JP3930299B2 - パンタグラフの接触力測定方法及び接触力測定装置 - Google Patents

パンタグラフの接触力測定方法及び接触力測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気鉄道におけるトロリ線とパンタグラフの舟体との間に作用する接触力を測定する方法及び装置に関する。特には、より少ない数のセンサで精度の良い接触力測定を行なうことができるパンタグラフの接触力測定方法及び接触力測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
現状の営業用の電気鉄道においては、トロリ線からパンタグラフを介して車両に電力を送る方式が一般的である。トロリ線とパンタグラフの舟体との接触力は、トロリ線の高さ変動や車両・パンタグラフの振動等によって変動する。この接触力の変動が大きすぎると、パンタグラフの舟体がトロリ線から離れる離線が生じるおそれがある。離線が頻発すると、舟体とトロリ線との間にスパークが生じて、摺り板の損耗が進み、問題となる。また、離線に至らない場合でも、パンタグラフの接触力は極力変動の小さい方がよい。
【0003】
そこで、電車の走行中のトロリ線とパンタグラフとの接触力を測定し、得られた測定結果を離線の抑制対策の参考としたいとの要請がある。あるいは、このような接触力の測定技術は、離線の抑制対策だけではなく、トロリ線―パンタグラフ系の集電性能の評価や、電車線の設備診断方法の1つとして活用することも考えられている。
【0004】
このようなパンタグラフの接触力測定技術としては、以下が公知である。
(1)特開平7−291001号公報には、舟体支持ばねの伸縮量を測定し、この量から同バネの押圧力を計算して接触力を求める方法が開示されている。舟体支持ばねの伸縮量は、舟体と舟体支持パイプの間の寸法を渦電流式や光学式の距離センサを用いて測定する。
ところが、この方法では、舟体(摺り板を含む)の慣性力が無視されることとなり、接触力の測定誤差が生じ易い。
【0005】
(2)特開平11−136804号公報には、舟体に取り付けた2種類の歪ゲージ(変形測定用及び揚力測定用)から舟体の歪(曲げモーメント)を測定するとともに、舟体に取り付けた加速度センサから舟体の加速度(慣性力)を測定し、これらの測定値に基づいて接触力を求める方法が開示されている。この方法においては、既存のパンタグラフを特別に加工する必要がなく、接触力を連続的に測定することができる等の利点があるとされている。
ところが、この方法では舟体を剛体と見なしているため、高い周波数領域においては、加速度計で測定される慣性力の誤差が大きくなる。そのため、接触力の誤差も大きくなる。
【0006】
(3)特開2001−18692号公報には、パンタグラフの舟体の慣性力を、舟体の摺り板を含む2箇所の縦断面間の弾性変形を考慮した上で求め、この慣性力を別途求めた舟体にかかっている力から差し引きすることにより、舟体の上下方向の接触力を求める方法が開示されている。
これは、前述の(1)及び(2)の欠点を解消し得る方法であって、高い周波数領域でも充分な精度の慣性力測定を行なうことができ、接触力の測定誤差も小さくできる。しかしながら、この方法においては、慣性力を求めるためのセンサ(歪ゲージや加速度計)の配置がやや複雑化する。
【0007】
(4)特開平11−194059号公報には、パンタグラフの振動と接触力とに基づいて周波数応答関数のインパルス応答関数を求め、このインパルス応答関数とパンタグラフの振動を畳み込み積分して接触力を求める方法が開示されている。
前述の(1)〜(3)の方法は力の釣り合いを測定原理としているのに対して、この(4)の方法はパンタグラフの動特性の逆推定を測定原理としている点で大きく異なる。この方法は、歪ゲージや加速度計の配置は簡単になるが、接触力が作用している位置を予め設定しなければならない。そのため、設定位置と実際に接触力が加わっている位置がずれた場合は、誤差が生じ易い。
【0008】
そこで、従来の接触力測定技術の欠点を解消し得る方法ないしは装置が望まれている。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、より少ない数のセンサで精度の良い接触力測定を行なうことができるパンタグラフの接触力測定方法及び接触力測定装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明のパンタグラフの接触力測定方法は、トロリ線(給電線)とパンタグラフ(集電装置)との間に作用する接触力を測定する方法であって; 前記パンタグラフの舟体の振動を検出するn個(n≧)のセンサを設け、該n個のセンサの出力により前記舟体のn次以下の振動モードを判定し、 該舟体のn次以下の振動モードに基づき、前記舟体上のm箇所(m≧n)に作用する接触力を、次の手順(1)〜
(3)にしたがって推定し、
(1)予め実測された各接触力に対する、前記各センサの出力の伝達関数Hを事前に求めておき、
(2)該伝達関数Hから、前記各センサの出力に対する、前記舟体の各接触力の逆伝達関数H-1を求め、
(3)該逆伝達関数H-1のインパルス応答関数h-1と、実際の各センサの出力の時系列データaから、
【数3】
Figure 0003930299
の畳み込み積分を計算し、
該畳み込み積分で得られた前記m箇所における推定接触力を足し合わせて、前記パンタグラフに作用する全接触力を求めることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、舟体のn次以下の振動モードに対応したn個のセンサ出力に基づき、舟体上のm箇所における推定接触力を求める。ここで、推定接触力の作用位置の箇所(m箇所)は、センサの個数(n個)よりも多く(m≧n)とることができる。そのため、センサの個数が少なくても、舟体上の多くの位置における推定接触力を得ることができるので、充分に精度の良い接触力測定を行なうことができる。
なお、センサとしては、加速度計や速度計、レーザ変位計(位置センサ)、歪ゲージ、ビデオカメラ等、様々なものを用いることができる。
【0011】
本発明のパンタグラフの接触力測定方法においては、前記畳み込み積分を計算して前記m箇所に作用する接触力を一次的に推定した後、該推定接触力の強度分布から前記接触力の作用位置を同定し、 該同定された作用位置の近傍のセンサのみを用いて、前記接触力を二次的に推定し、 この二次的な推定接触力を足し合わせて、前記接触力を求めることができる。
この場合、接触力の測定精度をさらに向上することができる。
【0012】
また、本発明のパンタグラフの接触力測定方法においては、前記トロリ線が複数本存在する場合でも、 各トロリ線と前記パンタグラフとの接触力の各作用位置を、それぞれ個別に同定することができる。
トロリ線が複数張られている区間においては、舟体上の複数箇所に同時に接触力が作用する。このような場合は、舟体と各トロリ線の複数箇所の作用位置を個別に同定することで、接触力の測定精度をさらに向上できる。
【0013】
さらに、本発明のパンタグラフの接触力測定方法においては、前記逆伝達関数H-1を前記伝達関数Hの擬似逆行列から求めることができる。
この場合、伝達関数行列から逆伝達関数行列を簡単に求めることができる利点がある。
【0014】
本発明のパンタグラフの接触力測定装置は、トロリ線(給電線)とパンタグラフ(集電装置)との間に作用する接触力を測定する装置であって; 前記パンタグラフの舟体の振動を検出するn個(n≧2)のセンサと、 該n個のセンサの出力により前記舟体のn次以下の振動モードを判定する舟体振動モード判定手段と、 該舟体振動モード判定手段の判定結果に基づき、前記舟体上のm箇所(m≧n)に作用する接触力を求める推定接触力算出手段と、 該推定接触力算出手段で得られた推定接触力から前記接触力を求める接触力算出手段と、 を備え 前記推定接触力算出手段が、 予め実測された接触力に対する、前記各センサの出力の伝達関数Hを算出する伝達関数算出手段と、 該伝達関数算出手段で得られた伝達関数Hから、前記各センサの出力に対する、前記舟体の接触力の逆伝達関数H -1 を算出する逆伝達関数算出手段と、 該逆伝達関数算出手段で得られた逆伝達関数H -1 のインパルス応答関数h -1 を算出するインパルス応答関数算出手段と、 該インパルス応答関数算出手段で得られたインパルス応答関数h -1 と、実際の各センサの出力の時系列データaから、
【数2】
Figure 0003930299
の畳み込み積分を計算して前記舟体上のm箇所における推定接触力を求める畳み込み積分演算手段と、 を備え、 前記接触力算出手段が、前記畳み込み積分演算手段で得られた前記舟体上のm箇所における推定接触力を足し合わせて、前記パンタグラフに作用する全接触力を求めることを特徴とする。
【0016】
本発明のパンタグラフの接触力測定装置においては、前記畳み込み積分演算手段で得られた推定接触力の強度分布から、前記接触力の作用位置を同定する作用位置同定手段をさらに備えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
なお、以下の説明では、通常の鉄道車両の技術におけるのと同様に、レールの長手方向(車両の進行方向)を前後方向、軌道面におけるレール長手方向と直角の方向を左右方向、軌道面に垂直な方向を上下方向と呼ぶ。
【0018】
図1は、本発明の一実施の形態に係る電気鉄道のパンタグラフ周辺を示す模式的側面図である。
図2(A)及び(B)は、同パンタグラフの舟体を示す模式的正面図である。図1に示すように、パンタグラフ10は、電車の車体屋根1上に設けられている。パンタグラフ10は、舟体12を備えている。舟体12は、左右方向に沿って延びている(図2参照)。舟体12は、この例では前後方向に離れて1組ずつ計2本設けられているが、1本の舟体のみで構成されるものもある。舟体12は、一例でアルミニウム合金製である。
【0019】
舟体12の上表面には、摺り板14が貼られている。摺り板14は、鉄系や銅系の焼結合金製、あるいは、カーボン系材料等からなる。この摺り板14がトロリ線9に直接接触する。摺り板14は、トロリ線9との接触により経時摩耗するので、定期的に交換する。
【0020】
前後の各舟体12は、舟体支持バネ(復元バネ)15を介して、舟体支え18に支えられている。舟体12は、舟体支持バネ15の弾性力でトロリ線9に押し付けられる。舟体支え18の下には、パンタグラフ10全体を昇降するリンク状の枠組19が設けられている。この枠組19は、コイルばねあるいはエアシリンダ(図示されず)等によって上下に昇降する。例えば、パンタグラフ10の非使用時は、枠組19は折り畳まれて下がり、舟体12はトロリ線9から離れる。枠組19の下端は、ガイシ20を介して車体屋根1上に固定されている。
【0021】
舟体12には、加速度計(センサ)11が取り付けられている。図2に分かり易く示すように、加速度計11は、舟体12下面に複数個(n個)取り付けられている。本実施例において、加速度計11の個数は、後述する舟体12の振動モード数(図3参照)以上とする。加速度計11の筐体と舟体12間には、ベーク板(図示されず)が介装されている。このベーク板により、加速度計11の筐体と舟体12間は絶縁されている。これにより、信号ケーブルのシールド線に電流が流れず、出力信号のノイズが低減される。
なお、この例では、センサとして加速度計を用いているが、舟体12の振動を測定するセンサとしては、速度計やレーザ変位計(位置センサ)、歪ゲージ、ビデオカメラ等、様々なものを用いることができる。
【0022】
各加速度計11は、制御装置(図示されず)に接続されている。この制御装置は、加速度計11の出力に基づき、以下の原理により舟体12とトロリ線9との接触力を算出する。
【0023】
以下、接触力測定原理について説明する。
最初に、図3を参照して、舟体12の振動モードを説明する。
図3は、舟体の振動モードについて説明するための模式図である。この図3には振動モード1〜4が示されているが、実際には舟体形状に応じて様々な振動モードが存在する。
図3(A)は、1次の振動モード(並進モード)である。このモードでは、舟体12の左右がほぼ同時に上下する。このモードは、舟体12の振動周波数が7Hz程度で生じる。この場合(振動モード数が1の場合)の接触力測定に必要な加速度計11の個数は、1個以上である。
図3(B)は、振動モード2(ローリングモード)である。このモードでは、舟体12の左右端がそれぞれ逆方向に上下し、前後方向軸の周りに揺れる。このモードは、舟体12の振動周波数が12Hz程度で生じる。この場合(振動モード数が2の場合)の接触力測定に必要な加速度計11の個数は、2個以上である。
【0024】
図3(C)は、振動モード3(曲げ1次モード)である。このモードでは、舟体12の左右端と中央とがそれぞれ逆方向に上下する。このモードは、舟体12の振動周波数が80Hz程度で生じる。この場合(振動モード数が3の場合)の接触力に必要な加速度計11の個数は、3個以上である。
図3(D)は、振動モード4(曲げ2次モード)である。このモードでは、舟体12は波状に変形する。このモードは、舟体12の振動周波数が200Hz程度で生じる。この場合(振動モード数が4の場合)の接触力測定に必要な加速度計11は、4個以上である。
【0025】
次に、接触力測定の基本原理について説明する。
まず、パンタグラフを比例減衰もしくはヒステリシス減衰が成り立つ線形系と仮定する。このとき、系を次式のように表現することができる;
{x}=[φ]{ξ}
この式において、
{x}:系を離散化したときの各節点の応答
[φ]:モード行列
{ξ}:モード変位
を表す。
【0026】
次いで、系の各節点間の周波数応答関数を次式で定義する;
【数5】
Figure 0003930299
この式において、
i(1≦i≦n):n個の各節点における作用力
i(1≦i≦n):n個の各節点の応答
ij(1≦i,j≦n):n個の各節点の応答に対する作用力の比(すなわち動特性)
を表す。
【0027】
そこで、「数5」の周波数応答関数に基づいて、パンタグラフ全体に対する作用力Fimpを求めることを考える。この作用力Fimpは、パンタグラフの舟体のn個の各節点における作用力Fi(i≦i≦n)の総和、すなわち、
【数6】
Figure 0003930299
である。
【0028】
この作用力Fimpは、
【数7】
Figure 0003930299
とおくと、
【数8】
Figure 0003930299
のようにして求めることができる。この「数8」によって、パンタグラフ全体に対する作用力Fimpは、各節点における変位ΣXi(Σはiに関する和)と、動特性ΣDij(Σはjに関する和)を予め算出しておけば求められることがわかる。パンタグラフの舟体の変位ΣXiは、センサ(加速度計11)の出力から得ることができる。
【0029】
ところで、「数8」によれば、n個に離散化した作用力Fiを求めるには、n個の節点の応答を測定しなければならない。すなわち、舟体上のn箇所の推定接触力を得るためには、舟体の振動を検出するセンサがn個必要である。しかしながら、パンタグラフの種類によっては、多数のセンサを設置するのが困難なものもあり、これは現実的ではない。そこで、応答を計測する節点の数(センサの個数)を減らすことを考えると、一般に、考慮すべき舟体振動モード数がp(但しn>p)である場合は、これに対応したp個の応答を求めておけば、作用力を精度良く推定できることが数学的に証明される。例えば、測定周波数の範囲を約100Hzとした場合、図3(A)〜(C)に示す舟体振動モード数は1〜3であり、したがって、3個の加速度計があれば作用力(推定接触力)を精度良く求める。実際、後述する試験においては、3個の加速度計で8箇所の作用力(推定接触力)が精度良く推定されている。
【0030】
次いで、具体的な測定方法を述べる。
まず、予めパンタグラフの加振試験を行って、舟体上のi点を加振したときのj点の応答に対する伝達関数Hijを求める。これは、舟体の1点を加振したときの応答をp箇所で測定する試験を、舟体のq箇所の加振点について行なう。但し、応答測定点pは舟体の振動モード数よりも多く設定するとともに、舟体の加振点qは応答測定点p以上(q≧p)であるとする。このような条件の加振試験に基づいて伝達関数Hijを求めた後、この伝達関数Hijを用いて次式のように表現する;
【数9】
Figure 0003930299
【0031】
一方、前述の「数5」によれば、応答に対する加振力を次式のように表現することができる;
【数10】
Figure 0003930299
【0032】
そこで、「数9」の係数行列(Hijを成分とする行列)から、「数10」の係数行列(Dijを成分とする行列)を求める。そのために、本実施例では、Moore−Penroseの擬似逆行列を用いる。これは、長方行列Aについて、次式を満たすような行列Bを求めることと等価である;
B=pinv(A)
E=A*B
この式において、
pinv(A):長方行列Aの擬似逆行列
E:単位行列
*:通常の行列の積
である。一般に、AとBは非可換であり(A*B≠B*A)、B*A≠Eであるが、B*Aは対称行列となる。さらに、2つの行列A、Bについて、関係式
B=B*A*B、A=A*B*A
が成り立つ。この擬似逆行列を用いて各Dijを求めると、「数10」から力ベクトルF=[F1,…,Fq]を求めることができる。
【0033】
実際の接触力測定においては、舟体上のm箇所の加振力F={F1,…,Fm}(力ベクトル)に対する、n個の加速度計の出力A={A1,…,An}(加速度ベクトル)の伝達関数Hijを前述の通りに求めた後、「数9」と同様にして次式のように表現する;
【数11】
Figure 0003930299
但し、上式においてはm≧nであるものとする。そのため、「数11」の係数行列は、m=nの場合のみ正方行列であり、一般には長方行列である。
【0034】
さらに、前述の擬似逆行列を用いて、加速度ベクトルA={A1,…,An}に対する力ベクトルF={F1,…,Fm}の逆伝達関数H-1を求め、この逆伝達関数H-1のインパルス応答関数h-1と、実際に走行している車両のn個の加速度計の出力(時系列データa={a1,…,an})から、
【数12】
Figure 0003930299
の畳み込み積分を計算して、舟体上のm箇所における推定接触力F={f1,…,fm}を求める(図2(A)参照)。そして、この「数12」の畳み込み積分で得られた各推定接触力f1,…,fmを足し合わせると、接触力を求めることができる。
【0035】
次に、本発明を適用した試験結果について説明する。
図4は、本試験に用いた試験パンタグラフのセンサ構成(前後方向接触力)を説明するための模式図である。
図5は、本試験に用いた試験パンタグラフの加振方法を説明するための模式図である。
【0036】
まず、試験パンタグラフの構成について説明する。
図5に示すように、本試験に用いたパンタグラフ50は、台枠51上に設置されている。パンタグラフ50の枠組59は、上下端部間が紐53で繋がれており、中腰姿勢となるように設定されている。舟体52の上面には、断面L型の治具56が接着されている。一方、パンタグラフ50を加振する加振機60は、天井61に揺動可能に吊られている。加振機61は、ロードセル63を備えている。ロードセル63は、前述の治具56にボルトで接続されている。
【0037】
図5に示す試験パンタグラフにおいて、加速度センサSは、舟体の下面に配置される。図4に示すように、前後方向接触力測定に対する加速度センサS1〜S3は、舟体中央及び左右の3箇所に取り付けられている。この例の場合、左右の加速度センサS2、S3間の間隔は、840mmである。さらに、図4に示すように、上下方向接触力測定に対する加速度センサS1〜S3は、舟体の摺り板上において、舟体中央及び左右の3箇所に取り付けられている。さらに、舟体の側面には、撓み板歪センサS4及びS5も貼り付けられている。
【0038】
次に、試験条件について述べる。
本試験においては、舟体に取り付けた3個の前後加速度計S1〜S3(図4参照)により、舟体上に設定した8箇所の設定位置に作用する前後接触力の推定を行った。舟体上の8箇所の設定位置は、舟体中央から左右端に向かって、それぞれ50mm、150mm、200mm、240mmの計8箇所である。舟体の加振は、一度に1箇所の設定位置について行い、加振機60(図5参照)の加振波形は100Hzまでの擬似ランダム波とした。加振力はロードセル63(図5参照)で計測した。
【0039】
なお、舟体前後振動に関する固有振動数及び固有モードは、100Hz以下では剛体モード2つ、弾性モード1つの計3つの固有モードが存在している。したがって、100Hz以下においては、前述の通り、必要とされる加速度計の数は3個である。
【0040】
次に、試験結果について述べる。
図6は、舟体左側200mmの設定位置を加振した場合の全前後加振力の推定精度を表すグラフである。(A)は周波数(横軸)に対する推定精度ゲイン(縦軸)のグラフであり、(B)は周波数(横軸)に対する推定精度位相(縦軸)のグラフである。
図7は、舟体左側150mmの設定位置を加振した場合の全前後加振力の推定精度を表すグラフである。(A)は周波数(横軸)に対する推定精度ゲイン(縦軸)のグラフであり、(B)は周波数(横軸)に対する推定精度位相(縦軸)のグラフである。
【0041】
これらのグラフからわかるように、推定精度ゲインは概ね1であり、推定精度位相は概ね0度となっている。そのため、前後方向加振力の合計値の推定は、ほぼ良好に行われていることがわかる。但し、いずれのグラフにおいても、特に周波数が0〜30Hzの範囲において、若干波形に乱れが生じていることも見て取れる。
【0042】
そこで、測定精度をさらによくするため、前述の手順で各設定箇所(1〜m)における推定接触力を求めた後、これらの推定接触力の強度分布から接触力の作用位置をおおまかに同定し、同定された作用位置の近傍のみに限定して推定接触力を求める。つまり、図2(A)に示すように、最初に舟体上で各推定接触力f1,…,fmを求めて一次的に粗推定した後、図2(B)に示すように、各推定接触力f1,…,fm′の強度分布から力の作用位置(舟体左端寄りの位置)を同定し、舟体上で作用位置近傍の推定接触力f1,…,fm′のみを二次的に推定する。
【0043】
以下、前述の8箇所の設定箇所で得たデータを、作用位置を同定して4箇所の設定箇所に絞って得た結果を述べる。
図8は、舟体左側200mm位置を加振し、この点の近傍の4箇所における全前後加振力の推定精度を表すグラフである。(A)は周波数(横軸)に対する推定精度ゲイン(縦軸)のグラフであり、(B)は周波数(横軸)に対する推定精度位相(縦軸)のグラフである。
【0044】
図9は、舟体左側150mm位置を加振し、この点の近傍の4箇所における全前後加振力の推定精度を表すグラフである。(A)は周波数(横軸)に対する推定精度ゲイン(縦軸)のグラフであり、(B)は周波数(横軸)に対する推定精度位相(縦軸)のグラフである。
図10は、舟体左側の200mmの位置を加振した場合の、舟体左側の4箇所の各設定位置における前後加振力の推定精度を表すグラフであり、横軸が周波数を表し、縦軸が推定精度ゲインを表す。(A)が舟体左側240mm、(B)が舟体左側200mm、(C)が舟体左側150mm、(D)が舟体左側50mmの設定位置における加振力の推定精度を表す。
【0045】
図8と図6を比較し、図9と図7を比較すると、図8及び図9のほうが波形の乱れが少なく、測定精度が向上していることがわかる。しかしながら、図6及び図7に示す推定方法(作用位置を同定しない方法)でも、加振力の合計値の推定精度は充分に良好であるから、加振力の合計値をある程度の精度で得られればよい場合は、作用位置の同定を行なわなくてもよいともいえる。
一方、図10に示すように、実際に加振を行っている加振位置200mmにおける接触力推定の結果を示す(B)のグラフは、推定精度ゲインが概ね1となっており、実際には力の作用していない他の設定位置を示す(A)、(C)及び(D)のグラフでは、推定接触力が顕著に小さな値となっている。これは、実際の加振位置と同定された加振位置が合致しており、加振位置の同定がほぼ正確に行われていることを示す。
【0046】
このように、本実施例の試験結果によれば、3個の加速度計で舟体上の8箇所の設定位置における推定接触力を精度良く求めることができる。さらに、接触力の作用位置を同定して、この作用位置の近傍の4箇所における推定接触力を求めた場合は、精度をさらに向上することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、より少ない数のセンサで精度の良い接触力測定を行なうことができるパンタグラフの接触力測定方法及び接触力測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電気鉄道のパンタグラフ周辺を示す模式的側面図である。
【図2】同パンタグラフの舟体を示す模式的正面図である。
【図3】舟体の振動モードについて説明するための模式図である。
【図4】本試験に用いた試験パンタグラフのセンサ構成を説明するための模式図である。
【図5】本試験に用いた試験パンタグラフの加振方法を説明するための模式図である。
【図6】舟体左側200mmの設定位置を加振した場合の全前後加振力の推定精度を表すグラフである。
【図7】舟体左側150mmの設定位置を加振した場合の全前後加振力の推定精度を表すグラフである。
【図8】舟体左側200mm位置を加振した場合の全前後加振力の推定精度を表すグラフである(8箇所に作用する接触力を一次的に推定した後、同定した加振点近傍の4箇所に作用する接触力を二次的に求める場合)。
【図9】舟体左側150mm位置を加振した場合の全前後加振力の推定精度を表すグラフである(8箇所に作用する接触力を一次的に推定した後、同定した加振点近傍の4箇所に作用する接触力を二次的に求める場合)。
【図10】舟体左側の200mmの位置を加振した場合の各設定位置における前後加振力の推定精度を表すグラフである(8箇所に作用する接触力を一次的に推定した後、同定した加振点近傍の4箇所に作用する接触力を二次的に求める場合)。
【符号の説明】
1 車体屋根 9 トロリ線
10 パンタグラフ 11 加速度計(センサ)
12 舟体 14 摺り板
15 舟体支持バネ 18 舟体支え
19 枠組 20 ガイシ
50 試験パンタグラフ
51 台枠 52 舟体
53 紐 56 治具
59 枠組 60 加振機
61 天井 63 ロードセル
S1〜S3 加速度センサ

Claims (6)

  1. トロリ線(給電線)とパンタグラフ(集電装置)との間に作用する接触力を測定する方法であって;
    前記パンタグラフの舟体の振動を検出するn個(n≧2)のセンサを設け、該n個のセンサの出力により前記舟体のn次以下の振動モードを判定し、
    該舟体のn次以下の振動モードに基づき、前記舟体上のm箇所(m≧n)に作用する接触力を、次の手順(1)〜(3)にしたがって推定し、
    (1)予め実測された各接触力に対する、前記各センサの出力の伝達関数Hを事前に求めておき、
    (2)該伝達関数Hから、前記各センサの出力に対する、前記舟体の各接触力の逆伝達関数H-1を求め、
    (3)該逆伝達関数H-1のインパルス応答関数h-1と、実際の各センサの出力の時系列データaから、
    Figure 0003930299
    の畳み込み積分を計算し、
    該畳み込み積分で得られた前記m箇所における推定接触力を足し合わせて、前記パンタグラフに作用する全接触力を求めることを特徴とするパンタグラフの接触力測定方法。
  2. 前記畳み込み積分を計算して前記m箇所に作用する接触力を一次的に推定した後、該推定接触力の強度分布から前記接触力の作用位置を同定し、
    該同定された作用位置の近傍のセンサのみを用いて、前記接触力を二次的に推定し、
    この二次的な推定接触力を足し合わせて、前記接触力を求めることを特徴とする請求項1記載のパンタグラフの接触力測定方法。
  3. 前記トロリ線が複数本存在し、
    各トロリ線と前記パンタグラフとの接触力の各作用位置を、それぞれ個別に同定することを特徴とする請求項2記載のパンタグラフの接触力測定方法。
  4. 前記逆伝達関数H-1を前記伝達関数Hの擬似逆行列から求めることを
    特徴とする請求項1、2又は3記載のパンタグラフの接触力測定方法。
  5. トロリ線(給電線)とパンタグラフ(集電装置)との間に作用する接触力を測定する装置であって;
    前記パンタグラフの舟体の振動を検出するn個(n≧2)のセンサと、
    該n個のセンサの出力により前記舟体のn次以下の振動モードを判定する舟体振動モード判定手段と、
    該舟体振動モード判定手段の判定結果に基づき、前記舟体上のm箇所(m≧n)に作用する接触力を求める推定接触力算出手段と、
    該推定接触力算出手段で得られた推定接触力から前記接触力を求める接触力算出手段と、
    を備え
    前記推定接触力算出手段が、
    予め実測された接触力に対する、前記各センサの出力の伝達関数Hを算出する伝達関数算出手段と、
    該伝達関数算出手段で得られた伝達関数Hから、前記各センサの出力に対する、前記舟体の接触力の逆伝達関数H -1 を算出する逆伝達関数算出手段と、
    該逆伝達関数算出手段で得られた逆伝達関数H -1 のインパルス応答関数h -1 を算出するインパルス応答関数算出手段と、
    該インパルス応答関数算出手段で得られたインパルス応答関数h -1 と、実際の各センサの出力の時系列データaから、
    Figure 0003930299
    の畳み込み積分を計算して前記舟体上のm箇所における推定接触力を求める畳み込み積分演算手段と、
    を備え、
    前記接触力算出手段が、前記畳み込み積分演算手段で得られた前記舟体上のm箇所における推定接触力を足し合わせて、前記パンタグラフに作用する全接触力を求めることを特徴とするパンタグラフの接触力測定装置。
  6. 前記畳み込み積分演算手段で得られた推定接触力の強度分布から、前記接触力の作用位置を同定する作用位置同定手段をさらに備えることを特徴とする請求項5記載のパンタグラフの接触力測定装置。
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