JP3922930B2 - 構造用複合材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅をはじめとする比較的小規模な木造建築の柱や梁などに使用しうる構造用複合材に関する。
【0002】
【従来の技術】
木造建築の基本的な構法種別としては、いわゆる在来軸組構法、枠組壁構法、丸太組構法などがある。これらの構法は、従来より、建築基準法や同法施行令、建設省告示などによって、構造部材の材種、寸法、配置、接合形態その他の仕様が詳細かつ具体的に規定されていた。また、木造建築の構法としては、床組や壁組などの構造耐力要素を予め工場で一括生産して現場で組み立てるプレファブ構法やパネル構法などもある。かかる構法のうち在来軸組構法や枠組壁構法を基本形式とするものについては前記建築基準法などの仕様規定が適用されるが、法規上、想定されていない特殊な構造にかかる構法については、個別に建設大臣の認定を受ける必要があった。
【0003】
しかし、阪神淡路大震災の教訓と規制緩和の観点を踏まえて平成12年に建築基準法が大改正され、建築物の構造的性能や防火性能に関する規定が大幅に変更されることとなった。この法改正では、前記従来のような「仕様規定」ではなく、建築物が必要とする性能を明示する「性能規定」を導入することによって、新規な構法や新規な材料に柔軟に対応できる仕組みが法制化された。併せて、性能規定を有効ならしめるためのサブシステムとして、建設大臣(国土交通大臣)による新たな認定制度のほか、型式適合認定制度や型式部材等製造者認証制度が新たに設けられた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような建築基準法とその関連法規の改正により、木造住宅に利用しうる構法や材料のバリエーションも拡大することとなった。
【0005】
具体的には、例えば構造躯体の一部に構造用集成材を利用した建築物について、旧法による仕様規定では大断面集成材を利用した大断面木造の仕様は基準化されていたものの、量産を前提とするプレファブ住宅などの構造躯体に中断面以下の集成材を利用する構法は原則として認められていなかった。しかし、前記法改正により部材断面の寸法規制なども緩和され、構造躯体に中断面以下の集成材を利用した構法についても、一定の性能基準さえ満たせば型式適合認定や型式部材等製造者認証を受けられる可能性が生まれた。
【0006】
ラミナを積層接着して形成される集成材は、天然製材に比べて強度や寸法安定性に優れるとともに、高い意匠性や造形性も備え、また森林資源の有効活用に寄与する効果も大きい。そのため、近年では需要も増加しており、この集成材の長所を十分に活かした木造住宅の新規な構法の開発が求められているところである。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、住宅をはじめとする比較的小規模な木造建築に適した新規な構法として、ラーメン構造を基本形式とする構造躯体に中断面以下の構造用集成材を利用した集成材構法を提供することを目的とする。そのために本発明は、かかる集成材構法の柱や梁などに使用しうる構造材として、中断面または小断面の集成材と鋼材とを組み合わせた構造用複合材の具体的構成を開示することを解決課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の構造用複合材は、I形鋼またはH形鋼からなる芯材と、この芯材のウェブを両側から挟み込む一対の集成材とからなる構造用複合材であって、集成材の合わせ面には芯材のフランジを挿入させうる溝が形成されるとともに、ウェブの延長面にはウェブの厚みに相当する隙間が形成されてなることを特徴とする。
【0009】
さらに本発明の他の構成にかかる構造用複合材は、鋼板からなる芯材と、この芯材を両側から挟み込む一対の集成材とからなる構造用複合材であって、芯材よりも集成材の材幅が大きく、芯材の延長面には芯材の厚みに相当する隙間が形成されるとともに、芯材の縁部に面する集成材の合わせ面が欠き込まれて化粧材が嵌め込まれることにより、前記隙間が底目地状となされたことを特徴とする。
【0012】
すなわち本発明の構造用複合材は、構造躯体の柱や梁、桁などに用いられる構造材において、鋼材と集成材という異種材料の力学的特性を結合することにより、高い強度や剛性を確保しようとするものである。鋼材からなる芯材は、適宜の厚みを有する単純な鋼板でもよいし、I形鋼やH形鋼などの形材でもよい。かかる芯材のウェブとは、主として構面内の剪断力を負担する部分であり、I形鋼やH形鋼などの場合は中央の腹材、鋼板の場合はその鋼板自体がウェブに該当する。
【0013】
そして、このような芯材を集成材でサンドイッチ状に挟み込むことにより、集成材が芯材の面外座屈を拘束するので、天然製材や鋼材、あるいは集成材などの単材からなる部材に比べて、小さい断面でも高い強度や剛性を得ることができる。また、耐火性能に優れた集成材が芯材の耐火被覆を兼ねるものともなる。さらに、部材同士の接合部において芯材を連続させることができるので、各部位の接合形態を合理的に設計することが可能になる。
【0014】
なお、集成材には構造用集成材と造作用集成材があるが、本発明の構造用複合材に用いられるのは主として構造用集成材のうちの中断面または小断面集成材である。ただし、意匠的な意図で配される化粧柱や化粧梁などについては、要求される構造耐力が小さい場合、造作用集成材を用いることも可能である。
【0015】
構造用集成材の規格については、平成8年農林水産省告示第111号をもって従前の「構造用集成材の規格」と「構造用大断面集成材のJAS」とが一本化され、新たに「構造用集成材のJAS」として制定されている。この規格では、「大断面集成材」とは、断面の短辺が15cm以上、かつ断面積が300平方cm以上のものをいい、「中断面集成材」とは、断面の短辺が7.5cm以上、長辺が15cm以上であって、大断面集成材以外のものをいう。また、「小断面集成材」とは、断面の短辺が7.5cm未満または長辺が15cm未満のものをいう。本発明は、この規格に基づいて構造用集成材の断面サイズを定義づける。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態にかかる梁を示す断面図である。例示の梁4は、I形鋼からなる芯材41を一対の集成材42,42で挟み込んだものである。芯材41は、梁4の材長方向全体にわたって連続している。芯材41を挟み込む集成材42,42の合わせ面には、I形鋼のフランジ43に対応する上下2条の溝44,44がそれぞれ形成されている。芯材41と集成材42とは、両材を梁幅方向に貫通するボルト45によって結合される。したがって、梁4の上面および下面には、I形鋼のウェブ46の厚みにほぼ相当する隙間47が現れることとなる。
【0024】
この形態にかかる構造用複合材は、芯材41が単純な鋼板ではなく形鋼であるため、芯材41自体の強度が向上し、座屈などを生じにくくなる。そのため、集成材42の断面寸法を相対的に小さくしたり、集成材42の材種(樹種)に多少軟質のものを選択することができるようになる。このような芯材には、例示したI形鋼以外にも、H形鋼や、T形鋼などを用いることができる。
【0025】
また、この形態では、I形鋼のフランジ43が一定の幅をもって集成材42の溝44にのみ込まれているので、集成材44に反りが生じて隙間47が若干拡がったとしても外観が良好に保たれる。
【0026】
図2は、本発明の他の実施の形態にかかる柱を示す断面図である。例示の柱5は芯材51に鋼板が用いられ、この芯材51が、材幅のひと回り大きい集成材52,52によって挟み込まれている。したがって、全体としては略正方形の断面形状であるが、対向する2側面には芯材51の厚みに相当する隙間53が形成される。そこで、芯材51の両縁部がこの隙間53から見えるのを隠すために、集成材52の合わせ面を欠き込んで木目調の化粧材54を嵌め込み、隙間53を底目地状に仕上げている。化粧材54としては、例えば薄い木板を貼着した樹脂や、木目を印刷した樹脂などの細長い棒状材を使用することができる。このように、芯材と集成材との合わせ面を化粧目地とすることにより、この構造用複合材を建物の内外にあらわして使用する場合の意匠性も向上させることができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明の構造用複合材は、対をなす集成材の間に鋼材からなる芯材が挟み込まれてボルト等により結合されるので、これを柱や梁、桁などに使用した場合、天然製材や集成材の単材からなる構造材に比べて高強度の構造材となる。また、大地震等の激しい荷重によって集成材が割れるような場合であっても、柱や梁が一気に崩壊してしまうのを回避することができる。
【0028】
芯材と集成材はいずれも比較的単純な断面形状で組み合わせられるので、加工も容易であり、構造材を安価に製作することができる。さらに、芯材と集成材とをボルト・ナットやドリフトピンで結合するので、接着剤を使用する場合のような有害性の心配もなく、リサイクルや部分的な補修・交換も容易になる。
【0029】
また、構造材同士の接合部に芯材となる鋼材を延出させてボルト等により締結することで、接合部の強度や曲げモーメントに対する剛性が大きくなり、接合部の仕様をシステム化するのも容易になる。こうして高い剛性を備えたラーメン架構を構築することにより、柱や耐力壁の配置に関する設計の自由度が増大し、大スパン空間や間口の大きい開口部を形成するのが容易になる。
【0030】
さらに、本発明の構造用複合材を構成する集成材は、それ自体、意匠性に優れ、天然製材とは異なる美しい風合いを備える。また、芯材により補強されるので、集成材の樹種についても選択の自由度が拡がる。したがって、この集成材を建物の外観や内観にあらわし仕上げとすることにより、木材固有の温かい雰囲気と骨太で力強い印象を兼ね備えた個性的な空間を形成することができる。このような効果は、従来の木質工業化住宅、とくに枠組壁構法やパネル構法による住宅では得難いものである。また、この特長は、教会や小ホールの建築にも大いに活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態にかかる梁を示す断面図である。
【図2】 本発明の他の実施の形態にかかる柱を示す断面図である。
【符号の説明】
4梁(構造用複合材)
41芯材
42集成材
45ボルト
46ウェブ
5柱(構造用複合材)
51芯材
52集成材

Claims (2)

  1. I形鋼またはH形鋼からなる芯材と、この芯材のウェブを両側から挟み込む一対の集成材とからなる構造用複合材であって、集成材の合わせ面には芯材のフランジを挿入させうる溝が形成されるとともに、ウェブの延長面にはウェブの厚みに相当する隙間が形成されてなることを特徴とする構造用複合材。
  2. 鋼板からなる芯材と、この芯材を両側から挟み込む一対の集成材とからなる構造用複合材であって、芯材よりも集成材の材幅が大きく、芯材の延長面には芯材の厚みに相当する隙間が形成されるとともに、芯材の縁部に面する集成材の合わせ面が欠き込まれて化粧材が嵌め込まれることにより、前記隙間が底目地状となされたことを特徴とする構造用複合材。
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