JP3919757B2 - プレス機械用サスペンション機構 - Google Patents

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Description

本発明はコネクティングロッド(以下、コンロッドという)を介してスライドを駆動するように形成されたプレス機械における、前記スライドを支持するためのサスペンション機構に関する。
図5aに示す従来のプレス機械の接続部100は、クランクシャフト101によって吊り持ちされるコンロッド102と、そのコンロッド102とスライド103とを長さ調節可能に連結するサスペンション機構104とを備えている。そのサスペンション機構104は、コンロッド102の下端にピン105によって回動自在に吊られる雄ネジ部材(プランジャ)106と、スライド103に形成された雌ネジ受け107によって回転自在に、かつ、軸方向に移動しないように保持される雌ネジ部材108とを備えている。前記雄ネジ部材106は、クラウン109に取りつけられたガイド部材(プランジャガイド)110によって上下に摺動自在に支持されている。さらにスライド103には雄ネジ部材106を軸方向に移動可能にガイドする下ガイド111が設けられている。
前記雌ネジ受け107は有底筒状の形態を有し、その内面で雌ネジ部材108を回転自在に支持している。そして雌ネジ部材108の上面と下ガイド111との間には環状の上部スペーサ112が介在され、雌ネジ受け107の内底と雌ネジ部材108の下端との間には、下部スペーサ113と、その下部と嵌合するカップ状の底部スペーサ114とが介在されている。前記雌ネジ部材108の外周にはウォームホイールの歯115が形成されており、そのウォームホイールの歯は雌ネジ受け107に回転自在に設けられる図示していないウォームと噛み合っている。ウォームはスライド103に取りつけられる駆動用のモータによって回転駆動される。
上記のように構成されるプレス機械においては、クランクシャフト101が回転すると、コンロッド102が上下に作動し、雄ネジ部材106を上下に駆動する。それによりスライド103が上下に駆動され、スライド103の下面に固定した上型とベッド上に設けた下型との間でワークを加工することができる。また前記接続部100を用いてスライド103の高さを調節するときは、駆動モータを回転させてウォームを回転させる。それにより減速された回転数で雌ネジ部材108が自軸回りに回転する。そして雌ネジ部材108が雄ネジ部材106の雄ネジに沿って上下に螺進し、スライド103の上下方向の位置を調節することができる。
また、図5bは、前記底部スペーサ114と下部スペーサ113付近の部分拡大図である。この底部スペーサ114の上面と下部スペーサ113とで圧力室117が形成される。そして、その圧力室117には、その内部と連通するように連通路116が設けられ、その連通路116を介して作動油などの非圧縮性流体が充填される。そうするとプレス装置の作動時においてスティックなどの動作異常が発生した場合に、前記圧力室117に充填された油を抜くことにより、サスペンション機構104に生じた歪みを解放して動作異常に対応することができる。
プレス機械を構成するには、数点の部品を組み合わせて構成する必要があるが、これら部品を組み立てる際には、それら部品の製作精度、熱的寸法変化または組み立て時の作業性などを考慮した、所定量のクリアランスが必要となる。しかし、このクリアランスは、振動、騒音を引き起こしてプレス機械の精度を悪くする原因となり、そのプレス機械から加工されるプレス加工製品の精度を悪化させ、そればかりか、金型のパンチやダイスの寿命の短縮をも引き起こしていた。一方、それとは別にプレス機械においては、機械のコンパクト化を実現することがユーザーニーズとして存在する。
そこで、本出願人は、このような構成上、欠くことのできないクリアランスを
維持しながら、このクリアランスによる弊害を解決すること、並びに、機械の全高を低くすることにより、コンパクト化を実現することができるプレス機械を提供することを技術課題とするものである。
本発明のプレス機械用サスペンション機構(請求項1)は、コンロッドを介してスライドを駆動するためのプレス機械用のサスペンション機構であって、前記コンロッドに回動自在に連結される雄ネジ部材と、その雄ネジ部材と螺合し、前記スライドに対して回転自在に、かつ、軸方向に移動しないように保持される雌ネジ部材と、前記雄ネジ部材と雌ネジ部材を軸方向に互いにクリアランスをなくすように押しつける加圧手段とを備えており、前記雄ネジ部材がカップ状の形態を有し、前記雌ネジ部材が雄ネジ部材を下から受けるカップ状の形態を有しており、前記加圧手段が、雄ネジ部材の内部に形成されたシリンダと、そのシリンダ内に摺動自在に収容されるピストンと、上端がそのピストンと連結され、雄ネジ部材の下端を貫通し、下端がスライドに連結されると共に、雄ネジ部材とスライドの間に前記雌ネジを回転自在に、かつ、軸方向に移動しないように支持するシャフトと、前記シリンダ内に高圧の作動液を導く液圧回路とを備えていることを特徴とする。
また、前記シャフトの下端外周に雄ネジが形成され、前記スライドに、その雄ネジを貫通する孔を備えた支持板が設けられると共に、シャフトの雄ネジと螺合するナットが支持板と係合しており、前記雌ネジ部材と支持板との間に、雌ネジ部材を下側から抱くカップ状のプランジャが介在されると共に、前記シャフトに形成された段部と前記ナットとの間に、雌ネジ部材、プランジャおよび支持板を挟み込んでおり、前記プランジャと雌ネジ部材の下端との間に圧力室が形成されており、その圧力室に高圧の作動液を導く液圧回路が設けられているもの(請求項)が好ましい。
また、前記クラウンに、互いに螺合している雄ネジ部材と雌ネジ部材とを上下方向にガイドするガイド部材が設けられており、そのガイド部材に、回転自在に、かつ、軸方向に移動しないように、外周に歯を備えた駆動ギヤが設けられており、その駆動ギヤの内周と前記雌ネジ部材とが、トルク伝達可能に、かつ、軸方向に摺動自在に噛み合っており、さらに駆動ギヤを駆動するモータがクラウン側に設けられているもの(請求項)が好ましい。
本発明のプレス機械用のサスペンション機構(請求項1)は、前記コンロッドに回動自在に連結される雄ネジ部材と、その雄ネジ部材と螺合し、前記スライドに対して回転自在に、かつ、軸方向に移動しないように保持される雌ネジ部材を有するので、雄ネジ部材を回転させることによりスライドの位置を調整することができる。さらに前記雄ネジ部材と雌ネジ部材を軸方向に互いにクリアランスをなくすように押しつける加圧手段とを備えているので、製作精度、熱的な寸法変化または組み付け作業などにおいて必要とされるクリアランスによって生じる部材の移動や回動を防止することができる。このような移動・回動防止によって、振動や騒音を防ぐことができ、さらにはプレス機械から加工されるプレス加工製品の精度を向上させ、そればかりか、金型のパンチやダイスの寿命を延ばすことができる。
さらに雄ネジ部材がカップ状の形態を有し、前記雌ネジ部材が雄ネジ部材を下から受けるカップ状の形態を有しており、前記加圧手段が、雄ネジ部材の内部に形成されたシリンダと、そのシリンダ内に摺動自在に収容されるピストンと、上端がそのピストンと連結され、雄ネジ部材の下端を貫通し、下端がスライドに連結されると共に、雄ネジ部材とスライドの間に前記雌ネジを回転自在に、かつ、軸方向に移動しないように支持するシャフトと、前記シリンダ内に高圧の作動液を導く液圧回路とを備えているので、雄ネジ部材と雌ネジ部材を互いに押し付けている力を解除したり、再び加えたりすることが容易である。また、そのような加圧手段を雄ネジ部材に一体に設けることができるので省スペースである。
また、プレス機械の加圧時に加わる加圧力が作用する向きと同じ向きに加圧するので、下型がワークに当たる前にあらかじめ雌ネジ部材が雄ネジ部材に密着していることになる。したがってプレス加工のときのネジ部における衝撃的な接触を回避することができる。
前記シャフトの下端外周に雄ネジが形成され、前記スライドに、その雄ネジを貫通する孔を備えた支持板が設けられると共に、シャフトの雄ネジと螺合するナットが支持板と係合しており、前記雌ネジ部材と支持板との間に、雌ネジ部材を下側から抱くカップ状のプランジャが介在されると共に、前記シャフトに形成された段部と前記ナットとの間に、雌ネジ部材、プランジャおよび支持板を挟み込んでおり、前記プランジャと雌ネジ部材の下端との間に圧力室が形成されており、その圧力室に高圧の作動液を導く液圧回路が設けている場合(請求項)は、圧力室の作動液を抜くことにより、雌ネジ部材を雄ネジ部材と螺合するように回転自在となり、圧力室を加圧することにより回転または移動を防止するように雄ネジ部材と雌ネジ部材を互いに押し付けることができる。
前記クラウンに、互いに螺合している雄ネジ部材と雌ネジ部材とを上下方向にガイドするガイド部材が設けられており、そのガイド部材に、回転自在に、かつ、軸方向に移動しないように、外周に歯を備えた駆動ギヤが設けられており、その駆動ギヤの内周と前記雌ネジ部材とが、トルク伝達可能に、かつ、軸方向に摺動自在に噛み合っており、さらに駆動ギヤを駆動するモータがクラウン側に設けられている場合(請求項)は、雌ネジを回転させるためのモータ、ギア、回転部材などがプレス時に、スライドと一体となって駆動しない。そのためプレス時に駆動する部分の重量を軽量にできる。またモータやギアなどに伝わる振動を減少させて、その寿命を長くすることができ、さらにはこれらモータなどに係る配線の取りまわしも容易となる。また、ガイド部材が雌ネジ部材の回転、および、プレス時におけるガイドを兼ねているので、従来技術のようにガイド部材110を雄ネジ部材またはシャフトに別個に設ける必要がないので、その分だけ機械の全高を低くすることができ、プレス機械のコンパクト化を実現することができる。そのため、低い建への据付、輸送および機械管理に対してメリットがある。
つぎに図面を参照しながら本発明のプレス機械用のサスペンション機構の実施形態を説明する。図1は本発明のサスペンション機構を備えたプレス機械の一実施形態を示す要部断面正面図、図2aは図1のI−I線断面図、図2bは図1のII−II線断面図、図3はこのプレス機械に用いる油圧回路図、図4は図1のシリンダ部分を詳細に示す断面図である。
図1に示すプレス機械1は、ベッド(図示していない)と、その上部の四隅に配置されるコラム(図示していない)と、それらのコラムの上部に配置されるクラウン2と、そのクラウン2によって回転自在に支持され、回転駆動されるクランク軸(図示していない。なお、図5参照)と、そのクランク軸によって上下方向に駆動するコンロッド3と、そのコンロッドの下部に吊られるスライド4と、コンロッド3の下端とスライド4との間に介在されるサスペンション機構5などから構成されている。
そしてこのサスペンション機構5は、コンロッド3の下端に連結される雄ネジ部材6と、スライド4側に回転自在に、かつ、軸方向に移動しないように保持される雌ネジ部材7と、クラウン2に固定され、互いに螺合する雄ネジ部材6と雌ネジ部材7をウォームホイール35を介して上下に摺動自在に案内するガイド8と、そのガイドに設けられ、前記雌ネジ部材7を回転駆動する駆動機構9とを備えている。図1の符号10は、雄ネジ部材6と雌ネジ部材7に高圧の作動油を供給し、それらから作動油を排出する油圧装置である。
図4に詳細に示すように、コンロッド3の下端には、ピン11によって回動ブロック12が回動自在に連結されており、その回動ブロック12の下端に前記雄ネジ部材6の上端が固定されている。回動ブロック12は、下側の部材と雄ネジ部材6と一体に構成することができる。雄ネジ部材6は上方を開口端とする有底筒状を呈しており、その外周面のほぼ全体に雄ネジが形成され、その内部はシリンダ13とされている。シリンダ内には、ピストン14が摺動自在に嵌合されており、そのピストンに取りつけられているロッド15が雄ネジ部材6の底部6aを貫通して下方に延びている。ピストン14の外周には環状溝が形成され、その環状溝に公知のOリング16ないしシールリングが嵌着されている。
前記スライド4の上面には、ボルト17などで支持板18が固定されており、その支持板の上部に前記雌ネジ部材7を回転自在に収容する有底筒状のプランジャ19が固定されている。そして雌ネジ部材7とプランジャ19は、前記ロッド15の下方に一体に設けられるシャフト20によってスライド4に取りつけられている。雌ネジ部材7は上方が開口する有底筒状の形態を有し、その上端外周には半径方向の外側に向かって延びる係合フランジ21が設けられている。そして内部上端には前記雄ネジ部材6の雄ネジと螺合する雌ネジが形成されている。また底部7aには前記シャフト20を通すための貫通孔7bが形成されている。
前記プランジャ19は、底部22と、その底部22から外周から上方に延びる周壁とを備えた有底筒状を呈しており、底部22には前記シャフト20を通すための貫通孔23が設けられている。そして、そのプランジャ19の内部に前記雌ネジ部材7を回転自在に、かつ、軸方向に摺動自在に嵌合している。プランジャ19の外周面は雌ネジ部材7の係合フランジ21の外周面と揃うようにしている。
前記シャフト20の下端外周には雄ネジが形成され、その雄ネジにナット25が螺合されている。またシャフト20の長手方向における中央部には径が大きくされた大径部20aが設けられ、それによりプランジャ19の底部上面と係合する段部20bが形成されている。したがってシャフト20は、ナット25を強く締結することにより、プランジャ19を支持板18に強く挟み込むことができる。ただしこの実施形態では、前述のように、プランジャ19を支持板18に固定しており、それによりプランジャ19の回転を拘束することができる。
また、シャフト20の大径部20aの上側に、雌ネジ部材7の底部7aと係合するフランジ26が形成されており、それによりフランジ26とプランジャ19の底部22との間に雌ネジ部材7の底部7aを挟み込むことができる。フランジ26の下面とプランジャ19の内底面との間の寸法は、雌ネジ部材7の底部7aの厚さより所定のクリアランス分だけ大きく、それによりナット25を強く締結しても雌ネジ部材7は回転自在である。また、そのクリアランスの分だけ雌ネジ部材7はプランジャ19に対して軸方向に移動自在である。
そしてこの実施形態では、クリアランス分をロックするために、雌ネジ部材7の底部7aとプランジャ19の内底面との間に圧力室27を形成し、前述の圧力装置10によりその圧力室27に高圧の作動油を導入し、排出するようにしている。すなわち、雌ネジ部材7の底部7aの貫通孔7bの内面に環状の第1シール28aを設けて雌ネジ部材7とシャフト20との間を液密状態とし、雌ネジ部材7の外周面に環状の第2シール28bを設けて、雌ネジ部材7とプランジャ19との間を液密状態とし、さらにシャフト20を通すプランジャ19の底部22の貫通孔23の内面にも環状のOリング等による第3シール28cを設けて、シャフト20とプランジャ22との間も液密状態としている。
さらにプランジャ19の内底面と当接する雌ネジ部材7の下面には、段部あるいはテーパ面30を形成して、作動油を導きやすくしている。上記圧力室27は、プランジャ19の底部22を上下に貫通する第1連通路31と、その第1連通路と連通するように支持板18に形成した第2連通路32とによって油圧装置10に連通している。支持板18に形成した第2連通路32は、上下方向に延びる部分と、半径方向に延びる部分とからなり、途中で曲がっている。そしてそれらの第1連通路31および第2連通路32を介して高圧の作動油を圧力室27に導くことができ、圧力室27から作動油を排出することができる。なお、第1連通路31と第2連通路32の接続部からの作動油の流出を防ぐために支持板18のプランジャ19側の面には、Oリング等によるシール29が設けられている。
他方、前記シャフト20の中心部には、軸方向にのびる連通路33aが形成され、シリンダ13内部と圧力室27と対応する位置でそれぞれ半径方向に延びる連通路33b、33cが設けられ、全体としてコ字状の第3連通路33が形成されている。それにより前記シリンダ13内にも高圧の作動油を導入することができ、また、シリンダから排出することができる。ただしシリンダ13への連通路は圧力室27への連通路と別個に構成することもできる。
前記コンロッド3とスライド4との接続は、雄ネジ部材6の外周面に設けられた雄ネジと雌ネジ部材7の内周面に設けた雌ネジとを螺合させていること、および雌ネジ部材7と係合しているシャフト20の下端に螺合したナット25をスライド4の上面に固定した支持板18に係合させていることにより行われている。すなわち圧力室27やシリンダ13内に高圧の作動油が導入されていない状態では、スライド4の重量はシャフト20を介して雌ネジ部材7に支持され、その雌ネジ部材7は雄ネジ部材6を介してコンロッド3に支持される。
前記サスペンション機構5は、コンロッド3に連結されている雄ネジ部材6に対して雌ネジ部材7を回転させ、両者によるネジ機構全体の長さを調整することにより、前記コンロッド3に対する前記スライド4の位置を調整するものである。雌ネジ部材7は手動で回転させるように構成してもよいが、通常はモータ駆動による。つぎに図1および図2を参照して前記駆動機構9を説明する。前述のように、クラウン2の下面にはガイド8が固定されている。この実施形態ではガイド8は平面視が矩形状で、下方に開口する円筒状の空所34を有する。その空所には、円筒状の回転部材(ウォームホイール)35が回転自在に収容されている。回転部材35の下端は、ガイド8の下端に取りつけたカバー36により支持されている。
回転部材35の外周にはウォームホイールの歯35aが形成されており、その歯は図2bに示すように、ガイド8によって回転自在に支持されているウォームシャフト37の螺旋歯37aと噛み合っている。そのウォームシャフト37は、タイミングプーリ38、39とタイミングベルト40、あるいはスプロケットとチェーンなどの巻き掛け伝動機構を介してモータ24によって駆動される。なお、図2aに示すように、この実施形態では2個のモータ24によってウォームシャフト37の両端近辺を同調して回転駆動している。
前記回転部材35は円筒状であり、その内周に前記プランジャ19と雌ネジ部材7を収納している。回転部材35の内周面とプランジャ19とは軸方向に摺動自在、かつ、回転方向に摺動自在である。他方、回転部材35の内周面と雌ネジ部材7とは、図2bに示すように、雌ネジ部材7の係合フランジ21の外周に取りつけたガイドピン41ないしスライドキーなどにより、トルク伝達可能に、かつ、軸方向摺動自在に連結されている。ガイドピン41は、たとえば円柱状を呈しており、雌ネジ部材7の外周に円周方向に所定の間隔で形成された断面半円状の溝に嵌合固定されている。回転部材35にはそのガイドピン41と嵌合する断面半円状の摺動溝が形成されている。それによりプランジャ19と雌ネジ部材7は、コンロッド3の上下動に応じて上下方向に摺動する。さらにスライドの位置調節のときに、雌ネジ部材7の回転に応じて上下に摺動する。
このように構成される駆動機構9では、モータ24が回転すると、その回転運動が前記ウォームシャフト37に伝達され、そのウォームシャフト37と噛み合う回転部材35を回転させる。そうすると、その回転部材35とガイドピン41で連結されている前記雌ネジ部材7が回転し、雌ネジ部材が雄ネジ部材6の周囲を螺進する。それにより雄ネジ部材6と雌ネジ部材7が結合したネジ機構全体の長さが伸縮し、コンロッド3に対するスライド4の位置を調整することができる。すなわち雌ネジ部材7が上方向に螺進すると、スライド4が上昇し、下向きに螺進するとスライド4が下降する。このようなスライド4の高さの調節は、金型の高さ(ダイハイト)やワーク厚さに応じて行われる。
次に、図3を用いて油圧装置10について説明する。図3に示す油圧装置10は、前記圧力室27およびシリンダ13へ作動油等の非圧縮性流体を供給・排出するものである。この油圧装置10の駆動源としては、空気圧により作動油を加圧する増圧弁(ブースターポンプ)などが用いられる。油圧装置10は、加圧された空気の供給源である空気供給源42と、その空気供給源から供給される空気の圧力を調整するレギュレータ43と、その空気により作動油を高圧にして第2連通路32に送り込むためのブースターポンプ44と、そのブースターポンプ44に作動油を供給するタンク45と、作動油を第2連通路32を通じて回収するためのドレイン46と、供給される油圧の圧力を監視する圧力スイッチ47などからなる。また、ブースターポンプ44およびドレイン46の前には、その流路を開閉するための電磁弁48、49が介在されている。
このように形成される油圧装置10を用いて前記雄ネジ部材6と雌ネジ部材7のフランク同士を密着・開放させる手順について、図4を用いて説明する。前記油圧装置10から供給される高圧の作動油は、第2連通路32および第1連通路31を通ってプランジャ19と雌ネジ部材7の間の圧力室27に注入される。この圧力室27に作動油が注入されると、雌ネジ部材7が上方に押圧され、シャフト20のフランジ26に強く当接する。それにより雌ネジ部材7はスライド4と一体化する。
すなわち前述のように雌ネジ部材7は回転自在とするためにシャフト20に対して上下方向のクリアランスないしガタがあるが、圧力室27に作動油を導入することによりガタがなくなり、雌ネジ部材7は回転しないようにロックされる。また駆動装置9で雌ネジ部材7を回転させてスライドの位置調節をするときは圧力室27から作動油を抜き、クリアランスを有効にしてロックを解除する。
他方、圧力室27に高圧の作動油を導入すると、第3連通路33を通ってシリンダ13内に作動油が導入される。それによりピストン14が上昇し、シャフト20を引き上げるので、スライド4および支持板18も雄ネジ部材6に対して上方に加圧される。そのため、圧力室27の作動油を介して雌ネジ部材7が上方に加圧される。したがって雌ネジ部材7はネジ部材6に対して上方に押圧され、雄ネジの下側のフランクと雌ネジの上側のフランクとが互いに強く当接する。この当接の方向は、プレス機械の加工のときに加わる反力の方向と同じである。すなわち下型がワークに当たる前にあらかじめ雌ネジ部材7が雄ネジ部材6に密着していることになる。したがってプレス加工のときのネジ部における衝撃的な接触が回避される。
このように上記のサスペンション機構5を採用することにより、油圧によるロック作用で雄ネジ部材6と雌ネジ部材7が強固に一体化することができ、雌ネジ部材7やプランジャ19の移動防止や回転防止が可能となる。そしてコンロッド3に対してスライド4を位置調節可能に配置しているにもかかわらず、位置調節や組み立て時に必要となるクリアランスによるガタつきなどを防止することができる。
このような、クリアランスなどによる部材の回転や移動などを防止すると、プレス加工時に発生する衝撃荷重および高速運転による慣性力増加に伴う振動、騒音を直接防止でき、プレス加工製品の精度悪化の軽減、金型のパンチやダイスの寿命延長も可能となる。
さらに、このようなフランク同士を当接する手段が油圧装置10から供給される油圧によって行われているため、例えば、このようにコンロッド3とスライド4が強固に固定されているにもかかわらず、電磁弁を開操作して、作動油の圧力やその供給量を降下させることにより、前記位置調整ネジ部におけるロック作用を容易に解除することができ、コンロッド3に対するスライド4の位置調整を容易に行うことができる。また調整作業終了後は、再び油圧を上昇させることにより、容易に当接することができる。また、スライドの位置調節だけでなく、異常作業によるスティック発生時などにも、圧力室27の作動油の圧力を降下させることにより、容易に対処することができる。
他方、上型がワークをブランキング加工あるはピアス加工するとき、スライド4にはブレークスルーによる衝撃的な慣性力が加わるが、上記のように雄ネジと雌ネジの当接に予圧が与えられているので、衝撃荷重によって逆方向に隙間が生ずることがない。
また、圧力室27に作動油が注入されると、前記シャフト20に設けられた第3連通路33を介してシリンダ13内部に作動油が充填される。そうすると、圧力室27だけでなく、シリンダ13に充填された作動油でも、プレス加工時に加わる荷重を受け止めることができるため、ネジ部分に大きな荷重が加わらない。つまり、雄ネジ部材6と雌ネジ部材7のフランク部分のみで加重を支えるのではなく、シリンダ13と圧力室27のシリンダ機構部分の断面積でもって前記荷重を支えることができる。また、プレス時の荷重以上の力で、フランク同士を当接させることにより、プレス加工時のスプリングバックの場合でもフランク同士を強固に固定できるため、前述したようなプレス加工時に発生する衝撃荷重および高速運転による慣性力増加に伴う振動、騒音を直接防止でき、プレス加工製品の精度悪化の軽減、金型のパンチやダイスの寿命延長も可能となる。なお、この実施例では用いる流体としては、水や気体なども用いることもできる。
また、ガイド部材35が雌ネジ部材7の回転、および、プレス時におけるガイドを兼ねているので、従来技術のようにガイド部材110を雄ネジ部材6またはシャフト20に別個に設ける必要がないので、その分だけプレス機械の全高を低くすることができる。全高を低くすることができると、低い建への据付が行えるほか、輸送に係る労力および機械管理に対してメリットがある。
本発明のプレス機械用のサスペンション機構を示す部分断面正面図である。 図2aは図1のI−I線断面図、図2bは図1のII−II線断面図である。 このプレス機械に用いる油圧回路図である。 図1のサスペンション機構のシリンダ部分の部分詳細断面図である。 従来のサスペンション機構の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 プレス機械
2 クラウン
3 コンロッド
4 スライド
5 サスペンション機構
6 雄ネジ部材
6a 底部
7 雌ネジ部材
7a 底部
7b 貫通孔
8 ガイド
9 駆動機構
10 油圧装置
11 ピン
12 回動ブロック
13 シリンダ
14 ピストン
15 ロッド
16 Oリング
17 ボルト
18 支持板
19 プランジャ
20 シャフト
20a 大径部
20b 段部
21 係合フランジ
22 底部(プランジャ)
23 貫通孔(プランジャ)
24 モータ
25 ナット
26 フランジ
27 圧力室
28a 第1シール
28b 第2シール
28c 第3シール
29 シール
30 テーパ面
31 第1連通路
32 第2連通路
33 第3連通路
33a 第3連通路(軸方向)
33b 第3連通路(シリンダ)
33b 第3連通路(圧力室)
34 空所
35 回転部材
35a 歯
36 カバー
37 ウォームシャフト
37a 螺旋歯
38 タイミングプーリ
39 タイミングプーリ
40 タイミングベルト
41 ガイドピン
42 空気供給源
43 レギュレータ
44 ブースターポンプ
45 タンク
46 ドレイン
47 圧力スイッチ
48 電磁弁
49 電磁弁

Claims (3)

  1. コンロッドを介してスライドを駆動するためのプレス機械用のサスペンション機構であって、
    前記コンロッドに回動自在に連結される雄ネジ部材と、
    その雄ネジ部材と螺合し、前記スライドに対し、回転自在に、かつ、軸方向に移動しないように保持される雌ネジ部材と、
    前記雄ネジ部材と雌ネジ部材を軸方向に互いにクリアランスをなくすように押しつける加圧手段とを備えており、
    前記雄ネジ部材がカップ状の形態を有し、前記雌ネジ部材が雄ネジ部材を下から受けるカップ状の形態を有しており、
    前記加圧手段が、雄ネジ部材の内部に形成されたシリンダと、
    そのシリンダ内に摺動自在に収容されるピストンと、
    上端がそのピストンと連結され、雄ネジ部材の下端を貫通し、下端がスライドに連結されると共に、雄ネジ部材とスライドの間に前記雌ネジを回転自在に、かつ、軸方向に移動しないように支持するシャフトと、
    前記シリンダ内に高圧の作動液を導く液圧回路とを備えているプレス機械用のサスペンション機構。
  2. 前記シャフトの下端外周に雄ネジが形成され、前記スライドに、その雄ネジを貫通する孔を備えた支持板が設けられると共に、シャフトの雄ネジと螺合するナットが支持板と係合しており、
    前記雌ネジ部材と支持板との間に、雌ネジ部材を下側から抱くカップ状のプランジャが介在されると共に、前記シャフトに形成された段部と前記ナットとの間に、雌ネジ部材、プランジャおよび支持板を挟み込んでおり、
    前記プランジャと雌ネジ部材の下端との間に圧力室が形成されており、その圧力室に高圧の作動液を導く液圧回路が設けられている請求項1記載のサスペンション機構。
  3. 前記コンロッドをクランクシャフトを介して支持するクラウンに、互いに螺合している前記雄ネジ部材と雌ネジ部材とを上下方向にガイドするガイド部材が設けられており、
    そのガイド部材に、回転自在に、かつ、軸方向に移動しないように、外周に歯を備えた駆動ギヤが設けられており、
    その駆動ギヤの内周と前記雌ネジ部材とが、トルク伝達可能に、かつ、軸方向に摺動自在に噛み合っており、さらに駆動ギヤを駆動するモータがクラウン側に設けられている請求項1記載のサスペンション機構。
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