JP3926262B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、入賞口を開閉制御する開閉片を、必要に応じて開放位置にロックし得るようにしたパチンコ遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
表示画面に選出図柄を変動表示する図柄表示装置と、選出図柄の変動開始から図柄確定に至る一連の図柄生成行程を図柄表示装置の表示画面で実行する図柄制御手段を備え、図柄始動条件の成立を契機として図柄制御手段が実行する一連の図柄生成行程を選定し、かつ確定表示する所定の選出図柄の当り図柄態様を選定した場合に、遊技者に所定の利益を供与することとなる特別遊技作動を実行する制御内容を具備する遊技制御手段とを備えたパチンコ遊技機はよく知られている。これらには、所謂第一種パチンコ遊技機,第三種パチンコ遊技機がある。
【0003】
ここで、一般的な第一種パチンコ遊技機は、大入賞口に起倒可能に配設された開閉片が、傾倒して大入賞口を開放する開放位置と、起立して大入賞口を閉鎖する閉鎖位置とに変換制御される可変入賞装置を備え、選出図柄が所定の当り図柄態様で確定表示された場合に、可変入賞装置の大入賞口の開放と、所定開放時間の満了又は該所定開放時間内での規定個数の入賞による大入賞口の閉鎖とを生じる開閉ラウンドを、大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過することを継続条件として、所定回数継続してなる大当りとしての特別遊技作動を実行するものである。
【0004】
また、一般的な第三種パチンコ遊技機は、開口を開閉制御してその内部の特別作動領域を遊技球が通過可能な状態と不可能な状態とに変換する普通電動役物と、大入賞口に起倒可能に配設された開閉片が、傾倒して大入賞口を開放する開放位置と、起立して大入賞口を閉鎖する閉鎖位置とに変換制御される可変入賞装置と、遊技球の通過に伴って該大入賞口を開放する特定領域への流入制御を行う役物とを備え、選出図柄が所定の当り図柄態様で確定表示された場合に、普通電動役物を開放制御し、その内部の特別作動領域を遊技球が通過すると大当りとしての特別遊技作動を実行する。該特別遊技作動は、役物を駆動して特定領域への遊技球流入を可能とし、かつ該特定領域への遊技球の流入毎に、大入賞口の開放と閉鎖とを生じてなる開閉ラウンドを所定回数継続してなるものである。
【0005】
従って、大当りとしての特別遊技作動が実行されると、可変入賞装置の大入賞口が開閉される開閉ラウンドが所定回数継続するので、大入賞口への遊技球の入賞に基づいて大量の賞球が払い出されることにより、遊技者に所定の利益が供与される。
【0006】
上記のようなパチンコ遊技機にあって、可変入賞装置は、駆動源としてのソレノイドがON状態となると、プランジャが励磁作用を介して作動されることによって、該プランジャに連繋された開閉片が前方に傾倒して大入賞口が開放される一方、ソレノイドがOFF状態となると、プランジャを非作動位置に復帰させるバネの付勢作用を介して、開閉片が起立して大入賞口が閉鎖されるように構成されている。従って、ソレノイドのOFF状態においては、開閉片を指先等で無理に前方傾倒して大入賞口を開放させることは可能であるが、その前方傾倒状態を指先等で維持してなければ、前記バネの付勢作用により、開閉片が閉じてしまう。
【0007】
そこで、ソレノイドのOFF状態において、開閉片を開放状態とするための構成が提案されている(特許文献1参照)。かかる構成は、遊技盤面に設けた小孔から線状部材を挿入して、ソレノイドの駆動力を開閉片に伝達する伝達部材に押圧力を作用させることにより、開閉片を前方傾倒させるようにしたものである。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−35386号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、多くの遊技店では、閉店間近に大当りとしての特別遊技作動が発生し、その特別遊技作動が次回も大当りとなる確率が高い確変図柄によるものである場合には、閉店時間後に一回分の大当りに相当する量の遊技球を遊技者に供与するサービスを行っている。この場合、ソレノイドのOFF状態において、店員が指先等で開閉片を前方傾倒させて大入賞口を開放し、該大入賞口内に遊技球を直接手で投入して入賞させ、賞球を払い出しているのであるが、この作業を行うに際して、上述したように、ソレノイドのOFF状態にあっては、前方傾倒させた開閉片にはバネによる閉鎖方向の付勢力が常時作用していることにより、片方の手で開閉片の傾倒状態を維持してなければならないため、両手を使うことができず、その作業能率が悪いという問題点があった。
【0010】
また、特別遊技作動中に大入賞口内の特定領域スイッチの故障や誤作動等が発生し、遊技球の特定領域の通過を検出できない場合は、特定領域を遊技球が通過したのにも拘わらず、次の開閉ラウンドへの移行が行われず特別遊技作動が途中で終了してしまう。また、特別遊技作動中に、球発射装置に故障や不具合が生じた場合や、発射する遊技球が1個も無くなってしまった場合等にあっても、遊技球が発射できないため、特定領域を遊技球が通過せず、特別遊技作動が途中で終了してしまう。このような場合は、遊技店側が本来遊技者に供与される利益を補償していることが多い。補償する際は、開閉片を指等で直接前方傾倒させて大入賞口を開放し、該大入賞口内に遊技球を直接手で投入して入賞させ、賞球を払い出しているのであるが、この作業を行うに際して、上述したように、ソレノイドのOFF状態にあっては、前方傾倒させた開閉片にはバネによる閉鎖方向の付勢力が常時作用していることにより、片方の手で開閉片の傾倒状態を維持してなければならなかった。
【0011】
ここで、ソレノイドのOFF状態において、開閉片を開放状態とし得る先行技術の構成にあっても、開閉片の前方傾倒状態を維持するためには、遊技盤面の小孔から挿入した線状部材を手で持って、伝達部材を押圧し続けなければならないため、両手を使用しての遊技球の投入作業や、大入賞口内の特定領域スイッチの故障や誤作動等の復旧作業を行うことができなかった。
【0012】
さらに、ソレノイドをON状態とするスイッチを別途設けたとしても、遊技機自体の電源を切ればソレノイドのON状態が無効となり、バネの付勢作用によって開閉片が閉じてしまうため、前記復旧作業時に電源を切って作業することができないという問題点もあった。
【0013】
本発明は、ソレノイドのOFF状態において、開閉片を開放位置にロックし得るようにして、両手による遊技球の投入作業や、大入賞口内の特定領域スイッチの故障や誤作動等の復旧作業を可能としたパチンコ遊技機を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、入賞口に起倒可能に設けられた開閉片が、遊技盤面前方への回動駆動により傾倒して入賞口を開放する開放位置と、該開放位置からの遊技盤面後方への回動駆動により起立して入賞口を閉鎖する閉鎖位置とに変換制御される可変入賞装置を備えてなるパチンコ遊技機において、前記入賞口の側部位置に開放ロック片を側方移動可能に配設し、該開放ロック片を、入賞口側への移動操作により開放位置にある開閉片の上面に当接させて該開閉片を開放位置にロックする進出位置と、該進出位置からの外側方への移動操作により開閉片上から退避する退避位置とに変換可能に設けたものであって、開放ロック片が、入賞口の側部を遮蔽して、側方からの入賞を規制する遮蔽部材によって構成されていることを特徴とするパチンコ遊技機である。
【0015】
ここで、開放ロック片を側方移動可能とする態様としては、直線的な進退移動と、支軸を中心とする回動移動とが提案される。また、上記構成は、表示画面に選出図柄を変動表示する図柄表示装置と、選出図柄の変動開始から図柄確定に至る一連の図柄生成行程を図柄表示装置の表示画面で実行する図柄制御手段を備え、図柄始動条件の成立を契機として図柄制御手段が実行する一連の図柄生成行程を選定し、かつ確定表示する所定の選出図柄の当り図柄態様を選定した場合に、可変入賞装置の開閉片を所定開閉態様で開閉制御して遊技者に所定の利益を供与することとなる特別遊技作動を実行する制御内容を具備する遊技制御手段とを備えたパチンコ遊技機に好適に適用される。
【0016】
かかる構成にあって、入賞口の側部位置に配設した開放ロック片を、入賞口側への移動操作により進出位置に変換することによって、開閉片を開放位置にロックすることができるので、ソレノイドのOFF状態において、店員が開閉片を前方傾倒させて大入賞口を開放し、該大入賞口内に遊技球を直接手で投入する作業を行う場合や、大入賞口内の特定領域スイッチの故障や誤作動等の復旧作業を行う場合に、従来のように片手で開閉片を開放位置に保持したり、線状部材による伝達部材の押圧操作をし続ける必要がない。これにより、両手を使って迅速に作業を行うことが可能となり、その作業能率が向上する。また、ソレノイドへの通電状態に関係なく開閉片を開放位置にロックすることができるため、遊技機自体の電源を切っても特定領域スイッチの故障や誤作動等の復旧作業を行うことができる。
【0017】
前記開放ロック片を側方移動可能とする一態様として、該開放ロック片を側方回動可能に配設し、該開放ロック片を、入賞口側への回動操作により開放位置にある開閉片の上面に当接させて該開閉片を開放位置にロックする進出位置と、該進出位置からの外側方への回動操作により開閉片上から退避する退避位置とに変換可能に設ける構成が提案される。
【0018】
かかる構成にあっては、入賞口の側部位置に配設された開放ロック片を、入賞口側への回動操作により進出位置に変換することによって、開閉片を開放位置にロックすることができるので、ソレノイドのOFF状態において、店員が開閉片を前方傾倒させて大入賞口を開放し、該大入賞口内に遊技球を直接手で投入する作業を行う場合や、大入賞口内の特定領域スイッチの故障や誤作動等の復旧作業を行う場合に、従来のように片手で開閉片を開放位置に保持したり、線状部材による伝達部材の押圧操作をし続ける必要がない。これにより、両手を使って迅速に作業を行うことが可能となり、その作業能率が向上する。また、ソレノイドへの通電状態に関係なく開閉片を開放位置にロックすることができるため、遊技機自体の電源を切っても特定領域スイッチの故障や誤作動等の復旧作業を行うことができる。
【0019】
また、開放ロック片を、進出位置と退避位置で夫々位置保持する保持手段を備えた構成が提案される。かかる構成にあっては、進出位置における開放ロック片の位置保持により、開閉片を開放位置に確実にロックすることができる一方、退避位置における開放ロック片の位置保持により、遊技球の衝突等に起因する開放ロック片の不要の移動を防止することができる。
【0020】
また、本発明では、開放ロック片を、入賞口の側部を遮蔽して、側方からの入賞を規制する遮蔽部材によって構成している。ここで、遮蔽部材は、入賞口の側部を遮蔽して、遊技球を入賞口へ導いたり、入賞を規制したりするために設けられているものであり、この遮蔽部材によって開放ロック片を構成すれば、配設スペースの制限を受けたり、遊技盤面の外観を変更したりすることなく、開放ロック片を違和感なく配設することができる。
【0021】
また、開放ロック片を、装飾部材によって構成するようにしたものが提案される。ここで、装飾部材は、遊技盤面を装飾するために設けられているものであり、このように装飾部材によって開放ロック片を構成することによっても、配設スペースの制限を受けたり、遊技盤面の外観を変更したりすることなく、開放ロック片を違和感なく配設することができる。
【0022】
また、本発明は、前面板の後方で、入賞口に側方回動可能に設けられた開閉片が、外側方への回動駆動により傾倒して入賞口を開放する開放位置と、該開放位置からの内側方への回動駆動により起立して入賞口を閉鎖する閉鎖位置とに変換制御される可変入賞装置を備えてなるパチンコ遊技機において、前記可変入賞装置の前面板に、開放位置にある開閉片の上面に当接して該開閉片を開放位置にロックする進出位置と、該進出位置から退避する退避位置とに変換可能な開放ロック片を設けたことを特徴とするパチンコ遊技機である。
【0023】
かかる構成にあっては、可変入賞装置の前面板に設けた開放ロック片を、開放位置にある開閉片の上面に当接する進出位置に変換することによって、開閉片を開放位置にロックすることができるので、請求項1の効果と同様にソレノイドのOFF状態において、店員が開閉片を前方傾倒させて大入賞口を開放し、該大入賞口内に遊技球を直接手で投入する作業を行う場合や、大入賞口内の特定領域スイッチの故障や誤作動等の復旧作業を行う場合に、従来のように片手で開閉片を開放位置に保持したり、線状部材による伝達部材の押圧操作をし続ける必要がない。これにより、両手を使って迅速に作業を行うことが可能となり、その作業能率が向上する。また、ソレノイドへの通電状態に関係なく開閉片を開放位置にロックすることができるため、遊技機自体の電源を切っても特定領域スイッチの故障や誤作動等の復旧作業を行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を第一種パチンコ遊技機に適用した第一実施例を、図1〜図7に基づいて説明する。
【0025】
パチンコ遊技機の遊技盤1には、図1に示すように、その遊技盤面2上に略円形の誘導レール3で囲繞された遊技領域4が設けられており、該遊技領域4の略中央にセンターケース5が配設されている。このセンターケース5には、液晶表示器,CRT表示器等からなる図柄表示装置6が組み付けられており、該図柄表示装置6の表示画面7には、三つの特別図柄A,B,Cが変動表示される。ここで、第一種パチンコ遊技機にあっては、この特別図柄A,B,Cを選出図柄としている。また、表示画面7の一部領域には、普通図柄表示部9が設けられており、該普通図柄表示部9には右図柄と左図柄からなる二つの普通図柄E1 ,E2 が変動表示される。この普通図柄E1 ,E2 は、「7」と「−」の二種類の図柄で構成されており、右図柄及び左図柄ともに「7」が停止する当り図柄態様が確定表示された場合には、後述する普通電動役物からなる可変入賞装置13の開閉片15,15が開閉駆動される。
【0026】
表示画面7の上部には、4個のパイロットランプからなる特別図柄始動記憶数表示装置8が配設されている。この特別図柄始動記憶数表示装置8は、後述する主制御基板60(図3参照)の記憶装置RAMの一部領域に記憶された特別図柄始動記憶数をパイロットランプの点灯数によって表示する。また、表示画面7の右側部には、4個の発光ダイオードからなる普通図柄始動記憶数表示装置11が配設されており、後述する普通図柄始動スイッチS2(図3参照)からの遊技球検出信号が、所定数を上限として主制御基板60(図3参照)の記憶装置RAMの一部領域に記憶された場合に、その記憶数を発光ダイオードの点灯数によって表示する。
【0027】
一方、センターケース5の左右両側には、普通図柄始動ゲート(普通図柄始動領域)12,12が配設されており、遊技球の通過により、この普通図柄作動ゲート12,12が具備する普通図柄始動スイッチS2 から遊技球検出信号が発生すると、前記普通図柄表示部9の普通図柄E1 ,E2 が変動し、所定時間経過後に停止して種々の組み合わせの図柄態様が表示されることとなる。
【0028】
また、センターケース5の直下位置には、内部を特別図柄始動領域14とするとともに、開閉片15,15により入賞口16を兼ねた入り口の開口度を変化させるようにした普通電動役物からなる可変入賞装置13が配設されている。そして前記普通図柄表示部9の表示結果が所定の当り図柄態様の場合には、普通電動役物ソレノイド26(図3参照)等の駆動源によって開閉片15,15が所定時間(約 0.2秒間)拡開されて、特別図柄始動領域14に遊技球が入り易い状態となる。この特別図柄始動領域14は、特別図柄始動スイッチS1(図3参照)を備えており、該特別図柄始動スイッチS1 による遊技球の入賞検知に伴って、前記図柄表示装置6の表示画面7に特別図柄A,B,Cを変動表示する図柄生成行程が実行されることとなる。
【0029】
さらに、可変入賞装置13の下方には、内部に特定領域と一般領域とを有する大入賞口20を備え、かつ、横長矩形状の開閉片21を大入賞口ソレノイド25(図2参照)からなる駆動源によって開閉制御することにより、大入賞口20を開放状態と閉鎖状態とに変換する可変入賞装置22が配設されている。ここで、該可変入賞装置22の大入賞口20が、本発明の要部にかかる開閉片21が前後方向に沿って起倒可能に設けられた可変入賞装置の入賞口となっている。開閉片21は、図2(イ),(ロ)に示すように、大入賞口ソレノイド25のプランジャ27にリンク部材28を介して連繋されており、該大入賞口ソレノイド25がON状態となると、プランジャ27が励磁作用を介して後退方向に作動されることによって、開閉片21が、図2(イ)に示す起立状態から図2(ロ)に示すように支軸24を支点として前方回動駆動され、傾倒して大入賞口20を開放する開放位置に変換される一方、大入賞口ソレノイド25がOFF状態となると、プランジャ27を非作動位置に復帰させるバネ29の付勢作用を介して、開閉片21が開放位置から後方回動駆動され、図2(イ)に示すように、起立して大入賞口20を閉鎖する閉鎖位置に変換されるようになっている。
【0030】
大入賞口20の左右の側部位置には、図1に示すように、該大入賞口20の側部を遮蔽する遮蔽部材30a,30bが夫々配設されており、さらに各遮蔽部材30a,30bの外側位置に「翼」を模した装飾部材31a,31bが夫々配設されている。そして、前記遮蔽部材30a,30bの内、第一実施例では一方の遮蔽部材30a(図中右側の遮蔽部材)が開閉片21を開放位置にロックし得る開放ロック片32となっている。また、前記装飾部材31a,31bの内、第二実施例では一方の装飾部材31a(図中右側の装飾部材)が開閉片21を開放位置にロックし得る開放ロック片32となっている。この開放ロック片32は本発明の要部にかかるものであり、詳しくは後述する。
【0031】
そして、前記図柄表示装置6の表示画面7に変動表示される特別図柄A,B,Cが、所定の組み合わせの当り図柄態様で確定表示された場合に大当たりとしての特別遊技作動が実行される。この特別遊技作動は、開閉片21が前方に傾倒して開き、その開放状態で開閉片21の上面の案内作用を介して、大入賞口20内へ遊技球を案内するとともに、所定開放時間(例えば30秒間)の満了、またはその所定開放時間中における所定個数(例えば10個)の遊技球の入賞により開閉片21が起立して大入賞口20が閉鎖される開閉ラウンドを、特定領域の球通過を条件として所定制限回数(例えば15回)継続するものであって、この特別遊技作動の実行によって多量の遊技球が入賞し、遊技者に所定の利益が供与される。可変入賞装置22の内部には、特定領域に入った遊技球を検知する特定領域スイッチS3(図3参照)と、一回の開閉ラウンド毎の入賞個数を計数するカウントスイッチS4(図3参照)とが設けられている。また、特定領域スイッチS3 で検知される遊技球は、一回の開閉ラウンド中に計数される入賞個数に合算される。
【0032】
その他、遊技領域4には、複数の一般入賞口23が配設されており、その内部に具備する一般入賞スイッチS5(図3参照)による遊技球の入賞検知に伴って所定数の賞球が払い出される。
【0033】
図3は、上述のパチンコ遊技機の遊技制御手段を構成する制御回路を示すものである。
主制御基板60には、パチンコ遊技機の遊技作動等を制御するための基板回路が設けられており、この基板回路上には主制御用中央制御装置CPUが配設されている。この主制御用中央制御装置CPUは、遊技に関する統括的な制御を処理実行するものであって、この主制御用中央制御装置CPUには、演算処理に用いる動作プログラムを格納する記憶装置ROMと、必要なデータを随時読み書き可能な記憶装置RAMとが、データを読み書きするアドレスを指定する情報を一方的に伝えるアドレスバス(図示省略)と、データのやり取りを行うデータバス(図示省略)を介して接続され、主制御基板60の基板回路を構成している。前記記憶装置ROMには、制御プログラムや、大当り特別乱数テーブルk、大当り図柄乱数テーブルl、ハズレ図柄乱数テーブルm 、リーチ乱数テーブルn、リーチ図柄乱数テーブルp、リーチ態様乱数テーブルq、普通当り乱数テーブルu、普通当り図柄乱数テーブルv等の固定データが格納されている。そして所定の図柄始動条件が成立すると主制御用中央制御装置CPUによって各乱数テーブルの乱数値の抽選が行われ、大当り特別乱数値K、大当り図柄乱数値L、ハズレ図柄乱数値Ma,Mb,Mc、リーチ乱数値N、リーチ図柄乱数値P、リーチ態様乱数値Q、普通当り乱数値U、普通当り図柄乱数値V等が選出される。また、記憶装置RAMには、特別図柄始動スイッチS1 ,普通図柄始動スイッチS2 のON作動による記憶数等が一時的に記憶される記憶エリア、ソフトタイマを構成するレジスタ領域及びワークエリア等が設けられている。
【0034】
さらに、上記主制御基板60の基板回路には、所定のクロックパルスを出力するクロック装置(図示省略)が設けられ、主制御用中央制御装置CPUに接続されている。そして主制御用中央制御装置CPUは一定間隔のクロックパルスによって、時系列的に演算処理を行い、一連の処理作動を順次実行する。また、このクロック装置により出力されたクロックパルスをカウントして、時間を計測するタイマーTMも接続されている。
【0035】
また、上記主制御基板60の基板回路には、主制御用中央制御装置CPUが周辺機器とデータ通信を行う入力ポート(図示省略)及び出力ポート(図示省略)が設けられており、該出力ポートを介して主制御基板60からの制御指令信号が、図柄表示制御基板62,音源制御基板63,光源制御基板64,払出制御基板65の各入力ポートに向けて発信されるようになっている。また、主制御基板60の入力ポートには、特別図柄始動スイッチS1 が接続されるとともに、盤面中継基板61を介して、普通図柄始動スイッチS2 ,特定領域スイッチS3 ,カウントスイッチS4 ,一般入賞スイッチS5 が接続されている。そして、主制御基板60は所定時間毎(例えば2ms毎)に上記各スイッチS1 〜S5 の遊技球検出状態を調べ、信号入力があるとその信号が波形整形回路により波形整形されて主制御用中央制御装置CPUに入力され、その情報を記憶装置RAMに記憶する。また、主制御基板60の出力ポートには、盤面中継基板61を介して大入賞口ソレノイド25,普通電動役物ソレノイド26が接続されており、主制御用中央制御装置CPUが所定の条件を選出した場合に作動される。
【0036】
また、主制御用中央制御装置CPU及び上記各制御基板62,63,64,65に設置されている各中央制御装置CPUは、所定のデータの処理を行う演算ユニット(ALU)を連成した演算装置と、この演算装置に入出力するデータや読み込んだ命令を保管しておくレジスタと、命令を解読するデコーダ等によって構成されている。尚、前記演算ユニットの連成数によって、各中央制御装置CPUの演算処理能力が決まる。そして、主制御用中央制御装置CPUは、所定の形式で生成した制御指令信号を各制御基板62,63,64,65に夫々送信し、各制御基板62,63,64,65の中央制御装置CPUがこの制御指令信号に従って所定の制御を処理実行することとなる。
【0037】
上記図柄表示制御基板62には、図柄表示装置6の表示画面7に表示される図柄表示態様を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、図柄表示態様を制御処理する図柄制御用中央制御装置CPUに、演出プログラムが格納されている記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きできる記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとを備えてなる。この記憶装置ROMには、上述した特別図柄A,B,C及び普通図柄E1 ,E2 の図柄形態が記憶され、さらに特別図柄A,B,C及び普通図柄E1 ,E2 の変動パターン,特別図柄A,B,Cのリーチ態様パターン等の固定データやその動作プログラムが記憶されている。
【0038】
また、図柄表示制御基板62は、主制御基板60からの制御指令信号を入力ポートを介して受信すると、図柄制御用中央制御装置CPUにおいて演算処理し、所定の図柄変動を演出する特別図柄A,B,Cと普通図柄E1 ,E2 の変動態様データを、出力ポートを介して表示用ドライバに夫々送信する。該表示用ドライバは前記変動態様データに従って、図柄表示装置6の表示画面7に所定の変動態様で特別図柄A,B,Cと普通図柄E1 ,E2 とを夫々変動表示させる。そして、この表示用ドライバ及び図柄表示制御基板62によって、変動開始から図柄確定に至る一連の図柄生成行程を、図柄表示装置6の表示画面7に表示する図柄制御手段が構成されている。
【0039】
一方、上記音源制御基板63には、スピーカから発生する効果音等を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、音響を制御する音源制御用中央制御装置CPUに、動作プログラムや音響発生パターン等の固定データが記憶されている記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとを備えてなる。この音源制御基板63は、上記の主制御基板60より入力ポートを介して受信した制御指令信号を音源制御用中央制御装置CPUで演算処理し、所定の音データを出力ポートを介してサウンドジェネレータに送信して、スピーカから所定の効果音を出力させる。
【0040】
また、上記光源制御基板64には、パチンコ遊技機に備えられた発光ダイオードや装飾ランプ等の電飾装置を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、電飾装置の点灯,点滅等を制御する光源制御用中央制御装置CPUに、動作プログラムや、発光ダイオード,装飾ランプ等を電飾するための電飾パターン等の固定データが記憶されている記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとを備えてなる。この光源制御基板64は、光源制御用中央制御装置CPUで、上記の主制御基板60から入力ポートを介して受信した制御指令信号を演算処理し、所定の光演出データを出力ポートを介して光源作動基板に送信し、電飾装置や特別図柄始動記憶数表示装置8及び普通図柄始動記憶数表示装置11の発光ダイオードや装飾ランプ等を所定の演出態様で点灯,点滅させる。
【0041】
さらに、上記払出制御基板65には、遊技球の貸球や賞球等を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、貸球ユニットや賞球ユニット等が具備する各種ソレノイドを作動して、所定の貸球や賞球の供給を制御する払出制御用中央制御装置CPUに、動作プログラム,貸球や賞球の球数パターン等の固定データが記憶されている記憶装置ROMと、球数カウントデータ等の必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとを備えてなる。この払出制御基板65は、入力ポートを介して主制御基板60から制御指令信号を受信し、該制御指令信号に従い、払出制御用中央制御装置CPUで演算処理し、所定のデータを出力ポートを介して払出中継基板に送信し、このデータにより貸球ユニットや賞球ユニット等が具備する図示しない各種ソレノイドを作動させて、所定の貸球や賞球の払い出しを実行する。また、払出制御基板65は、プリペイド金額を記憶したプリペイドカードの読み込み・書き込みを行うプリペイドカードユニットと、プリペイドカードのデータ処理を中継するCR接続基板を介して接続されており、プリペイド金額の残額データ等を送受する。
【0042】
次に、図3に示した制御回路による制御態様をパチンコ遊技機の作動に従って説明する。
遊技球が図示しない発射装置より遊技盤1の遊技領域4に発射され、この遊技球が特別図柄始動領域14を通過し、特別図柄始動スイッチS1 がON作動すると、その信号を主制御基板60が認識する。この信号により、主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、記憶装置ROMに記憶されている各乱数テーブルから抽選によって、大当り特別乱数値K、大当り図柄乱数値L、ハズレ図柄乱数値Ma,Mb,Mc、リーチ乱数値N、リーチ図柄乱数値P、リーチ態様乱数値Q等を夫々選出し、これらの各乱数値を一旦、記憶装置RAMに格納する。尚、遊技球が特別図柄始動領域14を連続的に通過した場合には、特別図柄始動スイッチS1 のON作動に基づいて抽選される上記各乱数値が、発生順に主制御基板60の記憶装置RAMに記憶されるとともに、特別図柄始動スイッチS1 による遊技球検出数が特別図柄始動記憶数として主制御基板60の記憶装置RAMに記憶され、上述したように特別図柄始動記憶数表示装置8のパイロットランプがその始動記憶数に応じて順次点灯されて、特別図柄始動記憶数を最高4個まで表示する。このパイロットランプは表示画面7の特別図柄A,B,Cが変動開始する度に消灯されて、始動記憶数が減少する。尚、始動記憶数が満杯(4個)となっている場合には、特別図柄始動領域14を遊技球が通過しても無効となる。
【0043】
ここで、主制御基板60の記憶装置ROMには、例えば0〜599の600コマからなる大当り特別乱数テーブルkが格納されており、表示画面7に当り図柄態様で確定表示される特別図柄A,B,Cの表示内容によって、当該当り図柄態様に基づいて実行される特別遊技作動後に、再度当り図柄態様となる確率を高めた高確率状態と、当り図柄態様となる確率が変化しない通常確率状態の何れかが発生する。
【0044】
高確率状態では、大当り特別乱数テーブルkから選出される大当り特別乱数値Kが、例えばK=7,97,157,187,247,277,337,367,457,547の場合に当りとなる。即ち、大当り確率は10/600=1/60である。一方、通常確率状態では、大当り特別乱数値Kが、例えばK=7,457の場合に当りとなる。即ち、大当り確率は2/600=1/300である。そしてそれ以外の大当り特別乱数値Kはハズレとなる。また、記憶装置ROMには、上述したように大当り図柄乱数テーブルlが格納されている。ここで大当り図柄乱数テーブルlは、「0」〜「9」の大当り図柄の何れかを選出し、上記大当り特別乱数値Kが当りの場合に特別図柄A,B,Cの当り図柄態様を決定するものである。即ち、例えば大当り図柄乱数値Lが「0」の場合には、特別図柄A,B,Cが「0,0,0」となる。そして、この大当り図柄乱数テーブルlから選出される大当り図柄乱数値Lに従って、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の何れかの確変図柄により当り図柄態様が確定表示された場合には、当該特別遊技作動以降の図柄生成行程を、当り図柄態様が確定表示されるまで、上述した高確率状態となるようにしている。そして、このような高確率状態とすることによって、特別遊技作動後に実行される特定有利遊技作動としての、当り図柄態様となる確率を高める確率変動作動を付与するようにしている。また、大当り図柄乱数値Lに従って、「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の何れかの通常図柄により当り図柄態様が確定表示された場合には、当該特別遊技作動以降の図柄生成行程を通常確率状態となるようにしている。
【0045】
一方、特別図柄始動スイッチS1 のON信号に基づき、主制御基板60は、主制御用中央制御装置CPUで演算処理して賞球指令信号を払出制御基板65に送信するとともに、賞球作動に連動する賞球音の発生指令信号を音源制御基板63に、賞球ランプ等の発生指令信号を光源制御基板64に夫々送信する。主制御基板60から賞球指令信号を受信した払出制御基板65は、記憶装置ROMや記憶装置RAMの記憶データを用いて払出制御用中央制御装置CPUにて演算処理を行い、その結果に従って賞球ユニットの図示しないソレノイドを作動させて所定数量の賞球を払い出す。これと同期して、賞球音の発生指令信号を受けた音源制御基板63は、記憶装置ROMや記憶装置RAMの記憶データを用いて音源制御用中央制御装置CPUにて演算処理を行い、その結果に従ってスピーカより所定の賞球払出音を上記賞球の払出時に合わせて出力する。同時に光源制御基板64でも、受信した賞球ランプの発生指令信号に従って光源制御用中央制御装置CPUが記憶装置ROMや記憶装置RAMの記憶データを用いて演算処理を行い、その結果に従って所定の発光ダイオードや装飾ランプ等を点灯、点滅させる。
【0046】
そして、特別図柄始動スイッチS1 のON作動、若しくは主制御基板60の記憶装置RAMに記憶されている特別図柄始動記憶数の消化の何れかによる図柄始動条件の成立を契機として特別図柄A,B,Cの図柄変動が開始されると、主制御用中央制御装置CPUは、大当り特別乱数値Kを判定し、大当り図柄乱数値Lとハズレ図柄乱数値Ma,Mb,Mc の何れか一方を有効とするとともに、リーチ乱数値Nに従ってリーチとするか否かを判定する。そして、これらの結果に基づき、図柄表示装置6で実行される図柄表示態様を制御するための図柄制御指令信号を図柄表示制御基板62に送信する。
【0047】
上記図柄制御指令信号を受けた図柄表示制御基板62の図柄制御用中央制御装置CPUは、該図柄制御指令信号に従って、記憶装置ROMに記憶されている所定の動作プログラムを用いて、表示画面7で演出する図柄表示態様を決定する。そして、該図柄表示態様に従って特別図柄A,B,Cを順次停止し、特別図柄A,B,Cを確定表示する図柄生成行程を実行する。
【0048】
また、主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、音響作動と発光作動を上記図柄表示態様に連動させるため、音響制御指令信号を音源制御基板63に送信するとともに、電飾制御指令信号を光源制御基板64に送信する。音響制御指令を受けた音源制御基板63は、記憶装置ROMに記憶されている動作プログラム等を用いて音源制御用中央制御装置CPUで演算処理を行い、得られた所定の音データをサウンドジェネレータを介してスピーカより出力する。また前記光源制御基板64では、電飾制御指令信号に従って、記憶装置ROMに記憶されている動作プログラム等を用いて光源制御用中央制御装置CPUで演算処理を行い、得られた所定の光演出データに基づいて、光源作動基板を介して、発光ダイオードもしくは装飾ランプを点灯、点滅させる。
【0049】
上述の大当り特別乱数値Kが所定の当り乱数値である場合、主制御基板60は、大当り図柄乱数値Lを有効とするとともに、リーチ図柄乱数値P,リーチ態様乱数値Qを有効とし、図柄表示制御基板62に所定の図柄制御指令信号を送信する。そして、図柄表示制御基板62は、リーチ図柄乱数値Pに従い特別図柄をA=Cで停止して、リーチ態様乱数値Qに従い所定のリーチ変動態様によるリーチ作動を実行した後、大当り図柄乱数値Lに従って、所定の当り図柄態様の特別図柄A,B,Cを確定表示する。この時、同時に光源制御基板64及び音源制御基板63が所定の電飾演出と効果音を発生させる。尚、リーチ態様乱数値Qによって選定されるリーチ変動態様としては、ロングリーチ、低速スクロール、逆走行、低速走行からの加速的停止、図柄の反転等、種々の変動態様がある。
【0050】
このように所定の当り図柄態様が確定表示されると、主制御基板60は、盤面中継基板61を介して大入賞口ソレノイド25を駆動して、開閉片21を前方傾倒させることにより大入賞口20を開放する大当りとしての一連の特別遊技作動を実行する。
【0051】
即ち、サウンドジェネレータがファンファーレを発するとともに、大入賞口ソレノイド25が駆動し、開閉片21が所定作動態様で開閉駆動される開閉ラウンドが開始される。この開閉ラウンドは、所定制限時間(例えば30秒間)が経過するか、この所定制限時間内で、カウントスイッチS4 と特定領域スイッチS3 とにより所定個数(例えば10個)の遊技球の入賞検知がなされるまで継続される。また上述したように、大入賞口20内の特定領域に遊技球が流入し、特定領域スイッチS3 がON作動した時は、次の開閉ラウンドへの移行条件が充足され、一旦開閉片21が閉鎖駆動して一ラウンドが終了した後、再び大入賞口20が開放されて次の開閉ラウンドへ移行する。このような開閉ラウンドが所定制限回数(例えば15回)繰り返されると特別遊技作動が終了する。
【0052】
一方、大当り特別乱数値Kが所定の当り乱数値でない場合には、主制御基板60は、上述のハズレ図柄乱数値Ma,Mb,Mc に基づく図柄制御指令信号を図柄表示制御基板62に送信し、該図柄表示制御基板62は、この図柄制御指令信号に従って、特別図柄A,B,Cをハズレ図柄態様で表示する。ここで、ハズレ図柄乱数値Ma,Mb,Mc が当り図柄態様を選出していた場合には、再びハズレ図柄乱数テーブルmでハズレ図柄乱数値Ma,Mb,Mc を選出して、ハズレ図柄態様を表示する。また、リーチ乱数値Nによりリーチ作動を実行する場合にあっては、リーチ図柄乱数値Pに従って、特別図柄をA=Cで一旦表示し、リーチ態様乱数値Qに従って、所定のリーチ変動態様によるリーチ作動を発生させるようにした後、ハズレ図柄態様を確定表示する。
【0053】
次に、本発明の要部について説明する。
本発明にかかるパチンコ遊技機は、前記大入賞口20の側部位置に開放ロック片32が側方移動可能に配設され、該開放ロック片32が、大入賞口20側への移動操作により開放位置にある開閉片21の上面に当接して該開閉片21を開放位置にロックする進出位置と、該進出位置からの外側方への移動操作により開閉片21上から退避する退避位置とに変換可能に設けられている。この第一実施例では、図4(ハ)等に示すように、開放ロック片32が側方回動可能に配設されており、該開放ロック片32が、大入賞口20側への回動操作により開放位置にある開閉片21の上面に当接して該開閉片21を開放位置にロックする進出位置と、該進出位置からの外側方への回動操作により開閉片21上から退避する退避位置とに変換できるようになっている。
【0054】
ここで、大入賞口20の左右両側には、上述した特別遊技作動の実行により、図4(ロ)に示すように、開閉片21の前方回動駆動により傾倒して大入賞口20を開放する状態にあって、該大入賞口20の側部を遮蔽して、遊技球を大入賞口20へ導いたり、入賞を規制したりする上下に若干長い五角形状を呈するブロック体からなる遮蔽部材30a,30bが夫々配設されており、この第一実施例にあっては、図中右側の遮蔽部材30aによって開放ロック片32が構成されている。該開放ロック片32は、図5に示すように、遮蔽部材30aの下部寄り位置に配設された支軸33によって大入賞口20の側部位置に側方回動可能に軸支されている。また、遮蔽部材30aの裏面には、その上部寄り位置に短尺状の係止突起34が後方突成されており、該係止突起34を係合し得る係合孔35が、大入賞口20の側部表面で前記支軸33の上方位置に穿設されている。そして、図6(イ)に示すように、開放ロック片32を大入賞口20側へ回動操作して進出位置に変換した状態において、係止突起34が大入賞口20の口縁36と係合して該開放ロック片32を進出位置に位置保持する一方、図6(ロ)に示すように、開放ロック片32を退避位置に変換した状態において、係止突起34が前記係合孔35と係合して該開放ロック片32を退避位置に位置保持し得るようになっている。これにより、開放ロック片32を進出位置と退避位置で夫々位置保持する保持手段が構成されている。
【0055】
かかる構成にあって、大入賞口ソレノイド25(図2参照)がOFF状態にあり、図4(イ)に示すように、開閉片21が起立して大入賞口を閉鎖する閉鎖位置にある状態において、開放ロック片32により開閉片21を開放位置にロックする場合には、図4(ロ)に示すように、開閉片21を指等でバネ29(図2参照)の付勢力に抗して前方に傾倒させて開放位置とした状態で、図4(ハ)に示すように、開放ロック片32を大入賞口20側へ回動させて、開閉片21の上面に当接させると、図6(イ)に示すように、係止突起34が大入賞口20の口縁36と係合して該開放ロック片32が進出位置に位置保持されることにより、開閉片21を開放位置にロックすることができる。
【0056】
そして、図7(イ),(ロ)に示すように、開閉片21が開放位置にロックされた状態にあっては、従来のように片方の手で開閉片21の傾倒状態を維持する必要がないため、大入賞口20内に遊技球を直接手で投入する作業を行う場合や、大入賞口20内の特定領域スイッチS3 の故障や誤作動等の復旧作業を行う場合に、両手を使って迅速に作業を行うことができ、その作業能率が向上する。また、大入賞口ソレノイド25への通電状態に関係なく開閉片21を開放位置にロックすることができるため、遊技機自体の電源を切っても特定領域スイッチS3 の故障や誤作動等の復旧作業を行うことができる。
【0057】
また、上記のように開閉片21が開放位置にロックされた状態から、そのロックを解除する場合には、開放ロック片32を外側方に向けて若干強制的に回動させることにより、係止突起34が大入賞口20の口縁36から離脱する。そして、該開放ロック片32を外側方に回動させて退避位置に変換することにより、開閉片21の開放位置におけるロックを解除することができる。また、開放ロック片32を退避位置まで回動させると、係止突起34が係合孔35と係合して、該開放ロック片32を退避位置に位置保持することができる。そして、このように、開放ロック片32を退避位置に位置保持することにより、遊技中にあって遊技球の衝突等に起因する不要の回動を防止することができる。
【0058】
図8,図9は第二実施例を示し、この実施例は、開放ロック片32を、大入賞口20の側部位置に配設された装飾部材31aによって構成したものである。大入賞口20の側部位置には、図8(イ)に示すように、「翼」を模した装飾部材31a,31bが左右一対で配設されており、図中右側の装飾部材31aが開閉片21を開放位置にロックする開放ロック片32となっている。尚、装飾部材31a,31bは、本来、大入賞口20の側部表面に固着される台座としての装飾用ブロック体37bと、該装飾用ブロック体37bの前面に配設される「翼」を模した形状の平板部37aとが一体成形されるが、この第二実施例における装飾部材31aは、平板部37aと装飾用ブロック体37bとが分離形成されている。また、この第二実施例では、前記第一実施例における遮蔽部材30a,30bが除去されている。
【0059】
前記開放ロック片32は、「翼」を模した装飾部材31aの平板部37aからなり、該装飾部材31aから分離された装飾用ブロック体37bの前面位置で支軸38によって側方回動可能に軸支されている。該開放ロック片32の裏面には、支軸38から最も離れた外端部分に短尺状のロック杆39が後方突成されており、該ロック杆39は、図9(ロ)に示すように、開放ロック片32を大入賞口20側へ回動して進出位置に変換した状態において、開放位置にある開閉片21の上面に当接するようになっている。さらに、開放ロック片32の裏面には、前記ロック杆39と支軸38との中間部分の所定位置に長尺状の係止杆40が後方突成されている。また、装飾用ブロック体37bには、開放ロック片32の退避位置で前記ロック杆39と係止杆40とが夫々上方から嵌合される嵌合溝41,42が形成されている。そして、開放ロック片32を大入賞口20側へ回動して進出位置に変換した状態において、図9(ロ)に示すように、前記係止杆40の先端が大入賞口20の口縁36と係合して該開放ロック片32を進出位置に位置保持する一方、図9(イ)に示すように、開放ロック片32を退避位置に変換した状態において、係止杆40が前記嵌合溝42内に嵌入されて該開放ロック片32を退避位置に位置保持し得るようになっている。これにより、開放ロック片32を進出位置と退避位置で夫々位置保持する保持手段が構成されている。
【0060】
かかる構成にあって、大入賞口ソレノイド25(図2参照)がOFF状態にあり、開閉片21が起立して大入賞口20を閉鎖する閉鎖位置にある状態において、開放ロック片32により開閉片21を開放位置にロックする場合には、図8(イ)に示すように、開閉片21を指等でバネ29(図2参照)の付勢力に抗して前方に傾倒させて開放位置とした状態で、図8(ロ)に示すように、開放ロック片32を、支軸38を支点として大入賞口20側へ回動させて、図8(ハ)に示すように、ロック杆39を開閉片21の上面に当接させることにより、係止杆40の先端が大入賞口20の口縁36と係合して(図9(ロ)参照)、該開放ロック片32が進出位置に位置保持され、開閉片21を開放位置にロックすることができる。また、このロック状態にあって、開放ロック片32を外側方に回動させて退避位置に変換することにより、開閉片21の開放位置におけるロックを解除することができる。
【0061】
尚、上記第二実施例では、開放ロック片32を進出位置に変換した状態において、係止杆40の先端を大入賞口20の口縁36に係合させて該開放ロック片32を進出位置に位置保持する一方、開放ロック片32を退避位置に変換した状態において、係止杆40を装飾用ブロック体37の嵌合溝42内に嵌入させて該開放ロック片32を退避位置に位置保持するようにしているが、このような開放ロック片32の保持手段に代えて、該開放ロック片32を金属等の重量のある素材を用いて形成し、その自重によって、進出位置と退避位置で夫々位置保持させるようにしてもよい。
【0062】
図10〜図12は、第三実施例を示し、この実施例は、開放ロック片32を側方移動可能とする他の態様として、該開放ロック片32を左右方向に進退移動可能に設けたものである。
【0063】
大入賞口20の側部位置に配設される開放ロック片32は、図11(イ),(ロ)に示すように、所定長さの帯状片からなり、大入賞口20の側部表面に形成した装着溝43内に左右方向に摺動可能に装着されている。また、開放ロック片32の外端側には上下方向に突出するストッパー部44,44が形成されており、装着溝43の内端部には上下両端縁から支持縁45,45が対向状に突設されている。そして該支持縁45,45によって開放ロック片32の前方への脱落が防止されており、かつ、開放ロック片32の大入賞口20側への摺動操作時に、支持縁45,45にストッパー部44,44が当接してそれ以上の移動を規制するようになっている。
【0064】
また、開閉片21の裏面には、図12(イ)に示すように、開放ロック片32側の側端部に係止縁46が上方突成されており、該係止縁46の後端には、図12(ロ)に示すように、大入賞口20側へ摺動された開放ロック片32の前面に、バネ29(図2参照)の付勢力を介して当接する係止面47が形成されている。
【0065】
かかる構成にあって、大入賞口ソレノイド25(図2参照)がOFF状態にあり、開閉片21が起立して大入賞口20を閉鎖する閉鎖位置にある状態において、開放ロック片32により開閉片21を開放位置にロックする場合には、図10(イ)に示すように、開閉片21を指等でバネ29(図2参照)の付勢力に抗して前方に傾倒させて開放位置とした状態で、図10(ロ)に示すように、開放ロック片32を大入賞口20側へ摺動させて進出位置に変換することにより、開閉片21を開放位置にロックすることができる。また、このロック状態にあって、開放ロック片32を外側方に摺動させて退避位置に変換することにより、開閉片21の開放位置におけるロックを解除することができる。
【0066】
図13,図14は、第四実施例を示し、この実施例は、内部を特別図柄始動領域14とする可変入賞装置13(図1参照)の開閉片15,15を、開放ロック片32によって開放位置にロックし得るようにしたものである。ここで、可変入賞装置13の開閉片15,15は、該可変入賞装置13を構成する前面板48の後方で、入賞口16に側方回動可能に設けられており、上述した普通電動役物ソレノイド26がON状態となると、プランジャ(図示省略)の作動によって外側方へ回動駆動されて傾倒し、図13(ロ)に示すように、略倒ハ字形に拡開して入賞口16を開放する開放位置に変換される一方、普通電動役物ソレノイド26がOFF状態となると、プランジャを非作動位置に復帰させるバネ(図示省略)の付勢作用を介して、開閉片15,15が内側方へ回動駆動され、図13(イ)に示すように、起立して入賞口16を閉鎖する閉鎖位置に変換されるようになっている。
【0067】
可変入賞装置13の前面板48には、杆状に形成された開放ロック片32の基端部49aが支軸50により回動可能に枢結されており、該支軸50を支点として開放ロック片32を水平に回動させることにより、先端部49b側が、開放位置にある開閉片15,15の一方の開閉片15(図示した例では右側の開閉片15)の上面に当接して該開閉片15,15を開放位置にロックする進出位置と、該進出位置から退避する退避位置とに変換可能に設けられている。
【0068】
かかる構成にあって、普通電動役物ソレノイド26がOFF状態にあり、図13(イ)に示すように、開閉片15,15が起立して入賞口16を閉鎖する閉鎖位置にある状態において、開放ロック片32により開閉片15,15を開放位置にロックする場合には、普通電動役物ソレノイド26が具備するバネの付勢力に抗して何れか一方の開閉片15を指等で外側方へ回動させると、他方の開閉片15も連動して外側方に回動することとなる。そして、このように、開閉片15,15を開放位置まで回動させた状態で、図14(イ)に示す退避位置にある開放ロック片32を後方向に回動させて、図14(ロ)に示すように、その先端部49b側を開閉片15の上面に当接させることにより、図13(ロ)に示すように、開閉片15,15を開放位置にロックすることができる。また、このロック状態にあって、開放ロック片32の先端部49b側を前方向に回動させて、開閉片15の上面から離脱させることにより、開閉片15,15の開放位置におけるロックを解除することができる。
【0069】
尚、この第四実施例の構成は、大当りとしての特別遊技作動時に、左右の開閉片が外側方に拡開駆動されて開閉ラウンドを実行する可変入賞装置に適用することも可能である。
【0070】
また、上記各実施例では、本発明を第一種パチンコ遊技機に適用した場合について説明したが、本発明は大入賞口、普通電動役物等の入賞口に配設された開閉片が開閉制御される可変入賞装置を備えたパチンコ遊技機であれば適用可能である。
【0071】
【発明の効果】
本発明は、上述したように、入賞口に起倒可能に設けられた開閉片が、遊技盤面前方への回動駆動により傾倒して入賞口を開放する開放位置と、該開放位置からの遊技盤面後方への回動駆動により起立して入賞口を閉鎖する閉鎖位置とに変換制御される可変入賞装置を備えてなるパチンコ遊技機において、前記入賞口の側部位置に開放ロック片を側方移動可能に配設し、該開放ロック片を、入賞口側への移動操作により開放位置にある開閉片の上面に当接させて該開閉片を開放位置にロックする進出位置と、該進出位置からの外側方への移動操作により開閉片上から退避する退避位置とに変換可能に設けたことを特徴とするパチンコ遊技機であるから、入賞口の側部位置に配設した開放ロック片を、入賞口側への移動操作により進出位置に変換することによって、開閉片を開放位置にロックすることができる。これにより、ソレノイドのOFF状態において、店員が開閉片を前方傾倒させて大入賞口を開放し、該大入賞口内に遊技球を直接手で投入する作業を行う場合や、大入賞口内の特定領域スイッチの故障や誤作動等の復旧作業を行う場合に、従来のように片手で開閉片を開放位置に保持したり、線状部材による伝達部材の押圧操作をし続ける必要がなく、両手を使って迅速に作業を行うことが可能であり、その作業能率が向上する。また、ソレノイドへの通電状態に関係なく開閉片を開放位置にロックすることができるため、遊技機自体の電源を切っても特定領域スイッチの故障や誤作動等の復旧作業を行うことができる。
【0072】
前記開放ロック片を側方移動可能とする一態様として、該開放ロック片を側方回動可能に配設し、該開放ロック片を、入賞口側への回動操作により開放位置にある開閉片の上面に当接させて該開閉片を開放位置にロックする進出位置と、該進出位置からの外側方への回動操作により開閉片上から退避する退避位置とに変換可能に設けた構成にあっては、入賞口の側部位置に配設された開放ロック片を、入賞口側への回動操作により進出位置に変換することによって、開閉片を開放位置にロックすることができるので、請求項1の効果と同様にソレノイドのOFF状態において、店員が開閉片を前方傾倒させて大入賞口を開放し、該大入賞口内に遊技球を直接手で投入する作業を行う場合や、大入賞口内の特定領域スイッチの故障や誤作動等の復旧作業を行う場合に、従来のように片手で開閉片を開放位置に保持したり、線状部材による伝達部材の押圧操作をし続ける必要がない。これにより、両手を使って迅速に作業を行うことが可能となり、その作業能率が向上する。また、ソレノイドへの通電状態に関係なく開閉片を開放位置にロックすることができるため、遊技機自体の電源を切っても特定領域スイッチの故障や誤作動等の復旧作業を行うことができる。
【0073】
また、開放ロック片を、進出位置と退避位置で夫々位置保持する保持手段を備えた構成にあっては、進出位置における開放ロック片の位置保持により、開閉片を開放位置に確実にロックすることができる一方、退避位置における開放ロック片の位置保持により、遊技球の衝突等に起因する開放ロック片の不要の移動を防止することができる。
【0074】
また、開放ロック片を、入賞口の側部を遮蔽して、側方からの入賞を規制する遮蔽部材によって構成するようにしているから、配設スペースの制限を受けたり、遊技盤面の外観を変更したりすることなく、開放ロック片を違和感なく配設することができる。
【0075】
また、開放ロック片を、装飾部材によって構成するようにすれば、これによっても、配設スペースの制限を受けたり、遊技盤面の外観を変更したりすることなく、開放ロック片を違和感なく配設することができる。
【0076】
また、本発明は、前面板の後方で、入賞口に側方回動可能に設けられた開閉片が、外側方への回動駆動により傾倒して入賞口を開放する開放位置と、該開放位置からの内側方への回動駆動により起立して入賞口を閉鎖する閉鎖位置とに変換制御される可変入賞装置を備えてなるパチンコ遊技機において、前記可変入賞装置の前面板に、開放位置にある開閉片の上面に当接して該開閉片を開放位置にロックする進出位置と、該進出位置から退避する退避位置とに変換可能な開放ロック片を設けたから、該開放ロック片を、開放位置にある開閉片の上面に当接する進出位置に変換することによって、開閉片を開放位置にロックすることができるので、請求項1の効果と同様にソレノイドのOFF状態において、店員が開閉片を前方傾倒させて大入賞口を開放し、該大入賞口内に遊技球を直接手で投入する作業を行う場合や、大入賞口内の特定領域スイッチの故障や誤作動等の復旧作業を行う場合に、従来のように片手で開閉片を開放位置に保持したり、線状部材による伝達部材の押圧操作をし続ける必要がない。これにより、両手を使って迅速に作業を行うことが可能となり、その作業能率が向上する。また、ソレノイドへの通電状態に関係なく開閉片を開放位置にロックすることができるため、遊技機自体の電源を切っても特定領域スイッチの故障や誤作動等の復旧作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例にかかる開放ロック片32を備えた遊技盤1の正面図である。
【図2】(イ)は開閉片21とその開閉駆動用の大入賞口ソレノイド25の構成を示す斜視図、(ロ)は開閉片21が起立状態から前方回動駆動された状態を示す作用説明図である。
【図3】遊技制御手段を構成する制御回路を示すブロック回路図である。
【図4】開閉片21の開放位置を開放ロック片32でロックする手順を(イ)〜(ハ)で示した説明図である。
【図5】開放ロック片32の要部を示す斜視図である。
【図6】(イ)は保持手段により開放ロック片32が進出位置に保持された状態、(ロ)は保持手段により開放ロック片32が退避位置に保持された状態を示す作用説明図である。
【図7】(イ)は開閉片21の開放位置でのロック状態を示す斜視図、(ロ)は開閉片21の開放位置でのロック状態を示す平面図である。
【図8】(イ),(ロ)は第二実施例にかかる開放ロック片32によって開閉片21の開放位置をロックする手順を示した説明図、(ハ)は開放ロック片32による開閉片21の開放位置でのロック状態を示す平面図である。
【図9】(イ)は保持手段により開放ロック片32が退避位置に保持された状態、(ロ)は保持手段により開放ロック片32が進出位置に保持された状態を示す作用説明図である。
【図10】第三実施例にかかる開放ロック片32によって開閉片21の開放位置をロックする手順を(イ),(ロ)で示した説明図である。
【図11】第三実施例にかかる開放ロック片32の要部を(イ),(ロ)で示した拡大正面図である。
【図12】(イ)は開閉片21を開放位置に変換した状態、(ロ)は開閉片21の開放位置を開放ロック片32でロックした状態を示す斜視図である。
【図13】(イ)は、第四実施例にかかる開放ロック片32を備えた可変入装置13の、開閉片15の起立状態を示す正面図、(ロ)は開閉片15の開放位置でのロック状態を示す正面図である。
【図14】(イ)は開閉片15を開放位置に回動させた状態を示す側面図、(ロ)は開閉片15の開放位置でのロック状態を示す側面図である。
【符号の説明】
13 可変入賞装置
15 開閉片
16 入賞口
20 大入賞口(入賞口)
21 開閉片
22 可変入賞装置
30a 遮蔽部材
31a 装飾部材
32 開放ロック片
34 係止突起(保持手段)
35 係合孔(保持手段)
40 係止杆(保持手段)
42 嵌合溝(保持手段)
48 前面板
Claims (3)
- 入賞口に起倒可能に設けられた開閉片が、遊技盤面前方への回動駆動により傾倒して入賞口を開放する開放位置と、該開放位置からの遊技盤面後方への回動駆動により起立して入賞口を閉鎖する閉鎖位置とに変換制御される可変入賞装置を備えてなるパチンコ遊技機において、
前記入賞口の側部位置に開放ロック片を側方移動可能に配設し、該開放ロック片を、入賞口側への移動操作により開放位置にある開閉片の上面に当接させて該開閉片を開放位置にロックする進出位置と、該進出位置からの外側方への移動操作により開閉片上から退避する退避位置とに変換可能に設けたものであって、
開放ロック片が、入賞口の側部を遮蔽して、側方からの入賞を規制する遮蔽部材によって構成されていることを特徴とするパチンコ遊技機。 - 遮蔽部材を側方回動可能に配設し、該遮蔽部材を、入賞口側への回動操作により開放位置にある開閉片の上面に当接させて該開閉片を開放位置にロックする進出位置と、該進出位置からの外側方への回動操作により開閉片上から退避する退避位置とに変換可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載したパチンコ遊技機。
- 入賞口に起倒可能に設けられた開閉片が、遊技盤面前方への回動駆動により傾倒して入賞口を開放する開放位置と、該開放位置からの遊技盤面後方への回動駆動により起立して入賞口を閉鎖する閉鎖位置とに変換制御される可変入賞装置を備えてなるパチンコ遊技機において、
前記入賞口の側部位置に開放ロック片を移動可能に配設し、該開放ロック片を、入賞口側への移動操作により開放位置にある開閉片の上面に当接させて該開閉片を開放位置にロックする進出位置と、該進出位置からの外側方への移動操作により開閉片上から退避する退避位置とに変換可能に設けたものであって、
入賞口の側部位置に配設された装飾部材を、平板部と装飾用ブロック体とで分離形成して、開放ロック片を、平板部で構成すると共に、平板部を装飾用ブロック体の前面位置で支軸によって側方回動可能に軸支し、さらに該平板部の裏面に、ロック杆を後方突成して、平板部を入賞口側へ回動して進出位置に変換した状態において、ロック杆を開放位置にある開閉片の上面に当接するようにして、開閉片を開放位置に保持するようにしたことを特徴とするパチンコ遊技機。
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