JP3927699B2 - 測定機における測定経路選定方法 - Google Patents

測定機における測定経路選定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3927699B2
JP3927699B2 JP24166998A JP24166998A JP3927699B2 JP 3927699 B2 JP3927699 B2 JP 3927699B2 JP 24166998 A JP24166998 A JP 24166998A JP 24166998 A JP24166998 A JP 24166998A JP 3927699 B2 JP3927699 B2 JP 3927699B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measurement
path
measuring
selection method
division
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24166998A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000074661A (ja
Inventor
孝 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitutoyo Corp
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitutoyo Corp filed Critical Mitutoyo Corp
Priority to JP24166998A priority Critical patent/JP3927699B2/ja
Publication of JP2000074661A publication Critical patent/JP2000074661A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3927699B2 publication Critical patent/JP3927699B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定機における測定経路選定方法に関する。詳しくは、プローブなどの検出子と被測定物との相対移動経路(測定経路)および測定手順を予め登録したのち、その登録した測定経路および測定手順に従って検出子と被測定物とを自動的に相対移動させながら測定を行う、いわゆる、ティーチング・プレイバック方式において、最適な測定経路を選定する測定経路選定方法に関する。
【0002】
【背景技術】
CNC三次元測定機において、同一物を複数測定する場合、最初に手動操作によって、プローブと被測定物とを相対移動させながら、被測定物の各測定点で測定を行い、この相対移動経路(測定経路)および測定手順を予め登録しておき、2個目からは予め登録しておいた測定経路および測定手順に基づいて、自動的にプローブと被測定物とを相対移動させながら測定を行う、いわゆる、ティーチング・プレイバック方式が採用される。
【0003】
従来、このティーチング・プレイバック方式において、測定経路を設定するには、作業者の経験や熟練などに依存することが多く、また、具体的作業に際しては、面、穴、軸などといった測定要素毎に測定経路を連結して作成していた。つまり、ティーチング・プレイバック方式の基本的な考え方として、ジョイスティック操作などにより、測定対象毎に順番に測定し、かつ、その測定手順を登録(ティーチング)し、同一物を複数測定する場合に、その測定手順に沿ってリピート(プレイバック)測定を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の測定経路作成方法では、測定経路を設定するには、作業者の経験や熟練などに依存することが多いうえ、測定要素毎に測定経路を連結して作成していたため、測定時間の短縮の観点からは、無駄な測定経路が含まれていた。
つまり、ティーチングのしやすさ、測定結果の印字順番などの制約から、測定の順番は測定要素に依存しており、測定時間の短縮化が考慮されない測定経路となっていた。
また、従来は、各測定要素の演算処理に必要な測定点の入力が全部完了した後に、次の処理を実行することが基本であった。
【0005】
本発明の目的は、このような従来の欠点を解消し、誰でもが簡単に最適な測定経路を選定することができ、測定時間の短縮化に寄与できる測定機における測定経路選定方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明の測定機における測定経路選定方法は、検出子と被測定物とを予め選定した測定経路に沿って相対移動させながら、被測定物における各測定要素の形状に関する数値情報を演算するために必要な各測定点で座標測定を行う測定機における測定経路選定方法において、前記検出子と被測定物とを相対移動させながら、被測定物の各測定点で座標測定を行い、かつ、その相対移動経路に基づく測定点における測定手順情報を作成、記憶したのち、これらの測定点を含む測定領域を格子状に複数の区画に分割し、前記各区画の直交する辺を列および行の幅として前記測定領域内を列分割および行分割し、前記列分割の各分割区画を交互に逆方向へ向かう順路に従った順番で前記測定点を順次連結して第1の測定経路候補を想定し、前記行分割の各分割区画を交互に逆方向へ向かう順路に従った順番で前記測定点を順次連結して第2の測定経路候補を想定し、この第1および第2の測定経路候補に対してシミュレーション時間分析を行い、測定時間が小さい方を前記測定領域内の測定経路として選定し、当該測定経路に沿った測定において前記各測定要素の形状に関する数値情報の演算に必要な各測定点の座標測定が完了した際に当該測定要素の形状に関する数値情報を演算する、ことを特徴とすることを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、測定者が、検出子と被測定物とを相対移動させながら、被測定物の各測定点で測定を行い、かつ、その相対移動経路に基づく測定点における測定手順情報を作成、記憶すれば、以後の測定時において、まず、全ての測定点を含む測定領域内が複数の区画に分割される。
次に、この複数の分割区画を予め定めた順番で結ぶ複数種の順路に従った順番で、前記測定点が順次連結されて複数の測定経路候補が想定されたのち、この複数種の測定経路候補に対してシミュレーション時間分析が行われ、測定時間が最も短い測定経路候補が測定領域内の測定経路として選定される。従って、誰でもが簡単に最適な測定経路を選定することができ、つまり、無駄のない測定経路を選定することができるから、測定時間を短縮することができる。
【0008】
ここで、検出子としては、被測定物との接触によってタッチ信号を発するタッチ信号プローブのような接触式検出子に限らず、被測定物の像を撮像するカメラなどの非接触式検出子などでもよい。
【0009】
また、各区画の直交する辺を列および行の幅として前記測定領域内を列分割および行分割し、前記列分割の各分割区画を交互に逆方向へ向かう順路に従った順番で前記測定点を順次連結して第1の測定経路候補を想定し、前記行分割の各分割区画を交互に逆方向へ向かう順路に従った順番で前記測定点を順次連結して第2の測定経路候補を想定し、この第1および第2の測定経路候補に対してシミュレーション時間分析を行い、測定時間が小さい方を前記測定領域内の測定経路として選定するようにしたので、比較的短時間で最適な測定経路を選定することができる。
【0010】
また、前記各分割区画内においても、最適な測定経路を選定するようにするのが望ましい。
これには、前記列分割および行分割と同じ方向に沿って前記各分割区画内を列分割および行分割し、前記列分割の各列分割部分を交互に逆方向へ向かう順路に従った順番で前記測定点を順次連結して第1の区画内測定経路候補を想定し、前記行分割の各行分割部分を交互に逆方向へ向かう順路に従った順番で前記測定点を順次連結して第2の区画内測定経路候補を想定し、この第1および第2の区画内測定経路候補に対してシミュレーション時間分析を行い、測定時間が小さい方を前記各区画内の測定経路として選定するようにすればよい。
このようにすれば、各分割区画内においても、最適な測定経路を選定することができるので、更なる測定時間の短縮が期待できる。
【0011】
また、以上の測定経路選定方法において、前記各分割区画毎に、被測定物と干渉しないための測定経路を作成することが望ましい。
これによれば、被測定物との干渉が回避されるため、検出子や被測定物の破損を未然に回避できる。
また、測定時において、残りの測定時間および測定完了比率の少なくとも一方を表示することが望ましい。
これによれば、作業者に作業状況を知らせることができるから、使い勝手の向上に寄与できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の測定経路選定方法を適用した測定システムの全体構成を示す斜視図である。本実施形態の測定システムは、接触時にタッチ信号を発するプローブ1と被測定物2とを三次元方向へ相対移動させる移動機構としてのCNC三次元測定機Aと、操作盤Bと、前記三次元測定機Aの駆動を制御するとともに三次元測定機Aから与えられるプローブ1と被測定物2との相対移動データなどを取り込むコントローラCと、このコントローラCを介して三次元測定機Aを動作させるとともに三次元測定機Aからのプローブ1と被測定物2との相対移動データなどを処理して被測定物2の寸法や形状などを求めるホストシステムDとから構成されている。
【0013】
前記三次元測定機Aは、ベース21と、このベース21上に設置され上面に被測定物2を載置するテーブル22と、このテーブル22に前後方向(Y軸方向)へ移動可能に設けられた門形フレーム23と、この門形フレーム23のXビーム23Aに沿って左右方向(X軸方向)へ移動可能に設けられたスライダ24と、このスライダ24に上下方向(Z軸方向)へ昇降可能に設けられかつ下端に前記プローブ1を有するZ軸スピンドル25とから構成されている。また、図2に示すように、三次元測定機Aには、門形フレーム23をY軸方向へ、スライダ24をX軸方向へ、Z軸スピンドル25をZ軸方向へそれぞれ移動させるXYZ軸モータ26と、これら各軸方向における移動位置に対応する信号を出力するXYZ軸エンコーダ27とがそれぞれ設けられている。
【0014】
前記操作盤Bには、図2に示すように、三次元測定機Aのプローブ1をXYZ軸方向へ手動操作により駆動するためのジョイスティック11と、プローブ1の現在座標値をコントローラCに入力するための座標値入力スイッチ12とがそれぞれ設けられている。
【0015】
前記コントローラCは、図2に示すように、プローブ1の駆動制御や計数値の取り込み制御などを行うCPU31を備える。CPU31には、三次元測定機AのXYZ軸モータ26を駆動するためのXYZ軸駆動制御部32と、三次元測定機AのXYZ軸エンコーダ27からの各軸に対応した信号をカウントしCPU31にフィードバックするためのXYZ軸カウンタ33と、操作盤Bのジョイスティック11の傾斜方向および傾斜角に応じて出力される各軸に対応するポテンショメータの電圧値に応じてプローブ1の移動方向、速度を決定する移動方向速度決定部34とがそれぞれ接続されている。
【0016】
前記ホストシステムDは、図2に示すように、測定プログラムやデータ処理プログラムなどを実行するホストコンピュータ44を備える。ホストコンピュータ44には、入力手段としてのキーボード45、表示装置としてのモニタ46およびプリンタ47などが接続されているとともに、前記コントローラCのCPU31が接続されている。
【0017】
次に、本実施形態における作用を、図3〜図11を参照しながら説明する。
三次元測定機Aのテーブル22上に被測定物2をセットしたのち、ホストコンピュータ44のティーチング機能により、ジョイスティック11を使用してコントローラCにより三次元測定機Aを駆動し、まず、従来と同様にして、測定経路に基づく被測定物2の測定手順を作成し、それをホストコンピュータ44に登録する。
【0018】
ホストコンピュータ44では、リピート測定時に、被測定物の図面情報と登録済の測定手順より、測定時間を極力短縮する測定経路と測定手順を選定し、それをコントローラCへ指令して測定を行う。この場合、まず、パートプログラムの先頭から最初の座標系構築コマンドまでを読み込み、その測定経路の最適化(処理A)を図3の手順で行い、測定を開始する。
【0019】
同時に、図4に示す処理B(測定要素演算と印字処理)および図5に示す処理Cを行う。従って、これらが同時処理されるから、測定時間の更なる短縮が期待できる。
処理Cでは、次の座標系構築コマンドまでを先読みし先行処理し、前の座標系構築のためのデータが入力(測定またはファイル)されたときに、測定経路の数値データを瞬時に置き換えて測定を継続する。これは、実際の被測定物は図面情報と異なるため、実際の被測定物を測定しなければ、被測定物と干渉しない適切な測定経路の導出が不可能なためである。以後、同様な処理を繰り返す。
また、リピート測定時には、残りの測定時間と測定完了比率(%)がモニタ46に表示される。従って、使い勝手を向上させることができる。
【0020】
そこで、上記処理A、処理Bおよび処理Cについて、詳細に説明する。
[処理A]
(S1)座標系毎の測定経路の最適化
従来の考え方の旧測定経路を、パートプログラム中で構築するワーク座標系毎に分割して考える。
まず、パートプログラム先頭から最初の座標系構築コマンドまでを読み込み(パートプログラム先頭では、マシン座標系とワーク座標系は同一)、次の(S2)〜(S8)の手順で測定経路の最適化を行い、測定を開始する。
【0021】
(S2)仮座標系の設定
被測定物の図面情報より、(S1)の座標系毎の全測定点が第1象限内に収まるように、仮の座標系XYを設定する。たとえば、図6のように、全測定点が第1象限内に収まるように、仮の座標系XY(測定領域ME)を設定する。
【0022】
(S3)区画分割
(S2)で設定したXY座標系の測定領域MEを等間隔の正方形の区画に分割する。たとえば、図7に示すように、測定領域MEをX軸方向へ5つに、Y軸方向へ4つに分割し、合計20個の正方形の区画C11〜C54に分割する。
このとき、測定点が区画C11〜C54の線上に位置した場合は、X軸の左(−)側、または、Y軸の下(−)側の区画に含める。X軸の右側とY軸の上側の上限は、測定点がその区画内に存在するところまでとする。
また、正方形の大きさについては、全体の長方形(正方形の場合も含む)の面積をSとしたとき、Sに3段階(S1<S2<S3)のレベルを設けて、S1では一辺を5mm,10mmのいずれか、S2では一辺を5mm,10mm,20mmの中のいずれか、S3では一辺を5mm,10mm,20mm,40mmの中のいずれかを選択できるようにしておく。
【0023】
(S4)各区画における測定経路の導出
各区画C11〜C54毎に、被測定物2と移動経路が干渉しないための逃げ高さを設定する。被測定物2の図面情報および旧測定経路と逃げ高さより、被測定物2と干渉しないための測定経路を各区画C11〜C54毎に作成する。
これには、区画毎に仮座標系を設定して、たとえば、基準となる面がXYで、測定対象に軸などの突起物がある場合(図8参照)、Z軸方向へ突起物の最大高さZ1以上の高さZ1+α(ただし、α=1〜2mm程度)に一度逃げてから、XYと平行面内で次の測定点のZ方向上部(高さがZ1+α)に移動し、その点から測定点手前の経過点Pxに移動したのち、測定を行うような測定経路を作成する。これにより、被測定物2とプローブ1とが干渉しない測定経路を作成することができる。
なお、図面情報から測定対象が穴のみのときの逃げ高さはαである。
【0024】
各区画C11〜C54内については、図9(A)に示すように、区画をX軸方向に所定幅(たとえば、1mm)毎の長方形列分割部分X1〜X5に分割し、これらの列分割部分X1〜X5を交互に逆方向へ向かう順路、たとえば、X軸の最左列の列分割部分X1を1として、奇数列部分は下から上へ、偶数列部分は上から下へ向かう順路Rxに従った順番で測定点を順次連結して第1の区画内測定経路候補を想定する。
【0025】
また、図9(B)に示すように、区画をY軸方向に所定幅(たとえば、1mm)毎の長方形行分割部分Y1〜Y5に分割し、これらの行分割部分Y1〜Y5を交互に逆方向へ向かう順路、たとえば、Y軸の最下行の行分割部分Y1を1として、奇数行部分は左から右は、偶数行部分は右から左へ向かう順路Ryに従った順番で測定点を順次連結して第2の区画内測定経路候補を想定する。
【0026】
ここで、列分割の順路Rxと行分割の順路Ryによる第1、第2の区画内測定経路候補に対して、シミュレーション時間分析を行い、測定時間が小さい方を各区画内の測定経路とする。たとえば、図9(C)に示すように、列分割の順路Rxに従った順番で測定点Pa,Pc,Pbを順次連結して得られた第1の区画内測定経路候補(Po,Pa,Pc,Pb)と、行分割の順路Ryに従った順番で測定点Pb,Pc,Paを順次連結して得られた第2の区画内測定経路候補(Po,Pb,Pc,Pa)とに対して、シミュレーション時間分析を行い、測定時間が小さい方を各区画内の測定経路とする。
【0027】
ちなみに、シミュレーション時間分析については、既に提案されている手法を用いることができるが、たとえば、次の手順によって行うことができる。これは、1)測定パートプログラムの作成、2)シミュレーション時間分析、からなる。シミュレーション時間分析は次の通りである。
▲1▼シミュレーションソフトの起動
・上記1)の測定パートプログラムを指定する。
▲2▼移動および測定関連のパラメータ指定
・移動速度、移動加減速度、移動加減速パターンを指定する。
・測定速度、測定加速度、測定加速パターンを指定する。
▲3▼移動および測定コマンドの時間分析
・▲2▼のパラメータを使用して、コントローラにおける実際の移動および測定
指令時間を累積演算して、シミュレーション時間分析を行う。
▲4▼演算処理コマンドの時間分析
・移動や測定コマンドをコントローラが実行中に、ホストコンピュータで併行処理可能な演算処理コマンドは無視する。
・座標系構築コマンド、特殊演算(円錐、円筒など)コマンドなどで、移動や測定コマンドと併行処理ができないコマンドの時間分析を行う。
▲5▼その他のコマンドの時間分析
・測定子交換、プローブヘッド回転などで、移動や測定と併行処理不可能なコマンドの時間分析を行う。
・プリンタやプロッタ出力、外部通信などで、移動や測定と併行処理不可能なコマンドの時間分析を行う。
▲6▼最後に、▲3▼〜▲5▼の合計時間を算出表示する。
【0028】
(S5)測定点へのID番号付け
上記(S4)において、各測定点Pa〜PcへID番号付けを行う。
【0029】
(S6)区画間の経路の連結
次に、(S4)の区画に対して、上記(S2)の第1象限内で、各区画幅を列と行の幅として、(S4)と同様に列分割および行分割し、列分割の順路と行分割の順路による第1、第2の測定経路候補を想定する。たとえば、図10(A)に示すように、列分割の各分割区画を交互に逆方向へ向かう順路にR1に従った順番で前記測定点を順次連結して第1の測定経路候補を想定するとともに、前記行分割の各分割区画を交互に逆方向へ向かう順路R2に従った順番で前記測定点を順次連結して第2の測定経路候補を想定する。
【0030】
ここで、この第1、第2の測定経路候補に対して、シミュレーション時間分析を行い、測定時間が小さい方を各区画内の測定経路とする。たとえば、図10(B)に示すように、列分割の順路R1に従った順番で測定点P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7を順次連結して得られた第1の測定経路候補(P0→P1→P2→P3→P4→P5→P6→P7)と、行分割の順路R2に従った順番で測定点P2,P5,P3,P6,P7,P4,P1を順次連結して得られた第2の測定経路候補(P0→P2→P5→P3→P6→P7→P4→P1)に対して、シミュレーション時間分析を行い、測定時間が小さい方を各区画内の測定経路とする。
【0031】
(S7)区画間の逃げ高さの選定
区間間を連結する場合には、図面情報より被測定物と干渉しない測定面上方の逃げ高さ位置を経過点とするように調整する。
ちなみに、区画間の逃げ高さに関しては、区画内を区間間に拡張して、S4と同様な処理を行うことで対応できる。つまり、区画にまたがる場合は、両方の区画に共通の仮座標系で、突起物の最大高さZ2以上の高さ(Z2+α)以上に逃げるようにすればよい。
【0032】
(S8)最適化経路による測定コマンド指令
【0033】
[処理B]
(S9)測定要素演算と印字処理
パートプログラム中の各演算、印字処理をタスク登録しておき、必要な測定点の入力が完了した瞬間に、演算と印字処理を実行する。
たとえば、図11に示すような場合を考えてみる。同図において、円Q1は点Q11,Q12,Q13が入力されれば演算可能であり、円Q2は点Q21,Q22,Q23が入力されれば演算可能、円Q3は点Q31,Q32,Q33が入力されれば演算可能である。
【0034】
このとき、最短の測定経路がP0→P11(Q11)→P12(Q12)→P13(Q21)→P14(Q22)→P15(Q31)→P16(Q32)→P17(Q33)→P18(Q23)→P19(Q13)であれば、円Q1はP19(Q13)が測定された時点で、円Q2はP18(Q23)が測定された時点で初めて演算が可能になる。
S9では、Q11測定時に円Q1の演算および印字処理を登録し、また、Q21測定時に円Q2の演算および印字処理を登録し、P18(Q23)入力時に円Q2の演算および印字処理を、P19(Q13)入力時に円Q1の演算および印字処理を行う。
この場合の印字内容例としては、円の中心位置および直径などがある。もし、印字順番が問題となる場合は、該当要素前の印字が全て終了するまで、S9で印字待ちを行う。
【0035】
[処理C]
(S10)次の座標系構築コマンドまでの先行処理
(S1)で測定を開始した直後に、パートプログラムの次の座標系構築コマンドまでを先読みし、図面情報の数値データを使用して、(S2)〜(S7)の処理を先行処理する。現在実行中の測定で座標系構築に必要なデータが入力されたときに、測定経路の数値データを瞬時に置き換えて、測定を継続する。
【0036】
(S11)残りの測定時間と測定完了比率表示
同時に、パートプログラムの残りの測定時間(時分秒)と測定完了比率(%)の表示を行う。
これは、最短測定経路を求める場合のシミュレーション時間分析時に、パートプログラムの各要素に対して、残りの測定時間と測定完了比率を求め、パートプログラムの付属情報として登録しておき、パートプログラム実行時に、それらを表示する。
【0037】
(S12)処理A,B,Cの終了
以降、パートプログラム終了まで繰り返す。
【0038】
なお、上記実施形態では、検出子として、接触時にタッチ信号を発するプローブを用いたが、被測定物の画像を撮影するカメラなどの非接触式検出子でもよい。
また、上記実施形態では、被測定物Wに対してプローブPがX,Y,Z軸方向へ移動する構造の三次元測定機Aを用いたが、これとは逆に、プローブPに対して被測定物WがX,Y,Z軸方向へ移動する構造の三次元測定機でもよい。要するに、プローブPと被測定物Wとが三次元(あるいは、二次元)方向へ相対移動可能な移動機構であれば、何れでもよい。
【0039】
【発明の効果】
本発明の測定機における測定経路選定方法によれば、誰でもが簡単にかつ迅速に最適な測定経路を選定することができ、測定時間の短縮化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を適用した測定システムを示す全体の斜視図である。
【図2】同上実施形態における三次元測定機、操作盤、コントローラおよびホストシステムのブロック図である。
【図3】同上実施形態において、処理A(座標系毎の測定経路の最適化方法)を実行するフローチャートである。
【図4】同上実施形態において、処理B(測定要素演算と印字処理)を実行するフローチャートである。
【図5】同上実施形態において、処理C(残りの測定時間と測定完了比率表示)を実行するフローチャートである。
【図6】同上実施形態において、仮座標系の設定を示す図である。
【図7】同上実施形態において、上記仮座標系の区画分割を説明する図である。
【図8】同上実施形態において、逃げ高さを設定する場合を説明するための図である。
【図9】同上実施形態において、各区画内の列、行分割部分を結ぶ順路および区間内測定経路候補を選定する方法を説明する図である。
【図10】同上実施形態において、区画間を結ぶ順路および測定経路候補を説明する図である。
【図11】同上実施形態において、測定経路と演算処理および印字処理を説明するための図である。
【符号の説明】
1 プローブ(検出子)
2 被測定物
ME 測定領域
11〜C54 分割区画
1〜X5 列分割部分
1〜Y5 行分割部分
Rx,Ry,R1,R2 順路
Pa,Pb,Pc 測定点
1〜P7 ,P11〜P19 測定点

Claims (4)

  1. 検出子と被測定物とを予め選定した測定経路に沿って相対移動させながら、被測定物における各測定要素の形状に関する数値情報を演算するために必要な各測定点で座標測定を行う測定機における測定経路選定方法において、
    前記検出子と被測定物とを相対移動させながら、被測定物の各測定点で座標測定を行い、かつ、その相対移動経路に基づく測定点における測定手順情報を作成、記憶したのち、
    これらの測定点を含む測定領域を格子状に複数の区画に分割し、
    前記各区画の直交する辺を列および行の幅として前記測定領域内を列分割および行分割し、
    前記列分割の各分割区画を交互に逆方向へ向かう順路に従った順番で前記測定点を順次連結して第1の測定経路候補を想定し、
    前記行分割の各分割区画を交互に逆方向へ向かう順路に従った順番で前記測定点を順次連結して第2の測定経路候補を想定し、
    この第1および第2の測定経路候補に対してシミュレーション時間分析を行い、測定時間が小さい方を前記測定領域内の測定経路として選定し、
    当該測定経路に沿った測定において前記各測定要素の形状に関する数値情報の演算に必要な各測定点の座標測定が完了した際に当該測定要素の形状に関する数値情報を演算する、
    ことを特徴とする測定機における測定経路選定方法。
  2. 請求項に記載の測定機における測定経路選定方法において、
    前記列分割および行分割と同じ方向に沿って前記各分割区画内を列分割および行分割し、
    前記列分割の各列分割部分を交互に逆方向へ向かう順路に従った順番で前記測定点を順次連結して第1の区画内測定経路候補を想定し、
    前記行分割の各行分割部分を交互に逆方向へ向かう順路に従った順番で前記測定点を順次連結して第2の区画内測定経路候補を想定し、
    この第1および第2の区画内測定経路候補に対してシミュレーション時間分析を行い、測定時間が小さい方を前記各区画内の測定経路として選定する、
    ことを特徴とする測定機における測定経路選定方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の測定機における測定経路選定方法において、
    前記各分割区画毎に、被測定物と干渉しないための測定経路を作成することを特徴とする測定機における測定経路選定方法。
  4. 請求項1〜請求項のいずれかに記載の測定機における測定経路選定方法において、
    測定時において、残りの測定時間および測定完了比率の少なくとも一方を表示することを特徴とする測定機における測定経路選定方法。
JP24166998A 1998-08-27 1998-08-27 測定機における測定経路選定方法 Expired - Fee Related JP3927699B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24166998A JP3927699B2 (ja) 1998-08-27 1998-08-27 測定機における測定経路選定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24166998A JP3927699B2 (ja) 1998-08-27 1998-08-27 測定機における測定経路選定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000074661A JP2000074661A (ja) 2000-03-14
JP3927699B2 true JP3927699B2 (ja) 2007-06-13

Family

ID=17077764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24166998A Expired - Fee Related JP3927699B2 (ja) 1998-08-27 1998-08-27 測定機における測定経路選定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3927699B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002183868A (ja) * 2000-12-18 2002-06-28 Mitsutoyo Corp 測定システム並びに測定機器の外部制御マクロファイル作成方法及び外部制御マクロファイル作成プログラム
JP2002350123A (ja) * 2001-05-24 2002-12-04 Olympus Optical Co Ltd 測定支援方法、測定システム、及び測定支援プログラム
JP2004294311A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Nikon Corp 画像測定装置
JP2005009917A (ja) * 2003-06-17 2005-01-13 Mitsutoyo Corp 表面倣い測定装置、表面倣い測定方法、表面倣い測定プログラムおよび記録媒体
JP4634868B2 (ja) * 2005-06-03 2011-02-16 株式会社ミツトヨ 画像測定方法及びシステム
GB0707720D0 (en) 2007-04-23 2007-05-30 Renishaw Plc Apparatus and method for controlling or programming a measurement routine
GB0716218D0 (en) 2007-08-20 2007-09-26 Renishaw Plc Measurement path generation
CN102456079B (zh) * 2010-10-18 2016-08-03 赛恩倍吉科技顾问(深圳)有限公司 影像离线编程的尺寸引导系统及方法
CN102467597B (zh) * 2010-11-16 2016-02-03 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 量测路径优化系统及方法
US9291447B2 (en) * 2014-07-09 2016-03-22 Mitutoyo Corporation Method for controlling motion of a coordinate measuring machine
JP7228762B2 (ja) * 2019-03-28 2023-02-27 株式会社東京精密 三次元座標測定機及び三次元座標測定方法
CN114723160B (zh) * 2022-04-22 2023-08-04 成都飞机工业(集团)有限责任公司 一种用于在机检测的测量路径规划方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000074661A (ja) 2000-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3927699B2 (ja) 測定機における測定経路選定方法
EP0254515B1 (en) Co-ordinate measuring
KR100193127B1 (ko) 3차원 형상 가공물의 평가 방법 및 장치
EP2923172B1 (en) Measuring machine and method for automated measurement of an object
JP5221004B2 (ja) 測定装置、表面性状測定方法、及び表面性状測定プログラム
EP2171394B2 (en) Method for compensating measurement errors caused by deformations of a measuring machine bed under the load of a workpiece and measuring machine operating according to said method
EP1975557B1 (en) Apparatus, method and program for measuring surface texture
EP0562606B1 (en) Coordinate measuring machine and method of measuring therein
JP6373395B2 (ja) 工作機械の制御装置および工作機械
EP2930462A1 (en) Method for generating information about a sensor chain of a coordinate measuring machine (CMM)
EP3437795B1 (en) Apparatus for measuring a workpiece and machine tool
JP6333785B2 (ja) ワークに対する工具の振動の周期を算出する振動解析装置
JP6516865B2 (ja) 測定対象の寸法特性を決定するための方法及び装置
EP2176622B1 (en) Method of compensating measurement errors of a measuring machine deriving from the deformations of the machine bed caused by the load exerted by the mobile unit of the machine on the machine bed, and measuring machine operating according to said method
JP5649262B2 (ja) 測定表示方法及び測定表示装置を備えた機械
EP0697639A1 (en) Method for checking interference, method for checking processing program, and method for checking processing propriety
JP2666512B2 (ja) 機械座標系補正装置
KR102460118B1 (ko) 어태치먼트 중심위치의 보정방법
JPH04307605A (ja) 数値制御装置
WO2020065854A1 (ja) ワーク位置検出方法及び工作機械
JPH0829152A (ja) 座標測定機の測定処理方法及びその装置
JP2583740Y2 (ja) 駆動装置
JP2709092B2 (ja) スペクトラム三次元表示方法
US20240004366A1 (en) Numerical control device having machine tool setup function and storage medium
JP2937918B2 (ja) 画像測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040601

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040713

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040817

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070305

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100309

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130309

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130309

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160309

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees