JP3920174B2 - 電気音響変換器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気音響変換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気音響変換器は、円筒状のケース内に、付加質量となる板状の磁片を一方の面に接合した振動板を、共鳴空間を隔てて収容し、更に、振動板の他方の面側に鉄心と、この鉄心の外周側にコイルとリング状のマグネットを順に配設した駆動源を収容して構成されている。そして、コイルの両端に交流電圧やパルス電圧を印加することによって、振動板をその板面に垂直な方向へ振動させて、ケースの壁面に設けられた放音口から放音する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電気音響変換器は、落下等によって衝撃が加わると、磁片が振動板の本来の振動方向に交差する方向(例えば、垂直な方向)に変位することに起因して、振動板が座屈し、その結果、電気音響変換器の音響特性が変化したり、あるいは故障に至る場合があり、耐衝撃性の更なる改善が望まれていた。
【0004】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、耐衝撃性を高めた電気音響変換器を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の電気音響変換器は、一方の面に板状の磁片が接合された振動板を、その板面に垂直な方向へ振動させる電気音響変換器において、上記振動の方向に垂直に交差する方向への上記磁片の変位を規制することによって磁片の変位に起因する振動板の座屈を防止する規制手段を備え、規制手段は、振動板の一方の面側で、磁片の端面外周を囲むように当該端面に対して所定の間隔を隔てて配設されることを特徴としている。
【0006】
この電気音響変換器によれば、振動板の一方の面に接合した板状の磁片が、振動板の面方向、すなわち電気音響変換器の動作時における振動板の振動方向に垂直な方向へ変位することを規制することによって磁片の変位に起因する振動板の座屈を防止する規制手段を備える。したがって、この電気音響変換器に衝撃が加わっても、振動板の座屈を防止できるので、その耐衝撃性を高めることができる。
【0007】
また、本発明の電気音響変換器においては、上記規制手段は、振動板の一方の面側で、上記磁片の端面外周を囲むように当該端面に対して所定の間隔を隔てて配設されることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、磁片の端面外周を囲むように、所定の間隔を隔てて規制手段を配設することで、磁片の上記した変位を効果的に規制することができる。したがって、この電気音響変換器に衝撃が加わっても、振動板の座屈を防止できる結果、その耐衝撃性を高めることができる。
【0009】
また、本発明の電気音響変換器においては、上記磁片が接合された上記振動板を収容するケースを更に備え、上記規制手段は、上記振動板の一方の面側における上記ケースの内壁から伸びると共に、上記磁片の端面外周を囲むように配設された複数の凸部によりなることを特徴としても良い。
【0010】
この発明によれば、振動板の一方の面側、すなわち共鳴空間側のケース内壁から伸びて、磁片の端面外周を囲む複数の凸部を、規制手段として用いる。これにより、共鳴空間にこの凸部が占める割合を少なくしつつ、磁片の上記した変位を規制することができる。その結果、電気音響変換器に衝撃が加わっても、振動板の座屈を防止できるので、その耐衝撃性を高めることができる。
【0011】
また、本発明の電気音響変換器においては、上記磁片が接合された上記振動板を収容するケースを更に備え、上記磁片は円板形状をなし、上記規制手段は、上記磁片の外径より大きい内径の先端部を有し、上記振動板の一方の面側における上記ケースの内壁から伸びる放音筒の上記先端部内周面によって、上記磁片の端面を囲んでなることを特徴としても良い。
【0012】
この発明によれば、振動板の一方の面側、すなわち共鳴空間側のケース内壁から伸びる放音筒を規制手段として兼ねる。この放音筒の先端部は、円板形状の磁片の外径より大きい内径をもち、その先端部によって磁片の端面外周を囲むので、磁片の上記した変位を規制できる。したがって、この電気音響変換器に衝撃が加わっても、振動板の座屈を防止できる結果、その耐衝撃性を高めることができる。
【0013】
また、本発明の電気音響変換器においては、一方の面に板状の磁片が接合された振動板を、その板面に垂直な方向へ振動させる電気音響変換器において、上記振動の方向に垂直に交差する方向への上記磁片の変位を規制することによって上記振動板の座屈を防止する規制手段と、上記磁片が接合された上記振動板を収容するケースと、を備え、上記磁片は、上記振動板に接合された面と反対側の面の中央に形成された円形の凹部を有し、上記規制手段は、上記凹部の内径より小さい外径の先端部を有し、上記振動板の一方の面側における上記ケースの内壁から伸びる放音筒の上記先端部を、上記凹部に挿入してなることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、磁片は中央に円形の凹部が形成されており、共鳴空間側のケース内壁から伸びる放音筒の先端部外径を上記の凹部の内径より小さくして、凹部に挿入することによって、規制手段とする。すなわち、放音筒の先端部外周面が、磁片に形成した凹部の内周面と対向する。これによって、磁片の上記した変位を規制するので、この電気音響変換器に衝撃が加わっても、振動板の座屈を防止できる結果、その耐衝撃性を高めることができる。
【0015】
また、本発明の電気音響変換器においては、上記磁片は円板形状をなし、上記規制手段は、上記磁片の外径より大きい内径を有し、上記磁片の端面と内周面を対向させて配設されたリング状部材によりなることを特徴としても良い。
【0016】
この発明によれば、円板形状の磁片の外径より大きい内径を有するリング状部材の内周面によって磁片の端面外周を囲む。したがって、このリング状部材によって、磁片の上記した変位を規制することができる。その結果、電気音響変換器に衝撃が加わっても、振動板の座屈を防止できるので、その耐衝撃性を高めることができる。
【0017】
また、本発明の電気音響変換器においては、上記リング状部材は、磁性材からなることを特徴とすることが好適である。
【0018】
この発明によれば、更に、リング状部材が補助磁路を形成することによって、コイルに印加される電圧に基づく磁束を効率良く磁片に流入させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態にかかる電気音響変換器について説明する。なお、以下の実施形態に関する説明においては、説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を附し、重複する説明は省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0020】
(第1実施形態)まず、本発明の第1実施形態にかかる電気音響変換器1について説明する。図1は第1実施形態にかかる電気音響変換器1に備える上側ケース11をその開放端からみた平面図である。また、図2は、図1に示す上側ケース11のII−II線に沿った矢視による断面と共に、電気音響変換器1の断面構造を示す断面図である。
【0021】
図1及び図2に示すように、この電気音響変換器1は、熱可塑性樹脂からなる上側ケース11と下側ケース21を有しており、超音波溶接技術を用いることにより、上側ケース11と下側ケース21が接合されている。上側ケース11は円筒形状を呈しており、その一端に上面部を有する。この上面部には放音口12が形成され、この放音口12に連続して放音筒13が設けられている。そして、上側ケース11と下側ケース21で形成される内部空間には、ベース31、鉄心32、ボビン33、コイル34、マグネット39、振動部45が収容されている。
【0022】
下側ケース21の上記した内部空間側には、ベース31が固着されており、略円柱形状の鉄心32が、このベース31と下側ケース21とによりかしめられている。そして、ボビン33はその底部がベース31の上面に固着され、さらにその延出部が鉄心32の外周に沿うようにして載置されている。そして、ボビン33の外周には、導線が巻きつけられてコイル34が形成されている。なお、このコイルの両端は、外部との電気的な接点となるピン(図示せず)に接続される。
【0023】
また、マグネット39は、環状のプラスチックマグネットからなり、その底面をベース31に、外周面を上側ケース11の内周面に当接させるとともに、コイル34の外周から所定の間隔をもって配置されている。このマグネット39の上面には、振動部45が固定されており、この振動部45は、鉄材からなる薄膜円板形状の振動板46を備え、その上面中央に付加質量としての円板形状の磁片47が固着されている。
【0024】
さらに、上側ケース11の上面部内壁からは、3個の円柱状の面方向変位規制部(規制手段)14が、磁片47の端面と対向する位置まで伸び、磁片47の端面外周を囲むように設けられている。また、放音筒13の先端には、突起状の振動方向変位規制部15が3個、等間隔に設けられている。
【0025】
次に電気音響変換器1の動作について説明する。電気音響変換器1では、マグネット39の静磁界によって、振動部45が鉄心32側に引き付けられる。この状態において、コイル34の両端の導線に交流電圧またはパルス電圧を印加すると、コイル34に信号電流が流れ、この信号電流に応じた振動磁界が鉄心32の先端に生じる。そして、この振動磁界によって振動部45がその面に垂直な方向に振動すると、周囲の空気を振動させ、この振動が共鳴空間50で増幅されて、放音口12から外部に放音される。
【0026】
このような構成を有する電気音響変換器1においては、面方向変位規制部14は、電気音響変換器1が落下等によって衝撃を受けた場合に、磁片47がその面方向へ移動すること、すなわち電気音響変換器1が動作中に振動板46が本来振動する方向に交差する方向(例えば、垂直な方向)への磁片47の変位を規制する。これにより、磁片47の重みによって振動板46が座屈することを防止できる結果、電気音響変換器1の耐衝撃性を高めることができる。また、振動方向変位規制部15は、同様に電気音響変換器1が落下等によって衝撃を受けた場合に、磁片47がその面に垂直な方向に過剰に移動すること、すなわち電気音響変換器1が動作中に振動板46が振動する方向への磁片47の過剰な変位を規制する。これにより、電気音響変換器1に衝撃が加わっても、振動板46に与える変形等の影響が防止できるので、その耐衝撃性を高めることができる。さらに、このような効果を有しつつ、面方向変位規制部14を上記のように体積の少ない円柱形状とするので、共鳴空間50において面方向変位規制部14が占める体積を少なくすることができる。
【0027】
ここで、この電気音響変換器1に落下による衝撃を加える前後の音響特性の変化を図3に示す。また、参考のために、面方向変位規制部14を有さない電気音響変換器に落下による衝撃を加える前後の音響特性の変化を図4に示す。この図3及び図4それぞれに示す特性は、電気音響変換器に、電圧5[V]、50%矩形波の電圧を周波数を変更しながら印加して、音圧レベルを測定したデータに基づくものである。また、実線により示す特性は、落下前の電気音響変換器に対するデータに基づくものであり、点線により示す特性は落下後の電気音響変換器に対するデータに基づくものである。
【0028】
図3及び図4において、評価に用いた電気音響変換器のピーク周波数である700[Hz]付近の特性を参照すれば明確なように、本実施形態にかかる電気音響変換器1は、面方向変位規制部14を設けたことによって、落下前後の音響特性に変化が少ない。一方、面方向変位規制部14を有さない電気音響変換器においては、落下前後で大きく音響特性が変化している。以上の結果から、本実施形態にかかる電気音響変換器1は、面方向変位規制部14によって、耐衝撃性が優れることが明らかである。
【0029】
以上、本発明の第1実施形態にかかる電気音響変換器1について説明したが、本発明は上記した本実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば、面方向変位規制部14の個数は、上記した実施形態では3個であったが、これより多い個数であり、かつ、磁片47がその面方向に変位することを規制できるよう配置されれば、その数は限定されない。
【0030】
また、第1実施形態においては、面方向変位規制部14の形状を円柱形状としたが、この形状は例えば以下のように変更可能である。図5は、その変形態様にかかる電気音響変換器1の上側ケース11をその開放端からみた平面図である。また、図6は、図5に示す上側ケース11のVI−VI線に沿った矢視による断面と共に、電気音響変換器1の断面構造を示す断面図である。図5及び図6に示す電気音響変換器1においては、面方向変位規制部14を、上側ケース11の上面部内壁から伸びる断面略矩形の部材とし、磁片47の端面と対向する部分を曲面形状としている。そして、面方向変位規制部14を磁片47を囲むように3個設けている。このような形状の面方向変位規制部14によっても、衝撃等による磁片47の面方向への変位を規制して、電気音響変換器1の耐衝撃性を高めることができる。
【0031】
また、磁片47は円板形状としたが、この形状は例えば、三角形や星型など様々な平面形状を有する平板とすることができる。この場合には、磁片47の形状に応じて、磁片47の端面外周を囲むように、面方向変位規制部14の位置を変更すれば、磁片47の面方向への変位を規制できる。
【0032】
(第2実施形態)次に、本発明の第2の実施形態にかかる電気音響変換器1について説明する。なお、以下の説明においては、第1実施形態において説明した電気音響変換器1と共通する部分については説明を省略する。図7は第2実施形態にかかる電気音響変換器1に備える上側ケース11をその開放端からみた平面図である。また、図8は、図7における上側ケース11のVIII−VIII断面を、電気音響変換器1の断面構造と共に示す断面図である。
【0033】
図7及び図8に示すように、この第2実施形態にかかる電気音響変換器1において、磁片47は略円板形状を有し、振動板46と接合された面と反対側の面の周縁に鍔部48を有する。また、上側ケース11の上面部中央に放音口12が設けられ、この放音口12に連続して設けられた放音筒13の先端部が、磁片47の鍔部48の端面と対向する位置まで伸びる。この放音筒13の先端部の内径は、鍔部48の外径より大きく、この先端部の内周面が面方向変位規制部14として、鍔部48の端面を囲むように配設される。このように面方向変位規制部14を設けることによって、磁片47が衝撃等に起因して、その面方向へ変位することを規制できる。その結果、電気音響変換器1に衝撃が加わっても、振動板46が座屈することを防止できるので、この電気音響変換器1の耐衝撃性を高めることができる。
【0034】
また、放音筒13はその胴部の内径が先端部の内径より小さく、この内径の差によって形成される面が振動方向変位規制部15となって、鍔部48の上面と対向する。これにより、磁片47が衝撃等に起因して、その板面に垂直な方向に過剰に変位することを規制できる。その結果、衝撃によって振動板46に与える変形等の影響を防止することができる。このように、第2実施形態にかかる電気音響変換器1は、落下等による耐衝撃性を高めることができると共に、放音筒13が面方向変位規制部14及び振動方向変位規制部15を兼ねるので、第1実施形態に示した電気音響変換器1のように、面方向変位規制部14及び振動方向変位規制部15として、上側ケース11の上面部内壁に別途の凸部を設ける必要がない。
【0035】
なお、放音筒13が面方向変位規制部14及び振動方向変位規制部15を兼ねる構成としては、例えば以下に示すような変形態様も適用可能である。図9は、その変形態様にかかる電気音響変換器1の上側ケース11をその開放端からみた平面図である。図10は、図9に示す上側ケース11のX−X断面と共に、電気音響変換器1の断面構造を示す断面図である。図9及び図10に示す電気音響変換器1において、磁片47は略円板形状を有し、振動板46と接合された面と反対側の面の周縁に鍔部48を有する。これによって、磁片47の中央には、凹部が形成される。また、上側ケース11の上面部中央に放音口12が設けられ、この放音口12に連続して放音筒13が設けられている。この放音筒13の先端部の外径は、磁片47の凹部の内径より小さく、この先端部が磁片47の凹部に挿入される位置まで伸びる。そして、放音筒13の先端部外周面が面方向変位規制部14となって、磁片47の凹部内周面と対向する。これにより、磁片47が衝撃等に起因して、その面方向に変位することを規制できる。また、放音筒13はその胴部の外径が先端部の外径より大きく、この外径の差によって形成される面が振動方向変位規制部15となって、鍔部48の上面と対向する。これにより、磁片47が衝撃等に起因して、その板面に垂直な方向に過剰に変位することを規制できる。このように、磁片47に凹部を形成して、放音筒13の先端部を、その凹部に挿入する構成によっても、電気音響変換器1の耐衝撃性を高めることができる。
【0036】
(第3実施形態)次に、本発明の第3の実施形態にかかる電気音響変換器1について説明する。なお、以下の説明においては、第1実施形態において説明した電気音響変換器1と共通する部分については説明を省略する。
【0037】
図11は第3実施形態にかかる電気音響変換器1の断面図である。図11に示すように、第3実施形態にかかる電気音響変換器1においては、磁片47は略円板形状であり、この磁片47の外径より大きい内径をもつリング状部材を面方向変位規制部14として、磁片47の端面外周を囲むように配設している。そしてこの面方向変位規制部14は、端面を上側ケース11の側部内壁面に当接させると共に、一方の面の周縁部がマグネット39に固着されている。このように、リング状部材による面方向変位規制部14によっても、衝撃等に起因して磁片47がその面方向に変位することを規制できる。その結果、衝撃等による振動板46の座屈を防止して、電気音響変換器1の耐衝撃性を高めることができる。
【0038】
なお、この第3実施形態にかかる電気音響変換器1においては、磁性材からなるリング状部材を面方向変位規制部14とすれば、更に好適である。この場合には、面方向変位規制部14が、上述のように磁片47がその面方向へ変位することを規制できるという効果を有すると共に、リング状のマグネットである面方向変位規制部14が補助磁路を形成するので、コイル34に印加される電圧に基づく磁束を効率良く磁片47に流入させることができる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、振動板の一方の面に接合された板状の磁片の端面外周を囲むように、所定の間隔を隔てて規制手段が配設される。この規制手段は、振動板の板面に垂直な本来の振動方向に交差する方向(例えば、垂直な方向)への磁片の変位を規制するので、この電気音響変換器に衝撃が加わっても、振動板の座屈を防止できる結果、その耐衝撃性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態にかかる電気音響変換器の上側ケースの平面図である。
【図2】第1実施形態にかかる電気音響変換器の断面図である。
【図3】第1実施形態にかかる電気音響変換器の落下試験前後の音響特性を示すグラフである。
【図4】面方向変位規制部をもたない電気音響変換器の落下試験前後の音響特性を示すグラフである。
【図5】第1実施形態の変形態様にかかる電気音響変換器の上側ケースの平面図である。
【図6】第1実施形態の変形態様にかかる電気音響変換器の断面図である。
【図7】第2実施形態にかかる電気音響変換器の上側ケースの平面図である。
【図8】第2実施形態にかかる電気音響変換器の断面図である。
【図9】第2実施形態の変形態様にかかる電気音響変換器の上側ケースの平面図である。
【図10】第2実施形態の変形態様にかかる電気音響変換器の断面図である。
【図11】第3実施形態にかかる電気音響変換器の断面図である。
【符号の説明】
1…電気音響変換器、11…上側ケース、12…放音口、13…放音筒、14…面方向変位規制部、15…振動方向変位規制部、21…下側ケース、31…ベース、32…鉄心、33…ボビン、34…コイル、39…マグネット、45…振動部、46…振動板、47…磁片、48…鍔部、50…共鳴空間
Claims (6)
- 一方の面に板状の磁片が接合された振動板を、その板面に垂直な方向へ振動させる電気音響変換器において、
前記振動の方向に垂直に交差する方向への前記磁片の変位を規制することによって前記磁片の変位に起因する前記振動板の座屈を防止する規制手段を備え、
前記規制手段は、前記振動板の前記一方の面側で、前記磁片の端面外周を囲むように当該端面に対して所定の間隔を隔てて配設されることを特徴とする電気音響変換器。 - 前記磁片が接合された前記振動板を収容するケースを更に備え、
前記規制手段は、前記振動板の一方の面側における前記ケースの内壁から伸びると共に、前記磁片の端面外周を囲むように配設された複数の凸部によりなる
ことを特徴とする請求項1に記載の電気音響変換器。 - 前記磁片が接合された前記振動板を収容するケースを更に備え、
前記磁片は円板形状をなし、
前記規制手段は、前記磁片の外径より大きい内径の先端部を有し、前記振動板の一方の面側における前記ケースの内壁から伸びる放音筒の前記先端部内周面によって、前記磁片の端面を囲んでなる
ことを特徴とする請求項1に記載の電気音響変換器。 - 一方の面に板状の磁片が接合された振動板を、その板面に垂直な方向へ振動させる電気音響変換器において、
前記振動の方向に垂直に交差する方向への前記磁片の変位を規制することによって前記振動板の座屈を防止する規制手段と、
前記磁片が接合された前記振動板を収容するケースと、
を備え、
前記磁片は、前記振動板に接合された面と反対側の面の中央に形成された円形の凹部を有し、
前記規制手段は、前記凹部の内径より小さい外径の先端部を有し、前記振動板の一方の面側における前記ケースの内壁から伸びる放音筒の前記先端部を、前記凹部に挿入してなる
ことを特徴とする記載の電気音響変換器。 - 前記磁片は円板形状をなし、
前記規制手段は、前記磁片の外径より大きい内径を有し、前記磁片の端面と内周面を対向させて配設されたリング状部材によりなる
ことを特徴とする請求項1に記載の電気音響変換器。 - 前記リング状部材は、磁性材からなることを特徴とする請求項5に記載の電気音響変換器。
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