JP3929127B2 - 自動販売機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内扉によって前後に仕切られた収納部を有し、前側収納部の商品を販売した後、後側収納部の商品を前側収納部に搬送しこれを販売する自動販売機に関するもので、特に、内扉の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自動販売機として出願人は既に特願平8ー54920号にかかる出願を提案している。
【0003】
この自動販売機は、個別に区画された商品収納室を上下複数段に多数配置し、この商品収納室に収納された商品を個別に販売する構造となっている。また、この商品収納室は内扉によって前後に仕切られた互いに連通する2つの収納部を有している。さらに、商品収納室内には、商品を載置する商品載置手段を備えた商品搬送手段が設けられており、商品載置手段に載置した商品を商品収納室の前後に移動可能としている。
【0004】
内扉は、商品収納室内を前後に仕切る板状部材からなり、前後に回動自在に上縁部を軸支されている。また、この回転軸にはねじりコイルバネが巻回され、この内扉を開方向に付勢しており、この内扉の開方向への回転を規制するロック機構を内扉の後方に備えている。このロック機構は、ソレノイド及び引っ掛け片からなり、この引っ掛け片を内扉に設けられた係止板に係合させて内扉の回転を規制している。
【0005】
また、商品搬送手段は、商品載置手段である商品トレーと、その後方に設けられたコイルバネからなり、後側収納部に待機中は商品載置手段は前方に力が付勢されている。後側収納部に商品載置手段を待機させるときは、内扉を閉鎖することにより前方への移動を規制している。
【0006】
この自動販売機により商品を販売するときは、まず、第1の商品を商品載置手段に載置し後側収納部に待機させるとともに内扉を閉鎖し、さらに、前側収納部に第2の商品を収納する。そして、前側収納部の第2の商品を販売した後に、ロック機構を制御して内扉を開放するとともに商品載置手段を前方に移動して第1の商品を商品収納室の前方に搬送させ、この第1の商品を次回に販売する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この自動販売機では、内扉後方のロック機構に針金等を利用して引っ掛け片を操作することによりロックを解除するというイタズラや商品盗難が発生する場合があり好ましいものではなかった。特に、各商品収納室は冷気を流通させることを目的として縦横に多数のワイヤを組み込んで形成しているため、ワイヤの隙間からイタズラ等される可能性が高いものであった。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、イタズラや盗難を防止する効果の高い自動販売機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、前面を開口した複数の商品収納室と、各商品収納室の前面開口部に設置した小扉と、商品収納室を前後に仕切って2つの収納部を形成する内扉と、内扉を開閉制御するロック機構と、内扉開放時に商品収納室内を前後に移動して商品を搬送する商品搬送手段を備えた自動販売機において、前記ロック機構にカバーを被装したことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、内扉を開閉制御するロック機構にカバーが被装されているので、ロック機構が外部と遮蔽されて外部から操作することが極めて困難なものとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態にかかる自動販売機について図1乃至図5を参照して説明する。図1は自動販売機の正面図、図2は自動販売機の断面図、図3は商品収納室の斜視図、図4は内扉の斜視図、図5はロック機構の要部を示す斜視図である。
【0012】
この自動販売機は、縦長の断熱箱にて構成された自動販売機本体1内に前面開口の内箱2を設け、この自動販売機本体1の前面開口を外扉3にて開閉自在としたものである。この自動販売機本体1と内箱2との間には通風ダクト4を形成しており、送風機5にて蒸発器6で冷却された空気を通風ダクト4に循環し(図2の一点鎖線矢印)、庫内冷却を行っている。また、この内箱2の前面開口には中扉7を設ける一方、内箱2の内部には上下及び左右に複数段に多数の商品収納室8を形成し、各商品収納室8と対向する中扉7の部位には商品収納室8の小扉9を設けている。また、この各商品収納室8は、互いに隣接する商品収納室8間で冷気が流通するよう縦横に多数のワイヤ8aを組み込んで形成している。
【0013】
なお、自動販売機の前面にはコイン投入口10、紙幣投入口11、返却レバー12、返却口13、投入金額等を表示するセグメント表示器14等が設置されている。
【0014】
この商品収納室8は前後に仕切る仕切り扉機構81を有し、この仕切り扉機構81により前後に商品Aを収納する収納部82a,82bを形成している。また、この仕切り扉機構81は略門型の支持フレーム811に軸支された内扉812を有し、この内扉812を上下に回動することにより後側収納部82bを開放・閉鎖するようになっている。また、この回転軸813にはねじりコイルバネ814が巻回され、この内扉812を開方向に付勢している。他方、この内扉812の開方向への回転を規制するものとしてロック機構815が支持フレーム811に付設されている。また、このロック機構815の駆動状態を検知する内扉開閉検知器(本実施の形態ではマイクロスイッチ)816を有している。
【0015】
この内扉812は、図4に示すように、略矩形の平板状部材からなり商品収納室8の高さ及び幅より僅かに小さく設けている。内扉の裏面の左右一方の端には、ロック機構815の引っ掛け片815bと係合する孔を備えた係止板812aが立設している。また、この内扉812の下端は、内扉812の強度を向上させるために、後側収納部82b方向に折り曲げて内扉フランジ812bを形成している。さらに、この内扉812の下端には、内扉812の裏面から内扉フランジ812bの縁部に亘って案内部材812cが付設されている。この案内部材812cは、平板状部材からなり、案内部材本体812c1と長手方向端部の片側に付設した一対の案内片812c2からなる。この案内片812c2は、案内部材本体812c1との内角が鈍角(本実施の形態では135°)となるように折り曲げて形成した板状部材であり、その端部が内扉フランジ812bの縁部に係合するように付設されている。さらに、この内扉812の下部中央付近には、親指1本が入る程度の高さを有する切り欠き812dが設けてあり、内扉812を閉鎖又は閉動作中であっても切り欠き812dより手指を挿入することができる。
【0016】
ロック機構815は、図5に示すように、ソレノイド815a、ソレノイド815a下部のプランジャに配置され先端に引っ掛け爪を有する引っ掛け片815b、同じくプランジャに配置された略L字状の作動片815c及びソレノイド815aを支持フレーム811に固設するソレノイド取付板815dからなる。
【0017】
この引っ掛け片815bは内扉812の裏面に突出した係止板812aに対向しており、ソレノイド815aのプランジャの先端が下位にあるときは、引っ掛け片815bが係止板812aの孔に係止して内扉812を閉鎖状態に維持し、逆に、上位にあるときは引っ掛け片815bが係止板812aの孔から外れ、内扉812を開放できるようになっている。一方、作動片815cはその先端が開閉検知器816に対向しており、プランジャの先端が下位にあるときは開閉検知器816はソレノイド815aの駆動を検知せず、逆に、上位にあるときはソレノイド815aの駆動を検知するようになっている。
【0018】
ソレノイド取付板815dは、断面L字状に折り曲げた板状部材からなり、ソレノイド815a、その下部に配置された引っ掛け片815b及び作動片815cを覆うような高さ位置に付設されている。
【0019】
さらに、この支持フレーム811には、ソレノイド815a、引っ掛け片815b及び作動片815cを覆い被せるようにカバー817が被装されている。このカバー817は、断面略コ字状に折り曲げた板状部材からなり、支持フレーム811からソレノイド取付板815dに亘って付設されている。このカバー817により、引っ掛け片815bを操作することを防止し、この引っ掛け片815bの操作はソレノイド815aの制御によるもののみとしている。
【0020】
このように仕切り扉機構81により2分割された商品収納室8には商品Aを載置しかつ移動する搬送装置83が設けられている。この搬送装置83は商品載置手段831とコイルバネ832とから構成されている。
【0021】
この商品載置手段831は皿状の商品トレー831aを有し、この商品トレー831a上に商品Aを載置するようになっている。また、この商品トレー831aの両側を商品収納室8の両側下部に配置された棒状の案内レール831bに載せる一方、この商品トレー831aの中央には連結筒831cを嵌め込み、さらには、この連結筒831cを商品収納室8の前後に亘って配置された軌道ワイヤ831dに貫通させている。これにより、商品トレー831aを前後の各収納部82a,82bに亘って摺動自在にしている。なお、案内レール831b及び軌道ワイヤ831dは商品収納室8の前後に配置された支持板(図示省略)に連結固定されている。
【0022】
前記コイルバネ832は連結筒831cと商品収納室8の後側の支持板との間に配置されたもので、その内部に軌道ワイヤ831dを貫通させ、商品トレー831aを前方に付勢するようになっている。これにより、商品トレー831aが後側収納部82bに待機しているときは、この商品トレー831aが閉鎖した内扉812の裏面に押圧された状態となり、他方、この内扉812が開放されるときは、コイルバネ832の付勢力により前側収納部82aに押し出されることとなる。
【0023】
この自動販売機によれば、ロック機構815にカバー817が被装されているので、ロック機構815が遮蔽されて外部から操作することが極めて困難となる。即ち、内扉812の開放は、ロック機構815のソレノイド815aを制御することのみによって行われ、外部から針金等を利用してロック機構815を操作することは極めて困難となる。これにより、針金等を利用してロック機構815を解除するというイタズラ・盗難の発生を防止することができるので、盗難防止効果の高いものとなる。
【0024】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の自動販売機によれば、内扉を開閉制御するロック機構にカバーが被装されているので、ロック機構が外部と遮蔽されて外部から操作することが極めて困難なものとなる。これにより、針金等を利用してロック機構を解除するというイタズラや盗難の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動販売機の正面図
【図2】自動販売機の断面図
【図3】商品収納室の斜視図
【図4】内扉の斜視図
【図5】ロック機構の要部を示す斜視図
【符号の説明】
1…自動販売機本体、2…内箱、8…商品収納室、9…小扉、812…内扉、812b…内扉フランジ、812c…案内部材、812d…切り欠き、814…ねじりコイルバネ、815…ロック機構、815a…ソレノイド、815d…ソレノイド取付板、817…カバー、82a,82b…収納部、831a…商品トレー、832…コイルバネ。
Claims (1)
- 前面を開口した複数の商品収納室と、各商品収納室の前面開口部に設置した小扉と、商品収納室を前後に仕切って2つの収納部を形成する内扉と、内扉を開閉制御するロック機構と、内扉開放時に商品収納室内を前後に移動して商品を搬送する商品搬送手段を備えた自動販売機において、
前記ロック機構にカバーを被装した
ことを特徴とする自動販売機。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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JP23744597A JP3929127B2 (ja) | 1997-09-02 | 1997-09-02 | 自動販売機 |
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Family Applications (1)
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JP23744597A Expired - Fee Related JP3929127B2 (ja) | 1997-09-02 | 1997-09-02 | 自動販売機 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3929127B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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-
1997
- 1997-09-02 JP JP23744597A patent/JP3929127B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1186124A (ja) | 1999-03-30 |
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