JP3917947B2 - 水系ポリウレタン樹脂分散体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水系ポリウレタン樹脂分散体の製造方法及び水系ポリウレタン樹脂分散体に関し、詳しくは、反応溶剤(有機溶剤)中で重合させたポリウレタン樹脂を水中に乳化させてなる乳化液から、反応溶剤を蒸留により除去し、ポリウレタン樹脂が乳化又は懸濁した水系ポリウレタン樹脂分散体とする水系ポリウレタン樹脂分散体の製造方法及び該製造方法によって得られた水系ポリウレタン樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】
水系ポリウレタン樹脂分散体は、通常、反応溶剤中で、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとを重合させ、得られた重合生成物を水中に乳化させることにより得られるものであるが、近年、この分散体(乳化液)中に残存する反応溶剤が、環境上問題となっており、反応溶剤の除去された水系ポリウレタン樹脂分散体が要望されている。
【0003】
従来、この種の反応溶剤が除去された水系ポリウレタン樹脂分散体の製造方法としては、反応溶剤を含む分散体を、薄膜蒸留機にて反応溶剤を蒸留除去する方法が提案されている(特許文献1、参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−132567号公報([0044]〜[0046]欄)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、斯かる従来の方法は、反応溶媒の除去効率が比較的悪く、また、除去した反応溶剤中に、多くのポリウレタン樹脂が含まれるという問題を有している。
【0006】
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑み、除去した反応溶剤中に、多くのポリウレタン樹脂が含まれる虞も少なく、反応溶剤を効率良く除去することができる水系ポリウレタン樹脂分散体の製造方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、反応溶剤中で重合させたポリウレタン樹脂を水中に乳化させてなる乳化液には、反応時に生成した多量の炭酸ガスが存在しており、薄膜蒸留機にて反応溶剤を除去する際に、炭酸ガスが発泡し、該発泡に起因して、伝熱効率が低下すると共にウレタン樹脂を巻き込んで反応溶剤が留出されることを知見し、更に検討を重ねた結果、下記手段によって上記課題が解決されることを見出した。
【0008】
即ち、本発明は、反応溶剤中で重合させたポリウレタン樹脂を水中に乳化させてなる乳化液から、反応溶剤を蒸留除去し、水系ポリウレタン樹脂分散体とする水系ポリウレタン樹脂分散体の製造方法であって、
前記乳化液中から、含まれている炭酸ガスを減圧により脱気した後、薄膜蒸留機にて反応溶剤を蒸留除去することを特徴とする水系ポリウレタン樹脂分散体の製造方法を提供する。
斯かる方法によれば、乳化液中に存在するガス(特に炭酸ガス)を脱気することにより、薄膜蒸留機における発泡が抑制されることから、発泡に起因する伝熱効率の低下が抑制されて、効率良く反応溶剤を蒸留除去することができ、しかも、除去した反応溶剤中に、多くのポリウレタン樹脂が含まれる虞も低減することとなる。
【0009】
ここで、薄膜蒸留機とは、被処理液が供給される容器と、該容器の内壁を加熱するための加熱手段と、供給された被処理液を該容器の内壁に沿わせて流動(流下)させる薄膜化手段とを備え、内壁を加熱しつつ被処理液を内壁に沿わせて流動させることにより、該被処理液を加熱して、該被処理液中に含まれる留出対象液を留出させるように構成された装置であり、好ましくは、容器内を減圧する減圧手段を備えた装置である。
【0010】
本発明に於いては、前記薄膜蒸留機にて反応溶剤を蒸留除去する前に、前記乳化液に消泡剤を添加するのが好ましい。
斯かる方法によれば、薄膜蒸留機に於ける発泡をより一層抑制することができ、除去した反応溶剤中に、ポリウレタン樹脂の含まれる虞がより一層低減すると共に、伝熱効率の低下の虞もより一層低減する。
【0011】
また、本発明に於いては、前記薄膜蒸留機に於ける蒸留温度が、乳化破壊温度未満であることが好ましい。
蒸留温度を乳化破壊温度未満とすることにより、乳化液の乳化破壊を抑制しつつ反応溶剤を蒸留除去できることから、最終生成物たる水系ポリウレタン樹脂分散体中に凝集沈殿物が形成される虞も低減する。
【0012】
更に、蒸留温度は、乳化破壊温度をTとすると、T−40〜T−5℃であることがより好ましい。
蒸留温度が、T−40℃未満であれば、効率良く蒸留するために、薄膜蒸留機内を大きく減圧する必要が有り、減圧に要するエネルギーが過大となる。一方、T−5℃以下とすることにより、乳化破壊をより確実に防止しつつ反応溶剤を蒸留除去することができる。
ここで、乳化破壊温度とは、乳化液に固有の温度であって、乳化液を昇温させて最初に凝集物が形成される温度を意味し、該乳化破壊温度は、具体的には、常圧下、乳化液(0.001m3 )をセパラブルフラスコなどの容器(0.002m3 )に入れ、撹拌翼にて容器内を撹拌しつつ、該容器を恒温槽に浸漬しておき、恒温槽の温度を徐々に上げていき、最初に凝集物を目視にて確認できたときの液温を温度計にて測定することにより得られる。
蒸留温度とは、蒸留機内部の温度(即ち、蒸留機内部にて蒸発する反応溶剤の温度)を意味する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、本実施形態の水系ポリウレタン樹脂分散体を製造する装置について、図面を参照しつつ説明する。
【0015】
図1は、本実施形態の水系ポリウレタン樹脂分散体を製造する製造装置の概略模式図である。
図1に示すように、該製造装置は、反応溶剤6中で重合させたポリウレタン樹脂を水中に乳化させてなる乳化液5を、減圧により脱気、脱泡する脱気装置1と、該脱気装置1によって脱気された乳化液5から反応溶剤6を留出させる薄膜蒸留機2と、該薄膜蒸留機2から留出した反応溶剤6を冷却凝縮させて回収する回収装置3とを備えて構成されている。
尚、図1に於いては、減圧装置1b、減圧装置2dとして、別個の装置が使用されているが、本発明に於いては、同一の装置(真空ポンプ等)が兼用されていても良い。
【0016】
前記脱気装置1は、乳化液5が供給される容器(脱気槽)1aと、該容器1a内の圧力を減圧する減圧装置1bとを備えている。
前記薄膜蒸留機2は、脱気後の乳化液5が供給される円筒状の容器2aと、該容器2aの内壁を加熱するための加熱装置2bと、供給された乳化液5を該容器2aの内壁に薄膜状に沿わせて流下させる薄膜化装置2cと、該容器2a内を減圧する減圧装置2dとを備え、内壁を加熱しつつ内壁に沿わせて流動させることにより、該乳化液5を加熱して、該乳化液5中に含まれる反応溶剤6を留出させるように構成されている。
【0017】
前記薄膜化装置2cは、前記容器内の略中央に配された回転羽根2c1と、容器内外を貫通するように延在し、回転羽根を支持する回転軸2c2と、該回転軸2c2を回転駆動させる容器外に配された駆動装置(図示せず)とを備え、該回転羽根2c1の回転による遠心力によって、容器2a内に供給された乳化液5を、容器2aの内壁に押しつけて薄膜状とし、内壁に沿わせて流下させる構成である。
前記容器2aは、下部に排出孔2a1を備え、内壁に沿って流下することにより、乳化液5から反応溶剤6が留出した分散体10(通常、混濁液又は乳化液)を、外部に排出しうるように構成されている。
前記加熱手段2bは、熱交換器であり、該熱交換器は、容器の外周に周設され、内部に温水又はスチーム等の熱媒体2b2が供給されるジャケット2b1を備えている。
尚、前記薄膜蒸留機1として具体的には、「化学装置便覧、第404〜407頁(1989)」に記載の連続式の攪拌膜型の蒸発装置を使用することができ、より具体的には、日立製作所(株)のセブコン蒸発器、横形コントロ装置、神鋼ファウドラー(株)のWFE薄膜蒸留装置等を挙げることができる。
これらの中でも、回転軸が垂直方向に設置された立形の装置が、液溜まりができないことから好ましい。
【0018】
本実施形態の水系ポリウレタン樹脂分散体を製造する製造装置は、上記の如く構成されてなるが、次に、該製造装置を用いて、水系ポリウレタン樹脂分散体を製造する製造方法について説明する。
【0019】
先ず、反応溶剤6中でポリイソシアネートとポリオールとを重合させてポリウレタン樹脂を調製し、更に、該ポリウレタン樹脂を水中に乳化させて乳化液5を調製する。次いで、調製した乳化液5を、脱気装置1に連続供給し、減圧により脱気する脱気工程と、該脱気工程により脱気された乳化液5を薄膜蒸留機2の容器2a内に連続供給して反応溶剤6を蒸留除去する蒸留工程を経て、反応溶剤6の除去された水系ポリウレタン樹脂分散体を得る。
【0020】
前記脱気工程に於いては、炭酸ガスの他、乳化液5中に窒素ガス等の他のガスが含まれる場合には、これらのガスも除去される。
尚、通常、前記脱気工程の前に、乳化液5に消泡剤を添加する。
脱気工程に於いて、脱気は、通常、減圧下、好ましくは、2〜30kPa(脱気槽1a内の圧力)という減圧下で行われる。
【0021】
前記蒸留工程に於いては、熱交換器たるジャケット内に温水等を供給し続けることにより、蒸留温度を反応溶剤6が揮発する温度で且つ乳化破壊温度より低い温度に維持する。
具体的には、乳化破壊温度をTとすると、T−5〜T−40℃の範囲の温度に維持する。
このとき、ジャケット内に供給する温水の温度を、好ましく蒸留温度+10℃〜蒸留温度+60、より好ましくは、蒸留温度+20℃〜蒸留温度+60℃とする。斯かる温度範囲とすることにより、発泡を抑制しつつ効率良く反応溶剤6を留出させることができる。
また、減圧装置2dにより、容器2a内の圧力を、通常、2〜20kPaに設定する。
斯かる圧力範囲とすることにより、発泡を抑制しつつ効率良く反応溶剤6を留出させることができる。
【0022】
前記蒸留工程に於いては、供給された乳化液5が、容器内に配された回転羽根2c1の回転により、径方向外方に遠心力を受けて内壁に圧接され、薄膜状の形態を成して加熱されつつ内壁に沿って流下することとなる。このとき、乳化液5は、発泡することなく、また、乳化破壊を起こすことなく、反応溶剤6が揮発し、反応溶剤6が除去されることにより、反応溶剤6を殆ど含まないポリウレタン樹脂の乳化又は懸濁した分散液となる。反応溶剤6の除去された分散液は、容器下部に備えられた排出孔2a1から排出され、水系ポリウレタン樹脂分散体として回収される。
本実施形態によれば、凝集沈殿物が殆ど含まれず、反応溶剤6の含有率が1重量(質量)%未満、好ましくは、0.7重量%未満、より好ましくは0.4重量%未満の水系ポリウレタン樹脂分散体とすることができる。
【0023】
本実施形態に於いて、留出した反応溶剤6は、容器外部に排出され、回収装置3により冷却凝縮されて回収される。
回収された反応溶剤6には、ポリウレタン樹脂が殆ど含まれていないことから、再度反応溶剤6等として再利用することができる。
【0024】
尚、本実施形態に於いては、脱気工程前に、消泡剤を乳化液5に添加したが、本発明においては、脱気工程後、蒸留工程前に消泡剤を添加しても良い。
【0025】
本実施形態に於いて使用される乳化液としては、ウレタン樹脂骨格中にアニオン性、カチオン性、非イオン性の親水基を導入して水中に自己乳化させるものや、又は疎水性のウレタン樹脂に界面活性剤を添加することによって水中に乳化させるものなどを対象とすることができる。
本実施形態に於いて、前記反応溶剤6としては、ポリイソシアネートとポリオールとを重合させる溶媒として用いられるもので且つ水よりも沸点の低いものであれば、如何なるものをも使用することができ、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類を使用することができる。中でも、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類が好ましい。
また、ポリイソシアネートとしては、従来から慣用されている芳香族、脂肪族、脂環式のポリイソシアネートを使用でき、例えば、ナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等のポリイソシアネートを使用することができる。
【0026】
前記ポリオールとしては、公知のものを使用でき、ポリエーテル、ポリエステル、ポリエーテルエステル、ポリチオエーテル、ポリアセタール、ポリブタジエン、ポリシロキサン等の分子中に2個以上のヒドロキシル基を有する化合物を使用できる。
該ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、プロピレングリコール、ヘキサンジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノールS、水素添加ビスフェノールA、ジブロムビスフェノールA、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジヒドロキシエチルエチルテレフタレート、ハイドロキノンジヒドロキシエチルエーテル、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール;これら多価アルコールのアルキレン誘導体;これら多価アルコール又はアルキレン誘導体と、多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、若しくは多価カルボン酸エステルとのエステル化合物;ポリカーボネートポリオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリチオエーテルポリオール、ポリアセタールポリオール、フッ素ポリオール、シリコンポリオール、ヒマシ油ポリオール、アクリルポリオール等を使用することができる。
【0027】
前記消泡剤としては、例えば、FSアンチフォーム013B、KS−604、L−77、L−7001等のシリコーン系消泡剤を使用することができる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1
公知の方法により、ポリオールとしての1,2−ポリブタジエンポリオール1.2重量部およびポリエステルポリオール2.5重量部の混合物を脱水した後、反応溶剤としてメチルエチルケトン4.5重量部を加えて十分に攪拌し、イソシアネートとしてナフチレンジイソシアネートを前記ポリオールに対して1:2の当量比で加えて所定の反応を行わせた。反応終了物は不揮発分56重量%であった。次いで、反応終了物10重量部に水13重量部を加えながらホモジナイザーで乳化して乳化液を調製した。乳化液の不揮発分は24重量%、乳化破壊温度は75℃であった。
この乳化液を、減圧容器に仕込み15kPaの減圧下で、1時間脱気(脱泡)した。次いで、乳化液をポンプにて0.02m2 薄膜蒸留機(神鋼パンテック製)に、3L/hの流量で供給し、蒸留によりメチルエチルケトンを除去した。尚、加熱は80℃の温水で行い、蒸留機内の圧力を9kPa、温度を44℃とした。また、蒸留により留出したメチルエチルケトンを凝縮器にて冷却凝縮させて回収した。斯かる操作により、ポリウレタン樹脂が懸濁した水系ポリウレタン樹脂分散体を得た。この分散体は、不揮発分32重量%、メチルエトンケトン含有率0.2重量%で、凝集物の存在が認められないものであった。
また、回収したメチルエチルケトン中に存在するポリウレタン樹脂は、0.1重量%であった。
【0029】
実施例2
実施例1と同様にして乳化液を調製し、該乳化液に消泡剤(商品名「FSアンチフォーム013B」、ダウコーニング社製)を0.01重量%となるように添加した。次いで、薄膜蒸留機の前に専用の脱気槽を設置し、消泡剤の添加した乳化液を、脱気槽経由(槽内圧力15kPa、滞留時間1分)で連続的に薄膜蒸留機へ3L/hの流量で供給して、蒸留によりメチルエチルケトンを除去した。尚、加熱は80℃の温水で行い、蒸留機内部の圧力を8kPa、温度を42℃とした。また、蒸留により留出したメチルエチルケトンを凝縮器にて冷却凝縮させて回収した。斯かる操作により、ポリウレタン樹脂が懸濁した水系ポリウレタン樹脂分散体を得た。この分散体は、不揮発分32重量%、メチルエトンケトン含有率0.2重量%で、凝集沈殿物の存在が認められないものであった。
また、回収したメチルエチルケトン中に存在するポリウレタン樹脂は、0.01重量%であった。
【0030】
比較例1
実施例1と同様にして乳化液を調製し、脱気操作せずに薄膜蒸留機に供給した以外は、実施例1と同様にして、蒸留操作を行ったところ、蒸留機内に於いて、発泡が激しく、留出液の凝縮器や減圧装置まで泡が到達し、目的とする圧力にまで減圧できず、所期の蒸留ができなかった。
回収したメチルエチルケトン中には、多量のポリウレタン樹脂(15重量%)が存在していた。
【0031】
比較例2
実施例2と同様にして消泡剤の添加された乳化液を調製し、脱気槽を経由せずに薄膜蒸留機に供給した以外は、実施例2と同様にして、蒸留操作を行った。蒸留機内に於いて、発泡が起こり、減圧装置につながる配管ラインにまで泡が到達し、安定した蒸留ができなかった。
回収したメチルエチルケトン中には、多量のポリウレタン樹脂(4重量%)が存在していた。
【0032】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る水系ポリウレタン樹脂分散体の製造方法によれば、除去した反応溶剤中に多くのポリウレタン樹脂が含まれる虞も少なく、反応溶剤を効率良く除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に於ける水系ポリウレタン樹脂分散体を製造する製造装置を示す概略模式図。
【符号の説明】
1・・・脱気装置、2・・・薄膜蒸留機、3・・・回収装置
Claims (4)
- 反応溶剤中で重合させたポリウレタン樹脂を水中に乳化させてなる乳化液から、反応溶剤を蒸留除去し、水系ポリウレタン樹脂分散体とする水系ポリウレタン樹脂分散体の製造方法であって、
前記乳化液中から、含まれている炭酸ガスを減圧により脱気した後、薄膜蒸留機にて反応溶剤を蒸留除去することを特徴とする水系ポリウレタン樹脂分散体の製造方法。 - 前記薄膜蒸留機にて反応溶剤を蒸留除去する前に、前記乳化液に消泡剤を添加する請求項1記載の水系ポリウレタン樹脂分散体の製造方法。
- 前記薄膜蒸留機に於ける蒸留温度が、前記乳化液の乳化破壊温度より低い温度である請求項1又は2記載の水系ポリウレタン樹脂分散体の製造方法。
- 前記薄膜蒸留機に於ける蒸留温度が、前記乳化液の乳化破壊温度をTとすると、T−5〜T−40℃である請求項3記載の水系ポリウレタン樹脂分散体の製造方法。
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