JP3915624B2 - 電子部品装着装置および電子部品装着方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を基板に装着する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子部品や基板等の被接合物にプラズマを用いて吸着物質の除去、表面の活性化等の洗浄を施した上で被接合物同士を接合する技術が知られている。被接合物の洗浄は高真空状態のチャンバ内で行われ、洗浄後の表面の酸化や汚染を防止するために接合もチャンバ内にて行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、チャンバ内で電子部品を基板に装着する場合、電子部品と基板との位置合わせ用のカメラを減圧環境に耐え得る構造としてチャンバ内に設ける必要が生じる。また、装着時に位置合わせ用のカメラを電子部品や基板から待避させるために、真空中であっても使用可能な高価な様々な部品をチャンバ内に設けることも必要となる。その結果、電子部品装着装置が高価なものとなってしまう。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、装置構造の簡素化によりプラズマ洗浄を利用しつつ安価に電子部品を基板に装着する技術を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、2段バンプを有する電子部品を基板に装着する電子部品装着装置であって、
常圧下で電子部品を基板に仮接合する仮固定機構と、
電子部品が仮固定された基板に対してプラズマ洗浄が行われるチャンバと、仮固定された電子部品を基板に押圧して本接合を行う本接合機構とを備える。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子部品装着装置であって、前記仮固定機構が常圧下にて仮接合を行う。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電子部品装着装置であって、前記本接合機構が大気環境下にて本接合を行う。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3のいずれかに記載の電子部品装着装置であって、前記仮固定機構が、電子部品に超音波振動を与える超音波振動源を有する。
【0009】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の電子部品装着装置であって、前記チャンバ内において、複数の電子部品が仮固定された基板にプラズマ洗浄が行われる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施の形態に係る電子部品装着装置1の構造を示す平面図であり、図2および図3は側面図である。電子部品装着装置1は電子部品を基板に装着して電子部品の電極と基板の電極とを接合する装置であり、図1に示すように基台10上にチャンバ2、接合機構3および搬送ロボット4を有する。図2は接合機構3および搬送ロボット4を側方から見た様子を示しており、図3はチャンバ2および搬送ロボット4を側方から見た様子を示している。
【0011】
接合機構3は、図1および図2に示すように、基板91(例えば、フィルム基板)を吸引吸着により保持するステージ31および電子部品92(例えば、半導体ICベアチップ)を吸引吸着により保持する接合ヘッド35を有する。ステージ31はXYテーブル32により水平面内にて移動可能とされ、接合ヘッド35はヘッド昇降機構36により昇降移動するとともにヘッド回動機構37により上下方向を向く軸を中心に回転する。また、接合ヘッド35には超音波振動を電子部品92に与える振動部358が設けられる。
【0012】
チャンバ2は、図1および図3に示すように内部にステージ21を有し、ステージ21は、接合機構3により電子部品92が仮接合された基板91(以下、「仮接合基板」という。)を静電気力により吸着する静電チャックとなっている。さらに、図3に示すようにステージ21内にはプラズマを発生するための電極211が設けられており、電極が高周波電源212に接続される。チャンバ2の搬送ロボット4側の側面には開閉自在なゲート22が設けられるとともにチャンバ2には減圧ポンプ23およびガス供給部24が接続される。
【0013】
チャンバ2の上部には仮接合された電子部品92を基板91に向けて押圧する押圧機構5が設けられる。押圧機構5はチャンバ2内にて電子部品92に当接する押圧ヘッド51、押圧ヘッド51が下端に取り付けられるとともにチャンバ2の上壁を貫通するシャフト52、シャフト52を介して押圧ヘッド51を昇降移動させるヘッド昇降機構53を有する。なお、シャフト52が貫通するチャンバ2の開口は、一端がシャフト52側に、他端がチャンバ2側に取り付けられたベローズ54により密閉される。
【0014】
搬送ロボット4は、図1に示すように、ボールネジ機構およびモータによりガイドレール41上を移動ブロック42が移動する構造を有する。移動ブロック42にはアーム431が取り付けられ、アーム431は移動ブロック42内の機構によりチャンバ2(および接合機構3)側に対して進退可能とされる。アーム431の先端には、仮接合基板を吸引吸着により下面に保持する保持プレート441が固定される。
【0015】
図4は、電子部品装着装置1の動作(および、装置に対する動作)の流れを示す図である。
【0016】
まず、図1に示すように装置外の搬送アーム951,952により、基板91および電子部品92が接合機構3へと搬送され、ステージ31および接合ヘッド35が基板91および電子部品92をそれぞれ吸引吸着により保持する(ステップS11)。
【0017】
基板91および電子部品92が接合機構3に渡されると、図示を省略するカメラがステージ31および接合ヘッド35の間に進入して基板91の装着領域および電子部品92の電極側の面を撮像し、画像処理回路により基板91上の装着領域の中心と電子部品92の中心との間の水平方向のずれ量、および、上下方向を向く軸を中心とする回転のずれ量が求められる。求められたずれ量に基づいてXYテーブル32がステージ31を移動して基板91上の装着領域の中心と電子部品92の中心とを一致させ、さらにヘッド回動機構37が電子部品92の向きを調整する。
【0018】
その後、図5に示すように接合ヘッド35がヘッド昇降機構36により下降し、大気に曝された状態で電子部品92が基板91に当接する。このとき、振動部358が能動化され、電子部品92に超音波振動が与えられる。その結果、基板91と電子部品92との電極が摩擦により接着し、電子部品92が基板91に仮接合される(すなわち、暫定的に固定される)(ステップS12)。
【0019】
図6は電子部品92の下面に電極として形成されているバンプ921を拡大して示す側面図である。バンプ921は先端側が電子部品92の本体側に比べて細い、いわゆる2段バンプとなっている。接合機構3による仮接合の際には、電子部品92が基板91側へと押圧される押圧力が小さく設定され、図7に示すようにバンプ921の極先端のみが(あるいは、後述の本接合のための潰し代を残した状態で)基板91上の電極911と接合される。
【0020】
仮接合が完了すると、接合ヘッド35が吸着を解除して上昇し、搬送ロボット4の保持プレート441が接合ヘッド35とステージ31との間に挿入される。保持プレート441は移動ブロック42内の機構により僅かに下降し、仮接合基板に当接する。そして、ステージ31の吸引吸着が解除され、保持プレート441の吸引吸着が開始されて仮接合基板が保持プレート441に保持される。保持プレート441は僅かに上昇して待避し、仮接合基板をチャンバ2へと搬送する。なお、保持プレート441の吸引口は吸着側の面に形成された台状の突出部に形成されており、電子部品92を避けつつ仮接合基板を吸着保持する。
【0021】
次に、図8に示すように保持プレート441が仮接合基板91aをチャンバ2内へと搬入し、僅かに下降してステージ21上に載置する(ステップS13)。ステージ21は仮接合基板を静電吸着により保持し、保持プレート441は上昇するとともにチャンバ2外へと待避する。
【0022】
その後、ゲート22が閉じられて図3に示す減圧ポンプ23によりチャンバ2内が排気されて減圧され、さらに、ガス供給部24からアルゴンガス等の所定のガスが供給されてチャンバ2の内部空間が所定の減圧雰囲気とされる。ステージ21の電極211には高周波電源212から高周波の電力が与えられ、チャンバ2の内壁とステージ21との間においてプラズマが発生する。
【0023】
プラズマにより、基板91および電子部品92の電極(例えば、Au(金)電極)上に吸着されている水、有機物等の不要物質が除去され、さらに、電極表面のエッチング、励起等の改質が行われ、電極にいわゆるプラズマ洗浄が施される(ステップS14)。図7に示すように基板91の電極911と電子部品92のバンプ921とは仮接合された状態であるため、電子部品92と基板91との間の空間が比較的大きく、バンプ921の先端の側面921aやバンプ921の先端に近接する電極911上の領域にもプラズマ洗浄が行われる。
【0024】
プラズマ洗浄が完了すると、図9に示すようにヘッド昇降機構53により押圧ヘッド51が下降し、押圧力を制御しながら仮接合された電子部品92を基板91側へと押圧する。これにより、図10に示すようにバンプ921の先端が潰れ、電子部品92の基板91への本接合が行われる(ステップS15)。バンプ921の先端および電極911の表面はプラズマ洗浄されていることから、バンプ921の先端が潰れることによりバンプ921と電極911との間で新たに接触する領域において金属原子同士の原子間力による強い結合が生じ、電子部品92が基板91に強固に取り付けられることとなる。
【0025】
その後、チャンバ2内が大気圧へと戻されてゲート22が開き、本接合が完了した装着済基板が電子部品装着装置1外のアームにより搬出され(ステップS16)、後工程にて樹脂による封止(いわゆる、アンダーフィルやサイドフィル等)が行われる。
【0026】
以上のように、電子部品装着装置1では接合機構3により電子部品92を予め大気中にて基板91に仮接合し、その後、チャンバ2によるプラズマ洗浄および押圧機構5による本接合が常温にて行われる。これにより、チャンバ2内にて基板91に対する電子部品92の位置合わせを行う場合に比べて位置合わせに必要な機構(カメラや移動機構等)を安価な部品で簡単に構成することができ、装置製作費用の低減を図ることができる。
【0027】
なお、プラズマ洗浄を利用することにより本接合時には、従来のようにバンプを大きく潰すことなく適切な接合ができるため、接合部に熱応力等が作用した場合の応力集中を低減することが実現される。また、バンプの変形量(先端以外の変形量)が小さいことから、後工程の封止の際にアンダーフィルの濡れ性が良好となり、樹脂封入時間の短縮、気泡残りの抑制、使用樹脂の多様化等も実現される。
【0028】
図11は、第2の実施の形態に係る電子部品装着装置1の一部を示す図であり、チャンバ2と搬送ロボット4とを示す。第2の実施の形態に係る電子部品装着装置1は、図11に示すようにチャンバ2に押圧機構5が設けられず、接合機構3にて本接合が行われるという点を除いて第1の実施の形態と同様である。以下、図1および図2に付す符号を用いて説明を行う。
【0029】
図12は、第2の実施の形態に係る接合機構3のステージ31および接合ヘッド35を拡大して示す断面図である。ステージ31は下側からベースプレート311、セラミックヒータ312、および、基板91を保持する吸着プレート313を順に積層した構造となっており、ステージ31を貫通するように複数の吸引口314が形成されている。セラミックヒータ312は電源312aに接続され、電源312aは電子部品装着装置1の全体動作を司る全体制御部11により制御される。また、吸引口314は図示を省略するエジェクタに接続され、吸引口314からの吸引のON/OFFも全体制御部11により制御される。
【0030】
接合ヘッド35は、上側から順に、本体ブロック351、セラミックヒータ352、および、電子部品92を保持する吸着ツール353を重ねた構造となっており、これらを貫通するように吸着ツール353に吸引口354が形成されている。セラミックヒータ352も電源312aに接続され、全体制御部11により制御される。また、吸引口354からの吸引のON/OFFも全体制御部11により制御される。本体ブロック351には第1の実施の形態と同様に超音波振動を発生する振動部358が取り付けられる。
【0031】
図13は第2の実施の形態に係る電子部品装着装置1の動作の流れを示す図である。第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、まず、接合機構3が基板91および電子部品92を保持し、振動部358による超音波振動を利用して電子部品92が基板91に仮接合される(ステップS21,S22)。そして、搬送ロボット4により仮接合基板がチャンバ2へと搬入され、仮接合基板にプラズマ洗浄が行われる(ステップS23,S24)。
【0032】
プラズマ洗浄が完了すると、チャンバ2内が大気圧へと戻されてゲート22が開かれ、搬送ロボット4が仮接合基板をチャンバ2から接合機構3へと搬送してステージ31上に載置する(ステップS25)。接合機構3は接合ヘッド35を下降させて電子部品92を基板91へと押圧し、バンプ921(図7参照)の先端を潰して本接合を行う。
【0033】
このとき、接合ヘッド35が電子部品92を押圧する力が制御されるとともに、図12に示す全体制御部11の制御によりステージ31および接合ヘッド35内のセラミックヒータ312,352に短時間だけ電流が供給される。すなわち、ステージ31および接合ヘッド35の保持対象である基板91および電子部品92の昇温途上において加熱が停止され、パルス状に温度が変化する加熱(いわゆる、「パルスヒート」)が保持対象に与えられる(ステップS26)。パルスヒートは、例えば、ピーク近傍の時間が0.5秒程度とされる。これにより、プラズマ洗浄を利用した基板91および電子部品92の電極同士の新たに接触する領域において金属原子同士の原子間力による結合が確実に行われ、電子部品92が基板91に強く固定される。
【0034】
本接合が完了すると、接合ヘッド35が上昇するとともにステージ31による保持が解除され、装着済基板が装置外のアームにより搬出される(ステップS27)。
【0035】
以上のように、第2の実施の形態では、接合機構3が仮接合および押圧による本接合を行う機構となっており、チャンバ2内で仮接合基板にプラズマ洗浄が施された後、仮接合基板が大気に曝された状態で本接合が行われる。次に、本接合が大気に曝された状態で行われても適切な接合が実現される条件について説明する。
【0036】
図14は、基板および電子部品にプラズマ洗浄を施した後に大気中に放置してから装着(すなわち、接合)を行うことにより、基板および電子部品が大気中に露出される時間と、装着後に電子部品を基板から外す(剥がす)際に必要な力との関係を求めた結果を示す図である。なお、縦軸の剪断荷重は、装着後に基板の主面に平行な方向に電子部品に荷重を加え、電子部品が外れる時点での荷重を電極であるバンプの数で割った値である。また、装着時の荷重(すなわち、電子部品への押圧力)は、予め適切な装着が可能であると想定される一定値に設定されている。
【0037】
図14中の実線701は装着後に基板および電子部品にピーク近傍が150℃のパルスヒートが与えられた場合の剪断荷重の特性を示し、実線702はピーク近傍が100℃のパルスヒートが与えられた場合の剪断荷重の特性を示す。破線711および712は参考のために図示するものであり、基板が大気に曝される間にそれぞれ150℃、100℃の継続的な加熱(いわゆる、コンスタントヒート)が行われて装着された場合(すなわち、大気中のヒートプレート上に基板を放置した場合)の剪断荷重の特性を示している。なお、実線701は黒い矩形、実線702は黒い菱形、破線711は白い矩形、破線712は白い菱形にて示す計測結果に基づいて描かれている。
【0038】
実線701と破線711、または、実線702と破線712を比較して分かるように、コンスタントヒートにより基板を加熱すると、パルスヒートを用いる場合に比べて大幅に接合強度が低下する。これは、コンスタントヒートを用いると、加熱された状態で基板が大気に曝されるため、電極表面の酸化が促進されることが原因と考えられる。
【0039】
また、実験例では1つのバンプの剪断方向への剥離に25gf以上の荷重が必要とされることが好ましく、150℃のパルスヒートが用いられる場合にはプラズマ洗浄が行われた後に基板および電子部品の周囲が大気環境とされてから装着までの時間(以下、「大気中放置時間」という。)が、(実線701に基づいて長く見積もったとしても)5分以内とされることが好ましいといえる。同様に、100℃のパルスヒートが用いられる場合には実線702に基づいて大気中放置時間が3分以内とされることが好ましい。
【0040】
電子部品装着装置1では仮接合基板に対してプラズマ洗浄および本接合が行われるが、図7に示すように仮接合基板ではバンプ921が大きくは変形していないため、図14に示す実験結果を参照することができる。すなわち、パルスヒートの温度とプラズマ洗浄後に仮接合基板が大気に曝されてから本接合される間での時間を図14の実験結果から導かれる条件に基づいて管理することにより、大気中であっても本接合を適切に行うことができる。
【0041】
なお、大気中放置時間は短いほど好ましく、プラズマ洗浄の後にチャンバ2が開放されてから本接合までの間に、電子部品装着装置1の動作に不要な停止が存在しないことが好ましい。また、パルスヒートの温度は300℃程度まで想定され、電極形状も様々なものが存在することを考慮すると、少なくとも大気中放置時間は10分以内とされることが好ましいと考えられる。
【0042】
以上のように、第2の実施の形態に係る電子部品装着装置1では大気に曝された状態で電子部品92が基板91に仮接合され、プラズマ洗浄された後においても大気に曝された状態で電子部品92が基板91に速やかに本接合される。これにより、電子部品92を減圧下にて取り扱うための複雑な機構がチャンバ2には不要となり、電子部品装着装置1の構造が簡素化され、装置製作費用の低減を図ることができる。
【0043】
また、図14から導かれる条件を満たすように時間を管理しつつ速やかに本接合を行うことにより、例えば、150℃ないし100℃、あるいは、100℃以下といった低温であっても大気中にて電子部品92を基板91に適切な強度にて接合することができる。その結果、耐熱性の低いまたは熱膨張率の高いフィルム基板に対しても良好なファインピッチ接合が可能となる。
【0044】
図15は第3の実施の形態に係る電子部品装着装置1を示す平面図である。第3の実施の形態では、基台10上にチャンバ2、接合機構3、搬送ロボット4および押圧機構5が個別に設けられ、搬送ロボット4の保持プレート441がチャンバ2、接合機構3および押圧機構5にアクセス可能とされる。
【0045】
接合機構3では、第1の実施の形態と同様に接合ヘッド35がヘッド回動機構37により回転するとともにヘッド昇降機構36により昇降する。ステージ31は集合基板91b(基板個片に分離される前の基板)を保持し、ガイド機構32aに沿って所定の方向にスライド移動する。
【0046】
電子部品92はトレイ93上に複数載置され、トレイ93もガイド機構32bに沿ってステージ31の移動方向に平行な方向に移動する。ヘッド昇降機構36はガイド機構38によりステージ31およびトレイ93の移動方向とは垂直な方向に移動し、接合ヘッド35がステージ31とトレイ93との間を移動する。以上の構造により、接合ヘッド35がトレイ93上の任意の電子部品92およびステージ31上の集合基板91b上の任意の位置にアクセス可能とされる。集合基板91bに電子部品92が仮接合される際には、接合ヘッド35が電子部品92を保持して集合基板91b上の所定位置に超音波振動を用いて仮接合する動作が繰り返され、複数の電子部品92が集合基板91b上に仮接合される。
【0047】
仮接合が行われた集合基板(以下、「仮接合集合基板」という。)91cは搬送ロボット4の保持プレート441により接合機構3からチャンバ2へと搬入される。チャンバ2は仮接合集合基板91cに対してプラズマ洗浄を行うという点を除いて第2の実施の形態に係るチャンバ2と同様の構造となっており、チャンバ2にプラズマ洗浄が施された仮接合集合基板91cは搬送ロボット4によりチャンバ2から押圧機構5へと搬送される。
【0048】
図16は押圧機構5および搬送ロボット4を示す側面図である。押圧機構5は押圧ヘッド51がヘッド昇降機構53により昇降移動する構造となっており、ステージ55に保持された仮接合集合基板91cの電子部品92を一括して押圧ヘッド51が押圧することにより本接合が行われる。また、押圧ヘッド51およびステージ55にはセラミックヒータが設けられ、第2の実施の形態と同様に本接合時に仮接合集合基板91cにパルスヒートが与えられる。これにより、複数の電子部品92が同時に集合基板91bに適切な強度で固定される。
【0049】
以上のように、第3の実施の形態に係る電子部品装着装置1では、集合基板91bおよび複数の電子部品92が一括してプラズマ洗浄されるとともに本接合も一括して行われるため、電子部品装着装置1の構造を簡素化しつつスループットの向上が実現される。
【0050】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0051】
上記第2および第3の実施の形態では本接合も大気環境下にて行われるが、電極の酸化や不要物質の吸着を抑えるために仮接合基板の搬送経路、接合機構3(第2の実施の形態)、および、押圧機構5(第3の実施の形態)がカバーに覆われてカバー内に不活性ガスが導入されてもよい。この場合であっても本接合を常圧下(1気圧程度の気圧)にて行うことにより真空対応の特殊な部品が不要となり、装置構造の簡素化が実現される。
【0052】
プラズマ洗浄は典型的なプラズマ処理に限定されず、直流電流、パルス電流、マグネトロン等によるプラズマ処理であってもよい。さらに、高速原子ビーム(FAB)やイオンビーム等のように、プラズマを含む処理をプラズマ洗浄の一種として利用することができる。プラズマ洗浄に使用されるガスもアルゴンには限定されず、窒素、酸素、フッ素、水素等でもよい。
【0053】
上記第2および第3の実施の形態では押圧後にパルスヒートが与えられるが、パルスヒートは押圧とほぼ同時と捉えることができるタイミングで(すなわち、押圧直後に)行われてもよい。また、押圧後に加熱されるのであるならばパルスヒートでなくてもよい。例えば、加熱が停止された後に温度が維持されてもよい。加熱は基板91(または、集合基板91b(以下同様))と電子部品92との双方に行われることが好ましいが、接合強度が著しく低下しない範囲でいずれか一方のみに加熱が行われてもよい。また、いずれか一方にコンスタントヒートが与えられてもよい。第2の実施の形態に係るステージ31や接合ヘッド35(または、第3の実施の形態に係るステージ55や押圧ヘッド51)には他の部位に熱が伝達されないように冷却機構が設けられることが好ましい。また、加熱源は電熱線等の他のヒータであってもよい。
【0054】
基板91や電子部品92の電極は金には限定されず、例えば、銅、アルミニウム、スズ、あるいは、これらの金属によるメッキが施されたものが想定される。基板91は、ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のフィル基板のみならず、例えば、樹脂やセラミックにより形成された板状の基板も利用される。
【0055】
電子部品装着装置1はICベアチップに代表される微細な電極を有する電子部品92に特に適しているが、他の電子部品92の装着が行われてもよい。また、基板91側にバンプが設けられてもよい。
【0056】
接合機構3や押圧機構5における基板91や電子部品92の保持はメカニカルチャックによる保持であってもよく、電子部品92が基板91に向かって相対的に移動されるのであるのであれば、どのような機構が採用されてもよい。
【0057】
上記実施の形態では、超音波振動を用いて仮接合が行われるが、仮接合は電子部品92を基板91上に固定することができるのであるならば他の手法が採用されてよい。例えば、基板91上の装着領域の中央に粘着剤を付与し、電子部品92の中央と装着領域の中央とが粘着剤(あるいは、熱硬化剤)により固定される手法が採用されてもよい。すなわち、仮接合は電子部品92を基板91上に仮固定することができる他の様々な手法に置き換えることができる。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、プラズマ洗浄を利用する電子部品装着装置の構造を簡素化することができ、装置製作費用の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態に係る電子部品装着装置の構造を示す平面図
【図2】 電子部品装着装置の構造を示す側面図
【図3】 電子部品装着装置の構造を示す側面図
【図4】 第1の実施の形態に係る電子部品装着装置の動作の流れを示す図
【図5】 電子部品装着装置の動作途上の様子を示す図
【図6】 電子部品のバンプを示す図
【図7】 基板の電極と電子部品のバンプとが仮接合された様子を示す図
【図8】 電子部品装着装置の動作途上の様子を示す図
【図9】 電子部品装着装置の動作途上の様子を示す図
【図10】 基板の電極と電子部品のバンプとが本接合された様子を示す図
【図11】 第2の実施の形態に係る電子部品装着装置の構造を示す側面図
【図12】 ステージおよび接合ヘッドを拡大して示す断面図
【図13】 第2の実施の形態に係る電子部品装着装置の動作の流れを示す図
【図14】 剪断加重の特性を示す図
【図15】 第3の実施の形態に係る電子部品装着装置の構造を示す平面図
【図16】 電子部品装着装置の構造を示す側面図
【符号の説明】
1 電子部品装着装置
2 チャンバ
3 接合機構
4 搬送ロボット
5 押圧機構
91 基板
91b 集合基板
92 電子部品
358 振動部
921 バンプ

Claims (5)

  1. 2段バンプを有する電子部品を基板に装着する電子部品装着装置であって、
    常圧下で電子部品を基板に仮接合する仮固定機構と、
    電子部品が仮固定された基板に対してプラズマ洗浄が行われるチャンバと、
    仮固定された電子部品を基板に押圧して本接合を行う本接合機構と、
    を備えることを特徴とする電子部品装着装置。
  2. 請求項1に記載の電子部品装着装置であって、
    前記仮固定機構が大気環境下にて仮接合を行うことを特徴とする電子部品装着装置。
  3. 請求項2に記載の電子部品装着装置であって、
    前記本接合機構が大気環境下にて本接合を行うことを特徴とする電子部品装着装置。
  4. 請求項2又は3のいずれかに記載の電子部品装着装置であって、
    前記仮固定機構が、電子部品に超音波振動を与える超音波振動源を有することを特徴とする電子部品装着装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の電子部品装着装置であって、
    前記チャンバ内において、複数の電子部品が仮固定された基板にプラズマ洗浄が行われることを特徴とする電子部品装着装置。
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