JP3924115B2 - 車載用パーキングライト - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、夜間、車両の停車時に、自動的に発光部を点灯させて、後続車に停車車両の存在を認識させる車載用パーキングライトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
夜間、車両走行時における視界は、ヘッドライトが照光する範囲内に狭まり、追突や衝突の危険性は昼間よりもはるかに高くなる。特に、路上に停車している車両は、車両が走行する道路の一部に止まっていることになるため、後続車のドライバが停車中の車両の存在に気が付くのが遅れると、追突等の事故を引き起こすことがある。
【0003】
従来は、上記のような夜間の追突等の事故を防ぐため、車両のテールランプ周辺に反射板を設けたり、ハザードランプや駐車灯等を点灯させることで、後続車のドライバが停車中の車両に気が付くようにして、追突等の事故を防止することが行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術に示す反射板の場合、後方からの車両のヘッドランプに頼らざるを得ないものであり、後方車両のヘッドランプの照射角度や停車車両の停車位置や車の角度等により、見え方に大きな差が生じ、停車位置等によっては全く機能しない場合もあった。
【0005】
また、ハザードランプや駐車灯等に関しては、停車した車両のドライバが車内のスイッチをオン操作すると点灯するものであるため、点灯させることを忘れたり、点灯する必要があるにもかかわらず点灯の必要がないと判断したり、バッテリの消耗を考慮して意識的に点灯させないこともあった。
【0006】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みなされたもので、夜間等、車外が暗いときに車両を停車すると自動的に点灯して後続車に停車中の車両があることを認識させ、更にバッテリにも影響を与えない車載用パーキングライトを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の車載用パーキングライトは、電源回路と、暗所での停車を判定する判定回路と、該判定回路が暗所での停車と判定すると前記電源回路からの電力を供給する電力供給回路と、該電力供給回路からの電力により点灯する発光部と、を備えている。
【0008】
この車載用パーキングライトにおける前記電源回路は、太陽電池と、該太陽電池から供給される電力及び車両ランプが点灯すると該車両ランプからの電力により充電される二次電池とを有している。
【0009】
更に、車載用パーキングライトにおける前記判定回路は、前記太陽電池および車両ランプに接続され、前記太陽電池が発電していない状態で且つ前記車両ランプが消灯すると暗所での停車と判断するものとなっている。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の車載用パーキングライトは、判定回路により、夜間等、暗所での停車を判定している。この判定回路が暗所での停車と判定すると、これに応答して電力供給回路が電源回路の電力を発光部に供給してこれを点灯させる。
【0011】
この車載用パーキングライトにおける電源回路は、太陽電池と、その電力により充電される二次電池を有している。このため、バッテリの電力を使用することなく発光部に電力供給することができる。
【0012】
また、判定回路は、光センサの出力や太陽電池の発電量等から外部光の状態を判断し、明暗の判定を行う。更に、この判定回路は、車両に設けられたヘッドライト、スモールランプ、テールランプ等のライトの点灯状態から停車中であると判定し、暗所での停車の判定をすると、電力供給回路から電力の供給を行わせるものとなっている。
【0013】
このような構成からなる本発明の車載用パーキングライトにおいては、夜間等、暗く視界が悪い状態において車両を停車させると、自動的に発光部が点灯し、後続車に車の存在を知らせることができる。
【0014】
【実施例】
以下、図面に基いて本発明の実施例を説明する。図1は本発明の一実施例に係る車載用パーキングライトの回路構成を示す回路図、図2は図1中に示す信号のタイムチャート、図3は構造を示す断面図、図4は設置例を示す説明図である。
【0015】
図1において、2は電源回路である。この電源回路2は、太陽電池4と、その電力により充電される二次電池6とを有している。本実施例における二次電池6は、太陽電池4だけでなく、ヘッドライト、ブレーキランプあるいはテールランプ等の車両ランプ8にも接続されており、太陽光がとどかない場所(地下駐車場等)に車両が停車していても、車両ランプ8が点灯すれば充電することができるように構成されている。尚、太陽電池4あるいは車両ランプ8と二次電池6との間には、逆流防止ダイオード10,12が設けられている。また、車両ランプ8と二次電池6との接続線には、電流制限用の抵抗13が接続されており、更にその接続線とグランドとの間には各回路が設けられているICの電圧と太陽電池4の発電電圧のレベルを合わせるためのツェナーダイオード14が接続されている。
【0016】
16は夜間の停車を判定する判定回路である。この判定回路16は、太陽電池4の出力を反転するインバータ18と、車両ランプ8の出力を反転するインバータ20と、それらの出力信号を入力するアンドゲート22とを有している。また、インバータ18の入出力には適宜電流制限用の抵抗24,26,28が接続されている。
【0017】
30は電力供給回路であり、トランジスタ32を有している。このトランジスタ32は、コレクタが二次電池6に接続され、エミッタが後述する発光部に接続され、ベースが判定回路16のアンドゲート22の出力に接続されている。尚、ベースには電流制限用の抵抗34と定電圧化するためのツェナーダイオード36が接続されている。
【0018】
38は発光部であり、複数のLED40とそれに直列に接続された電流制限用の抵抗42とを有している。
【0019】
44は点滅回路であり、電力供給回路30のトランジスタ32から電力供給されると作動する発振回路46と、その出力信号を増幅する増幅器48と、その出力信号をベースに入力すると共にコレクタが発光部38のLED40に接続されると共にエミッタがグランドに接地されたトランジスタ50を有している。尚、増幅器48の出力とトランジスタ50のベースあるいはグランドとの間には電流制限用の抵抗52,54が設けられている。
【0020】
次に、上記構成からなる車載用パーキングライトの動作を図2に基づいて説明する。はじめに、昼間、太陽電池4に太陽光が当たって発電すると、太陽電池4から二次電池6に電流が供給され、二次電池6は充電される。このときに、インバータ18の入力電圧は太陽電池4が発電しているためHレベルになり、これによりインバータ18の出力信号AはLレベルになる。
【0021】
この信号Aを入力するアンドゲート22は、信号AがLレベルであるため閉状態となり、車両ランプ8からの信号Bの状態にかかわらずその出力信号CをLレベルに保持する。このため、トランジスタ32はOFF状態になり、二次電池6からLED40及び発振回路46に電力供給されず、LED40は消灯状態を保つことになる。
【0022】
一方、夜間は、太陽電池4が発電しないため、インバータ18の出力信号AはHレベルになる。このときに、ヘッドライトやテールランプ等が点灯し、車両ランプ8からの信号BがHレベルになっていると、車両が走行中である可能性が高く、インバータ20の出力信号がLレベルになってアンドゲート22は閉状態に保たれる。ここで、ヘッドライトやテールランプ等が消灯し、車両ランプ8からの信号BがLレベルになると、停車状態にあることが認識され、インバータ20の出力信号がHレベルになってアンドゲート22の出力信号CはHレベルになる。
【0023】
信号CがHレベルになると、トランジスタ32はON状態になり、二次電池6からこのトランジスタ32を介してLED40に電流が流れて、LED40は点灯する。これと同時に、トランジスタ32を介して発振回路46も二次電池6に接続され、発振を開始して一定周期のパルスを出力する。この発振回路46の出力信号は、増幅器48で増幅され、その出力信号Dがトランジスタ50のベースに印加される。トランジスタ50は信号Dに発生するパルスに応答してON,OFFを繰り返し、これによりLED40に流れる電流が継断されてLED40は点滅する。
【0024】
上記本実施例における二次電池6は、太陽電池4及び車両ランプ8に接続されているため、太陽電池4からの電力だけでなく、車両ランプ8からの電力によっても充電される。このため、昼間、太陽光が届かない地下駐車場等に止められていた場合であっても、走行中に二次電池6を充電することが可能となり、充電不足を補うことができる。
【0025】
尚、本実施例においては、主に太陽電池4の電力で二次電池6を充電する構成となっているが、エンジン作動中にバッテリや発電機から電力の供給を受けて充電するようにしても良い。
【0026】
また、上記のように太陽電池以外の電源を用いる場合には、昼間の判定を光センサ等を用いて判定しても良い。この場合、インバータ18の入力に太陽電池4に代えて光センサの出力を接続すれば良い。
【0027】
上記回路構成からなる車載用パーキングライトは、図3に示すような構造とすることができる。即ち、ケース60内に前述した回路やLED40を搭載した回路基板62を収納し、ケース60の表面側に太陽電池4を配設し、ケース60の裏面側に着脱可能な粘着テープ、マジックテープ等からなる取付部64を配設したものとなっている。
【0028】
図4に示すように、この車載用パーキングライト68は、車両内のリアウインドウ66付近に設置することにより、太陽光が当たると共に点灯したときに後続車から発見され易くすることができる。また、このようにリアウインドウ66付近に設置することにより、テールランプ70との接続も容易に行うことが可能となる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、夜間、車両を停車させると、自動的に夜間停車したことを判別して発光部を点灯させるので、ハザードランプ等の点灯を忘れたりあるいは意識的に点灯させない場合でも、後続車に停車車両の存在を知らせることができる。
【0030】
また、二次電池を用いて、発光部点灯中にバッテリに負担がかからないようにすると共に、太陽電池からの電力あるいは走行中の電力で二次電池を充電しているので、二次電池の充電がバッテリの負荷とならず、バッテリあがり等を引き起こすことがない。
【0031】
更に、太陽電池を使用した場合には、その発電により昼夜の判別をすることができ、光センサを設ける必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る車載用パーキングライトの回路構成を示す回路図である。
【図2】図1に示す信号のタイムチャートである。
【図3】図1に示す車載用パーキングライトの構造を示す断面図である。
【図4】図3に示す車載用パーキングライトの設置例を示す説明図である。
【符号の説明】
2 電源回路
4 太陽電池
6 二次電池
8 車両ランプ
16 判定回路
30 電力供給回路
38 発光部
44 点滅回路

Claims (1)

  1. 太陽電池と、該太陽電池から供給される電力及び車両ランプが点灯すると該車両ランプからの電力により充電される二次電池とを有する電源回路と、
    前記太陽電池および車両ランプに接続され、前記太陽電池が発電していない状態で且つ前記車両ランプが消灯すると暗所での停車と判断する判定回路と、
    該判定回路が暗所での停車と判断すると前記電源回路からの電力を供給する電力供給回路と、
    該電力供給回路からの電力により点灯する発光部と、
    を備えることを特徴とする車載用パーキングライト。
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