JPH11136804A - パンタグラフの接触力の測定方法 - Google Patents
パンタグラフの接触力の測定方法Info
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- JPH11136804A JPH11136804A JP29844797A JP29844797A JPH11136804A JP H11136804 A JPH11136804 A JP H11136804A JP 29844797 A JP29844797 A JP 29844797A JP 29844797 A JP29844797 A JP 29844797A JP H11136804 A JPH11136804 A JP H11136804A
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Abstract
工をすることなく、架線とパンタグラフの間で相互に作
用する接触力を連続的に測定すること。 【解決手段】 舟体4に補助すり板3とすり板2を隙間
L3を設けて締結し、舟体4の底面の舟体支持ばね5か
ら距離L1,距離L2離れた位置に、それぞれ舟体変形
測定用歪ゲージ7と舟体揚力測定用歪ゲージ8を取り付
け、さらに舟体4の底面の中央部に舟体加速度センサ9
を取り付ける。上記変形測定用歪ゲージ7、舟体揚力測
定用歪ゲージ8により検出される変形歪量と、舟体加速
度センサ9により検出される舟体の加速度を演算器10
に入力し、演算器10により架線とパンタグラフの間で
相互に作用する接触力を求める。
Description
ムである架線とパンタグラフの間で相互に作用する接触
力を連続的に測定する方法に関する。
触力の測定方法の説明図である。同図において、1はト
ロリ線、2はトロリ線1に接触し集電するためのすり
板、3は補助すり板、4は舟体、6は舟体を支持する舟
体支エ装置、12は舟体4に取り付けられた板ばね、1
3は板ばねの変形量を測定するための歪ゲージ、10は
上記歪ゲージの出力に基づきパンタグラフの接触力を演
算する演算器、11は演算器11の出力信号である。
体4を実使用時とは大幅に異なる形状に追加工し、パン
タグラフの接触力を測定していた。すなわち、舟体4中
に板ばね12を設けてすり板2を両端支持し、板ばね1
2に歪ゲージ13を貼り付け、該歪ゲージ13の出力を
演算器10に入力する。そして、車両の走行中、振動す
るトロリ線に押し付けられるすり板12の変形歪量を上
記歪ゲージ13で測定し、演算器10により変形歪量を
接触力に換算して、パンタグラフの接触力を測定する。
また、上記板ばねの代わりに接触力を測定するための小
型荷重計を組み込む方法、あるいは、舟体の支持ばねの
伸縮量を接触力に換算してパンタグラフの接触力を測定
する方法も行われていた。
などの荷重センサを舟体に組み込む従来の方法は、荷重
センサが、測定される架線とパンタグラフの間で相互に
作用する接触力に最も近接して設置されること、かつ、
板ばねに締結されている質量がすり板のみなので周波数
応答特性が良好で、測定される接触力変動は高い周波数
成分まで得られるという長所がある。
題点を持っている。 (1) 実走行時における大電流の集電、架線とパンタグラ
フとの間で発生するアーク、架線とすり板の摺動による
摩擦熱により、すり板や板ばねあるいは小型荷重計は高
温度となり熱膨張し変形する。このため、測定すべき接
触力以外のこれらの要因で大きく荷重センサの出力が変
動する。 (2) 板ばねとすり板との固有振動数にもとずく共振出力
成分が歪ゲージ出力に混入する。 (3) 板ばねあるいは小型荷重計の舟体への挿入など舟体
に相当な変更を加えて装置を組み込む必要がある。ま
た、舟体形状がかわることなどにより機械特性、揚力特
性が実使用時の舟体特性と異なる。
求める方法では、すり板の熱膨張、熱変形にもとずく伸
縮量に関しての出力変動はないものの、舟体支持ばねと
締結されている舟体、すり板からなる系の周波数応答特
性により得られる接触力変動は非常に低周波数成分域の
測定値になるなどの問題点がある。
めになされたものであって、既設の舟体になんら特別な
加工をすることなく、また、温度上昇による熱膨張、熱
変形に基づく歪ゲージ出力変動もなく、高い周波数成分
を含む架線とパンタグラフの間で相互に作用する接触力
を連続的に測定することを目的とする。
ては、次のように解決する。舟体に、所定の隙間を設け
てすり板と補助すり板を締結する。また、上記舟体の底
面であって上記補助すり板の真下の範囲内に、舟体変形
測定用歪ゲージおよび舟体揚力測定用歪ゲージを取り付
けるとともに、上記舟体の中央部の底面に舟体加速度セ
ンサを取り付ける。上記舟体変形測定用歪ゲージの取り
付け位置は、舟体支持ばねの取り付け位置から第1の距
離L1だけ離れた位置とし、上記舟体揚力測定用歪ゲー
ジの取り付け位置は、舟体支持ばねの取り付け位置から
第2の距離L2(L2>L1)だけ離れた位置とする。
そして、上記舟体変形測定用歪ゲージの変形歪量と、上
記舟体揚力測定用歪ゲージの変形歪量と、上記舟体加速
度センサにより検出される加速度を演算器に入力し、す
り板を架線のトロリ線に押し付けた際のすり板の接触力
を算出する。
上記のように舟体支持ばねから舟体に加わる力と舟体に
加わる揚力により舟体が変形して歪が発生することを利
用して架線とパンタグラフとの接触力を測定するもので
あり、既設の舟体になんら特別な加工することなく、架
線とパンタグラフの間で相互に作用する接触力を測定す
ることができる。また、舟体変形測定用歪ゲージ、舟体
揚力測定用歪ゲージ、舟体加速度センサが舟体の底面に
取り付けられているため、車両が走行するときの走行風
により上記ゲージ、センサ等が冷却され、温度上昇や不
均一な温度分布を生ずることがなく、熱膨張、熱変形の
影響を受けることがない。
れる補助すり板の直下の範囲内に、歪ゲージを取り付け
るとともに、補助すり板とすり板を所定の隙間を設けて
舟体に取り付けたため、これらの温度が上昇しても、す
り板と舟体との間で生じる異種金属の熱膨張係数差に基
づくバイメタル効果による舟体の変形、あるいは不均一
な温度分布に基づく変形歪により、舟体変形測定用歪ゲ
ージと舟体揚力測定用歪ゲージが影響を受けることがな
い。またさらに、演算器を用いて、舟体変形測定用歪ゲ
ージと舟体揚力測定用歪ゲージによる測定出力をそれぞ
れに応じて力換算して合算し、それを舟体中央部底面に
取り付けた舟体加速度センサから換算して求めた舟体慣
性力で補正しているので、架線とパンタグラフの間で相
互に作用する接触力を、高い周波数成分まで高精度にか
つ連続的に測定することができる。
す図である。本実施例は、補助すり板とすり板を隙間L
3(例えばL3=0.6mm程度)開けて舟体に締結
し、舟体支持ばね取り付け位置より距離L1(例えばL
1 =40mm程度)だけ離れた位置に舟体変形測定用歪
ゲージを取り付け、また、舟体支持ばね取り付け位置よ
り距離L2(例えばL2 =195mm程度)だけ離れた
位置に舟体揚力測定用歪ゲージを取り付け、さらに、舟
体中央部の底面に舟体加速度センサを取り付けた場合を
示している。同図において、前記図6に示したものと同
一のものには同一の符号が付されており、1はトリロ
線、2はすり板、3は補助すり板であり、すり板2と補
助すり板3は、隙間L3だけ離して舟体4に締結されて
いる。
持ばね5を介して舟体支エ装置6に取り付けられてい
る。7は舟体変形測定用歪ゲージ、8は車両走行中に舟
体4に作用する揚力を測定するための舟体揚力測定用歪
ゲージ、9は舟体の底面の中央部に取り付けられた加速
度センサであり、これらの出力は演算器10に入力され
る。上記舟体変形測定用歪ゲージ7、舟体揚力測定用歪
ゲージ8の取り付け位置は、所望する出力信号の大きさ
により適宜決定することができるが、舟体の曲げモーメ
ントを簡単に求めるためには、歪ゲージ7はトロリ線1
の摺動範囲外に取り付ける必要があり、また、前記した
バイメタル効果による舟体の変形による影響を回避する
ためには、歪ゲージ8は補助すり板3の直下の範囲内に
取り付ける必要がある。
り付けられていると、図2(a)に示すようにトロリ線
1が歪ゲージ7と舟体支持ばね5の間にあるとき、歪ゲ
ージ7の取り付け位置において舟体4にはたらく曲げモ
ーメントMはM=F1・L1−P・L2(ここで、F1
は舟体支持ばね5による力、Pは接触力である)とな
り、後述するように、曲げモーモントM1から舟体支持
ばね5による力F1を簡単に求めることができなくな
る。
され、舟体4、補助すり板3はアルミニウムで形成され
る。このため、すり板2の取り付け部分は、異種金属の
結合によるバイメタル効果により温度上昇したとき変形
する。歪ゲージ7,8をすり板2の取り付け部分に取り
付けると、上記バイメタル効果による変形に歪ゲージ
7,8が応動し、接触力による曲げモーメントを正しく
検出することができない。一方、補助すり板3の取り付
け部分は、同種金属で形成されているため、上記バイメ
タル効果が生じないので、接触力による曲げモーメント
を精度良く検出することが可能である。
すトロリ線1の摺動範囲外であって、補助すり板3の直
下の範囲内に取り付ける必要があり、歪ゲージ8は補助
すり板3の直下の範囲内に取り付ける必要がある。以上
のような理由から、本実施例では、舟体変形測定用歪ゲ
ージ7を、トロリ線1の摺動範囲外で、舟体支持ばね5
から距離L1離れた位置に取り付け、また、舟体揚力測
定用歪ゲージ8を、補助すり板3の直下の範囲内で、舟
体支持ばね5から距離L2離れた位置に取り付けてお
り、L2>L1に選定している。
の接触力の測定について説明する。振動するトロリ線1
に押し付けられて走行する舟体4には、舟体支エ装置6
以下から舟体支持ばね5を介して加わる実作用力と、走
行風による上向きあるいは下向き実作用力である揚力
と、加速度運動に基づく舟体慣性力が作用している。ま
ず、舟体4に作用する力の内、舟体支エ装置6以下から
舟体支持ばね5を介して加わる実作用力について説明す
る。舟体4には、図3に示すようにトロリ線1からの力
(接触力)Pと、舟体支持ばね5からこれに対向する力
F1,F2が作用しており、PとF1,F2は次の式
(1)関係にある。歪ゲージ7が、図3に示すように舟
体支持ばね5の作用点からL1の距離に取り付けられて
いる場合、上記F1,F2の内の力F1について考える
と、歪ゲージ7にはたらく曲げモーメントMは次の
(2)式で表される。歪ゲージ7における応力σ1は、
Zを断面係数とすると次の(3)式で表される。
弾性係数とすると、応力σ1とε1は次の(4)式の関
係にあり、F1は次の(5)となる。
=E・Z/L1である。すなわち、歪ゲージ7の出力ε
1に歪み換算係数Aを掛けることにより、前記した舟体
支持ばね5を介して舟体4加わる実作用力F1を求める
ことができる。また、実作用力F2についても上記と同
様に求めることができ、F2は次の(5’)式となる。
以上のように、歪ゲージ7の間に架線がある場合には、
架線の位置にかかわらず、実作用力F1,F2を求める
ことができる。
(5’)
より舟体4にはたらく揚力Wについて説明する。走行風
により舟体4にはたらく揚力が等分布荷重であると仮定
すると、車両が走行中、舟体4には図4に示すように、
単位長さ当たりW(kgf/m)の揚力がはたらく。歪ゲージ
7,8が、図4に示すように舟体支持ばね5の作用点か
らL1,L2の距離に取り付けられていると、揚力によ
り歪ゲージ7,8にはたらく曲げモーメントM7,M8
はそれぞれ次の(6)(7)式で表される。したがっ
て、歪ゲージ7,8の出力ε7,ε8は次の(8)
(9)式で表され、ε8とε7の差を求めると、次の
(10)式のようになる。
おくと、ε8’は次の(11)式となり、ε8’とε7
の差を求めると次の(12)式が得られる。ε8’とε
7の差をε’とすると、単位長さ当たりの揚力Wは次の
(13)式で表され、舟体4にはたらく揚力W・(Lo
−2L1)〔Loは舟体4の全長〕は次の(14)式と
なる。
目が0になるように歪ゲージ8の力換算係数を適当に選
定すれば、歪ゲージ8と歪ゲージ7の差より、単位長さ
当たりの揚力Wを求めることができる。例えば、舟体4
を揚力がはたらかない状態にした上で、歪ゲージ7と歪
ゲージ8の差が0になるように歪ゲージ8の力換算係数
を操作すれば、上記(10)式における第1項目を消去
することができ、歪ゲージ8と歪ゲージ7の差より舟体
4にはたらく揚力W・(Lo−2L1)を求めることが
できる。以上のように、車両速度に応じて変化する舟体
揚力を歪ゲージ8と歪ゲージ7の差より簡単に算出する
ことができる。なお、上記係数C’は実用上は、風洞実
験等により求めることが可能である。
動に基づく舟体慣性力ついて説明する。図5は、トロリ
線1と舟体4に作用する力を模式的に示した図でありm
は舟体の質量、Pはトロリ線1からの力(接触力)、P
oは舟体支持ばね5から舟体4に加わる力、αは舟体5
の加速度を示している。同図において、接触力Pは次の
(15)式で表される。
ら舟体4に加わる力を慣性力(−mα)で補正すること
により求めることができる。以上の原理に基づき、演算
器10は次のようにしてパンタグラフの接触力を演算す
る。舟体変形測定用歪ゲージ7は、舟体支持ばね5によ
る力F1と距離L1の間にはたらく揚力による舟体曲げ
モーメントの大きさに比例した舟体変形歪量を測定す
る。舟体揚力測定用歪ゲージ8は、舟体支持ばね5によ
る力F1と距離L2の間に働く揚力による舟体曲げモー
メントの大きさに比例した舟体変形歪量を測定する。さ
らに、加速度センサ9は、舟体4に加わる加速度αを検
出する。
出力を演算器10に入力する。演算器10は、舟体揚力
測定用歪ゲージ8により測定された舟体変形歪量から舟
体変形測定用歪ゲージ7により測定された舟体変形歪量
を減算して、舟体4の距離L1−L2間に作用する局部
揚力変形歪量を舟体(Lo−2L1)に作用する揚力変
形歪量に換算する。そして、舟体変形測定用歪ゲージ7
により測定された変形歪量を上記揚力変形歪量に加算
し、パンタグラフにはたらく実作用力に換算する。
舟体4に作用する加速度と舟体4の質量との相乗積から
舟体慣性力を求め、前記上記舟体4にはたらく実作用力
を舟体慣性力で補正する。これにより、トロリ線1の舟
体4上に位置に係わらず、架線とパンタグラフの間で相
互に作用する接触力に対応した出力信号11を得ること
ができる。上記のようにして得た架線とパンタグラフの
間で相互に作用する接触力は、光ファイバ、FMテレメ
ータ等により車内に伝送され記録される。
既設のパンタグラフを用いて、舟体に特別の加工をする
ことなく、高い周波数成分を含む架線とパンタグラフの
間の相互に作用する接触力を高精度に連続的に測定する
ことができる。また、集電電流、架線とパンタグラフの
間で発生するアーク等によるすり板等の熱膨張、熱変形
の影響を受けることがない。このため、走行電流を流す
などの実使用条件のままで、電気鉄道集電システムにお
ける架線とパンタグラフの間で作用する接触力測定を行
うことが可能となり、パンタグラフにおける離線等の追
従特性や揚力特性、架線の内のトロリ線における偏磨耗
の早期発見等などを走行車両から簡易に、しかもリアル
タイムに計測したり保守点検を行うことが可能となる。
用する接触力の測定方法を説明する図である。
ある。
算出を説明する図である。
る。
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 電気鉄道集電システムである架線とパン
タグラフの間で相互に作用する接触力を測定する方法で
あって、 舟体に、所定の隙間を設けてすり板と補助すり板を締結
し、 上記舟体の底面であって上記補助すり板の真下の範囲内
に、舟体変形測定用歪ゲージおよび舟体揚力測定用歪ゲ
ージを取り付けるとともに、上記舟体の中央部の底面に
舟体加速度センサを取り付け、 上記舟体変形測定用歪ゲージの取り付け位置を、舟体支
持ばねの取り付け位置から第1の距離L1だけ離れた位
置とし、上記舟体揚力測定用歪ゲージの取り付け位置を
舟体支持ばねの取り付け位置から第2の距離L2(L2
>L1)だけ離れた位置とし、 上記舟体変形測定用歪ゲージの変形歪量と、上記舟体揚
力測定用歪ゲージの変形歪量と、上記舟体加速度センサ
により検出される加速度を演算器に入力し、 上記演算器により、すり板を架線のトロリ線に押し付け
た際のすり板の接触力を算出することを特徴とするパン
タグラフ接触力測定方法。
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JP29844797A JP3888750B2 (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | パンタグラフの接触力の測定方法 |
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JPH11136804A true JPH11136804A (ja) | 1999-05-21 |
JP3888750B2 JP3888750B2 (ja) | 2007-03-07 |
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1997
- 1997-10-30 JP JP29844797A patent/JP3888750B2/ja not_active Expired - Fee Related
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