JP2001187331A - 還流冷却器による除熱方法およびそれを用いた重合方法ならびにそれらに用いる撹拌槽および重合反応装置 - Google Patents

還流冷却器による除熱方法およびそれを用いた重合方法ならびにそれらに用いる撹拌槽および重合反応装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合反応装置の反応槽などの槽内にある処理
液から還流冷却器にて除熱を行うに際し、処理液が飛沫
同伴により還流冷却器にスケールを発生させたり、槽内
に冷却能力を低下させる非凝集性気体を含んでいたり、
処理液が還流冷却操作に伴う発泡により液面が上昇した
り、槽内の液量が変化する半回分式操作を伴う除熱操作
の場合に、生産性の低下、コストアップ、品質の低下な
どを招くことなく効率的な除熱を可能とする。 【解決手段】 撹拌槽1内に設けた還流冷却器2の冷却
部21の外表面で熱交換を行うことで槽1内で発生する
凝縮性蒸気を冷却、凝縮させて還流することで除熱す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば重合反応装
置の反応槽など槽内にある反応液などの液状物質からの
発生熱を除去し、その温度を制御するのために還流冷却
操作を行う場合の効率的な除熱方法およびそれを用いた
重合方法ならびにそれらに用いる撹拌槽および重合反応
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】還流冷却器による除熱は、例えば、塩化
ビニル樹脂などの重合反応装置における反応槽中の反応
液などの処理液を冷却して重合温度を制御するといった
場合などのように、槽内に処理液を含み、重合熱や反応
熱などの系内で発生した熱を除去する手段として工業操
作上頻繁に用いられる技術であり、実用例も多い。従来
の還流冷却器は、例えば、特開平08−134107号
公報、特開平07−025909号公報などに記載され
ているように、反応槽などの外側に主に短い直管を介し
て接続、設置されている。これは、装置の製作上および
構造上、あるいはメンテナンス上、簡単なためと考えら
れる。
【0003】上記のような還流冷却器による還流冷却操
作は、槽内の処理液から発生する凝縮性蒸気を還流冷却
器の冷媒で間接的に冷却して凝縮させるときに熱交換を
行い、凝縮性蒸気の熱量を低減して、凝縮した液を槽内
の液相部に還流することで除熱する手法である。このと
き、冷却器内に非凝縮性気体が存在すると、著しく熱交
換性能を低下させることが知られている。したがって、
気相部に非凝縮性気体が存在する処理液の還流冷却操作
を行う場合、還流冷却器内に非凝縮性気体が滞留して冷
却性能が低下するのを防ぐため、還流冷却器から系外に
非凝縮性気体を除かなければならない。また、例えば、
液量変化を伴う半回分操作による重合反応においては、
低温で供給されるモノマー液体が比較的高い温度で重合
していくと、モノマー液中に溶存する非凝縮性気体、多
くは窒素が槽内の気相部に放出され、これが還流冷却器
内に混入し、還流冷却性能を低下させる。このように、
一旦非凝縮性気体が還流冷却器内に混入すると、還流冷
却器による冷却能力が低下してしまう。そこで、冷却能
力を元に戻すために、前記のように還流冷却器から非凝
縮性気体を系外にパージさせて対応していることが多
い。しかし、この場合には、環境対策上、パージされた
気体に共存する凝縮性蒸気、多くは有機溶剤あるいはモ
ノマーを回収処理する必要がある。また、系内の圧力が
大気圧以下の場合、減圧ポンプを使用する以外に非凝縮
性気体をパージさせることはできず、設備負荷が大き
い。
【0004】また、還流冷却操作による飛沫同伴により
還流冷却器にスケールを付着させる液体の還流冷却操作
を行う場合、冷却面で生成あるいは付着したスケールが
冷却性能を低下させてしまう。さらに、従来の還流冷却
器では、蒸気の流入口と凝縮液の流下口とは別の位置に
設けて効率的な流れを有していることが多いが、蒸気の
流入口と凝縮液の流下口とが別に設けられた還流器で
は、付着したスケールにより凝縮性蒸気の流入口が閉塞
してしまうことがある。また、蒸気の流入口と凝縮液の
流下口とを1箇所にすると、上昇してきた蒸気と流下す
る凝縮液の流れがぶつかることで熱交換性能を低下させ
るので、効果的ではない。
【0005】さらに、例えば、塩化ビニル樹脂の重合に
際して、重合中の塩化ビニル樹脂が水溶液中に分散して
いるスラリー溶液あるいは重合中の塩化ビニルペースト
(固体)が水溶液中にラテックス状で存在している場合
などのように、液体中に固体の微粒子が微分散している
固液混合物の存在下で還流冷却操作を行うと、液体の性
質によっては、例えば、乳化剤や分散剤の影響が大きい
場合などには、発泡が激しく、場合によっては飛沫同伴
や液面上昇によって運ばれた固体が還流冷却器の蒸気の
流入口を閉塞させてしまう場合がある。このように、還
流操作に伴う発泡により液面が上昇する場合、還流量を
抑えて液面上昇を制御する方法が多い。その結果、除熱
量が制限され、生産効率が著しく低下する。破泡剤等を
添加して対応する方法もあるが、コストアップは避けら
れず、品質低下の観点でも十分検討しなければならな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の還流冷却器による除熱における問題点に鑑み、重
合反応装置の反応槽などの槽内にある処理液から還流冷
却器により除熱を行うに際し、処理液が飛沫同伴により
還流冷却器にスケールを発生させたり、槽内の液相部ま
たは気相部に冷却能力を低下させる非凝集性気体を含ん
でいたり、または槽内の処理液が還流冷却操作に伴う発
泡により液面が上昇したり、さらには槽内の液量が変化
する半回分式操作を伴う除熱操作の場合であっても、生
産性を低下させたり、コストアップになったり、あるい
は品質を低下させたりすることなく、還流冷却器による
効率的な除熱を可能とすることを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る除熱方法は、処理液の入った槽内で発
生した熱を還流冷却器により除熱する際に、槽内で発生
する凝縮性蒸気を槽内に設けた還流冷却器により冷却、
凝縮させて還流することにより除熱してなることを特徴
とするものである。この除熱方法は、槽内に存在する処
理液が還流冷却操作による飛沫同伴により還流冷却器に
スケールを付着させる液体または固液混合物である場
合、槽内の気相部に非凝縮性気体が1vol%以上存在
する状態で除熱を行う場合、還流冷却操作前および/ま
たは操作後の槽内の圧力が大気圧以下である場合、槽内
にある液体または固液混合物が、還流冷却操作に伴う発
泡により液面上昇する場合、さらには槽内の液量が増加
して液相部の液面が上昇する半回分操作における場合な
どに特に有効であり、前記液量変化を伴う半回分式操作
における除熱に際しては、半回分操作の前半においては
還流冷却器の還流冷却作用により除熱を行うとともに、
半回分操作の後半においては還流冷却器への処理液の接
液伝熱により除熱することもできる。
【0008】また、本発明に係る除熱方法にあっては、
還流冷却器として、還流冷却器が、槽内に位置する冷却
部と、該冷却部の両端のそれぞれに連結し、冷却部へ冷
却液を供給する冷却液供給管と冷却部から冷却液を排出
する冷却液排出管とよりなり、前記冷却部の外表面で熱
交換を行うことで凝縮性蒸気を冷却、凝縮させて還流す
るものを用いることができ、また、還流冷却器の冷却部
を槽内の直胴部および/または撹拌翼の近傍に配置する
ことが好ましく、さらに還流冷却器の冷却部としては蛇
管型のものを用いることができる。
【0009】上記のような本発明に係る除熱方法は、例
えば塩化ビニル系樹脂の重合反応、エチレンオキシドあ
るいはプロピレンオキシドなどの重合反応を行う場合に
好適である。
【0010】また、本発明に係る撹拌装置は、槽内に位
置する冷却部と、該冷却部の両端のそれぞれに連結し、
冷却部へ冷却液を供給する冷却液供給管と冷却部から冷
却液を排出する冷却液排出管とよりなる還流冷却器を備
えることを特徴とするものである。前記還流冷却器の冷
却部は槽内の直胴部および/または撹拌翼の近傍に配置
することが好ましく、還流冷却器の冷却部としては蛇管
型のものを用いることができる。
【0011】上記の撹拌槽は、重合反応装置の反応槽と
して好適に用いることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る除熱方法は、例え
ば、塩化ビニル系樹脂、エチレンオキシド、プロピレン
オキシドなどの重合反応に用いることができ、処理液と
しては、塩化ビニル系樹脂の重合用溶液、エチレンオキ
シド、プロピレンオキシドなどを含むポリマー溶液、さ
らに、それらにヘキサンなどの有機溶剤を含む溶液など
の液体または固液混合物などが挙げられる。本発明の除
熱方法は、槽内部の処理液が熱により凝縮性蒸気を発生
させる程度に密閉された槽内で行われる。本発明では、
還流冷却器は、例えば重合反応装置の反応槽などの密閉
された撹拌槽の内部に設置しなければならない。反応槽
などの通常の撹拌槽の場合、例えば円筒形の直胴部の下
端に断面半楕円形状またはコーン形などの下向き凸状の
底部を有し、この槽に槽外から回転可能な撹拌軸に撹拌
翼を設けた撹拌機が配置されている。本発明における、
還流冷却器の槽内での設置位置は、このような槽内であ
れば良いが、好ましくは直胴部が良く、さらに好ましく
は、撹拌翼による気相流れが強いと予想される撹拌翼の
近傍であることが望ましい。非凝縮性気体が存在する場
合は、非凝縮性気体が還流対象蒸気より重い場合には還
流冷却器は槽内の上方に設置される方が好ましいが、通
常は、非凝縮性気体が還流対象蒸気より軽い場合が多く
還流冷却器は液面より上でかつ槽内のなるべく下方に設
置されるのが好ましい。
【0013】本発明において槽内に設置される還流冷却
器は、例えば、槽内に位置する冷却部と、該冷却部の両
端のそれぞれに連結してなり、前記冷却部へ冷却液を供
給する冷却液供給管と冷却部から冷却液を排出する冷却
液排出管とよりなる還流冷却器を備えるものである。こ
のように還流冷却器を槽内に設けた場合には、槽内で発
生する凝縮性蒸気が前記還流冷却器の冷却部の外表面に
接触することで該冷却部外表面において熱交換が行わ
れ、凝集性蒸気が冷却、凝縮して還流されることで除熱
が行われる。この場合の還流冷却器の冷却部としては、
その両端に連結される冷却液供給管および冷却液排出管
と一体の管状のものを用いることができ、さらには蛇管
型のものを用いることで、効率的な熱交換による還流冷
却操作が期待できる。
【0014】槽内で扱う処理液が、例えば、塩化ビニル
系樹脂の重合用溶液、エチレンオキシドモノマーまたは
プロピレンオキシドモノマーを連続的に追加して重合さ
せる重合用溶液などの液体または固液混合物のように、
還流冷却操作による飛沫同伴により還流冷却器にスケー
ルを付着させる液体もしくは固液混合物および/または
気相部に非凝縮性気体を伴う液体もしくは固液混合物で
ある場合などに特に本発明の効果が大きい。即ち、前記
のように本発明では還流冷却器は槽内にあり、その外表
面に凝縮性蒸気が接触して還流冷却を行うものであるこ
とから、還流冷却操作による飛沫同伴により還流冷却器
にスケールを付着させる液体や固液混合物の場合であっ
ても、凝縮液により冷却器の表面にスケールが生成する
前に該冷却部の外表面が洗浄され、スケールの生成を防
ぐことが出来る。また、気相部に非凝縮性気体を含む場
合で、かつ、凝縮性蒸気(還流対象蒸気)より非凝縮性
気体が軽い場合、槽の外部に設置される従来の還流冷却
器では、還流冷却器内に非凝縮性気体が存在するために
伝熱性能が著しく低下してしまい、パージ操作により非
凝縮性気体を取り除かなければ伝熱性能は元に戻らず、
しかもこのとき、環境対策として、パージされる気体の
種類によっては、パージ気体中に共存する物質を除去す
る必要があり、さらに、槽内気相部圧力が大気圧以下の
場合、減圧ポンプを使用するなどしてパージ操作を行わ
なければならず、設備負荷も大きい。これに対し、本発
明のように、還流冷却器が槽内にあれば、パージ操作を
する必要性が激減し、上記の問題を解決することができ
る。
【0015】また、本発明においては、還流冷却操作に
伴う発泡により液面が上昇する場合、槽の内部に設置さ
れた還流冷却器により凝縮された凝縮液の滴下により破
泡を行うことが出来、液面上昇を問題とすることなく、
さらに、還流量をほとんど制限する必要もないので重合
反応などの生産効率を高く保つことができる。しかも、
破泡剤を使用する必要がないため、コストアップおよび
品質低下もおこらない。
【0016】さらに、本発明においては、還流冷却器を
槽内に設置することから、還流冷却器は還流操作の目的
のためだけでなく、接液伝熱による除熱操作の目的にも
用いることができる。例えば、槽内の液量変化を伴う半
回分操作においては、還流冷却器として、例えば蛇管式
内部コイルなどの管状内部コイルを、半回分操作の前半
においては、該内部コイルの一部または全部が気相部に
露出するように配置しておき、半回分操作の前半におい
ては前記内部コイルにより還流冷却操作を行うととも
に、半回分操作後半に前記内部コイルが液相部に位置す
るようになった状態では、該内部コイルに対する槽内液
体の接液伝熱により除熱するようにしてもよい。この除
熱方法は、特に、半回分操作後半において重合体の量が
増加して、前半に比べて凝縮性蒸気量が減少して還流冷
却による除熱が行い難くなる重合反応において、非常に
有効である。
【0017】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、これらの実施例は何ら本発明を制限するものでは
ない。
【0018】(実施例1)図1に示す内容積10Lで、
その中央に槽外から回転可能な撹拌機5を備えた撹拌槽
1内に、還流冷却器2として両端が外部に通じる冷却水
供給管22と冷却水排出管23となる外径8mmのステ
ンレス管の中間部を冷却部21として長さが40cm分
だけ気相部上部に存在するように、前記撹拌機5の撹拌
軸5aの周囲を取り巻くように設置した。最初に真空ラ
イン3から槽1内を真空脱気した後、空気が漏れ込まな
いように処理液供給ライン4から処理液Aとしてヘキサ
ンを1L仕込んだ。撹拌機5により槽1内のヘキサンを
撹拌しながら昇温ジャケット6により70℃に加熱して
槽内液(ヘキサン)を昇温することで蒸気を発生させ、
還流冷却器2のステンレス管内に約15℃の水を流速1
00L/hrで流して槽1内に入る直前の冷却水供給管
22の水温と、槽1を出た直後の冷却水排出管23の水
温を測ったところ、水温上昇は約3℃で、除熱量は約1
260kJ/hrであり、槽1内の気相部における冷却
部21での還流冷却操作による熱交換が確認できた。ま
た、サイトガラス7より槽1内にある還流冷却器2の冷
却部21部分のステンレス管表面を観察したところ、多
量の凝縮液が確認できた。
【0019】(実施例2)処理液Aとして、ヘキサンの
代わりに分子量3000程度のポリプロピレングリコー
ル1kgとテトラヒドロフラン200gを仕込んだ以外
は実施例1と同様の操作を実施した。このときの槽内気
相部圧力は、大気圧以下(約−5×104Pa)であっ
た。その結果、実施例1と同様に、熱交換による約2.
8℃の冷却水温上昇(除熱量約1170kJ/hr)が
確認できた。また、サイトガラス7からの観察により凝
縮液の確認ができた。
【0020】(実施例3)処理液の仕込み後、窒素を、
初期槽内圧力に対して5Vol%、10Vol%仕込ん
だ以外は実施例2と同様の操作を実施した。除熱量は、
窒素を入れない実施例2の場合に比べてそれぞれ約80
%(除熱量約960kJ/hr)、約65%(除熱量約
750kJ/hr)に低下した。
【0021】(実施例4)槽1内の気相部に位置する還
流冷却器2の冷却部21を構成するステンレス管の外表
面に分子量10000程度のポリプロピレングリコール
を塗ったこと以外は実施例2と同様の操作を実施した。
還流操作開始後、還流冷却器2の冷却部21の外表面に
塗布したポリプロピレングリコールが凝縮液により洗浄
される様子がサイトガラス7から観察され、また、除熱
量も実施例2の場合と同様(約1170kJ/hr)で
あった。
【0022】(比較例1)図2に示すように、実施例1
〜4で還流冷却器2として用いた外径8mmのステンレ
ス管40cmの冷却部21の伝熱面積と等しい伝熱面積
を有する冷却部21aへ冷却水供給ライン22aから供
給した冷却水を冷却水排出ライン23aから排出するよ
うに構成した還流冷却器2aを用いた以外は、実施例3
と同様の操作を行った。なお、冷却部21a先端のバル
ブは常時閉状態した。除熱量は、窒素を入れない実施例
2の場合に比べて、初期槽内圧力に対して窒素を5vo
l%添加で約30%(約330kJ/hr)、10vo
l%添加で検出不可能なレべル(約10%以下、約12
0kJ/hr以下)まで低下した。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、槽内に
設けた還流冷却器により還流冷却操作を行うようにした
ことから、還流操作に伴う還流冷却器へのスケール付着
を防止することができるとともに、非凝縮性気体の存在
による伝熱性能の低下を低減でき、環境対策上、従来は
必要であった非凝縮性パージ気体の処理や、槽内の圧力
が大気圧以下の場合に減圧ポンプを必要としたパージ操
作を行う必要がなく、さらに、発泡に伴う液面上昇によ
ってもほとんど冷却性能の低下がなく、従来のように槽
外側に設置した還流冷却器による除熱方法に較べてより
優れた実用的な除熱方法である。また、この除熱方法を
用いることで、良好な重合反応を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 槽内に設けた還流冷却器により除熱を行う実
施例に用いた撹拌槽を示す説明図である。
【図2】 槽外に設けた還流冷却器により除熱を行う比
較例に用いた撹拌槽を示す説明図である。
【符号の説明】
1:撹拌槽、2:還流冷却器、3:真空ライン、4:処
理液供給ライン、5:撹拌機、6:昇温ジャケット、
7:サイトガラス、21:冷却部、22:冷却水供給
管、23:冷却水排出管。
フロントページの続き Fターム(参考) 4G037 CA02 EA04 4G075 AA32 AA45 AA62 BB10 BD13 CA03 CA05 CA63 EA05 EA06 EB12 EC14 ED02 ED08 4J011 AB03 DA03 DB16 DB18 DB23 DB32

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理液の入った槽内で発生した熱を還流
    冷却器により除熱する際に、槽内で発生する凝縮性蒸気
    を槽内に設けた還流冷却器で冷却、凝縮させて還流する
    ことにより除熱してなることを特徴とする除熱方法。
  2. 【請求項2】 前記処理液が還流冷却操作による飛沫同
    伴により還流冷却器にスケールを付着させる液体または
    固液混合物である請求項1記載の除熱方法。
  3. 【請求項3】 前記槽内の気相部に非凝縮性気体が1v
    ol%以上存在する状態で行う請求項1記載の除熱方
    法。
  4. 【請求項4】 還流冷却操作前および/または操作後の
    槽内の圧力が大気圧以下である請求項1記載の除熱方
    法。
  5. 【請求項5】 前記処理液が、還流冷却操作に伴う発泡
    により液面上昇する液体または固液混合物である請求項
    1記載の除熱方法。
  6. 【請求項6】 前記槽内の処理液量が増加して液相部の
    液面が上昇する半回分操作における除熱方法であって、
    半回分操作の前半においては還流冷却器の還流冷却作用
    により除熱を行うとともに、半回分操作の後半において
    は還流冷却器への処理液の接液伝熱により除熱すること
    を特徴とする請求項1記載の除熱方法。
  7. 【請求項7】 前記還流冷却器が、槽内に位置する冷却
    部と、該冷却部の両端のそれぞれに連結し、冷却部へ冷
    却液を供給する冷却液供給管と冷却部から冷却液を排出
    する冷却液排出管とよりなり、前記冷却部の外表面で熱
    交換を行うことで凝縮性蒸気を冷却、凝縮させて還流す
    る請求項1記載の除熱方法。
  8. 【請求項8】 前記還流冷却器の冷却部が槽内の直胴部
    および/または撹拌翼の近傍に位置する請求項7記載の
    除熱方法。
  9. 【請求項9】 前記還流冷却器の冷却部が蛇管型である
    ことを特徴とする請求項7または8記載の除熱方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の除熱
    方法による除熱操作を伴って行う重合方法。
  11. 【請求項11】 槽内に位置する冷却部と、該冷却部の
    両端のそれぞれに連結し、冷却部へ冷却液を供給する冷
    却液供給管と、冷却部から冷却液を排出する冷却液排出
    管とよりなる還流冷却器を備えることを特徴とする撹拌
    槽。
  12. 【請求項12】 還流冷却器の冷却部が槽内の直胴部お
    よび/または撹拌翼の近傍に位置する請求項11記載の
    撹拌槽。
  13. 【請求項13】 還流冷却器の冷却部が蛇管型であるこ
    とを特徴とする請求項11または12記載の撹拌槽。
  14. 【請求項14】 反応槽として請求項11〜13のいず
    れかに記載の撹拌槽を備えることを特徴とする重合反応
    装置。
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