JP3918365B2 - 電池電源型電動工具のハウジング製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池電源型電動工具のハウジング製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から電動ドライバーや電動ドリルドライバー等の電池電源型電動工具Aが知られている。この電池電源型電動工具Aは、図13に示すようにハウジング4に胴体部20と、胴体部20から突出したグリップ部1と、グリップ部1の下端部に設けた電池パックを装着するための電池装着部3とを備えたもので、電池装着部3に電池パックを装着し、グリップ部1を手で掴んで作業を行うようになっている。
【0003】
ところで、電池電源型電動工具Aのハウジング4は合成樹脂により成形してあり、最近では握り易さの向上や滑り止めのために、ハウジング4の成形の際にグリップ部1にエラストマーを同時成形して滑り止め部21を形成するものが多くなっている。また、様々な作業用途に合わせて色々な電圧の電池電源型電動工具が提供されている。
【0004】
従来、異なった電圧の電池電源型電動工具のハウジング4を成形するに当たっては、それぞれ、専用のハウジング金型を製作して複数種類のハウジングを製造していた。図13には上記のようにして製造された12Vドリルドライバー用のハウジング4を外殻とする電池電源型電動工具Aの例を示している。
【0005】
また、異なった電圧の電池電源型電動工具のハウジング4において、電池パック以外の部品サイズが同等で同じハウジング4に収納可能な場合、金型を共用する手段として、金型のうち電池装着部3を形成する電池装着部形成用金型部全体を入れ替え、金型の他の部分を共用することが行われている。図14(a)(b)には電池装着部形成用金型部を入れ替え、金型の他の部分を共用して製造した異なった電圧に対応して形成したハウジング4を外殻とする電池電源型電動工具Aを示している。図14において、二点鎖線で示す部分がエラストマーにより形成された滑り止め部であり、Lが電池装着部形成用金型部を入れ替えることで製品に生じる金型継ぎ目跡であり、クロスハッチングで示す部分が入れ替えた電池装着部形成用金型部により形成される電池装着部3である。
【0006】
ところが、上記従来例のうち、異なった電圧の電池電源型電動工具Aのハウジング4を成形するに当たって、それぞれ専用のハウジング金型を製作して複数種類のハウジング4を製造するものにおいては、複数のハウジング金型が必要なため、金型コストが高くなり、ハウジング4内に内装する部品もそれぞれ異なるサイズのものを収納することになって部品コストも高くなってしまうという問題がある。
【0007】
また、異なった電圧の電池電源型電動工具Aのハウジング4を成形するに当たって、金型のうち電池装着部3を形成する電池装着部形成用金型部全体を入れ替え、金型の他の部分を共用する従来例にあっては、グリップ部1にグリップ部1に沿って同時成形されるエラストマーをグリップ部1の下部まで設けて滑り止め部21を形成することが金型構造上困難となり、作業者の手が触れる部分全てにエラストマーを配置することが困難となるか、もしくはグリップ部1を必要以上に長くしなければならなくなってしまうという問題がある。図14においては電池装着部形成用金型部全体を入れ替えて電池装着部3を形成するようにしているので、電池装着部3の下端から滑り止め部21の下端までの寸法Hが図13に示すものに比べて長くなり、したがって、グリップ部1の作業者の手が触れる部分全てにエラストマーを配置して滑り止め部21を形成できない例を示している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、キャビティ側金型の作製コストを削減し、しかも、グリップ部にグリップ部に沿って同時成形されるエラストマーをグリップ部の下部まで設けることが可能となり、また、コアー側金型の製作コストも削減でき、また、電圧の違う電池パックを共通のフック保持部を利用して取付けることが可能となり、また、金型継ぎ目部分が目立たないようにできるとともに作業中の電池の温度上昇を防止でき且つ電池から発生する微量の水素ガスを合理的構成で外に逃がすことができるハウジングを製造することができる電池電源型電動工具のハウジング製造方法を提供することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る電池電源型電動工具のハウジング製造方法は、グリップ部1の下端部に電池パック2を装着するための電池装着部3を有する電池電源型電動工具Aのハウジング4を製造するに当たり、電池装着部3に装着するための電池パック2は、種類の違いにより前後方向の長さが異なり且つ巾方向の寸法及び充放電端子5を備えた突部6の形状・寸法は種類がちがっても同じとなったものであり、電池装着部3は上記複数種類の電池パック2のうち任意の種類の電池パック2を装着するために、当該電池パック2の巾及び前後方向の長さに対応した形状・寸法となっており、このような電池装着部3を備えた電池電源電動工具Aのハウジング4の製造方法において、電池装着部3がグリップ部1の下端部に連続して形成され且つハウジング4の成形の際に、グリップ部1に沿ってグリップ部1の下端に至るように外面部にエラストマーを同時成形するものであって、ハウジング4の外面部を形成するためのキャビティ側金型8の電池装着部形成用金型部9の一部を部分的に入れ替え可能とし、電池装着部形成用金型部9の前後方向において金型継ぎ目を設定し、該金型継ぎ目は、電池装着部成形用金型部9のグリップ部1を形成する部分と連続する部位よりも前方に位置していることを特徴とする。このような構成とすることで、異なった電圧の電池電源型電動工具Aのハウジング4を成形するに当たって、キャビティ側金型8の大部分を共用化し、キャビティ側金型8の電池装着部形成用金型部9の一部のみを部分的に入れ替えて製造することで対応するものである。そして、電池装着部形成用金型部9の一部のみを部分的に入れ替えるに当たり、電池装着部形成用金型部9の前後方向において金型継ぎ目を設定し、該金型継ぎ目は、電池装着部成形用金型部9のグリップ部1を形成する部分と連続する部位よりも前方に位置しているので、交換用金型部19をできるだけ小さくして電圧の異なる電圧の電池電源型電動工具Aのハウジング4を製造することができ、また、グリップ部1の下端に至るようにエラストマーを同時成形するに当たり、交換用金型部19に影響されることなく、グリップ部1の下端に至るようにエラストマーを同時成形することができることになる。
【0010】
また、ハウジング4の内面部を形成するためのコア側金型10の一部を部分的に入れ替え可能とすることが好ましい。これにより異なった電圧の電池電源型電動工具Aのハウジング4を成形するに当たって、コア側金型10の大部分を共用化して一部のみを部分的に入れ替えて製造することで対応するものである。
【0011】
また、ハウジング4の内面部を形成するためのコア側金型10の電池装着部形成用金型部11の一部をコア側金型本体部12と一体に連続する本体側電池装着部形成用金型部13と、交換用金型部14とに前後方向に分割し、本体側電池装着部形成用金型部13に電池パック2に設けた装着フック15が装着される共通のフック保持部16を形成するためのフック保持部形成部17を形成することが好ましい。これにより、電池装着部形成用金型部13の一部のみを部分的に入れ替えるに当たり、電池装着部形成用金型部13の前後方向において金型継ぎ目を設定することで、交換用金型部14をできるだけ小さくして電圧の異なる電圧の電池電源型電動工具Aのハウジング4を製造することができ、また、本体側電池装着部形成用金型部13に電池パック2に設けた装着フック15が装着される共通のフック保持部16を形成するためのフック保持部形成部17を形成することで、電圧の違う電池パックを共通のフック保持部16を利用して取付けることが可能となる。
【0012】
また、電池パック2上面の通気口に対応して電池装着部3に設ける通気孔18を、キャビティ側金型8の電池装着部形成用金型部9の金型継ぎ目部分において形成することが好ましい。これにより、電池装着部3に現れる金型継ぎ目跡Lが、この部分に形成される通気孔18により目立たないようにでき、また、通気孔18により作業中の電池の温度上昇を防止でき且つ電池から発生する微量の水素ガスを外に逃がすことができるハウジング4を製造することができるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0014】
電池電源型電動工具Aは例えば電動ドライバーや電動ドリルドライバー等であり、図3、図4に示すように、電池電源型電動工具Aのハウジング4は胴体部20と、胴体部20から突出したグリップ部1と、後述の電池パック2を装着するためのグリップ部1の下端部に設けた電池装着部3とで構成してある。2つ割りされた一対のハウジング4を合せて固着手段により固着するものであり、一対のハウジング4を組み合わせる際に、一対のハウジング4内にモータ、クラッチ機構部を備えた減速ユニット、スイッチ等の各種内装部品が内装するものである。モータを回転駆動すると減速ユニットを介して回転軸に伝達して回転軸を回転するようになっている。胴体部20の先端部に回転軸の先端部に設けたチャック部22aを備えたチャック操作部22が設けてあり、チャック部22aにドライバーやドリルビット等の治具アタッチメントが着脱自在に取付けられる。
【0015】
ここで、電池電源型電動工具Aの2つ割りされたハウジング4は硬質の合成樹脂により成形してあり、握り易さの向上や滑り止めのために、ハウジング4の成形の際にグリップ部1の外面部にエラストマーを同時成形して軟質の滑り止め部21を形成している。
【0016】
ところで、電池電源型電動工具Aとしては様々な作業用途に合わせて色々な電圧の電池電源型電動工具Aが提供されているが、本発明では異なった電圧の電池電源型電動工具のハウジング4の大部分を共通化して共通化した部分の形状・寸法を一致させ、一部のみを電圧の違いに応じて異なる形状としている。つまり、電池装着部3に装着するための電池パック2は、図5、図6に示すように、種類の違いにより前後方向の長さが異なり且つ巾方向の寸法及び充放電端子5を備えた突部6の形状・寸法は種類がちがっても同じとなっている。つまり、図5,6に示すように電池パック2に収納した電池セル30は、電圧の違いに係わらず巾方向(前後方向と直交する方向)の数は同じで、電圧の違いにより前後方向の数を変えてあり、したがって、電池パック2は電圧の違いにより前後方向の長さが異なり且つ巾方向の寸法及び充放電端子5を備えた突部6の形状・寸法は種類がちがっても同じとなっている。
したがって、本発明におけるハウジング4は電池装着部3の一部を除く他のすべての部分の形状・寸法が共通化しており、電池装着部3部分の一部の形状・寸法がそれぞれ電圧の異なる電池パック2に対応した形状・寸法となっている(つまり、電池装着部3は複数種類の電池パック2のうち任意の種類の電池パック2を装着するために、当該電池パック2の巾及び前後方向の長さに対応した形状・寸法となっている)。
【0017】
そして、このようなハウジング4を製造するに当たっては、凹み型であるキャビティ側金型8と、凸型であるコアー側金型10とを型締めして金型を形成し、この金型により成形するものであるが、本発明においては、ハウジング4を金型により合成樹脂で成形する際に、グリップ部1に沿ってグリップ部1の下端に至るように外面部にエラストマーを同時成形するものであり、また、少なくともハウジング4の外面部を形成するためのキャビティ側金型8の電池装着部形成用金型部9の一部を部分的に入れ替え可能としてある。つまり、本発明においては、該当する電池パック2に対応した形状・寸法の電池装着部3を形成するに当たって、少なくともキャビティ側金型8の電池装着部成形用金型部9の全部を取り替え自在とするのではなく、キャビティ側金型8の電池装着部成形用金型部9を前後方向に分割して、電池装着部成形用金型部9の一部のみを取り替え自在とすることで、該当する電池パック2に対応した形状・寸法の電池装着部3を形成するようにした点に特徴がある。電池装着部成形用金型部9を前後に分割して電池装着部成形用金型部9の一部のみを取り替え自在とすることにより生じる金型継ぎ目は前後方向において設定してあることになる。ここで、金型継ぎ目は、電池装着部成形用金型部9のグリップ部1を形成する部分と連続する部位よりも前方に位置している。
【0018】
図1には凹み型であるキャビティ側金型部8を示してあり、このキャビティ側金型8の電池装着部形成用金型部9の一部をキャビティ側金型本体部23と一体に連続する本体側電池装着部形成用金型部24と、交換用金型部19とに前後方向に分割してある。ここで、キャビティ側金型8のうち一部交換自在となった交換用金型部19は、電圧の異なる複数種類の電池パック2のうち使用する電池パック2に対応したものと交換するものであり、例えば、図1においてBで示す交換用金型部19は12Vの電池パック2に対応した12V用の交換用金型19であり、図1のCで示す交換用金型19は15.6Vの電池パック2に対応した15.62V用の交換用金型19であり、キャビティ側金型部8の本体Dは共通化し、交換用金型部19のみを交換することで、該当する電池パック2に対応した形状・寸法の電池装着部3を有するハウジング4の外面を成形することができるようにしている。
【0019】
ところで、本発明においては上記ハウジング4を合成樹脂により成形する際に、グリップ部1に沿ってグリップ部1の下端に至るように外面部にエラストマーを同時成形するものであるが、上記のように、電池装着部成形用金型部9を前後に分割して電池装着部成形用金型部9の一部のみを取り替え自在としてあるので、キャビティ側金型本体部23のグリップを形成する部分23aの本体側電池装着部形成用金型部24と一体に連続する部分においてエラストマーを同時成型することで、グリップ部1の下端に至るようにエラストマーを同時成形してグリップ部の下端に至る滑り止め部21を形成することができるものである。つまり、図3、図4で示すように、電池装着部3の下端から滑り止め部21の下端までの寸法Hが図14に示す従来例よりも短くなり、図13に示す全体の金型を一体化したものと同じ長さにできるものであり、したがって、グリップ部1の上下方向において作業者の手が触れる部分の略全長にエラストマーを配置して滑り止め部21を形成できることになる。また、このように、電池装着部成形用金型部9の一部のみを取り替え自在とすることで、電池装着部成形用金型部9全体を取り替え自在とする従来例に比べて、複数種類の交換用金型が小さくてすみ、金型製造コストが低減し、また、使用しない複数種類の金型をストックするための保管場所も狭くてすむものである。なお添付図面においてLは電池装着部成形用金型部9の一部のみを入れ替えることで製品に生じる金型継ぎ目跡であり、クロスハッチングで示す部分が入れ替えた電池装着部形成用金型部により形成される電池装着部3である。
【0020】
ハウジング4の内面部を形成するためのコア側金型10は、請求項2記載のように一部が部分的に入れ替え可能となっているのが好ましい。これにより異なった電圧の電池電源型電動工具Aのハウジング4を成形するに当たって、コア側金型10の大部分を共用化して一部のみを部分的に入れ替えて製造することで対応するものである。
【0021】
図2にはハウジング4の内面部を形成するためのコア側金型10の電池装着部形成用金型部11のみを入れ替え可能とした例(電池装着部形成用金型部11の全体を入れ替え可能とした例)であり、コア側金型10は、電圧の異なる複数種類の電池パック2のうち使用する電池パック2に対応したものと交換するものであり、例えば、図2のEで示す電池装着部形成用金型部11は12Vの電池パック2に対応した12V用の電池装着部形成用金型部11であり、図2のFで示す電池装着部形成用金型部11は15.6Vの電池パック2に対応した15.62V用の電池装着部形成用金型部11であり、コア側金型10の本体Gは共通化し、電池装着部形成用金型部11のみを交換することで、該当する電池パック2に対応した形状・寸法の電池装着部3を有するハウジング4の内面部を形成するようにしている。
【0022】
また、図7には他の実施形態が示してある。ハウジング4の内面部を形成するためのコア側金型10の電池装着部形成用金型部11の一部をコア側金型本体部12と一体に連続する本体側電池装着部形成用金型部13と、交換用金型部14とに前後方向に分割した例(電池装着部形成用金型部11の前後方向の一部のみを入れ替え可能とした例)であり、例えば、図7のEで示す交換用金型部14は12Vの電池パック2に対応した12V用の交換用金型部14であり、図7のFで示す交換用金型部14は15.6Vの電池パック2に対応した15.62V用の交換用金型部14であり、コア側金型10の本体Gは共通化し、交換用金型部14のみを交換することで、該当する電池パック2に対応した形状・寸法の電池装着部3を有するハウジング4の内面部を形成するようにしている。
【0023】
このように、異なった電圧の電池電源型電動工具Aのハウジング4を成形するに当たって、コア側金型10の大部分を共用化して一部のみを部分的に入れ替えて製造することで対応することで、大部分の金型の共通化が図れ、金型製造費用の低減が図れるものである。なお、図7のものが図2のものより、入れ替えする金型が小さくなって、その分、複数種類の金型が小さくて金型製造コストがより低減し、また、使用しない複数種類の金型をストックするための保管場所もより狭くなるものである。
【0024】
ところで、図7のように、電池装着部形成用金型部11の一部をコア側金型本体部12と一体に連続する本体側電池装着部形成用金型部13と、交換用金型部14とに前後方向に分割するものにおいて、本体側電池装着部形成用金型部13に電池パック2に設けた装着フック15が装着される共通のフック保持部16を形成するためのフック保持部形成部17を少なくとも1つ以上形成するのが好ましい。このように本体側電池装着部形成用金型部13に電池パック2に設けた装着フック15が装着される共通のフック保持部16を形成するためのフック保持部形成部17を形成することで、成形されたハウジング4の内面部には必ず、一定位置に1以上のフック保持部16が形成されることになり、したがって、この一定位置に1以上形成されるフック保持部16を利用して、電圧の違う電池パック2を共通のフック保持部16を利用して取付けることが可能となるものである。電圧の低い前後長さの短い電池パック2は、上記一定位置に形成される共通のフック保持部16のみに係止自在な装着フック15を設けておけばよい。また、電圧の高い前後長さの長い電池パック2は、上記一定位置に形成される共通のフック保持部16のみに係止自在な装着フック15を設ける場合があり、更に、上記一定位置に形成される共通のフック保持部16のみに係止自在な装着フック15と、これとは別の第2の装着フック15aとを設けてこの第2の装着フック15aが係止自在な第2のフック保持部16aを形成するための第2のフック保持部形成部17aを交換用金型部14部分に形成するようにする場合がある。図8(a)には本実施形態において、電圧の低い前後長さの短い電池パック2を装着フック15aを利用してフック保持部16に取付ける場合が示してあり、図8(b)には電圧の高い前後長さの長い電池パック2を装着フック15aを利用してフック保持部16に取付ける場合が示してある。
【0025】
図9乃至図12には本発明の更に他の実施形態が示してある。本実施形態においては、図9に示すように、キャビティ側金型8の電池装着部形成用金型部9の一部を前後方向に分割したものである。そして、本実施形態においては、電池パック2上面の通気口25に対応して電池装着部3に設ける通気孔18の上開口が、キャビティ側金型8の電池装着部形成用金型部9の金型継ぎ目部分において形成してある。ここで、コア側金型10の電池装着部形成用金型部11の一部も図10のように前後方向に分割してあり、上記通気孔18の下開口がコア側金型10の電池装着部形成用金型部11の金型継ぎ目部分において形成されることになる。この実施形態においては、キャビティ側金型8の電池装着部形成用金型部9の金型継ぎ目部分と、コア側金型10の電池装着部形成用金型部11の金型継ぎ目部分とが上下方向において一致している。上記の金型を用いて図11、図12に示すようなハウジング4を形成するものであり、このものにおいては、ハウジング4の電池装着部3の金型継ぎ目跡Lに通気孔18が形成され、通気孔18により金型継ぎ目跡Lが目立たないようになって外観を向上させることができるものである。しかも、通気孔18により作業中の電池の温度上昇を防止でき且つ電池から発生する微量の水素ガスを外に逃がすことができるものである。
【0026】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、電池装着部がグリップ部の下端部に連続して形成され且つハウジングの成形の際に、グリップ部に沿ってグリップ部の下端に至るように外面部にエラストマーを同時成形するものであって、ハウジングの外面部を形成するためのキャビティ側金型の電池装着部形成用金型部の一部を部分的に入れ替え可能とし、電池装着部形成用金型部の前後方向において金型継ぎ目を設定し、該金型継ぎ目は、電池装着部成形用金型部のグリップ部を形成する部分と連続する部位よりも前方に位置しているので、複数種類の交換用金型が小さくて金型製造コストがより低減し、また、使用しない複数種類の交換用金型をストックするための保管場所もより狭くなるものであり、しかも、少なくとも電池装着部の一部をグリップ部の下端部に連続して形成することができてハウジングの成形の際にグリップ部に沿ってグリップ部の下端に至るように外面部にエラストマーを同時成形することができるものであり、グリップ部を手に持った際の握り易さの向上や滑り止めが確実にできるものである。
【0027】
また、請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、ハウジングの内面部を形成するためのコア側金型の一部を部分的に入れ替え可能とするので、異なった電圧の電池電源型電動工具のハウジングを成形するに当たって、コア側金型の大部分を共用化して一部のみを部分的に入れ替えて製造することで対応することができるものであり、この点でも金型製造のコストを低減することができるものである。
【0028】
また、請求項3記載の発明にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、ハウジングの内面部を形成するためのコア側金型の電池装着部形成用金型部の一部をコア側金型本体部と一体に連続する本体側電池装着部形成用金型部と、交換用金型部とに前後方向に分割し、本体側電池装着部形成用金型部に電池パックに設けた装着フックが装着される共通のフック保持部を形成するためのフック保持部形成部を形成するので、電池装着部形成用金型部の一部のみを部分的に入れ替えるに当たり、電池装着部形成用金型部の前後方向において金型継ぎ目を設定することで、交換用金型部をできるだけ小さくして電圧の異なる電圧の電池電源型電動工具のハウジングを製造することができ、複数種類の交換用金型が小さくて金型製造コストがより低減し、また、使用しない複数種類の交換用金型をストックするための保管場所もより狭くなるものであり、しかも、本体側電池装着部形成用金型部に電池パックに設けた装着フックが装着される共通のフック保持部を形成するためのフック保持部形成部を形成することで、電圧の違う電池パックを共通のフック保持部を利用して取付けることが可能となるものである。
【0029】
また、請求項4記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、電池パック上面の通気口に対応して電池装着部に設ける通気孔を、キャビティ側金型の電池装着部形成用金型部の金型継ぎ目部分において形成するので、電池装着部に現れる金型継ぎ目跡が、この部分に形成される通気孔により目立たないようにでき、また、通気孔により作業中の電池の温度上昇を防止でき且つ電池から発生する微量の水素ガスを外に逃がすことができるハウジングを製造することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法に用いるキャビティ側金型の一例を示す正面図である。
【図2】同上の製造方法に用いるコア側金型の一例を示す正面図である。
【図3】同上の金型で製造したハウジングを外殻とする電池電源型電動工具の一例を示し、(a)は電圧の低い電池パック用の場合の分解正面図であり、(b)は断面図である。
【図4】同上の金型で製造したハウジングを外殻とする電池電源型電動工具の一例を示し、(a)は電圧の高い電池パック用の場合の分解正面図であり、(b)は断面図である。
【図5】同上に用いる電圧の低い電池パックを示し、(a)は正面図であり、(b)平面図である。
【図6】同上に用いる電圧の高い電池パックを示し、(a)は正面図であり、(b)平面図である。
【図7】本発明のコア側金型の他例を示す正面図である。
【図8】(a)は同上の電圧の低い前後長さの短い電池パックを装着フックを利用してフック保持部に取付ける場合を示す分解正面図であり、(b)は電圧の高い前後長さの短い電池パックを装着フックを利用してフック保持部に取付ける場合を示す分解正面図である。
【図9】本発明の他の実施例を示すキャビティ側金型の正面図である。
【図10】同上の他の実施例におけるコア側金型の正面図である。
【図11】同上の金型で製造したハウジングを外殻とする電池電源型電動工具の一例を示し、(a)は電圧の低い電池パック用の場合の分解解正面図であり、(b)は断面図であり、(c)は下面図である。
【図12】同上の金型で製造したハウジングを外殻とする電池電源型電動工具の一例を示し、(a)は電圧の高い電池パック用の場合の分解解正面図であり、(b)は断面図であり、(c)は下面図である。
【図13】従来例のハウジングを外殻とする電池電源型電動工具を示す正面図である。
【図14】(a)は他の従来例のハウジングを外殻とする電池電源型電動工具の低電圧用のものを示す正面図であり、(b)は高電圧用のものを示す正面図である。
【符号の説明】
1 グリップ部
2 電池パック
3 電池装着部
4 ハウジング
5 充放電端子
6 突部
8 キャビティ側金型
9 電池装着部形成用金型部
10 コア側金型
11 電池装着部形成用金型部
12 コア側金型本体部
13 本体側電池装着部形成用金型部
14 交換用金型部
15 装着フック
16 フック保持部
17 フック保持部形成部
18 通気孔
Claims (4)
- グリップ部の下端部に電池パックを装着するための電池装着部を有する電池電源型電動工具のハウジングを製造するに当たり、電池装着部に装着するための電池パックは、種類の違いにより前後方向の長さが異なり且つ巾方向の寸法及び充放電端子を備えた突部の形状・寸法は種類がちがっても同じとなったものであり、電池装着部は上記複数種類の電池パックのうち任意の種類の電池パックを装着するために、当該電池パックの巾及び前後方向の長さに対応した形状・寸法となっており、このような電池装着部を備えた電池電源電動工具のハウジングの製造方法において、電池装着部がグリップ部の下端部に連続して形成され且つハウジングの成形の際に、グリップ部に沿ってグリップ部の下端に至るように外面部にエラストマーを同時成形するものであって、ハウジングの外面部を形成するためのキャビティ側金型の電池装着部形成用金型部の一部を部分的に入れ替え可能とし、電池装着部形成用金型部の前後方向において金型継ぎ目を設定し、該金型継ぎ目は、電池装着部成形用金型部のグリップ部を形成する部分と連続する部位よりも前方に位置していることを特徴とする電池電源型電動工具のハウジング製造方法。
- ハウジングの内面部を形成するためのコア側金型の一部を部分的に入れ替え可能とすることを特徴とする請求項1記載の電池電源型電動工具のハウジング製造方法。
- ハウジングの内面部を形成するためのコア側金型の電池装着部形成用金型部の一部をコア側金型本体部と一体に連続する本体側電池装着部形成用金型部と、交換用金型部とに前後方向に分割し、本体側電池装着部形成用金型部に電池パックに設けた装着フックが装着される共通のフック保持部を形成するためのフック保持部形成部を形成することを特徴とする請求項2記載の電池電源型電動工具のハウジング製造方法。
- 電池パック上面の通気口に対応して電池装着部に設ける通気孔を、キャビティ側金型の電池装着部形成用金型部の金型継ぎ目部分において形成することを特徴とする請求項1記載の電池電源型電動工具のハウジング製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15512399A JP3918365B2 (ja) | 1999-06-02 | 1999-06-02 | 電池電源型電動工具のハウジング製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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