JP3917081B2 - 電源システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電源システムに係り、さらに詳しくは、外部電源からの電圧極性を電子機器の入力極性に合わせて供給する電源システムで、電池等外部直流電源のプラスマイナス極性の誤接続時、特に電池残量の少なくなった電池の場合や、熱電変換素子のように周囲の環境によって出力のプラスマイナス極性が反転する発電デバイスをエネルギー源として使う電源システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで電池等外部直流電源のプラスマイナス極性の誤接続時、あるいは熱電変換素子のような発電デバイスを外部入力電源として用いた場合、電圧極性を電子機器の入力極性に合わせて供給する電源システムとして従来は図9に示すような回路が用いられていた。この回路はダイオードブリッジ回路100により構成され、ダイオード101のカソードとダイオード102のアノードを接続し、その接続中点K109が入力端子A105に接続されている。
【0003】
また、ダイオード103のカソードとダイオード104のアノードを接続し、その接続中点L110が入力端子B106に接続されている。さらに、ダイオード102のカソードとダイオード104のカソードを接続し、その接続中点N112が出力端子C107に接続されている。また、ダイオード101のアノードとダイオード103のアノードを接続し、その接続中点M111が出力端子D108に接続されている。
【0004】
この結果、ダイオードブリッジ回路100の入力端子A105に接地電位に対してプラス側の入力電圧、入力端子B106に接地端子が接続された場合、ダイオード102及び103が順方向バイアスとなり、出力端子C107にはプラス側の電圧が生じ、出力端子D108には接地電圧が生じる。
【0005】
これに対し、ダイオードブリッジ回路100の入力端子A105に接地電位に対してマイナス側の入力電圧、入力端子B106に接地端子が接続された場合、ダイオード101及び104が順方向バイアスとなり、出力端子C107にはプラス側の電圧が生じ、出力端子D108には接地電圧が生じる。
【0006】
これによりダイオードブリッジ回路100では、入力端子A、Bの極性が反転した場合でも出力端子C、Dに同一極性の電圧を印加することができ、電子機器を正常に動作させることが可能となる。
【0007】
また、ダイオードブリッジ回路100の替わりにリレー回路を用いたものもある(例えば、特許文献1参照)。入力端子の極性判別を行い、リレー回路を制御する極性判別部と、半導体及び電磁リレーでブリッジ回路を構成したスイッチング部から構成される。外部入力電源の極性と電子機器の極性が同じ場合、極性判別部の正極側回路が動作し、リレーをスイッチングして入力の極性と出力の極性を同じにして出力を行う。一方、外部入力電源の極性が電子機器の極性と逆の場合、極性判別部の負極側回路が動作し、リレーをスイッチングして入力の極性と出力の極性を反対にして出力する。これにより、外部入力電源の極性が逆転した場合でも出力端子に同一極性の電圧を印加することができ、電子機器を正常に動作させることが可能である。
【0008】
ここで、極性判別部の正極側回路、負極側回路にはダイオードが直列に接続されているため、入力に正極の電力が入ってきた場合には、正極側回路が動作して負極側回路は動作せず、入力に負極の電力が入ってきた場合には、負極側回路が動作して正極側回路は動作しない。
【0009】
【特許文献1】
特開平6−284570号公報(第5−10頁、第2図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来のダイオードブリッジ回路100に、例えばシリコンダイオードを用いた場合、シリコンダイオードには0.6から0.7V程度の電圧降下が生じるため、ダイオードブリッジ回路100の出力端子C107、D108で得られる電圧は入力端子A105、B106に供給された電圧に対して、シリコンダイオード2個分の電圧、1.2から1.4Vの電圧降下を生じる。また、電圧降下が比較的小さいショットキーバリアダイオードを用いた場合においても、ショットキーバリアダイオードの電圧降下が0.15V程度あるため、出力端子C107、D108で得られる電圧は入力端子A105、B106に供給された電圧に対して、0.3V程度の電圧降下を生じる。
【0011】
このようにダイオードブリッジ回路では、外部入力電源の電圧を有効に電子機器に供給することができないという問題があった。特に本発明の目的は、電荷残量の少なくなった電池やソーラーモジュールや熱電変換素子などの自然エネルギー源を外部入力電源として用い、その電源電圧極性が反転しても電子機器の入力極性に合わせて電力を出力する電源システムを実現することに有る。ここで、残量の少ない電池や自然エネルギー源等の外部入力電源の出力電圧は非常に小さく、残量の少ない電池では0.7から0.9V、熱電変換素子の出力電圧は0.5V以下である。このような外部入力電源にダイオードブリッジ回路を接続した場合、ダイオードの電圧降下によりダイオードブリッジ回路の出力端子には電圧がほとんど出ないことになる。
【0012】
そこで実際に電子機器を動作させるには、ダイオードブリッジ回路の出力端子に昇圧回路を接続して昇圧を行い、電子機器に電力を供給することになる。昇圧回路には外部入力電源の極性が反転しても同一極性の電圧が印加されるが、ダイオードによる電圧降下のため、昇圧回路に入力される電圧は非常に小さくなり、その変換効率は非常に悪いものとなる。
【0013】
また特開平6−284570号公報にあるように、ダイオードブリッジ回路による出力電圧の電圧降下を減らすため、リレーを用いる方法も示されている。この場合、ダイオードによる出力電圧の電圧降下を防ぐことはできるが、リレーを制御するための極性判別部に大きな電力(電圧)を必要とする。外部入力電源の電圧が十分あるときはこの方法を用いることができるが、本発明の目的のように外部入力電源の出力電圧が小さい場合は、仮にダイオードを電流が流れることができても、その電圧降下によりリレーを動作させることができず、電子機器に電力を供給することができないという不具合がある。そこで、リレーを動作させるために昇圧回路を設けてリレーを動作させるという考え方もある。しかしこの場合、昇圧回路の電源を外部入力電源から得るため、熱電変換素子のように定常状態で出力電圧の絶対値が小さくなってくる外部入力電源では、昇圧回路が動作しなくなるという不具合があった。
【0014】
本発明は、かかる従来技術の有する不都合に鑑みてなされたもので、入力される外部電源電圧の極性に係らず所定の極性の電圧を出力することができ、さらに、外部入力電源の出力電圧が低い場合でも効率よく電圧変換して、外部電源電圧の極性に係らず所定の極性の電圧を出力することができる電源システムを提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明の電源システムは、状況や環境によって接地電位に対する出力の極性が変化するエネルギー源と、エネルギー源の出力端子と接続し、エネルギー源のプラス側の出力電力を電圧変換する+側DC−DCコンバータと、エネルギー源の出力端子と接続し、エネルギー源のマイナス側の出力電力を電圧変換する−側DC−DCコンバータと、アノード端子とエネルギー源の出力端子を接続し、カソード端子と+側DC−DCコンバータの出力端子及びエネルギー源のプラス側の出力電力で動作する+側発振回路の電源端子と接続したショットキーダイオードと、カソード端子とエネルギー源の出力端子を接続し、アノード端子と−側DC−DCコンバータの出力端子及びエネルギー源のマイナス側の出力電力で動作する−側発振回路の電源端子と接続したショットキーダイオードと、電源端子と+側DC−DCコンバータの出力端子及びショットキーダイオードのカソード端子を接続し、出力端子と+側DC−DCコンバータの信号入力端子を接続したエネルギー源のプラス側の出力電力で動作する+側発振回路と、電源端子と−側DC−DCコンバータの出力端子及びショットキーダイオードのアノード端子を接続し、出力端子と−側DC−DCコンバータの信号入力端子及び反転電圧発生回路の信号入力端子を接続したエネルギー源のマイナス側の出力電力で動作する−側発振回路と、入力端子と−側DC−DCコンバータの出力端子を接続した反転電圧発生回路と、アノード端子と+側DC−DCコンバータの出力端子を接続し、カソード端子と電源システムの出力端子を接続するショットキーダイオードと、アノード端子と反転電圧発生回路の出力端子を接続し、カソード端子と電源システムの出力端子を接続するショットキーダイオードを有する。さらに、入力される外部電源電圧の極性に係らず所定の極性の電圧を出力することができ、外部入力電源の出力電圧が低い場合でも効率よく電圧変換して、外部電源電圧の極性に係らず所定の極性の電圧を電子機器に供給する。
【0016】
また本発明の電源システムでは、状況や環境によって接地電位に対する出力の極性が変化するエネルギー源と、エネルギー源の出力端子と接続し、エネルギー源のプラス側の出力電力を電圧変換する+側DC−DCコンバータと、エネルギー源の出力端子と接続し、エネルギー源のマイナス側の出力電力を電圧変換する−側DC−DCコンバータと、アノード端子とエネルギー源の出力端子を接続し、カソード端子と+側DC−DCコンバータの出力端子及びエネルギー源のプラス側の出力電力で動作する+側発振回路の電源端子と接続したショットキーダイオードと、カソード端子とエネルギー源の出力端子を接続し、アノード端子と−側DC−DCコンバータの出力端子及びエネルギー源のマイナス側の出力電力で動作する−側発振回路の電源端子と接続したショットキーダイオードとを有する。さらに、電源端子と+側DC−DCコンバータの出力端子及びショットキーダイオードのカソード端子を接続し、出力端子と+側DC−DCコンバータの信号入力端子を接続したエネルギー源のプラス側の出力電力で動作する+側発振回路と、電源端子と−側DC−DCコンバータの出力端子及びショットキーダイオードのアノード端子を接続し、出力端子と−側DC−DCコンバータの信号入力端子及び反転電圧発生回路の信号入力端子を接続したエネルギー源のマイナス側の出力電力で動作する−側発振回路と、入力端子と−側DC−DCコンバータの出力端子を接続した反転電圧発生回路と、+側入力端子と+側DC−DCコンバータの出力端子を接続し、−側入力端子と反転電圧発生回路の出力端子を接続し、電源端子を電源システムの出力端子に接続する出力選択回路から構成され、エネルギー源の出力極性が反転しても電子機器には同一極性の電圧を印加することができる。さらに電源システムの出力端子に出力される電力が+側DC−DCコンバータあるいは反転電圧回路に逆流するのを防ぐと共に、DC−DCコンバータの出力電力はダイオードを用いたときのような電圧降下はなく、効率よく電源システムの出力端子に供給することができる。また本出力選択回路は他の回路ブロックから信号をもらうことなく、+側DC−DCコンバータあるいは反転電圧発生回路の出力電力のどちらか電力の出力されている方を自動的に選択し、電子機器に電力を供給することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本願発明にかかる電源システムは、電源の電圧が印加される第1の端子と、電源システムで変換した電力を出力する第2の端子と、前記第1の端子の電圧に基づいた電力を電圧変換して電力を出力する第1のDC−DCコンバータと、前記第1の端子の電圧に基づいた電力を電圧変換して電力を出力する第2のDC−DCコンバータと、を有する。さらに、前記第2のDC−DCコンバータの出力を反転させる反転電圧発生回路と、前記第1のDC−DCコンバータを制御するためのパルス信号を出力する第1の発振回路と、前記第2のDC−DCコンバータと前記反転電圧発生回路とをそれぞれ制御するためのパルス信号を出力する第2の発振回路と、前記第1のDC−DCコンバータの出力と前記第2のDC−DCコンバータの出力を受けて、前記第2の端子に電力を出力するダイオード回路と、を有する。そして、前記第1のDC−DCコンバータと第2のDC−DCコンバータとは、電圧変換する対象となる電力の極性が異なることを特徴とする。
【0018】
また、前記ダイオード回路は、アノード端子が前記第1のDC−DCコンバータの出力側に、カソード端子が前記第2の端子側になるように、前記第1のDC−DCコンバータと前記第2の端子との間に接続された第1のショットキーダイオードと、アノード端子が前記反転電圧発生回路の出力側に、カソード端子が前記第2の端子側になるように、前記反転電圧発生回路と前記第2の端子との間に接続された第2のショットキーダイオードと、を有する。そして、前記第1のDC−DCコンバータは、正の電力を電力変換し、前記第2のDC−DCコンバータは、負の電力を電力変換することを特徴とする。
【0019】
また、本願発明にかかる電源システムは、電源の電圧が印加される第1の端子と、電源システムで変換した電力を出力する第2の端子と、前記第1の端子の電圧に基づいた電力を電圧変換して電力を出力する第1のDC−DCコンバータと、前記第1の端子の電圧に基づいた電力を電圧変換して電力を出力する第2のDC−DCコンバータと、を有する。さらに、前記第2のDC−DCコンバータの出力を反転させる反転電圧発生回路と、前記第1のDC−DCコンバータを制御するためのパルス信号を出力する第1の発振回路と、前記第2のDC−DCコンバータと前記反転電圧発生回路とをそれぞれ制御するためのパルス信号を出力する第2の発振回路と、前記第1のDC−DCコンバータの出力電力と前記第2のDC−DCコンバータの出力電力を受けて、前記2つの出力電圧を比較し、一方の出力電力を前記第2の端子に出力する出力選択回路と、を有する。そして、前記第1のDC−DCコンバータと第2のDC−DCコンバータとは、電圧変換する対象となる電力の極性が異なることを特徴とする。
【0020】
また、アノード端子が前記第1のDC−DCコンバータの入力側に、カソード端子が前記第1のDC−DCコンバータの出力側になるように、前記第1のDC−DCコンバータの出入力間に接続された第3のショットキーダイオードと、カソード端子が前記第2のDC−DCコンバータの入力側に、アノード端子が前記第2のDC−DCコンバータの出力側になるように、前記第1のDC−DCコンバータの出入力間に接続された第4のショットキーダイオードと、を有する。そして、前記第1の発振回路の電力が前記第3のショットキーダイオードまたは前記第1のDC−DCコンバータより供給され、前記第2の発振回路の電力が前記第4のショットキーダイオードまたは前記第2のDC−DCコンバータより供給されることを特徴とする。
【0021】
以下、この発明に係る電源システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施の形態の電源システムは、電荷残量の少なくなった電池、ソーラーモジュールや熱電変換素子などの自然エネルギー源を外部入力電源として用い、その電源電圧極性が反転しても電子機器の入力極性に合わせて出力すると共に、外部入力電源の出力電圧が低くても、昇圧して所望の電圧を電子機器に供給する電源システムを実現することを目的としたものである。
【0022】
図1に本実施の形態に係る電源システムの概略構成を示すブロック図を示す。本発明の電源システムは、状況や環境によって接地電位に対する出力の極性が変化するエネルギー源1と、プラス側電源変換部12とマイナス側電源変換部13からなる。電源変換部12,13は、エネルギー源1の出力と接続した、エネルギー源1のプラス側の出力電力を電圧変換する+側DC−DCコンバータ2と、エネルギー源1の出力と接続した、エネルギー源1のマイナス側の出力電力を電圧変換する−側DC−DCコンバータ7と、アノード端子とエネルギー源1の出力を接続し、カソード端子と+側DC−DCコンバータ2の出力端子及びエネルギー源1のプラス側の出力電力で動作する+側発振回路3の電源端子と接続したショットキーダイオード4と、カソード端子とエネルギー源1の出力を接続し、アノード端子と−側DC−DCコンバータ7の出力端子及びエネルギー源1のマイナス側の出力電力で動作する−側発振回路8の電源端子と接続したショットキーダイオード10と、電源端子と+側DC−DCコンバータの出力端子及びショットキーダイオード4のカソード端子を接続し、出力端子と+側DC−DCコンバータ2の信号入力端子を接続したエネルギー源1のプラス側の出力電力で動作する+側発振回路3と、電源端子と−側DC−DCコンバータ7の出力端子及びショットキーダイオード10のアノード端子を接続し、出力端子と−側DC−DCコンバータ7の信号入力端子及び反転電圧発生回路9の信号入力端子を接続したエネルギー源1のマイナス側の出力電力で動作する−側発振回路8と、入力端子と−側DC−DCコンバータ7の出力端子を接続した反転電圧発生回路9と、アノード端子と+側DC−DCコンバータ2の出力端子を接続し、カソード端子と電源システムの出力端子6を接続するショットキーダイオード5と、アノード端子と反転電圧発生回路9の出力端子を接続し、カソード端子と電源システムの出力端子6を接続するショットキーダイオード11から構成される。ここで、ショットキーダイオード5、11によりダイオード回路が構成される。
【0023】
本発明の電源システムにおけるエネルギー源1は、出力端子の一方を+側DC−DCコンバータ2と−側DC−DCコンバータ7に接続し、もう一方を接地端子に接続する。エネルギー源1は直流電源すべてを示すが、特に残量が少なくなって出力電圧が低くなっている電池や、ソーラーモジュール、熱電変換素子、あるいは小型ローターを用いて回転エネルギーを電力に変換する自然エネルギー発電機を想定している。
【0024】
なお、図1及び以下の説明においては、反転電圧発生回路9を−側電源変換部に設けているが、+側電源変換部12に設けてその他ダイオード等の回路の極性を逆にすることにより、本願発明で期待される同様の効果を奏することができる。
【0025】
電池の場合、ユーザーが+側と−側を逆に接続する場合があり、しかも残量が少なくなった電池は出力電圧が低いため電子機器を動作させるには電圧変換を行わなければならないという課題がある。そのため、本発明の電源システムが必要となる。またソーラーモジュール、熱電変換素子、あるいは小型ローターにおいても、ユーザーが+側と−側を逆に接続する場合がある。さらに発電電力は非常に小さいため、電子機器を動作させるためには電圧変換が必要である。また、光や熱、運動などの環境状況に応じて発電電圧や発電電力、あるいは発電持続時間が異なるため、発電した電力を最大限に活用する電源変換が必要となる。以上のような要求に対し、本発明の電源システムはすべてを満足する。
【0026】
ここで、熱電変換素子は周囲の環境によって出力電圧の極性が変わるため、本発明の電源システムは特に有効である。熱電変換素子は、例えば、P型熱電材料エレメントとN型熱電材料エレメントとが2枚の基板に挟まれ、基板上でP型熱電材料エレメントとN型熱電材料エレメントが金属等の導電性物質を介してPN接合されていて、複数個直列に、P、N、P、N、というように接続されている。この熱電変換素子は、PN接合部とPN接合部の間に温度差を与えると、温度差に応じた電位差(起電力)を生じる。仮に一方のPN接合部を吸熱側、もう一方のPN接合部を放熱側として、放熱側を室温、吸熱側に熱湯を置くと+側の電圧を出力するが、放熱側を室温、吸熱側に氷水を置くと−側の電圧を出力する。
【0027】
このように熱電変換素子は周囲の環境等により極性が反転するため、本システムのようにエネルギー源1の極性が変わっても電子機器と同一の極性を出力する電源システムは非常に有効である。
【0028】
+側DC−DCコンバータ2及び−側DC−DCコンバータ7は、エネルギー源1の出力端子の一方とそれぞれの入力端子を接続し、接地端子はエネルギー源1の接地端子と接続する。+側DC−DCコンバータ2は、エネルギー源1の出力端子の極性が接地端子に対して+側の場合動作する回路で、入力した電力を+側の電圧に変換する。一方、−側DC−DCコンバータ7は、エネルギー源1の出力端子の極性が接地端子に対して−側の場合動作する回路で、入力した電力を−側の電圧に変換する。+側DC−DCコンバータ2は+側発振回路3のパルス信号を信号入力端子に入力して電圧変換を行う。−側DC−DCコンバータ7は−側発振回路8のパルス信号を信号入力端子に入力して電圧変換を行う。ここで+側DC−DCコンバータ2と−側DC−DCコンバータ7は、コンデンサを用いたスイッチドキャパシタタイプDC−DCコンバータか、コイルを用いたLCタイプDC−DCコンバータのいずれかで構成される。スイッチドキャパシタタイプDC−DCコンバータはコンデンサ同士、あるいはコンデンサと電源の並列接続、直列接続を繰り返すことによって、入力した電圧を昇圧することができる。
【0029】
図2(a)にスイッチドキャパシタタイプDC−DCコンバータの基本的な昇圧回路、図2(b)にその動作模式図を示す。スイッチドキャパシタタイプDC−DCコンバータの結線は、入力端子21とトランジスタ22、23のドレインを接続し、トランジスタ22のソースとコンデンサ24、トランジスタ26のドレインを接続する。更にコンデンサ24のもう一方の端子とトランジスタ23のソース、トランジスタ25のドレインを接続する。トランジスタ25のソースは接地する。トランジスタ26のソースはコンデンサ27と出力端子28に接続する。そして、コンデンサ27のもう一方の端子は接地する構成である。昇圧の場合、電源とコンデンサを並列に接続した後、コンデンサと電源を直列接続に切り替えることによって入力電圧の2倍の電圧を得ることができる。ここではコンデンサと電源を使った2倍昇圧について説明したが、コンデンサの数を増やすことによって3倍、4倍が可能となる。
【0030】
また、図3にLC型DC−DCコンバータの基本的な昇圧回路図を示す。入力端子31とインダクタ34を接続し、インダクタ34のもう一方とトランジスタ32のドレイン、ダイオード33のアノードを接続する。トランジスタ32のソースは接地する。そして、ダイオード33のカソードを出力端子35と接続した構成である。ここで、トランジスタ32のゲートに電圧を印加し、トランジスタ32のソース・ドレイン間に電流を流すことで、インダクタ34に電流が流れる。その後、トランジスタ32のゲートをオフし、ソース・ドレイン間の電流を遮断することで、電磁誘導が起こり、昇圧された電圧がダイオード33を通って出力される。このトランジスタ32のゲートをオン・オフさせる制御方法として、PWM制御やPFM制御が用いられる。LC型DC−DCコンバータはゲートのオン・オフ制御周波数を変えることで任意の電圧を出力することができるというメリットがある。その一方で、インダクタなどの外付け部品が必要となるほか、低電力出力時には電源変換効率が低下するというデメリットもある。
【0031】
+側発振回路3と−側発振回路8は+側DC−DCコンバータ2や−側DC−DCコンバータ7に必要な電圧変換スイッチングのパルス信号を作り出す回路である。さらに−側発振回路は反転電圧発生回路9にもパルス信号を供給し、接地電位に対してマイナス側に昇圧された−側DC−DCコンバータ7の出力電圧をプラス側に反転させる役割も担っている。+側発振回路3は、エネルギー源1の出力端子の極性が接地端子に対してプラス側の場合動作する回路で、プラス側のパルス信号を出力する。一方−側発振回路8は、エネルギー源1の出力端子の極性が接地端子に対してマイナス側の場合動作する回路で、マイナス側のパルス信号を出力する。+側発振回路3の電源端子は+側DC−DCコンバータ2の出力端子と接続し、接地端子はエネルギー源1の接地端子と接続する。+側発振回路3の出力端子は+側DC−DCコンバータ2の信号入力端子と接続して、パルス信号を供給する。−側発振回路8の電源端子は−側DC−DCコンバータ7の出力端子と接続し、接地端子はエネルギー源1の接地端子と接続する。−側発振回路8の出力端子は−側DC−DCコンバータ7の信号入力端子及び反転電圧発生回路9の信号入力端子と接続して、パルス信号を供給する。
【0032】
ショットキーダイオード4、10は、エネルギー源1の出力端子から電力が供給されると電流を通して発振回路を動作させると共に、DC−DCコンバータが動作するとDC−DCコンバータで昇圧された電力がエネルギー源1に逆流するのを防ぐ役割がある。ショットキーダイオード4は、アノード端子をエネルギー源1の出力端子と接続し、カソード端子を+側発振回路3の電源端子及び+側DC−DCコンバータ2の出力端子と接続する。ショットキーダイオード10は、カソード端子をエネルギー源1の出力端子と接続し、アノード端子を−側発振回路8の電源端子及び−側DC−DCコンバータ7の出力端子と接続する。ショットキーダイオード4、10は電圧降下のなるべく低いものを選択する。本発明では電圧降下0.15Vのものを使用した。
【0033】
さらに本発明の電源システムではショットキーダイオード4、10と同じ役割をMOSトランジスタ61、62で実現する。図5に示すように、MOSトランジスタ61はエネルギー源1の出力端子とMOSトランジスタ61のドレイン端子及びゲート端子を接続し、ソース端子を+側発振回路3の電源端子及び+側DC−DCコンバータ2の出力端子と接続する。MOSトランジスタ62はエネルギー源1の出力端子とMOSトランジスタ62のソース端子を接続し、ドレイン端子及びゲート端子を−側発振回路8の電源端子及び−側DC−DCコンバータ7の出力端子と接続する。MOSトランジスタの場合、トランジスタのしきい値電圧を変化させることで電圧降下分を任意に設定することができる。
【0034】
反転電圧発生回路9は−側DC−DCコンバータ7の出力電圧の極性を反転して電子機器の極性と同一にする働きをもつ回路である。反転電圧発生回路9の入力端子は−側DC−DCコンバータ7の出力端子及び−側発振回路8の電源端子及びショットキーダイオード10のアノード端子と接続し、反転電圧発生回路9の接地端子はエネルギー源1の接地端子と共通にし、反転電圧発生回路9の出力端子はショットキーダイオード11のアノード端子と接続し、反転電圧発生回路9の信号入力端子は−側発振回路8の出力端子と接続する。反転電圧発生回路9の一例を図4に示す。本回路はスイッチドキャパシタタイプの反転電圧発生回路である。
【0035】
Pchトランジスタ41のソース端子は反転電圧発生回路9の出力端子50と接続し、ドレイン端子はNchトランジスタ42のドレイン端子及びPchトランジスタ44のゲート端子と接続する。Pchトランジスタ44のソース端子は反転電圧発生回路9の出力端子50と接続し、Pchトランジスタ44のドレイン端子はNchトランジスタ45のドレイン端子及びPchトランジスタ41のゲート端子及びPchトランジスタ47とNchトランジスタ48でインバータ回路を形成している回路のゲート端子と接続している。Nchトランジスタ42のドレイン端子はPchトランジスタ41のドレイン端子と接続し、ソース端子はNchトランジスタ43のドレイン端子と接続し、ゲート端子はNchトランジスタ45のゲート端子及び接地端子と接続する。Nchトランジスタ43のドレイン端子はNchトランジスタ42のソース端子と接続し、ソース端子はNchトランジスタ46のソース端子及びNchトランジスタ53、57のソース端子及び反転電圧発生回路9の入力端子と接続し、ゲート端子は信号入力端子59と接続する。Nchトランジスタ45のドレイン端子はPchトランジスタ44のドレイン端子と接続し、ソース端子はNchトランジスタ46のドレイン端子と接続し、ゲート端子はNchトランジスタ42のゲート端子及び接地端子と接続する。Nchトランジスタ46のドレイン端子はNchトランジスタ45のソース端子と接続し、ソース端子はNchトランジスタ43のソース端子及びNchトランジスタ53、57のソース端子及び反転電圧発生回路9の入力端子51と接続し、ゲート端子は信号入力端子60と接続する。インバータ回路を形成するPchトランジスタ47のソース端子は反転電圧発生回路9の出力端子50と接続し、ドレイン端子はNchトランジスタ48のドレイン端子及びPchトランジスタ49のゲート端子と接続し、ゲート端子はNchトランジスタ48のゲート端子及びNchトランジスタ44のドレイン端子と接続する。Nchトランジスタ48のドレイン端子はPchトランジスタ47のドレイン端子と接続し、ソース端子は接地端子と接続し、ゲート端子はPchトランジスタ47のゲート端子と接続する。Pchトランジスタ49のソース端子は反転電圧発生回路9の出力端子50と接続し、ドレイン端子はPchトランジスタ52、55のソース端子及びコンデンサ58に接続し、ゲート端子はNchトランジスタ48のドレイン端子及びPchトランジスタ47のドレイン端子と接続する。Pchトランジスタ52のソース端子はPchトランジスタ49のドレイン端子及びPchトランジスタ55のソース端子及びコンデンサ58と接続し、ドレイン端子はPchトランジスタ55のゲート端子及びNchトランジスタ54のドレイン端子と接続し、ゲート端子はNchトランジスタ53、57のゲート端子及び信号入力端子61と接続する。Nchトランジスタ54のドレイン端子はPchトランジスタ52のドレイン端子と接続し、ソース端子はNchトランジスタ53のドレイン端子と接続し、ゲート端子はPchトランジスタ55のドレイン端子及びPchトランジスタ56のソース端子及び接地端子と接続する。
【0036】
Nchトランジスタ53のドレイン端子はNchトランジスタ54のソース端子と接続し、ソース端子は反転電圧発生回路9の入力端子51と接続し、ゲート端子は信号入力端子61と接続する。Pchトランジスタ55のソース端子はPchトランジスタ52のソース端子と接続し、ドレイン端子はPchトランジスタ56のソース端子及びNchトランジスタ54のゲート端子及び接地端子と接続し、ゲート端子はPchトランジスタ52のドレイン端子及びNchトランジスタ54のドレイン端子と接続する。Pchトランジスタ56のソース端子はPchトランジスタ55のドレイン端子と接続し、ソース端子はNchトランジスタ57のドレイン端子及びコンデンサ58と接続し、ゲート端子は信号入力端子61と接続する。
【0037】
Nchトランジスタ57のドレイン端子はPchトランジスタ56のドレイン端子と接続し、ソース端子は反転電圧発生回路9の入力端子51と接続し、ゲート端子は信号入力端子61と接続する。ここで、信号入力端子60、61は同相で、入力信号端子59は信号入力端子60、61に対して逆相である。信号入力端子59、60、61に入力される信号は−側発振回路8から供給される。
【0038】
ここで反転電圧発生回路9のトランジスタ41から48でレベルシフト回路を構成している。反転電圧発生回路9は−側発振回路8の信号で動作しているが、極性を反転した後の電力を出力端子50に送るPchトランジスタ49のオン・オフは−側発振回路8の信号で制御できない。このため、このレベルシフト回路を組み込んでPchトランジスタ49を制御することにより、確実に反転した後の電力(接地端子に対してプラスの電力)を電源システムの出力端子6に送ることができる。
【0039】
ダイオード回路を構成するショットキーダイオード5、11は、+側DC−DCコンバータ2あるいは反転電圧発生回路9の出力端子から電力が供給されると電気を通して電源システムの出力端子6に電力を供給すると共に、+側DC−DCコンバータ2が動作しているときは反転電圧発生回路9に電力が逆流しないように、また、−側DC−DCコンバータ7が動作しているときは+側DC−DCコンバータ2に電力が逆流しないように整流する働きをもっている。ショットキーダイオード5のアノード端子は+側DC−DCコンバータ2の出力端子と接続し、カソード端子を電源システムの出力端子6と接続する。ショットキーダイオード11のアノード端子は反転電圧発生回路9の出力端子と接続し、カソード端子を電源システムの出力端子6と接続する。ショットキーダイオード5、11は電圧降下のなるべく低いものを選択する。本発明では電圧降下0.15Vのものを使用した。
【0040】
本発明の電源システムでは、各回路を支持基板上に絶縁膜を介して形成された半導体膜上に形成される半導体デバイス、いわゆる完全空乏型SOIデバイスで構成した場合、その効果は非常に大きくなる。通常、Bulkデバイスでは基板とトランジスタのソースを接続するため、本発明のようなアプリケーションでは極性が反対になったときの電流の逆流を防ぐことが難しい。これを防ぐにはBulk基板上にトリプルウェル構造を作ってトランジスタをフローティングするなどの対策が必要である。これに対し完全空乏型SOIデバイスでは、基板(ボディ領域)をフローティングの状態で動作させることが可能のため、たとえ入力電源の極性が反転しても、必ず電流のパスがPNPあるいはNPNとなり、電流の逆流は非常に小さいものとなる。このことから、本発明の電源システムに使う各回路のトランジスタは完全空乏型SOIデバイスを用いることで、極性が反転したときの逆流パスを気にすることなく設計を行うことができ、さらにトリプルウェル構造を作るなどの工程増も必要ない。また完全空乏型トランジスタでは、同じしきい値電圧のトランジスタで比べた場合、リーク電流がBulkデバイスに比べて1桁低く押さえることができるため、しきい値電圧を下げることができ、出力電圧が低いエネルギー源1でも電子機器に電力を供給することが可能である。
【0041】
次に本発明の電源システムにおける動作について説明する。ここではエネルギー源1として熱電変換素子を用いた場合で説明する。他のエネルギー源、例えばソーラーセルやゼンマイ発電でも同様である。室温に対して高温の物体を熱電変換素子上に置いて、接地端子に対してプラス側の電力が出力端子に出力された場合、電流は電源ラインを通って、ショットキーダイオード4、10、+側DC−DCコンバータ2、−側DC−DCコンバータ7方向に流れる。ここで、+側DC−DCコンバータ2、−側DC−DCコンバータ7は、回路上逆極性の電流が流れ込まないように構成されているため、ダイオード接続の順方向になるような電流パスはない。つまり、この場合−側DC−DCコンバータ7には電流が流れ込まない。ショットキーダイオード10は逆方向になるため、電流は流れず、ショットキーダイオード4は順方向になるため、電流を流して+側発振回路3の電源端子に電力が供給される。電源端子に電力を供給された+側発振回路3は、接地端子に対してプラス側のハルス信号を発生し、+側DC−DCコンバータ2の信号入力端子にパルス信号を供給する。+側DC−DCコンバータ2は信号入力端子にパルス信号を受けると、熱電変換素子の電力を昇圧し、所望の電圧を出力端子に出力する。
【0042】
ここで本発明の特徴は、+側発振回路3の動作開始電圧が電子機器等負荷回路の動作開始電圧よりも低いことが特徴である。仮に電子機器の動作開始電圧と+側発振回路3の動作開始電圧が同じ場合、ショットキーダイオード4から流れてきた電力は+側発振回路3と電子機器の両方に電流が流れてしまい、電圧降下が起こってどちらも動作しない状態になる。このため、本発明では+側発振回路3の動作開始電圧を電子機器より低くすることによって、最初に+側発振回路が動作し、次に+側DC−DCコンバータ2が動作することによって、最適な電圧電源を電子機器に供給することができる。
【0043】
+側DC−DCコンバータ2から出力された電力はショットキーダイオード5を通って、電源システムの出力端子6に出力され、電子機器に供給される。
ここで熱電変換素子の出力特性について説明する。熱電変換素子の出力特性は図6に示すように、発電開始直後は高い出力電圧があるが、その後出力電圧は下がってくる。熱電変換素子は接合間の温度差を電力に変える素子であるため、熱源を置いて時間が経つと素子を伝わって熱が接合間に拡散し、接合間の温度差が小さくなってくる。このため、図6のように出力電圧が低下してくる。実験結果では5分程度で0.1V程度まで出力電圧が低下する。
【0044】
上記のような熱電変換素子をエネルギー源1として用いた場合、いくら+側発振回路3の動作開始電圧を低くしたとしても、0.1V程度では動作せず、電子機器に電力を供給できない。そこで本発明はこの点を解決するために、+側発振回路3の電源端子はショットキーダイオード4のカソード端子に接続しているだけではなく、+側DC−DCコンバータ2の出力端子にも接続している。そのため、一旦+側発振回路3が動作してパルス信号を発生し、+側DC−DCコンバータ2が動作すると、+側発振回路3は+側DC−DCコンバータ2の出力電力をもらって動作するので、熱電変換素子の出力が低下しても、電力の供給がある限り昇圧を行い、電子機器に電力を供給しつづけることが可能である。
【0045】
次に、室温に対して低温の物体、例えば氷水を熱電変換素子上に置いて、接地端子に対して−側の電力が出力端子に出力された場合、電流は電源ラインを通って、ショットキーダイオード4、10、+側DC−DCコンバータ2、−側DC−DCコンバータ7方向に流れる。ここで、+側DC−DCコンバータ2、−側DC−DCコンバータ7は、回路上逆極性の電流が流れ込まないように構成されているため、ダイオード接続の順方向になるような電流パスはない。つまり、この場合+側DC−DCコンバータ2には電流が流れ込まない。ショットキーダイオード4は逆方向になるため、電流は流れず、ショットキーダイオード10は順方向になるため、電流を流して−側発振回路8の電源端子に電力が供給される。
【0046】
ここで、反転電圧発生回路9は−側発振回路8からの信号を受け取らない限り、電流が流れ込まない構成になっている。そのため、ショットキーダイオード10を通って流れてきた電流は、最初に−側発振回路8を起動する。電源端子に電力を供給された−側発振回路8は、接地端子に対してマイナス側のハルス信号を発生し、−側DC−DCコンバータ7の信号入力端子にパルス信号を供給する。
【0047】
−側DC−DCコンバータ7は信号入力端子にパルス信号を受けると、熱電変換素子の電力をマイナス側に昇圧し、絶対値が所望の電圧である電圧を出力端子に出力する。そして、信号入力端子に−側発振回路8のパルス信号を受けた反転電圧発生回路9は、−側DC−DCコンバータの出力電力を入力し、極性を反転させる。
【0048】
反転電圧発生回路9内部の動作は、まずNchトランジスタ57とPchトランジスタ55をオンさせ、コンデンサ58の一方に入力端子51を介して−側DC−DCコンバータ7の出力端子を接続し、もう一方を接地端子と接続する。次にNchトランジスタ57とPchトランジスタ55をオフさせ、Pchトランジスタ49と56をオンさせることで、−側DC−DCコンバータ7の出力電圧を接地端子に対して極性を反転させることができる。
【0049】
−側DC−DCコンバータ7の出力電圧を反転して反転電圧発生回路9から出力された電力はショットキーダイオード11を通して電源システムの出力端子6に供給され、電子機器に供給される。
【0050】
次に熱電変換素子の出力電圧が、熱飽和により低下してきて出力電圧が−0.1V程度になった場合を説明する。−側発振回路8の電源端子はショットキーダイオード10のアノード端子に接続しているだけではなく、−側DC−DCコンバータ7の出力端子にも接続している。そのため、一旦−側発振回路8が動作してパルス信号を発生し、−側DC−DCコンバータ7が動作すると、−側発振回路8は−側DC−DCコンバータ7の電力をもらって動作するので、熱電変換素子の出力が低下しても、電力の供給がある限り、電子機器に電力を供給しつづけることが可能である。
【0051】
以上のような構成にすることで本発明の電源システムは、エネルギー源1の出力が接地電位に対してプラスの場合もマイナスの場合も、電子機器には接地電位に対してプラスの電圧を供給することができる。例えばユーザーが誤接続で電子機器の電池を入れ間違えたとしても、電子機器は正常に動作する。また本発明の回路構成では、エネルギー源1に極性反転のスイッチを設けることなく、エネルギー源1の出力電圧が接地電位に対してプラスの場合は+側DC−DCコンバータ2が動作して−側DC−DCコンバータ7は動作せず、エネルギー源1の出力電圧が接地電位に対してマイナスの場合は、−側DC−DCコンバータ7が動作して+側DC−DCコンバータ2は動作しない構成となっている。このため無駄な電力消費がなく、変換効率の良い電源システムが実現できる。
【0052】
また、これまでの技術ではエネルギー源1の出力電圧が低下してきた場合、電源の極性を反転する回路が動作を続けることができず、電子機器に電力を供給することができなかったが、本発明では一旦発振回路3、8が動作すればエネルギー源1からの電力供給がある限り、DC−DCコンバータ2、7で昇圧して電子機器に適正な電力を供給することができる。
【0053】
また本発明の別の実施の形態に係る電源システムの概略構成を示すブロック図を図7に示す。本発明の電源システムは、状況や環境によって接地電位に対する出力の極性が変化するエネルギー源1と、プラス側電源変換部12とマイナス側電源変換部13からなる。電源変換部12,13は、エネルギー源1の出力と接続した、エネルギー源1のプラス側の出力電力を電圧変換する+側DC−DCコンバータ2と、エネルギー源1の出力と接続した、エネルギー源1のマイナス側の出力電力を電圧変換する−側DC−DCコンバータ7と、ゲート端子及びドレイン端子とエネルギー源1の出力を接続し、ソース端子と+側DC−DCコンバータ2の出力端子及びエネルギー源1のプラス側の出力電力で動作する+側発振回路3の電源端子と接続したMOSトランジスタ61と、ソース端子とエネルギー源1の出力を接続し、ドレイン端子及びゲート端子と−側DC−DCコンバータ7の出力端子及びエネルギー源1のマイナス側の出力電力で動作する−側発振回路8の電源端子と接続したMOSトランジスタ62と、電源端子と+側DC−DCコンバータの出力端子及びMOSトランジスタ61のソース端子を接続し、出力端子と+側DC−DCコンバータ2の信号入力端子を接続したエネルギー源1のプラス側の出力電力で動作する+側発振回路3と、電源端子と−側DC−DCコンバータ7の出力端子及びMOSトランジスタ62のゲート端子及びソース端子を接続し、出力端子と−側DC−DCコンバータ7の信号入力端子及び反転電圧発生回路9の信号入力端子を接続したエネルギー源1のマイナス側の出力電力で動作する−側発振回路8と、入力端子と−側DC−DCコンバータ7の出力端子を接続した反転電圧発生回路9と、+側DC−DCコンバータ2の出力端子及び反転電圧発生回路9の出力端子と接続する出力選択回路71から構成される。
【0054】
出力選択回路71は、+側DC−DCコンバータ2からの出力電力があった場合は、+側DC−DCコンバータ2からの出力電力を電子機器に供給すると共に、出力電力のない反転電圧発生回路9への逆流を防ぎ、反転電圧発生回路9からの出力電力があった場合は、反転電圧発生回路9からの出力電力を電子機器に供給すると共に、出力電力のない+側DC−DCコンバータ2への逆流を防ぐ役割がある。
【0055】
出力選択回路71の回路一例を図8に示す。
【0056】
+側DC−DCコンバータ2の出力端子と接続された+側入力端子81は、PchMOSトランジスタ83のドレイン端子及び抵抗87と接続する。反転電圧発生回路9の出力端子と接続された−側入力端子82は、PchMOSトランジスタ84のドレイン端子及び抵抗89と接続する。抵抗88は一方を抵抗87と接続し、もう一方を接地端子と接続する。抵抗90は一方を抵抗89と接続し、もう一方を接地端子と接続する。コンパレータ86は+入力を抵抗87、88の中点と接続し、−入力を抵抗89、90の中点と接続し、出力端子をインバータ85の入力端子及びPchMOSトランジスタ84のゲート端子と接続し、電源端子を電源システムの出力端子6と接続し、接地端子をエネルギー源1の接地端子と接続する。
【0057】
インバータ85は入力端子をコンパレータ86の出力端子と接続し、出力端子をPchMOSトランジスタ83のゲート端子と接続し、電源端子を電源システムの出力端子6と接続し、接地端子をエネルギー源1の接地端子と接続する。PchMOSトランジスタ83はソース端子とボディ端子を接続し、電源システムの出力端子6と接続する。PchMOSトランジスタ84はソース端子とボディ端子を接続し、電源システムの出力端子6と接続する。
【0058】
出力選択回路71の動作は、+側入力端子81に電力が供給されるとPchMOSトランジスタ83のドレイン端子−ボディ端子間のPN接合が順方向となり、ソース端子を通って電源システムの出力端子6の方に電流が流れる。するとコンパレータ86、インバータ85が動作を開始する。+側入力端子81に電力が供給されたために抵抗87、88の中点は電位が発生し、コンパレータ86はHigh信号を出力する。そのため、PchMOSトランジスタ84はオフし、PchMOSトランジスタ83はオンする。これにより+側入力端子81の電力が電源システムの出力端子6に供給されると共に、電源システムの出力端子6から−側入力端子82への電流の逆流を防ぐ。
【0059】
また、−側入力端子82に電力が供給されるとPchMOSトランジスタ84のドレイン端子−ボディ端子間のPN接合が順方向となり、ソース端子を通って電源システムの出力端子6の方に電流が流れる。するとコンパレータ86、インバータ85が動作を開始する。−側入力端子82に電力が供給されたために抵抗89、90の中点は電位が発生し、コンパレータ86はLow信号を出力する。そのため、PchMOSトランジスタ83はオフし、PchMOSトランジスタ84はオンする。これにより−側入力端子82の電力が電源システムの出力端子6に供給されると共に、電源システムの出力端子6から+側入力端子81への電流の逆流を防ぐ。
【0060】
以上のように構成されることで、本発明の実施の形態ではエネルギー源1の出力が接地電位に対してプラスの場合もマイナスの場合も、電子機器には接地電位に対してプラスの電圧を供給することができる。例えばユーザーが誤接続で電子機器の電池を入れ間違えたとしても、電子機器は正常に動作する。また本発明の回路構成では、エネルギー源1に極性反転のスイッチを設けることなく、エネルギー源1の出力電圧が接地電位に対してプラスの場合は+側DC−DCコンバータ2が動作して−側DC−DCコンバータ7は動作せず、エネルギー源1の出力電圧が接地電位に対してマイナスの場合は、−側DC−DCコンバータ7が動作して+側DC−DCコンバータ2は動作しないシーケンスになっている。このため無駄な電力消費がなく、変換効率の良い電源システムが実現できる。
【0061】
また、これまでの技術ではエネルギー源1の出力電圧が低下してきた場合、電子機器に電力を供給することができなかったが、本発明では一旦発振回路3、8が動作すればエネルギー源1からの電力供給がある限り、DC−DCコンバータ2、7で昇圧して電子機器に適正な電力を供給することができる。
【0062】
さらに、出力選択回路71を設けることによって、電源システムの出力端子6に出力される電力が+側DC−DCコンバータ2、あるいは反転電圧回路9に逆流するのを防ぐと共に、DC−DCコンバータ2、7の出力電力をダイオードを用いたときの電圧降下などなく、効率よく電源システムの出力端子6に供給することができる。また本出力選択回路71は、他の回路ブロックから信号をもらうことなく+側DC−DCコンバータ2、あるいは反転電圧発生回路9の出力電力のある方を自動的に選択し、電子機器に電力を供給することができるというメリットがある。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、エネルギー源1の出力が接地電位に対してプラスの場合もマイナスの場合も、電子機器には接地電位に対してプラスの電圧を供給することができるという効果がある。例えばユーザーが誤接続で電子機器の電池を入れ間違えたとしても、電子機器は正常に動作する。
【0064】
また、本発明の回路構成では、エネルギー源1に極性反転のスイッチを設けることなく、エネルギー源1の出力電圧が接地電位に対してプラスの場合は+側DC−DCコンバータ2が動作して−側DC−DCコンバータ7は動作せず、エネルギー源1の出力電圧が接地電位に対してマイナスの場合は、−側DC−DCコンバータ7が動作して+側DC−DCコンバータ2は動作しない構成になっている。このため無駄な電力消費がなく、変換効率の良い電源システムが実現できる効果がある。
【0065】
また、これまでの技術ではエネルギー源1の出力電圧が低下してきた場合、電子機器に電力を供給することができなかったが、本発明では一旦発振回路3、8が動作すればエネルギー源1からの電力供給がある限り、DC−DCコンバータ2、7で昇圧して電子機器に適正な電力を供給することができるという効果がある。
【0066】
さらに本発明の別の形態では、+側DC−DCコンバータ2及び反転電圧発生回路9の出力端子と出力選択回路71が接続されているため、電源システムの出力端子6に出力される電力が+側DC−DCコンバータ2、あるいは反転電圧回路9に逆流するのを防ぐと共に、DC−DCコンバータ2、7の出力電力をダイオードを用いたときの電圧降下などなく、効率よく電源システムの出力端子6に供給することができる。
【0067】
また本出力選択回路71は、他の回路ブロックから信号をもらうことなく+側DC−DCコンバータ2、あるいは反転電圧発生回路9の出力電力のある方を自動的に選択し、電子機器に電力を供給することができるという効果がある。
【0068】
また+側DC−DCコンバータ2及び−側DC−DCコンバータ7ょをスイッチドキャパシタ型DC−DCコンバータで構成することにより、低消費電力ICの領域においてより高い電源変換効率を示す。
【0069】
さらに、各回路を支持基板上に絶縁膜を介して形成された半導体膜上に形成される半導体デバイス、いわゆる完全空乏型SOIデバイスで構成した場合、その効果は非常に大きくなる。通常、Bulkデバイスでは基板とトランジスタのソースを接続するため、本発明のようなアプリケーションでは極性が反対になったときの電流の逆流を防ぐことが難しい。
【0070】
これを防ぐにはBulk基板上にトリプルウェル構造を作ってトランジスタをフローティングするなどの対策が必要である。これに対し完全空乏型SOIデバイスでは、基板(ボディ領域)をフローティングの状態で動作させることが可能のため、たとえ入力電源の極性が反転しても、必ず電流のパスがPNPあるいはNPNとなり、電流の逆流は非常に小さいものとなる。このことから、本発明の電源システムに使う各回路のトランジスタは完全空乏型SOIデバイスを用いることで、極性が反転したときの逆流パスを気にすることなく設計を行うことができ、さらにトリプルウェル構造を作るなどの工程増も必要ない。
【0071】
また完全空乏型トランジスタでは、同じしきい値電圧のトランジスタで比べた場合、リーク電流がBulkデバイスに比べて1桁低く押さえることができるため、しきい値電圧を下げることができ、出力電圧が低いエネルギー源1でも電子機器に電力を供給することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る電源システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の形態に係る昇圧型のスイッチドキャパシタタイプDC−DCコンバータの概略回路図と動作模式図である。
【図3】本発明の形態に係る昇圧型のLC型DC−DCコンバータの概略回路図である。
【図4】本発明の形態に係る反転電圧発生回路の概略回路図である。
【図5】本実施の形態に係る電源システムの別の概略構成を示すブロック図である。
【図6】熱電変換素子の発電出力特性を示す図である。
【図7】本実施の形態に係る電源システムの別の概略構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の形態に係る出力選択回路の概略回路図である。
【図9】従来の電源システムを示す図である。
【符号の説明】
1 エネルギー源
2 +側DC−DCコンバータ
3 +側発振回路
4、5、10、11 ショットキーダイオード
6、28、35、50、107、108 出力端子
7 −側DC−DCコンバータ
8 −側発振回路
9 反転電圧発生回路
12 +側電源変換部
13 −側電源変換部
21、31、51、105、106 入力端子
22、23、25、26、32 トランジスタ
41、42、43、44、45、46、47、47、49 トランジスタ
52、53、54、55、56、57、61、62、83、84 トランジスタ24、27、58 コンデンサ
33、101、102、103、104 ダイオード
34 インダクタ
59、60、61 入力信号端子
81 +側入力端子
82 −側入力端子
85 インバータ
86 コンパレータ
87、88、89、90 抵抗
100 ダイオードブリッジ回路
109、110、111、112 接続中点
Claims (4)
- 電源の電圧が印加される第1の端子と、
電源システムで変換した電力を出力する第2の端子と、
前記第1の端子に接続された第1のDC−DCコンバータと、
前記第1の端子に接続され、前記第1のDC−DCコンバータと極性が反対の電圧を昇圧して出力する第2のDC−DCコンバータと、
前記第2のDC−DCコンバータの出力に接続され、出力電圧の極性を反転させる反転電圧発生回路と、
前記第1のDC−DCコンバータの出力電圧で動作し、前記第1のDC−DCコンバータを制御するためのパルス信号を出力する第1の発振回路と、
前記第2のDC−DCコンバータの出力電圧で動作し、前記第2のDC−DCコンバータと前記反転電圧発生回路とをそれぞれ制御するためのパルス信号を出力する第2の発振回路と、
アノード端子が前記第1のDC−DCコンバータの出力に接続され、カソード端子が前記第2の端子に接続された第1のショットキーダイオードと、
アノード端子が前記反転電圧発生回路の出力に接続され、カソード端子が前記第2の端子に接続された第2のショットキーダイオードと、
アノード端子が前記第1の端子に接続され、カソード端子が前記第1の発振回路に接続され、起動時に前記第1の発振回路に前記電源の電圧を供給する第3のショットキーダイオードと、
カソード端子が前記第1の端子に接続され、アノード端子が前記第2の発振回路に接続され、起動時に前記第2の発振回路に前記電源の電圧を供給する第4のショットキーダイオードと、を有し、
前記第1のDC−DCコンバータ及び第2のDC−DCコンバータは、完全空乏型MOSトランジスタで構成されており、極性の違う電源の電圧を切り替えて入力するスイッチ回路を必要としないことを特徴とする電源システム。 - 前記第3及び第4のショットキーダイオードは、
ソース端子とゲート端子が接続されたアノード端子と、ドレイン端子をカソード端子とする3端子の完全空乏型MOSトランジスタで構成し、しきい値電圧を低くしたことを特徴とする請求項1に記載の電源システム。 - 前記第1及び第2のショットキーダイオードは、
ソース端子とゲート端子が接続されたアノード端子と、ドレイン端子をカソード端子とする3端子の完全空乏型MOSトランジスタで構成し、しきい値電圧を低くしたことを特徴とする請求項2に記載の電源システム。 - 前記電源は、熱伝変換素子であることを特徴とする請求項2または3に記載の電源システム。
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