JP3919253B2 - シリコーンゴム成形品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はシリコーンゴム成形品の製造方法に関し、詳しくは、硬さの異なるシリコーンゴム成形品を効率良く製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一分子中にケイ素原子結合アルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサンと白金系触媒とから少なくともなる主剤、および一分子中にケイ素原子結合水素原子を2個以上有するオルガノポリシロキサンから少なくともなる硬化剤を混合した付加反応硬化型のシリコーンゴム組成物は、シリコーンゴム成形品の製造方法が簡単であること、また、このシリコーンゴム成形品が高反発弾性、低ヒステリシス率、高疲労耐久性や、高耐熱性、高トナー離型性、さらには高耐油性、低圧縮永久ひずみ率などの特徴を有するために、電卓、携帯電話、各種キーボードなどのキーパッドや、複写機、ファクシミリ、プリンター等の定着ロール、さらには自動車や産業機器等のシリコーンゴムシール、シリコーンゴムパッキン、およびシリコーンゴムガスケットの成形材料として用いられている。
【0003】
このようなシリコーンゴム組成物により、硬さの異なるシリコーンゴム成形品を製造する場合には、目的の硬さのシリコーンゴムを形成するための複数の主剤および硬化剤を予め用意しておき、この主剤および硬化剤をそれぞれ取り替える必要があり、効率が極めて悪いという問題があった。また、このような方法では、シリコーンゴム成形品の硬さを微調整することなど到底できるものではなかった。
【0004】
そこで、この主剤および硬化剤を混合してシリコーンゴム組成物を調製する際に、シリコーンゴム成形品の硬さ調整用シリコーンゴム原料としてのケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサンを混合して、硬さの異なるシリコーンゴム成形品を製造する方法(特開平6−107806号公報参照)が提案されている。
【0005】
しかし、特開平6−107806号により提案されたシリコーンゴム成形品の製造方法では、硬さ調整用シリコーンゴム原料を混合するための機構を、主剤と硬化剤を混合するための既存の混合装置に併設して調整しなければならず、シリコンゴム成形品の製造方法が煩雑となるという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明の目的は、硬さの異なるシリコーンゴム成形品を効率良く製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一分子中にケイ素原子結合アルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサンと白金系触媒とから少なくともなる主剤、および一分子中にケイ素原子結合水素原子を2個以上有するオルガノポリシロキサンから少なくともなる硬化剤を混合し、付加反応により硬化させてシリコーンゴム成形品を製造する方法において、主剤を主剤用タンクに貯蔵し、硬化剤を硬化剤用タンクに貯蔵し、この主剤用タンクに接続した主剤用供給ポンプおよび硬化剤用タンクに接続した硬化剤用供給ポンプにより、この主剤および硬化剤を混合装置に供給し、主剤用供給ポンプおよび主剤用供給ポンプに必要により接続した主剤用供給量調節器、硬化剤用供給ポンプおよび必要により硬化剤用供給ポンプに接続した硬化剤用供給量調節器によって、この混合物中のケイ素原子結合アルケニル基1モルに対するケイ素原子結合水素原子が0.01〜50モルとなる量の範囲内で、この硬化剤の配合量を調節することにより硬さの異なるシリコーンゴム成形品を製造することを特徴とする、シリコーンゴム成形品の製造方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のシリコーンゴム成形品の製造方法を詳細に説明する。
本発明の製造方法で用いられる混合物、すなわち、付加反応により硬化するシリコーンゴム組成物は、一分子中にケイ素原子結合アルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサンと白金系触媒とから少なくともなる主剤、および一分子中にケイ素原子結合水素原子を2個以上有するオルガノポリシロキサンから少なくともなる硬化剤を混合して調製される。
【0009】
この主剤中のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンはこのシリコーンゴム組成物の主成分でもある。このアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基が例示され、好ましくはビニル基である。また、このオルガノポリシロキサン中のケイ素原子に結合するその他の基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等の置換もしくは非置換の一価炭化水素基が例示される。このオルガノポリシロキサンの分子構造としては、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、環状、網目状が挙げられ、好ましくは直鎖状である。このオルガノポリシロキサンの25℃における粘度としては、100センチポイズ以上であることが好ましい。このようなオルガノポリシロキサンとしては、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、トリメチルシロキサン単位やジメチルビニルシロキシ単位とSiO4/2単位からなるレジン状オルガノポリシロキサン、これらのオルガノポリシロキサンの2種以上の混合物が例示される。
【0010】
また、この主剤中の白金系触媒はシリコーンゴム組成物の付加反応を進行させるための触媒であり、白金微粉末、白金黒、白金担持シリカ粉末、白金担持活性炭粉末、塩化白金酸、四塩化白金、塩化白金酸のアルコール溶液、白金のオレフィン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体、これらの白金系触媒を含有してなるポリスチレン樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂等の粒子径が10μm未満の熱可塑性樹脂粉末が例示される。この白金系触媒の配合量は、シリコーンゴム組成物の主成分であるオルガノポリシロキサンに対して、この触媒中の白金金属が0.1〜1,000ppmとなる量であることが好ましく、特に、1〜500ppmとなる量であることが好ましい。
【0011】
この主剤には、必要に応じて、ヒュームドシリカ、沈降シリカ、焼成シリカ、ヒュームド酸化チタン等の補強性無機質充填剤;粉砕石英、ケイ藻土、酸化鉄、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸、炭酸カルシウム等の非補強性無機質充填剤;これらの無機質充填剤をオルガノシラン、オルガノポリシロキサンなどの有機珪素化合物で処理した無機質充填剤;3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、フェニルブチノール等のアルキンアルコール;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン、ベンゾトリアゾール等の硬化抑制剤;その他、耐熱剤、難燃剤、顔料等を配合することができる。この無機質充填剤の配合量としては、シリコーンゴム組成物の主成分であるオルガノポリシロキサン100重量部に対して、1〜100重量部の範囲内であることが好ましい。また、この硬化抑制剤の配合量としては、シリコーンゴム組成物の主成分であるオルガノポリシロキサン100重量部に対して、0.001〜5重量部の範囲内であることが好ましい。
【0012】
この主剤は、例えば、上記各成分をニーダーミキサー、加圧ニーダーミキサー、ヘンシェルミキサー、ロスミキサー等の混合装置を用いることにより容易に調製することができる。
【0013】
また、この硬化剤中のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンはシリコーンゴム組成物を架橋するための成分である。このオルガノポリシロキサン中のケイ素原子に結合するその他の基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等の置換もしくは非置換の一価炭化水素基が例示される。このオルガノポリシロキサンの分子構造としては、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、環状、網目状が挙げられ、好ましくは直鎖状である。このオルガノポリシロキサンの25℃における粘度としては、1センチポイズ以上であることが好ましい。このようなオルガノポリシロキサンとしては、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルフェニルシロキシ基封鎖メチルフェニルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、環状メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルハイドロジェンシロキサン単位とSiO4/2単位からなるオルガノポリシロキサン、およびこれらのオルガノポリシロキサンの2種以上の混合物が例示される。
【0014】
この硬化剤には、必要に応じて、前記のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン;ヒュームドシリカ、沈降シリカ、焼成シリカ、ヒュームド酸化チタン等の補強性無機質充填剤;粉砕石英、ケイ藻土、酸化鉄、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸、炭酸カルシウム等の非補強性無機質充填剤;これらの無機質充填剤をオルガノシラン、オルガノポリシロキサンなどの有機珪素化合物で処理した無機質充填剤;3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、フェニルブチノール等のアルキンアルコール;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン、ベンゾトリアゾール等の硬化抑制剤;その他、耐熱剤、難燃剤、顔料等を配合することができる。この無機質充填剤の配合量としては、シリコーンゴム組成物の主成分であるオルガノポリシロキサン100重量部に対して、1〜100重量部の範囲内であることが好ましい。また、この硬化抑制剤の配合量としては、シリコーンゴム組成物の主成分であるオルガノポリシロキサン100重量部に対して、0.001〜5重量部の範囲内であることが好ましい。
【0015】
この硬化剤は、上記各成分をニーダーミキサー、加圧ニーダーミキサー、ヘンシェルミキサー、ロスミキサー等の混合装置を用いることにより容易に調製することができる。
【0016】
本発明のシリコーンゴム成形品の製造方法においては、上記の主剤および硬化剤を混合してシリコーンゴム組成物を調製するが、この際、このシリコーンゴム組成物中のケイ素原子結合アルケニル基1モルに対するケイ素原子結合水素原子が0.01〜50モルとなる量の範囲内、好ましくは0.1〜10モルとなる量の範囲内、特に好ましくは0.5〜5モルとなる量の範囲内で、この硬化剤の配合量を調節することにより、硬さの異なるシリコーンゴム成形品を製造する。
【0017】
本発明のシリコーンゴム成形品を製造する方法を図面により説明する。
本発明の製造方法としては、主剤および硬化剤をそれぞれ主剤用タンク1および硬化剤用タンク2に貯蔵し、この主剤用タンク1および硬化剤用タンク2にそれぞれ接続した主剤用供給ポンプ3および硬化剤用供給ポンプ4により、この主剤および硬化剤を混合装置に供給して、この混合物を付加反応により硬化させる方法が例示される。この主剤に対する、この硬化剤の配合量を調節する方法としては、この主剤用供給ポンプ3および硬化剤用供給ポンプ4の供給速度を調節する方法、またはこれらの供給ポンプに必要によりそれぞれ接続した主剤用供給量調節器5および硬化剤用供給量調節器6により調節する方法、およびこれらの方法を併用する方法が例示される。
【0018】
次いで、この主剤および硬化剤を混合装置7により均一に混合してシリコーンゴム組成物を調製するが、この混合装置7としては、一軸連続混練機、二軸連続混練機、二本ロール、ニーダミキサー等の動的混合装置やスタティックミキサー等の静的混合装置が例示される。
【0019】
そして、このシリコーンゴム組成物を硬化させる成形機8としては、射出成形機、圧縮成形機、押出成形機、トランスファー成形機が例示される。また、金型9におけるシリコーンゴム組成物の硬化は、例えば、80〜250℃、好ましくは、100〜200℃の温度範囲で5秒〜5分間加熱することにより達成される。
【0020】
本発明のシリコーンゴム成形品の製造方法は、硬さの異なるシリコーンゴム成形品を効率良く製造することができるので、特に、硬さの異なるシリコーンゴムキーパッド、シリコーンゴムロール、シリコーンゴムシール、シリコーンゴムパッキンを効率良く製造する方法として好適である。
【0021】
【実施例】
本発明のシリコーンゴム成形品の製造方法を実施例により詳細に説明する。なお、実施例中の粘度は25℃における値である。また、シリコーンゴム組成物中のケイ素原子結合アルケニル基(ビニル基)1モルに対するケイ素原子結合水素原子のモル数を、表中ではH/Viにより示した。
【0022】
[実施例1]
粘度100ポイズの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ビニル基の含有量=0.14重量%)100重量部に、比表面積が200m2/gであるヒュームドシリカ36重量部、このシリカの表面処理剤としてヘキサメチルジシラザン7重量部、および水2重量部を加えて均一になるまで室温で混合した後、減圧下で150℃まで加熱混合して液状シリコーンゴムベースを調製した。
次に、この液状シリコーンゴムベース100重量部に、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(白金濃度=0.5重量%)0.1重量部を加えて室温で均一に混合して、粘度5,000ポイズの主剤(A1)を調製した。
一方、粘度100ポイズの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ビニル基の含有量=0.14重量%)100重量部に、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.60重量%)100重量部、および硬化抑制剤として3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール5重量部を加えて均一に混合して、粘度20ポイズの硬化剤(B1)を調製した。
この主剤(A1)を主剤用タンク(図1の1)、硬化剤(B1)を硬化剤用タンク(図1の2)に入れ、この主剤(A1)100重量部に対して、この硬化剤(B1)の配合量を表1に示される量の比率で混合した後、射出成形機(図1の8)を用いて、射出時間10秒、金型温度170℃、加熱時間30秒、型締め圧力100トンの条件でシリコーンゴムキーパッドを成形した。このシリコーンゴムキーパッドのJIS A硬さを測定した。主剤(A1)100重量部に対して、硬化剤(B1)の配合量を変化させて得られたシリコーンゴムキーパッドの硬さを表1に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
[実施例2]
粘度400ポイズの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体(ビニル基の含有量=0.13重量%)100重量部に、ジメチルジクロルシランで表面処理した比表面積が130m2/gのヒュームドシリカ5重量部、平均粒子径が5μmである粉砕石英粉末35重量部を加えて均一になるまで室温で混合した後、減圧下で150℃まで加熱して液状シリコーンゴムベースを調製した。
次に、この液状シリコーンゴムベース100重量部に、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体0.2重量部(白金濃度=0.5重量%)、および硬化抑止剤として3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール0.03重量部を加えて均一に混合して粘度が1,200ポイズである主剤(A2)を調製した。
一方、粘度が100ポイズである分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ビニル基の含有量=0.14重量%)100重量部に、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.60重量%)100重量部を加えて均一に混合して、粘度20ポイズの硬化剤(B2)を調製した。
この主剤(A2)を主剤用タンク(図1の1)、硬化剤(B2)を硬化剤用タンク(図1の2)に入れ、この主剤(A2)100重量部に対して、この硬化剤(B2)の配合量を表2に示される量の比率で混合した後、射出成形機(図1の8)を用いて、射出時間10秒、金型温度170℃、加熱時間30秒、型締め圧力100トンの条件でシリコーンゴムロールを成形した。このシリコーンゴムロールのJIS A硬さを測定した。この主剤(A2)100重量部に対して、この硬化剤(B2)の配合量を変化させて得られたシリコーンゴムロールの硬さを表2に示した。
【0025】
【表2】
【0026】
[実施例3]
実施例2において、硬化剤(B2)の代わりの硬化剤として、粘度が100ポイズである分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ビニル基の含有量=0.14重量%)100重量部に、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.87重量%)100重量部を加えて均一に混合して、粘度12ポイズの硬化剤(B3)を調製した。
この主剤(A2)を主剤用タンク(図1の1)、硬化剤(B3)を硬化剤用タンク(図1の2)に入れ、この主剤(A2)100重量部に対して、この硬化剤(B3)の配合量を表3に示される量の比率で混合した後、射出成形機(図1の8)を用いて、射出時間10秒、金型温度170℃、加熱時間30秒、型締め圧力100トンの条件でシリコーンゴムロールを成形した。このシリコーンゴムロールのJIS A硬さを測定した。この主剤(A2)100重量部に対して、この硬化剤(B3)の配合量を変化させて得られたシリコーンゴムロールの硬さを表3に示した。
【0027】
【表3】
【0028】
[実施例4]
実施例2において、硬化剤(B2)の代わりの硬化剤として、粘度が100ポイズである分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ビニル基の含有量=0.14重量%)100重量部に、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.15重量%)100重量部を加えて均一に混合して、粘度が15センチポイズである硬化剤(B4)を調製した。
この主剤(A2)を主剤用タンク(図1の1)、硬化剤(B4)を硬化剤用タンク(図1の2)に入れ、この主剤(A2)100重量部に対して、この硬化剤(B4)の配合量を表4に示される量の比率で混合した後、射出成形機(図1の8)を用いて、射出時間10秒、金型温度170℃、加熱時間30秒、型締め圧力100トンの条件でシリコーンゴムロールを成形した。このシリコーンゴムロールのJIS A硬さを測定した。この主剤(A2)100重量部に対して、この硬化剤(B4)の配合量を変化させて得られたシリコーンゴムロールの硬さを表4に示した。
【0029】
【表4】
【0030】
【発明の効果】
本発明のシリコーンゴム成形品の製造方法は、硬さの異なるシリコーンゴム成形品を効率良く製造できるという特徴があり、特に、硬さの異なるシリコーンゴムキーパッドやシリコーンゴムロールを効率良く製造する方法として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシリコーンゴム成形品の製造方法の概略図である。
【符号の説明】
1 主剤用タンク
2 硬化剤用タンク
3 主剤用供給ポンプ
4 硬化剤用供給ポンプ
5 主剤用供給量調節器
6 硬化剤用供給量調節器
7 混合装置
8 成形機
9 金型
Claims (3)
- 一分子中にケイ素原子結合アルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサンと白金系触媒とから少なくともなる主剤、および一分子中にケイ素原子結合水素原子を2個以上有するオルガノポリシロキサンから少なくともなる硬化剤を混合し、付加反応により硬化させてシリコーンゴム成形品を製造する方法において、主剤を主剤用タンクに貯蔵し、硬化剤を硬化剤用タンクに貯蔵し、この主剤用タンクに接続した主剤用供給ポンプおよび硬化剤用タンクに接続した硬化剤用供給ポンプにより、この主剤および硬化剤を混合装置に供給し、主剤用供給ポンプおよび主剤用供給ポンプに必要により接続した主剤用供給量調節器、硬化剤用供給ポンプおよび必要により硬化剤用供給ポンプに接続した硬化剤用供給量調節器によって、この混合物中のケイ素原子結合アルケニル基1モルに対するケイ素原子結合水素原子が0.01〜50モルとなる量の範囲内で、この硬化剤の配合量を調節することにより硬さの異なるシリコーンゴム成形品を製造することを特徴とする、シリコーンゴム成形品の製造方法。
- 主剤が、一分子中にケイ素原子結合アルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、白金系触媒、および無機質充填剤からなり、硬化剤が、一分子中にケイ素原子結合水素原子を2個以上有するオルガノポリシロキサン、および一分子中にケイ素原子結合アルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサンからなり、この主剤および/または硬化剤が硬化抑制剤を含有することを特徴とする、請求項1記載のシリコーンゴム成形品の製造方法。
- シリコーンゴム成形品がシリコーンゴムキーパッドまたはシリコーンゴムロールであることを特徴とする、請求項1記載のシリコーンゴム成形品の製造方法。
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