JP3915615B2 - 電気錫めっき鋼板リフロー処理冷却用ノズル、冷却装置および冷却方法 - Google Patents

電気錫めっき鋼板リフロー処理冷却用ノズル、冷却装置および冷却方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続電気錫めっきラインにおけるリフロー処理(錫めっき層溶融処理)後の冷却装置に係り、とくにリフロー処理後の急冷に際し発生するクエンチステンインの防止に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼板表面に電気的に錫めっきを施した電気錫めっき鋼板は、通常は、電気錫めっき後に加熱して錫めっき層の表面を溶融したのち、ただちに急冷することにより、表面の錫酸化物の形成を防止し、良好な金属光沢を有する鋼板表面外観を得ている。
【0003】
しかし、この急冷時に、溶融した錫が部分的に凝集したり、あるいは冷却の不均一に起因して、鋼板表面にあたかも水滴が付着したような、クエンチステインと呼ばれる汚れ模様が発生する場合がある。
このようなクエンチステインを防止するために、例えば、特開平9-279389号公報には、クエンチステイン防止に適したスプレーノズルが提案されている。このスプレーノズルは、噴射口の上面を鋼板に対し30〜75度傾斜した平面とし、噴射口の上面に隣接するノズルの上面が鋼板に対し噴射口の上面以上の角度とするものである。これにより、鋼板を冷却した冷却水の流動が円滑となり、クエンチステインの発生が防止できるとしている。しかし、特開平9-279389号公報に記載されたスプレーノズルを使用しても、鋼板に冷却水を噴射するため、鋼板に対し冷却水が滞留する個所が必然的に発生し、鋼板全面にわたり均一冷却となり難くクエンチステインの発生が完全には防止できないという問題がある。
【0004】
また、特開2001-288594 号公報には、冷却水を供給するヘッダーと幅方向に延びる開口部を有する冷却水箱と、堰と、開口部下端に接して鋼板搬送方向と所定の角度をなす傾斜を有するように配設されたフラップからなるラミナーフローノズルが提案され、このラミナーフローノズルを使用した、錫めっき鋼板の冷却方法が開示されている。特開2001-288594 号公報に記載された技術によれば、均一冷却が可能となりクエンチステインの発生を防止できるとしている。
【0005】
【発明の解決しようとする課題】
しかしながら、特開2001-288594 号公報に記載された技術によっても、厚目付け錫めっき鋼板をリフロー処理する場合においては、鋼板搬送速度を増加させた場合あるいは鋼板板厚の厚い場合には、依然としてクエンチステインの発生を完全には防止できないという問題が残されていた。
【0006】
本発明は、上記した従来技術の問題を有利に解決し、連続電気錫めっきラインにおけるリフロー処理後の急冷に際し発生するクエンチステインの発生を防止できる、電気錫めっき鋼板リフロー処理冷却用ノズル、電気錫めっき鋼板の冷却装置および電気錫めっき鋼板の冷却方法を提案することを目的とする。とくに、本発明は、厚目付け錫めっき鋼板用として、リフロー処理後の冷却能を増加しても、クエンチステインの発生を防止できる、電気錫めっき鋼板のリフロー処理冷却用ノズル、電気錫めっき鋼板の冷却装置および電気錫めっき鋼板のリフロー処理冷却方法を提案することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記した課題を達成するために、連続電気錫めっき鋼板のリフロー処理冷却装置において、錫めっき鋼板がクエンチタンクに浸漬する前に、特開2001-288594 号公報に記載されたノズルと同一形式である、図4に示すラミナーフローノズル1を使用して電気錫めっき鋼板を冷却し、クエンチステインの発生におよぼす冷却水量の影響について調査した。その結果、ヘッダー2から供給する冷却水量を増加しラミナーフローの冷却能を高めようとすると、ヘッダーと開口部の間に堰4が存在するにもかかわらず、開口部3a近傍の液面が波立ち、スロート部5を流れ落ちる冷却水に乱れが生じ、完全なラミナーフローとならずにクエンチステインが発生することを知見した。
【0008】
そこで、本発明者は、ラミナーフローノズルのスロート部を流れ落ちる冷却水に発生する乱れを防止する方策について、鋭意検討した。その結果、冷却水量を増加しても、スロート部を流れ落ちる冷却水が乱れずラミナーフローとなるためには、冷却水箱の内側あるいはさらに外側に、開口部下端に接して水平に水膜厚さに応じた所定長さを有するレベリング部を配設することがよいことを見出した。
【0009】
本発明は、上記した知見に基づいて、 さらに検討を加えて完成されたものである。
すなわち、本発明の要旨は、つぎのとおりである。
(1)連続電気錫めっきラインにおけるリフロー処理後の錫めっき鋼板を冷却するノズルであって、冷却水を供給するヘッダーと、錫めっき鋼板に相対する側に該錫めっき鋼板の幅方向に延びた開口部を有し前記ヘッダーから供給された冷却水を溜める冷却水箱と、該冷却水箱内で前記ヘッダーと前記開口部との間に、上端が冷却水箱内冷却水の液面より高くなるように前記開口部下端水準より突出し、下端を冷却水が連通可能に配設された堰と、前記開口部下端に接して前記冷却水箱の内側あるいはさらに外側に水平に配設された所定長さを有するレベリング部と、該レベリング部に連続して前記冷却水箱の外側に前記錫めっき鋼板の搬送方向と所定の角度をなす傾斜を有するように配設されたスロート部と、を有し、前記レベリング部の所定長さが、前記開口部からオーバーフローする冷却水の水膜厚さの5倍以上であり、前記開口部から冷却水をオーバーフローさせ前記スロート部からラミナーフローの冷却水として噴流することを特徴とする電気錫めっき鋼板リフロー処理冷却用ノズル。
(2)クエンチタンクと、錫めっき鋼板の導入側で、かつ前記クエンチタンクの冷却水液面より上側に、前記錫めっき鋼板の表裏面にそれぞれ相対する位置に移動可能に配設された一対のノズルと、を有する連続電気錫めっきラインにおけるリフロー処理後の錫めっき鋼板の冷却装置であって、前記ノズルが、冷却水を供給するヘッダーと、前記錫めっき鋼板に相対する側に該錫めっき鋼板の幅方向に延びた開口部を有し前記ヘッダーから供給された冷却水を溜める冷却水箱と、該冷却水箱内で前記ヘッダーと前記開口部との間に、上端が冷却水箱内冷却水の液面より高くなるように前記開口部下端水準より突出し、下端を冷却水が連通可能に配設された堰と、前記開口部下端に接して前記冷却水箱の内側あるいはさらに外側に水平に配設された所定長さを有するレベリング部と、該レベリング部に連続して前記冷却水箱の外側に前記錫めっき鋼板の搬送方向と所定の角度をなす傾斜を有するように配設されたスロート部と、を有し、前記レベリング部の所定長さが、前記開口部からオーバーフローする冷却水の水膜厚さの5倍以上であるラミナーフローノズルであることを特徴とする電気錫めっき鋼板リフロー処理用冷却装置
)連続電気錫めっきラインにおけるリフロー処理後の錫めっき鋼板がクエンチタンクの冷却水に入る前の所定の位置で、前記錫めっき鋼板の表裏面全幅にわたり冷却水を該錫めっき鋼板の搬送方向に該錫めっき鋼板に沿って流して該錫めっき鋼板を冷却したのち、該錫めっき鋼板を前記クエンチタンクの冷却水に浸漬して、冷却する錫めっき鋼板の冷却方法において、前記錫めっき鋼板に沿って流す冷却水を供給するノズルが、冷却水を供給するヘッダーと、錫めっき鋼板に相対する側に該錫めっき鋼板の幅方向に延びた開口部を有し該ヘッダーから供給された冷却水を溜める冷却水箱と、該冷却水箱内で前記ヘッダーと前記開口部との間に、上端が冷却水箱内冷却水の液面より高くなるように前記開口部下端水準より突出し、下端を冷却水が連通可能に配設された堰と、前記開口部下端に接して前記冷却水箱の内側あるいはさらに外側に水平に配設された所定長さを有するレベリング部と、該レベリング部に連続して前記冷却水箱の外側に前記錫めっき鋼板の搬送方向と所定の角度をなす傾斜を有するように配設されたスロート部と、を有し、前記レベリング部の所定長さが前記開口部からオーバーフローさせる冷却水の水膜厚さの5倍以上であるラミナーフローノズルであることを特徴とする電気錫めっき鋼板のリフロー処理冷却方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
まず、本発明のリフロー処理冷却用ノズルについて説明する。本発明のリフロー処理冷却用ノズルは、連続電気錫めっきラインにおけるリフロー処理後の錫めっき鋼板を冷却するノズルであり、厚目付け錫めっき鋼板に所望の冷却能を有するラミナーフローの冷却水を供給でき、クエンチステインの発生を防止できるノズルである。その好適な1実施例を図1に示す。
【0011】
本発明のリフロー処理冷却用ノズル1は、ヘッダー2と、冷却水箱3と、堰4と、スロート部5と、レベリング部6とを有する。
ヘッダー2は冷却水を供給するための配管であり、冷却水を冷却水箱に供給するための供給口2aを有する。供給口2aは、複数の単孔としても、スリット状としてもよく、所定量の冷却水を冷却水箱に供給できればどんな形状でもよい。
【0012】
冷却水箱3は、ヘッダー2から供給された冷却水を溜める役割を有し、所定の水位、水量が確保できる容積があればその形状は問わない。また、冷却水箱3には、錫めっき鋼板10に相対する側に開口部3aを有する。開口部3aは、冷却水箱3の底部から所定以上の高さの位置に、相対する錫めっき鋼板の幅方向に延びた形状を有する。この開口部3aから冷却水をオーバーフローさせる。
【0013】
また、冷却水箱3内には、ヘッダー2と開口部3aとの間に堰4が配設される。堰4は、上端が冷却水箱内冷却水の液面より高くなるように上端を開口部3a下端水準より突出して、かつ下端を冷却水が連通可能なように配設される。この堰4により、供給口2aから供給された冷却水は、その液面の波立ちを抑制される。本発明のノズルでは、開口部3aからオーバーフローする冷却水の水膜厚さtを変化して、ラミナーフロー(層状流)の流量を変化し、冷却能を変化させることができる。
【0014】
本発明のノズルでは、開口部3a下端に接して、冷却水箱3の内側、すなわち冷却水箱内に、 水平に所定長さのレベリング部6を配設することを特徴とする。これにより、冷却水の液面の波立ちがさらに抑制され、冷却能を高めるためにヘッダー2からの供給量を増加し、開口部3aからオーバーフローする冷却水の水膜厚さを大きくしても、オーバーフローする冷却水の乱れが防止され、ラミナーフロー(層状流)とすることができる。なお、さらに冷却水箱3の外側にもレベリング部を設けてもよいことは言うまでもない。
【0015】
レベリング部6の長さLは、開口部からオーバーフローする冷却水の水膜厚さtの5倍以上とする。レベリング部長さLとオーバーフローする冷却水の水膜厚さtとの比L/tと、(水膜変動高さ)/(水膜厚さ)比との関係を図3に示す。なお、水膜変動高さ、水膜厚さは、水面位置を距離計により測定した平均値である。L/tが5未満では、(水膜変動高さ)/(水膜厚さ)比のばらつきが大きくなりやすく、オーバーフローする冷却水に波立ちが発生し、そのため、錫めっき鋼板を冷却する、オーバーフローさせた冷却水に乱れが発生し、クエンチステインが発生しやすくなる。
【0016】
スロート部5は、レベリング部6に連続して冷却水箱3の外側に錫めっき鋼板の搬送方向と所定の角度をなす傾斜を有するように配設される。スロート部5の形状は特に限定する必要はないが、開口部3aからオーバーフローした冷却水がラミナーフロー(層状流)を維持して流れることができる形状とするのが好ましい。そのために、鋼板の搬送方向と90゜以下の所定の角度を有すること、すなわち、水平方向より下向きの滑らかな傾斜を有することが肝要となる。傾斜の程度はラミナーフロー(層状流)が維持でき、鋼板の衝突時に上昇流を生じなければよく、とくに限定する必要はないが、30〜60°とすることが好ましい。
【0017】
上記した構成のリフロー処理冷却用ノズルを、本発明では、連続電気錫めっきラインにおけるリフロー処理後の錫めっき鋼板の冷却装置に使用する。
本発明の錫めっき鋼板の冷却装置の構成の一例を図2に示す。
本発明の冷却装置は、クエンチタンク11と、上記した構成のリフロー処理冷却用ノズル1a、1bと、錫めっき鋼板を反転させるシンクロール15とで構成される。クエンチタンク11は、錫めっき鋼板10を冷却する冷却水を蓄えるタンクで、タンク内に鋼板反転用のシンクロール15を備える。
【0018】
リフロー処理冷却用ノズル1a、1bは、錫めっき鋼板10の導入側で、かつクエンチタンク11の冷却水液面より上側に配設される。ノズル1a、1bは、錫めっき鋼板10の表裏面にそれぞれ相対する位置に配設される。なお、リフロー処理冷却用ノズルは、搬送される錫めっき鋼板との相対距離、クエンチタンク冷却水液面からの高さを自由に設定可能な移動手段を付設され、移動可能とされることが好ましいことは言うまでもない。
【0019】
また、本発明の冷却装置では、図示されないが、ラミナーフローノズル1a、1bの上流配管系統に冷却水流量調節装置および冷却水温度調節装置を配設するのが好ましい。錫めっき鋼板を冷却するに際し、クエンチステインの発生に冷却水の温度が大きく影響するのは周知のことであり、当然に、錫めっき鋼板の冷却装置には冷却水の温度を調節する調節装置が設けられる。冷却水の温度を測定する測温計がそれぞれの配管系に付設されるのはいうまでもない。また、本発明の冷却装置でも、図示されないが、クエンチタンク11内の冷却水を循環するポンプPが付設されるのはいうまでもない。
【0020】
本発明では、上記した冷却装置を用い、連続電気錫めっきラインにおけるリフロー処理後の錫めっき鋼板を冷却する。
連続電気錫めっきラインにおけるリフロー処理は、例えば図5に示すような設備で行われる。鋼板10a は、電気めっき槽30で表面に電気錫めっきを施され電気錫めっき鋼板10とされたのち、コンダクタロール40a 、40b 間で通電加熱され保熱炉20内で鋼板表面の錫を溶融(リフロー)し、ついでクエンチタンク11内で急冷される。
【0021】
本発明では、クエンチタンク11で冷却するにあたり、錫めっき鋼板10がクエンチタンク11の冷却水に入る前の所定の位置で、本発明のリフロー処理冷却用ノズル1a、1bを用いて、冷却する。リフロー処理冷却用ノズル1a、1bによる冷却は、錫めっき鋼板10の表裏面全幅にわたり、ノズルからのラミナーフローの冷却水を錫めっき鋼板10に当て、鋼板の搬送方向にしかも鋼板に沿って冷却水を流し、冷却する。錫めっき鋼板10に沿って冷却水が流れるように、ノズルのスロート部角度を調整するのが好ましい。
【0022】
ラミナーフローの冷却水を錫めっき鋼板表裏面に当てる所定の位置は、できるだけ低くするのが好ましいが、めっき目付量によって好適位置が異なり、クエンチタンク冷却水の液面から上方に80mm以内、より好ましくは5mm以上とするのが好ましい。ラミナーフローの冷却とすることにより、鋼板幅方向の冷却水量のムラもなく、幅方向の冷却の不均一もなくなる。
【0023】
その後、錫めっき鋼板はクエンチタンク11の冷却水に浸漬される。なお、クエンチステイン発生防止の観点からは、使用する冷却水を適正な温度(50〜90℃)に調整して冷却するのが好ましい。
これにより、厚目付け電気錫めっき鋼板をリフロー処理しても、また、搬送速度を速めても、均一な冷却が可能となる。
【0024】
【実施例】
図5に示す電気錫めっきラインにおいて、電気錫めっきを施された鋼板(板厚:0.32 mm 、板幅:900mm 、目付量:#25(2.8 g/m2)、#100(11.2g/m2))を、コンダクタロール間で通電加熱し、鋼板表面の錫を溶融(リフロー)させた。ついで、図2の冷却装置を用いて、錫めっき鋼板を冷却した。なお、搬送速度は高速(350 m/s )、低速(200 m/s )の2種とした。
【0025】
まず、錫めっき鋼板がクエンチタンクに浸漬する前に、本発明のリフロー処理冷却用ノズル(図1:レベリング部長さ/水膜厚さ(L/t)=5.5)を用いて、錫めっき鋼板を冷却した。ノズルと鋼板との距離位置、冷却水液面レベルからの高さは、移動手段により予め調整した。なお、比較例として、図4(L/t=3.0 )に示すノズルを用いて冷却した。また、クエンチタンクのみで冷却し、比較例とした。
【0026】
リフロー処理冷却用ノズルによる冷却では、ノズルからの噴流方向を鋼板搬送方向に対し45°とした。また、ラミナーフローの冷却水が、クエンチタンク内の冷却水液面レベルより10mm上方の位置で、錫めっき鋼板の表裏面に幅方向全域にわたり当たるように調整した。なお、冷却水の温度は55℃とした。
【0027】
【表1】
Figure 0003915615
【0028】
本発明例は、クエンチステインの発生は皆無であり、めっき目付量が多い鋼板で搬送速度を大きくしても、クエンチステインの発生は認められない。一方、比較例(めっき鋼板No. 4、No. 5、No. 6)では、厚目付け錫めっき鋼板を高速で搬送した場合に、クエンチステインの発生が認められた。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、連続電気錫めっきラインにおけるリフロー処理後の急冷に際し、クエンチステインの発生を防止でき、産業上格段の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリフロー処理冷却用ノズルの概略を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明の錫めっき鋼板の冷却装置の一実施例を示す概略説明図である。
【図3】(水膜変動高さ)/(水膜厚さ)比と(レベリング部長さ)/(水膜厚さ)比との関係を示すグラフである。
【図4】従来のリフロー処理冷却用ノズルの概略を模式的に示す断面図である。
【図5】連続電気錫めっきラインにおけるリフロー処理の概要を示す説明図である。
【符号の説明】
1、1a、1b リフロー処理冷却用ノズル
2 ヘッダー
3 冷却水箱
3a 開口部
4 堰
5 スロート部
6 レベリング部
10 錫めっき鋼板
11 クエンチタンク
15 シンクロール
40a 、40b コンダクタロール
20 保熱炉
25 デフレクタロール

Claims (3)

  1. 連続電気錫めっきラインにおけるリフロー処理後の錫めっき鋼板を冷却するノズルであって、冷却水を供給するヘッダーと、錫めっき鋼板に相対する側に該錫めっき鋼板の幅方向に延びた開口部を有し前記ヘッダーから供給された冷却水を溜める冷却水箱と、該冷却水箱内で前記ヘッダーと前記開口部との間に、上端が冷却水箱内冷却水の液面より高くなるように前記開口部下端水準より突出し、下端を冷却水が連通可能に配設された堰と、前記開口部下端に接して前記冷却水箱の内側あるいはさらに外側に水平に配設された所定長さを有するレベリング部と、該レベリング部に連続して前記冷却水箱の外側に前記錫めっき鋼板の搬送方向と所定の角度をなす傾斜を有するように配設されたスロート部と、を有し、前記レベリング部の所定長さが、前記開口部からオーバーフローする冷却水の水膜厚さの5倍以上であり、前記開口部から冷却水をオーバーフローさせ前記スロート部からラミナーフローの冷却水として噴流することを特徴とする電気錫めっき鋼板リフロー処理冷却用ノズル。
  2. クエンチタンクと、錫めっき鋼板の導入側で、かつ前記クエンチタンクの冷却水液面より上側に、前記錫めっき鋼板の表裏面にそれぞれ相対する位置に移動可能に配設された一対のノズルと、を有する連続電気錫めっきラインにおけるリフロー処理後の錫めっき鋼板の冷却装置であって、前記ノズルが、冷却水を供給するヘッダーと、前記錫めっき鋼板に相対する側に該錫めっき鋼板の幅方向に延びた開口部を有し前記ヘッダーから供給された冷却水を溜める冷却水箱と、該冷却水箱内で前記ヘッダーと前記開口部との間に、上端が冷却水箱内冷却水の液面より高くなるように前記開口部下端水準より突出し、下端を冷却水が連通可能に配設された堰と、前記開口部下端に接して前記冷却水箱の内側あるいはさらに外側に水平に配設された所定長さを有するレベリング部と、該レベリング部に連続して前記冷却水箱の外側に前記錫めっき鋼板の搬送方向と所定の角度をなす傾斜を有するように配設されたスロート部と、を有し、前記レベリング部の所定長さが、前記開口部からオーバーフローする冷却水の水膜厚さの5倍以上であるラミナーフローノズルであることを特徴とする電気錫めっき鋼板リフロー処理用冷却装置。
  3. 連続電気錫めっきラインにおけるリフロー処理後の錫めっき鋼板がクエンチタンクの冷却水に入る前の所定の位置で、前記錫めっき鋼板の表裏面全幅にわたり冷却水を該錫めっき鋼板の搬送方向に該錫めっき鋼板に沿って流して該錫めっき鋼板を冷却したのち、該錫めっき鋼板を前記クエンチタンクの冷却水に浸漬して、冷却する錫めっき鋼板の冷却方法において、前記錫めっき鋼板に沿って流す冷却水を供給するノズルが、冷却水を供給するヘッダーと、錫めっき鋼板に相対する側に該錫めっき鋼板の幅方向に延びた開口部を有し前記ヘッダーから供給された冷却水を溜める冷却水箱と、該冷却水箱内で前記ヘッダーと前記開口部との間に、上端が冷却水箱内冷却水の液面より高くなるように前記開口部下端水準より突出し、下端を冷却水が連通可能に配設された堰と、前記開口部下端に接して前記冷却水箱の内側あるいはさらに外側に水平に配設された所定長さを有するレベリング部と、該レベリング部に連続して前記冷却水箱の外側に前記錫めっき鋼板の搬送方向と所定の角度をなす傾斜を有するように配設されたスロート部と、を有し、前記レベリング部の所定長さが前記開口部からオーバーフローさせる冷却水の水膜厚さの5倍以上であるラミナーフローノズルであることを特徴とする電気錫めっき鋼板のリフロー処理冷却方法。
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