JP3915955B2 - 自走式木材破砕機械 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自走式木材破砕機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
自走式木材破砕機械は、図4、図5に例示するように、回転式の破砕機1と、外部から投入された木材2等を回転によって破砕機1に導入する回転式のタブ3とを自走式の台車4上に有し、タブ3から導入した木材2等を破砕機1によって破砕し外部へ排出自在とされている。詳しく次の通り。
【0003】
(1)破砕機1は例えばハンマーミルである(以下、単に「ミル1」とする)。ミル1は駆動系によって回転自在とされた軸1a外周にカッタ1bを複数有し、カッタ1bによって木材2等を破砕し細片する。駆動系は油圧式やダイレクト式等である。
【0004】
(2)タブ3は固定底板3a上に駆動系によって回転自在とされている。固定底板3aの一部は開口し、この開口からカッタ1bを臨める。駆動系は油圧式やダイレクト式等である。
【0005】
タブ3内に長尺な木材2を投入すると、木材2の下端が固定底板3a上やカッタ1bに当接する。一方、木材2は倒れてその上部側面がタブ内壁や上縁に当たる。タブ内壁には凸部が上下方向に複数本設けられ、この凸部がタブ3の回転によって木材2を引っ掛け押すこととなる。また、タブ上縁に上端部側面を横たえた長尺な木材2は、タブ3の回転によって転がり滑って移動する。短い木材2又は破砕されて短くなった木材2は、タブ3の回転によって固定底板3a上を移動しカッタ1bに当たる。このように木材2はタブ3内で姿勢変化しつつ、下端面や側面を固定底板3a上とカッタ1bとの間で行き来し、長尺な木材2も短い木材2もカッタ1bによって破砕される。破砕物はパルプ原料、肥料、燃料等に用いられる。
【0006】
ところでコンクリートや岩石等のガラを破砕する通常の自走式破砕機械は、ガラが大きいとき、硬いとき、多量であるときには、破砕機(自走式木材破砕機械ではミル1等)の破砕速度が減少し、破砕効率が低下する。時には破砕機の破損原因となる。そこで従来、破砕機の破砕速度(普通は回転数Nh)を検出し、回転数Nhが所定値Nbまで降下すると、ガラ供給機(自走式木材破砕機械ではタブ3)を自動停止させ、逆に回転数Nhが所定値Naまで上昇すると、ガラ供給機を自動起動させるものがある。尚、自動停止と自動起動とがハンチングしないように、例えば「Na>Nb+50rpm 」としてある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記従来技術には次のような問題がある。
(1)上記従来技術はガラ供給機の起動及び停止が破砕機の回転変動だけに依存している。つまりガラ供給機によるそれ自体の自動制御機能がない。
(2)上記従来技術はガラ供給機の自動起動及び自動停止を介して間接的に破砕機の破損を防止する。つまり破砕機によるそれ自体の自動制御機能がない。
(3)特に自走式木材破砕機械は、例えばタブ3の凸部とカッタ1bとの間に木材2等の長尺物が挟まると、タブ3の回転力が木材2を介してカッタ1bに直接押す。従ってミル1過負荷が生じ回転数Nhが急降下する。ところが自走式木材破砕機械では、タブ3がさらに回転し挟まっていた木材2が外れ、過負荷が消滅して破砕を続行する作用効果を繰り返す。つまり回転式のタブ3を有する自走式木材破砕機械に対し、従来技術のように所定値Nbを設けてタブ3を自動停止させると、タブ3の上記作用効果が無くなる。
(4)しかも自走式木材破砕機械は、例えば太く、硬い木材2等がカッタ1bに完全に噛込んでしまうと、従来従来技術のようにガラ供給機の自動停止だけでは、噛込んだ木材2等を排出できず、人手に要して排出することになり、破砕効率が悪い。
【0008】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、回転式のタブ及び破砕機の自動制御の自由度を好適に高め、もって破砕効率を高めた自走式木材破砕機械を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係わる自走式木材破砕機械の第1は、回転式のタブと、前記タブの回転により導入される被破砕物を破砕する破砕機とを有する自走式木材破砕機械において、破砕機の負荷を検出する破砕機負荷検出手段と、前記破砕機負荷検出手段により検出された負荷を所定の破砕機負荷値と比較して過負荷を判定する破砕機過負荷判定手段と、前記破砕機過負荷判定手段が過負荷を判定したときに、前記破砕機を逆転させる破砕機逆転手段と、タブの負荷を検出するタブ負荷検出手段と、前記タブ負荷検出手段により検出された負荷を所定のタブ負荷値と比較して過負荷を判定するタブ過負荷判定手段と、前記破砕機過負荷判定手段が過負荷を判定したときに、または、前記タブ過負荷判定手段が過負荷を判定したときに、前記タブを逆転させるタブ逆転手段とを有することを特徴としている。
【0010】
上記第1構成によれば、破砕機過負荷判定手段が破砕機負荷検出手段から破砕機負荷を受けて所定の破砕機負荷値と比較し、破砕機の過負荷を判定し、過負荷を判定したときに、破砕機逆転手段により破砕機を逆転させると共に、タブも逆転させる。破砕機が過負荷になるということは、木材等が破砕機に噛込んでいることになる。ところが、その過負荷による破砕機の逆転及びタブの逆転が自動的に行われるため、木材等の破砕機への噛込みが自動的に解除されたり、又は人手によっても容易に外せるようになる。従って破砕効率が高くなる。しかも破砕機自体の過負荷情報によって破砕機自体を制御するため、その分、制御自由度も高くなる。また、前記破砕機過負荷判定手段が過負荷を判定したときに、または、タブ過負荷判定手段がタブ負荷検出手段により検出された負荷を所定のタブ負荷値と比較して過負荷と判定したときに、タブ逆転手段によりタブを逆転させる。これにより、破砕機の過負荷、及びタブの過負荷がタブの逆転によって自動的に解除されるので、さらに破砕効率が高くなる。
【0019】
また、第2に、回転式のタブと、前記タブの回転により導入される被破砕物を破砕する破砕機とを有する自走式木材破砕機械において、破砕機の回転数を負荷として検出する破砕機負荷検出手段と、この破砕機負荷検出手段から受けた回転数を所定の下限回転数と比較して破砕機の過負荷を判定する破砕機過負荷判定手段と、タブの負荷を検出するタブ負荷検出手段と、このタブ負荷検出手段により検出された負荷を所定のタブ負荷値と比較してタブの過負荷を判定するタブ過負荷判定手段と、このタブ過負荷判定手段がタブを過負荷と判定したときに、または前記破砕機過負荷判定手段が破砕機を過負荷と判定したときに、タブを逆転させるタブ逆転手段とを有する構成としてもよい。
第2構成は、上記第1構成における破砕機の過負荷の検出を破砕機の回転数から得るものであるから、第1構成と同様の作用効果が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態及び実施例】
以下、好適な実施例を図1〜図3を参照し説明する。尚、例機は、図4、図5で既説のものである。例機のミル1、タブ3及びベルトコンベア等は油圧駆動式である。これらは自走式台車4上に設けられ、外部からタブ3に投入された木材2等をタブ3の回転によってミル1に導入し、ミル1で破砕し、ベルトコンベアで外部へ排出する構造となっている。
【0021】
そして例機はさらに、図1に示すように、制御器5を有すると共に、この制御器5に電気信号的に接続された油圧回路6、ダイアル7a、スイッチ7b、ダイアル7c〜7i、タブ回転数検出器8a、ミル回転数検出器8b、タブ過負荷検出器9a、ミル過負荷検出器9b及び報知器10等を有する。
【0022】
制御器5は例えばマイコンを使ったコントローラであり、詳細を後述する制御例の動作プログラムを予め記憶し、ダイアル7a、スイッチ7b、ダイアル7c〜7i、タブ回転数検出器8a、ミル回転数検出器8b、タブ過負荷検出器9a及びミル過負荷検出器9b等から情報信号を入力し、これを動作プログラムに基づき処理し、その結果である制御信号を報知器10や油圧回路6等に出力する。
【0023】
油圧回路6は、ミル1、タブ3及びベルトコンベア等を駆動させる各油圧アクチュエータを有する。尚、ミル1及びタブ3以外のベルトコンベア等は必要である場合を除き以下その説明を省略する。ところで通常の自走式木材破砕機械は各油圧アクチュエータ毎に油圧ポンプを有するが(従って本実施例の例機もまた、この構成でも構わないが)、例機はクローズドセンタ・ロードセンシングシステム(仮称である、 Closed-center Load Sensing Systemの頭文字を取り、以下、単に「CLSS」とする)とした。説明が多少長くなるが、次の(a1)〜(a2)にCLSSを説明する。
【0024】
(a1)CLSSは一つの可変容量形油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出油を油圧アクチュエータに給排するクローズドセンタ形の切換弁と、この切換弁の前後差圧Δp(ロードセンシング圧Δpである)を受け、この前後差圧Δpが一定となるように、油圧ポンプの吐出量を変更するサーボバルブとを有して構成される。尚、CLSSにおいて、可変容量形油圧ポンプを複数設けてもよいが、このときは各油圧ポンプの吐出油を合流させ、その下流側に切換弁や油圧アクチュエータを順次配置する。ところでよく知られるように、切換弁等の絞りを流れる流量Qpは式「Qp∝Z(Δp)1/2」で示せる。Zは切換弁の開口面積である。即ち、CLSSは上記の通り、切換弁の前後差圧Δpが一定となるように、油圧ポンプの吐出量を変更するサーボバルブを有する。このため、CLSSでは、上式「Qp∝Z(Δp)1/2」が「Qp∝Z」となる。つまりCLSSによれば、油圧アクチュエータの負荷圧がどうであれ、切換弁のストローク(「Z∝ストローク」である)に比例した流量が切換弁を流れる。この流量が油圧ポンプの吐出量Qpである。具体的には、切換弁をある位置までストロークさせれば、油圧アクチュエータへの負荷に係わらず、油圧アクチュエータの作動速度がストロークに比例した速度になろうとする作用効果が生ずる。つまり油圧ポンプは必要以上の流量を吐出することが無くなり、省エネとなる。尚、油圧アクチュエータを複数有して複合操作するときにCLSSの上記作用効果を得るには、各切換弁の前側、各切換弁の後側、各油圧アクチュエータのIN側及び各油圧アクチュエータのOUT側のいずれかに圧力補償弁を設ける。各圧力補償弁は複合操作時、シャトル弁を経て各油圧アクチュエータでの最大負荷圧Pmax をパイロット圧として受け、軽負荷の油圧アクチュエータと油圧ポンプとの間に「最大負荷圧Pmax +前後差圧Δp」=「軽負荷圧+切換弁の前後差圧Δp+圧力補償弁での圧損」=「ンプ吐出圧Pp 」となる「圧損」を生じさせている。尚、最大の負荷圧Pmax が発生している圧力補償弁は圧損を生じない。この結果、各油圧アクチュエータの負荷が互いに異なっていても、各油圧アクチュエータはそれぞれの切換弁のストロークに比例した流量を流す。尚、複合操作時の油圧ポンプの吐出量は各切換弁を通過する流量の総和である。
【0025】
(a2)即ち、例機は、図1に示すように、ミル1及びタブ3の油圧アクチュエータをそれぞれ有する(尚、ベルトコンベア等は前記の通り説明を省略する)。つまり図1でのCLSSの各要素は、可変容量形油圧ポンプは符号6a、油圧アクチュエータはタブ用油圧モータ6b1及びミル用油圧モータ6b2、切換弁はタブ用切換弁6c1及びミル用切換弁6c2、サーボバルブは符号6d、圧力補償弁は符号6e1、6e2、そしてシャトル弁は符号6f1、6f2である。尚、例機は圧力補償弁6e1、6e2を切換弁6c1、6c2の前側に配置した例である(また、各油圧アクチュエータ6b1、6b2のIN側に配置した例でもある。そして前記したように、圧力補償弁6e1、6e2は切換弁6c1、6c2の後側や各油圧アクチュエータ6b1、6b2のOUT側に配置しても構わない)。ここで各切換弁6c1、6c2の前後差圧Δpは「Δp=Pp−Pmax 」によって代表される(Pmax は油圧アクチュエータ6b1、6b2の最大負荷圧である)。尚、油圧回路6全体の最大油圧(リリーフ圧Pf )はリリーフバルブ6gによって設定され、例機は「Pf =360kg/cm2 」である。そして各切換弁6c1、6c2は、図示左端に制御器5から励磁電流IF1、IF2を受けて正転位置(図示左位置)となり、かつその励磁電流IF1、IF2の大きさに比例して開口面積Zを拡大する。そして図示右端に制御器5から励磁電流IR1、IR2を受けて逆転位置(図示右位置)となり、かつ励磁電流IR1、IR2の大きさに比例して開口面積Zを拡大する。そして、励磁電流IF1、IF2、IR1、IR2が無いときに、左右端に設けた中立バネによって中立位置(図示中央位置)となる比例ソレノイド式3位置切換弁である。
【0026】
ダイアル7a、スイッチ7b、ダイアル7c〜7iは、動作プログラム内の各種設定値を変更するための信号や割込信号等をオペレータがマニュアル入力するものである。詳しくは次(b1)〜(b9)の通り。
【0027】
(b1)ダイアル7aはオペレータが木材2等の目標破砕サイズを自在設定するためのダイヤルである。目標破砕サイズはミル1の回転数Nm にほぼ比例する。つまりこのダイアル7aはミル目標回転数Nmoを設定するミル目標回転数設定ダイヤルである。尚、材料毎に自在設定するためのダイヤルでもある。例機では、例えば、椎茸栽培等を行った後の不要原木等を肥料にするために破砕するときは「Nmo=700rpm 」を、破壊家屋の木材2等を破砕するときは「Nmo=600rpm 」を、山林での松等の生木を破砕するときは「Nmo=500rpm 〜600rpm 」を、線路の枕木のように硬く、かつ太い原木を破砕するときは「Nmo=400rpm 」を、エンプラ(エンジニアリング・プラスチック(強化合成樹脂)であり、自走式木材破砕機械とは言っても破砕物は木材2に限定される必要がないからである、以下同じ)のように硬くかつ強靱なものを破砕するときは「Nmo=300rpm 」を指定入力するように、ミル目標回転数設定ダイヤル7aの周囲にその意味付けマークを施してある。さらにまた、操作説明書には「Nmo=250rpm 〜750rpm 」間を50rpm 毎に分け、それぞれのミル目標回転数Nmoでの好適な木材2等の硬さ、長さ、形状、太さ、単位時間当たりの破砕量等を示してある。従ってオペレータは、木材2の目標破砕サイズを決め、これに基づく位置にミル目標回転数設定ダイヤル7aを回すと、この信号が制御器5に入力する。制御器5はミル目標回転数Nmoを設定し、かつこれに対応する励磁電流IF2を設定する。さらに制御器5は、マトリクスや関数等によってミル目標回転数Nmo毎に好適なタブ目標回転数Ntoを予め記憶している。従ってミル目標回転数Nmoを受けると同時に、制御器5はマトリクスや関数等によってタブ目標回転数Ntoも設定し、かつこれに対応する励磁電流IF1も設定する。尚、単位時間当たりの破砕量は、ミル目標回転数Nmoよりも、タブ3の回転数Nt に依存する。例機の制御器5は0.5〜3.5rpm 程度の範囲内でタブ目標回転数Ntoを設定する。
【0028】
(b2)スイッチ7bは、オペレータが破砕作業系アクチュエータを自在に稼働(ON)又は停止(OFF)させる破砕作業スイッチである。
【0029】
(b3)ダイアル7cは、ミル目標回転数設定ダイヤル7aによって設定したミル目標回転数Nmo(従って励磁電流IF2)をオペレータが自在に増減させて制御器5でのミル目標回転数Nmoを更新させるミル目標回転数更新ダイヤルである。尚、このミル目標回転数更新ダイヤル7cだけによってもミル目標回転数Nmoを(従って励磁電流IF2も)初期設定自在としてある。
【0030】
(b4)ダイアル7dは、ミル目標回転数設定ダイヤル7aを介して制御器5で設定されたタブ目標回転数Nto(従って励磁電流IF1)をオペレータが自在に増減させ、制御器5でのタブ目標回転数Ntoを更新させるタブ目標回転数更新ダイヤルである。尚、このタブ目標回転数更新ダイヤル7dだけによってもタブ目標回転数Ntoを(従って励磁電流IF1も)初期設定自在としてある。
【0031】
(b5)ダイアル7eは、詳細を後述するミル係数kをオペレータが自在設定するためのミル係数設定ダイアルである。ミル係数kは「0<k≦1」の範囲で可変自在としてある。「0.5<k≦0.8」程度の使用を目安とするが、木材2等によって異なる。
【0032】
(b6)ダイアル7fは、詳細を後述するタブ時間t10をオペレータが自在設定するためのタブ時間設定ダイアルである。「20sec ≦t10≦50sec 」の範囲で可変自在としてある(車格によって異なる)。
【0033】
(b7)ダイアル7gは、詳細を後述するタブ逆転回数n10をオペレータが自在設定するためのタブ逆転回数設定ダイアルである。「3≦n10≦5」の範囲で可変自在としてある(車格によって異なる)。
【0034】
(b8)ダイアル7hは、詳細を後述するミル時間t20をオペレータが自在設定するためのミル時間設定ダイアルである。「20sec ≦t20≦50sec 」の範囲で可変自在としてある(車格によって異なる)。
【0035】
(b9)ダイアル7iは、詳細を後述するミル逆転回数n20をオペレータが自在設定するためのミル逆転回数設定ダイアルである。「3≦n20≦5」の範囲で可変自在としてある(車格によって異なる)。
【0036】
タブ回転数検出器8aはいわゆる回転センサであり、タブ用油圧モータ6b1の出力軸の回転数Nt を検出し制御器5に入力する。
【0037】
ミル回転数検出器8bもいわゆる回転センサであり、ミル用油圧モータ6b2の出力軸(軸1aと等価である)の回転数Nm を検出し制御器5に入力する。
【0038】
タブ過負荷検出器9aはタブ用油圧モータ6b1の入流路に設けた圧力スイッチであり、タブ用油圧モータ6b1の負荷圧が320kg/cm2 以上であるときに閉じ、その信号(タブ過負荷信号P1 )を制御器5に入力する。
【0039】
ミル過負荷検出器9bはミル用油圧モータ6b2の入流路に設けた圧力スイッチであり、ミル用油圧モータ6b2の負荷圧が320kg/cm2 以上であるときに閉じ、その信号(ミル過負荷信号P2 )を制御器5に入力する。
【0040】
報知器10は警報器、警告灯、画像表示器等であり、制御器5からの報知信号Sを受けたとき、これに基づき警報し、点灯し、表示する。
【0041】
上記例機の破砕作業手順例を次の(c1)〜(c5)に説明する。
【0042】
(c1)オペレータはエンジン6hを始動させて例機を破砕作業現場まで自走させ、停車させる。
【0043】
(c2)オペレータは木材2の目標破砕サイズを決め、ミル目標回転数設定ダイヤル7aを回す。制御器5はこれを受け、ミル目標回転数Nmo(即ち、励磁電流IF2)、タブ目標回転数Nto(即ち、励磁電流IF1)を設定する。
【0044】
(c3)オペレータが破砕作業スイッチ7bをONすると、制御器5は励磁電流IF1をタブ用切換弁6c1に、励磁電流IF2をミル用切換弁6c2に流す。これによりミル1及びタブ3はそれぞれの目標回転数Nmo、Ntoで正回転する。このとき木材2をタブ3に投入することにより、タブ3はその回転によって木材2をカッタ1bに導き、カッタ1bは木材2を予定サイズの破砕し、破砕片はベルトコンベアから外部へ排出される。尚、ミル1及びタブ3の回転数Nt 、Nm (これらは実回転数である)は、次に述べるように、各目標回転数Nto、Nmoにならないことがある。
【0045】
即ち、両回転数Nt 、Nm は、前記の通りCLSSによって両油圧モータ6b1、6b2の負荷の大小に依らず一定であるから、「Nt =Nto」かつ「Nm =Nmo」となるはずである。ところがこのようなCLSSであっても、例えばタブ3に過負荷が加わり、この過負荷に基づく負荷圧がリリーフ圧Pf (=360kg/cm2 )に達すると、タブ用油圧モータ6b1の切換弁6c1のストローク(又は開口面積)に係わらず、オープンセンタ・ロードセンシングシステム(仮称であり、 Open-center Load Sensing Systemの頭文字を取って以下単に「OLSS」とする)と同様、タブ3は回転を停止する。但し、ミル用油圧モータ6b2は、CLSSの機能を継続して有すため、ミル1による破砕が進み、タブ3は回転を再開するのが普通である。一方、ミル1に過負荷が加わり、この過負荷に基づく負荷圧がリリーフ圧Pf (=360kg/cm2 )に達すると、ミル用油圧モータ6b2の切換弁6c2のストローク(又は開口面積)に係わらず、これもOLSSと同様、回転を停止する。このときタブ3ではミル1が停止しているから、内部の木材2によって容易にリリーフ圧Pf (=360kg/cm2 )に達し、停止し易くなる。但し、タブ3が回転を停止する前に、その回転によってミル1の過負荷を解除するのが普通である。
【0046】
ところで破砕作業を高効率で行おうとすると、両油圧モータ6b1、6b2それぞれの平均的負荷圧はどうしてもリリーフ圧Pf (=360kg/cm2 )の近傍圧となる。そしてこの近傍圧は次の通り変動する。具体的には、上記の通り、ミル1とタブ3とは互いの回転を補完し合って継続回転しようとするが、このこと自体、瞬間的にリリーフ圧Pf (=360kg/cm2 )に達したかと思うと、続いて次に、過負荷が解除されて降圧し、これによりタブ3やミル1の回転が各目標回転数Nto、Nmoに復帰しようとすることが繰り返されることである(これがタブ3の特徴でもある)。即ち、ミル1及びタブ3の回転数Nt 、Nm を変動することになる。尚、木材2がカッタ1bに完全に噛込んで外れないときや、タブ3の凸とカッタ1bとの間に木材2が完全に挟み込んで外れないときや、木材2の投入量を無闇に多いとき等では、リリーフバルブ6gが完全にリリーフし続け、両油圧モータ6b1、6b2は完全に停止する。尚、例機が各油圧アクチュエータ毎に油圧ポンプを有したOLSSであれば、切換弁6c1、6c2のストローク調整だけでは各回転数Nt 、Nm を目標回転数Nto、Nmoに維持することは極めて難しい。
【0047】
(c4)そこでオペレータは、各回転数Nt 、Nm の変動状況に応じて木材2の投入量を調整すると共に(又は調整することなく)、適時、ミル目標回転数更新ダイヤル7cやタブ目標回転数更新ダイヤル7dを回す。制御器5はこれを受け、ミル目標回転数Nmo(励磁電流IF2)及び/又はタブ目標回転数Nto(励磁電流IF1)を更新する。
【0048】
(c5)破砕作業停止は、オペレータが破砕作業スイッチ7bをOFFして達成される。
【0049】
上記破砕作業の手順の内、手順(c3)での制御器5の制御例の詳細を説明する。尚、これら制御例は、オペレータがミル目標回転数更新ダイヤル7cやタブ目標回転数更新ダイヤル7dを回す機会を少なくし、破砕効率を高める制御となっている。第1制御例はタブ3を正転から自動的に逆転又は停止させる制御例で、第2制御例はミル1を正転から自動的に逆転又は停止させる制御例である。
【0050】
即ち、タブ3を正転から自動的に逆転又は停止させる第1制御例は、次(d1)〜(d2)の通りである。
【0051】
(d1)制御器5は、図1を参照し説明すれば、ミル係数設定ダイアル7eからミル係数k(例えば「k=0.7」)を受けると、このミル係数kをミル目標回転数Nmoに乗じてミル閾値No を算出する(No =k・Nmo=0.7Nmo)。ミル閾値No (0.7Nmo)は、詳細を後述するように、タブ3を自動的に逆転又は停止させる閾値となる。また、制御器5は、タブ時間設定ダイアル7fからタブ時間t10(例えば「t10=30sec 」)を受けると共に、タブ逆転回数設定ダイアル7gからタブ逆転回数n10(例えば「n10=3回」)を受ける。動作の概要については、タブ正転中に、タブ逆転条件が成立すると、ある設定時間だけ逆転させた後、再度逆転条件が成立するかどうかを判定し、成立しなければ正転させ、成立すれば再度逆転の動作となる。また設定時間内に設定回数逆転すると、タブ停止となる。即ち、制御器5は次(d2)を動作する。
【0052】
(d2)動作を図2を参照し説明する。尚、同図2は第1制御例の実際的フローチャートであり、幾らか分かり難い。このため、同図2の工程符号(S1)〜(S15) を参照しつつ、全体の流れを要約し、以下(d21)〜(d33)説明する。
【0053】
(d21)制御器5は、タブ3及びミル1の正回転中に((S1))、逆転フラグがOFFであれば、ミル回転数検出器8bからの回転数Nm と、算出したミル閾値No (=k・Nmo=0.7Nmo)とを比較する((S2))。逆転フラグがONであれば、タブ逆転時間Tt だけ逆転を続ける。但しタブ逆転回数n10と、タブ時間t10t10と、タブ逆転時間Tt との関係は「Tt ×n10<t10」とする。何故ならば、「Tt ×n10≧t10」ならば、タブ逆転中に(「Tt ×n10」の間に)第1タイマt1 がタブ時間t10よりも大きくなり、図2中の((S12)) の判断をしなくなる。
【0054】
(d22)「Nm ≧No 」であり、かつタブ過負荷検出器9aからタブ過負荷信号P1 を受けないとき、制御器5はタブ3をそのまま正転させ、木材2を破砕させる((S2)-(S3)-(S7))。
【0055】
(d23)尚、上記(d22)のとき、それまでの第1タイマによるタブ積算時間t1 がタブ時間t10(=30sec )になった時点で、制御器5は第1タイマに対してタブ積算時間t1 をクリア(t1 =0)させ、かつ停止させる((S4)-(S5))。またこれと同時に制御器5は、第1カウンタをクリア(n1 =0)させる((S6))。
【0056】
(d24)一方、「Nm <No 」であるとき、逆転フラグft をONし、タブ逆転時間Tt を起動する((S2)-(S14))。さらにまた、たとえ「Nm <No 」でなくても、タブ過負荷検出器9aからタブ過負荷信号P1 を受けると、逆転フラグft をONし、タブ逆転時間Tt を起動する((S2)-(S14))。次のサイクルで逆転フラグft をONになるので、タブ逆転となる。逆転の時間はタブ逆転時間Tt の間である。
【0057】
(d25)上記(d24)でのタブ逆転は、制御器5が正転用の励磁電流IF1を逆転用の励磁電流IR1に代えて比例ソレノイド式切換弁6c1に流すことで達成される。
【0058】
(d26)尚、上記(d24)でのタブ逆転が初回であるとき、制御器5はタブ積算時間t1 をクリア(t1 =0)させると同時に第1タイマを起動させてタブ積算時間t1 を積算開始させる((S8)-(S9))。さらにこれと同時に、制御器5は第1カウンタを「n1 =1」とする。
【0059】
(d27)初回の逆転がタブ逆転時間Tt の間行うと、逆転フラグft はOFFになるので再度(S2),(S3) の判断を実施し、過負荷でなければ(S4)の判断をし、正転となる。過負荷と判断すると、(S11) の判断を行い、第1タイマが積算するタブ積算時間t1 がタブ時間t10(t1 =30sec )になると、制御器5は再度、タブ積算時間t1 をクリア(t1 =0)させると同時に第1タイマを起動させてタブ積算時間t1 を積算開始させる((S8)-(S11)-(S9))。このとき制御器5は第1カウンタに「n1 =1」を維持させる。
【0060】
(d28)但し、制御器5は、初回のタブ逆転(n1 =1)からタブ積算時間t1 がタブ時間t10になるまでの間に(t1 <t10)、タブ逆転事象の有無を判定し、第1カウンタにカウントさせる。
【0061】
(d29)タブ逆転事象とは、初回のタブ逆転から「Nm <No 」が生ずるか、又はタブ過負荷信号P1 を受けた回数である。尚、比較(Nm <No )と、
タブ過負荷信号P1 とは、精度上の問題は有るものの、いずれか一つとしてをタブ逆転事象としても構わない。
【0062】
(d30)そして制御器5は、タブ逆転事象がタブ時間t10(=30sec )内で1回生ずる毎に、タブ逆転回数n1 に対して「1回」を加算する(n1 =n1 +1)((S13)) 。
【0063】
(d31)そして初回のタブ逆転(n1 =1)を含めたタブ逆転事象が、タブ逆転回数n10(=3回)だけ生じた時点で(n1 =n10=3回)、制御器5はタブ3を停止させる((S12)-(S15)) 。
【0064】
(d32)上記(d32)でのタブ停止は逆転用の励磁電流IR1を切ることで達成される。尚、このとき破砕作業系アクチュエータの総てを停止させるのが望ましい。
【0065】
(d33)そして逆転時と停止時とでそれぞれに予め意味付けした報知信号Sを報知器10に与える。警報器であれば、逆転時に断続警報や高音等、一方、停止時に連続警報や低音等であり、警告灯であれば、逆転時に黄点灯や点滅等、一方、停止時に赤点灯や点灯等である。尚、画像表示器ならば、これらの履歴データ等を表示する。尚、タブ逆転時間Tt は設定値として説明しているが、ダイアルによって可変自在としてもよい。
【0066】
第1制御例によれば、次のような作用効果を奏する。第1制御例は、上記詳述したように、例機(自走式木材破砕機械)でのタブ3の構造に鑑み、かつタブ3の構造とミル1との関連性に鑑み、過負荷が生ずると、タブ3が逆転し、この逆転によってタブ3自体及びミル1に基づくタブ3の過負荷の自動解除が促進される。つまり瞬間的には、また短時間(数分程度)では、タブ3やミル1の回転数はタブ3の逆転によって変動するものの、例えば10分、30分、1時間、半日、一日、一ヵ月等と累積作業時間が漸時長くなるにしたがって、全期間の平均的なミル1とタブとの実回転数Nt 、Nm は目標回転数Nto、Nmoに収束するようになる。即ち、破壊作業効率が飛躍的に向上する。また何度逆転しても過負荷が解除されないときは、タブ3(又は全破砕作業系のアクチュエータ)が停止する。従ってミル1、タブ、その他が過負荷によって破損することを防止できる。尚、「何度逆転しても」と言っても、上記第1制御例では「30sec で3回である」から、破砕作業効率を低下させる原因となり難い。また従来技術と異なり、タブ3の逆転がミル閾値No の他、タブ過負荷信号P1 によっても制御されている。従って前記「全期間の平均的なミル1とタブとの実回転数Nt 、Nm は目標回転数Nto、Nmoに収束する」との精度が得られる。尚、ミル閾値No を用いないでタブ過負荷信号P1 だけでタブ3の正転、逆転、停止を制御すれば、前記精度は低下するものの、制御自由度は高くなる。
【0067】
第2制御例を説明する。第2制御例は、前述の通り、ミル1を正転から自動的に逆転又は停止させる制御例であり、次(e1)〜(e2)の通りである。
【0068】
(e1)制御器5は、図1を参照し説明すれば、ミル時間設定ダイアル7hからミル時間t20(例えば「t20=35sec 」)を受けると共に、ミル逆転回数設定ダイアル7iからミル逆転回数n20(例えば「n20=4回」)を受ける。尚、制御器5は内部に第2タイマ(図示せず)を有し、初回のミル逆転が生じたときから時計時間でミル積算時間t2 を積算する。さらにまた制御器5は第2カウンタ(図示せず)を内蔵し、初回のミル逆転が生じたときからミル時間t20の間に生ずるミル逆転事象をカウントする。即ち、制御器5は次(e2)を動作する。
【0069】
(e2)動作を図3を参照し説明する。尚、同図3は第2制御例の実際的フローチャートであり、幾らか分かり難い。このため、同図3の工程符号(S21) 〜(S34) を参照しつつ、全体の流れを要約し、以下(e21)〜(e33)説明する。
【0070】
(e21)制御器5は、タブ3及びミル1の正回転中に((S21)) 逆転フラグがOFFであれば、ミル過負荷検出器9bからミル過負荷信号P2 を受けないとき、制御器5はミル1をそのまま正転させ、木材2を破砕させる((S21)-(S22)-(S25)) 。逆転フラグがONであれば、ミル逆転時間Th だけ逆転を続ける。但しミル逆転回数n20と、ミル時間t20と、ミル逆転時間Th との関係は「Th ×n20<t20」とする。何故ならば、「Th ×n20≧t20」ならば、ミル逆転中に(「Th ×n20」の間に)第2タイマt2 がミル時間t10よりも大きくなり、図3中の((S12)) の判断をしなくなる。
【0071】
(e22)尚、上記(e21)のとき、それまでの第2タイマによるミル積算時間t2 がミル時間t20(=35sec )になった時点で、制御器5は第2タイマに対してミル積算時間t2 をクリア(t2 =0)させ、かつ停止させる((S23)-(S24))。またこれと同時に制御器5は、第2カウンタをクリア(n2 =0)させる((S25)) 。
【0072】
(e23)一方、ミル過負荷検出器9bからミル過負荷信号P2 を受けると、制御器5はミル1を直ちに逆転させる((S22)-(S33)) 。
【0073】
(e24)上記(e23)でのミル逆転は、制御器5が正転用の励磁電流IF2を逆転用の励磁電流IR2に代えて比例ソレノイド式切換弁6c2に流すことで達成される。
【0074】
(e25)尚、上記(e23)でのミル逆転が初回であるとき、制御器5はミル積算時間t2 をクリア(t2 =0)させると同時に第2タイマを起動させてミル積算時間t2 を積算開始させる((S27)-(S28))。さらにこれと同時に、制御器5は第2カウンタを「n2 =1」とし、初回のミル逆転回数n2 をカウントさせる。
【0075】
(e26)第2タイマが積算するミル積算時間t2 がミル時間t20(t2 =35sec )になると、制御器5は再度、ミル積算時間t2 をクリア(t2 =0)させると同時に第2タイマを起動させてミル積算時間t2 を積算開始させる((S27)-(S30)-(S28))。このとき制御器5は第2カウンタに「n2 =1」を維持させる((S29))。
【0076】
(e27)尚、上記(e26)のミル逆転は、逆転フラグfh がOFFで、かつミル過負荷信号P2 が消滅しておれば、制御器5はミル1を正転させる((S22)-(S23)-(S26)) 。
【0077】
(e28)但し、制御器5は、初回のミル逆転(n2 =1)からミル積算時間t2 がミル時間t20になるまでの間に(t2 <t20)、ミル逆転事象の有無を判定し、第2カウンタにカウントさせる。
【0078】
(e29)ミル逆転事象とは、初回のミル逆転以降、ミル時間t20の間に逆転した回数である。
【0079】
(e30)そして制御器5は、ミル逆転事象がミル時間t20(=35sec )内で1回生ずる毎にミル逆転回数n2 に対して「1回」を加算する(n2 =n2 +1)((S32)) 。
【0080】
(e31)そして初回のミル逆転(n2 =1)を含めたミル逆転事象が、ミル逆転回数n20(=4回)だけ生じた時点で(n2 =n20=4回)、制御器5はミル1を停止させる((S31)-(S34)) 。
【0081】
(e32)上記(e31)でのミル停止は逆転用の励磁電流IR2を切ることで達成される。尚、このとき破砕作業系アクチュエータの総てを停止させるのが望ましい。
【0082】
(e33)そして逆転時と停止時とでそれぞれに予め意味付けした報知信号Sを報知器10に与える。警報器であれば、逆転時に断続警報や高音等、一方、停止時に連続警報や低音等であり、警告灯であれば、逆転時に黄点灯や点滅等、一方、停止時に赤点灯や点灯等である。尚、画像表示器ならば、これらの履歴データ等を表示する。
【0083】
第2制御例によれば、次のような作用効果を奏する。第2制御例も、上記詳述したように、例機(自走式木材破砕機械)におけるタブ3の構造と、ミル1との関連性とに鑑み、過負荷が生ずるとミル1が逆転し、この逆転によって過負荷の自動解除を促進している。従って第1制御例と同様の作用効果を奏する。但し第2制御例では第1制御例のように、ミル閾値No を用いていない分、回転数Nt 、Nm が目標回転数Nto、Nmoに合致する精度が低下する。従って第2制御例にミル閾値No を採用することが望ましい。
【0084】
他の実施例を項目列記する。
(1)上記実施例での過負荷信号P1 、P2 は、油圧としたが、これはタブ3、ミル1の回転数Nt 、Nm や両油圧モータ6b1、6b2の出力軸トルク等であっても構わない。要するにタブ3、ミル1の過負荷情報であればよい。
(2)上記実施例での油圧回路6はCLSSとしたが、これはOLSSでも構わない。寧ろOLSSでこれまで困難とされたタブ3、ミル1の回転速度制御を上記第1、第2制御例によれば好適に行える。
(3)尚、前記特許請求の範囲に記載の請求項6、7のように、図2と図3のミル正転、ミル逆転、ミル停止をそれぞれタブ正転、タブ逆転、タブ停止を置換したものを合わせた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の制御ブロック図である。
【図2】タブ制御例のフローチャートである。
【図3】ミル制御例のフローチャートである。
【図4】第1実施例なる自走式木材破砕機械の側面図である。
【図5】図4の平面図である。
【符号の説明】
1 破砕機、ハンマーミル
2 木材
3 タブ
4 台車
5 タブ過負荷判定手段、破砕機過負荷判定手段、制御器
6 タブ逆転手段、タブ停止手段、破砕機逆転手段、破砕機停止手段、油圧回路
8a タブ負荷検出手段、タブ回転数検出器
8b 破砕機負荷検出手段、ミル回転数検出器
Nm 破砕機回転数
No 所定の破砕機下限回転数
t20 所定時間
n1 タブ逆転回数
n10 所定のタブ回転数
n2 過負荷発生回数、ミル逆転回数
n20 所定過負荷回数、ミル逆転回数
Claims (2)
- 回転式のタブ (3) と、前記タブ (3) の回転により導入される被破砕物を破砕する破砕機 (1) とを有する自走式木材破砕機械において、
破砕機 (1) の負荷を検出する破砕機負荷検出手段と、
前記破砕機負荷検出手段により検出された負荷を所定の破砕機負荷値と比較して過負荷を判定する破砕機過負荷判定手段と、
前記破砕機過負荷判定手段が過負荷を判定したときに、前記破砕機 (1) を逆転させる破砕機逆転手段と、
タブ (3) の負荷を検出するタブ負荷検出手段と、
前記タブ負荷検出手段により検出された負荷を所定のタブ負荷値と比較して過負荷を判定するタブ過負荷判定手段と、
前記破砕機過負荷判定手段が過負荷を判定したときに、または、前記タブ過負荷判定手段が過負荷を判定したときに、前記タブを逆転させるタブ逆転手段とを有することを特徴とする自走式木材破砕機械。 - 回転式のタブ (3) と、前記タブ (3) の回転により導入される被破砕物を破砕する破砕機 (1) とを有する自走式木材破砕機械において、
破砕機 (1) の回転数 (Nm) を負荷として検出する破砕機負荷検出手段と、
この破砕機負荷検出手段から受けた回転数(Nm)を所定の下限回転数(No)と比較して破砕機(1) の過負荷を判定する破砕機過負荷判定手段と、
タブ (3) の負荷を検出するタブ負荷検出手段と、
このタブ負荷検出手段により検出された負荷を所定のタブ負荷値と比較してタブ(3) の過負荷を判定するタブ過負荷判定手段と、
このタブ過負荷判定手段がタブ (3) を過負荷と判定したときに、または前記破砕機過負荷判定手段が破砕機 (1) を過負荷と判定したときに、タブ(3) を逆転させるタブ逆転手段とを有する
ことを特徴とする自走式木材破砕機械。
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