JP5492050B2 - 接触力制御方法及び接触力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、集電装置のすり板の電車線路への接触力を変化させることが可能な接触力変動機構を制御して接触力を制御する接触力制御方法等に関する。
パンタグラフに代表される集電装置と電車線路(例えば、パンタグラフならばトロリ線)との接触は、集電を安定的に実現する観点と、パンタグラフのすり板やトロリ線の摩耗の観点とから、適切に調整されるのが望ましい。
それに関して、例えば、パンタグラフをトロリ線に接触させる力(接触力)を計測する技術や(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)、接触力を可変できる集電装置が提案されている(例えば、特許文献3、特許文献4を参照)。
特開2002−328063号公報 特開2007−244091号公報 特開2005−287209号公報 特開2008−245490号公報
過大な接触力は電車線路の摩耗につながるため、安定的な集電ができる範囲で接触力を低く設定するのが一般的である。しかし、接触力が低いために離線が生じるとアーク放電が発生し、却って電車線路が摩耗する。そこで、離線を生じさせない接触力を下限として接触力を設定・制御すればよいと考えられてきた。
しかしながら、この既存の考え方は定性的であり、アーク放電以外に摩耗が増大し得る条件(摩耗現象が生じる条件)がないとは言い切れなかった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされた、電車線路の摩耗を低減させる新しい技術を提案することを目的としている。
以上の課題を解決するための第1の形態は、集電装置のすり板の電車線路への接触力を変化させることが可能な接触力変動機構(例えば、図3のエアスプリング12、エアスプリング制御装置16)を制御して前記接触力を制御する接触力制御方法であって、
前記すり板の前記電車線路への接触力を検出すること(例えば、図6のステップS2)と、前記接触力が低減することによって、前記電車線路と前記すり板との電位差が、0.4〜0.6Vの範囲内で定められた規定電圧となる前記接触力を閾値とし、前記接触力がこの閾値以下となる閾値条件を満たすか否かを判定すること(例えば、図6のステップS4)と、前記閾値条件を満たすと判定された場合に前記接触力を増大させるよう前記接触力変動機構を制御すること(例えば、図6のステップS8)と、を含む接触力制御方法である。
また、別形態として、集電装置のすり板の電車線路への接触力を変化させることが可能な接触力変動機構(例えば、図3のエアスプリング12、エアスプリング制御装置16)と、前記すり板の前記電車線路への接触力を検出する接触力検出部(例えば、図4の接触力計測部20)と、前記接触力が低減することによって、前記電車線路と前記すり板との電位差が、0.4〜0.6Vの範囲内で定められた規定電圧となる前記接触力を閾値とし、前記接触力がこの閾値以下となる閾値条件を満たすか否かを判定する判定部(例えば、図3の接触力制御装置30、図5の集電装置制御部120、判定部124)と、前記閾値条件を満たすと判定された場合に前記接触力を増大させるよう前記接触力変動機構を制御する制御部(例えば、図3の接触力制御装置30、図5の集電装置制御部120、接触力制御部126)と、を備えた接触力制御装置を構成することができる。
第1の形態及びその別形態によれば、集電装置と電車線路との接触力が低減し、双方の電位差が規定電圧以上となるのを回避することができる。規定電圧は0.4〜0.6Vの範囲内の一の電圧として定められる。詳細は後述するが、本願発明者は、アーク放電が生じなくとも、集電装置のすり板と電車線路との電位差がこの規定電圧以上になると電車線路の摩耗が大きくなることを発見した。そこで、集電装置のすり板と電車線路との電位差が規定電圧以上とならないように接触力を制御することで、電車線路の摩耗を効果的に抑制することができる。
接触力の閾値条件の判定については、第2の形態として、前記閾値条件を前記集電装置の集電電流に応じた条件として定め、前記集電装置による集電電流を検出すること(例えば、図15のステップS3a)を更に含み、前記閾値条件を満たすか否かを判定することは、前記検出された集電電流に応じた前記閾値条件を満たすか否かを判定することとする、第1の形態の接触力制御方法を構成することができる。
第2の形態によれば、閾値条件を集電電流に応じて定めることができるため、集電電流に適合した接触力の閾値を定めることが可能となる。
また、第3の形態として、前記閾値条件を満たすと判定された場合に前記集電装置から主回路及び/又は補助回路への電力供給を一時的に遮断或いは低減する制御を行うこと、を更に含む第1又は第2の形態の接触力制御方法を構成してもよい。
この第3の形態によれば、車両側で必要となる電流を一時的に遮断、或いは、低減させることが可能となるため、電車線路の摩耗を効果的に抑制することができる。
摩耗試験結果における接触面圧Pとトロリ線の比摩耗量Wtの関係を示すグラフ。 接触面圧Pと電圧降下Vcの試験結果を示すグラフ。 第1実施形態の集電装置及び接触力制御装置の構成例を示す図。 第1実施形態における舟体及び舟支え周りの構造例を示す図。 第1実施形態における機能構成例を示す機能ブロック図。 第1実施形態の接触力制御装置による処理の流れを説明するためのフローチャート。 第2実施形態における集電装置及び接触力制御装置の構成例を示す図。 第2実施形態における機能構成例を示す機能ブロック図。 摩耗試験中の接点における予測最高温度のグラフ。 50A〜300Aまでの各電流における接点の予測最高温度を算出したグラフ。 電流と臨界接触面圧の関係を示すグラフ。 第2実施形態における接触力制御装置による処理の流れを説明するためのフローチャート。 第3実施形態における集電装置及び接触力制御装置の構成例を示す図。 第3実施形態における機能構成例を示す機能ブロック図。 第3実施形態における接触力制御装置による処理の流れを説明するためのフローチャート。
以下の実施形態においては、集電装置の一例をパンタグラフ、電車線路の一例をトロリ線として架空式の電車線路に本発明を適用した場合を説明するが、本発明の適用可能な形態がこれに限定されるものではない。例えば、集電装置を集電靴、電車線路を導電レールとした第三軌条式の電車線路に適用することも可能である。
〔原理の説明〕
従来、トロリ線の摩耗は、離線する際のアーク放電が主な原因と考えられていた。従って、端的には離線さえ回避すれば摩耗は抑制できると考えられてきた。
しかし、本願の発明者は集電装置の接触力が「0」になる前の比較的弱い接触力領域で大きな摩耗が生じる高摩耗領域が有ることを発見した。
今回行った摩耗試験では、実際に使用されているトロリ線及びすり板からそれぞれ試験片を作成し、すり板の試験片をバネでトロリ線試験片に押しつけることで接触力を設定して、リニアアクチュエータで繰り返し擦動させた。バネの変位量を変えることで様々な接触力の条件を変更することが可能であり、実際の接触力はロードセルで測定した。ここでは、通電電流として0A、80A、100Aの3つ場合の試験結果を説明する。
図1は、摩耗試験結果における接触面圧とトロリ線の比摩耗量Wtの関係を示すグラフであり、試験結果のプロットからグラフ線を導いた。トロリ線の摩耗率の算出は、試験前後の表面プロファイル差を複数点測定し、平均した値を摩耗面積Aとし、表面プロファイルを測定した長さDを乗じて摩耗体積とし、その値を接触力Fと摩擦距離で除することにより比摩耗量Wtとした。摩擦距離はすり板がN回通過したときに、摩擦距離はNDと計算する。
Wt=AD/(F・ND)=A/(FN) <単位:mm/Nm>
図1のグラフから、次の事がわかる。
(1)無通電の場合、トロリ線の比摩耗量Wtは接触面圧に依存せず、概ね一定の範囲R1に収まる。
(2)100Aを通電した場合、0.1MPa超の接触面圧においては無通電時と同様に、比摩耗量Wtは接触面圧Pに依存せず範囲R1に収まる。しかし、接触面圧Pの低下に伴って、0.1MPa近傍で比摩耗量Wtは急増し、無通電時より1ケタ大きくなった。0.06MPa以下の接触面圧においては、比摩耗量Wtは接触面圧Pとともに減少し、0.03MPa近傍では無通電時と同等になった。つまり、0.1MPa近傍に高摩耗領域R2を認めることができる。
(3)80Aを通電した場合、0.1MPa以上の接触面圧においては無通電時と同様に、比摩耗量Wtは接触面圧Pに依存せず範囲R1に収まる。しかし、接触面圧Pを低下させると、0.08MPa近傍で比摩耗量Wtは急増する。ただし、その大きさは無通電時より大きいが100A通電時よりも小さかった。0.06MPa以下の接触面圧においては、比摩耗量Wtは接触面圧Pとともに減少し、0.03MPa近傍では無通電時と同等になった。
また、摩耗試験に加え、接触面圧条件を細かく設定しトロリ線とすり板との電位差すなわち電圧降下を測定した。
図2は、接触面圧Pと電圧降下Vcの試験結果を示すグラフである。同試験の結果、接触面圧Pが0.3〜1Mpaの間は、接触面圧Pが減少するに伴い電圧降下Vcは増加し、0.3MPa前後で0.45V程度の電圧降下Vcとなった。その下の0.1〜0.3MPaの間では、電圧降下Vcがほぼ0.4〜0.5V程度で推移した。そして、さらに下の0.1MPa以下では、接触面圧Pが減少するに伴い電圧降下Vcが再度増加した(領域R3)。
ここで、図1と図2を見比べてみる。
先ず、通電電流が100Aの場合、図1では、接触面圧Pが約0.11MPa以下で高摩耗領域である領域R2に進入し、約0.9MPaで比摩耗量Wtがピークとなっている。一方、図2において接触面圧Pが約0.11MPaとなる電圧降下Vcは約0.48Vであり、約0.9MPaとなる電圧降下Vcは約0.55Vである。
次に、通電電流が80Aの場合、図1では、接触面圧Pが約0.1MPa以下で領域R2に進入し、約0.08MPaで比摩耗量Wtがピークとなっている。一方、図2において接触面圧が約0.1MPaとなる電圧降下Vcは約0.4Vであり、約0.08MPaとなる電圧降下Vcは約0.43Vである。
従って、電圧降下Vcが約0.4〜0.6Vの範囲内に閾値を設け、電圧降下Vcすなわち電位差がこの閾値以上となることを防止するようにパンタグラフの接触力を制御すれば、トロリ線の摩耗を効果的に抑制することが可能である。
閾値をいくつに設定するかについては各種の考え方がある。例えば、図2において、電圧降下Vcが約0.4〜0.5Vの範囲は、接触面圧Pの範囲が広い。従って、実際の走行中の接触面圧Pの変動を考慮して、確実に比摩耗量Wtが高いと言える場合にのみパンタグラフの接触力を向上させるのであれば、閾値は高め(例えば約0.5V〜0.6Vの範囲)に設定することが考えられる。
他方、比摩耗量Wtが一定以上高くなる可能性があることをも抑止したい場合には閾値を低め(例えば約0.4〜0.5Vの範囲)に設定することが考えられる。
いずれにせよ、電圧降下Vcの閾値を約0.4〜0.6Vの範囲内に設定し、電圧降下Vcがこれ以上となることを防止するようにパンタグラフの接触力を制御すれば、トロリ線の摩耗を効果的に抑制できる。なお、通電電流が80Aと100Aの2つの場合について説明したが、図1,2の結果によれば、電圧降下Vcの閾値を約0.4〜0.6Vの範囲内に設定すれば、他の通電電流の場合も一定の効果が期待でき得ることは、当業者であれば自明である。また、閾値を固定とするのではなく、通電電流に応じて閾値を変更することも効果的であると言える。
次に、具体的な実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
図3は、本発明を適用した第1実施形態の集電装置及び接触力制御装置の構成例を示す図であって、集電装置としてパンタグラフを用いた例を示す。尚、本実施形態に係る構成を明確にするために、パンタグラフの折りたたみ機構等の構造を省略しているが、公知のパンタグラフと同様に適宜設けるものとする。
本実施形態のパンタグラフ2は、上下動するリンク機構が菱形を成す菱形パンタグラフに分類される。すなわち、碍子4を介して電車の車体に固定された台枠6に対して、上枠8u及び下枠8dを側面視菱形に組んだ枠組8を設ける。枠組8の上端部には、舟支え9を介して舟体10が設置されている。そして、対向する下枠8dを枢支する主軸8e間に、エアスプリング12が設けられている。
エアスプリング12は、圧縮空気の弾力性を利用した公知のバネ装置であって、エアスプリング制御装置16から供給される圧縮空気によってバネ定数を変更できる。
エアスプリング12は、菱形パンタグラフ構造における「主バネ」「上昇バネ」に相当する機能を担う。下枠8dを引き寄せるように張力を作用させることにより、枠組8は縦方向に伸び、舟体10を上向きに押し上げ、その上部に取り付けられたすり板13を電車線路であるトロリ線14に押しつけるようにして接触させる(接触力の向上)。
図4は、本実施形態における舟体及び舟支え周りの構造例を示す図である。
本実施形態の舟支え9は、上枠8uに連結される舟支えガイド9aを台座として、これに舟体10の設置部となる舟支えシャフト9bを遊嵌して構成される。舟支えシャフト9bには、コイルバネ9cが組み込まれており、舟体10を弾性支持してトロリ線14への追従性を良くしている。
舟体10及び舟支え9には、すり板13とトロリ線14の現在の接触力Fを計測するための接触力計測部20に関する構成が内蔵されている。具体的には、舟体10の左右それぞれの内部に、上下方向の加速度を検出する加速度計22a,22bが内蔵され、それらの信号線が接触力演算器24に接続されている。
また、舟支え9のコイルバネ9cには、コイルバネ9cに作用するせん断応力が測定出来るように、歪みゲージ26が貼設されている。具体的には、コイルバネ9cの接線方向に対して45°の方向に交差させたものを一組として、バネ軸を挟んだ直径位置に2箇所、合計二組を取り付ける。そして、ノイズ等の影響を避けるためにコイルバネ9cの近傍でホィートストン・ブリッジ結線し歪みを測定する。歪みゲージ26の信号線は、接触力演算器24に接続される。
接触力演算器24は、CPU(Central Processing Unit)や、プログラムやデータを記憶するICメモリ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、各種電子部品により構成される。
接触力演算器24は、予め測定されている歪みゲージの歪み量と荷重の関係から、歪みゲージ26の出力信号に基づいて舟体10と舟支え9の間に作用する上下方向荷重fを求める。また、加速時計22a,22bの出力信号からそれぞれの上下加速度ω1,ω2を求める。そして、上下方向荷重fと上下加速度ω1,ω2に基づく次式により接触力Fを求める。
F=f+m(W1・ω1+W2・ω2)
尚、W1,W2は、加速度計22a,22bにより測定された加速度ω1,ω2に対する重み係数である。そして、接触力演算器24は、常時又は所定の制御サイクルで接触力Fを示す出力値を接触力制御装置30へ出力する(図3参照)。
接触力制御装置30は、CPUや、プログラムやデータを記憶するICメモリ、ASIC、各種電子部品により構成される。接触力演算器24と接触力制御装置30とを一体の装置として構成してよいことは勿論である。接触力制御装置30は、接触力演算器24から取得した接触力Fと接触力Fに関する所定の閾値Fthとを比較して接触力Fの調整制御の要否を判定し、調整要と判定した場合には、エアスプリング制御装置16へ接触力Fを上昇させる制御信号を出力する。
具体的には、閾値Fthは、次のようにして定められる。すなわち、〔原理の説明〕欄で説明した通り、トロリ線14とすり板13との電位差が0.4〜0.6Vの範囲内に規定電圧を定め、この規定電圧に相当する接触力を接触力の閾値Fthとして定める。接触力Fが閾値Fth以下となることを閾値条件とし、閾値条件を満たした場合、すなわち接触力Fが閾値Fth以下となった場合に、接触力Fを上昇させる制御を行う。
次に、本実施形態におけるパンタグラフの接触力制御を機能構成の面から説明する。
図5は、本実施形態における機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態は、接触力検出部102と、集電装置制御部120と、接触力変動機構140とを備える。
接触力検出部102は、パンタグラフの接触力制御の要否を判定するために接触力Fを検出し、集電装置制御部120へ出力する。図3及び図4の例では、加速度計(加速度センサ)22a,22b、接触力演算器24、歪みゲージ26を含む接触力計測部20が接触力検出部102に該当する。なお、接触力と相関関係のある別のパラメータ(接触力相当パラメータ)を検出し、これを接触力の代わりに用いることとしてもよい。
集電装置制御部120は、接触力制御を実行するための各種判定処理や制御を行う手段であって、CPUによる演算処理や電子回路により実現される。図3の例では接触力制御装置30がこれに該当する。
本実施形態の集電装置制御部120は、(1)適用する制御要否判定用の閾値Fthを定める閾値生成部122と、(2)閾値Fthと接触力Fとに基づいて接触力制御の要否の判定、すなわち接触力制御を行うか否かの判定をする判定部124と、(3)接触力制御を行うと判定された場合に、接触力Fを増加させるための制御を行う接触力制御部126と、を含む。
閾値生成部122は、例えばCPUによる演算処理を含む構成では閾値Fthを記憶するコンピュータ読取り可能なICメモリ等の情報記憶媒体として実現される。
判定部124は、接触力Fが閾値Fth以下となるという閾値条件を満たすか否かを判定する。
接触力制御部126は、接触力変動機構140にへ接触力Fを増加させるための制御信号を出力する。
接触力変動機構140は、接触力を増減するためのアクチュエータとその制御装置により実現される。図3及び図4の例では、エアスプリング12及びエアスプリング制御装置16により実現される。尚、アクチュエータの動作原理は圧縮空気の利用に限らず、電磁力や、空力、油圧などを利用するとしても良いのは勿論である。また、アクチュエータを単独で用いる構成に限らず、主バネとアクチュエータを直列或いは並列接続する構成を用いることもできる。
次に、本実施形態における接触力制御の流れについて説明する。
図6は、接触力制御装置30による処理の流れを説明するためのフローチャートである。接触力制御装置30は、同フローチャートで示す処理を、所定サイクルで繰り返し実行する。具体的には、先ず接触力演算器24から現在の接触力Fを取得し(ステップS2)、取得した接触力Fと閾値Fthとを比較する(ステップS4)。
比較の結果、取得した接触力Fが閾値Fth以下になった場合には(ステップS4のYES)、調整要と見なし、エアスプリング制御装置16へ接触力Fを増加させる制御信号を出力し、接触力の調整制御を開始する(ステップS6)。そして、接触力Fの増加制御開始から所定時間経過したかを判定し、経過すれば(ステップS8のYES)、ステップS2に戻る。尚、ここで言う所定時間は、想定される電車運行条件に基づき、接触力Fが閾値Fth以下となる現象が継続する継続時間を想定し、これより僅かに大きくなるように適宜設定するものとする。もし、車両速度に応じて変更するのが適切である場合には、予め車両速度と継続時間との関係を示す参照データを用意しておいて、当該ステップにおいて車両速度を取得するとともに、当該参照データに基づいて継続時間を決定し適用する処理を行うと好適である。
一方、取得した現在の接触力Fが閾値Fthに達していなければ(ステップS4のNO)、エアスプリング12で増加制御される前の初期状態の接触力が維持されるように標準制御を実行する(ステップS10)。
よって、本実施形態のパンタグラフ及びパンタグラフの制御方法によれば、トロリ線14の摩耗を従来よりも抑制することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。本実施形態は、基本的に第1実施形態と同様の構成により実現されるが、パンタグラフ2で集電された集電電流(上述の〔原理の説明〕欄の通電電流に相当)に応じて閾値Fthを逐次生成する機能を備えた点が異なる。尚、ここでは、主に第1実施形態との差異について述べることとし、第1実施形態と同様の構成要素については、同じ符合を付与して説明は省略するものとする。
図7は、本実施形態における集電装置及び接触力制御装置の構成例を示す図である。本実施形態のパンタグラフ2Bは、集電された電流を車体側へ伝える電力ケーブル18に電流検出器19が設けられている。電流検出器19は、常時或いは所定サイクルで本実施形態の接触力制御装置30Bに対して集電電流Icの計測結果を出力する。
図8は、本実施形態における機能構成例を示す機能ブロック図である。集電電流値Icを計測し集電装置制御部120へ計測結果を出力する集電電流計測部162を含む。図7の電流検出器19がこれに該当する。
そして、本実施形態の閾値生成部122Bは、例えば図に示すような集電電流Icと閾値Fthとの関係を定義する関数に従って、その時々の集電電流Icに応じた閾値Fthを決定する。尚、集電電流Icと閾値Fthとの関係は、関数として定義されるのではなく、テーブル形式のデータとして定義されていてもよい。
閾値Fthを算出する関数fは次のように求めることができる。
すなわち、トロリ線とすり板との電気接点を極微小なスケールで考えると、微小な凹凸が真実の接触点(真実接触点)となり電流を受け渡していると考えられる。トロリ線とすり板との接触力が減少すると、この真実接触点の数が減少しやがて極少ない数の真実接触点で全電流を通流させることとなる。すると、真実接触点での温度が上昇してやがて溶融して、溶融金属による橋絡が形成される。これが、アークが発生する前段階として生じる接点ブリッジである。
前述の試験(図1、図2参照)では、アークが発生する電圧15V以上の電圧降下が生じていないにも係わらずトロリ線の摩耗が急増している。そこで、トロリ線の摩耗が急増する条件は、この接点ブリッジが形成され、その温度がトロリ線の融点に達したときであると考えられる。
では、前述の試験において接触点の温度はどれぐらいになっていたのか。
通電中の接触点の温度を直接測定することは非常に困難であるが、公知の「φ−θ理論」に基づいて、接触点電圧降下Vcから接触面近傍の最高温度Tmaxを推定することができる。
具体的には、接点ブリッジが半球ドーム状の導体であるとのφ−θ理論のモデルに基づけば、接点ブリッジ(=半球ドーム状の導体)の内側と外側の電気抵抗dRは、次式(1)で得られる。
Figure 0005492050
なお、Rは電気抵抗(Ω)、ρは抵抗率(Ωm)、rは半球ドームの半径(m)である。
この式(1)は、電気回路と熱回路の相似性から次式(2)へ変形することができる。
Figure 0005492050
なお、ωは熱抵抗(deg/W)、Kは熱伝導率(W/(m・deg))である。
更に、温度差は熱抵抗にIφを乗じることで求められるので、更に次のように変形できる。
Figure 0005492050
なお、θは温度差(℃)、Iは電流(A)、φは電位(V)である。
ここで、dR=dφ/Iであるから、式(3)から式(4)及び式(5)が求まる。
Figure 0005492050
Figure 0005492050
そして、接触電圧降下Vc(=2φ)であるので、次の式(6)が求められる。
Figure 0005492050
ここで、Wiedamann-Franzの法則によれば、金属の熱伝導率と電気伝導率の比は、絶対温度に比例し、その比例定数はローレンツ数であり、物質の種類によらない。
つまり、Kρ=LTが成立する。
L(=2.4×10−8):ローレンツ数(V/K)、 T:温度(K)
これを先に求めた式(6)に代入し、温度差0からθmaxまで積分すると式(7)及び式(8)が求められる。
Figure 0005492050
Figure 0005492050
式(8)に基づいて、前述の摩耗試験中の接点における接点ブリッジの予測最高温度Tmaxを算出すると、図9のグラフのようになる。
更に、式(8)に基づいて50A〜300Aまでの各電流におけるブリッジ予測最高温度Tmaxを算出すると、図10のグラフのようになる。
そして、図9と図10から、接点ブリッジの温度がトロリ線融点に達する面圧を臨界接触面圧Pcとすると、図11のグラフのように整理することができる。
よって、前述のように、トロリ線の摩耗が急増する条件を、接点ブリッジの温度がトロリ線の融点に達したときであると考えるならば、接触面圧が臨界接触面圧以下になると摩耗が急増すると言える。よって、図11のグラフに示す関係から、集電電流Idに応じた閾値Fthを求める関数fを設定する。
図12は、本実施形態における接触力制御装置30Bによる処理の流れを説明するためのフローチャートである。同処理は、基本的には第1実施形態の接触力制御装置30による処理の流れと同様であるが、ステップS2とステップS4の間に、現在の集電電流Icを取得し(ステップS3a)、取得した集電電流Icに基づいてステップS4にて適用される閾値Fthを生成する(ステップS3b)、処理を実行する。
以上、本実施形態によれば、集電電流Icに応じたより適切な閾値Fthに基づく接触力の調整が可能になるので、より効果的にトロリ線の摩耗を抑制することができる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明を適用した第3実施形態について説明する。本実施形態は、基本的に第1又は第2実施形態と同様の構成により実現されるが、接触力の調整要と判定された場合に、すなわち接触力Fが閾値Fth以下になった場合に、接触力Fを増加させるとともに、電車線路から主回路への電力供給を開閉制御する点が異なる。尚、ここでは、主に第2実施形態との差異について述べることとし、第2実施形態と同様の構成要素については、同じ符合を付与して説明は省略するものとする。
図13は、本実施形態における集電装置及び接触力制御装置の構成例を示す図である。本実施形態は、基本的には第2実施形態と同様の構成を有する。電力ケーブル18は、インバータ及び主電動機を含む主回路40と、空調や各種補機を含む補助回路42とに電力を供給する。そして、主回路40への通電を遮断/復帰する開閉器32を備える。開閉器32は、本実施形態の接触力制御装置30Cが備える開閉器コントローラ回路34により遮断/復帰を外部制御される装置である。
図14は、本実施形態における機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態の機能構成は、基本的には第2実施形態と同様であるが、判定部124は、接触力の調整が必要と判断した場合に、通電制御部128へ制御信号を出力する。
通電制御部128は、判定部124から制御信号を受けると、主回路40への通電の遮断/復帰を行う負荷開閉部142へ、一時的(例えば、100ms以下)に通電を遮断させ復帰させるように制御する制御信号を出力する。通電遮断時間は、主回路のインバータの前段に設けられるフィルタコンデンサの容量等に応じて適宜設定される。また、フィルタコンデンサとは別に、主回路の前段に蓄電装置(大容量キャパシタ等)を設ける構成としてもよい。図13の例では、通電制御部128は開閉器コントローラ回路34、負荷開閉部142は開閉器32に相当する。
図15は、本実施形態における接触力制御装置30Cによる処理の流れを説明するためのフローチャートである。同処理は、基本的には第2実施形態の接触力制御装置30による処理の流れと同様であるが、ステップS4とステップS6との間に、主回路への一時通電遮断を行う制御を実行する(ステップS5)。
以上、本実施形態によれば、高摩耗領域Wを避けるために接触力Fを調整するとともに、電車線路から主回路への電力供給を一時的に開閉することで、要求電流を低下させ、高摩耗領域Wにおける摩耗の発生をより確実に回避することができる。
尚、電車線路から主回路への電力供給を開閉する機能は、必ずしも接触力の調整に関する制御と同時に行う構成に限らず、接触力の調整に係る構成が故障した場合のバックアップ機能として設ける構成としても良い。その場合、ステップS5の前に、接触力の調整に係る構成の故障判定処理を実行し、故障が発生している場合にステップS5を実行する流れとすると好適である。
また、主回路40に高速度遮断器が含まれる場合には、開閉器32の代わりに当該遮断機を外部操作することにより駆動系回路への電流を開閉するとしても良い。
また、主回路40への電力供給を遮断することして説明したが、補助回路42への電力供給を遮断することとしてもよいし、主回路40及び補助回路42の両方への電力供給を遮断することとしてもよい。この場合、補助回路42の前段に蓄電装置(例えば大容量キャパシタ等)を設け、一時的な電力供給の遮断を補償することとしてもよい。
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明の実施形態はこれらに限るものではなく、発明の主旨を逸脱しない限りにおいて適宜構成要素の追加・省略・変更を加えることができる。
例えば、上記実施形態では集電装置としてパンタグラフを用いる構成を示したがこれに限らず、集電装置として集電靴を用いて導電レール(第3軌条)との接触力の調整に本発明を適用することもできる。
また、第3実施形態では主回路40への電力供給を遮断する例を示したが、電力供給を「0」にせずに一時的に「減らす」構成としても良い。
2 パンタグラフ
8 枠組
9 舟支え
9c コイルバネ
10 舟体
12 エアスプリング
13 すり板
14 トロリ線
16 エアスプリング制御装置
20 接触力計測部
22a、22b 加速度計
24 接触力演算器
26 歪みゲージ
30 接触力制御装置
102 接触力検出部
120 集電装置制御部
122 閾値生成部
124 判定部
126 接触力制御部
140 接触力変動機構

Claims (4)

  1. 集電装置のすり板の電車線路への接触力を変化させることが可能な接触力変動機構を制御して前記接触力を制御する接触力制御方法であって、
    前記すり板の前記電車線路への接触力を検出することと、
    前記接触力が低減することによって、前記電車線路と前記すり板との電位差が、0.4〜0.6Vの範囲内で定められた規定電圧となる前記接触力を閾値とし、前記接触力がこの閾値以下となる閾値条件を満たすか否かを判定することと、
    前記閾値条件を満たすと判定された場合に前記接触力を増大させるよう前記接触力変動機構を制御することと、
    を含む接触力制御方法。
  2. 前記閾値条件は前記集電装置の集電電流に応じた条件として定められており、
    前記集電装置による集電電流を検出することを更に含み、
    前記閾値条件を満たすか否かを判定することは、前記検出された集電電流に応じた前記閾値条件を満たすか否かを判定することである、
    請求項1に記載の接触力制御方法。
  3. 前記閾値条件を満たすと判定された場合に前記集電装置から主回路及び/又は補助回路への電力供給を一時的に遮断或いは低減する制御を行うこと、
    を更に含む請求項1又は2に記載の接触力制御方法。
  4. 集電装置のすり板の電車線路への接触力を変化させることが可能な接触力変動機構と、
    前記すり板の前記電車線路への接触力を検出する接触力検出部と、
    前記接触力が低減することによって、前記電車線路と前記すり板との電位差が、0.4〜0.6Vの範囲内で定められた規定電圧となる前記接触力を閾値とし、前記接触力がこの閾値以下となる閾値条件を満たすか否かを判定する判定部と、
    前記閾値条件を満たすと判定された場合に前記接触力を増大させるよう前記接触力変動機構を制御する制御部と、
    を備えた接触力制御装置。
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