JP3914031B2 - マイクロヒータ - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、単一の発熱線をシースに収納したシースヒータと、このシースヒータの端部から導出した発熱線に接続したリード線とを有するマイクロヒータに関し、例えば、真空チャンバ内で半導体ウエハを加熱するための熱源として使用されるようなマイクロヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】
真空チャンバ内で使用されるマイクロヒータは、例えば半導体ウエハ等の基板を加熱するヒータ熱源として使用される。このようなマイクロヒータとしては、高温に耐え、しかも真空雰囲気中でガスの放出が比較的少ないシースヒータが使用される。シースヒータは、ステンレス等の細管の中にニッケル−クロム合金線やタンタル線等の発熱線を収納し、さらにシースの中にマグネシア粉末等の無機絶縁材を充填し、シースと発熱線との絶縁を図ったものである。
【0003】
従来におけるこのようなマイクロヒータにおいて、単一の発熱線をシースに収納した、いわゆる単芯のシースヒータを使用したものでは、シースヒータの両端にアダプターを取り付け、シースヒータの両端から導出した発熱線の端部にリード線を接続していた。このため、2つの配線用ポートを用いて、真空チャンバからアダプタを介してその外部にリード線を取り出していた。
【0004】
また、単一のシースの中に2本の発熱線を収納した、いわゆる2芯のシースヒータを使用し、シースの一端側で二本の発熱線を互いに接続し、シースの他端側で単一のアダプターにより、それぞれの発熱線にリード線を接続し、真空チャンバからこのアダプタを介してその外部にリード線を取り出す構造のマイクロヒータも採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】
前者の単芯のシースヒータを用いたマイクロヒータでは、1本のシースヒータについて真空チャンバから発熱線に接続したリード線を取り出すのに、2つの配線用ポートを必要とする。このため、真空容器の内に収納するマイクロヒータの本数が増えると、それだけマイクロヒータのアダプタを真空チャンバに取り付ける配線用ポートの数も増える。真空チャンバの壁に設ける配線用ポートが多くなると、真空チャンバの形状や構造が複雑になるという課題があった。
【0006】
これに対し、2芯のシースヒータを用いたマイクロヒータでは、真空チャンバの配線用ポートに取り付けるアダプタは一つで済む。しかし2芯のシースヒータでは、電力密度を高くすると、同じ外径のシースヒータに比べて絶縁材の絶縁ギャップが狭いため、耐電圧が低くなると共に、高温時に絶縁が低下し、寿命が短くなるという課題がある。シースの径が同じであれば、2芯のシースヒータに比べ、単芯のシースヒータの方が耐電圧に優れ、寿命が長い。高温で使用する場合は特に1芯のシースヒータを使用するのが望ましい。
【0007】
本発明では、前記従来におけるマイクロヒータの課題に鑑み、高耐電圧、長寿命の単芯のシースヒータを用いながら、真空チャンバの配線用ポートに取り付けるアダプタを単一のものとし、そこから一対のリード線を取り出すことが出来るようにし、もって真空チャンバの配線用ポートを少なくすることができるようにしたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、前記の目的を達成するため、単芯のシースヒータ3を使用し、そのシースヒータ3の双方の端部3a、3bから導出した発熱線とリード線とを、単一のアダプタ4の中で接続したものである。換言すると、シースヒータ3の双方の端部3a、3bから導出した発熱線に接続した一対のリード線6a、6bは、単一のアダプタ4から引き出される。
【0009】
すなわち、本発明によるマイクロヒータは、シースの中に単一の発熱線を収納したシースヒータ3と、このシースヒータ3の端部3a、3bから導出した発熱線に接続したリード線6a、6bとを有し、シースヒータ3の双方の端部3a、3bと、これら端部3a、3bから導出した発熱線に接続した一対のリード線6a、6bの接続部分とを、パイプ状の1本のアダプタ4の中に収め、さらにこのアダプタ4の中に無機物からなる絶縁材9を充填したものである。
【0010】
このような本発明によるマイクロヒータでは、シースの中に単一の発熱線を収納した単芯のシースヒータ3を使用しているため、発熱線とシースとの間の絶縁材のギャップを広くとることができる。これにより耐電圧に優れ、寿命の長いマイクロヒータとなり得る。
【0011】
さらに、シースヒータ3の双方の端部3a、3bと、これら端部3a、3bから導出した発熱線に接続した一対のリード線6a、6bとを単一のアダプタ部1に収めているため、1本のマイクロヒータについて単一のアダプタ部1を真空チャンバの配線用ポートに取り付ければよく、真空チャンバの配線用ポートを数多く必要としない。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるマイクロヒータを示すものである。このマイクロヒータは、シースヒータ3を蛇行させて形成した加熱部2と、シースヒータ3の双方の端部3a、3bからそれぞれ引き出された発熱線とリード線6a、6bとを接続したアダプタ部1とを有する。図1に示すように、シースヒータ3の双方の端部3a、3bを一纏めとし、それらの発熱線とリード線6a、6bとを接続部分を一つのアダプタ4に収納している。
【0013】
既に述べた通り、シースヒータ3は、ステンレスパイプ状のシースの中に発熱線を挿入し、シースの中にMgO等の無機絶縁粉末からなる絶縁材を充填し、シースと発熱線とを絶縁したものである。なお、図1に示した加熱部2におけるシースヒータ3の形状は一例であって、加熱物及び加熱の目的等に応じて任意形状を採用できることは言うまでもない。
【0014】
図2は、前記のアダプタ部1の全体を示し、図3と図4は、それぞれ前記図2のA部分とB部分の拡大図である。
図2に示すように、前記のシースヒータ3の端部3a、3bにおいて、そのシースと絶縁材とを除去し、発熱線の端部をシースから導出する。このシースヒータ3の双方の端部3a、3bからそれぞれ導出された発熱線の端部が、棒状の端子11a、11bの一端に接続され、さらにこの端子11a、11bの他端にリード線6a、6bが接続されている。そして、このシースヒータ3の双方の端部3a、3bからリード線6a、6bの端部に至る2組みの接続部分は、ステンレスパイプ等からなる1本のアダプタ4の中に収められている。アダプタ4のリード線6a、6b側の端部外周には、やはりステンレス等からなる円筒状のカラー5が嵌め込まれている。
【0015】
図3にも示すように、発熱線の端部を導出したシースヒータ3の双方の端部3a、3bには、予めスリーブ8a、8bが嵌め込まれ、カシメられている。さらに、シースヒータ3の双方の端部3a、3bが円柱形の封止ブロック7に貫通した2つの通孔に前記スリーブ8a、8bを介して挿入される。
【0016】
一方、図4にも示すように、端子11a、11bの端部には、リード線6a、6bが予め接続される。この端子11a、11bをアダプタ4に引き通し、図3に示すように、シースヒータ3の双方の端部3a、3bからそれぞれ導出された発熱線の端部を、この端子11a、11bの端面に設けた穴に挿入し、カシメられた後、溶接する等の手段で接合される。
【0017】
その後、こられの接続部分をアダプタ4の中に挿入し、そのアダプタ4の端部に封止ブロック7が嵌め込まれ、溶接等の手段でアダプタ4の端部に気密に固定される。さらに、アダプタ4のリード線6a、6b側の開いた端部からマグネシア粉末等の無機物からなる絶縁材9が充填される。十分充填したところで、アダプタ4の全体を径方向に加圧し、減圧し、絶縁材9の充填密度を高める。
【0018】
絶縁材9の充填が完了したところで、図4に示すように、アダプタ4のリード線6a、6b側の開いた端部にエポキシ樹脂を充填し、これを加熱、硬化させて樹脂封止10を行う。これにより、シースヒータ3の双方の端部3a、3bにリード線6a、6bを接続したアダプタ部1が完成する。
【0019】
このようなマイクロヒータでは、加熱部2を真空チャンバ内の所定の箇所に取り付け、さらにアダプタ部1を真空チャンバの壁に設けた配線用ポートに気密に貫通して取り付け、リード線6a、6aを真空チャンバの外に引き出して、電源回路との接続を行う。
【0020】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によるマイクロヒータでは、高耐電圧、長寿命の単芯のシースヒータを用いながら、真空チャンバの配線用ポートに取り付けるアダプタを単一のものとし、そこから一対のリード線を取り出すことが出来る。これにより、真空チャンバの配線用ポートを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるマイクロヒータの全体を示す平面図である。
【図2】同実施形態によるマイクロヒータのアダプタ部の全体を示す縦断側面図である。
【図3】前記図2のA部分の拡大図である。
【図4】前記図2のB部分の拡大図である。
【符号の説明】
1 アダプタ部
3 シースヒータ
3a シースヒータの端部
3b シースヒータの端部
6a リード線
6b リード線
Claims (1)
- シースの中に単一の発熱線を収納したシースヒータ(3)と、このシースヒータ(3)の端部(3a)、(3b)から導出した発熱線に接続したリード線(6a)、(6b)とを有するマイクロヒータにおいて、シースヒータ(3)の双方の端部(3a)、(3b)と、これら端部(3a)、(3b)から導出した発熱線に接続した一対のリード線(6a)、(6b)の接続部分とを、パイプ状の1本のアダプタ(4)の中に収め、さらにこのアダプタ(4)の中に無機物からなる絶縁材(9)を充填したことを特徴とするマイクロヒータ。
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