JP3928704B2 - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムを記録した媒体および画像処理プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムを記録した媒体および画像処理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェットプリンタやディジタルカメラの性能向上に伴って、一般家庭で銀塩写真と同等の画質のプリントアウトが得られるようになった。ここでのプリント対象はディジタル画像であり、ディジタル画像はレタッチが容易なことから画質向上のためにフォトレタッチソフトウェアやプリンタドライバ等で種々の修正を行うのが通常である。しかし、このレタッチにはある程度の習熟が必要であることから、各種の自動レタッチが実現されている。
【0003】
ディジタル画像はレタッチが容易であるから、例えば逆光状態で撮影した画像に対して明度補正を実施し、非逆光画像であるかのように修正することも可能である。この場合、レタッチの自動化という意味では、レタッチ前にレタッチ対象の画像が逆光画像であるのか非逆光画像であるのかを判定する必要があり、従来の画像処理装置においては画像の特徴量を抽出し、当該特徴量を分析することによって逆光・非逆光を判定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
自動で逆光画像の明度補正を行う際に、レタッチ対象画像が逆光であるか否かの判定を誤ってしまうと適切な明度補正をすることができない。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、高精度に逆光画像であるか否かを判定することが可能な画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムを記録した媒体および画像処理プログラムの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、画像をドットマトリクス状の画素で表現した画像データを取得する画像データ取得手段と、同取得した画像データから各画素の輝度成分を取得する輝度成分取得手段と、輝度成分が取りうる数値範囲を複数の値域に分割し輝度成分がそれぞれの値域に含まれる画素の数が全画素数に占める分布割合を算出する際、上記取得した画像データの各画素について輝度成分が所定値より大きな画素についてその画素の輝度成分より大きな輝度成分値になるように補正し、輝度成分が所定値より小さな画素についてその画素の輝度成分より小さな輝度成分値になるように補正して上記分布割合を算出する分布割合算出手段と、予め決定された特定種類の画像における上記分布割合と上記取得した画像について算出した分布割合との類似度を判定する類似度判定手段と、同類似度判定手段によって上記分布割合が類似していると判定されたときに上記取得した画像データの画像を上記特定種類であると判定するとともに、判定の際、上記取得した画像データにおける画像を周縁部の所定領域とその内側に位置する所定領域とに分割し、各領域に属する画素の輝度成分の平均値を算出し、当該平均値が最大となる領域が上記内側に位置する所定領域である場合には当該画像について特定種類であるとの判定を行わない画像種類判定手段とを具備する構成としてある。
【0006】
上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、画像データから各画素の輝度成分を取得し、当該輝度成分に基づいて特定種類の画像と取得した画像データの画像との類似度を判定する。すなわち、取得した画像データの画像の輝度成分が特定種類の画像の輝度成分に類似しているときに当該取得した画像データの画像が特定種類であると判定することになる。輝度成分に基づく類似度の判定のために、本発明においては輝度成分の分布割合を考え、当該分布割合の類似度を比較する。
【0007】
すなわち、画像を何らかの種類に分けるためには種々の手法が可能であるが、画像の特徴を考えれば、その特徴を有する画像を同じ種類の画像であるとすることができ、本発明では画像の種類を判定するために画像データに基づいて特徴量を分析する。特定種類の画像における特徴量と取得した画像データの特徴量とが類似しているか否かを比較すれば両者が同一種類であるか否かを判定することができる。
【0008】
本発明においては画像の輝度成分を特徴量としており、さらに輝度成分が取りうる数値範囲を複数の値域に分割してそれぞれの値域の分布割合を比較することによって、輝度が似た分布となる画像を同一種類と判定する。輝度成分の類似を比較するために輝度の階調値毎の比較を行うと処理が煩雑になるが、輝度成分が取りうる数値範囲をある程度のまとまりを有する値域に分割して当該値域の分布割合を比較することにより輝度分布の類似/非類似を容易に判定することができる。
【0009】
ここで、輝度成分取得手段は取得した画像データから各画素の輝度成分を取得することができればよく、画像種類の判定として望まれる精度や計算速度等の観点で好適な種々の手法を採用することができる。例えば、画像データが各画素の輝度データを含むYCbCrデータ(Yは輝度,CbCrは色差)であるような場合には各画素について当該Yデータを取得すればよいし、画像データがRGB等の色成分階調値で表現されている場合には各色成分の階調値から輝度成分を算出すればよい。むろん、この算出においてRGBの各階調値に所定の係数を乗じる重み演算を行ってもよいし、各階調値を均等に足し合わせて平均を取ってもよいし、緑成分が輝度成分と近いことから緑成分のみを使用して輝度成分を算出してもよい。
【0010】
分布割合算出手段においては、複数の値域ごとの輝度成分の分布割合を算出することができればよく、予め全画素の輝度成分の分布を求め、その後に輝度成分が取りうる数値範囲を複数の値域に分割して分布割合を算出してもよいし、先に輝度成分が取りうる数値範囲を複数の値域に分割して値域ごとの分布を求めてから全画素に対する割合を求めてもよい。類似度判定手段においては、特定種類の画像における分布割合と取得した画像における分布割合との類似度を判定することができればよく、種々の構成を採用可能である。
【0011】
特定種類の画像における分布割合は、当該特定種類の画像において特徴的な輝度成分の分布を考慮して決定してもよいし、特定種類に分類される多くの画像について予め分布割合を計算し、計算された分布割合の平均を取るなどして統計的に決定してもよい。類似度の判定においては、輝度成分の分布割合の類似度を判定することができればよく、後述の種々の手法を採用することができる。画像種類判定手段においては、当該類似度判定手段における判定に基づいて画像データが特定種類であることを判定する。この結果、特定種類の画像である場合に必要となる画像処理を自動で行ったり、画像毎に適正な画像処理を行うこと等が可能になる。
【0012】
本発明においては、分布割合の類似度を判定しているので、比較対象の一方として採用する画像の種類を適宜変更し、種々の画像の種類を判定することができる。その好適な構成例として請求項2にかかる発明では、特定種類の画像における輝度のヒストグラムは、所定輝度以上であって最高輝度を含む値域でスパイク状のピークを有し、所定輝度以下の値域に大きなピークを有しており、これらの輝度の間の中輝度の分布数が所定値以下となっており、逆光画像の分布となっている構成としてある。
【0013】
すなわち、逆光画像においては、主オブジェクトの後部から強い光源の光が照射されていることによって、主オブジェクトに低輝度成分が多く、主オブジェクトの外側に高輝度成分が多く、通常は高輝度成分の値が非常に大きい。また、主オブジェクトの後部から強い光が照射されることによって画像内の多くの画素が低明度あるいは高明度の画素になっており、中明度の画素が少なくなっている。従って、逆光画像においては、輝度のヒストグラムにおいて、所定輝度以上であって最高輝度を含む値域でスパイク状のピークを有し、所定輝度以下の値域に大きなピークを有しており、これらの輝度の間の中輝度の分布数が所定値以下となっている場合が多い。
【0014】
そこで、このようなヒストグラムとなっている画像を上記特定種類の画像とすれば、その分布割合は逆光画像に特徴的な分布割合となり、上記類似度判定手段において、逆光画像であるか否かの判定を行うことが可能になる。むろん、ここで、上記スパイク状のピークの形状や大きなピークの形状、これらのピークのしきい値となる所定輝度あるいは中輝度の分布数のしきい値として理想的な値が一義的に決定されなくてもよく、上述のように多くの逆光画像を分析してその平均的な値をしきい値とすることにより特定種類の画像のヒストグラムを決定する構成等を採用可能である。
【0015】
さらに、請求項3にかかる発明では、上記分布割合算出手段は、上記算出された輝度成分のヒストグラムを算出するとともに当該輝度成分が取りうる数値範囲を複数の値域に分割して各値域の分布割合を算出する構成としてある。すなわち、分布割合算出手段においては各値域毎の分布割合を算出することができればよく、その算出に当たり予め画像の輝度成分のヒストグラムを算出する。そして、輝度成分が取りうる数値範囲を複数の値域に分割すれば、それぞれの値域に含まれる画素数を容易に算出することができ、この結果、各値域内の画素数が全画素数に占める分布割合を算出することができる。
【0016】
ここで、分布割合算出手段においては、輝度成分の分布傾向の類似性を比較できるように輝度成分が取りうる数値範囲を複数の値域に分割することができればよいが、その好適な構成例として請求項4にかかる発明では、上記分布割合算出手段は、特定種類の画像としての逆光画像における略9割の画素が最低輝度値域およびその隣の値域内に存在し、略1割の画素が最高輝度値域内に存在するように値域の分割を行う構成としてある。
【0017】
すなわち、上述のように逆光画像においては、高輝度成分、低輝度成分および中輝度成分のそれぞれに特徴が現れるので、これらの特徴が反映されるように輝度成分が取りうる数値範囲を複数の値域に分割すると好適である。上述のように、逆光画像の輝度ヒストグラムにおいては高輝度成分のピークがスパイク状となっており、低輝度成分の方がなだらかである。従って、低輝度成分のピークは高輝度成分のピークより幅が広く、広い値域に渡って存在する。そこで、低輝度側の分布を特徴づける値域が2つの値域に含まれ、高輝度側の分布を特徴づける値域が1つの値域に含まれるように、低輝度側の2値域に略9割の画素が存在するようにするとともに、最高輝度側の1値域に略1割の画素が存在するようにしている。
【0018】
この結果、低輝度側の2値域と高輝度側の1値域およびそれらの間の中輝度の値域に逆光画像の特徴が現れるように分布割合を規定することができ、高精度に逆光画像であるか否かの判定を行うことが可能になる。本発明においては画像の類似性を判定しているので、値域の分割について厳密なしきい値が与えられるわけではないが、少なくとも上記指針で値域を分割することによって確実に判定精度を向上することができる。むろん、実際の値域分割においては輝度成分の全値域を等分割しつつ上記指針をも満たすように分割を行うなど、種々の分割手法が採用可能である。
【0019】
さらに、請求項5にかかる発明では、特定種類の画像における上記最低輝度値域の分布割合は、その隣の値域の分布割合より大きい構成としてある。すなわち、逆光画像においては低輝度の分布割合が大きいが、低輝度側の2値域を相互に比較すると、より低輝度側に多くの画素が存在する傾向にある。そこで、特定種類の画像における分布割合を決定する際に、最低輝度値域の分布割合をその隣の値域の分布割合より大きくすることによって、より正確に逆光画像を判定することが可能になる。
【0020】
さらに、請求項6にかかる発明では、上記分布割合算出手段は輝度成分が取りうる数値範囲を5個の値域に略等分割し、上記特定種類の画像における上記分布割合の比はこの分割された値域の低輝度側から順に5:4:0:0:1である構成としてある。すなわち、輝度成分の全値域を5分割すると、逆光画像の分布割合の比が低輝度側から順に5:4:0:0:1となるように輝度成分の値域を分割することができ、上述のように低輝度側の2値域に9割の画素が存在し、最高輝度側の1値域に1割の画素が存在するように値域を分割することができる。また、特定種類の画像の分布割合比において最低輝度側の値域の比を”5”とし、その隣の値域の比を”4”とすることによって低輝度側の方が画素数が多いという逆光画像の傾向に沿うことができる。
【0021】
さらに、請求項7にかかる発明では、上記分布割合算出手段は輝度成分が取りうる数値範囲を5個の値域に略等分割し、上記特定種類の画像における上記分布割合の比をこの分割された値域の低輝度側から順にA:B:C:D:Eとしたときに4.7≦A≦5.8,3.3≦B≦4.0,0.0≦C≦0.3,0.0≦D≦0.2,0.6≦E≦1.0(但しA+B+C+D+E=10)である構成としてある。
【0022】
すなわち、逆光画像の分布割合の比は上述のように低輝度側から順に5:4:0:0:1という比で表現することができるが、逆光画像であるか否かの判定に当たりこの比の値に限定されることはなく、A〜Eの各値にある程度の範囲を許容することができ、出願人の実験によれば、A〜Eの各値が上述の範囲であるときに高精度で逆光画像であるか否かの判定をすることができた。例えば、A〜Eの各値を順に”4.6:4.4:0:0:1”にしたときには、画像種類の判定対象(取得画像データの画像)が明らかに逆光画像である、あるいは逆光画像とみなすべきであるにもかかわらず、上記類似度が小さくなって逆光画像であると判定されなくなった。
【0023】
上記類似度判定手段にて分布割合の類似度を判定する手法は種々の構成が採用可能であり、その一例として請求項8にかかる発明では、上記類似度判定手段は、上記取得した画像における分布割合を成分としたベクトルと上記特定種類の画像における分布割合を成分としたベクトルとの内積を両ベクトルの大きさの積で除して得られる値の大きさで類似度を判定する構成としてある。
【0024】
すなわち、ベクトルの内積を両ベクトルの大きさの積で除して得られる値は、これらのベクトル間の形成する角度におけるcos成分である。両ベクトルが同一ベクトルであれば当該cos成分は”1”となり、両ベクトルが同一ベクトルから離れていく程当該cos成分は”1”から離れた値となる。従って、当該cos成分が”1”にどれ程近いかを判定することによって両ベクトルの類似度を判定することができる。
【0025】
ここでは、各値域の分布割合を成分としたベクトルを考えていることから、上記cos成分によって分布割合の類似度を判定することができ、この結果、画像の類似度を判定することが可能になる。むろん、ここで、値域の数が2あるいは3以上の数になったとしても上記ベクトルを多次元ベクトルと考え、上記得られる値を多次元ベクトル間のcos成分と考えることができ、このcos成分に基づいて類似度を判定することができる。
【0026】
さらに、請求項9にかかる発明では、上記類似度判定手段は、得られた値が所定のしきい値より大きい場合に分布割合が類似していると判定する構成としてある。すなわち、上記得られた値(取得した画像における分布割合を成分としたベクトルと上記特定種類の画像における分布割合を成分としたベクトルとの内積を両ベクトルの大きさの積で除して得られる値)が”1”であれば比較される両者は同一であり、”1”ではないが”1”に近ければ類似であると言えるので、この得られた値が所定のしきい値より大きいか否かを判定すれば類似しているか否かを判定することができる。しきい値の具体的な値としては、要求される判定精度等によって適宜変更することができる。
【0027】
さらに、上記画像種類判定手段は、上記取得した画像データにおける画像を周縁部の所定領域とその内側に位置する所定領域とに分割し、各領域に属する画素の輝度成分の平均値を算出するとともに、当該平均値が最大となる領域が上記内側に位置する所定領域である場合には当該画像について特定種類であるとの判定を行わない構成としてある。すなわち、暗い背景にて主オブジェクトの前方から光を当てた場合等における順光画像においては、上述の逆光画像のように所定輝度以上であって最高輝度を含む値域でスパイク状のピークを有し、所定輝度以下の値域に大きなピークを有し、これらの輝度の間の中輝度の分布数が所定値以下となるように輝度のヒストグラムが分布する場合がある。
【0028】
この場合には逆光画像と非逆光画像とを区別できなくなる場合があるので、順光画像について逆光画像であるとの判定がなされないようにするとよい。そこで、順光画像にて上述のような輝度のヒストグラムとなっている画像を判別するため、画像を周縁部の所定領域とその内側に位置する所定領域とに分割し、領域毎の輝度平均を算出し、輝度平均の最大値を有する領域が内側に位置する場合に上記特定種類の画像であると判定しないようにする。すなわち、画像中央が明るく画像周囲が暗いは逆光画像であると判定しない。従って、逆光画像と輝度分布が類似した順光画像を除外することが可能になり、より高精度に判定を行うことができる。
【0029】
ここで、領域の分割手法は様々な手法を採用することができ、周縁部とその内側との少なくとも2つの領域に分割する必要があるものの、むろん、2つの領域より多くの領域、例えば、周縁部を4分割、その内側を9分割するような構成等を採用可能である。上記2つの領域に分割する場合は輝度平均の最大値と言っても2つの領域について輝度平均の大小を比較することとなる。
【0030】
順光画像を除外するための具体的な構成例として請求項10にかかる発明では、上記画像種類判定手段は、上記平均値が最大となる領域が上記内側に位置する所定領域である画像について上記類似度判定手段における上記ベクトルの内積を両ベクトルの大きさの積で除して得られる値を負の値にする構成としてある。すなわち、上記cos成分として得られた値は”1”に近い程類似していると判定されることから、上記平均値が最大となる領域が上記内側に位置する所定領域である画像について当該cos成分を負の値にすることにより、この画像が特定種類の画像であると判定されることはなくなる。cos成分について負の値にすることによって、類似度の判定アルゴリズムとしては順光画像を除外するために特定のしきい値等を使用することなく、終始特定のしきい値を使用するのみでよい。
【0031】
さらに、より確実に特定種類の画像であるか否かを判定するための構成例として上記分布割合算出手段は、上記取得した画像データの各画素について輝度成分が所定値より大きな画素についてその画素の輝度成分より大きな輝度成分値になるように補正し、輝度成分が所定値より小さな画素についてその画素の輝度成分より小さな輝度成分値になるように補正して上記分布割合を算出する構成としてある。
【0032】
すなわち、本発明では輝度分布の類似度に基づいて特定種類であるか否かを判定しているので、輝度成分が全体的に高くあるいは低くなっているが、それでもなお逆光画像であると言う場合に、上記しきい値を小さくすることによって特定種類の画像であると判定しやすくすることもできるが、しきい値を小さくすると特定種類でない画像についても特定種類であると判定してしまう確率が高くなる。そこで、しきい値を小さくせずに輝度成分に偏りのある特定種類の画像を特定種類であると判定する確率を高くするために、分布割合の算出前に輝度成分を補正する。
【0033】
この補正においては輝度成分が所定値より大きな画素についてその画素の輝度成分より大きな輝度成分値になるように補正し、輝度成分が所定値より小さな画素についてその画素の輝度成分より小さな輝度成分値になるように補正するので、中輝度画素の分布が減り、低輝度画素および高輝度画素の分布が増加する。従って、輝度成分に偏りがある逆光画像は、類似度が比較される逆光画像のヒストグラム分布に近づくように補正され、補正後の輝度についての分布割合が算出される。この補正により輝度成分に偏りがある逆光画像であっても逆光画像であると判定され、より確実に逆光画像を判定することができる。
【0034】
このように画像の輝度成分に基づいて画像の種類を判定する手法は必ずしも実体のある装置に限られるものではなく、請求項11に記載した発明のように方法の発明としても有効である。また、上述の画像処理装置は単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としては、各種の態様を含むものである。また、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。
【0035】
発明の思想の具現化例として画像処理装置のソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、利用される。その一例として、請求項12にかかる発明は、コンピュータによって画像処理を行うプログラムを記録した媒体として発明を特定している。むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
【0036】
また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。上記媒体とは異なるが、供給方法として通信回線を利用して行なう場合であれば通信回線が伝送媒体となって本発明が利用されることになる。むろん、請求項13に記載した発明のようにプログラムの発明として特定することもできる。さらに、これらの画像処理方法,画像処理プログラムを記録した媒体,画像処理プログラムにおいて上記請求項2〜請求項11に対応した構成にすることも可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1,請求項11〜請求項13にかかる発明によれば、輝度の比較により容易に画像の種類を判定することが可能な画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムを記録した媒体および画像処理プログラムを提供することができる。
また、請求項2にかかる発明によれば、容易に逆光画像であるか否かを判定することができる。
さらに、請求項3にかかる発明によれば、分割された値域内の画素数が全画素数に占める分布割合を容易に算出することができる。
さらに、請求項4にかかる発明によれば、逆光画像の特徴が反映されるように輝度成分が取りうる数値範囲を複数の値域に分割することができる。
【0038】
さらに、請求項5にかかる発明によれば、正確に逆光画像を判定することが可能になる。
さらに、請求項6にかかる発明によれば、逆光画像の性質を反映した値域の分割を行うことができ、正確に逆光画像を判定することが可能になる。
さらに、請求項7にかかる発明によれば、高精度に逆光画像を判定可能な分布割合の比の範囲を提供することができる。
さらに、請求項8にかかる発明によれば、ベクトルの類似度判定により容易に分布割合の類似度を判定することができ、画像の類似度を判定することができる。
【0039】
さらに、請求項9にかかる発明によれば、しきい値判別により容易に類似しているか否かを判定することができる。
さらに、高精度に逆光画像を判定することができる。
さらに、請求項10にかかる発明によれば、順光画像を容易に除外することができる。
さらに、過露光,露光不足の画像についても逆光画像であるか否かを容易に判定することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)本発明の構成:
(2)逆光画像判定部の構成:
(3)印刷処理:
(3−1)類似度判定処理:
(4)他の実施形態:
【0041】
(1)本発明の構成:
図1は本発明にかかる画像処理装置を含むコンピュータの概略ハードウェア構成を示しており、図2は同コンピュータのOSに組み込まれたプリンタドライバの概略構成を示している。コンピュータ10は演算処理の中枢をなすCPU11を備えており、このCPU11はシステムバス12を介してBIOSなどの記載されたROM13やRAM14にアクセス可能となっている。
【0042】
また、システムバス12には外部記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)15とフレキシブルディスクドライブ16とCD−ROMドライブ17とが接続されており、HDD15に記憶されたOS20やアプリケーションプログラム(APL)25等がRAM14に転送され、CPU11はROM13とRAM14に適宜アクセスしてソフトウェアを実行する。すなわち、RAM14を一時的なワークエリアとして種々のプログラムを実行する。
【0043】
コンピュータ10にはシリアル通信用I/O19aを介してキーボード31やマウス32等の操作用入力機器が接続されており、図示しないビデオボードを介して表示用のディスプレイ18も接続されている。さらに、プリンタ40とはパラレル通信用I/O19bを介して接続が可能である。尚、本コンピュータ10の構成は簡略化して説明しているが、パーソナルコンピュータとして一般的な構成を有するものを採用することができる。むろん、本発明が適用されるコンピュータはパーソナルコンピュータに限定されるものではない。この実施形態はいわゆるデスクトップ型コンピュータであるが、ノート型であるとか、モバイル対応のものであっても良い。また、コンピュータ10とプリンタ40の接続インタフェースも上述のものに限る必要はなくシリアルインタフェースやSCSI,USB接続など種々の接続態様を採用可能であるし、今後開発されるいかなる接続態様であっても同様である。
【0044】
この例では各プログラムの類はHDD15に記憶されているが、記録媒体はこれに限定されるものではない。例えば、フレキシブルディスク16aであるとか、CD−ROM17aであってもよい。これらの記録媒体に記録されたプログラムはフレキシブルディスクドライブ16やCD−ROMドライブ17を介してコンピュータ10にて読み込まれ、HDD15にインストールされる。そして、HDD15を介してRAM14上に読み込まれてコンピュータを制御することになる。また、記録媒体はこれに限らず、光磁気ディスクなどであってもよい。また、半導体デバイスとしてフラッシュカードなどの不揮発性メモリなどを利用することも可能であるし、モデムや通信回線を介して外部のファイルサーバにアクセスしてダウンロードする場合には通信回線が伝送媒体となって本発明が利用される。
【0045】
一方、図2に示すように本実施形態にかかるコンピュータ10では、プリンタドライバ(PRTDRV)21と入力機器ドライバ(DRV)22とディスプレイドライバ(DRV)23とがOS20に組み込まれている。ディスプレイDRV23はディスプレイ18における画像データ等の表示を制御するドライバであり、入力機器DRV22はシリアル通信用I/O19aを介して入力される上記キーボード31やマウス32からのコード信号を受信して所定の入力操作を受け付けるドライバである。
【0046】
APL25は、カラー画像のレタッチ等を実行可能なアプリケーションプログラムであり、利用者は当該APL25の実行下において上記操作用入力機器を操作して当該カラー画像をプリンタ40にて印刷させることができる。すなわち、APL25は利用者の指示によりHDD15に記録されたJPGファイル15aをRAM14に読み出して、ディスプレイDRV23を介して当該JPGファイル15aに基づく画像をディスプレイ18上に表示させる。利用者が上記入力機器を操作するとその操作内容が入力機器DRV22を介して取得されて内容が解釈されるようになっており、APL25はその操作内容に応じて印刷指示やレタッチなど種々の処理を行う。
【0047】
上記JPGファイル15aはYCbCrの色要素を階調表現したドットマトリクス状のデータであり、JPEG規格に準拠したデータであるが、むろんsRGB規格に準拠したRGB色成分を階調表現したドットマトリクス状のデータ等を使用することもできる。JPGファイルの場合は各画素のデータから輝度成分を直接的に取得することができるし、RGB色成分からなるデータの場合は各色成分から輝度成分を計算(例えば、Y=0.30R+0.59G+0.11B)して取得することができる。JPGファイル15aはディジタルカメラによる撮像画像データ等であり、ディジタルカメラや他の記録媒体から所定のインタフェースを介してHDD15に転送することもできるし、CD−ROM17a等の記録媒体に記録されたデータをCD−ROMドライブ17から読み出して取得することもできる。
【0048】
APL25にて印刷指示がなされると上記PRTDRV21が駆動され、PRTDRV21はディスプレイDRV23にデータを送出して、印刷ページなど印刷に必要な情報を入力させるための図示しないUIを表示する。上記キーボード31やマウス32等を操作して利用者が当該UIにて印刷に必要な情報を入力すると、上記PRTDRV21の各モジュールが起動され、各モジュールによって上記JPGファイル15aの各画素データが処理され、印刷データが生成される。生成された印刷データはパラレル通信用I/O19bを介してプリンタ40に出力され、プリンタ40は当該印刷データに基づいて印刷を実行する。
【0049】
より具体的には、PRTDRV21は印刷を実行するために画像データ取得モジュール21aと画像処理モジュール50と印刷データ生成モジュール21bとを備えている。画像データ取得モジュール21aは印刷実行対象のJPGファイル15aからその画素データを取得し、画像処理モジュール50に受け渡す。画像処理モジュール50は当該画素データに対し種々の画像処理を行うモジュールであり、画素データの特徴量を取得してその特徴量の画像に対して好適な種類の画像処理を実行する。
【0050】
この画像処理の一つが本発明にかかる逆光画像の判定とその結果に基づく明度補正である。図2においては、画像処理モジュール50で実行可能な多数の画像処理について逆光画像の判定にかかる部分を抜き出して示しており、該当部分として逆光画像判定部51と明度補正部52とを備えている。画像処理モジュール50によって画像処理がなされると、処理後の画素データは印刷データ生成モジュール21bに受け渡される。印刷データ生成モジュール21bは、当該画素データをプリンタ40にて印刷を実行可能なデータに成形するモジュールであり、HDD15に保存されたLUT15cを参照して各画素データをCMYKデータ等のデータに変換する色変換処理や、各画素の階調値を変換してインク滴の記録密度で表現するためのハーフトーン処理や、画素データを使用される順に並べるラスタライズ処理等を行う。
【0051】
上記逆光画像判定部51は画像を構成する各画素のデータから特徴量として輝度成分を抽出し当該抽出した輝度成分と逆光画像の輝度成分との分布割合の類似度を判定することにより、上記JPGファイル15aの画像が逆光画像であるか否かを判定する。明度補正部52は、当該JPGファイル15aの画像が逆光画像である場合に逆光画像用の明度補正を行い、逆光画像でない場合に通常の明度補正を行う。本実施形態においては、PRTDRV21が画像処理モジュール50を備え、その一部として逆光画像判定部51を備えることによって、コンピュータ10を本発明にかかる画像処理装置として機能させており、以下当該逆光画像判定部51について詳細に説明する。
【0052】
(2)逆光画像判定部の構成:
図3は逆光画像判定部51の構成を示すブロック図であり、図4は逆光画像判定部51が逆光画像について実行する処理を説明する説明図であり、図5は逆光画像判定部51が逆光画像ではない一般画像について実行する処理を説明する説明図である。図4において、同図左側には逆光画像150aを示している。逆光画像150aの主被写体は人物であり、当該人物の顔部分と画像周縁の斜線は低輝度画素であることを示しており、画像中央付近で斜線を付していない部分は高輝度画素であることを示している。
【0053】
すなわち、この画像においては主被写体たる人物の後方から手前に向けて光が照射されることにより光が遮られない部分では非常に高輝度となり、当該照射光を遮る主被写体と画像周縁とにおいては低輝度となり、画像内で極端に輝度差があるとともに主被写体輝度が低い、逆光画像になっている。一方、図5において、同図左側には逆光画像ではない一般画像150bを示している。一般画像150bは屋外で人物を撮影して得られた画像であり、主な光源は被写体の手前に存在し、順光状体で被写体に光を照射している。
【0054】
ここで、逆光画像判定部51は、逆光画像であるか否かにかかわらず取得した画素データに対して類似度を算出する処理を行い、算出された類似度に基づいて逆光画像であるか否かを判定する。このために逆光画像判定部51は、図3に示すように輝度成分取得モジュール51aと分布割合算出モジュール51bと類似度判定モジュール51cと画像種類判定モジュール51dとを備えている。輝度成分取得モジュール51aは、上記画像データ取得モジュール21aが取得するJPGファイル15aの画素データから、輝度成分Yを取得する。本実施形態では、上述のように画素データに変更等を施す必要がなく直接的に輝度成分Yを取得することができる。
【0055】
分布割合算出モジュール51bはヒストグラム生成部51b1を備えており、上記輝度成分取得モジュール51aが取得した各画素の輝度成分Yからそのヒストグラムを生成する。ここでは上記輝度成分取得モジュール51aが取得した全画素についてヒストグラムを生成しても良いし、画素を間引くことにより全画素数より少ない画素についてヒストグラムを生成しても良い。間引きを行うときには、統計精度を考慮して全画素の性質を反映するような画素数にするのが好ましい。
【0056】
図4および図5に示す処理例では、各画素の輝度成分Yの値を横軸にして、その分布数を縦軸にしたヒストグラムを示している。さらに、この分布割合算出モジュール51bは、このヒストグラムにおいて輝度成分Yの値域を均等に5分割し、それぞれの値域ごとの分布割合を算出する。図4に示す逆光画像150aの分布割合は、a1,b1,c1,d1,e1であり、図5に示す一般画像150bの分布割合は、a2,b2,c2,d2,e2である。
【0057】
ここで、分布割合a1〜e1,a2〜e2は、各値域内に存在する画素数を全体の画素数で除して得られる数である。また、本実施形態においては、輝度成分の階調値域は全体で0〜255であり、上記分割された値域の幅は略51階調分である。図4に示す逆光画像150aでは、上述のように主被写体および画像周縁の画素が低輝度になっておりその他の画素は非常に高輝度になっているので、画像内のほとんどの画素の輝度が低輝度側か高輝度側に偏在している。また、逆光画像においては通常高輝度部分の輝度が非常に高いので、高輝度側のヒストグラムがスパイク状のピークになっているとともにこのスパイク状ピークは最高輝度側の1値域内に存在している。
【0058】
逆光画像における低輝度部分では、当該低輝度部分の画像中の位置に応じて輝度が変化し、ヒストグラムとしては上記高輝度部分より幅の広いピークとなる。図4においては、低輝度側の2値域に低輝度部分の主な画素が存在している。一方、図5に示す一般画像150bにおける輝度成分のヒストグラムは、上記図4に示す逆光画像に特徴的なヒストグラム分布とはなっていない。すなわち、一般画像150bの輝度成分は全域に渡って相当程度数分布しており、分布に偏りが存在するとしても上記図4に示す逆光画像150aのような分布にはなっていない。
【0059】
少なくとも、一般画像においては、低輝度側の2値域内に幅の広いピークを有し、最高輝度の1値域内にスパイク状のピークを有し、中輝度の2値域内にほとんど分布しないようなヒストグラムにはなっておらず、このような特徴でヒストグラムを捉えたときに逆光画像と他の一般画像とでは顕著な差がある。本発明では、このような輝度成分分布の顕著な差に鑑み、逆光画像の判定対象である画像の輝度ヒストグラムが逆光画像における理想的な輝度ヒストグラム分布と類似しているか否かによって当該画像が逆光画像であるか否かを判断している。このために、類似度判定モジュール51cは、分布割合算出モジュール51bが算出した分布割合を取得し、上記HDD15に予め保存されている分布割合データ15bを取得し、両者の類似度を判定する。
【0060】
すなわち、分布割合データ15bは理想的な逆光画像のヒストグラムを上記分布割合算出モジュール51bにおける値域分割と同様にして値域分割し、各値域内に存在する画素数を全体の画素数で除した場合の分布割合であり、判定対象の画像の分布割合と当該分布割合データ15bとを比較することにより、判定対象の画像が逆光画像に類似しているか否かを判定することができる。本実施形態における分布割合データ15bでは、輝度値が小さい方の値域から順に”5:4:0:0:1”となっている。本実施形態においては、理想的な逆光画像の分布割合を算出するために予め多くの逆光画像についての分布割合を算出し、これらの分布割合の平均を算出することによって各値域の理想的な分布割合としている。
【0061】
図6は、理想分布を算出する様子を説明する説明図である。同図に示す例においては、逆光画像1〜nについての分布割合を算出している。すなわち、サンプルとしてn個の逆光画像を用意し、当該逆光画像1〜nのそれぞれについて輝度成分のヒストグラムを算出する。当該ヒストグラムのそれぞれにおいては、輝度成分が取りうる数値範囲を均等に5分割し、各値域毎の分布数を算出する。そして、これら各値域毎の分布数を各画像の全体画素数で除すると、それぞれの画像について分布割合Ai,Bi,Ci,Di,Ei(iは1〜n)が算出される。
【0062】
これらの分布割合Ai,Bi,Ci,Di,Eiについて各値域毎に平均を算出すると、逆光画像1〜nの性質を反映した各値域毎の分布割合を算出することができ、本実施形態においてはこの分布割合を理想的な分布割合としている。尚、逆光画像の数を増やすことにより、分布割合データ15bの統計精度を向上させることができるし、ヒストグラムを分析する逆光画像を適宜選択することによって、どのような画像を逆光画像とみなすのか、作成者の意図を反映した判別を実施させるようにすることができる。
【0063】
すなわち、反逆光等を逆光画像とみなすか否かは微妙なものであり、作成者の感覚に依存しているところ、作成者が逆光画像とみなしたい画像を多数用意して分布割合データ15bを作成することによって当該作成者の意図を反映することができる。この意味で、上記分布割合の比は”5:4:0:0:1”に限定されるわけではなく、ある程度の範囲内の値を採用すれば高精度に逆光画像であるか否かを判定することができる。出願人の実験によれば、分布割合の比を低輝度側から順にA:B:C:D:Eとしたときに4.7≦A≦5.8,3.3≦B≦4.0,0.0≦C≦0.3,0.0≦D≦0.2,0.6≦E≦1.0(但しA+B+C+D+E=10)の範囲内とすれば、高精度に逆光画像であるか否かを判定することができる。
【0064】
類似度判定モジュール51cでは、上記JPGファイル15aについての輝度成分Yの分布割合と、逆光画像の理想分布についての分布割合との類似度を判定するに当たり、分布割合の値を成分とした5次元ベクトルを考え、これらの5次元ベクトルにおけるcos成分を以下の式(1)に基づいて算出している。
【数1】
【0065】
ここで、ベクトルg0は上記分布割合データ15bの分布割合を成分としたベクトルであって各成分値はそれぞれ(5,4,0,0,1)であり、ベクトルgnは上記分布割合算出モジュール51bが算出した分布割合を成分としたベクトルである。式(1)の右辺は2つのベクトルの内積を当該2つのベクトルの大きさの積で除したものであり、2つのベクトルのcos成分を算出する式である。5次元空間におけるcos成分や両ベクトルが形成する角度θを空間的イメージとして認識することは容易でないが、ここでは、2次元あるいは3次元ベクトルと同様の類推から式(1)から算出される値をcos成分としている。
【0066】
2つのベクトルにおけるcos成分は最大値が”1”,最小値が”−1”であるとともに、両ベクトルが形成する角度が一致しているときに最大値”1”になり、当該角度が大きくなる程cos成分が”1”から離れる。従って、式(1)の算出結果が”1”に近いか否かを判別することによって両ベクトルが類似しているか否かを判別することができる。この意味で、式(1)の値は両ベクトルの類似度を示していると言える。
【0067】
図7かかる類似度の算出例を示している。同図7において、ベクトルg1は上記図4に示す逆光画像150aの分布割合a1〜e1を成分としたベクトルであり、ベクトルg2は上記図5に示す一般画像150bの分布割合a2〜e2を成分としたベクトルである。それぞれのベクトルを上記式(1)におけるベクトルgnに代入して計算すると、逆光画像150aにおける類似度は例えば”0.91”となり、一般画像150bにおける類似度は例えば”0.62”となる。
【0068】
画像種類判定モジュール51dは、上記類似度判定モジュール51cが判定した類似度を取得し、当該類似度が所定のしきい値を超えている場合に上記JPGファイル15aの画像が逆光画像であると判定する。尚、本実施形態において逆光画像であると判別するためのしきい値は”0.85”である。従って、上記図4,図5,図7に示す例において逆光画像150aは逆光画像であると判定され、一般画像150bは逆光画像であると判定されない。むろん、このしきい値は逆光画像であるか中の判別精度等に応じて適宜変更することができる。本実施形態では、さらに逆光画像の判定精度を向上させるため、非逆光画像処理部51d1の処理によって逆光画像の分布割合と類似する一般画像について逆光画像であると判定しないように構成してある。
【0069】
図8は、非逆光画像処理部51d1における処理を説明するための説明図である。同図において、非逆光画像150cの主被写体は人物であり、当該人物周りの斜線は低輝度画素であることを示しており、人物の顔に該当する部分の白抜きは高輝度画素であることを示している。すなわち、この画像においては主被写体たる人物の顔に充分な光が照射されており、当該主被写体の顔部分の画素は高輝度である。また、人物の顔の周辺画素においては低輝度となっている。従って、この画像においては、場所によって大きな輝度差があるものの、主被写体の輝度が大きく逆光画像ではない。このような状況は、暗い背景でフラッシュを使用して撮影を行った場合によく起こる状況である。
【0070】
同図には非逆光画像150cの輝度ヒストグラムも示しており、同輝度ヒストグラムから非逆光画像150cの多くの画素が低輝度側および高輝度側に分布していることが分かる。このようなヒストグラムを有する画像について分布割合a3,b3,c3,d3,e3を算出し、上記類似度判定モジュール51cによって類似度を判定すると、当該類似度を示す上記cos成分が”0.85”より大きくなる場合がある。
【0071】
この場合に当該画像を逆光画像であると判定してしまうと、上記明度補正部52にて適切な明度補正を実施できない。そこで、画像種類判定モジュール51dの非逆光画像処理部51d1においては、この類の画像について逆光画像であると判定しないようにする。具体的には、非逆光画像150cの画像を周縁部の4個の領域S1〜S4に分割し、さらにその内側を9個の領域S5〜S13に分割し、上記輝度成分取得モジュール51aにて取得した各画素の輝度成分について、各領域毎の輝度平均YnAVEを算出する。ここで、nは各領域の番号に対応した自然数である。
【0072】
また、上記画像の分割においては、領域S5〜S7の上側長辺と画像の上側長辺と距離がh1(=画像短辺の長さ/5)となり、領域S7,S10,S13の左側短辺と画像の左側短辺との距離がw1(=画像長辺の長さ/5)となるようにしてある。さらに、領域S1,S4の境界が画像短辺の中央に位置するように(h2=画像短辺の長さ/2)してあり、領域S3,S4の境界が画像長辺の中央に位置するように(w2=画像長辺の長さ/2)してあり、領域S1〜S4を合同な形状とし、領域S5〜S13を合同な形状としてある。
【0073】
以上のように画像を分割して各領域の輝度平均YnAVEを算出した後には、これらの輝度平均YnAVEの中から最大値Ymaxを抽出し、当該最大値Ymaxとなる領域がS5〜S13のいずれかに該当するか否かを判別する。すなわち、最大値Ymaxとなる領域が画像の内側の領域になるか否かを判別する。そして、最大値Ymaxとなる領域がS5〜S13のいずれかに該当する場合に上記類似度判定モジュール51cで判定した類似度に対して”−1”を乗じる。
【0074】
上記類似度判定モジュール51cにて計算する分布割合は常に正の数であるから、上記式(1)にて計算を実行する際に使用されるベクトルの各成分も正の数である。従って、類似度判定モジュール51cで算出される類似度は常に正の数であり、非逆光画像処理部51d1によって”−1”を乗じられた結果は常に負の数となる。この結果、画像種類判定モジュールで上記しきい値による判別をした場合に、当該画像について逆光画像であると判定することがなくなる。以上のような処理を行うことによって、画像中央寄りのいずれかの位置に高輝度領域が存在する場合には、その画像を逆光画像であると判定しないようにすることができる。
【0075】
上記図7においては、図8に示す非逆光画像150cについての処理例も合わせて示してある。すなわち、上記類似度判定モジュール51cが非逆光画像150cについて式(1)に示す処理を実行する際には、上記図8に示す分布割合a3〜e3を成分としたベクトルg3を上記式(1)におけるベクトルgnに代入して計算し、類似度が”0.88”であると算出する。しかし、非逆光画像150cについては非逆光画像処理部51d1にて処理がなされることによって類似度が”−0.88”となる。従って、画像種類判定モジュール51dがしきい値による判定を行うときには当該しきい値”0.85”より小さいと判定し、逆光画像であると判定しない。
【0076】
本実施形態における非逆光画像処理部51d1においては、画像の中央付近に通常は主被写体が存在し当該主被写体の輝度が高い場合にはその画像が逆光画像であるとの予想に基づいて、その画像については逆光画像であるとの判別をしないようにしており、この非逆光用の処理を実行することにより画像種類判定モジュール51dにおける逆光画像の判定精度を向上させることができる。むろん、非逆光画像処理部51d1における非逆光画像の判別アルゴリズムは本実施形態におけるものに限定されず、他のアルゴリズムを採用したり併用したりすることが可能である。
【0077】
例えば、上述のように画像を周縁の4領域とその内側の9領域に分割する構成が必須ではなく、上記領域S1〜S4を一つの領域とし領域S5〜S13を一つの領域として、画像全体を周縁と中央の2つの領域に分割する構成等を採用することも可能である。この場合には、各領域の輝度平均を算出するとともに、両輝度平均を比較し、中央の領域の輝度平均が大きい場合に上記類似度判定モジュール51cで判定した類似度に対して”−1”を乗じればよい。
【0078】
また、画像種類判定モジュール51dにおいてcos成分に”−1”を乗じる構成の他、輝度成分取得モジュール51aにて輝度成分を取得した時点で非逆光画像であるか否かの判別を行って、非逆光であると判別されたときには分布割合算出モジュール51b,類似度判定モジュール51c,画像種類判定モジュール51dにおける処理を行わないようにする構成等も可能である。
【0079】
(3)印刷処理:
次に、上記APL25にてJPGファイル15aの画像を印刷する際に、PRTDRV21が実行する一連の処理をフローチャートに沿って説明する。図9は、PRTDRV21が実行する処理を示すフローチャートである。APL25にてJPGファイル15aの画像印刷が指示され、上記図示しないUIによるパラメータ入力がなされると、PRTDRV21の画像データ取得モジュール21aはステップS100でJPGファイル15aからその画素データを取得する。
【0080】
画像データ取得モジュール21aが画素データを取得すると、ステップS105にて画像処理モジュール50の逆光画像判定部51がステップS105の類似度判定処理を実行し、上記式(1)に基づく類似度を判定する。類似度が判定されると、さらに逆光画像判定部51はステップS110で当該類似度が”0.85”より大きいか否かを判別する。ステップS110による判別の後には明度補正部52が起動され、同ステップS110で類似度が”0.85”より大きいと判別されたときにはJPGファイル15aの画像が逆光画像であると判定し、ステップS115にて逆光画像用の明度補正を実行する。
【0081】
当該逆光画像用の明度補正においては、画像内の低輝度部分の輝度を変更し、明るくする処理を行うことにより逆光画像をあたかも順光画像のように補正する。この明度補正におけるアルゴリズムは公知の種々のアルゴリズムを採用することが可能であり、例えば、γ補正等を採用可能である。このとき、理想とする順光画像の輝度平均値とJPGファイル15aの画像の輝度平均値とを使用してパラメータγを算出することによって当該順光画像の輝度分布に近づけるように明度補正をすることができる。ステップS110で類似度が”0.85”より大きいと判別されないときには、ステップS120にて通常の画像用の明度補正を実行する。当該通常画像用の明度補正においても種々のアルゴリズムを採用可能であり、上記γ補正であっても良い。
【0082】
ステップS125においては、画像処理モジュール50がさらに図示しない他の画像処理を実行する。例えば、カラーバランス調整やホワイトバランス調整等種々の画像処理を行うことができる。むろん、このステップS125は本発明にかかる逆光画像判定及び明度補正の前に実行しても良い。尚、本実施形態において、上記LUT15cはRGBデータとCMYKデータとを対応づけるテーブルであり、上記JPGファイル15aはYCbCrの各色要素を階調表現したデータであるので、上記ステップS125においては当該YCbCrデータをRGBデータに変換する処理をも行っている。
【0083】
むろん、このようなYCbCrデータからRGBデータへの変換処理は上記APL25にて実行しても良いし、YCbCrデータとRGBデータとを対応付けたLUTを使用することにより、このような変換を実行しないようにしても良い。ステップS125における画像処理が終了すると印刷データ生成モジュール21bが起動され、ステップS130にて色変換処理を行う。すなわち、上記HDD15に保存されたLUT15cを参照して、上記YCbCrデータからRGBデータに変換された画素データを、さらにプリンタ40で使用するCMYKデータに変換する。
【0084】
ステップS135では、各画素のCMYK階調値による色を各色インク滴の記録密度に変換し、当該記録密度で印刷媒体にインクを付着させるためのヘッド駆動データを生成する。ステップS140では、当該ヘッド区駆動データをプリンタ40で使用される順番に並べ替えるラスタライズを行い、ステップS145では当該ラスタライズ後のデータに画像の解像度などの所定の情報を付加して印刷データを生成し、上記パラレル通信用I/O19bを介してプリンタ40に出力する。そして、ステップS150では、ステップS130〜S145の処理が上記JPGファイル15aの画像を構成する総てのラスタについて終了したか否かを判別し、全ラスタについて処理が終了したと判別されるまでステップS130以降の処理を繰り返す。この結果、プリンタ40においては上記印刷データに基づいて上記JPGファイル15aの画像を印刷する。
【0085】
(3−1)類似度判定処理:
次に、上記ステップS105における類似度判定処理を図10に示すフローチャートに沿って一連の流れで説明する。ステップS200では、上記逆光画像判定部51の輝度成分取得モジュール51aが上記JPGファイル15aの画素データから輝度成分Yを取得する。ステップS205では分布割合算出モジュール51bのヒストグラム生成部51b1が上記取得した各画素の輝度成分Yからそのヒストグラムを生成し、ステップS210でこのヒストグラムの輝度値域を均等に5分割する。さらに、ステップS215では、当該分布割合算出モジュール51bが上記分割した値域ごとの分布割合を算出する。
【0086】
ステップS220では、上記類似度判定モジュール51cが上記HDD15から分布割合データ15bを取得し、ステップS225にて上記式(1)に分布割合データ15bに基づくベクトルg0と上記ステップS215にて算出した分布割合データに基づくベクトルgnとを代入し、類似度を算出する。ステップS230〜S240では、上記比逆光画像処理部51d1が処理を行っており、まずステップS230にて上記JPGファイル15aの画像を上記領域S1〜S13に分割するとともに、各領域の輝度平均YnAVEを算出する。
【0087】
ステップS235においては、輝度平均の最大値Ymaxが輝度平均Y5AVE〜Y13AVEのいずれかであるか否かを判別し、同ステップS235にて輝度平均Y5AVE〜Y13AVEのいずれかであると判別されたときには、ステップS240において、上記算出された類似度(cos成分)に”−1”を乗じる。ステップS235にて輝度平均の最大値Ymaxが輝度平均Y5AVE〜Y13AVEのいずれかであると判別されないときにはステップS240をスキップする。
【0088】
以上の処理において、JPGファイル15aの画像が逆光画像であれば上記類似度が0.85より大きくなり、一般画像であれば上記類似度が0.85より大きくならない。但し、画像の中心部の平均輝度が大きく、上記ステップS235にて肯定的な判別がなされる画像においては、上記類似度が負の数となり0.85より大きくならない。従って、上記ステップS110の判別を経ることにより、上記JPGファイル15aの画像が逆光画像であればステップS115で逆光画像用の明度補正がなされ、一般画像あるいは上記ステップS235にて肯定的な判別がなされる非逆光画像であればステップS120で通常画像用の明度補正がなされる。
【0089】
(4)他の実施形態:
上記実施形態においては、逆光画像であるか否かを上記類似度で判定する際に、非逆光画像を除外するために周縁の領域と中央の領域内の画素の平均輝度を算出して画像の位置による輝度分布を考慮する処理を付加していたが、判定精度を向上するため、この他にも種々の処理を付加することができる。例えば、ディジタルカメラによる撮像画像においては、その露光時間の長短によって輝度分布が高輝度側あるいは低輝度側に偏って分布するので、このような輝度分布の偏りによる影響を少なくするような前処理を行っても効果的である。
【0090】
図11は、γ補正によって過露光画像を補整することにより逆光画像であるとの判定確率を高める構成を説明する説明図である。この実施形態においてハードウェアは上記図1に示す第1実施形態と同様の構成を採用可能である。処理としては類似度判定の前処理であり、分布割合算出モジュール51bにこの判定処理を行わせるようにする構成等を採用可能である。図11の左側には、逆光画像であるが、過露光によって全画素の輝度が高くなっている画像のヒストグラムを示している。
【0091】
このヒストグラムにおいては、上記逆光画像のヒストグラムと似た傾向を示しているものの、全体として高輝度の画素が多いため上記式(1)による判定においてこの画像の分布割合と上記分布割合データ15bとが類似していると判定されない場合がある。そこで、この画素データについてγ補正を施すと、上記類似度判定モジュール51cおよび画像種類判定モジュール51dにおける処理を変更することなく、逆光画像であるとの判定を行うことができる。
【0092】
すなわち、γ補正は図11の中央に示すように、入力データに対しγカーブで示される補正を行って出力する処理であり、図11中央に示すグラフにおいて破線で示すような補正であれば、入出力が等しく画素データに変動はないが、破線で示す直線より小さい値を有するカーブによれば入力輝度を低輝度寄りに補正することができるし、破線で示す直線より大きい値を有するカーブによれば入力輝度を高輝度寄りに補正することができる。
【0093】
図11中央に示すグラフにおいて実線で示すようなγカーブでは、中明度領域の画素データを高輝度および低輝度に補正することができる。すなわち、入力輝度の中央値medより小さな輝度では入力値をそれより小さな値に補正し、中央値medより大きな輝度では入力値をそれより大きな値に補正することができる。上記図11の左側に示すようなヒストグラムを有する画像に対してこのようなγカーブで補正すると、図11の右側に示すようなヒストグラムになるように画素データを補正することができる。
【0094】
この結果、低輝度側の2値域に多くの画素が分布し、最高輝度側の1値域にもある程度の画素が分布し、中央の2値域にほとんど画素が分布しないようなヒストグラムを得ることができ、このヒストグラムに対して上記類似度判定モジュール51cおよび画像種類判定モジュール51dによる判定を実行すれば、逆光画像であると判定する確率が高くなる。以上のような処理においては、中輝度の画素を低輝度および高輝度に分布させることによって逆光画像の分布に近づけているので、むろん、上述のような過露光の画像以外にも露光不足の画像についても同様のγ補正によって逆光画像の輝度分布に近づけることができ、逆光画像であると判定する確率を高くすることができる。
【0095】
このようなγ補正は、類似度判定の前処理として分布割合算出モジュール51bにおいて実行することが好ましく、種々の指針に基づいて当該γ補正を実行するか否か決定することができる。例えば、全画素の輝度平均を算出し、この輝度平均が予め決められた第1のしきい値より大きければ過露光、予め決められた第2のしきい値より小さければ露光不足として上記γ補正を実行したり、予め利用者にこの補正をすべきかどうか選択させておき、当該選択に基づいて上記γ補正を実行する構成等を採用可能である。
【0096】
図12は、後者の構成を採用した場合に実行される類似度判定処理において、上記分布割合算出モジュール51bが担う処理を示している。同図において、上記図10に示すフローチャートと同様のステップについては同様の符号を付して示し、または省略している。この実施形態では、上記印刷に必要な情報を入力させる図示しないUIにおいて上記γ補正を実施するか否かを予め選択させる。UI上に例えば「露光調整後の逆光補正」などの表示とともにラジオボタンを表示し、ラジオボタンがチェックされているときに当該γ補正実行を示すフラグをオンにする。
【0097】
この構成において上記分布割合算出モジュール51bが図12に示す処理を実行すると、ステップS200にて上記JPGファイル15aの画素データから輝度成分Yを取得し、ステップS300にて上記フラグがオンになっているか否かを判別する。同ステップS300にて当該フラグがオンになっていると判別されたときには、ステップS305にて上記取得した輝度成分Yに対して上記図11の中央に示すγ補正を実行する。ステップS300にて上記フラグがオンになっていると判別されないときにはステップS305をスキップする。
【0098】
そして、ステップS205にて輝度成分Yからそのヒストグラムを生成する。上記ステップS305にてγ補正を行った場合は、上記図11左側に示すような輝度ヒストグラムが同図右側に示すような輝度ヒストグラムになる。従って、各値域の分布割合を成分としたベクトルはγ補正によって上記図6に示すベクトルg0に近づき、逆光状態で撮影された画像において過露光や露光不足が生じていた場合、ステップS210以降の処理によって逆光画像と判定される確率が高くなる。
【0099】
以上説明したように、本発明においては画像種類の判定対象から輝度成分の分布割合を取得し、当該分布割合と特定種類の画像における分布割合との類似度を判定し、類似と判定された場合に判定対象の画像が特定種類であると判定する。特定種類の画像における分布割合として予め逆光画像の分布割合を取得しておけば、上記判定処理により、高精度に逆光画像であるか否かを判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる画像処理装置を含むコンピュータの概略ハードウェア構成を示す図である。
【図2】 コンピュータのOSに組み込まれたプリンタドライバの概略構成を示す図である。
【図3】 逆光画像判定部の構成を示すブロック図である。
【図4】 逆光画像に対する処理の説明図である。
【図5】 逆光画像ではない一般画像に対する処理の説明図である。
【図6】 理想分布を算出する様子を説明する説明図である。
【図7】 類似度の算出例を示す図である。
【図8】 非逆光画像処理部における処理を説明するための説明図である。
【図9】 印刷処理のフローチャートである。
【図10】 類似度判定処理のフローチャートである。
【図11】 γ補正による処理を説明する説明図である。
【図12】 類似度判定処理のフローチャートである。
【符号の説明】
10…コンピュータ
11…CPU
12…システムバス
13…ROM
14…RAM
15…HDD
150a…逆光画像
150b…一般画像
150c…非逆光画像
15a…JPGファイル
15b…分布割合データ
15c…LUT
16…フレキシブルディスクドライブ
17…CD−ROMドライブ
18…ディスプレイ
21…PRTDRV
21a…画像データ取得モジュール
21b…印刷データ生成モジュール
22…入力機器DRV
23…ディスプレイDRV
25…APL
31…キーボード
32…マウス
40…プリンタ
50…画像処理モジュール
51…逆光画像判定部
51a…輝度成分取得モジュール
51b…分布割合算出モジュール
51b1…ヒストグラム生成部
51c…類似度判定モジュール
51d…画像種類判定モジュール
51d1…非逆光画像処理部
52…明度補正部
Claims (13)
- 画像をドットマトリクス状の画素で表現した画像データを取得する画像データ取得手段と、
同取得した画像データから各画素の輝度成分を取得する輝度成分取得手段と、
輝度成分が取りうる数値範囲を複数の値域に分割し輝度成分がそれぞれの値域に含まれる画素の数が全画素数に占める分布割合を算出する際、上記取得した画像データの各画素について輝度成分が所定値より大きな画素についてその画素の輝度成分より大きな輝度成分値になるように補正し、輝度成分が所定値より小さな画素についてその画素の輝度成分より小さな輝度成分値になるように補正して上記分布割合を算出する分布割合算出手段と、
予め決定された特定種類の画像における上記分布割合と上記取得した画像について算出した分布割合との類似度を判定する類似度判定手段と、
同類似度判定手段によって上記分布割合が類似していると判定されたときに上記取得した画像データの画像を上記特定種類であると判定するとともに、判定の際、上記取得した画像データの画像を周縁部の所定領域とその内側に位置する所定領域とに分割し、各領域に属する画素の輝度成分の平均値を算出して、当該平均値が最大となる領域が上記内側に位置する所定領域である場合には当該画像について特定種類であるとの判定を行わない画像種類判定手段とを具備することを特徴とする画像処理装置。 - 特定種類の画像における輝度のヒストグラムは、所定輝度以上であって最高輝度を含む値域でスパイク状のピークを有し、所定輝度以下の値域に大きなピークを有しており、これらの輝度の間の中輝度の分布数が所定値以下となっており、逆光画像の分布となっていることを特徴とする上記請求項1に記載の画像処理装置。
- 上記分布割合算出手段は、上記算出された輝度成分のヒストグラムを算出するとともに当該輝度成分が取りうる数値範囲を複数の値域に分割して各値域の分布割合を算出することを特徴とする上記請求項1または請求項2のいずれかに記載の画像処理装置。
- 上記分布割合算出手段は、特定種類の画像としての逆光画像における略9割の画素が最低輝度値域およびその隣の値域内に存在し、略1割の画素が最高輝度値域内に存在するように値域の分割を行うことを特徴とする上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。
- 特定種類の画像における上記最低輝度値域の分布割合は、その隣の値域の分布割合より大きいことを特徴とする上記請求項4に記載の画像処理装置。
- 上記分布割合算出手段は輝度成分が取りうる数値範囲を5個の値域に略等分割し、上記特定種類の画像における上記分布割合の比はこの分割された値域の低輝度側から順に5:4:0:0:1であることを特徴とする上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像処理装置。
- 上記分布割合算出手段は輝度成分が取りうる数値範囲を5個の値域に略等分割し、上記特定種類の画像における上記分布割合の比をこの分割された値域の低輝度側から順にA:B:C:D:Eとしたときに4.7≦A≦5.8,3.3≦B≦4.0,0.0≦C≦0.3,0.0≦D≦0.2,0.6≦E≦1.0(但しA+B+C+D+E=10)であることを特徴とする上記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像処理装置。
- 上記類似度判定手段は、上記取得した画像における分布割合を成分としたベクトルと上記特定種類の画像における分布割合を成分としたベクトルとの内積を両ベクトルの大きさの積で除して得られる値の大きさで類似度を判定することを特徴とする上記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の画像処理装置。
- 上記類似度判定手段は、得られた値が所定のしきい値より大きい場合に分布割合が類似していると判定することを特徴とする上記請求項8に記載の画像処理装置。
- 上記画像種類判定手段は、上記平均値が最大となる領域が上記内側に位置する所定領域である画像について上記類似度判定手段における上記ベクトルの内積を両ベクトルの大きさの積で除して得られる値を負の値にすることを特徴とする請求項8または請求項9のいずれかに記載の画像処理装置。
- 画像をドットマトリクス状の画素で表現した画像データを取得する画像データ取得工程と、
同取得した画像データから各画素の輝度成分を取得する輝度成分取得工程と、
輝度成分が取りうる数値範囲を複数の値域に分割し輝度成分がそれぞれの値域に含まれる画素の数が全画素数に占める分布割合を算出する際、上記取得した画像データの各画素について輝度成分が所定値より大きな画素についてその画素の輝度成分より大きな輝度成分値になるように補正し、輝度成分が所定値より小さな画素についてその画素の輝度成分より小さな輝度成分値になるように補正して上記分布割合を算出する分布割合算出工程と、
予め決定された特定種類の画像における上記分布割合と上記取得した画像について算出した分布割合との類似度を判定する類似度判定工程と、
同類似度判定手段によって上記分布割合が類似していると判定されたときに上記取得した画像データの画像を上記特定種類であると判定するとともに、判定の際、上記取得した画像データにおける画像を周縁部の所定領域とその内側に位置する所定領域とに分割し、各領域に属する画素の輝度成分の平均値を算出して、当該平均値が最大となる領域が上記内側に位置する所定領域である場合には当該画像について特定種類であるとの判定を行わない画像種類判定工程とを具備することを特徴とする画像処理方法。 - 画像をドットマトリクス状の画素で表現した画像データを所定の記憶容量から取得し、当該画像データを分析することによって画像の種類を判定する画像処理プログラムを記録した媒体であって、
同取得した画像データから各画素の輝度成分を取得する輝度成分取得機能と、
輝度成分が取りうる数値範囲を複数の値域に分割し輝度成分がそれぞれの値域に含まれる画素の数が全画素数に占める分布割合を算出する際、上記取得した画像データの各画素について輝度成分が所定値より大きな画素についてその画素の輝度成分より大きな輝度成分値になるように補正し、輝度成分が所定値より小さな画素についてその画素の輝度成分より小さな輝度成分値になるように補正して上記分布割合を算出する分布割合算出機能と、
予め決定された特定種類の画像における上記分布割合と上記取得した画像について算出した分布割合との類似度を判定する類似度判定機能と、
同類似度判定手段によって上記分布割合が類似していると判定されたときに上記取得した画像データの画像を上記特定種類であると判定するとともに、判定の際、上記取得した画像データにおける画像を周縁部の所定領域とその内側に位置する所定領域とに分割し、各領域に属する画素の輝度成分の平均値を算出し、当該平均値が最大となる領域が上記内側に位置する所定領域である場合には当該画像について特定種類であるとの判定を行わない画像種類判定機能とをコンピュータに実現させることを特徴とする画像処理プログラムを記録した媒体。 - 画像をドットマトリクス状の画素で表現した画像データを所定の記憶容量から取得し、当該画像データを分析することによって画像の種類を判定する画像処理プログラムであって、
画像をドットマトリクス状の画素で表現した画像データを取得する画像データ取得機能と、
同取得した画像データから各画素の輝度成分を取得する輝度成分取得機能と、
輝度成分が取りうる数値範囲を複数の値域に分割し輝度成分がそれぞれの値域に含まれる画素の数が全画素数に占める分布割合を算出する際、上記取得した画像データの各画素について輝度成分が所定値より大きな画素についてその画素の輝度成分より大きな輝度成分値になるように補正し、輝度成分が所定値より小さな画素についてその画素の輝度成分より小さな輝度成分値になるように補正して上記分布割合を算出する分布割合算出機能と、 予め決定された特定種類の画像における上記分布割合と上記取得した画像について算出した分布割合との類似度を判定する類似度判定機能と、
同類似度判定手段によって上記分布割合が類似していると判定されたときに上記取得した画像データの画像を上記特定種類であると判定するとともに、判定の際、上記取得した画像データにおける画像を周縁部の所定領域とその内側に位置する所定領域とに分割し、各領域に属する画素の輝度成分の平均値を算出し、当該平均値が最大となる領域が上記内側に位置する所定領域である場合には当該画像について特定種類であるとの判定を行わない画像種類判定機能とをコンピュータに実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
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