本発明は、アクティブ型電気光学装置、特にアクティブ型液晶電気光学装置に関するもので、明確な階調のレベルを設定できるようにしたものである。
液晶組成物はその物質特性から、分子軸に対して水平方向と垂直方向の誘電率が異なるため、外部の電界に対して水平方向に配列したり、垂直方向に配列したりさせることが容易にできる。液晶電気光学装置はこの誘電率の異方性を利用して、光の透過光量または分散量を制御することで、ON/OFFの表示を行っている。
図2にネマチック液晶の電気光学特性を示す。印加電圧が小さいVa(A点)のときには、透過光量がほぼ0%、Vb(B点)の場合には20%ほど、Vc(C点)の場合には70%ほど、Vd(D点)の場合には100%ほどになる。つまり、A、D点のみを利用すれば、白黒の2階調表示が、B、C点のように電気光学特性の立ち上がりの部分を利用すれば、中間階調表示が可能となる。
従来、TFTを利用した液晶電気光学装置の階調表示の場合、TFTのゲート印加電圧もしくはソース・ドレイン間の印加電圧を変化させてアナログ的に電圧を調整し、階調表示をおこなっていた。
TFTを利用した液晶電気光学装置の諧調表示の方法に関して、説明をくわえる。従来液晶電気光学装置にもちいられる、Nチャネル型薄膜トランジスタは、図3に示すような電圧電流特性をもっている。図3に示した電圧電流特性はアモルファスシリコンを用いたNチャネル型薄膜トランジスタの特性と、ポリシリコンを用いたNチャネル型薄膜トランジスタの特性である。
ゲート電極に加える電圧をアナログ的に制御することで、ドレイン電流を制御することが出来、液晶に加わる電界の大きさを変化させることができる。これによって、階調表示が可能になっている。
しかしながら、例えば640×400ドットの画素数を有する液晶電気光学装置を想定したばあい、合計256,000個のTFTすべての特性をばらつき無く作製することは、非常に困難を有し、現実的には量産性、歩留りを考慮すると、16階調表示が限界と考えられている。
また、ゲート電圧を一定の値に設定し、ON/OFFのみを制御し、ソースドレイン電圧を制御することで、階調表示を行う方法も考えられているが、やはり特性の不安定性から16階調程度が限度と考えられている。アナログ的な階調表示制御は、TFTの特性に大きく左右され、明快な表示は困難を要する。
また別の方法として、複数フレームを使った階調表示の方法が提案されている。これは、図12に示す様に、例えば10フレームを用いて階調表示を行う場合、画素Aは10フレーム中2フレームを透過、残り8フレームを非透過にすることで平均的には20%の透過と表示できる。また画素Bでは同様に70%、画素Cでは同様に50%の透過と表示できる。
しかしながら、この様な表示を行った場合、実質上フレーム数の低下に繋がるために、フリッカーの発生等と表示傷害が起きていた。これを解決するために、フレーム周波数の増加等が考案されているが、駆動周波数の増加に伴う消費電力の増加、またはICの高速化が困難であるので限界がある技術であった。
そこで、印加電圧レベルを明確にするために、アナログ値では無く、一定の周期で繰り返される基準電圧値を信号としてコントローラー側から入力し、その基準信号をTFTに接続するタイミングをデジタル値で制御することによって、TFTに印加される電圧を制御することで、TFTの特性ばらつきをカバーする方法を本発明ではとっている事を特徴としている。
つまり、1画面を書き込む時間Fと1画素に書き込む時間tで関係される表示タイミングを有する表示駆動方式を用いた電気光学装置の階調表示を、任意の画素駆動選択に用いられる信号線の一方に前記時間tを周期とする電圧変化を有する基準信号と他の信号線に前記時間t内の任意のタイミングで選択信号を印加し、液晶に加わる電圧を決定し、実際に画素に対し電圧を印加することにより前記時間Fを変化させることなしに階調を表示可能にした事を特徴としている。またさらに加えれば、このタイミングをデーターの転送に頼るものでは無く、液晶電気光学装置に搭載するドライバーIC自体に高速のクロックを加え、信号加工部分で処理するために、従来のCMOSのデーター転送速度の限界であった数十MHzに制限されない高速の制御が可能になる事を特徴としている。
図1に本発明による電気光学装置の駆動波形を具体的に示す。図4に示した2×2のマトリクスに本駆動波形を入れた例として示す。前記基準信号波形としてここでは、正弦波の半波を用いている。走査線方向にあたるVDD1 303、VDD2 304に正弦波309、310を印加し、情報線方向にあたるVGG1 301、VGG2 302に2極性(以下『バイポーラ』とする)信号を加える。デジタル値で制御する部分は、このバイポーラ信号を加えるタイミングを行なう。つまり、309、310に示すような電圧変化している信号を選ぶタイミングを変化させることで、A点に蓄積される電荷量および電位が決定され、さらに対向電極の電位313を任意にとることで画素および液晶にかかる電界の大きさが決定されるものである。
バイポーラ信号を加えるタイミングは、情報信号の転送速度によって決定されるものでは無く、本発明による構成では液晶電気光学装置に直接接続されるドライバーICに入力される基本クロックによって制限される。つまり、640×400ドットの液晶電気光学装置を考えた場合、駆動周波数はCMOSの限界から20MHz程度であり、この数値を使用して階調表示数を計算するには、駆動周波数は走査線数とフレーム数とバイポーラパルスと階調表示数の積でしめされることより、20MHzを(400×60×2)で割ればよいので、従って、階調表示数は416階調まで表示可能となる。表示画面の2分割化により832階調まで可能なことは言うまでもない。以下に実施例をしるし、さらに詳細な説明を加える。
本発明では、従来のアナログ方式の階調表示に対し、デジタル方式の階調表示を行うことを特徴としている。その効果として、例えば640×400ドットの画素数を有する液晶電気光学装置を想定したばあい、合計256,000個のTFTすべての特性をばらつき無く作製することは、非常に困難を有し、現実的には量産性、歩留りを考慮すると、16階調表示が限界と考えられているのに対し印加電圧レベルを明確にするために、アナログ値では無く、基準電圧値を信号としてコントローラー側から入力し、その基準信号をTFTに接続するタイミングをデジタル値で制御することによって、TFTに印加される電圧を制御することで、TFTの特性ばらつきをカバーする方法を本発明ではとっている事を特徴としていることから、明快なデジタル階調表示が可能になっていることにある。
また、駆動周波数を2種類とることによって、画面書換えのフレーム数を変化させることなく、明快なデジタル階調表示が可能になっていることにある。フレーム数の低下に伴うフリッカーの発生等が回避できるものである。
例えば640×400ドットの256,000組のTFTを300mm角に作成した液晶電気光学装置に対し通常のアナログ的な階調表示を行った場合、TFTの特性ばらつきが約±10%存在するために、16階調表示が限界であった。しかしながら、本発明によるデジタル階調表示をおこなった場合、TFT素子の特性ばらつきの影響を受けにくいために、256階調表示まで可能になりカラー表示ではなんと16,777,216色の多彩であり微妙な色彩の表示が実現できている。テレビ映像の様なソフトを映す場合、例えば同一色からなる『岩』でもその微細な窪み等から微妙に色合いが異なる。自然の色彩に近い表示を行おうとした場合、16階調では困難を要する。本発明による階調表示によって、これらの微細な色調の変化を付けることが可能になった。
本実施例では図5に示すような回路構成を用いた液晶表示装置を用いて、壁掛けテレビを作製したので、その説明を行う。またその際のTFTは、レーザーアニールを用いた多結晶シリコンとした。
この回路構成に対応する実際の電極等の配置構成を図6に示している。これらは説明を簡単にする為2×2(またはそれ以下)に相当する部分のみ記載されている。また、実際の駆動信号波形を図1に示す。これも説明を簡単にする為に2×2のマトリクス構成とした場合の信号波形で説明を行う。
まず、本実施例で使用する液晶パネルの作製方法を図7及び図8を使用して説明する。図7(A)において、石英ガラス等の高価でない700℃以下、例えば約600℃の熱処理に耐え得るガラス50上にマグネトロンRF(高周波) スパッタ法を用いてブロッキング層51としての酸化珪素膜を1000〜3000Åの厚さに作製する。プロセス条件は酸素100%雰囲気、成膜温度15℃、出力400〜800W、圧力0.5Paとした。タ−ゲットに石英または単結晶シリコンを用いた成膜速度は30〜100Å/分であった。
この上にシリコン膜をプラズマCVD法により珪素膜52を作製した。成膜温度は250℃〜350℃で行い本実施例では320℃とし、モノシラン(SiH4)を用いた。モノシラン(SiH4)に限らず、ジシラン(Si2H6) またトリシラン(Si3H8) を用いてもよい。これらをPCVD装置内に3Paの圧力で導入し、13.56MHzの高周波電力を加えて成膜した。この際、高周波電力は0.02〜0.10W/cm2 が適当であり、本実施例では0.055W/cm2 を用いた。また、モノシラン(SiH4)の流量は20SCCMとし、その時の成膜速度は約120Å/ 分であった。PTFTとNTFTとのスレッシュホ−ルド電圧(Vth)に概略同一に制御するため、ホウ素をジボランを用いて1×1015〜1×1018cm-3の濃度として成膜中に添加してもよい。またTFTのチャネル領域となるシリコン層の成膜にはこのプラズマCVDだけでなく、スパッタ法、減圧CVD法を用いても良く、以下にその方法を簡単に述べる。
スパッタ法で行う場合、スパッタ前の背圧を1×10-5Pa以下とし、単結晶シリコンをタ−ゲットとして、アルゴンに水素を20〜80%混入した雰囲気で行った。例えばアルゴン20%、水素80%とした。成膜温度は150℃、周波数は13.56MHz、スパッタ出力は400〜800W、圧力は0.5Paであった。
減圧気相法で形成する場合、結晶化温度よりも100〜200℃低い450〜550℃、例えば530℃でジシラン(Si2H6) またはトリシラン(Si3H8) をCVD装置に供給して成膜した。反応炉内圧力は30〜300Paとした。成膜速度は50〜250Å/ 分であった。PTFTとNTFTとのスレッシュホ−ルド電圧(Vth)に概略同一に制御するため、ホウ素をジボランを用いて1×1015〜1×1018cm-3の濃度として成膜中に添加してもよい。
これらの方法によって形成された被膜は、酸素が5×1021cm-3以下であることが好ましい。結晶化を助長させるためには、酸素濃度を7×1019cm-3以下、好ましくは1×1019cm-3以下とすることが望ましいが、少なすぎると、バックライトによりオフ状態のリ−ク電流が増加してしまうため、この濃度を選択した。この酸素濃度が高いと、結晶化させにくく、レーザーアニ−ル温度を高くまたはレーザーアニ−ル時間を長くしなければならない。水素は4×1020cm-3であり、珪素4×1022cm-3として比較すると1原子%であった。
また、ソ−ス、ドレインに対してより結晶化を助長させるため、酸素濃度を7×1019cm-3以下、好ましくは1×1019cm-3以下とし、ピクセル構成するTFTのチャネル形成領域のみに酸素をイオン注入法により5×1020〜5×1021cm-3となるように添加してもよい。
上記方法によって、アモルファス状態の珪素膜を500〜5000Å、本実施例では1000Åの厚さに成膜した。
その後、図7(B)に示すように、フォトレジスト53をマスクP1を用いてソース・ドレイン領域のみ開孔したパターンを形成した。その上に、プラズマCVD法によりn型の活性層となる珪素膜54を作製した。成膜温度は250℃〜350℃で行い本実施例では320℃とし、モノシラン(SiH4)とモノシランベ ースのフォスフィン(PH3) 3%濃度のものを用いた。これらをPCVD装置内5Paの圧力でに導入し、13.56MHzの高周波電力を加えて成膜した。この際、高周波電力は0.05〜0.20W/cm2 が適当であり、本実施例では0.120W/cm2 を用いた。
この方法によって出来上がったn型シリコン層の比導電率は2×10-1〔Ωcm-1〕程度となった。膜厚は50Åとした。その後リフトオフ法を用いて、レジスト53を除去し、ソース・ドレイン領域55、56を形成した。
同様のプロセスを用いて、p型の活性層を形成した。その際の導入ガスは、モノシラン(SiH4)とモノシランベースのジボラン(B2H6)5%濃度のものを用いた。これらをPCVD装置内に4Paの圧力でに導入し、13.56MHzの高周波電力を加えて成膜した。この際、高周波電力は0.05〜0.20W/cm2 が適当であり、本実施例では0.120W/cm2 を用いた。この方法によって出来上がったp型シリコン層の比導電率は5×10-2〔Ωcm-1〕程度となった。膜厚は50Åとした。その後N型領域と同様にリフトオフ法を用いて、ソース・ドレイン領域59、60を形成した。その後、マスクP3を用いて珪素膜52をエッチング除去し、Nチャネル型薄膜トランジスタ用アイランド領域63とPチャネル型薄膜トランジスタ用アイランド領域64を形成した。
その後XeClエキシマレーザーを用いて、ソース・ドレイン・チャネル領域をレーザーアニールすると同時に、活性層にレーザードーピングを行なった。この時のレーザーエネルギーは、閾値エネルギーが130mJ/cm2 で、膜厚全体が溶融するには220mJ/cm2 が必要となる。しかし、最初から220mJ/cm2 以上のエネルギーを照射すると、膜中に含まれる水素が急激に放出されるために、膜の破壊が起きる。そのために低エネルギーで最初に水素を追い出した後に溶融させる必要がある。本実施例では最初150mJ/cm2 で水素の追い出しを行なった後、230mJ/cm2 で結晶化をおこなった。
アニ−ルにより、珪素膜はアモルファス構造から秩序性の高い状態に移り、一部は結晶状態を呈する。特にシリコンの成膜後の状態で比較的秩序性の高い領域は特に結晶化をして結晶状態となろうとする。しかしこれらの領域間に存在する珪素により互いの結合がなされるため、珪素同志は互いにひっぱりあう。レ−ザラマン分光により測定すると単結晶の珪素のピ−ク522cm-1より低周波側にシフトしたピ−クが観察される。それの見掛け上の粒径は半値巾から計算すると、50〜500Åとなっているが、実際はこの結晶性の高い領域は多数あってクラスタ構造を有し、各クラスタ間は互いに珪素同志で結合(アンカリング) がされた構造の被膜を形成させることができた。
結果として、被膜は実質的にグレインバウンダリ(以下GBという)がないといってもよい状態を呈する。キャリアは各クラスタ間をアンカリングされた個所を通じ互いに容易に移動し得るため、いわゆるGBの明確に存在する多結晶珪素よりも高いキャリア移動度となる。即ちホ−ル移動度(μh)=10〜200cm2 /VSec、電子移動度(μe )=15〜300cm2 /VSecが得られる。
この上に酸化珪素膜をゲイト絶縁膜として500〜2000Å例えば1000Åの厚さに形成した。これはブロッキング層としての酸化珪素膜の作製と同一条件とした。この成膜中に弗素を少量添加し、ナトリウムイオンの固定化をさせてもよい。
この後、この上側にリンが1〜5×1021cm-3の濃度に入ったシリコン膜またはこのシリコン膜とその上にモリブデン(Mo)、タングステン(W),MoSi2 またはWSi2との多層膜を形成した。これを第4のフォトマスクP4にてパタ−ニングして図7(E)を得た。NTFT用のゲイト電極66、PTFT用のゲイト電極67を形成した。例えばチャネル長7μm、ゲイト電極としてリンド−プ珪素を0.2μm、その上にモリブデンを0.3μmの厚さに形成した。
また、ゲート電極材料としてアルミニウム(Al)を用いた場合、これを第4のフォトマスク69にてパタ−ニング後、その表面を陽極酸化することで、セルファライン工法が適用可能なため、ソース・ドレインのコンタクトホールをよりゲートに近い位置に形成することが出来るため、移動度、スレッシュホールド電圧の低減からさらにTFTの特性を上げることができる。
かくすると、400℃以上にすべての工程で温度を加えることがなくC/TFTを作ることができる。そのため、基板材料として、石英等の高価な基板を用いなくてもよく、本発明の大画面の液晶表示装置にきわめて適したプロセスであるといえる。
図8(A)において、層間絶縁物68を前記したスパッタ法により酸化珪素膜の形成として行った。この酸化珪素膜の形成はLPCVD法、光CVD法、常圧CVD法を用いてもよい。例えば0.2〜0.6μmの厚さに形成し、その後、第5のフォトマスクP5を用いて電極用の窓79を形成した。その後、さらに、これら全体にアルミニウムを0.3μmの厚みにスパッタ法により形成し第6のフォトマスクP6を用いてリ−ド74およびコンタクト73、75を作製した後、表面を平坦化用有機樹脂77例えば透光性ポリイミド樹脂を塗布形成し、再度の電極穴あけを第7のフォトマスクP7にて行った。さらに、これら全体にITO(インジウム酸化錫)を0.1μmの厚みにスパッタ法により形成し第8のフォトマスクP8を用いて画素電極71を形成した。このITOは室温〜150℃で成膜し、200〜400℃の酸素または大気中のアニ−ルにより成就した。
得られたTFTの電気的な特性はPTFTで移動度は40(cm2/Vs)、Vth は−5.9(V)で、NTFTで移動度は80(cm2/Vs)、Vthは5.0(V)であった。
上記の様な方法に従って作製された液晶電気光学装置用の一方の基板を得ることが出来た。
この液晶表示装置の電極等の配置の様子を図6に示している。Nチャネル型薄膜トランジスタとPチャネル型薄膜トランジスタとを第1の信号線3と第2の信号線4との交差部に設けられている。このようなC/TFTを用いたマトリクス構成を有せしめた。NTFT13は、ドレイン10の入力端のコンタクトを介し第2の信号線4に連結され、ゲイト9は第1の信号線3に連結されている。ソ−ス12の出力端はコンタクトを介して画素の電極17に連結している。
他方、PTFT22はドレイン20の入力端がコンタクトを介して第2の信号線4に連結され、ゲイト21は信号線3に、ソ−ス18の出力端はコンタクトを介してNTFTと同様に画素電極17に連結している。かかる構造を左右、上下に繰り返すことにより、640×480、1280×960といった大画素の液晶表示装置とすることができる。本実施例では1920×400とした。この様にして第1の基板を得た。
他方の基板の作製方法を図13に示す。ガラス基板上にポリイミドに黒色顔料を混合したポリイミド樹脂をスピンコート法を用いて1μmの厚みに成膜し、第9のフォトマスクP9を用いてブラックストライプ81を作製した。その後、赤色顔料を混合したポリイミド樹脂をスピンコート法を用いて1μmの厚みに成膜し、第10のフォトマスクP10を用いて赤色フィルター83を作製した。同様にしてマスクP11、P12を使用し、緑色フィルター85および青色フィルター86を作製した。これらの作製中各フィルターは350℃にて窒素中で60分の焼成を行なった。その後、やはりスピンコート法を用いて、レベリング層89を透明ポリイミドを用いて制作した。
その後、これら全体にITO(インジューム酸化錫)を0.1μmの厚みにスパッタ法により形成し第5のフォトマスク91を用いて共通電極90を形成した。このITOは室温〜150℃で成膜し、200〜300℃の酸素または大気中のアニ−ルにより成就し、第2の基板を得た。
前記基板上に、オフセット法を用いて、ポリイミド前駆体を印刷し、非酸化性雰囲気たとえば窒素中にて350℃1時間焼成を行った。その後、公知のラビング法を用いて、ポリイミド表面を改質し、少なくとも初期において、液晶分子を一定方向に配向させる手段を設けた。
その後、前記第一の基板と第二の基板によって、ネマチック液晶組成物を挟持し、周囲をエポキシ性接着剤にて固定した。基板上のリードにTAB形状の駆動ICと共通信号、電位配線を有するPCBを接続し、外側に偏光板を貼り、透過型の液晶電気光学装置を得た。
図9および図10に本実施例による電気光学装置の概略構造図を示す。前記の工程にて得た液晶パネル220を冷陰極管を3本配置した後部照明装置221と組み合わせて設置を行った。その後、テレビ電波を受信するチューナー223を接続し、電気光学装置として完成させた。従来のCRT方式の電気光学装置と比べて、平面形状の装置となったために、壁等に設置することも出来る様になった。
次に本発明を完結させるための、液晶電気光学装置の周辺回路の説明を図11を用いて加える。
液晶電気光学装置のマトリクス回路に接続された情報信号側配線350、351に駆動回路352を接続した構成を取っている。駆動回路352は駆動周波数系で分割すると2つの部分よりなっている。1つは従来の駆動方式と同様のデーターラッチ回路系353、これはデーター356を順に転送するための基本クロックCLK355が主な構成であり、1ビット〜12ビット並列処理がおこなわれている。他の1つは本発明による構成部分で、階調表示に必要な分割の割合に応じたクロック357とフリップフロップ回路358、カウンター360よりなっている。データーラッチ系353より送られた階調表示データーに応じたバイポーラパルス発生タイミングをカウンター360で作っている。さらに、ラッチ回路の出口とデーターライン間361にΔt→sinθ変換のROMテーブルを使用すると階調表示データーがさらに細かく制御しやすくなることがわかった。
本発明で特徴としているところは、まさにこれらの部分であり、駆動周波数を2種類とることによって、画面書換えのフレーム数を変化させることなく、明快なデジタル階調表示が可能になっていることにある。フレーム数の低下に伴うフリッカーの発生等が回避できるものである。
かたや走査側の信号線363、362に接続された駆動回路364は、正弦波発振回路365より伝達した正弦波をクロックCLK367のフリップフロップ回路366で制御し、選択信号を加える。
このようにして、走査線側の正弦波を情報線側のバイポーラパルスによって、切り取るタイミングをデジタル的に電圧制御することで、階調表示を可能にしている。
例えば1920×400ドットの768,000組のTFTを300mm角に作成した液晶電気光学装置に対し通常のアナログ的な階調表示を行った場合、TFTの特性ばらつきが約±10%存在するために、16階調表示が限界であった。しかしながら、本発明によるデジタル階調表示をおこなった場合、TFT素子の特性ばらつきの影響を受けにくいために、64階調表示まで可能になりカラー表示では262,144色の多彩であり微妙な色彩の表示が実現できている。
本実施例では、対角1インチを有する液晶電気光学装置を用いた、ビデオカメラ用ビューファインダーを作製し、本発明を実施したので説明を加える。
本実施例では、画素数が387×128の構成にして、低温プロセスによる高移動度TFTを用いた素子を形成し、ビューファインダーを構成した。本実施例で使用する液晶表示装置の基板上のアクティブ素子の配置の様子を図14に示し図14のA−A’断面およびB−B’断面を示す作製プロセスを図15に描く。 図15(A)において、安価な、700℃以下、例えば約600℃の熱処理に耐え得るガラス50上にマグネトロンRF(高周波) スパッタ法を用いてブロッキング層51としての酸化珪素膜を1000〜3000Åの厚さに作製する。プロセス条件は酸素100%雰囲気、成膜温度15℃、出力400〜800W、圧力0.5Paとした。タ−ゲットに石英または単結晶シリコンを用いた成膜速度は30〜100Å/分であった。
この上にシリコン膜をLPCVD(減圧気相)法、スパッタ法またはプラズマCVD法により形成した。減圧気相法で形成する場合、結晶化温度よりも100〜200℃低い450〜550℃、例えば530℃でジシラン(Si2H6) またはトリシラン(Si3H8) をCVD装置に供給して成膜した。反応炉内圧力は30〜300Paとした。成膜速度は50〜250Å/ 分であった。PTFTとNTFTとのスレッシュホ−ルド電圧(Vth)に概略同一に制御するため、ホウ素をジボランを用いて1×1015〜1×1018cm-3の濃度として成膜中に添加してもよい。
スパッタ法で行う場合、スパッタ前の背圧を1×10-5Pa以下とし、単結晶シリコンをタ−ゲットとして、アルゴンに水素を20〜80%混入した雰囲気で行った。例えばアルゴン20%、水素80%とした。成膜温度は150℃、周波数は13.56MHz、スパッタ出力は400〜800W、圧力は0.5Paであった。
プラズマCVD法により珪素膜を作製する場合、温度は例えば300℃とし、モノシラン(SiH4)またはジシラン(Si2H6) を用いた。これらをPCVD装置内に導入し、13.56MHzの高周波電力を加えて成膜した。
これらの方法によって形成された被膜は、酸素が5×1021cm-3以下であることが好ましい。この酸素濃度が高いと、結晶化させにくく、熱アニ−ル温度を高くまたは熱アニ−ル時間を長くしなければならない。また少なすぎると、バックライトによりオフ状態のリ−ク電流が増加してしまう。そのため4×1019〜4×1021cm-3の範囲とした。水素は4×1020cm-3であり、珪素4×1022cm-3として比較すると1原子%であった。
上記方法によって、アモルファス状態の珪素膜を500〜5000Å、例えば1500Åの厚さに作製の後、450〜700℃の温度にて12〜70時間非酸化物雰囲気にて中温の加熱処理、例えば水素雰囲気下にて600℃の温度で保持した。珪素膜の下の基板表面にアモルファス構造の酸化珪素膜が形成されているため、この熱処理で特定の核が存在せず、全体が均一に加熱アニ−ルされる。即ち、成膜時はアモルファス構造を有し、また水素は単に混入しているのみである。
アニ−ルにより、珪素膜はアモルファス構造から秩序性の高い状態に移り、一部は結晶状態を呈する。特にシリコンの成膜後の状態で比較的秩序性の高い領域は特に結晶化をして結晶状態となろうとする。しかしこれらの領域間に存在する珪素により互いの結合がなされるため、珪素同志は互いにひっぱりあう。レ−ザラマン分光により測定すると単結晶の珪素のピ−ク522cm-1より低周波側にシフトしたピ−クが観察される。それの見掛け上の粒径は半値巾から計算すると、50〜500Åとマイクロクリスタルのようになっているが、実際はこの結晶性の高い領域は多数あってクラスタ構造を有し、各クラスタ間は互いに珪素同志で結合(アンカリング) がされたセミアモルファス構造の被膜を形成させることができた。
結果として、被膜は実質的にグレインバウンダリ(以下GBという)がないといってもよい状態を呈する。キャリアは各クラスタ間をアンカリングされた個所を通じ互いに容易に移動し得るため、いわゆるGBの明確に存在する多結晶珪素よりも高いキャリア移動度となる。即ちホ−ル移動度(μh)=10〜200cm2 /VSec、電子移動度(μe )=15〜300cm2 /VSecが得られる。
他方、上記の如き中温でのアニ−ルではなく、900〜1200℃の高温アニ−ルにより被膜を多結晶化すると、核からの固相成長により被膜中の不純物の偏析がおきて、GBには酸素、炭素、窒素等の不純物が多くなり、結晶中の移動度は大きいが、GBでのバリア(障壁)を作ってそこでのキャリアの移動を阻害してしまう。結果として10cm2/Vsec以上の移動度がなかなか得られないのが実情である。即ち、本実施例ではかくの如き理由により、セミアモルファスまたはセミクリスタル構造を有するシリコン半導体を用いている。
図15(A)において、珪素膜を第1のフォトマスク(1)にてフォトエッチングを施し、NTFT用の領域13(チャネル巾20μm)を図面のA−A’断面側に、PTFT用の領域22をB−B’断面側に作製した。
この上に酸化珪素膜をゲイト絶縁膜として500〜2000Å例えば1000Åの厚さに形成した。これはブロッキング層としての酸化珪素膜の作製と同一条件とした。この成膜中に弗素を少量添加し、ナトリウムイオンの固定化をさせてもよい。
この後、この上側にリンが1〜5×1021cm-3の濃度に入ったシリコン膜またはこのシリコン膜とその上にモリブデン(Mo)、タングステン(W),MoSi2 またはWSi2との多層膜を形成した。これを第2のフォトマスク(2)にてパタ−ニングして図15(B)を得た。NTFT用のゲイト電極9、PTFT用のゲイト電極21を形成した。本実施例にでは、NTFT用チャネル長は10μm、PTFT用チャネル長は7μm、ゲイト電極としてリンド−プ珪素を0.2μm、その上にモリブデンを0.3μmの厚さに形成した。図15(C)において、PTFT用のソ−ス18ドレイン20に対し、ホウ素を1〜5×1015cm-2のド−ズ量でイオン注入法により添加した。次に図15(D)の如く、フォトレジスト61をフォトマスク(3)を用いて形成した。NTFT用のソ−ス10、ドレイン12としてリンを1〜5×1015cm-2のドーズ量でイオン注入法により添加した。
また、ゲート電極材料としてアルミニウム(Al)を用いた場合、これを第2のフォトマスク(2)にてパタ−ニング後、その表面を陽極酸化することで、セルファライン工法が適用可能なため、ソース・ドレインのコンタクトホールをよりゲートに近い位置に形成することが出来るため、移動度、スレッシュホールド電圧の低減からさらにTFTの特性を上げることができる。
次に、600℃にて10〜50時間再び加熱アニ−ルを行った。NTFTのソ−ス10、ドレイン12、PTFTのソ−ス18、ドレイン20を不純物を活性化してP+ 、N+ として作製した。またゲイト電極21、9下にはチャネル形成領域19、11がセミアモルファス半導体として形成されている。
かくすると、セルフアライン方式でありながらも、700℃以上にすべての工程で温度を加えることがなくC/TFTを作ることができる。そのため、基板材料として、石英等の高価な基板を用いなくてもよく、本発明の大画素の液晶表示装置にきわめて適したプロセスである。
本実施例では熱アニ−ルは図15(A)、(D)で2回行った。しかし図15(A)のアニ−ルは求める特性により省略し、双方を図15(D)のアニ−ルにより兼ね製造時間の短縮を図ってもよい。図15(E)において、層間絶縁物65を前記したスパッタ法により酸化珪素膜の形成として行った。この酸化珪素膜の形成はLPCVD法、光CVD法、常圧CVD法を用いてもよい。例えば0.2〜0.6μmの厚さに形成し、その後、フォトマスク(4)を用いて電極用の窓66を形成した。さらに、図15(F)に示す如くこれら全体にアルミニウムをスパッタ法により形成し、リ−ド71、およびコンタクト72をフォトマスク(5)を用いて作製した後、表面を平坦化用有機樹脂69例えば透光性ポリイミド樹脂を塗布形成し、再度の電極穴あけをフォトマスク(6)にて行った。
2つのTFTを相補型構成とし、かつその出力端を液晶装置の一方の画素の電極を透明電極としてそれに連結するため、スパッタ法によりITO(インジュ−ム・スズ酸化膜)を形成した。それをフォトマスク(7)によりエッチングし、電極17を構成させた。このITOは室温〜150℃で成膜し、200〜400℃の酸素または大気中のアニ−ルにより成就した。かくの如くにしてNTFT13とPTFT22と透明導電膜の電極17とを同一ガラス基板50上に作製した。得られたTFTの電気的な特性はPTFTで移動度は20(cm2/Vs)、Vthは−5.9(V)で、NTFTで移動度は40(cm2/Vs)、Vthは5.0(V)であった。
上記の様な方法に従って液晶装置用の一方の基板を作製した。この液晶表示装置の電極等の配置の様子を図14に示している。NTFT13およびPTFT22を第1の信号線3と第2の信号線4との交差部に設けた。このようなC/TFTを用いたマトリクス構成を有せしめた。NTFT13は、ドレイン10の入力端のコンタクトを介し第2の信号線4に連結され、ゲイト9は多層配線形成がなされた信号線3に連結されている。ソ−ス12の出力端はコンタクトを介して画素の電極17に連結している。
他方、PTFT22はドレイン20の入力端がコンタクトを介して第2の信号線4に連結され、ゲイト21は信号線3に、ソ−ス18の出力端はコンタクトを介してNTFTと同様に画素電極17に連結している。かかる構造を左右、上下に繰り返すことにより、本実施例は構成されている。
次に第二の基板として、青板ガラス上にスパッタ法を用いて、酸化珪素膜を2000Å積層した基板上に、やはり スパッタ法によりITO(インジュ−ム・スズ酸化膜)を形成した。このITOは室温〜150℃で成膜し、200〜400℃の酸素または大気中のアニ−ルにより成就した。また、この基板上に〔実施例1〕と同様の手法を用いたカラーフィルターを形成して、第二の基板とした。
前記基板上に、オフセット法を用いて、ポリイミド前駆体を印刷し、非酸化性雰囲気たとえば窒素中にて350℃1時間焼成を行った。その後、公知のラビング法を用いて、ポリイミド表面を改質し、少なくとも初期において、液晶分子を一定方向に配向させる手段を設けて第一および第二の基板とした。
その後、前記第一の基板と第二の基板によって、ネマチック液晶組成物を挟持し、周囲をエポキシ性接着剤にて固定した。基板上のリードはそのピッチが46μmと微細なため、COG法を用いて接続をおこなった。本実施例ではICチップ上に設けた金バンプをエポキシ系の銀パラジウム樹脂で接続し、ICチップと基板間を固着と封止を目的としたエポキシ変成アクリル樹脂にて埋めて固定する方法を用いた。その後、外側に偏光板を貼り、透過型の液晶表示装置を得た。
図16に本実施例で用いた駆動波形を示す。実施例1に用いた正弦波に代わりランプ波形を用いた。ランプ波は構成が簡単なうえ、階調データーからΔtへの変換が容易な点に長所を有する。
図17に本実施例によるビューファインダーの構成図を示す。前記方法にて作製した液晶電気光学装置370と平面発光を有する冷陰極管371を用いた。
例えば384×128ドットの49,152組のTFTを50mm角(300mm角基板から36枚の多面取り)に作成した液晶電気光学装置に対し通常のアナログ的な階調表示を行った場合、TFTの特性ばらつきが約±10%存在するために、16階調表示が限界であった。しかしながら、本発明によるデジタル階調表示をおこなった場合、TFT素子の特性ばらつきの影響を受けにくいために、128階調表示まで可能になりカラー表示では2,097,152色の多彩であり微妙な色彩の表示が実現できている。
本実施例では、図18に示す様なプロジェクション型画像表示装置を作製したので説明を加える。
本実施例では3枚の液晶電気光学装置201を使用して、プロジェクション型画像表示装置用造映部を組み立てている。その一つ一つは640×480ドットの構成を有し、対角4インチの中に307,200画素を作製した。1画素当りの大きさは127μm角とした。
プロジェクション型画像表示装置の構成として、液晶電気光学装置201を光の3原色である赤・緑・青色用に分割して設置しており、赤色フィルター202、緑色フィルター203、青色フィルター204と、反射板205、プリズムミラー206、207と150Wのメタルハライド系光源208とフォーカス用光学系209より構成されている。
本実施例の電気光学装置に用いた液晶電気光学装置の基板は、〔実施例2〕にて作製したものと同様の工程を用い、C/MOS構成のマトリクス回路を有する基板とした。
図19に構造の概略を示す。該基板上210に、フマル酸系高分子樹脂とネマチック液晶を65:35の割合で共通溶媒であるキシレンに溶解させた混合物をダイキャスト法を用いて10μmの厚さに形成した。その後窒素雰囲気中120℃で180分で溶媒を取り除いて液晶分散層211を形成した。この場合、大気圧よりも若干減圧にすると、タクトタイムの短縮がはかれることがわかった。
その後、スパッタ法によりITO(インジュ−ム・スズ酸化膜)を形成し、対向電極212を得た。このITOは室温〜150℃で成膜した。その後印刷法を用いて、透光性のシリコン樹脂を30μmの厚みで塗布し、100℃で30分焼成し、液晶電気光学装置を得た。
本実施例に用いた駆動用ICの機能構成を図20に示す。情報電極側の構成は〔実施例1〕と同様である。走査側配線406、407に接続された駆動回路400は、ランプ波発振回路405より伝達したランプ波をクロックCLK408のフリップフロップ回路403、404で制御し、選択信号を加える。
このようにして、走査線側のランプ波を情報線側のバイポーラパルスによって、切り取るタイミングをデジタル的に電圧制御することで、階調表示を可能にしている。
例えば640×480ドットの307,200組のTFTを300mm角に作成した液晶電気光学装置に対し通常のアナログ的な階調表示を行った場合、TFTの特性ばらつきが約±10%存在するために、16階調表示が限界であった。しかしながら、本発明によるデジタル階調表示をおこなった場合、TFT素子の特性ばらつきの影響を受けにくいために、256階調表示まで可能になりカラー表示ではなんと16,777,216色の多彩であり微妙な色彩の表示が実現できている。
テレビ映像の様なソフトを映す場合、例えば同一色からなる『岩』でもその微細な窪み等にあたる光の加減から微妙に色合いが異なる。自然の色彩に近い表示を行おうとした場合、16階調では困難を要し、これらの微妙な窪みの表現には向かない。本発明による階調表示によって、これらの微細な色調の変化を付けることが可能になった。
この液晶電気光学は、図18に示したフロント型のプロジェクションテレビだけでなく、リヤ型のプロジェクションテレビにも使用が出来る。
本実施例では、図21に示すような反射型の液晶分散型表示装置を用いて、携帯用コンピューター用電気光学装置を作製したので説明を加える。
本実施例に使用した第一の基板は、〔実施例1〕と同一工程で作成した物を用いた。該基板上210に、フマル酸系高分子樹脂と黒色色素を15%混合させたネマチック液晶を65:35の割合で共通溶媒であるキシレンに溶解させた混合物をダイキャスト法を用いて10μmの厚さに形成し、その後窒素雰囲気中120℃で180分溶媒を取り除いて液晶分散層211を形成した。
ここで、黒色色素を用いたため、分散型液晶表示では困難であった平面ディスプレイも、光の散乱時(無電界時)に黒色がでて、透過時(電界印加時)に白色を表示出来、紙上に書いた文字のような表示が可能になっている。
またこの逆の構造として、黒色色素を混入せず、散乱時に白色を表現し、透過時に黒色を表現することも可能である。ただしこの際には、以下に示す裏面側を黒色にする必要がある。これもまた紙上に書いた文字のような表示が可能になっている。
その後、スパッタ法によりITO(インジュ−ム・スズ酸化膜)を形成し、対向電極212を得た。このITOは室温〜150℃で成膜した。その後印刷法を用いて、白色のシリコン樹脂を55μmの厚みで塗布し、100℃で90分焼成し、液晶電気光学装置を得た。
本発明による駆動波形を示す。
ネマチック液晶の電気光学特性を示す。
ポリシリコンとアモルファスシリコンによるTFTの電流電圧特性を示す。
本発明によるマトリクス構成を示す。
実施例によるマトリクス回路を示す。(実施例1)
実施例による素子の平面構造を示す。
実施例によるTFTのプロセスを示す。
実施例によるTFTのプロセスを示す。
実施例による液晶表示装置(テレビ)の構造を示す。
実施例による液晶表示装置(テレビ)の構成を示す。
実施例による駆動回路のシステム構成を示す。
従来例によるフレーム階調表示を示す。
実施例によるカラーフィルターの工程を示す。
実施例による素子の平面構造を示す。(実施例2)
実施例によるTFTのプロセスを示す。
本発明による他の駆動波形を示す。
実施例によるビューファインダーの構造を示す。
実施例によるフロント型プロジェクションテレビの構造を示す。(実施例3)
実施例による液晶電気光学装置を示す。
実施例による駆動回路のシステム構成を示す。
実施例による携帯型パソコンの構成を示す。(実施例4)