JP3926373B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
このスロットマシンでは、遊技における入賞の様態として、短期間に大量の遊技媒体が獲得できる、大当たり状態を呈することがある。遊技客は、この大当たり状態を期待して遊技を行う。
また、他の演出としては、例えば、遊技機の前面にある払出口の上方に照明ユニットを備えたものが提案されている。これにより、払い出される遊技媒体を閃光で照明するという演出を実現できる(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、他の演出としては、例えば、払い出された遊技媒体を収納する遊技媒体収納箱に、LEDを装着したものが提案されている。これにより、その遊技媒体収納箱に所定量の遊技媒体が収納されると、電池でLEDを点灯させて遊技媒体を照明するという演出を行うことができる(例えば、特許文献2参照。)。
しかも、大量に払い出される遊技媒体は、言わば宝の山であり、メダル自体を演出の対象とすることで、遊技客の満足感をさらに高揚させることができる。
特に、スロットマシンの遊技空間では、比較的照明を落としているため、獲得したメダルの発光が目立ち、演出効果がさらに高まる。
さらに、発光体をメダルの一部に用いるようにし、その発光体を任意の形状に形成することで、メダルのデザイン性を格段に高めることができる。
投光制御手段をこのような構成とすれば、遊技状態に応じて、投光手段の点灯又は点滅のタイミングや投光手段から放射される光の強度を制御できる。
特に、レギュラーボーナス(RB)やビッグボーナス(BB)に入賞状態になったときに投光手段を点灯させて遊技媒体としてのメダルを発光させることが効果的である。
このような投光手段の点灯タイミングや光強度の制御の具体例については、後記の「投光手段の制御」で詳述する。
遊技用装置をこのような構成とすると、メダルの有する発光体の発光状態を利用してメダルの真偽を判定できる。
このため、遊技媒体としてのメダル自体が光を放出するという従来にない演出が可能となり、遊技客の満足感をさらに高揚させることができる。
(発光体を有するメダル)
まず、メダルの実施形態について、図1(i),(ii)を参照して説明する。
同図(i)は、本実施形態であるメダルの外観形状を示す平面図、同図(ii)は、該メダルの側面断面図(同図(i)のA−A断面図)である。
メダル本体11aは、所定の厚さ及び直径を有する円板状に形成されており、表裏二面からなる各円形の面のそれぞれに該円形と同心円に形成された凹部14を有している。
このメダル本体11aは、例えば、真鍮,ステンレス,洋白など、従来のメダルに使用されている任意好適な材料を用いて形成することができる。
この発光部材12aは、発光体で形成されている。発光体とは、光を放出する(発光する)性質を有した物質,材料,放射源等をいう。ここで、発光は、反射により光って見えることとは区別される。例えば、従来のメダルやパチンコ玉に光を照射すると光って見えるのは、それらが金属材料で形成されており、その表面が鏡面に研磨されているために、入射した光が正反射するからである。これに対して発光は、光等の照射により発光体内部が励起状態となりエネルギーが光となって外部に放出するものである。
発光には、ルミネッセンス,熱による放射,チェレンコフ放射が含まれる。さらに、ルミネッセンスには、蓄光(燐光)と蛍光が含まれる。
なお、蓄光体とは、光源からのエネルギー(例えば、紫外線エネルギー)を蓄積し、光源からの光の入射時だけでなく光源が断たれた後も、その蓄積したエネルギーにより発光する物質をいう。また、蓄光とは、励起停止後も追従励起が約10〜8秒以上持続する発光をいう。
そして、発光体が蓄光体を含む場合、光源から照射される光には少なくとも紫外光が含まれる。これにより蓄光体が発光する。
なお、蛍光体とは、特定波長の光(励起光)を吸収し、それにより励起された状態(励起状態)から元の状態(基底状態)に戻る際に光(蛍光)としてエネルギーを放出する特性をもつ物質をいう。残光性は有しておらず、光源が断たれると発光しなくなる。すなわち、蛍光とは、励起後、約10〜8秒以下で持続する発光をいう。
なお、保護部材13aの形状は、発光部材12aの形状と同一とすることができる。すなわち、図1(i),(ii)に示すように、いずれも同じ直径で同じ円板状に形成することができる。ただし、保護部材13aと発光部材12aは、同じ形状とすることに限るものではなく、異なる形状とすることもできる。また、保護部材13aの厚さについても、発光部材12aの厚さと同じとすることもでき、また異なる厚さとすることもできる。
さらに、保護部材13aは、発光部材12aの表面の全体を覆うようにしてもよく、また、一部を覆うようにしてもよい。
例えば、図2に示すように、メダル10bのメダル本体11bにおもての円形の面と裏の円形の面とを貫く貫通孔15を形成し、ここに一枚(又は二枚以上)の円板状の発光部材12bを嵌合する構造とすることもできる。
この場合、発光部材12bの表裏各面をそれぞれ覆うように保護部材13bが貫通孔15に嵌合される。
なお、この場合、保護部材13cはメダル本体の役割をも有している。このため、メダル10cは、例えばスロットマシンの内部を移動中に、あるいは払出時や、遊技媒体計数機への投入時などにおいて、衝突や摩擦を繰り返す。このことから、保護部材13cは、それら衝撃に耐え得る材料で形成する必要がある。
この場合、発光部材12dは、例えば、蓄光材料を含有したセラミック等で形成することができる。
例えば、図5(i)〜(iv)に示すように、発光部材12は、三角形や四角形、星型や波型など任意の形状に形成することができる(メダル10e〜10hにおける発光部材12e〜12h)。
また、図6(i),(ii)に示すように、メダル10のおもて面又は裏面における複数部分に発光部材12を嵌合可能にして、例えば、文字、数字、記号、模様、マーク(例えば、ニコニコマークなど)などを表すようにすることができる(メダル10i〜10jにおける発光部材12i〜12j)。
さらに、一枚のメダル10における一つの面において、色の異なる発光部材12を複数組み合わせて、一つの絵柄を構成することもできる。
次に、メダルのさらに他の実施形態について、図7(i)〜(iv)を参照して説明する。
同図(i)〜(iv)は、発光部材として蛍光体と蓄光体との双方を用いて複合絵柄を形成したときの具体例を示すメダルの平面図である。
蛍光体は紫外光の照射がある期間のみ発光するが、蓄光体は所定の時間発光を維持する。この作用を利用して、照射を点滅させれば、蛍光体部の発光が点滅して、模様が変化して演出効果をあげる。
この応用として、メダル10qの表裏両面又は片面において、図8に示すような模様を形成することができる。この模様は、太陽の輪郭と放射光の輪郭を蓄光体12−1q、太陽内の顔と放射光の塗り潰し部分を蛍光体12−2qで形成したものである。この場合、光源の点灯と消灯とを繰り返すことで、太陽の顔が表れたり消えたりし、また、放射光に色が付されたり付されなかったりする。
なお、蓄光体の上に薄い蛍光体を重ね合わせることで、照射の点滅で発光に変化を与えることもできる。
次に、メダルのさらに他の実施形態について、図9(i),(ii)を参照して説明する。
同図(i)は、紫外線遮蔽フィルムが表面に貼付されたメダルの外観を示す平面図、同図(ii)は、該メダルの側面断面図(同図(i)のB−B断面図)である。
ここで、蓄光体は、上述したように、紫外光が照射されると発光する。つまり、紫外光が照射されなければ発光しない。この蓄光体の特性と紫外線遮蔽フィルムとを用いて発光する模様を任意な形状で表すことができる。
開口部16−1においては、光源からの光が発光体12rに照射される。ここで、光源からの光に紫外光が含まれている場合であって、発光体12rが蓄光体であるときは、この部分が発光する。
このことから、紫外線遮蔽フィルム16に任意の形状の開口部16−1を形成することにより、発光部12rをその開口部16−1の形状に合わせて発光させることができる(同図においては星型に発光する)。
次に、本実施形態のスロットマシンについて図面を参照して説明する。
スロットマシンは、遊技媒体としてメダルを用いて所定の遊技を行い、大当たりなど所定の遊技状態になると一定数量のメダルを払い出す装置である。
同図(i)は、本実施形態のスロットマシンの左側面図、同図(ii)は、同スロットマシンの正面図である。
同図(i),(ii)に示すように、スロットマシン100は、ホッパー(払出装置)110と、排出通路120と、排出口130と、受皿140と、投光手段150と、遮光カバー160とを備えている。
排出通路120は、ホッパー110の払出口111と排出口130とを繋ぐ傾斜路であって、ホッパー110から払い出されたメダルを、傾斜により受皿140へ向かって滑り出させる。
受皿140は、排出口130から排出されてきたメダルを受け止めて貯留する。
この投光手段150は、例えば、排出口130から排出されるメダルや受皿140に貯留されたメダルに対して光を照射するように、排出口130又はその近傍の一部、具体的には、図10(i),(ii)に示すように、排出口130の上方あるいは受皿140の上方に取り付けることができる(投光手段150a)。
さらに、投光手段150は、ホッパータンク(貯留タンク)112に貯留されているメダルに光を照射するように、ホッパータンク112又はその近傍の一部、例えば、図10(i)に示すように、ホッパータンク112の上方に備えることができる(投光手段150c)。
遮光カバー160は、投光手段150から放射された紫外光が人体に達し皮膚や目などに悪影響を与えるのを防止するためのフードである。
メダルセレクタ170の実施形態については、後記の「メダルセレクタ」で詳述する。
また、制御手段(投光制御手段)190は、投光手段150を点灯又は点滅させるタイミングの制御、又は、投光手段150から放射される光の強弱の制御を行う(これら制御を総称して「投光手段150の点灯制御」という)。
さらに、制御手段190は、遊技状態に応じて、投光手段150の点灯制御を行うことができる。例えば、レギュラーボーナス(RB)やビッグボーナス(BB)に入賞したときに投光手段150を点灯させてメダルを発光させる
次に、スロットマシンに備えられるメダルセレクタの実施形態について、図12〜図14を参照して説明する。
図12〜図14は、図11で示したメダルセレクタ170の一部側面図、及び部分断面図である。
以下、メダルセレクタ170の具体例を、実施例1〜実施例3として説明する。
スロットマシン100にメダルセレクタ170aが装着されている場合は、その流路の上流又は下流に傾斜路(メダル通路)171を設けて、専用の検知センサを装着する。図12に示すように、傾斜路171の上流に転動するメダル10の蓄光体(発光絵柄)12−1に紫外光を照射する投光手段172を設ける。
続いて、その下流に間隔をあけて、受光センサ173−1,173−2を2個設ける。2個の受光センサ173−1,173−2は、それぞれ異なる波長の光を透過するフィルタ(色フィルタ)を有し、通過するメダル10の蓄光体12−1が発光する光の、それぞれの受光量を測定してその組み合わせで通過するメダル10の発光色を識別する。
このため、蓄光体12−1の発光色を、自店舗以外にすれば他店のメダル10を識別して除外することができる。
すなわち、同図に示すように、メダル10の転動通路を、縦方向にも少し傾斜を設け、他店メダルを検出したときは、そのメダル10が通過するタイミングで除外用ソレノイド174を作動させて作動リンク175が傾斜方向にメダル10を押し倒して正規通路から除外する。
なお、除外の方法はこれに限るものではなく、転動通路の下部をソレノイドで開閉して、下方に除外することもできる。
図13に示すように、実施例1と同様の傾斜路171をメダルセレクタ170bに設け、傾斜路171の上流に転動するメダル10の蓄光体(発光絵柄)12−1に紫外光を照射する投光手段172を設ける。
続いて、その下流に間隔をあけて、受光センサ173を設ける。
この受光センサ173がリング状の蓄光体12−1の光を検知するパルスの数を識別する。
このため、同心円に設けた蓄光体12−1のリングの数を店舗の専用にすれば他店のメダル10を識別して除外することができる。なお、除外の方法は、実施例1と同様である。
図14に示すように、実施例1と同様の傾斜路171をメダルセレクタ170cに設け、傾斜路171の上流に転動するメダル10の蓄光体(発光絵柄)12−1に紫外光を照射する投光手段172を設ける。
続いて、その下流に間隔をあけて、イメージセンサ176を設け、そのイメージセンサ176から、メダル半径の長さの間隔を置いて位置センサ(投受光反射センサ)177を設ける。
この位置センサ177は、1つのセンサの中に投光部と受光部があり、メダル10の先端(エッジ)を検出できるようになっている。転動するメダル10の先端を検出したときは、メダル10の蓄光体12−1の、絵柄の中心がイメージセンサ176の撮像中心に位置するようになっている。このタイミングでイメージを検出し、店舗専用の絵柄のイメージと比較して、イメージの異なる他店のメダル10を識別して除外することができる。
このため、イメージの分解度(解像度)はラフなものでも特徴的な絵柄は簡単に識別できる。除外の方法は、実施例1と同様である。
また、実施例1における受光センサ173の受光量の測定、発光色の識別、発光色にもとづくメダル10の真偽の判定、実施例2におけるパルスの入力、パルスの数の識別、パルス数にもとづくメダル10の真偽の判定、実施例3における撮像されたイメージの入力、イメージの解析、イメージにもとづくメダル10の真偽の判定は、図11に示した制御手段190で実行することができる。さらに、制御手段190は、投光手段172の照射制御、除外ソレノイド174の駆動制御、位置センサ177での検出にもとづくイメージセンサ176の撮像制御などを実行することもできる。
ただし、これら動作(受光センサ173の受光量の測定など)は、制御手段190(遊技に関する制御手段)とは別個に設けられた制御手段に実行させることもできる。
11 メダル本体
12 発光部材
13 保護部材
14 凹部
15 貫通孔
16 紫外線遮蔽フィルム
100 スロットマシン
110 ホッパー(払出装置)
120 排出経路
130 排出口
140 受皿
150 投光手段
160 遮光カバー
170 メダルセレクタ
171 傾斜路
172 投光手段
173 受光センサ
174 除外用ソレノイド
175 作動リンク
176 イメージセンサ
177 位置センサ
Claims (3)
- 遊技媒体としてメダルを用いて遊技を行うスロットマシンにおいて、
前記メダルが、一部又は全部に蛍光体及び/又は蓄光体を有し、
前記スロットマシンが、
前記メダルのホッパー、排出口、受け皿、及び前記ホッパーの払出口と前記排出口の間に設けられた排出経路と、
前記排出経路に位置するメダルに対して光を照射する投光手段と、
前記スロットマシンにおける遊技状態が入賞状態となったときに、前記投光手段に照射を行わせる投光制御手段とを有し、
前記入賞状態となったときに、前記ホッパーから払い出され、前記排出経路を通過する前記遊技媒体としてのメダルに対し、前記投光手段から照射を行って、前記メダルを発光させながら排出口から受け皿へ払い出すことを特徴とするスロットマシン。 - 前記投光制御手段が、前記投光手段を点灯若しくは点滅させるタイミングの制御又は前記投光手段から放射される光の強弱の制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
- 前記スロットマシンにおける前記メダルの通過する通路に設けた、前記メダルに対して光を照射する投光手段と、
この投光手段から光を照射したときに、前記メダルからの光を検出して検出信号を出力する発光状態検出センサと、
前記検出信号にもとづいて前記メダルの真偽を判定する判定手段とを備えた
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスロットマシン。
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