JP7395999B2 - 状態監視装置 - Google Patents

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Description

本開示は、状態監視装置に関する。
例えば、パンタグラフの摺板を支持する支持部材(バネ)の下に弾性体を設け、その弾性体を貫通させた光ファイバのゆがみの検出することで、摺板と架線との間の接触状態(例えば、接触力や接触位置等)を測定する技術が知られている(特許文献1参照)。
特許第4476745号公報
しかしながら、上記の技術では、光ファイバのひずみ状態から、間接的に、摺板と架線との間の接触状態により変化する弾性体のひずみ状態を測定している。そのため、パンタグラフの温度環境によっては、測定されるひずみ状態の中に、摺板と架線との間の接触に伴う機械的な弾性体のひずみ状態だけでなく、想定される温度状態からの温度変化によって生じる光ファイバのひずみ状態も混在してしまう可能性がある。よって、測定精度の観点で改善の余地がある。
そこで、上記課題に鑑み、鉄道車両のパンタグラフにおいて、より高い精度で摺板と架線との間の接触状態を測定可能な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の一実施形態では、
パンタグラフの舟体枠に取り付けられ、前記パンタグラフの摺板を下から弾性支持する支持部材が発生させる弾性力を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づき、架線と前記摺板との間の接触状態を推定する推定部と、を備え、
前記推定部は、前記検出部の検出結果に基づき、前記摺板における前記架線が接触している幅方向の位置を推定し、推定した前記架線が接触している位置と前記検出部の検出結果とに基づき、前記架線から前記摺板に作用する接触力を推定する、
状態監視装置が提供される。
上述の実施形態によれば、鉄道車両のパンタグラフにおいて、より高い精度で摺板と架線との間の接触状態を計測可能な技術を提供することができる。
パンタグラフの構成の一例を示す図である。 パンタグラフ状態監視装置の構成の一例を示す図である。 制御装置の制御処理の一例を概略的に示すフローチャートである。 架線から摺板に作用する接触力の推定方法の一例を説明する図である。 パンタグラフ状態監視装置の構成の他の例を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
[パンタグラフの構成]
まず、図1を参照して、本実施形態に係るパンタグラフ1の基本構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るパンタグラフ1の構成の一例を示す図である。
図1では、便宜的に、パンタグラフ1の下枠20が傾倒する方向を鉄道車両300の前方向とし、パンタグラフの上枠30が傾倒する方向を鉄道車両300の後方向と規定している。鉄道車両300は、当然の如く、前方向及び後方向の双方向に進行可能である。
パンタグラフ1は、例えば、交流き電方式で電力供給を受ける鉄道車両300の上部(「屋根部」とも称する)に搭載され、架線(「トロリ線」とも称する)OWから電力を集電する。そして、パンタグラフ1は、集電した電力を鉄道車両300の駆動電源装置に電力を供給する。駆動電源装置は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)コンバータ及びVVVF(Variable Voltage Variable Frequency)インバータを含む主変換装置(CI:Converter Inverter)である。また、パンタグラフ1は、直流き電方式で電力供給を受ける鉄道車両300に搭載されてもよい。
図1に示すように、本実施形態に係るパンタグラフ1は、いわゆるシングルアーム構造を有する。具体的には、パンタグラフ1は、台枠10と、下枠20と、上枠30と、舟体40と、摺板50と、釣り合い棒60と、碍子70と、風防カバー80とを含む。
尚、パンタグラフ1は、例えば、菱型のリンク構造やリンク構造の代わりに支柱を用いる翼型等、シングルアーム構造以外の構造を有していてもよい。
台枠10は、導体(例えば、折り曲げ加工された鋼板の溶接等による組み合わせ構造体)で構成される。台枠10は、下枠20及び釣り合い棒60等が取り付けられ、これらを揺動可能に支持する。また、台枠10には、例えば、後述するパンタグラフ状態監視装置100の各種機器が取り付けられてよい。また、台枠10は、前端部及び後端部で碍子70(碍子70A,70B)によって、鉄道車両300の上部に絶縁支持される。
下枠20は、導体(例えば、鋼管等)により構成され、下端部(基端部)が鉄道車両300の左右方向に沿う揺動軸20aを中心に揺動可能な態様で、台枠10に支持され、上端部(先端部)が上枠30の下端部と連結される。これにより、下枠20は、揺動軸20aを基準として、起伏することができる。本例(図1)では、下枠20は、鉄道車両300の前方向に傾斜した状態で支持されている。
上枠30は、導体(例えば、鋼管等)により構成され、下端部が鉄道車両300の左右方向に沿う揺動軸30aを中心に揺動可能な態様で、下枠20の先端に支持される。これにより、上枠30は、揺動軸30aを基準として、起伏することができる。また、上枠30の上端部には、舟体40が取り付けられる。本例(図1)では、上枠30は、下枠20と反対側、即ち、鉄道車両300の後方向に傾斜した状態で支持されている。
下枠20及び上枠30は、例えば、揺動軸20aに連結されるバネの作用により、起立方向に付勢される。
また、上枠30の下端部には、釣り合い腕35が前方に向けて延び出す形で設けられる。釣り合い腕35は、先端部が鉄道車両300の左右方向に沿う揺動軸35aを中心に揺動可能な態様で、釣り合い棒60の上端部(先端部)に支持される。
舟体40は、導体(例えば、鋼管等)により構成され、鉄道車両300の左右方向に沿う揺動軸を基準として揺動可能な態様で、上枠30の上端部に支持される。舟体40は、上枠30の上端部との連結部を中心として、鉄道車両300の左右対称に延び出す形で設けられ、その上端部には、摺板50が取り付けられる。
摺板50は、導体(例えば、鉄系焼結合金、銅系焼結合金、カーボン等)により構成される。摺板50は、下枠20及び上枠30に作用する起立方向の付勢力によって、架線OWに押し付けられ、鉄道車両300の走行に伴い、架線OWに対して摺動する。これにより、摺板50は、架線OWから集電を行い、その電力は、何れも導体で構成される舟体40、上枠30、下枠20、及び台枠10の順に伝達される。
釣り合い棒60は、下端部(基端部)が鉄道車両300の左右方向に沿う揺動軸60aを中心に揺動可能に台枠10に支持され、上端部(先端部)が釣り合い腕35の先端部に連結される。これにより、釣り合い腕35及び釣り合い棒60によるリンク機構によって、下枠20及び上枠30の姿勢状態が適切に制御される。
碍子70は、例えば、磁器製の絶縁体であり、鉄道車両300の上部(屋根部)において、パンタグラフ1を下から絶縁支持する。具体的には、碍子70は、下端部が鉄道車両300の上面に取り付けられ、上端部が台枠10の前端部及び後端部に取り付けられる。碍子70は、台枠10と鉄道車両300との間の所定の絶縁性を確保するため必要な距離に対応する高さを有する。碍子70は、碍子70A,70Bを含む。
碍子70Aは、上端部が台枠10の前端部に取り付けられる。即ち、碍子70Aは、台枠10の前端部を絶縁支持する。
碍子70Aは、上下方向に延びる中空部分を有し、その中空部分が上端部及び下端部が開放される中空構造を有する。以下、碍子70Bも同様の構造であってよい。碍子70Aの中空部分には、台枠10の前端部から下方に延び出す形で設けられる電力線90が貫通する。電力線90は、鉄道車両300の上面(屋根部)に前後方向に配設される電力線に接続される。そして、その電力は、鉄道車両300の上面、及び鉄道車両300の前端面(即ち、連結される他の鉄道車両との対向面)に配設される電力線を通じて、鉄道車両300の床下に配置される駆動電源装置に供給される。これにより、駆動電源装置は、その電力を利用して、鉄道車両300を走行させることができる。
碍子70Bは、上端部が台枠10の後端部に取り付けられる。即ち、碍子70Bは、台枠10の後端部を絶縁支持する。
尚、碍子70の個数は、3以上であってもよい。即ち、台枠10は、3以上の碍子70によって、鉄道車両300の上に絶縁支持されてもよい。
風防カバー80は、例えば、合成樹脂製であり、パンタグラフ1の台枠10(台枠10に取り付けられる機器を含む)、下枠20、釣り合い棒60、及び上枠30の下端部の上方及び側方を覆う。これにより、パンタグラフ1の下枠20や上枠30で発生する空力騒音を低減させることができる。また、風防カバー80の上部には、上枠30が挿通可能且つ揺動可能な態様の挿通孔が設けられる。これにより、上枠30は、架線OWと台枠10との間の高さの変化に合わせて、風防カバー80と干渉することなく、姿勢を変化させることができる。
尚、風防カバー80は、省略されてもよい。
[パンタグラフ状態監視装置の構成の一例]
次に、パンタグラフ状態監視装置100の構成について、説明する。
図2は、パンタグラフ状態監視装置100の構成の一例を示す図である。図2には、パンタグラフ状態監視装置100に加えて、パンタグラフ1の舟体40及び摺板50が併せて描画される。以下、後述の図5についても同様である。
パンタグラフ状態監視装置100(状態監視装置の一例)は、パンタグラフ1に関する各種状態を監視する。本実施形態では、パンタグラフ1は、摺板50と架線OWとの接触状態を監視する。摺板50と架線OWとの間の接触状態には、例えば、摺板50の幅方向における架線OWの接触位置(以下、「架線位置」)や架線OWと摺板50との間の接触力(以下、単に「接触力」)が含まれる。架線OWと摺板50との間の接触力は、例えば、下枠20及び上枠30に作用する起立方向の付勢力による摺板50と架線OWとの接触に伴い、架線OWから摺板50に作用する下向きの力、及び摺板50から架線OWに作用する上向きの力である。
図2に示すように、舟体40は、舟体枠41と、支持部材42とを含む。
舟体枠41は、舟体40の本体部であり、左右方向の中央部で上枠30と連結される。
支持部材42は、舟体枠41に取り付けられ、摺板50を下から弾性支持する。支持部材42は、摺板50の上下方向の変位に合わせて上下に弾性変形可能に構成される。支持部材42は、例えば、コイルばねである。
本例では、支持部材42は、支持部材42A~42Dを含む。
摺板50は、例えば、いわゆる多分割式である。本例では、摺板50は、左右方向に配置される複数の分割板50A~50Lを含む。
分割板50A~50Lは、例えば、一の分割板が架線OWに接触し下方に変位すると、その変位に合わせて、他の分割板も相対的に小さい変位量で下方に変位するよう態様で連結されている。分割板50A~50Lは、例えば、分割板50A~50Lまでの幅方向の範囲に亘る一枚の金属製の支持板の上に取り付けられる。これにより、分割板50A~50Lのうちの一の分割板が架線OWに接触し下方に変位すると、一の分割板が固定される金属板も同様に下方に撓み、その結果、金属板に固定される他の分割板も下方に変位する。この場合、架線OWが接触する一の分割板(図2の分割板50D)は、分割板50A~50Lの中で最も大きく変位する。また、他の分割板は、架線OWが接触する分割板に近くなるほど変位量が大きく、離れるほど変位量が小さくなる態様で変位する。
支持部材42A~42Dは、分割板50A~50Lのうちの分割板50B,50E,50H,50Kの直下をそれぞれ支持している。支持部材42A~42Dの上端部は、例えば、分割板50A~50Lが上述の支持板の上に取り付けられている場合、当該支持板における分割板50B,50E,50H,50Kが取り付けられている部分の直下(裏側)に取り付けられる。
図2に示すように、パンタグラフ状態監視装置100は、センサ110と、制御装置120とを含む。
センサ110(検出部の一例)は、摺板50と架線OWとの接触に伴って、支持部材42が発生させる弾性力を検出する。センサ110は、例えば、ロードセルやひずみセンサである。センサ110の出力(検出結果を表す信号)は、制御装置120に取り込まれる。
センサ110は、センサ110A~110Dを含む。
センサ110A~110Dは、それぞれ、支持部材42A~42Dが発生させる弾性力を検出する。センサ110A~110Dは、例えば、支持部材42A~42Dの下端部にそれぞれ取り付けられる。
制御装置120(推定部の一例)は、パンタグラフ状態監視装置100に関する制御を行う。制御装置120の機能は、任意のハードウェア、或いは、任意のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ等により実現されてよい。制御装置120は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等のメモリ装置、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性の補助記憶装置、及び各種入出力用のインタフェース装置等を含むコンピュータを中心に構成される。制御装置120は、例えば、補助記憶装置にインストールされるプログラムをCPU上で実行することにより実現される機能部として、架線位置推定部1201と、接触力推定部1202とを含む。
架線位置推定部1201は、センサ110A~110Dの出力に基づき、摺板50の幅方向(鉄道車両300の左右方向)における架線OWが接触している位置(架線位置)を推定する。
接触力推定部1202は、センサ110A~110Dの出力に基づき、摺板50と架線OWとの間の接触力を推定する。
制御装置120は、例えば、無線通信回線を通じて、所定の制御周期ごとに架線位置や接触力の測定結果(推定結果)を鉄道車両300の内部に搭載される情報処理装置に送信する。これにより、情報処理装置は、例えば、鉄道車両300の走行中における摺板50と架線OWとの間の接触状態の測定結果を、測定日時及び測定日時に対応する鉄道車両300の位置情報と組み合わせて蓄積させることができる。測定日時は、例えば、制御装置120或いは情報処理装置に内蔵されるハードウェア或いはソフトウェアによる計時機能を用いて取得される。制御装置120が測定日時を取得する場合、制御装置120は、測定結果に加えて、測定日時に関する情報を情報処理装置に送信する。また、情報処理装置が測定日時を取得する場合、情報処理装置は、制御装置120から測定結果が取得(受信)されたときの日時を、通信遅延等を考慮して補正することにより、測定日時を取得してよい。鉄道車両300の位置情報は、例えば、走行路線沿いの所定間隔ごとに設置されるポイントを検出することにより認識されてよい。例えば、情報処理装置は、各ポイントから発進される信号(電波)が所定の通信機器で受信されることにより、各ポイントの通過を判断することができる。また、鉄道車両300の位置情報は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)装置による測位情報に基づき認識されてもよい。情報処理装置は、例えば、測定日時に関する情報、鉄道車両300の位置情報、及び摺板50と架線OWとの間の接触状態の測定結果の情報を含むレコードデータの集合体としてのデータベースを所定の記憶装置に構築してよい。これにより、管理者等は、例えば、架線OWの上下位置の調整、架線OWの交換等の架線OWの補修にこのデータベースの情報を利用することができる。
[摺板と架線との間の接触状態の推定に関する制御処理]
次に、図3、図4を参照して、摺板50と架線OWとの間の接触状態の推定に関する制御処理について説明する。
図3は、制御装置120の制御処理の一例を概略的に示すフローチャートである。図4は、架線OWから摺板50に作用する接触力の推定方法の一例を説明する図である。具体的には、図4は、架線OWから摺板50に作用する接触力Fcと、センサ110A~110D(4つのロードセル)の出力Fsp1~Fsp4との関係を表すテーブル情報を示す図である。
図3のフローチャートは、鉄道車両300の走行中において、所定の制御周期ごとに繰り返し実行される。
ステップS102にて、制御装置120は、センサ110A~110D(4つのロードセル)から取り込み済みの最新の出力データ(出力Fsp1~Fsp4)を取得する。制御装置120は、ステップS102の処理が完了すると、ステップS104に進む。
ステップS104にて、架線位置推定部1201は、ステップS102で取得される出力Fsp1~Fsp4に基づき、架線位置を推定(測定)する。
例えば、摺板50の上面に幅方向で複数の領域Xi(i=1,...,N)が設定される。Nは、2以上の整数である。本例では、N=5の場合について説明する。
例えば、領域X1は、分割板50A,50Bに対応し、領域X2は、分割板50C~50Eに対応し、領域X3は、分割板50F~50Hに対応し、領域X4は、分割板50I~50Kに対応し、領域X5は、分割板50Lに対応する。
架線位置推定部1201は、出力Fsp1~Fsp4を比較し、架線位置が摺板50の上面の領域X1~X5の何れに該当するかを推定する。具体的には、架線位置推定部1201は、出力Fsp1~Fsp4の大小関係、及び出力Fsp1~Fsp4の相互間の差や比率等に基づき、架線位置が領域X1~X5の何れに該当するかを推定してよい。
制御装置120は、ステップS104の処理が完了すると、ステップS106に進む。
ステップS106にて、接触力推定部1202は、ステップS102で取得される出力Fsp1~Fsp4と、ステップS104の測定結果(架線位置に相当する領域Xi)とに基づき、接触力Fcを推定する。具体的には、接触力推定部1202は、接触力Fcと、支持部材42A~42Dが発生させる弾性力(即ち、センサ110A~110Dによるその検出値)との間の関係を表す情報(以下、「参照情報」)を参照し、出力Fsp1~Fsp4から接触力を推定してよい。
例えば、接触力推定部1202は、参照情報として、図4のテーブル情報を利用することができる。テーブル情報は、例えば、実験やシミュレーション等を通じて測定される、出力Fsp1~Fsp4の検出値と、接触力Fcの測定値とに基づき予め作成され、制御装置120の内部メモリ(例えば、補助記憶装置)等に予め登録される。
図4に示すように、テーブル情報は、領域X1~X5ごとに準備される。領域X1~X5ごとのテーブル情報には、センサ110A~110Dによる支持部材42A~42Dの弾性力の検出値(出力Fsp1~Fsp4)の組み合わせパターンが多数規定され、組み合わせごとに対応する接触力Fcの値が規定されている。例えば、Fsp1="F11"、Fsp2="F21"、Fsp3="F31"、Fsp4="F41"の検出値の組み合わせに対して、接触力Fc="F1"が規定される。また、例えば、Fsp1="F12"、Fsp2="F22"、Fsp3="F32"、Fsp4="F42"の検出値の組み合わせに対して、接触力Fc="F2"が規定される。また、例えば、Fsp1="F13"、Fsp2="F23"、Fsp3="F33"、Fsp4="F43"の検出値の組み合わせに対して、接触力Fc="F3"が規定される。
接触力推定部1202は、接触力推定部1202は、ステップS104で測定された架線位置(領域X1~X5の何れか)に対応するテーブル情報を選択する。そして、接触力推定部1202は、ステップS102で取得される出力Fsp1~Fsp4の値がテーブル情報に含まれる何れかの組み合わせと同じである場合、その組み合わせに対して規定されている接触力Fcの値を、接触力Fcの推定値として出力してよい。
また、接触力推定部1202は、ステップS102で取得される出力Fsp1~Fsp4の値がテーブル情報に含まれる全ての組み合わせと一致しない場合、近しい組み合わせをテーブル情報から抽出してよい。近しい組み合わせとは、例えば、ステップS102で取得される出力Fsp1~Fsp4のそれぞれの値との差が非常に小さい所定値以下の組み合わせである。そして、接触力推定部1202は、抽出した組み合わせのそれぞれに対して規定される接触力Fcの値に基づき、接触力Fcの推定値を外挿してよい。
また、接触力推定部1202は、参照情報として、テーブル情報以外の情報を利用してもよい。例えば、接触力推定部1202は、参照情報として、接触力Fcと、支持部材42A~42Dが発生させる弾性力(即ち、センサ110A~110Dによるその検出値)との間の関係を表す数式(関係式)を利用してもよい。関係式は、例えば、実験やシミュレーション等を通じて測定される、出力Fsp1~Fsp4の検出値と、接触力Fcの測定値とに基づき生成される近似式であってよく、制御装置120の内部メモリ(例えば、補助記憶装置)等に予め登録される。
制御装置120は、ステップS106の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
尚、上記の接触力Fcに関する参照情報の場合と同様に、架線位置と、支持部材42A~42Dが発生させる弾性力(即ち、センサ110A~110Dによるその検出値)との間の関係を表す情報(例えば、テーブル情報や関係式等)が予め規定されてもよい。この場合、架線位置推定部1201は、この情報を参照し、架線位置を推定することができる。
このように、本例では、支持部材42A~42Dが発生させる弾性力を検出するセンサ110A~110Dの出力に基づき、多分割式の摺板50と架線OWとの間の接触状態(架線位置及び接触力)を測定(推定)することができる。
[パンタグラフ状態監視想定の構成の他の例]
次に、図5を参照して、パンタグラフ状態監視装置100の他の例について説明する。
図5は、パンタグラフ状態監視装置100の構成の他の例を示す図である。以下、上述の一例(図2)と異なる部分を中心に説明を行う。
図5に示すように、支持部材42は、支持部材42E,42Fを含む。
摺板50は、図2の一例の場合と異なり、幅方向に一の部材で構成される。摺板50は、幅方向(鉄道車両300の左右方向)の両端部で支持部材42E,42Fにより下から弾性支持される。
図5に示すように、パンタグラフ状態監視装置100は、図2の一例の場合と同様、センサ110と、制御装置120とを含む。
センサ110は、センサ110E,110Fを含む。
センサ110E,110Fは、それぞれ、支持部材42E,42Fが発生させる弾性力を検出する。センサ110E,110Fは、例えば、支持部材42E,42Fの下端部にそれぞれ取り付けられる。
制御装置120は、図2の一例の場合と同様、架線位置推定部1201と、接触力推定部1202とを含む。
架線位置推定部1201は、センサ110E,110Fの出力に基づき、架線位置を推定する。
接触力推定部1202は、センサ110E,110Fの出力に基づき、接触力を推定する。
上述の一例の場合と同様、制御装置120は、上述の図3のフローチャートの処理を実行してよい。
ステップS104にて、架線位置推定部1201は、上述の一例の場合と同様、センサ110E,110Fの出力の大小関係、差、比率等に基づき、架線位置を推定してよい。
例えば、図5に示すように、架線OWが摺板50の幅方向の中央よりも図中の左寄りにある場合、センサ110Eの出力の方がセンサ110Fの出力よりも大きくなる。そして、架線OWの位置が摺板50の中央から離れるほど、センサ110Eの出力が大きくなり、センサ110Fの出力が小さくなる。逆に、架線OWが摺板50の幅方向の中央よりも図中の右寄りにある場合、センサ110Fの出力の方がセンサ110Eの出力よりも大きくなる。そして、架線OWの位置が摺板50の中央から離れるほど、センサ110Fの出力が大きくなり、センサ110Eの出力が小さくなる。よって、架線位置推定部1201は、このような関係を用いて、架線位置を推定することができる。
また、ステップS106にて、接触力推定部1202は、上述の一例の場合と同様、ステップS104で推定された架線位置、及びセンサ110E,110Fの出力の組み合わせに基づき、接触力を推定してよい。例えば、上述の一例の場合と同様、摺板50の上面に幅方向で複数の領域が予め設定され、領域ごとにテーブル情報や関係式が規定されてよい。これにより、接触力推定部1202は、センサ110E,110Fの出力に基づき、テーブル情報や関係式を用いて、接触力を測定(推定)することができる。
このように、本例では、支持部材42E,42Fが発生させる弾性力を検出するセンサ110E,110Fの出力に基づき、幅方向で一の部材により構成される摺板50と架線OWとの間の接触状態(架線位置及び接触力)を測定(推定)することができる。
[作用]
次に、本実施形態に係るパンタグラフ状態監視装置100の作用について説明する。
本実施形態では、センサ110は、パンタグラフ1の舟体枠41に取り付けられ、パンタグラフ1の摺板50を下から支持する支持部材42が発生させる弾性力を検出する。そして、制御装置120は、センサ110の検出結果に基づき、摺板50と架線OWとの間の接触状態を推定する。
これにより、パンタグラフ状態監視装置100は、摺板50と架線OWとの間の接触に伴う支持部材42の機械的な作用(弾性力)を直接取得し、摺板50と架線OWとの間の接触状態を測定することができる。そのため、パンタグラフ状態監視装置100は、例えば、上述の特許文献1等のように、支持部材42の機械的な作用を間接的に取得する場合に比して、より高い精度で摺板50と架線OWとの間の接触状態の測定(推定)することができる。また、本実施形態では、支持部材42に対応するセンサ110を設けるだけで支持部材42の機械的な作用を直接取得することができる。そのため、パンタグラフ状態監視装置100は、上述の特許文献1等のように、複雑な構造を採用する必要がない。よって、パンタグラフ状態監視装置100は、より簡易な構成で、摺板50と架線OWとの間の接触状態の測定(推定)することができる。
また、本実施形態では、制御装置120は、センサ110の検出結果に基づき、架線OWから摺板50に作用する接触力を推定してよい。
また、制御装置120は、センサ110の検出結果に基づき、摺板50における架線OWが接触している幅方向の位置を推定してもよい。
これにより、パンタグラフ状態監視装置100は、摺板50と架線OWとの間の接触状態として、具体的に、架線OWから摺板50に作用する接触力や架線位置を測定(推定)することができる。
尚、制御装置120は、架線位置及び接触力の何れか一方だけを測定(推定)してもよい。例えば、制御装置120は、架線位置及び接触力のうちの接触力だけを測定する場合、架線位置を仮定することで、接触力を推定することができる。
また、本実施形態では、制御装置120は、センサ110の検出結果に基づき、摺板50と架線OWとの間の接触力と支持部材42が発生させる弾性力との間の関係を表す情報(参照情報)を用いて、架線OWから摺板50に作用する接触力を推定してよい。
これにより、パンタグラフ状態監視装置100は、架線OWから摺板50に作用する接触力と支持部材42が発生させる弾性力との間の関係を表す情報を参照することで、センサ110の検出結果から接触力を推定することができる。
また、本実施形態では、制御装置120は、センサ110の検出結果に基づき、架線OWから摺板50に作用する接触力と支持部材42が発生させる弾性力との間の関係を表すテーブル情報を用いて、接触力を推定してよい。
これにより、パンタグラフ状態監視装置100は、テーブル情報を参照して、具体的に、架線OWから摺板50に作用する接触力を推定することができる。
また、本実施形態では、複数のセンサ110(センサ110A~110Dやセンサ110E,110F)は、それぞれ、摺板50を下から支持する複数の支持部材42(支持部材42A~42Dや支持部材42E,42F)が発生させる弾性力を検出する。そして、制御装置120は、複数のセンサ110の検出結果に基づき、摺板50と架線OWとの間の接触状態を推定してよい。
これにより、パンタグラフ状態監視装置100は、摺板50を支持する複数の支持部材42のそれぞれで発生する弾性力を取得することができる。そのため、パンタグラフ状態監視装置100は、複数の支持部材42のそれぞれで発生する弾性力の大小関係、差、比率等に基づき、具体的に、架線位置や接触力等を測定(推定)することができる。
また、本実施形態では、センサ110は、ひずみセンサ或いはロードセルである。
これにより、パンタグラフ状態監視装置100は、より簡易な構成で、摺板50と架線OWとの間の接触に伴い支持部材42が発生させる弾性力を測定することができる。
[変形・変更]
以上、実施形態について詳述したが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、複数の支持部材42の全てに対してセンサ110が設けられるが、その一部にセンサ110が設けられてもよい。例えば、上述の一例(図2)において、センサ110B或いはセンサ110Cは省略されてよい。例えば、必要な測定精度が相対的に低くてよい場合、制御装置120は、複数の支持部材42の一部の支持部材42が発生させる弾性力を用いて、架線位置や接触力を推定することができるからである。
また、上述の実施形態では、摺板50は、複数の支持部材42(支持部材42A~42Dや支持部材42E,42F)により支持されるが、一の支持部材42により支持されてもよい。例えば、一の支持部材42は、図2や図5の摺板50の左右方向の中央部を下から支持する態様で舟体枠41の上面に取り付けられてよい。この場合、制御装置120は、一の支持部材42に対して設けられる一のセンサ110の出力に基づき、摺板50と架線OWとの間の接触状態(例えば、接触力が異常と判断可能なレベルであるか否か)を推定してよい。
1 パンタグラフ
10 台枠
20 下枠
30 上枠
35 釣り合い腕
40 舟体
41 舟体枠
42 支持部材
50 摺板
60 釣り合い棒
70,70A,70B 碍子
80 風防カバー
90 電力線
100 パンタグラフ状態監視装置
300 鉄道車両
110 センサ(検出部、ひずみセンサ、ロードセル)
120 制御装置(推定部)
1201 架線位置推定部
1202 接触力推定部

Claims (5)

  1. パンタグラフの舟体枠に取り付けられ、前記パンタグラフの摺板を下から弾性支持する支持部材が発生させる弾性力を検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果に基づき、前記摺板と架線との間の接触状態を推定する推定部と、を備え、
    前記推定部は、前記検出部の検出結果に基づき、前記摺板における前記架線が接触している幅方向の位置を推定し、推定した前記架線が接触している位置と前記検出部の検出結果とに基づき、前記架線から前記摺板に作用する接触力を推定する、
    状態監視装置。
  2. 前記推定部は、前記検出部の検出結果に基づき、推定した前記架線が接触している位置に合わせて選択される、前記接触力と前記弾性力との間の関係を表す情報を用いて、前記接触力を推定する、
    請求項に記載の状態監視装置。
  3. 前記推定部は、前記検出部の検出結果に基づき、推定した前記架線が接触している位置に合わせて選択される、前記接触力と前記弾性力との間の関係を表すテーブル情報を用いて、前記接触力を推定する、
    請求項2に記載の状態監視装置。
  4. 前記検出部は、複数あり、
    複数の前記検出部は、それぞれ、前記摺板を下から支持する複数の前記支持部材が発生させる前記弾性力を検出し、
    前記推定部は、複数の前記検出部の検出結果に基づき、前記接触状態を推定する、
    請求項1乃至の何れか一項に記載の状態監視装置。
  5. 前記検出部は、ひずみセンサ又はロードセルである、
    請求項1乃至の何れか一項に記載の状態監視装置。
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