JP3922062B2 - 半導体装置の製造装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、半導体装置を形成する工程において、絶縁膜やレジスト等の塗布膜を形成する際に使用される半導体装置の製造装置および半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の層間絶縁膜等に使用されるSOG(Spin On Glass)や、ポーラスシリカ等のLow−k膜、あるいはフォトリソグラフィに使用されるフォトレジスト等の塗布膜は、ウェーハのエッジ部分における剥がれやクラック等を防止するために、塗布後に溶剤で除去する、いわゆるエッジリンスと称される処理がなされる。
【0003】
図19(a)に、このようなウェーハに塗布膜を形成し、かつウェーハのエッジの塗布膜を除去するために用いられる装置の構成の一例を示す。
図19(a)に示す装置は、通常、スピンコータと称されるものであり、ウェーハWの裏面の中心をスピンチャック11により真空吸着することによりウェーハWを保持し、このようにして保持されたウェーハWを回転シャフト12を中心として回転させながら塗布液をウェーハWの表面の中心に供給することによりウェーハW全体に均一に塗布膜100を形成するものである。
また、塗布膜100の形成後に、ウェーハWを回転させながら、塗布膜100を除去するための溶剤を溶剤供給ノズル20からウェーハWのエッジ部分に供給することにより、ウェーハWのエッジにおける塗布膜100を除去している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなスピンコータ等の塗布膜を形成する装置は、ウェーハWを保持するために真空吸着を採用していることから、スピンチャック11へウェーハWを搭載する搬送ロボットの位置精度等により、回転シャフト12の回転中心J1に対してウェーハWの中心J2がずれやすいという問題がある。
【0005】
その結果、図19(b)に示すように、塗布膜100のウェーハエッジからの距離、すなわちリンス幅精度は、回転シャフトの回転中心J1に対してウェーハWの中心J2がずれた分だけずれることとなる。
【0006】
例えば、上記の塗布膜100が半導体装置の製造における層間絶縁膜とした場合に、ダマシン法により後に形成する銅膜との関係で不具合を起こすことがある。以下に、この不具合について詳細に説明する。
【0007】
図20(a)は、ウェーハWのエッジ部における断面の一例を示す図である。
図20(a)に示すように、ウェーハWには、酸化シリコン膜等の絶縁膜101を介して、Low−k膜からなる塗布膜100が形成され、当該塗布膜100上には、後のCMP(Chemical Mechanical Polishing)に対する保護膜となる酸化シリコン等からなるキャップ膜102が形成され、当該キャップ膜102上にTiN等からなるバリアメタル103が形成され、当該バリアメタル103上に銅膜104が形成されている。ウェーハWのエッジにおける銅膜104は、通常、CMP後に残留することを防止するためCMP前にエッチングにより除去されている。
【0008】
図20(a)に示すように、通常、塗布膜100のエッジリンス位置(正確にはエッジリンス後の塗布膜100を被覆するキャップ膜102のエッジ位置)P1よりも、銅膜104のエッチング位置P2を外側にする必要があり、これにより、図20(b)に示すように、銅膜104をCMPにより研磨除去する際に、銅膜104の角部分に応力が掛かってもキャップ膜102の過研磨が生じることなく、キャップ膜102上の銅膜104およびバリアメタル103が除去されることとなる。
【0009】
しかしながら、図21(a)に示すように、塗布膜100のエッジリンス位置P1よりも、銅膜104のエッチング位置P2が内側にずれて形成されてしまった場合には、図21(b)に示すように、銅膜104およびバリアメタル103のCMPの際に、露出したキャップ膜102の角部分に応力が集中し、キャップ膜102が角部分において全て研磨されて、塗布膜100をも露出および研磨されてしまうという問題がある。このように脆弱な塗布膜100が露出し、研磨されてしまうと、塗布膜100が剥がれてしまうという問題がある。
【0010】
これは、図22に示すように、塗布膜100のエッジリンスによるエッジリンス幅精度が悪い、すなわち、塗布膜100のエッジリンス幅がウェーハWの中心に対して均一とならないことに起因しており、エッジリンス幅が小さい部分において上記の問題が発生してしまう。
【0011】
以上のような不具合をなくすためには、塗布膜100のエッジリンス幅精度と銅膜のエッジ除去幅精度の双方を向上させる必要がある。銅膜のエッジ除去幅の精度は、機械的にチャックする方式を採用することにより向上させることができると考えられる。
【0012】
しかしながら、Low−k膜等からなる塗布膜100は脆弱なため、機械的にチャックすることは、エッジのチャック部分での膜剥がれや、塗布膜100の材料がチャックする部材に固着してゴミの原因となることがあり難しい。また、塗布膜100のコーティングを行なう際に、機械的にチャックする方式では、チャック付近における塗布液の跳ねや付着等が起こってしまい、均一な塗布膜の形成を妨げることとなってしまう。
【0013】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、均一な塗布膜を形成しつつ、基板の周囲の塗布膜の除去を精度良く行なうことができる半導体装置の製造装置および半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の半導体装置の製造装置は、基板を吸着により保持して回転させる第1回転保持手段と、前記第1回転保持手段により回転された前記基板に塗布液を供給して塗布膜を形成する塗布液供給手段とを有する塗布膜形成室と、前記基板の中心が回転中心と合わさるように前記基板の周囲を保持して、前記基板を回転させる第2回転保持手段と、前記第2回転保持手段により回転された前記基板の周囲に前記塗布膜を溶解させる処理液を供給する処理液供給手段とを有する塗布膜除去室とを有し、前記第2回転保持手段は、回転軸を前記回転中心として回転する回転手段と、前記回転手段に連結され、前記基板を保持しながら前記回転手段の回転により前記基板の中心が回転中心と合わさるように回転による向心力により前記基板の周囲を押圧する位置補正手段とを有する
【0016】
上記の本発明の半導体装置の製造装置では、まず、塗布膜形成室の第1回転保持手段に基板が搭載され、搭載された基板は吸着により第1回転保持手段に保持される。
そして、第1回転保持手段が回転することにより基板が回転し、回転状態にある基板に塗布液供給手段により塗布液が供給され、供給された塗布液は回転の遠心力により基板上で伸びて塗布膜が形成される。
塗布膜が形成された後、塗布膜除去室の第2回転保持手段に基板が搭載され、搭載された基板は、基板の中心が回転中心と合わさるように第2回転保持手段にその周囲が保持される。
そして、第2回転保持手段が回転することにより基板が回転し、回転状態にある基板の周囲に処理液供給手段により塗布膜を溶解させる処理液が供給され、基板の周囲に形成された塗布膜が除去される。
【0017】
また、上記の目的を達成するため、本発明の半導体装置の製造装置は、基板を吸着により保持して回転させる回転保持手段と、前記基板の中心が回転中心と合わさるように回転による向心力により前記基板の周囲を押圧して前記基板の位置を補正する位置補正手段と、前記回転保持手段により回転された前記基板に塗布液を供給して塗布膜を形成する塗布液供給手段と、前記回転保持手段により回転された前記基板の周囲に前記塗布膜を溶解させる処理液を供給する処理液供給手段とを有する。
【0018】
前記位置補正手段は、前記基板の周囲の押圧を解除し得るように移動可能に設けられている。
【0019】
上記の本発明の半導体装置の製造装置では、回転保持手段に基板が搭載されると、搭載された基板の中心が回転保持手段の回転中心と合わさるように位置補正手段により基板の周囲が押圧されることで基板の位置が補正され、位置補正後、基板は吸着により回転保持手段に保持される。
そして、回転保持手段が回転することにより基板が回転し、回転状態にある基板に塗布液供給手段により塗布液が供給され、供給された塗布液は回転の遠心力により基板上で伸びて塗布膜が形成される。
塗布膜が形成された後、さらに回転状態にある基板の周囲に処理液供給手段により塗布膜を溶解させる処理液が供給され、基板の周囲に形成された塗布膜が除去される。
【0020】
さらに、上記の目的を達成するため、本発明の半導体装置の製造方法は、基板を吸着により保持する工程と、吸着により保持された前記基板を回転させながら前記基板上に塗布液を供給して、前記塗布液を前記基板上で伸ばして塗布膜を形成する工程と、前記基板の周囲を保持し、前記塗布膜が形成された前記基板の中心が回転中心と合わさるように回転による向心力が作用する位置補正手段により押圧して前記基板の位置を補正する工程と、周囲が保持された前記基板を回転させながら、前記基板の周囲に前記塗布膜を溶解させる処理液を供給する工程とを有する。
【0021】
さらに、上記の目的を達成するため、本発明の半導体装置の製造方法は、基板の周囲から回転中心の方向へ回転による向心力が作用する位置補正手段により押圧して、前記基板の中心を回転中心と合わせるように位置を補正する工程と、前記基板を吸着により保持する工程と、前記基板の周囲への押圧状態を解除する工程と、前記基板を回転させながら前記基板に塗布液を供給して、前記塗布液を前記基板上で伸ばして塗布膜を形成する工程と、前記基板を回転させながら、前記基板の周囲に前記塗布膜を溶解させる処理液を供給する工程とを有する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の半導体装置の製造装置および半導体装置の製造方法の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0023】
第1実施形態
図1は、本実施形態に係る半導体装置の製造装置の全体構成の一例を示す図である。
図1に示す半導体装置の製造装置1は、ウェーハの搬出入を行なうローダ兼アンローダ部(LD/ULD)2と、ウェーハに塗布膜を形成する塗布膜形成室3と、ウェーハの周囲(エッジ)に形成された塗布膜を除去する塗布膜除去室4と、塗布膜をベーキングするベーキング室5と、ベーキングされた塗布膜をさらに加熱するキュア室6とを有する。各室3〜6は搬送室7を介して配置されており、搬送室7に設置された図示しない搬送ロボットにより各室3〜6間におけるウェーハの搬送が可能となっている。
【0024】
上記構成の半導体装置の製造装置は、例えば、半導体装置の層間絶縁膜等に使用されるSOG(Spin On Glass)、SiLK(米国ダウケミカル社の登録商標)やポーラスシリカ等のLow−k膜等の塗布膜を形成する装置に適用される。また、例えば、上記の構成に加えて、露光室および現像室をさらに設けることで、フォトリソグラフィに使用されるレジスト等の塗布膜を形成する装置に適用される。
【0025】
図2に、塗布膜形成室3に設置された塗布膜形成装置の構成の一例を示す。
図2に示す塗布膜形成装置は、通常、スピンコーターと称されるものであり、ウェーハWの中心に向けて塗布膜を形成するための塗布液を噴出する塗布液供給ノズル10と、ウェーハWを真空吸着により保持して回転させるスピンチャック11と、スピンチャック11を回転させる回転軸となる回転シャフト12と、回転シャフト12を回転させるモータ13と、バキュームシール14を介してモータ13を貫通する回転シャフト12の一端を収容し減圧状態とされたバキューム室15と、バキューム室15と図示しない真空ポンプとを接続してバキューム室15内を減圧状態とするバキュームライン16とを有する。
【0026】
上記のスピンチャック11が本発明の第1回転保持手段を構成し、塗布液供給ノズル10が本発明の塗布液供給手段を構成している。
なお、図示はしないが、ウェーハWの裏面側への塗布液の回り込みを防止するため、ウェーハWの裏面には、通常、純水を供給する純水供給ノズルが配置されている。
【0027】
スピンチャック11には、ウェーハWの中心部分を真空吸着により保持するための吸着孔11aが多数形成され、さらに回転シャフト12を挿入するための挿入孔11bが形成されており、吸着孔11aは挿入孔11bの手前で一本化されて挿入孔11bに連通している。なお、スピンチャック11には、回転シャフト12の連結ピン12bを下側から嵌め込み可能に形成された図示しない連結孔が形成されている。
【0028】
回転シャフト12は、その中心部を貫通するように吸着管12aが形成されており、その一端がスピンチャック11の挿入孔11bに挿入されることで、スピンチャック11の吸引孔11aとバキューム室15とを連通させるように構成されている。また、回転シャフト12には、連結ピン12bが形成されており、連結ピン12bが下側からスピンチャック11の図示しない連結孔に嵌め込まれることにより、回転シャフト12が回転することによる動力をスピンチャック11に伝達する。
【0029】
上記構成の塗布膜形成装置では、ウェーハWをスピンチャック11に搭載した後、バキュームライン16から吸引することによりスピンチャック11の吸着孔11aによりウェーハWが吸着されて保持される。
そして、このようにウェーハWを吸着保持した状態で、スピンチャック11を回転させることによりウェーハWを回転させ、ウェーハWの裏面に純水を供給しながら、当該ウェーハWの略中心に塗布液供給ノズル10により塗布液を供給することにより、ウェーハWの略中心に供給された塗布液が回転の遠心力によりウェーハWの全体に拡がり均一な膜厚を有する塗布膜が形成される。
【0030】
図3(a)に、塗布膜除去室4に設置された塗布膜除去装置の構成の一例を示し、図3(b)に塗布膜除去装置の上面図を示す。
図3(a)に示すように、塗布膜除去装置は、ウェーハWの周囲に向けて塗布膜を除去する溶剤を噴出する溶剤供給ノズル20と、回転する回転台座21と、回転台座21を回転させる回転軸となる回転シャフト22と、回転シャフト22を回転させるモータ23とを有し、回転台座21上には、ウェーハWの周囲を保持する保持部材24が複数設置されている。
保持部材24は、ウェーハWの側面を外側から押圧する押圧部24aと、押圧部24aに比して幅広に形成されウェーハWの下面を支持する支持部24bとを有する。
【0031】
なお、ウェーハWの中心部に形成された塗布膜へ溶剤が接触したり、裏面へ溶剤が回り込むことを防止するため、図示はしないが、ウェーハWの中心および裏面に対して、それぞれ純水を供給する純水ノズルが設置されている。
【0032】
図3(b)の上面図に示すように、回転台座21上には、回転台座21の回転中心に固着ピン25によりその一端が固着された6つの第1連結部材26と、各第1連結部材26の他端に回動可能に連結された第2連結部材27が設置されており、各第2連結部材27の他端に上記の保持部材24が設置されている。なお、図面の簡略化のため、図3(a)には、固着ピン25、第1連結部材26、第2連結部材27は図示していない。
【0033】
上記の溶剤供給ノズル20が本発明の処理液供給手段を構成し、回転台座21が本発明の回転手段を構成し、回転台座上に設けられた固着ピン25、第1および第2連結部材26,27、保持部材24が本発明の位置補正手段を構成しており、回転台座21、固着ピン25、第1および第2連結部材26,27、保持部材24が、本発明の第2回転保持手段を構成している。
【0034】
上記構成の塗布膜除去装置では、回転台座21を矢印A方向に回転させることにより、第1連結部材26が回転すると、当該第1連結部材26の他端に回動可能に連結された第2連結部材27および保持部材24も矢印B方向に回転することとなるが、このときの回転により作用する向心力が保持部材24に働く。
第2連結部材27は第1連結部材26に対して回動可能に連結されていることから、この向心力により、保持部材24は、矢印B方向に回転するととともに、矢印Cの回転中心の方向へ移動していき、保持部材24の押圧部24aがウェーハWの側面を回転中心へ向けて押圧することとなる。
このようにして、ウェーハWの中心と回転台座21の回転中心との位置合わせの補正が行なわれ、ウェーハWを回転させた状態で、ウェーハWの表面の中心および裏面側から純水を供給しつつ、溶剤供給ノズル20から溶剤をウェーハWのエッジへ向けて供給することにより、ウェーハWのエッジに形成された塗布膜の除去が行なわれる。
【0035】
上記構成の本実施形態に係る半導体装置の製造装置を用いて、半導体製造における塗布膜を形成する方法について、図4および図5を参照して説明する。なお、図4および図5は、各工程における半導体ウェーハW付近の要部断面図である。
【0036】
まず、図4(a)に示すように、搬送ロボット71により塗布膜形成室3のスピンチャック11の回転中心とウェーハWの中心とがほぼ一致するように、ウェーハWをスピンチャック11上に搭載する。
【0037】
次に、図4(b)に示すように、スピンチャック11の吸着孔11aによりウェーハWを吸着保持する。
【0038】
次に、図4(c)に示すように、ウェーハWを吸着保持した状態で、スピンチャック11を回転させることによりウェーハWを回転させ、ウェーハWの裏面に純水を供給しながら、当該ウェーハWの略中心に塗布液供給ノズル10により塗布液L1を供給する。この結果、ウェーハWの略中心に供給された塗布液L1が回転の遠心力によりウェーハWの全体に拡がり均一な膜厚を有する塗布膜100が形成される。
【0039】
次に、図5(a)に示すように、搬送ロボット71により塗布膜形成室3から塗布膜除去室4の回転台座21に設置された保持部材24の支持部24b上に、ウェーハWを設置する。
【0040】
次に、図5(b)に示すように、回転台座21を回転させることにより、保持部材24が回転中心へ向けて移動し、保持部材24の押圧部24aがウェーハWの側面を回転中心へ向けて押圧することにより、ウェーハWの中心と回転台座21の回転中心との位置合わせの補正が行なわれる。
【0041】
次に、図5(c)に示すように、ウェーハWを回転させた状態で、ウェーハWの表面の中心および裏面側から純水を供給しつつ、溶剤供給ノズル20から溶剤L2をウェーハWのエッジへ向けて供給することにより、ウェーハWのエッジに形成された塗布膜100の除去が行なわれる。
【0042】
上記の本実施形態では、ウェーハWへの塗布膜100の形成においては、従来通り真空吸着により保持した状態で回転させる方法を採用し、ウェーハWのエッジに形成された塗布膜100の除去においては保持部材24によって機械的にウェーハWの中心と回転中心とが一致するように保持する方法を採用している。
このようにすることで、ウェーハWを搭載する搬送ロボットの位置精度等により、ウェーハWの中心と回転中心とがずれて搭載された場合においても、ウェーハWの中心と回転中心とを一致させることができることから、塗布膜100のエッジリンス幅をウェーハWの中心に対して均一とすることができる。
【0043】
また、ウェーハWのエッジを機械的にチャックする場合には、チャック部分において有効に塗布膜100を除去することができないが、本実施形態では、ウェーハWの側面を外側から押圧することにより、ウェーハWの位置補正を行なうことができることから、ウェーハWのエッジに形成された塗布膜100を有効に除去することができ、チャック部分での膜剥がれといった問題もない。
【0044】
また、塗布膜100の形成においては、真空吸着方式を採用していることから、塗布膜100のコーティングを行なう際に、チャック付近における溶剤の跳ねや付着等が起こってしまうことによる、均一な塗布膜の形成を妨げるといった不具合もない。なお、塗布膜100の形成においては、ウェーハWの中心と回転中心とが多少ずれても特に問題はない。
【0045】
次に、SOGをウェーハWにコーティングした場合におけるエッジリンス幅精度について、本実施形態と従来例とで比較してみた。以下に、このエッジリンス幅精度の実験結果について説明する。
【0046】
まず、図4(a)〜(c)に示すように、塗布膜形成装置により、ウェーハW上にSOGを500nm塗布した後、図5(a)〜(c)に示すように、塗布膜除去装置により図6に示す条件にてエッジリンスを行なった。すなわち、ウェーハWの裏面側からの純水の供給を行いながら(図中、領域Ar1)、ウェーハWのエッジに溶剤を供給して(図中、領域Ar2)、図示する回転数で回転台座21を回転させてエッジリンスを行なった後、さらに回転数を挙げてウェーハWに形成された塗布膜100を乾燥させた(図中、領域Ar3)。
【0047】
その後、ベーキング室5へウェーハWを搬送して、ベーキング室5において、80℃の温度で60秒間ベーキングし、次に、150℃の温度で60秒間ベーキングし、さらに、250℃の温度で60秒間ベーキングした。
ベーキング後、キュア室6へウェーハWを搬送して、キュア室6において、400℃の温度で60秒間加熱した。
【0048】
図7(a)および(b)に、上記の条件により形成された塗布膜100のエッジリンス幅精度の測定結果を示す。また、図8(a)および(b)に、上記と同じ条件により、従来の真空チャック方式によりウェーハWへ塗布膜100を形成し、さらにウェーハWのエッジに形成された塗布膜100を除去した場合のエッジリンス幅精度の測定結果を示す。なお、図7(b)および図8(b)において、横軸がウェーハの中心からの角度(degree)を示し、縦軸は当該角度に位置するエッジリンス幅(mm)を示している。
【0049】
図7(a)および(b)に示す本実施形態によるエッジリンス幅精度の測定結果では、平均エッジリンス幅が3.21mmであり、最大エッジリンス幅が3.29mmであり、最小エッジリンス幅3.14mmであり、エッジリンス幅のレンジが0.15mm、標準偏差σが0.03であった。
【0050】
図8(a)および(b)に示す従来例によるエッジリンス幅精度の測定結果では、平均エッジリンス幅が2.71mmであり、最大エッジリンス幅が3.05mmであり、最小エッジリンス幅2.43mmであり、エッジリンス幅のレンジが0.62mm、標準偏差σが0.15であった。
【0051】
以上のように、本実施形態では、最大エッジリンス幅と最小エッジリンス幅の差であるレンジが従来例の0.62mmに比して0.15mmと非常に小さく、また、標準偏差が従来例の0.15に比して0.03と非常に小さいことから、ウェーハの周囲から均一なエッジリンス幅が得られていることがわかる。
【0052】
さらに、図9(a)に示すように、塗布膜100としてSiLKをウェーハWに形成し、さらにバリアメタル103および銅膜104を形成し、銅膜104およびバリアメタル103をCMPした後の塗布膜100の剥がれの有無について、従来例と本実施形態とを比較してみた。
【0053】
なお、図9(a)に示すように、SiLKからなる塗布膜100のエッジリンス幅を4.5mmとし、銅膜104のエッジ除去幅を3.5mmとし、TiNからなるバリアメタル103のエッジは残したままとした。また、断面は、図20(a)に示すように形成されており、塗布膜100とバリアメタル103との間には、酸化シリコンからなるキャップ膜102を形成している。
【0054】
その結果、図9(b)に示すように従来例の場合では、図中左上のエッジHにおいて、SiLKからなる塗布膜100の膜剥がれが多発したが、本実施形態では、塗布膜100の膜剥がれは発生しなかった。
【0055】
第2実施形態
第1実施形態では、ウェーハに塗布膜を形成する塗布膜形成室3と、ウェーハの周囲(エッジ)に形成された塗布膜を除去する塗布膜除去室4とを分けていたが、本実施形態では、一つの装置によりウェーハに塗布膜を形成し、ウェーハのエッジに形成された塗布膜を除去するものである。なお、その他の図1に示す各室5〜7については、第1実施形態と同様である。
【0056】
図10に、本実施形態に係る半導体装置の製造装置における塗布膜形成装置の構成の一例を示す。
図10に示す塗布膜形成装置は、ウェーハWの中心に向けて塗布膜を形成するための塗布液を噴出する塗布液供給ノズル30と、ウェーハWを真空吸着により保持して回転させるスピンチャック31と、スピンチャック31を回転させる回転軸となる回転シャフト32と、回転シャフト32を回転させるモータ33と、バキュームシール34を介してモータ33を貫通する回転シャフト32の一端を収容し減圧状態とされたバキューム室35と、バキューム室35と図示しない真空ポンプとを接続してバキューム室35内を減圧状態とするバキュームライン36とを有する。
【0057】
また、ウェーハWの周囲に向けて塗布膜を除去する溶剤を噴出する溶剤供給ノズル40と、回転する回転台座41と、回転台座41の回転を可能にしつつ回転台座を支持する支持部材42と、支持部材42に連結され支持部材42を押圧することにより昇降動作させる押圧シャフト43と、押圧シャフト43を昇降動作させるシリンダ44とを有する。
このように、回転台座41は、図10に示す状態から押圧シャフト43の動作により、図11に示すように上昇し得るように構成されている。
【0058】
また、後述するように、回転台座41上には、ウェーハWの周囲を保持する保持部材45が複数設置されており、保持部材45は、ウェーハWの側面を外側から押圧する押圧部45aと、押圧部45aに比して幅広に形成されウェーハWの下面を支持する支持部45bとを有する。
【0059】
スピンチャック31には、ウェーハWの中心部分を真空吸着により保持するための吸着孔31aが多数形成され、さらに回転シャフト32を挿入するための挿入孔31bが形成されており、吸着孔31aは挿入孔31bの手前で一本化されて挿入孔31bに連通している。なお、スピンチャック31には、回転シャフト32の連結ピン32bを下側から嵌め込み可能に形成された図示しない連結孔が形成されている。
【0060】
回転シャフト32は、その中心部を貫通するように吸着管32aが形成されており、その一端がスピンチャック31の挿入孔31bに挿入されることで、スピンチャック31の吸引孔31aとバキューム室35とを連通させるように構成されている。また、回転シャフト32には、連結ピン32bが形成されており、連結ピン32bが下側からスピンチャック31の図示しない連結孔に嵌め込まれることにより、回転シャフト32が回転することによる動力をスピンチャック31に伝達する。
【0061】
回転台座41には、スピンチャック31の下側が挿入可能な開口41aが形成されており、さらに、回転シャフト32の連結ピン32bを図示する上側から嵌め込み可能に形成された連結孔41bが形成されている。回転シャフト32の連結ピン32bが上側から回転台座41の連結孔41bに嵌め込まれることにより、回転シャフト32が回転することによる動力がスピンチャック31とともに回転台座41にも伝達される。
【0062】
支持部材42には、回転台座41との連結部においてリング上のガイドレール42aが形成されており、これにより回転シャフト32により回転台座41へ回転の動力が伝達された場合において、回転台座41を回転させつつ支持可能となっている。また、支持部材42には、回転シャフト32を挿入し得る開口42bが形成されている。
【0063】
なお、図示はしないが、ウェーハWの裏面側への塗布液や溶剤の回り込みを防止するため、ウェーハWの裏面には、通常、純水を供給する純水供給ノズルが配置されており、さらに、ウェーハWの中心部に形成された塗布膜へ溶剤が接触しないように、ウェーハWの中心に対して、純水を供給する純水ノズルが設置されている。
【0064】
図12に、図11に示す回転台座41が上昇した場合におけるスピンチャック31および回転台座41の上面図を示す。
図12の上面図に示すように、回転台座41上には、真空チャック31に接触しないような開口を有するリング46が固着されており、当該リングにそれぞれ固着ピン47によりその一端が固着された6つの第1連結部材48と、各第1連結部材48の他端に回動可能に連結された第2連結部材49が設置されており、各第2連結部材49の他端に上記の保持部材45が設置されている。
【0065】
上記構成の塗布膜形成装置では、回転シャフト32の回転の動力がスピンチャック31および回転台座41に伝達され、スピンチャック31および回転台座41に固定されたリング46がA方向に回転すると、リング46に固着された第1連結部材48も回転する。
そして、さらに当該第1連結部材48の他端に回動可能に連結された第2連結部材49および保持部材45も矢印B方向に回転するが、このときの回転により作用する向心力が保持部材45に働く。
第2連結部材49は第1連結部材48に対して回動可能に連結されていることから、この向心力により、保持部材45は、矢印B方向に回転するととともに、矢印Cの回転中心の方向へ移動していき、保持部材45の押圧部45aがウェーハWの側面を回転中心へ向けて押圧することとなる。
このようにして、ウェーハWの中心とスピンチャック31および回転台座41の回転中心との位置合わせの補正が行なわれる。
【0066】
上記のスピンチャック31が本発明の回転保持手段を構成し、回転台座41、保持部材45、リング46、固着ピン47、第1および第2連結部材48,49が、本発明の位置補正手段を構成している。また、塗布液供給ノズル30が本発明の塗布液供給手段を構成し、溶剤供給ノズル40が本発明の処理液供給手段を構成している。
【0067】
次に、上記構成の本実施形態に係る半導体装置の製造装置を用いて、半導体製造における塗布膜を形成する方法について、図13から図15を参照して説明する。なお、図13から図16は、各工程における半導体ウェーハW付近の要部断面図である。
【0068】
まず、図13(a)に示すように、搬送ロボット11によりスピンチャック31の回転中心とウェーハWの中心とがほぼ一致するように、ウェーハWをスピンチャック31上に搭載する。なお、このとき、回転台座41は上昇した状態にある。
【0069】
次に、図13(b)に示すように、回転シャフト32を回転させ、スピンチャック31および回転台座41を回転させることにより、保持部材45が回転中心へ向けて移動し、保持部材45の押圧部45aがウェーハWの側面を回転中心へ向けて押圧することにより、ウェーハWの中心とスピンチャック31の回転中心との位置合わせの補正が行なわれる。
【0070】
次に、図14(c)に示すように、スピンチャック31の吸着孔31aによりウェーハWを吸着保持し、さらに、押圧シャフト43を下降させることにより、支持部材42および回転台座41を下降させる。
【0071】
次に、図14(d)に示すように、ウェーハWを吸着保持した状態で、スピンチャック31を回転させることによりウェーハWを回転させ、ウェーハWの裏面に純水を供給しながら、当該ウェーハWの略中心に塗布液供給ノズル30により塗布液L1を供給する。この結果、ウェーハWの略中心に供給された塗布液L1が回転の遠心力によりウェーハWの全体に拡がり均一な膜厚を有する塗布膜100が形成される。
【0072】
次に、図15(e)に示すように、ウェーハWを回転させた状態で、ウェーハWの表面の中心および裏面側から純水を供給しつつ、溶剤供給ノズル40から溶剤L2をウェーハWのエッジへ向けて供給することにより、ウェーハWのエッジに形成された塗布膜100の除去が行なわれる。
【0073】
上記の本実施形態では、スピンチャック31へウェーハWを搭載後に、保持部材45によって機械的にウェーハWの中心と回転中心とが一致するように位置補正を行なった後に、ウェーハWを真空吸着により保持している。
このようにすることで、スピンチャック31へウェーハWを搭載する搬送ロボットの位置精度等により、ウェーハWの中心と回転中心とがずれて搭載された場合においても、ウェーハWの中心と回転中心とを一致させることができることから、塗布膜100のエッジリンス幅をウェーハWの中心に対して均一とすることができる。
【0074】
また、本実施形態では、一つの塗布膜形成室において、ウェーハWへの塗布膜の形成およびウェーハWのエッジに形成された塗布膜の除去を行なうことができることから、装置サイズを小さくすることができ、また処理の速度を向上させることができる。
【0075】
また、ウェーハWへの塗布液の供給および溶剤の供給の際に、ウェーハWの周囲を保持する部材は存在しないことから、このような部材による塗布液等の跳ねや付着といった問題もない。
【0076】
さらに、塗布膜の形成の際にも、ウェーハWの中心と回転中心とが一致していることから、第1実施形態に比して塗布膜をさらに均一に形成することができる。
【0077】
第3実施形態
本実施形態に係る半導体装置の製造装置の構成は、第2実施形態と同様であるが、第2実施形態ではスピンチャックにウェーハを保持させて塗布膜の形成およびエッジ除去を行なっていたのに対し、本実施形態では、塗布膜の形成においてスピンチャックにより保持し、エッジ除去において回転台座の保持部材により保持するものである。
【0078】
本実施形態に係る半導体装置の製造装置を用いて、半導体製造における塗布膜を形成する方法について、図16から図18を参照して説明する。なお、図16から図18は、各工程における半導体ウェーハW付近の要部断面図である。
【0079】
まず、図16(a)に示すように、搬送ロボット71によりスピンチャック31の回転中心とウェーハWの中心とがほぼ一致するように、ウェーハWをスピンチャック31上に搭載する。なお、このとき、回転台座41は下降した状態にある。
【0080】
次に、図16(b)に示すように、スピンチャック31の吸着孔31aによりウェーハWを吸着保持する。
【0081】
次に、図17(c)に示すように、ウェーハWを吸着保持した状態で、スピンチャック31を回転させることによりウェーハWを回転させ、ウェーハWの裏面に純水を供給しながら、当該ウェーハWの略中心に塗布液供給ノズル30により塗布液L1を供給する。この結果、ウェーハWの略中心に供給された塗布液L1が回転の遠心力によりウェーハWの全体に拡がり均一な膜厚を有する塗布膜100が形成される。
【0082】
次に、図17(d)に示すように、押圧シャフト43を上昇させることにより、支持部材42および回転台座41を上昇させる。
【0083】
次に、図18(e)に示すように、回転シャフト32を回転させて、スピンチャック31および回転台座41を回転させることにより、保持部材45が回転中心へ向けて移動し、保持部材45の保持部45bによりウェーハWの下面が保持され、さらに保持部材45の押圧部45aがウェーハWの側面を回転中心へ向けて押圧することにより、ウェーハWの中心と回転台座45の回転中心との位置合わせの補正が行なわれる。
【0084】
次に、図18(f)に示すように、ウェーハWを回転させた状態で、ウェーハWの表面の中心および裏面側から純水を供給しつつ、溶剤供給ノズル40から溶剤L2をウェーハWのエッジへ向けて供給することにより、ウェーハWのエッジに形成された塗布膜100の除去が行なわれる。
【0085】
上記の本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができ、さらに、一つの塗布膜形成室において、ウェーハWへの塗布膜の形成およびウェーハWのエッジに形成された塗布膜の除去を行なうことができることから、装置サイズを小さくすることができ、また処理の速度を向上させることができる。
【0086】
本発明の半導体装置の製造装置および半導体装置の製造方法は、上記の実施形態の説明に限定されない。
例えば、本実施形態において、機械的にウェーハWの中心と回転中心との位置合わせを行なう手段の構成について、図3(b)および図12を用いて説明したが、これに限られるものでなく、同様の機能を達成することができれば他の構成を採用することもできる。
また、本実施形態において、形成する塗布膜の具体例を挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、種々の膜に適用することが可能である。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、均一な塗布膜を形成しつつ、基板の周囲の塗布膜の除去を精度良く行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1から第3実施形態に係る半導体装置の製造装置の全体構成の一例を示す図である。
【図2】第1実施形態に係る半導体装置の製造装置において、塗布膜形成室に設置された塗布形成装置の構成の一例を示す図である。
【図3】第1実施形態に係る半導体装置の製造装置において、(a)は塗布膜除去室に設置された塗布膜除去装置の構成の一例を示す図であり、(b)は塗布膜除去装置の上面図である。
【図4】第1実施形態に係る半導体装置の製造装置を用いて塗布膜を形成する工程図である。
【図5】第1実施形態に係る半導体装置の製造装置を用いて塗布膜を形成する工程図である。
【図6】ウェーハのエッジに形成された塗布膜を除去する際の条件の一例を示す図である。
【図7】第1実施形態に係る半導体装置の製造装置により形成された塗布膜のエッジリンス幅精度の測定結果を示す図である。
【図8】従来例により形成された塗布膜のエッジリンス幅精度の測定結果を示す図である。
【図9】第1実施形態に係る半導体装置の製造装置の効果を説明するための図である。
【図10】第2実施形態に係る半導体装置の製造装置における塗布膜形成装置の構成の一例を示す図である。
【図11】第2実施形態に係る半導体装置の製造装置における塗布膜形成装置において、回転台座が上昇した様子を示す図である。
【図12】第2実施形態に係る半導体装置の製造装置における塗布膜形成装置において、回転台座が上昇した場合におけるスピンチャックおよび回転台座の上面図である。
【図13】第2実施形態に係る半導体装置の製造装置を用いて塗布膜を形成する工程図である。
【図14】第2実施形態に係る半導体装置の製造装置を用いて塗布膜を形成する工程図である。
【図15】第2実施形態に係る半導体装置の製造装置を用いて塗布膜を形成する工程図である。
【図16】第3実施形態に係る半導体装置の製造装置を用いて塗布膜を形成する工程図である。
【図17】第3実施形態に係る半導体装置の製造装置を用いて塗布膜を形成する工程図である。
【図18】第3実施形態に係る半導体装置の製造装置を用いて塗布膜を形成する工程図である。
【図19】従来例における塗布膜の形成装置の問題点を説明するための図である。
【図20】塗布膜が形成されたウェーハのエッジ部における断面の一例を示す図である。
【図21】従来例における塗布膜の形成装置の問題点を説明するためのウェーハのエッジ部における断面の一例を示す図である。
【図22】従来例における塗布膜のエッジリンスによるエッジリンス幅精度の測定結果を示す図である。
【符号の説明】
1…半導体装置の製造装置、2…ローダ兼アンローダ部、3…塗布膜形成室、4…塗布膜除去室、5…ベーキング室、6…キュア室、7…搬送室、10…塗布液供給ノズル、11…スピンチャック、11a…吸着孔、11b…挿入孔、12…回転シャフト、12a…吸着管、12b…連結ピン、13…モータ、14…バキュームシール、15…バキューム室、16…バキュームライン、20…溶剤供給ノズル、21…回転台座、22…回転シャフト、23…モータ、24…保持部材、24a…押圧部、24b…支持部、25…固着ピン、26…第1連結部材、27…第2連結部材、30…塗布液供給ノズル、31…スピンチャック、31a…吸着孔、31b…挿入孔、32…回転シャフト、32a…吸着管、32b…連結ピン、33…モータ、34…バキュームシール、35…バキューム室、36…バキュームライン、40…溶剤供給ノズル、41…回転台座、41a…開口、41b…連結孔、42…支持部材、42a…ガイドレール、42b…開口、43…押圧シャフト、44…シリンダ、45…保持部材、45a…押圧部、45b…支持部、46…リング、47…固着ピン、48…第1連結部材、49…第2連結部材、71…搬送ロボット、100…塗布膜、101…絶縁膜、102…キャップ膜、103…バリアメタル、104…銅膜、W…ウェーハ、L1…塗布液、L2…溶剤。

Claims (5)

  1. 基板を吸着により保持して回転させる第1回転保持手段と、
    前記第1回転保持手段により回転された前記基板に塗布液を供給して塗布膜を形成する塗布液供給手段と
    を有する塗布膜形成室と、
    前記基板の中心が回転中心と合わさるように前記基板の周囲を保持して、前記基板を回転させる第2回転保持手段と、
    前記第2回転保持手段により回転された前記基板の周囲に前記塗布膜を溶解させる処理液を供給する処理液供給手段と
    を有する塗布膜除去室と
    を有し、
    前記第2回転保持手段は、回転軸を前記回転中心として回転する回転手段と、前記回転手段に連結され、前記基板を保持しながら前記回転手段の回転により前記基板の中心が回転中心と合わさるように回転による向心力により前記基板の周囲を押圧する位置補正手段とを有する
    半導体装置の製造装置。
  2. 基板を吸着により保持して回転させる回転保持手段と、
    前記基板の中心が回転中心と合わさるように回転による向心力により前記基板の周囲を押圧して前記基板の位置を補正する位置補正手段と、
    前記回転保持手段により回転された前記基板に塗布液を供給して塗布膜を形成する塗布液供給手段と、
    前記回転保持手段により回転された前記基板の周囲に前記塗布膜を溶解させる処理液を供給する処理液供給手段と
    を有する半導体装置の製造装置。
  3. 前記位置補正手段は、前記基板の周囲の押圧を解除し得るように移動可能に設けられている
    請求項2記載の半導体装置の製造装置。
  4. 基板を吸着により保持する工程と、
    吸着により保持された前記基板を回転させながら前記基板上に塗布液を供給して、前記塗布液を前記基板上で伸ばして塗布膜を形成する工程と、
    前記基板の周囲を保持し、前記塗布膜が形成された前記基板の中心が回転中心と合わさるように回転による向心力が作用する位置補正手段により押圧して前記基板の位置を補正する工程と、
    周囲が保持された前記基板を回転させながら、前記基板の周囲に前記塗布膜を溶解させる処理液を供給する工程と
    を有する半導体装置の製造方法。
  5. 基板の周囲から回転中心の方向へ回転による向心力が作用する位置補正手段により押圧して、前記基板の中心を回転中心と合わせるように位置を補正する工程と、
    前記基板を吸着により保持する工程と、
    前記基板の周囲への押圧状態を解除する工程と、
    前記基板を回転させながら前記基板に塗布液を供給して、前記塗布液を前記基板上で伸ばして塗布膜を形成する工程と、
    前記基板を回転させながら、前記基板の周囲に前記塗布膜を溶解させる処理液を供給する工程と
    を有する半導体装置の製造方法。
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