JP3921325B2 - 分離膜モジュール - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、排水処理装置や純水製造装置等に設置される精密濾過膜,限外濾過膜,逆浸透膜等として使用される分離膜モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種の分離膜モジュールは、複数の分離膜エレメントを並列配置して、各分離膜エレメントに設けられた筒状の開口部たる集液口部をヘッダ管に連通接続してなる。各分離膜エレメントは、中空糸膜等の分離膜の端部に、分離膜内部の透過液室に連通する状態で集液管を連結してなり、この集液管の開口端部をヘッダ管に接続する集液口部に構成してある。
【0003】
而して、従来の分離膜モジュールにあっては、当該モジュールを構成する分離膜エレメント数に応じた数の連結孔をヘッダ管に軸線方向に並列状に穿設して、各連結孔に各分離膜エレメントの集液口部(集液管の開口端部)を嵌入させることによって、分離膜エレメントとヘッダ管とを接続するようにしているのが普通である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、分離膜モジュールは、通常、数十個〜百数十個の分離膜エレメントを近接した状態で並列配置してなるものであるから、分離膜エレメントのヘッダ管への接続作業が極めて面倒である。すなわち、ヘッダ管には分離膜エレメント数に応じた数の連結孔が近接して形成されるが、このような近接した多数の連結孔に分離膜エレメントの集液口部を確実にシール状態で嵌入させる作業は、面倒な上、かなりの熟練度を必要とするものである。しかも、隣接する分離膜エレメントの間隔が小さいために、既にヘッダ管に接続した分離膜エレメントに隣接して新たな分離エレメントの集液口部を連結孔に嵌入させる場合、その嵌入作業が前者の分離膜エレメントが邪魔になって行い難い。特に、作業者が未熟練者であるときには、隣接する分離膜エレメントの干渉により分離膜を損傷,破損させる虞れもある。このような問題は、分離膜の洗浄時等に必要となる分離膜モジュールの分解作業においても同様に生じ、分離膜モジュールを構成する分離膜エレメント数が多くなればなる程、顕著となる。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、分離膜エレメントの開口部とヘッダ管との脱着を格別の熟練度を必要とすることなく容易に行うことができ、分離膜の洗浄等に伴う組立,分解を簡便且つ効率良く行いうる分離膜モジュールを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の分離膜エレメントを並列配置し、各分離膜エレメントに設けられた筒状の開口部をヘッダ管に連通接続させてある分離膜モジュールにおいて、上記の目的を達成すべく、特に、分離膜エレメントの開口部をヘッダ管に連通接続するための手段を、ヘッダ管にその軸線方向移動自在に嵌挿された複数の環状体と、ヘッダ管にその外周部とシール状態で設けられており、ヘッダ管に嵌挿された環状体群をその両側から挟圧させた状態でヘッダ管の所定位置に固定させる固定部材と、環状体間及び環状体と固定部材との間をシールする環状のシール部材と、各環状体の内周部に形成された環状溝と、第一及び第二固定部材により固定された環状体群が位置するヘッダ管部分に形成されて、各環状体の環状溝に開口する一又は複数の連通孔と、各環状体にその内周部の環状溝に開口させた状態で形成されており、分離膜エレメントの開口部を挿脱自在に嵌合連結する連結孔とを具備するものとしておくことを提案するものである。
【0007】
かかる分離膜モジュールにあっては、前記シール部材が、隣接する環状体の対向端面の一方及び環状体と固定部材との対向端面の一方に係合保持されたOリングで構成されていることが好ましい。また、環状体間をシールするシール部材が、当該環状体間に挿入された環状のスペーサと、これと環状体との対向端面間の一方に係合保持されたOリングとで構成されていることが好ましい。さらに、すべての環状体が同一形状をなす共通部材であることが好ましい。
【0008】
【実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。なお、以下の説明においては、便宜上、前後とは図1における左右を、また左右とは図2における左右を意味するものとする。
【0009】
この実施の形態における本発明に係る分離膜モジュール1は、図1及び図2に示す如く、排水処理等を行うための処理液槽に浸漬配置されるものであり、直方体形状に枠組された機枠2の左右上端部に、前後方向に水平に延びる左右一対のヘッダ管3,3を取り付け、機枠2の左右下端部に、前後方向に水平に延びる左右一対の保持板4,4を取り付け、ヘッダ管3,3と保持板4,4との間に、複数個(通常、数十個〜百数十個)の分離膜エレメント5…を前後方向に一定ピッチPで並列配置させてなる。
【0010】
両ヘッダ管3,3はその一端部(後端部)を閉塞されたものであり、その他端部(前端部)は連結管3aにより合流されると共に透過液回収管3bが接続されている。透過液回収管3bには、分離膜エレメント5から透過液を吸引回収するためのポンプ3cが介設されている。なお、当該ポンプ3cは、分離膜モジュール1が大気開放型の処理液槽に設置される場合に必要とされるが、密閉加圧型の処理液槽に設置される場合には必要とされない。また、処理条件によっては、両ヘッダ管3,3を合流させず、透過液回収管3bが一方のヘッダ管3にのみ接続されることがある。この場合、他方のヘッダ管3の他端部には、例えば、分離膜エレメント5の洗浄を行うための薬液注入管が接続され、或いは処理液槽からのモジュール取出時や液排出時における膜破損等を防止するための開閉弁付き大気開放管が接続される。
【0011】
各分離膜エレメント5は、図1及び図2に示す如く、左右上端部に筒状の開口部7a,7aを設けたもので、矩形シート状をなす分離膜6と、分離膜6の左右端部に連結された左右一対の集液管7,7とからなる。分離膜6として、この例では、その内部の透過液室を左右端部6a,6aにおいて開口させた中空糸膜が使用されている。各集液管7は下端閉塞管であり、その上端開口部をもって分離膜エレメント5の開口部たる集液口部7aとしている。すなわち、各集液管7の上端開口部は、図3及び図4に示す如く、Oリング8を係合保持させた小径筒状の集液口部7aに構成されている。各集液管7の周壁には軸線方向(上下方向)に延びるスリット7bが形成されていて、分離膜6の開口端部6aをスリット7bから集液管7内に挿入すると共に当該開口端部6aとスリット7bとの間に樹脂材等を充填することにより、集液管7の内部である集液室と分離膜6の透過液室とがシールされた連通状態で両者6,7を連結するようになっている。
【0012】
而して、分離膜エレメント5…の左側(又は右側)の集液口部7a…と左側(又は右側)のヘッダ管3とは、次のような手段9により連通接続されている。
【0013】
すなわち、この手段9は、図1〜図4に示す如く、ヘッダ管3にその軸線方向移動自在(前後移動自在)に嵌挿された複数の環状体10…と、ヘッダ管3にその外周部との間をシールされた状態で設けられており、ヘッダ管3に嵌挿された環状体群10…をその両側から挟圧させた状態でヘッダ管3の所定位置に固定させる第一及び第二固定部材11,12と、各環状体10とこれに隣接する環状体10との間及び環状体群の両端に位置する環状体10,10と第一及び第二固定部材11,12との間をシールする環状のシール部材13…と、各環状体10の内周部に形成された環状溝14と、第一及び第二固定部材11,12により固定された環状体群10…が位置するヘッダ管部分に形成されて、各環状体10の環状溝14に開口する複数の連通孔15…と、各環状体10にその環状溝14に開口させた状態で形成されており、集液口部7aを挿脱自在に嵌合連結する連結孔16とを具備する。
【0014】
環状体10…は、図3及び図4に示す如く、同一形状をなす共通部材であり、一定厚さTの矩形板の略中心部に円形孔10aを穿設してなる環状板である。環状体10の厚さTは、分離膜エレメント5…のピッチPに一致若しくは略一致する寸法に設定されている。円形孔10aの径は、ヘッダ管3に嵌挿した環状体10が軸線方向に円滑に移動でき且つ或る程度の範囲で揺動できるように、ヘッダ管3の外径より若干大きく設定されている。環状体10の内周部(円形孔10aの内周部)には環状溝14が形成されていて、環状体10の内周部とヘッダ管3の外周部と間にヘッダ管3を囲繞する環状空間14aが形成されるようになっている。環状体10の下端部(円形孔10aより下側の部分)には、これを上下方向に貫通して環状溝14内つまり環状空間14aに開口する連結孔16が形成されている。この連結孔16は円形孔であり、その内径(及び長さ)は、集液口部7aを容易に挿脱でき且つ集液口部7aをOリング8によりシール状に確実に連結できる寸法に設定されている。なお、環状体10の個数は、いうまでもなく、分離膜モジュール1を構成するに必要とされる分離膜エレメント5…の個数に一致する。
【0015】
第一固定部材11は、図1及び図3に示す如く、ヘッダ管3の一端部(後端部)に形成した螺子部3dに螺合されるナット体11aと、その前位に配してヘッダ管3に嵌挿されるシール体11bと、シール体11bの内周部に係合保持されたOリング11cとからなる。第二固定部材12は、ヘッダ管3の他端部(前端部)側に一体形成された環状フランジで構成されている。かかる固定部材11,12によれば、環状体10…をヘッダ管3にその一端部から順次挿入させた上、ヘッダ管3の一端部にシール体11bを挿入させ、しかる後、ヘッダ管3の螺子部3dに螺合させたナット体11aを締め付けることにより、環状体群10…を両固定部材11,12間に挟圧させた状態(以下「挟圧セット状態」という)で固定保持させることができる。この挟圧セット状態においては、第一固定部材11とヘッダ管3との間はOリング11cによってシール状態に保持されており、第二固定固定部材12とヘッダ管3との間は、第二固定部材12がヘッダ管3に一体形成されたものであるから、当然にシール状態となる。
【0016】
ヘッダ管3には、図3及び図4に示す如く、挟圧セット状態とされた環状体10…の各環状溝14に対応する個所において、各々、周方向に等間隔を隔てて複数個(図示の例では4個)の連通孔15…が穿設されている。したがって、環状体10…を固定部材11,12により挟圧セット状態に固定させた場合、各環状体10の連結孔16が環状空間14a及び連通孔15…を介してヘッダ管3内に連通されることになる。
【0017】
シール部材13…はOリングで構成されており、各環状体10とこれに隣接する環状体10との対向端面の一方及び挟圧セット状態において両側に位置する環状体10,10と固定部材11,12との対向端面の一方にヘッダ管3と同心をなして形成したOリング溝に係合保持されている。この例では、図3に示す如く、各環状体10の一側端面たる後端面に形成したOリング溝にOリング13を係合保持させることにより、挟圧セット状態において、各環状体10とこれに隣接する環状体10,10との対向端面間及び後端位の環状体10と第一固定部材11のシール体11bとの対向端面間がシールされるようになっている。また、第二固定部材12の後端面に形成したOリング溝にOリング13を係合保持させることにより、挟圧セット状態において、前端位の環状体10と第二固定部材12との対向端面間をシールされるようになっている。したがって、挟圧セット状態においては、Oリング11c及びOリング13…により、連結孔16…から環状空間14a…及び連通孔15…を介してヘッダ管3内に到る一連の集液通路が形成される。
【0018】
また、環状体10…が挟圧セット状態にあるときにおいて、各環状体10に垂下状に連結された各集液管7の下端部は、図1、図2、図5及び図6に示す如く、保持板4に設けた係合孔4aに係合保持されるようになっている。すなわち、保持板4にはエレメントピッチPと同一ピッチで前後方向に並列する十字状の係合孔4a…が形成されており、各集液管7の下端部には横断面十字状の係合突起7cが突設されていて、係合突起7cを係合孔4aに突入係合させることにより、集液管7の下端部を保持板4に固定しうるように工夫されている。なお、係合突起7cは下窄まり状とされていて、係合孔4aに容易に係合させうるように工夫されている。
【0019】
以上のように構成された分離膜モジュール1にあっては、分離膜エレメント5とヘッダ管3との接続を上記した手段9により簡便に行うことができる。すなわち、分離膜エレメント5の各開口部たる集液口部7aを環状体10の連結孔16に嵌入させることにより両者5,10を連結させた上、当該環状体10をヘッダ管3にその一端部から嵌挿させ、当該分離膜エレメント5をヘッダ管3の他端部方向(前方向)へ移動させる。このとき、環状体10の内周部に環状溝14が形成されていて、環状体10の内周部におけるヘッダ管3との接触面積が小さくなっていることから、ヘッダ管3に挿通された環状体10を介しての分離膜エレメント5の移動作業を円滑且つ容易に行うことができる。
【0020】
ところで、連結孔16は集液口部7aをシール状態で確実に連結しうるに必要且つ十分な長さのものとしておく必要があるが、かかる連結孔16を冒頭で述べた如くヘッダ管3に形成するようにした場合、連結孔16の長さを確保するために、ヘッダ管3の肉厚を必要以上に厚くしたり、連結孔16が形成される部分の肉厚を厚くしたりする等の工夫が必要となり、ヘッダ管3の重量や製作コストが増大するといった問題が生じる。しかし、本発明に係る分離膜モジュール1では、連結孔16を上記した如くヘッダ管3とは別体の環状体10に形成するため、このような問題は全く生じない。
【0021】
そして、このような分離膜エレメント5及び環状体10の相互連結及び移動を繰り返すことにより、全ての分離膜エレメント5…を環状体10…を介してヘッダ管3,3に保持させる。しかる後、ヘッダ管3の一端螺子部3dにシール体11bを挿通させた上でナット体11aを螺合させ、このナット体11aを締め付けることにより、環状体10…を固定部材11,12間において挟圧セット状態に固定させると共に、各分離膜エレメント5の各係合突起7cを保持板4の係合孔4aに係合させる。
【0022】
環状体10…が固定部材11,12により挟圧セット状態に固定されると、シール部材たるOリング13…により隣接する環状体10,10間及び両端位の環状体10,10と固定部材11,12との間がシールされ、各集液口部7aとヘッダ管3とがシール状に連通接続される。このとき、ヘッダ管3と各集液口7aとの連通は、環状体10の環状溝14によって形成される環状空間14aを介して行われることから、環状体10…が完全に重合しておらず一部の環状体10…がヘッダ管3に対して他の環状体10…と齟齬しているような場合でも、全ての集液口部7a…がヘッダ管3に確実に連通されることになる。また、各集液管7の下端部に設けた係合突起7cと保持板4の係合孔4aとの係合は、環状体10…の固定部材11,12による挟圧が完了しない状態において環状体10及びこれに連結された集液管7を前後方向に僅かに傾動させることによって、容易に行うことができる。勿論、保持板4を取り外した状態で、環状体10…を固定部材11,12により挟圧セット状態に固定し、その後において、係合孔4a…を係合突起7c…に係合させつつ保持板4を機枠2に取り付けるようにすることも可能である。しかし、上記の如く、保持板4を機枠2に取り付けた状態で、各係合突起7cの係合孔4aへの係合を行うようにすると、各集液管7の上端部の位置決め(固定部材11,12の挟圧による環状体10の位置決め)を、その下端部を位置決めした状態で行うことになるから、係合孔4aと係合突起7cとが十字状をなすものであり相対回転不能な状態で係合されることとも相俟って、分離膜エレメント5の両集液管7,7が適正な位置関係で固定されることになる。その結果、分離膜エレメント5を、それが両集液管7,7間を剛性のない分離膜6で連結してなる不安定形状のものであるにも拘わらず、適正な形態でヘッダ管3,3に連結,保持させておくことができる。
【0023】
このように、分離膜エレメント5…の各開口部たる集液口部7a…とヘッダ管3との接続を環状体10を介して行うことにより、熟練度の低い作業者であっても、当該分離膜モジュール1の組み立てを適正且つ容易に行うことができる。また、分離膜エレメント5…をヘッダ管3から取り外す場合にも、上記したと逆の手順により、容易に行うことができる。かかる利点は、当該分離膜モジュール1を構成する分離膜エレメント数が多くなる程、顕著となる。しかも、環状体10…は、その一側端面(後端面)にOリング13を保持させたシール機能付きの共通部材であるから、分離エレメント数が異なる各種の分離膜モジュールに使用することができ、分離膜モジュールの多種生産を経済的に行うことができる。
【0024】
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲において適宜に改良,変更することができる。
【0025】
例えば、上記した実施の形態では、ヘッダ管3における各環状体10に対応する各部位に各々連通孔15…を形成するようにしたが、全環状体10…とヘッダ管3との間はシール部材(Oリング)13…によりシールされることから、連通孔15を、図7に実線で示す如く複数の環状体10…に対応するようなものや、同図に鎖線で示す如く全環状体10…に対応するような一連のものとしておくことも可能である。
【0026】
また、環状体10…をエレメントビッチPの異なる分離膜モジュールにも共通部材として使用する場合には、隣接する環状体10,10間に介装するシール部材13´を、例えば図8に示す如く、環状のスペーサ13a及びスペーサ13aとこれに隣接する環状体10,10との間をシールするOリング13b,13cからなるものに構成しておけばよい。すなわち、図8に示す分離膜モジュール1では、各環状体10の一側端面たる後端面に第一Oリング13b(図3に示すOリング13に相当するものである)を係合保持させると共にスペーサ13aの一側端面たる後端面に第二Oリング13cを係合保持させることにより、隣接する環状体10,10間がスペーサ13a及びOリング13b,13cを介したシール状態で拡大されて、エレメントピッチPが図3に示す場合より大きくなるように工夫してある。このようにすれば、スペーサ13aを長さ(前後方向長さ)の異なるものに交換することにより、環状体10を交換することなくエレメントピッチPを任意に変更することが可能となる。なお、図8に示す分離膜モジュール1において、環状体群の後端位に位置する環状体10に保持されたOリング13は、第一Oリング13bに相当するものであり、当該Oリング13付環状体10は他のOリング13b付環状体10…と同一形態の共通部材であることはいうまでもない。
【0027】
また、上記のようにスペーサ13aを設ける場合において、第一及び第二Oリング13b,13cをスペーサ13aの両側端面に係合保持させておく(スペーサ13aの前端面に第一Oリング13bを係合させると共にその後端面に第二Oリング13cを係合保持させておく)ようにしてもよい。この場合、全環状体10…を共通部材とするために、前記後端位に位置する環状体10と第一固定部材11との間をシールするシール部材つまりOリング13は、第一固定部材11(シール体11b)に係合保持させておく。また、逆に、第一及び第二Oリング13b,13cbをスペーサ13aに係合保持させず、環状体10の両側端面に係合保持させておく(環状体10の前端面に第二Oリング13cを係合保持させると共にその後端面に第一Oリング13bを係合保持させておく)ようにすることも可能である。この場合、全環状体10…を共通部材とするために、環状体群の前後端位に位置する環状体10,10と固定部材11,12との間をシールするシール部材たるOリング13,13は、固定部材11,12に係合保持させず、当該環状体10,10に係合保持させておく。つまり、前端位の環状体10については、その後端面に第一Oリング13bを係合保持させると共に、その前端面に第二Oリング13cに相当するシール部材たるOリング13を係合保持させておく。また、後端位の環状体10については、その前端面に第二Oリング13cを係合保持させると共に、その後端面に第一Oリング13bに相当するシール部材たるOリング13を係合保持させておく。なお、このように両側端面にOリングを保持させた環状体10…は、いうまでもなく、スペーサ13aを必要としない場合にも使用することができる。このような使用形態が想定される場合、環状体10の両側端面には径の異なるOリングを係合保持させるようにしておいてもよい。また、シール部材13,13b,13cとして、シート状のもの(環状ガスケット等)を使用することも可能であり、シール部材13の構成及びこれを保持する部材(環状体等)の選定は任意である。
【0028】
また、本発明を適用できる分離膜エレメント5の構成,形状も任意であり、例えば、分離膜6として中空糸膜の他、平膜やチューブラ膜等を使用するもの、分離膜6をU字状に折曲して、その両端部を一本の集液管7に連結するようにしたもの、又は集液管7の両端を開放させたものについても、上記同様に好適に適用することができる。また、気体を対象とする機器(例えば空気清浄器)に使用される分離膜モジュールにも適用することができる。この場合、分離膜6の一端部又は両端部には集液管7に相当する集気管が連結される。また、ヘッダ管3と分離膜エレメント5との接続を、集液管7ないし集気管を水平状態で行う場合にも、適用することができる。かかる場合、ヘッダ管3の断面形状及び環状体10の挿通孔(前記円形孔10aに相当するもの)の形状を、両者3,10の相対回転を阻止できる非円形(方形,多角形,楕円形等)としておくことが好ましい。かかる工夫は、集液管7ないし集気管を鉛直姿勢とする場合にも適用することができる。また、固定部材11,12の構成も、環状体10…を挟圧セット状態に保持できるものである限りにおいて任意である。また、環状体10等の材質も、当該分離膜モジュール1の使用条件(特に、透過液の性状)等に応じて任意に選定することができ、例えば環状体10やスペーサ13aはプラスチックで構成することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明によれば、分離膜エレメントとヘッダ管との接続を容易に行うことができ、多数の分離膜エレメントを有する分離膜モジュールの組立,分解を高度の熟練を必要とすることなく効率良く行うことができ、極めて実用性に富む分離膜モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る分離膜モジュールを示す縦断側面図(断面は図2のI−I線に沿う)である。
【図2】図1のII−II線に沿う縦断正面図である。
【図3】図2のIII −III 線に沿う要部の縦断側面図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿う縦断正面断面図である。
【図5】図1の要部を拡大して示す側面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿う横断平面図である。
【図7】変形例を示す図3相当の縦断側面図である。
【図8】他の変形例を示す図3相当の縦断側面図である。
【符号の説明】
1…分離膜モジュール、3…ヘッダ管、5…分離膜エレメント、6…分離膜、7…集液管、7a…集液口部(分離膜エレメントの開口部)、8…Oリング、9……分離膜エレメントの開口部をヘッダ管に連通接続するための手段、10…環状体、11,12…固定部材、13…Oリング(シール部材)、13´…シール部材、13a…スペーサ(シール部材)、13b,13c…Oリング(シール部材)、14…環状溝、14a…環状空間、15…連通孔、16…連結孔。

Claims (4)

  1. 複数の分離膜エレメントを並列配置し、各分離膜エレメントに設けられた筒状の開口部をヘッダ管に連通接続させてある分離膜モジュールにおいて、分離膜エレメントの開口部をヘッダ管に連通接続するための手段が、ヘッダ管にその軸線方向移動自在に嵌挿された複数の環状体と、ヘッダ管にその外周部とシール状態で設けられており、ヘッダ管に嵌挿された環状体群をその両側から挟圧させた状態でヘッダ管の所定位置に固定させる固定部材と、環状体間及び環状体と固定部材との間をシールする環状のシール部材と、各環状体の内周部に形成された環状溝と、第一及び第二固定部材により固定された環状体群が位置するヘッダ管部分に形成されて、各環状体の環状溝に開口する一又は複数の連通孔と、各環状体にその内周部の環状溝に開口させた状態で形成されており、分離膜エレメントの開口部を挿脱自在に嵌合連結する連結孔とを具備することを特徴とする分離膜モジュール。
  2. 前記シール部材が、隣接する環状体の対向端面の一方及び環状体と固定部材との対向端面の一方に係合保持されたOリングで構成されていることを特徴とする、請求項1に記載する分離膜モジュール。
  3. 環状体間をシールするシール部材が、当該環状体間に挿入された環状のスペーサと、これと環状体との対向端面間の一方に係合保持されたOリングとで構成されていることを特徴とする、請求項1に記載する分離膜モジュール。
  4. すべての環状体が同一形状をなす共通部材であることを特徴とする、請求項1、請求項2又は請求項3に記載する分離膜モジュール。
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