JP3928033B2 - スイッチ取付け構造 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はスイッチ取付け構造に関する。詳しくは、１種類のスイッチを２種類以上のスイッチ取付け面の角度が異なるスイッチ取付け相手物の何れにも取付け可能なスイッチ取付け構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
以下、スイッチ取付け構造として、自動車のクラスターモジュールに設けられるハザードスイッチを例にとり説明する。
最近の自動車においては、その電装品、例えばオーディオ、ビジュアル、エアコン操作部等の視認性、操作性を向上するため、図５に示すように、それらを集中してクラスターモジュール２となし、そのクラスターモジュール２をインストルメントパネル１の中央部に配設するようになってきている。
【０００３】
このようなクラスターモジュールには、図６に示すようなモジュール外枠（筐体）の中に、上から、ディスプレイ（ナビゲーション等）、ヒータコントロール、オーディオデッキが順次配置されたもの、又は、ディスプレイがなく、上から、オーディオデッキ、ヒータコントロール、盲蓋が順次配置されたもの、又は、上から、盲蓋、ヒータコントロール、小物入れが順次配置されたもの等、複数種類の組み合わせがある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
このようなクラスターモジュールにおいて、その表面板にハザードスイッチが設けられたものがある。この場合、複数種類あるクラスタの表面板はそれぞれ樹脂で形成されており、且つ金型の抜き角がクラスタの種類により異なっている。このため、ハザードスイッチは、それぞれの表面板に対応したものを用意しなければならず、金型代等製造に関してコストアップになるという問題がある。
【０００５】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、スイッチ取付け面の角度が異なる２種類以上のスイッチ取付け相手物に対して１種類のスイッチで対応できるスイッチ取付け構造を実現することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項１のスイッチ取付け構造は、スイッチ１０を取付ける取付け面の角度が異なる２種類以上のスイッチ取付け相手物１６の、該複数の取付け面にそれぞれ対応して取付け可能な取付け座面１３ａ，１３ｂ，１４ａ，１４ｂを有する取付け座１３，１４を前記スイッチ１０に設けたスイッチ取付け構造において、前記複数の取付け座面１３ａ、１３ｂ、１４ａ、１４ｂにはそれぞれ取付け孔１５が設けられ、該取付け孔１５のうち、ねじ締めしない取付け座面の取付け孔１５を位置決め孔として用いることを特徴とする。また、請求項２は、前記スイッチ取付け相手物１６に、該スイッチ取付け相手物１６を形成する金型の抜き方向に平行してスイッチ取付け用ねじ孔１７及び位置決めピン１８を設けたことを特徴とする。
【０００７】
この構成を採ることにより、スイッチ取付け面の角度が異なる２種類以上のスイッチ取付け相手物に対して１種類のスイッチで対応できるスイッチ取付け構造が得られる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
図１は本発明のスイッチ取付け構造の実施の形態におけるスイッチを示す図であり、（ａ）は側面図、（ｂ）は正面図、（ｃ）は上面図である。本実施の形態は同図に示すように、スイッチ１０は、スイッチ本体１１と、押し釦１２とを具備し、スイッチ本体１１の中には押し釦１２の押圧・開放によりオン・オフされる図示なき電気接点が設けられている。また、スイッチ本体１１の後部左右には取付け用座１３，１４が張出して形成されている。
【０００９】
また、前記取付け用座１３，１４の一方の面は取付け相手に当接する取付け座面となっており、該取付け座面は複数（図においては２つ）の部分１３ａ，１３ｂ及び１４ａ，１４ｂに分けられ、その分けられた取付け座面１３ａと１３ｂ及び１４ａと１４ｂは互いに所定の角度（例えば、本実施の形態では７°）をなしている。また、各取付け座面１３ａ，１３ｂ，１４ａ，１４ｂには同一径の取付け用の取付け孔１５が穿設されており、且つ該取付け孔１５は取付け相手物に接する面においては真円であるが、反対面においては長孔となるようにテーパーが付けられている。
【００１０】
図２はスイッチ取付け相手物（例えばクラスターモジュールの表面板）にスイッチを取付けた状態を示す図で、（ａ）は、スイッチ取付け相手物の金型抜き角が７°の場合、（ｂ）はスイッチ取付け相手物の金型抜き角が０°の場合を示している。（ａ）図の金型抜き角が基準面Ａに対して７°の場合は、スイッチ取付け用のねじ孔１７及び位置決めピン１８は基準面Ａに対して７°の角度で穿設及び形成されている。また、スイッチ取付け相手物１６のスイッチを取付ける取付面はねじ孔１７に対しては直角に形成され、位置決めピン１８に対しては傾斜して形成されている。
【００１１】
そして、スイッチ１０は、その取付け座１３，１４の取付け座面１３ａ，１４ａがねじ１９により締付固定され、座面１３ｂ，１４ｂに設けられた取付け孔１５は位置決めピン１８に係合して位置決めされている。この場合、座面１３ｂ，１４ｂに設けられた取付け孔１５は位置決めピン１８に対して直角ではないが座面の反対面では長孔となるようにテーパーが付けられているため干渉することはない。
【００１２】
また、図２（ｂ）のスイッチ取付け相手物の金型抜き角が０°の場合は、スイッチ取付け用のねじ孔１７及び位置決めピン１８は基準面に対して０°の角度で穿設及び形成されている。また、スイッチ取付け相手物１６のスイッチを取付ける取付面はねじ孔１７に対しては直角に形成され、位置決めピン１８に対しては傾斜して形成されている。
【００１３】
そして、スイッチ１０は、その取付け座１３，１４の取付け座面１３ｂ，１４ｂがねじ１９により締付固定され、座面１３ａ，１４ａに設けられた取付け孔１５は位置決めピン１８に係合して位置決めされている。この場合、座面１３ａ，１４ａに設けられた取付け孔１５は位置決めピン１８に対して直角ではないが座面の反対面では長孔となるようにテーパーが付けられているため（ａ）図の場合と同様に干渉することはない。以上のように、本実施の形態はスイッチ取付け角度の異なるスイッチ取付け相手物に対して１個のスイッチで対応することができるようになっている。
【００１４】
図３は本発明のスイッチ取付け構造の他の実施の形態におけるスイッチを示す図であり、（ａ）は側面図、（ｂ）は正面図、（ｃ）は上面図である。また図４は、スイッチ取付け相手物にスイッチを取付けた状態を示す図で、（ａ）は、スイッチ取付け相手物の金型抜き角が７°の場合、（ｂ）はスイッチ取付け相手物の金型抜き角が０°の場合を示している。本実施の形態が前実施の形態と異なるところは、スイッチの２つの取付け座面１３ａ，１３ｂ又は１４ａ，１４ｂのなす角度を前実施の形態では＋７としたのに対し本実施の形態では−７°とし、且つそれに対応してスイッチ取付け相手物１６のスイッチ取付け面もそれに対応させたことである。従ってその作用は前実施の形態と同様である。
【００１５】
【発明の効果】
本発明のスイッチ取付け構造に依れば、取付け面の角度が異なる２種類以上のスイッチ取付け相手物に対応して、スイッチ取付け座に角度の異なる複数の取付け座面を設けたことにより、１種類のスイッチで、複数の取付面の角度が異なるスイッチ取付け相手物に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のスイッチ取付け構造の実施の形態におけるスイッチを示す図で、（ａ）は側面図、（ｂ）は正面図、（ｃ）は上面図である。
【図２】本発明のスイッチ取付け構造の実施の形態におけるスイッチ取付け相手物にスイッチを取付けた状態を示す図で、（ａ）は、スイッチ取付け相手物の金型抜き角が７°の場合、（ｂ）はスイッチ取付け相手物の金型抜き角が０°の場合である。
【図３】本発明のスイッチ取付け構造の他の実施の形態おけるスイッチを示す図で、（ａ）は側面図、（ｂ）は正面図、（ｃ）は上面図である。
【図４】本発明のスイッチ取付け構造の他の実施の形態おけるスイッチ取付け相手物にスイッチを取付けた状態を示す図で、（ａ）は、スイッチ取付け相手物の金型抜き角が７°の場合、（ｂ）はスイッチ取付け相手物の金型抜き角が０°の場合である。
【図５】従来の自動車のクラスターモジュールを示す図である。
【図６】従来のクラスターモジュールの外枠を示す斜視図である。
【符号の説明】
１０…スイッチ
１１…スイッチ本体
１２…押し釦
１３，１４…取付け座
１３ａ，１３ｂ，１４ａ，１４ｂ…取付け座面
１５…取付け孔
１６…スイッチ取付け相手物
１７…ねじ孔
１８…位置決めピン

Claims (2)

1. スイッチ（１０）を取付ける取付け面の角度が異なる２種類以上のスイッチ取付け相手物（１６）の、該複数の取付け面にそれぞれ対応して取付け可能な取付け座面（１３ａ，１３ｂ，１４ａ，１４ｂ）を有する取付け座（１３，１４）を前記スイッチ（１０）に設けたスイッチ取付け構造において、
   前記複数の取付け座面（１３ａ、１３ｂ、１４ａ、１４ｂ）にはそれぞれ取付け孔（１５）が設けられ、該取付け孔（１５）のうち、ねじ締めしない取付け座面の取付け孔（１５）を位置決め孔として用いることを特徴とするスイッチ取付け構造。
2. 前記スイッチ取付け相手物（１６）に、該スイッチ取付け相手物（１６）を形成する金型の抜き方向に平行してスイッチ取付け用ねじ孔（１７）及び位置決めピン（１８）を設けたことを特徴とする請求項１記載スイッチ取付け構造。

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