JP3930679B2 - 棟用の基礎材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、和風建築に於ける棟を構築する際に使用する基礎的な部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の和風建築に於ける屋根の棟は、対向する最上段の桟瓦の間に粘土を載せて土台を形成し、その上にのし瓦と粘土とを交互に積み重ね、最後にがんぶり瓦を載せていた。簡単には、のし瓦を使用しないで、土台の上に直接がんぶり瓦を載せることもあった。
【0003】
しかし従来の棟構築は、粘土が次第に入手困難になってコスト高となるうえ、作業員にとっては衣服や体が汚れる重労働であり、しかも風雨、地震による粘土の劣化による雨漏りが生じたり、通気の悪さから桟瓦の下から湿気が棟内部にこもるなどの欠点があった。
【0004】
そこで、本出願人は「屋根棟用基礎材」を発明し、先に特許出願をした(特願平11−162883)。この「屋根棟用基礎材」は、耐候性のある合成樹脂を、断面が下に開口するコ字状に形成したもので、櫛歯状に形成した両脚部を葺いた桟瓦の波形の凹凸形状に合わせて切断したうえ、釘で棟垂木に固定して、対向する最上段の桟瓦に跨座させ、漆喰で桟瓦に固定して使用するようにしたものである。この基礎材の両脚部を連結する上部にはのし瓦を複数枚積み重ね、さらに最上段ののし瓦にがんぶり瓦を載せて棟を完成させる。この基礎材は、従来のように粘土を使用しないため、従来の棟構築の欠点を解消することができた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記基礎材を用いた棟構築は、作業のしにくい屋根の上で脚部を桟瓦の波形凹凸形状に合わせて切断する手数がかかるうえ、切り屑を回収する手間もかかっていた。ことに風が吹くと切り屑が散乱するので一層回収に手間がかかっていた。
【0006】
この発明が解決しようとする課題は、基礎材を桟瓦の波形凹凸形状に合わせて切断する手数やその切り屑の回収の手間を省いて、作業の能率化を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の特徴は次の点にある。即ち、横断面が下に開口するコ字状体を、長手方向中心線に沿って2分割して形成される、それぞれ上部と上部から下方に突設された脚部とからなる2個の構成体で構成される。各脚部には複数のスリットが設けられているとともに、各脚部の下端は、葺いた桟瓦の波形凹凸形状に形成されており、一方の構成体の上部の内側上端からは突出する一方の接合片が、他方の構成体の上部の内側下端からは前記接合片に重ね合わされる他方の接合片が、それぞれ突設されている。
【0008】
【発明の実施の形態】
1は基礎材で、耐候性のある発砲合成樹脂、例えば発泡ポリスチレン、発泡ポリプロピレンで一体に成形された、横断面が下に開口するほぼコ字状体を、長手方向中心線に沿って2分割した一対の構成体1Aと1Bとで構成され、両構成体は、ともに、上部2と脚部8とからなる。上部の上面は、内側(対向する構成体に近い側)端部に短冊状に僅かに突設された台座3を除いて、上に凸の緩い円弧状に斜降したのち、外端は下方へ屈曲する。又、下面は台座3の下方を除いて外側へ斜降する。4はケガキ線で、基礎材の長手方向中心線から所定間隔をおいて各構成体に複数本ずつ、図示例では3本ずつが突設されているが、凹設してもよい。なお、上部2の上面を水平にすることもでき、上部に載せる大のし瓦の形状によって、上部の形状を任意に形成できる。
【0009】
5aは一方の接合片で、構成体1Aの上部の内側上端から、対向する構成体1Bに向かって突設されている。5bは他方の接合片であって、構成体1Bの上部の内側下端から、接合片5aに向かって突設されている。これら接合片は、両構成体を連結するとき、接合片5aを上にして両接合片は重なることになる。なお、図4で詳細に示すように、接合片5aの先端部を僅かに下方に突設して凸条6を設け、接合片5bの先端部に、この凸条6が嵌まり込む凹溝7を設けると、より両構成体の接合が強固になる。
【0010】
脚部8は、上部2の側面下端から外側に突設されている。その結果、上部側面と脚部側面との間にに段差9が形成されて、漆喰との結合が強固になる。又、脚部には、下端が開口する幅が等しい複数のスリット10がれぞれ形成され、スリットとスリットとの間には、櫛歯状片11が形成されている。又、両脚部の下端は、桟瓦21の勾配にほぼ等しい内側に斜上する傾斜が設けられている。
なお、脚部下端が形成する形状については後述する。なお、スリット10には、図5で示すように、内側に向かって広くなるようにテーパが設けられており、後述するように、桟瓦と基礎材とを漆喰で固定するとき、漆喰がスリットから抜けて外側へ漏れないよう、又、漆喰が乾燥して固化したとき、基礎材と桟瓦を強固に固定できるようにしている。
【0011】
ここで、脚部8の下端は、葺いた桟瓦21の波形凹凸形状にほぼ合わせて形成される。そして、両構成体1A、1Bは棟を挟んで対向する葺いた桟瓦の上に位置するため、構成体1Bの脚部下端の形状は、構成体1Aを水平方向に180°回転させた、即ち前後を逆にした形状となる。又、両構成体の脚部8は、桟瓦が重なり合って最も高くなる部分では櫛歯状片11を設けず、桟瓦の上面が最も低くなる部分では櫛歯状片は最も長い。図示例では、櫛歯状片を設けない部分は3か所である。ただし、桟瓦の波形凹凸形状に正確に合わせて脚部下端を形成する必要はない。基礎材1は、複数個を棟の長さだけ連接して用いるため、各構成体の脚部の波形凹凸形状は連続するように形成されている。
【0012】
図示例の波形凹凸形状は、三州瓦(JIS規格53A)と石州瓦(JIS規格53B)とに共用できるようにしている。即ち、順次葺き重ねた桟瓦21の重なり合う部分のうち、最後尾になる櫛歯状片のない部分(図2では右端、図3では左端)の隣り合うスリット10aと10bとの間隔を、他の櫛歯状片がない部分より、スリット幅だけ長くして、桟瓦21を葺き重ねていくとき必然的に生じる、桟瓦の棟長手方向のずれを調整できるようにしてある。さらに、三州瓦の場合、最後尾の桟瓦の先端が対向する櫛歯状片11aに干渉するため、この櫛歯状片11aには桟瓦が干渉する部分に切り欠き12を設けている。ただし、基礎材1を石州瓦専用とする場合には、この切り欠きを設ける必要がない。
【0013】
この基礎材1は、例えば図6で示すように用いられる。まず、突き合わせた野地板22に棟金具23を釘で固定する。この棟金具に棟垂木24を釘で固定して、棟垂木を野地板の突き合わせ部分の上方に架設する。次いで、例えば構成体1Aの脚部8を、対向する一方の最上段の桟瓦21の波形凹凸形状に、構成体1Bの脚部8を他方の最上段の桟瓦の波形凹凸形状に、必要に応じて各構成体を棟の長手方向にずらして、それぞれ合わせる。
【0014】
そして、前述の接合片を重ねたのち、ワッシャを介してビス25を両接合片の重なった部分に台座から通して両構成片1A、1Bを連結するとともに、銅線26を巻き付けたビスを棟垂木24にねじ込んで、基礎材1を棟垂木に固定して、対向する最上段の桟瓦に基礎材を跨座させる。基礎材は、棟垂木の長さだけ複数個が棟垂木に固定される。棟垂木からはみ出した構成体は切断する。
【0015】
棟垂木24に固定した基礎材1の両側の側面に漆喰27を塗る。漆喰が半乾きになると、基礎材の上に大のし瓦28を載せ、その上にのし瓦29を複数枚載せて、最上段ののし瓦の上にがんぶり瓦30を載せる。最後に、大のし瓦、のし瓦、がんぶり瓦の穴に順次通しておいた銅線26をがんぶり瓦の上で結べば棟が完成する。なお、基礎材と大のし瓦、大のし瓦とのし瓦、のし瓦とのし瓦は、接着剤(その他モルタルセメント、又は漆喰)で固定する。
【0016】
【発明の効果】
従来のように桟瓦の波形凹凸形状に合わせて、櫛刃状の脚部を切断する手数が省けるため、工期の短縮が図られるうえ、切断屑を回収する手間が省ける。
【0017】
従来の棟構築に必要であった粘土を使用しないため、棟内部の通気性が確保されて湿気が籠もらない。
【図面の簡単な説明】
【図1】基礎材の斜視図である。
【図2】一方の構成体の側面図である。
【図3】他方の構成体を内側から見た側面図である。
【図4】基礎材の正面である。
【図5】スリットのテーパを示す底面図である。
【図6】基礎材を使用した棟構造の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基礎材
1A、1B
構成体
2 上部
5a、5b
接合片
8 脚部
10 スリット
11 櫛歯状片
21 桟瓦
24 棟垂木
27 漆喰
28 大のし瓦
29 のし瓦
30 がんぶり瓦

Claims (2)

  1. 横断面が下に開口するコ字状体を、長手方向中心線に沿って2分割して形成される、それぞれ上部と上部から下方に突設された脚部とからなる2個の構成体から構成され、
    対向する構成体に近い側である内側に向かって広くなるようにテーパが設けられた複数のスリットが各脚部には設けられているとともに、各脚部の下端は、葺いた桟瓦の波形凹凸形状に形成されており、
    一方の構成体の上部の内側上端からは突出する一方の接合片が、他方の構成体の上部の内側下端からは前記接合片に重ね合わされる他方の接合片が、それぞれ突設されている
    棟用の基礎材。
  2. 脚部は、対向する構成体に遠い側である外側に前記上部の側面下端から突設され、上部側面と脚部側面との間に段差が形成されているものである、請求項1に記載の棟用の基礎材。
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