえば、ルックアップ・テーブルまたは、たとえばandゲート,orゲート,インバータ・ゲートおよびそれらの組み合わせを有する論理ネットワークによって実現することができる。好ましくは、デコーダ170は、予め定義される論理関係に応じてパラメータ・セットを選択する。
【0016】
図1〜図3は、簡便にするために、当業者が実際のシステムには必要であると理解する特定の詳細部を含まない。たとえば、CPU(たとえばプロセッサ110)などのコントローラがシステム100の動作を制御する一部の制御経路は図示されない。これらは、下記の更なる説明から明らかになろう。一般に、システム100の論理機能をハードウェアに組み込むには多くの方法が可能であり、図面は説明のためのものに過ぎない。当業者は、本明細書における説明に基づきシステム100を構築する方法を理解されよう。
【0017】
図2は、図1のコンピュータ・システム100の周辺装置120−n(たとえばn=1〜N=3)の簡略な選択図である。図面200は、N=3のリング形のグラフ201,202,203を図示し、これらはそれぞれ、装置120−1,120−2,120−3の選択を標示する。図面200は、システム100の状況に関する情報を与える。このような図面は、「ヴェン・ダイアグラム」またはセット・ダイアグラムという名で当技術においては周知である。グラフ201〜203は、互いに交差し、M’個のエリア204,205,206,207,208,209,210の境界を与える。追加のエリア211は、グラフ201〜203の外側にあり、「選択なし」を表す。エリアの数M’(エリア211を除く)は、次のように計算される:
【0018】
【数2】
M’=32−1=7
【0019】
【数3】
M’=N2−1
ただし、上付き文字「2」は、べき数「2」を表す。言い換えると、N個の装置120−nをアクティブにして、M’個の異なる組み合わせにおいてポート150とデータを交換することができる。たとえば、エリア204は、装置120−1のみが選択されて、装置120−2,120−3は選択されないことを表す。エリア207は、装置120−1,120−2が選択されて、1120−3は選択されないことを表し、同様に続く。
【0020】
パラメータ・セットの数Mは、可能な組み合わせの数M’と等しいか、それよりも小さい。すなわち:
【0021】
【数4】
M≦M’
便宜上、パラメータ・セット{Pm}を、単独の通信パラメータ「転送周波数f」に関してのみ説明する。当業者は、本明細書の説明に基づき、本発明をより多くの通信パラメータを備えるパラメータ・セットに適応することができる。このような装置120−nは、たとえば、クロック極性などの互換性のない通信パラメータを有することもある。
【0022】
通信線106を、単独ビット線と想定する。転送周波数fは、それによって、データ・ワードD(p)が被選択装置120−jとポート150との間に交換される線106上のビット速度として定義される。異なる装置120−nは、異なる転送周波数fnに対応する。ある装置は、他の装置より速く動作し、その逆もある。たとえば、装置120−1が最も動作の遅い装置で、装置120−3を最も速い装置とすることができる。装置120−nの転送周波数fnは、たとえば、次のようになる:
【0023】
【数5】
f1 < f2 < f3
しかし、他の関係も適応することができる。fnに関する便利な値を参考文献[3]の表4−3に、「実際のSCK周波数(Actual SCK frequency)」として示す。以下の想定もなされる:
【0024】
【数6】
装置120−2は、f2のみならずf1においても動作する
【0025】
【数7】
装置120−3は、f3のみならずf1およびf2においても動作する
図2では、符号250は、f1(エリア204,207,209,210),f2(205,208)およびf3(206)に関する異なる斜線部を標示する。たとえば、装置120−nがエリア208に示されるように選択されると(装置120−2,120−3)、転送周波数はf2となる。例では、M=3のパラメータ・セットは、次のようになる:
【0026】
【数8】
{P1}=f1
{P2}=f2;および
{P3}=f3
【0027】
図3は、図1のコンピュータ・システム100のメモリ300の簡略なブロック図である。図3は、簡略な転送周波数−時間図350も示す。図3の例では、メモリ300は、制御ワードC(0)〜C(49)を格納するK=50個のフィールド370−kと、データ・ワードD(0)〜D(49)を格納するK=50個のフィールド380−kとを備えて図示される。ポインタp(165)は、たとえばp=1として与えられ、制御ワードC(1)とデータ・ワードD(1)とを指示する。
【0028】
たとえば、C(0)およびD(0)ないしC(9)およびD(9)は、データ待行列Q(1)(短くは「待行列」;参照番号301)を形成する。C(10)およびD(10)ないしC(19)およびD(19)は、データ待行列Q(2)(302)を形成する。C(20)およびD(20)ないしC(29)およびD(29)は、データ待行列Q(3)(303)を形成する。C(30)およびD(30)ないしC(39)およびD(39)は、データ待行列Q(4)(304)を形成する。C(40)およびD(40)ないしC(49)およびD(49)は、データ待行列Q(5)(305)を形成する。説明の便宜上、待行列Q(1)〜Q(5)は、Q(1)から連続して装置120−nに転送される。制御ワードC(k)の一部は、装置120−1,120−2,120−3に関して装置識別子それぞれ▲1▼,▲2▼および/または▲3▼を有する。待行列Q(1)の始点に、C(0)の▲1▼は装置120−1の選択を標示する。同様に、C(10)の▲1▼,▲2▼は、待行列Q(2)の始点について装置120−1,120−2の選択を標示する。C(15)の▲2▼は、待行列Q(2)の転送を装置120−2までは継続するが、装置120−1までは継続すべきでないことを標示する。C(25)の▲2▼は、待行列Q(3)の転送中に装置120−3が追加選択されたことを示す。C(30)の▲3▼は、待行列Q(4)のデータが装置120−3に送られることを標示する。待行列Q(5)は、まず装置120−3(C(40)の▲3▼のみに転送され、後で装置120−1,120−3(C(45)の▲1▼,▲2▼)に転送される。
【0029】
装置120−nの選択は、転送周波数fに影響を与える。転送周波数−時間図350は、縦の時間軸(ページを上から下へ)と、転送周波数f,f,fを含む横の周波数軸fとを有する。実際の転送周波数は、Q(1)の転送中について軌跡351により、そして以下軌跡352および352’(Q(2)),軌跡353(Q(3)),軌跡354(Q(4))および軌跡355,355’(Q(5))によって与えられる。便宜上、時間をポインタpによって測定できるものとする。ポート150は、最初に(すなわちp=0〜p=14)、周波数fで動作する。p=15において、ポート150はfまで加速することができる。p=30で、ポート150は、さらにfまで加速することができる。しかし、p=45では、ポート150はfに再び減速する。
【0030】
言い換えると、動作のある時期においては(たとえばp=10〜p=14)、システム100は少なくとも第1装置(たとえば120−1)と第2装置(たとえば120−2)とにサービスを提供する。パラメータ・レジスタ180に格納されるパラメータ・セット{Pm}は、第1装置と第2装置とによって実質的に同時に(たとえば、p=10,p=11,p=12,p=13,p=14のうち任意の時刻に)対応される通信パラメータ(たとえば転送周波数f1)を有するセット(たとえば{P1})によって構成される。
【0031】
また、システム100は、待行列境界(たとえばC(10)/D(10)とC(19)/D(19)との間の待行列Q(2))内のデータ・ワードD(k)を転送する。待行列(たとえばQ(2))は、制御ワード(たとえばC(15))を有し、これによってセレクタ190は、新しいパラメータ・セット(たとえば{P1}の代わりに{P2})を選択し、なおかつ待行列の転送(たとえばQ(2)の転送)は継続する(たとえばp=10とp=19の間で)。
【0032】
新規のパラメータ・セットは、追加装置120−nに対しサービスを提供することのできる、あるいはより少ない装置120−nに対しサービスを提供することのできる通信パラメータを有することができる。たとえば、p=15のとき、セレクタ190はセット{P1}(低周波数f1)からセット{P2}(より高いf2)へと切り替わる。装置120−1には、サービスは提供されないが、データ待行列Q(2)は同じままになる。あるいは、Q(5)の転送中に、制御ワードC(45)が装置120−3の代わりに装置120−1,120−2▲1▼,▲2▼を識別するので、セレクタ190はパラメータ・セット{P3}(高周波数f3)からパラメータ・セット{P1}に切り替わる。
【0033】
図4は、本発明による方法400の簡略な流れ図である。方法400は、好ましくは、本発明のシステム100によって実行される。システム100の構成部品110,300,160,170,180,120−nに対する参照は、説明の便宜上与えられるに過ぎない。本明細書の説明に基づき、当業者は他のシステムにも方法を適応することができる。方法400は、待行列エントリに対する指示を行う段階410,装置識別子(たとえば▲1▼,▲2▼,▲3▼)を読み取る段階420,パラメータ・セット{Pi}を決定する段階430,パラメータ・セット{Pi}をポート150に送付する段階440およびデータを転送する段階450によって構成される。段階410,420,430,440,450は、好ましくは、連続して実行され、周期的に反復される(線460)。段階を結ぶ矢印は、好適な方法の流れを示す。詳細は以下の通りである:
(a)段階410において、ポインタ発生器160が制御ワードC(p)とデータ・ワードD(p)と(総称して「待行列エントリ」)を指示するポインタpを生成する。たとえば、ポインタpに関する所定の開始値および終了値により、あるいは他の手段により待行列境界を決定する方法は、当技術では周知である。
【0034】
(b)段階420において、デコーダ170が、複数のN個の装置120−1〜120−Nの装置に関する制御ワードC(p)から少なくとも1つの装置識別子(たとえば装置120−1の▲1▼を読み取る。制御ワードC(p)が装置識別子をもたない場合もある。好ましくは、装置識別子は制御ワードC(p)の一部である。任意で、C(p)が他の情報を有することもできるが、これは本発明を実行する際に不可欠ではない。
【0035】
(c)段階430において、デコーダ170がパラメータ・レジスタ180に格納される複数の所定のパラメータ・セット{P1}〜{PM}から、パラメータ・セット{Pi}(選択されたセット)を決定する。これによって、デコーダ170は、前段階の装置識別子を用いる。2つ以上の装置120−n(たとえば装置120−1,120−2)に関して、2つ以上の装置識別子(たとえばp=10の▲1▼,▲2▼がある場合は、デコーダはすべての識別される装置120−nに対応するパラメータ・セット{Pi}を決定する。たとえば、パラメータ{P1}=f1は装置120−1,120−2に対応する。パラメータ・セット{Pi}は、M≧N個の所定のパラメータ・セット{P1}〜{PM}から選択される。
【0036】
(d)段階440において、デコーダ170は、線172を介して、パラメータ・レジスタ180に対し、どれが選択されたパラメータ・セット{Pi}であるかを伝える。パラメータ・レジスタ180は、{Pi}をそのパラメータと共に線182を介してポート150に送る。パラメータが線182を通り、同時に並行して進むか、あるいは連続的に進むかは本発明にとっては重要ではない。
【0037】
(e)段階450において、ポート150は、データ・ワードD(p)を装置識別子により識別(選択)される装置120−nに転送する。2つ以上の装置が選択されると、ポート150は、実質的に同時に選択されたすべての装置にデータ・ワードD(p)を転送する。このような場合は、通信パラメータ(たとえばfn)は、すべての選択された装置120−nに共通である。
【0038】
(f)反復線450によって標示されるように、段階410〜450が反復される。段階410の最後から450に行く破線465は、制御ワードC(p)が装置識別子をもたない場合の任意の方法の流れを示す。段階420,430,440をある条件下で除外することによって、方法400の実行を加速することができる。これは、方法400の便利な変更であり、本明細書の説明に基づき本発明を適応する当業者により実現することができる。
【0039】
方法400は、本発明の範囲から逸脱せずに変更することができる。たとえば、段階420において、デコーダ170が識別子を見つけられない場合は、デコーダ170は段階420の前回の実行から識別子を得る。
【0040】
本発明は、特定の構造,装置および方法に関して説明されたが、本明細書の説明に基づき、本発明がこれらの例だけに制限されず、本発明の全範囲は添付の請求項により適切に決定されることを当業者には理解頂けよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコンピュータ・システムの簡略なブロック図である。
【図2】図1のコンピュータ・システムの一部である周辺装置の簡略な選択図である。
【図3】図1のコンピュータ・システムの一部であるメモリの簡略なブロック図である。
【図4】本発明による方法の簡略な流れ図である。
【符号の説明】
100 コンピュータ・システム
101 インタフェース
102,104 データ経路
106 通信経路
107 選択線
108 制御経路
110 プロセッサ
120−n 周辺装置
150 ポート
160 ポインタ発生器
165,182 線
170 デコーダ
180 パラメータ・レジスタ
190 セレクタ
300 メモリ

Claims (5)

  1. メモリ(300)と複数の周辺装置(120)との間にインタフェース(101)を有して、前記メモリに格納されるデータ待行列を転送するコンピュータ・システム(100)であって、
    前記インタフェースが、
    ポインタpを前記待行列のデータ・ワードD(p)と制御ワードC(p)とに移動させるポインタ発生器(160)と、
    前記メモリと前記複数の周辺装置とに結合されるポート(150)であって、前記データ・ワードD(p)を被選択パラメータ・セット({P})に応じて前記複数の周辺装置に転送するポート(150)と、
    前記メモリと前記ポートとに結合されるセレクタ(190)であって、前記メモリから受信される前記制御ワードに応じて前記被選択パラメータ・セットを決定するセレクタ(190)と、を備え、
    送信の転送周波数(f)が、前記複数の周辺装置の最も低い転送周波数に設定され、
    前記被選択パラメータ・セットが、前記制御ワードで識別された2又はそれより多い周辺装置に対してデータを実質的に同時に転送することを可能にする通信パラメータを備える
    コンピュータ・システム(100)。
  2. 前記セレクタが、前記パラメータ・セットを格納するパラメータ・レジスタ(180)に結合されるデコーダ(170)を有し、前記デコーダが前記制御ワードC(p)を受信し、前記被選択パラメータ・セットを決定する請求項1記載のコンピュータ・システム。
  3. 前記ポートが、前記メモリからのパラレル形式の前記データ・ワードを前記装置に対してシリアル形式に変換する、あるいはシリアルからパラレル形式に変換するシリアライザであることを特徴とする請求項1記載のコンピュータ・システム。
  4. メモリ(300)から1以上の周辺装置に待行列を転送する方法(400)であって、
    (a)待行列エントリを指示するステップ(410)と、
    (b)前記待行列エントリから第1装置識別子及び第2装置識別子を読み込むステップ(420)と、
    (c)前記第1装置識別子及び前記第2装置識別子を用いることにより複数の所定のパラメータ・セットから第1パラメータ・セットを決定するステップ(430)であって、前記第1パラメータ・セットが、前記第1及び第2の装置識別子により識別される第1及び第2の周辺装置に対してデータを実質的に同時に転送することを可能にする通信パラメータを備え、前記決定するステップ(430)が送信の転送周波数(f)を前記第1及び第2の装置の最も低い転送周波数として決定するステップを備える、前記決定するステップ(430)と、
    (d)前記第1パラメータ・セットをポートに送付するステップ(440)と、
    (e)前記待行列エントリのデータ・ワードを、前記第1装置識別子及び前記第2装置識別子により識別される第1周辺装置及び第2周辺装置に、前記第1パラメータ・セットを用いて同時に転送するステップ(450)と、
    (f)更なる待行列エントリに関して、前記ステップ(a)ないし(e)を反復するステップ(460)と
    を備える方法。
  5. メモリ(300)から2ないしN個の装置(120)に対して同時にデータを転送する通信パラメータ・セット({P})を選択するための方法(400)であって、
    (i)前記2ないしN個の装置の各々に関する装置選択トークン(○1,○2,...)を、転送すべきデータと共に受信するステップ(420)と、
    (ii)予め定義された論理関係によって、所定の通信パラメータ・セット({P}ないし{P})群から単一の通信パラメータ・セットを決定するステップ(430)であって、前記単一の通信パラメータ・セットがデータを前記2ないしN個の装置に対して実質的に同時に転送することを可能にする通信パラメータを備える、前記決定するステップ(430)と、を備え、
    前記決定するステップ(430)が、送信の転送周波数(f)を前記2ないしN個の装置の最も低い転送周波数に設定するステップを備える
    方法(400)。
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