JP3924214B2 - ビルトインコンロ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、システムキッチンのカウンタートップ(11)に落とし込み状態に装着するビルトインコンロに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のビルトインコンロとして、例えば、図6に示す如き構造のものがある。
コンロ本体(2)の本体ケース(26)内には、その後部近傍に配設された小能力のガスバーナ(30)と、その前方に位置し且つ横方向中央部から左右に振り分けられた位置に配設された大・中能力のガスバーナ(30)(30)を備えている。
【0003】
矩形箱状の本体ケース(26)を構成する左右の側板(27)(27)の内側には遮熱板(28')が取り付けられていると共に、該遮熱板(28')と前記側板(27)との間には断熱用空間(29)が形成されている。
【0004】
又、前記本体ケース(26)の上端開放部には、下方に浅く絞られた天板(24)が被蓋されると共に、該天板(24)には、前記ガスバーナ(30)(30)(30)に対応するバーナ用開口(25)(25)(25)が開設されている。そして、これら各バーナ用開口(25)には、調理鍋等から溢れた煮汁を受ける汁受皿(61)と、これに載置される五徳(71)が装着されるようになっており、更に、上記ガスバーナ(30)(30)(30)のバーナヘッド(31)(31)(31)の頂部には、バーナキャップ(32)(32)(32)が載置されるようになっている。
【0005】
図7は、従来のビルトインコンロをカウンタートップ(11)に装着した状態の一部の断面図である。
本体ケース(26)の上端外周に形成された係合フランジ(23)はカウンタートップ(11)に開設されたカウンタ孔(12)の周縁部に係合していると共に、本体ケース(26)の上端開放部を被蓋する天板(24)に形成されたバーナ用開口(25)にはガスバーナ(30)のバーナヘッド(31)に遊嵌する汁受皿(61)と五徳(71)が装着されている。
【0006】
このものでは、調理鍋(B)を五徳(71)上に載置してガスバーナ(30)を燃焼させると、ドラフト現象によって本体ケース(26)内の空気が汁受皿(61)の二次空気孔(62)(62)からバーナヘッド(31)側に供給され(図7の矢印参照)、これにより、ガスバーナ(30)の燃焼が継続する。
【0007】
そして、ガスバーナ(30)の炎孔(33)に形成される炎の輻射熱や燃焼排気で汁受皿(61)やその近傍が加熱されて高温になると、高温化された汁受皿(61)から本体ケース(26)内に放出される輻射熱の一部は、本体ケース(26)の側板(27)の上部に配設された遮熱板(28')で遮断され、これにより、前記側板(27)の上部域の温度上昇が抑えられる。従って、前記側板(27)の上部外面に接近するカウンタートップ(11)の過熱が抑えられ、該カウンタートップ(11)が経年的に熱変色するような熱的損傷を受けるのを防止することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のものでは、カウンタートップ(11)の下方に形成され且つビルトインコンロの隣接部に位置する収納庫の扉が開放されると、該収納庫及びこれに隣接するビルトインコンロのコンロ本体(2)内が負圧状態になる。
【0009】
すると、ガスバーナ(30)の炎孔(33)に形成された炎や燃焼排気は、汁受皿(61)の二次空気孔(62)から負圧状態にある本体ケース(26)内に(図7の矢印と逆向きに)吸い込まれることがある。そして、二次空気孔(62)から本体ケース(26)内に吸い込まれた炎や燃焼排気は、本体ケース(26)の側板(27)と遮熱板(28')との上端間隔部から断熱用空間(29)内に侵入し、これにより、側板(27)の上部に前記炎や燃焼排気が接触してこれが加熱されることがある。
【0010】
そして、コンロ本体(2)内の負圧によって側板(27)の上部が繰り返して加熱されると、その外面近傍のカウンタートップ(11)が次第に熱変色して劣化するという問題があった。
【0011】
本発明はかかる点に鑑みて成されたもので、
『上端外周に張り出した係合フランジ(23)がシステムキッチンのカウンタートップ(11)に開設されたカウンタ孔(12)の周縁に対して上方から係合する態様で該カウンタ孔(12)に落とし込み状態に装着される上方開放の矩形箱状の本体ケース(26)と、
前記本体ケース(26)に配設されたガスバーナ(30)と、
前記ガスバーナ(30)のバーナヘッド(31)に余裕を持って外嵌するバーナ用開口(25)が開設され且つ前記本体ケース(26)の上端開放部を覆う天板(24)と、
前記バーナヘッド(31)に外嵌し且つ前記バーナ用開口(25)に落とし込み状態に装着されるリング状の汁受皿(61)と、
前記本体ケース(26)の周側板と前記汁受皿(61)との相互間に介在された遮熱板(28)とを具備する、ビルトインコンロ』に於いて、前記ガスバーナ(30)の炎や燃焼排気が本体ケース(26)内に吸引された場合でも、該本体ケース(26)を構成する側板(27)の上部が前記炎等で加熱されるのを防止し、これにより、該側板(27)の上部外面に接近するカウンタートップ(11)等の熱的損傷が抑えられるようにすることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
[1項]
前記課題を解決するための本発明の技術的手段は、
『前記遮熱板(28)の上辺は、前記天板(24)の裏面に接触している』ことである。
【0013】
上記技術的手段によれば、遮熱板(28)の上辺が天板(24)の裏面に接触していることから、本体ケース(26)の側板(27)とこれに対向する遮熱板(28)の相互間隙の、上端は天板(24)の構成壁で閉塞された状態になっている。従って、前記相互間隙内の空気は、上下に流動せず淀んだ状態になっている。従って、既述したように本体ケース(26)内が負圧状態になってガスバーナ(30)の炎が汁受皿(61)の二次空気孔(80)に吸い込まれることがあっても、遮熱板(28)の上・下辺から、前記遮熱板(28)と側板(27)の相互間隙内に炎や燃焼排気が回り込むのを防止することができる。これにより、前記炎等が本体ケース(26)の側板(27)の上部域に直接的に接触するのを防止することができる。従って、上記遮熱板(28)は、ガスバーナ(30)側からの輻射熱が側板(27)の上部に照射されるのを防止するだけでなく、上記炎等が側板(27)部分まで回り込むのを防止する。
【0014】
また、
『前記ガスバーナ(30)のバーナヘッド(31)は、前記本体ケース(26)の周側板のうち横方向に対向する一方の側板(27)側に偏在しており、
前記遮熱板(28)は、前記偏在方向に位置する側板(27)と前記汁受皿(61)との間に位置しており、
前記周側板のうち、前側に位置する前側板(15)には、前記ガスバーナ(30)の燃焼用二次空気を前記本体ケース(26)内に取り入れる為の吸気孔(16)が形成されている』ものでは、本体ケース(26)の周側板のうち、バーナヘッド(31)が偏在している方向に位置する側板(27)とバーナヘッド(31)の間に遮熱板(28)が位置している。即ち、本体ケース(26)の前側板(15)とバーナヘッド(31)との間には遮熱板(28)が存在しない。よって、本体ケース(26)の前側板(15)の吸気孔(16)からバーナヘッド(31)側に流動する燃焼用二次空気の流れに対して前記遮熱板(28)が障害になることがない。
【0015】
[2項]
前記1項に於いて、
『前記遮熱板(28)の後端には、前記バーナヘッド(31)に対して後方から対向する後部遮熱板(38)が連続しており、
前記遮熱板(28)と後部遮熱板(38)の上辺は、前記天板(24)の裏面であって前記バーナ用開口(25)の外周域に接触している』ものでは、前側板(15)に形成された吸気孔(16)からバーナヘッド(31)側に流入する燃焼用二次空気は、汁受皿(61)の外周域に位置する遮熱板(28)とこれの後端に連続する後部遮熱板(38)によって汁受皿(61)の二次空気孔(80)内に向かうように案内されるから、前記燃焼用二次空気がバーナヘッド(31)の炎孔(33)に円滑に供給される。
【0016】
[3項]
前記2項に於いて、
『前記後部遮熱板(38)に於ける前記遮熱板(28)側と反対側の端部には前記遮熱板(28)と平行な補助遮熱板(37)が連設されており、
前記バーナヘッド(31)に外嵌する底板(36)から前記補助遮熱板(37)と遮熱板(28)と後部遮熱板(38)が起立している』ものでは、バーナヘッド(31)にバーナキャップ(32)が載置される形式のガスバーナ(30)を具備するものでは、コンロ清掃時にバーナヘッド(31)からバーナ用開口(25)内に落下したバーナキャップ(32)が前記底板(36)で受け止められる。従って、前記バーナキャップ(32)が本体ケース(26)の奥深く転がり込んでしまう不都合がなく、落下したバーナキャップ(32)の回収が容易になる。
【0017】
[4項]
前記1項〜3項に於いて、
前記遮熱板(28),後部遮熱板(38),補助遮熱板(37)は天板(24)に垂下状態に溶接されるものであっても良いが、
『前記遮熱板(28)は、前記本体ケース(26)内の固定部に固定されている』ものでは、本体ケース(26)内の固定部に固定された遮熱板(28)の上辺が天板(24)の裏面に接触しているから、天板(24)が前記遮熱板(28)で下方から支えられた状態になり、これにより、調理鍋等の重みで天板(24)が下方に撓む不都合が防止される。
【0018】
【発明の効果】
本発明は次の特有の効果を有する。
負圧状態となった本体ケース(26)内に吸い込まれる炎や燃焼排気が前記遮熱板(28)で遮断され、該炎等が側板(27)の上部域に直接的に接触することがないから、本体ケース(26)を構成する側板(27)の上部の加熱が防止され、これにより、該側板(27)の上部外面に接近するカウンタートップ(11)等の熱的損傷が抑えられる。
【0019】
また、本体ケース(26)の前側板(15)の吸気孔(16)からバーナヘッド(31)側に流動する燃焼用二次空気の流れに対して遮熱板(28)が障害にならない。
【0020】
2項のものでは、前側板(15)に形成された吸気孔(16)からバーナヘッド(31)側に流入する燃焼用二次空気は、天板(24)に形成されたバーナ用開口(25)の外周部に位置する遮熱板(28)とこれの後端に連続する後部遮熱板(38)によって汁受皿(61)の二次空気孔(80)内に案内されるから、前記燃焼用二次空気がバーナヘッド(31)の炎孔に円滑に供給される。
【0021】
3項のものでは、バーナ用開口(25)内に落下したバーナキャップ(32)等が底板(36)で受け止められて本体ケース(26)の奥深く転がり込むことがないから、前記バーナキャップ(32)の回収が容易になる。
【0022】
4項のものでは、天板(24)が遮熱板(28)で下方から支えられるから、該天板(24)の下方への撓みが防止される。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、上記した本発明の実施の形態を図面に従って詳述する。
図1は、本発明の実施の形態にかかるビルトインコンロの分解斜視図であり、図2は該ビルトインコンロをカウンタートップ(11)のカウンタ孔(12)に装着した状態の縦断面図である。
【0024】
図1に示すように、本実施の形態にかかるビルトインコンロは、本体ケース(26)内に形成れたグリル部(51)の天井の上方に横方向に並ぶ態様で配設された大・中能力のガスバーナ(30)(30)と、これら両ガスバーナ(30)(30)の相互間の後方に配設された小能力のガスバーナ(30)を具備するコンロ本体(2)と、その上端開放部を被蓋する天板(24)と、上記各ガスバーナ(30)(30)(30)に各別に対応し且つ前記天板(24)に装着される汁受皿(61)(61)(61)及び五徳(71)(71)(71)を備えている。
以下、各部の詳細を説明する。
【0025】
[本体ケース(26)]
コンロ本体(2)の本体ケース(26)は、上方に開放する矩形箱状に形成されており、その上端外周には、カウンタートップ(11)のカウンタ孔(12)に係合させる為の係合フランジ(23)が周設されている。
【0026】
図1,図2に示すように、本体ケース(26)の周側板のうち、前側に位置する前側板(15)には、大・中能力用のガスバーナ(30)(30)の燃焼用二次空気を本体ケース(26)内に取り入れる為の多数の吸気孔(16)が開設されている。そして、該吸気孔(16)は、コンロ設置状態に於いてカウンタートップ(11)の下方に位置するようになっており(図2参照)、これにより、カウンタートップ(11)の前方の吸気孔(16)から本体ケース(26)内に燃焼用二次空気を円滑に取り入れられるようにしている。
【0027】
[グリル部(51)]
コンロ本体(2)内に設けられたグリル部(51)は、コンロ前方に開放する加熱庫(52)と、該加熱庫(52)に引出し状に装填され且つ焼き網(95)を収容した水皿(53)と、加熱庫(52)内の天井部に配設されたグリルバーナ(54)を具備している。又、加熱庫(52)の奥壁(55)の上部には排気ダクト(56)が連設されており、該排気ダクト(56)は、天板(24)に開設されたダクト用開口(22)に臨んでいる。尚、ダクト用開口(22)は排気ガード(91)で被蓋されている。
【0028】
[遮熱カバー(4)]
前記グリル部(51)を構成するグリル天板(50)の上に立設されたバーナ用支持脚(79)には大・中能力のガスバーナ(30)が載置されていると共に、該ガスバーナ(30)のバーナヘッド(31)は遮熱カバー(4)の底板(36)に開設された底孔(360)に基端部まで挿通されている。尚、ガスバーナ(30)のバーナヘッド(31)には、バーナキャップ(32)が載置されており、該バーナキャップ(32)の下面に放射状に形成された多数の細溝(35)(35)から燃焼ガスが噴出するようになっている。
【0029】
図4に示すように、遮熱カバー(4)は前方及び上方に開放するトレー状に形成されていると共に、該遮熱カバー(4)の底板(36)の中央部にはバーナヘッド(31)に外嵌させる為の前記底孔(360)が開設されている。又、底板(36)の周縁には、互いに対向する平行な遮熱板(28)と補助遮熱板(37)及び、これら遮熱板(28)と補助遮熱板(37)の後端相互を繋ぐ後部遮熱板(38)が屈曲起立している。そして、図2に示すように、上記遮熱カバー(4)の底板(36)は、グリル天板(50)に立設された支持脚(41)の上端屈曲片(42)にスポット溶接又はビス等で固定されている。尚、前記支持脚(41)は上記グリル天板(50)に固定しなくてもよく、本体ケース(26)の側板(27)(27)相互に架設した桟や、本体ケース(26)の底板等、種々の部材に固定することができる。特に、グリル部(51)等の調理の熱の影響を受けない部材に固定するのが望ましい。
【0030】
又、図3,図5に示すように、遮熱カバー(4)を構成する遮熱板(28)は、汁受皿(61)の周側壁(84)とその近傍に位置する本体ケース(26)の側板(27)との間に位置しており、これにより、ガスバーナ(30)の炎が汁受皿(61)の二次空気孔(80)内に吸い込まれても、該炎が上記側板(27)に接触しない構造にしている。
【0031】
又、遮熱カバー(4)を構成する遮熱板(28)と補助遮熱板(37)と後部遮熱板(38)の上辺から外側にフランジ(39)が屈曲している。更に、底板(36)は、上記後部遮熱板(38)から底孔(360)に繋がる部分が円弧状に隆起しており、該円弧状隆起部(350)の下方の湾曲空間にガスバーナ(30)の混合管(34)が部分的に入り込むようになっている(図2参照)。
【0032】
[小能力用ガスバーナ(30)のキャップ受け(81)]
図1に示すように、グリル天板(50)の後端近傍には、板金をチャンネル状に折り曲げて形成したバーナ載置台(58)が固定されており、該バーナ載置台(58)は排気ダクト(56)の近傍に位置している。そして、上記バーナ載置台(58)には、小能力のガスバーナ(30)が固定されていると共に、後述する汁受皿(61)の清掃時等に落下したバーナキャップ(32)が本体ケース(26)内の奥部に転がり込むのを防止する為のキャップ受け(81)が固定されている。
図1に示すように、上記キャップ受け(81)は、グリル部(51)の排気ダクト(56)側に開放するコ字状の平面形状を有しており、コ字状に曲成された周側板(82)とその下辺から内側に屈曲する底板(83)を有している。
【0033】
[天板(24)]
本体ケース(26)の上端開放部を被蓋する天板(24)には、既述ガスバーナ(30)(30)(30)とグリル部(51)の排気ダクト(56)に余裕を持って外嵌するバーナ用開口(25)(25)(25)及びダクト用開口(22)が開設されており、これにより、平面視に於いてバーナ用開口(25)内にガスバーナ(30)のバーナヘッド(31)が位置するように構成されている。
図2,図5に示すように、上記各バーナ用開口(25)の内周部は浅く絞られて段落ち部(21)が形成されており、該段落ち部(21)には汁受皿(61)が着脱自在に装着されるように構成されている。
【0034】
[汁受皿(61)]
汁受皿(61)は全体的に幅広のリング状に形成されており、上記段落ち部(21)に係合する外周フランジ(60)と、該外周フランジ(60)の内周に連設された環状皿部(63)を備えていると共に、該環状皿部(63)の内径は、バーナヘッド(31)の外径より若干大きく設定されている。天板(24)から汁受皿(61)を取り外し可能にするためである。
又、上記環状皿部(63)の周側壁(84)には、ガスバーナ(30)の炎孔(33)に燃焼用二次空気を供給する為の二次空気孔(80)(80)が開設されている。
【0035】
[五徳(71)]
上記汁受皿(61)の上方に着脱自在に配設される五徳(71)は、環状リング(72)と、該環状リング(72)に沿って所定間隔で配設された複数の五徳爪(73)(73)を備えており、上記環状リング(72)が汁受皿(61)の外周の外周フランジ(60)に対して上方から載置されるようになっている。
【0036】
[使用の実際]
図5に示すように、五徳(71)に調理鍋(B)を載置してガスバーナ(30)を燃焼させると、図2に示すように、本体ケース(26)の前側板(15)に開設された吸気孔(16)から流入した燃焼用二次空気が遮熱カバー(4)の前端開放部(43)に侵入して汁受皿(61)の周側壁(84)を包囲するように流れ、該周側壁(84)に開設された二次空気孔(80)(80)からガスバーナ(30)の炎孔(33)部分に流動する。即ち、遮熱カバー(4)の周側壁を構成する遮熱板(28),後部遮熱板(38),補助遮熱板(37)によって、バーナ用開口(25)に装着された汁受皿(61)の二次空気孔(80)(80)から燃焼用二次空気がガスバーナ(30)に円滑に供給され、これにより、ガスバーナ(30)が燃焼状態に保持される。又、本実施の形態のものでは、トレー状に形成された遮熱カバー(4)は、本体ケース(26)の前側板(15)に向けて開放する前端開放部(43)を具備している。即ち、本体ケース(26)の前側板(15)と汁受皿(61)との相互間が遮熱板(28)で閉塞されておらず、これにより、本体ケース(26)の前側板(15)の吸気孔(16)からバーナヘッド(31)側に流動する燃焼用二次空気の流れに対して前記遮熱板(28)が障害になることがない。
【0037】
一方、本発明の実施の形態にかかるカウンタートップ(11)の下方であってビルトインコンロの近傍に形成されたシステムキッチンの収納庫の開閉扉(図示せず)が開放されてコンロ本体(2)の本体ケース(26)内が負圧状態になると、図5の矢印で示すように、汁受皿(61)の周側壁に形成された二次空気孔(80)に炎(H)が吸引される。ところが、汁受皿(61)を包囲するトレー状の遮熱カバー(4)の周側壁を構成する遮熱板(28)の上辺は天板(24)の裏面、具体的には、バーナ用開口(25)の周縁の段落ち部(21)の裏面に接触している。従って、既述したように本体ケース(26)内が負圧状態になってガスバーナ(30)の炎(H)が汁受皿(61)の二次空気孔(80)から天板(24)の裏面側に吸い込まれることがあっても、該炎(H)が本体ケース(26)の側板(27)に接触することがなく、該側板(27)の過熱防止が図れる。
【0038】
一方、汁受皿(61)が高温状態になってその裏面から本体ケース(26)内に輻射熱が放射されると、該輻射熱は遮熱カバー(4)を構成する前記遮熱板(28)で遮断されるから、該輻射熱が前記本体ケース(26)の側板(27)に照射されにくくなる。
【0039】
又、遮熱カバー(4)の周側壁を構成する遮熱板(28),補助遮熱板(37),後部遮熱板(38)の上辺が天板(24)の裏面、具体的には、バーナ用開口(25)の周縁の段落ち部(21)の裏面に接触している。従って、天板(24)が前記遮熱板(28)で下方から支えられた状態になり、これにより、調理鍋(B)等の重みで天板(24)が下方に撓む不都合が防止される。
【0040】
又、本実施の形態に係るビルトインコンロでは、コンロ本体(2)の前後部に配設された各能力のガスバーナ(30)(30)(30)用の汁受皿(61)(61)(61)に溜まった煮こぼれを清掃するときには、各ガスバーナ(30)の上方の五徳(71)と汁受皿(61)を天板(24)から取り外してこれらの洗浄等を行う。この場合、汁受皿(61)の取り外し時に、該汁受皿(61)の内周縁にバーナキャップ(32)が係合してこれが天板(24)のバーナ用開口(25)内に落下することがある。ところが、落下したバーナキャップ(32)はその下方の遮熱カバー(4)やキャップ受け(81)によって受け止められるから、大きな天板(24)を本体ケース(26)から取り外すことなく、各バーナキャップ(32)の回収を容易に行うことができる。
【0041】
更に、上記ビルトインコンロに組み込まれた遮熱カバー(4)は、汁受皿(61)を下方から包囲するトレー状に形成されているから、煮こぼれが汁受皿(61)から溢れることがあっても、該溢れた煮こぼれを遮熱カバー(4)である程度受けることができる。これにより、汁受皿(61)から溢れた煮こぼれが、無制限に本体ケース(26)内に拡散することがなく、煮こぼれの清掃が容易になる。
【0042】
又、上記実施の形態にかかるビルトインコンロでは、既述したように、本体ケース(26)の前側板(15)に開設された吸気孔(16)から流入した燃焼用二次空気が遮熱カバー(4)の前端開放部(43)に侵入して汁受皿(61)の周側壁(84)を包囲するように流れる。従って、該周側壁(84)に二次空気孔(80)(80)を周方向に等ピッチで配設すると、これら二次空気孔(80)(80)からバーナヘッド(31)の外周全域の炎孔(33)全体に燃焼用二次空気を均等に供給することができ、バーナヘッド(31)の外周全域に亘る燃焼状態を均一にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るビルトインコンロの分解斜視図
【図2】本発明の実施の形態に係るビルトインコンロをシステムキッチンのカウンタートップ(11)に装着した状態の断面図
【図3】遮熱カバー(4)の配設部の平面図
【図4】遮熱カバー(4)の斜視図
【図5】本体ケース(26)の側板(27)とこれに接近配設されたガスバーナ(30)の近傍の縦断面図
【図6】従来のビルトインコンロを説明する分解斜視図
【図7】従来のビルトインコンロの要部の断面図
【符号の説明】
(11)・・・カウンタートップ
(12)・・・カウンタ孔
(23)・・・係合フランジ
(24)・・・天板
(26)・・・本体ケース
(27)・・・側板
(28)・・・遮熱板
(30)・・・ガスバーナ
(31)・・・バーナヘッド
(36)・・・底板
(37)・・・補助遮熱板
(38)・・・後部遮熱板
(61)・・・汁受皿
Claims (4)
- 上端外周に張り出した係合フランジ(23)がシステムキッチンのカウンタートップ(11)に開設されたカウンタ孔(12)の周縁に対して上方から係合する態様で該カウンタ孔(12)に落とし込み状態に装着される上方開放の矩形箱状の本体ケース(26)と、
前記本体ケース(26)に配設されたガスバーナ(30)と、
前記ガスバーナ(30)のバーナヘッド(31)に余裕を持って外嵌するバーナ用開口(25)が開設され且つ前記本体ケース(26)の上端開放部を覆う天板(24)と、
前記バーナヘッド(31)に外嵌し且つ前記バーナ用開口(25)に落とし込み状態に装着されるリング状の汁受皿(61)と、
前記本体ケース(26)の周側板と前記汁受皿(61)との相互間に介在された遮熱板(28)とを具備する、ビルトインコンロに於いて、
前記遮熱板(28)の上辺は、前記天板(24)の裏面に接触しており、
前記ガスバーナ(30)のバーナヘッド(31)は、前記本体ケース(26)の周側板のうち横方向に対向する一方の側板(27)側に偏在しており、
前記遮熱板(28)は、前記偏在方向に位置する側板(27)と前記汁受皿(61)との間に位置しており、
前記周側板のうち、前側に位置する前側板(15)には、前記ガスバーナ(30)の燃焼用二次空気を前記本体ケース(26)内に取り入れる為の吸気孔(16)が形成されている、ビルトインコンロ。 - 請求項1に記載のビルトインコンロに於いて、
前記遮熱板(28)の後端には、前記バーナヘッド(31)に対して後方から対向する後部遮熱板(38)が連続しており、
前記遮熱板(28)と後部遮熱板(38)の上辺は、前記天板(24)の裏面であって前記バーナ用開口(25)の外周域に接触している、ビルトインコンロ。 - 請求項2に記載のビルトインコンロに於いて、
前記後部遮熱板(38)に於ける前記遮熱板(28)側と反対側の端部には前記遮熱板(28)と平行な補助遮熱板(37)が連設されており、
前記バーナヘッド(31)に外嵌する底板(36)から前記補助遮熱板(37)と遮熱板(28)と後部遮熱板(38)が起立している、ビルトインコンロ。 - 請求項1から請求項3の何れかに記載のビルトインコンロに於いて、
前記遮熱板(28)は、前記本体ケース(26)内の固定部に固定されている、ビルトインコンロ。
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