JP3912230B2 - 振動検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、装置運転等に伴う各種振動を検出して各部の運転状態や異常等を検出しうる振動検出装置に関し、農業機械や各種産業機械、あるいは施設等に利用しうる。
【0002】
【従来の技術】
従来、特公平6−64015号公報や、実公平7−12332号公報にみられるように、圧電素子を組み込んだ振動検出装置を穀物乾燥機やコンバイン等の所定箇所に装着して、その検出結果に基づいて穀粒状態の検出を行わせる構成がある。特に前者の公報においては、圧電素子に機械的エネルギが加わると、電荷を発生しこの電荷を電圧として出力させ、整流回路や積分回路で直流電圧に変換して検出する構成である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の構成は機械的エネルギを直接的に検出する検出手段と、整流・積分及び制御回路を組み合わせてなるもので、その検出結果を解析して穀粒状態の判定を行わせる構成であるから、制御性能の向上を望めなかった。そこで、高速フーリエ変換処理を用いて検出装置を構成することも考えられるが、例えば穀類乾燥機に用いるとしても、穀類乾燥機に特有の専用構成となってしまうため、構成の異なる種々の機械類において、1つのユニットを共用することができず、汎用性に欠けてコスト低減できないという欠点があった。このため、振動情報に基づいて検出装置を構成するほうが本質的な制御性能の向上を図れることがわかっていても、コスト的な理由により、高速フーリエ変換処理を用いた構成よりも制御性能が劣る制御手段を用いざるを得ない場合があり、コスト的要因が技術的進歩を阻害しているという実情があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記に鑑み、圧電素子等からなる検出部と演算部とを汎用化しようとするもので、次のような技術的手段を講じた。
すなわち、装置の振動箇所に付設する振動検出部と、この振動検出部からのアナログ信号を受けて信号分別処理または高速フーリエ変換処理を施して振動状況を演算する演算部とを備え、該演算部には、当該装置の制御部との間で当該装置の機種または検出項目を種別する情報を受信・発信しうる受発信手段を備え、演算部で処理した演算結果を機種別または検出項目別に前記制御部に出力すべく構成してなる振動検出装置の構成とする。
【0005】
上記の振動検出ユニット45を構成すると、各種の振動検出による解析箇所を仕様が共通の振動検出ユニット45で賄うことができる。
【0006】
【発明の効果】
従来、振動検出部からの生のデータを波形解析して評価する形態であったため、所望の制御性能を得られないことがあった。一方、高速フーリエ変換処理などの演算手法をコンピュータの演算制御部に応用する場合にはコスト高であるという理由により、実施されることは稀であった。また、仮に多機種に用いられるよう構成しても、想定する全ての機種データを演算する構成では該制御部の負荷が過大となって実用的でなくなるが、上記のように振動検出ユニット45を構成すると、指定された機種のみの演算を実施するだけで実現でき、各種の振動検出による解析箇所を仕様が共通の振動検出ユニット45で賄うことできるようになる。つまり無人精米機以外の農業用トラクタ、コンバイン、田植機、乾燥機、籾摺機等のいずれの農業用機械にも適用できることとなり、量産化が促進されて、コストダウンが図れる。このコストダウン効果の波及は、従来、使用が見送られてきた解析箇所においても振動情報の高速フーリエ変換に基づく解析または制御を可能とさせさらに高度な制御が実現できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明を、穀粒及び料金を投入して精米作業をする無人精米機に用いた場合について説明する。
図1は、精米施設の作業工程を示したもので、内部は仕切壁1により操作室2と機械室3とに分けられている。この操作室2側には穀粒袋置き台4、操作盤5、白米タンク6等を設けると共に、原料投入タンク7の投入口を臨ませ、機械室側3には、石抜装置用昇降機8、石抜装置9、異物除去装置10、精米装置用昇降機11、精米装置12、糠処理部13、開閉扉14等を設けている。
【0008】
上記原料投入タンク7の下部にはこの原料投入タンク7に投入した穀粒を繰り出すロ−タリバルブ15を設けている。そして、該ロ−タリバルブ15の繰り出し側を石抜装置用昇降機8のホッパ部8aに連通し、この石抜装置用昇降機8の排出口8bを、投入した穀粒中に含まれる石等の比較的比重の大きい異物を選別除去する石抜装置9の投入口9a側に臨ませている。
【0009】
前記異物除去装置10は投入した穀粒中に含まれる藁屑等を選別分離しながら各別に取り出すもので、上記石抜装置9の排出口9bを該異物除去装置10の投入口10a側に、異物除去装置10の排出口10bを精米装置用昇降機11のホッパ部11aに、それぞれ臨ませる。このうち精米装置用昇降機11の排出口11bは玄米タンク16に臨むよう構成し、さらに玄米タンク16の下方には穀粒を精白処理する精米装置12を配置している。
【0010】
17は精米装置で精白処理して発生する糠を空気搬送する機械室側糠搬送経路であり、糠処理部13に連通している。
糠処理部13は、サイクロン18、サイクロン18より落下した糠を水平移送する糠螺旋19、糠螺旋19を駆動する糠螺旋駆動モータ20、糠螺旋19を内装する糠移送樋21、糠移送樋21の移送途中の前後には糠排出口21a・21bより排出される糠を収容すべく複数の糠袋22a・22b等を設ける。
【0011】
前記操作盤5の盤面には、図2に示すように、コイン投入口30、紙幣挿入口31、もち選択ボタン32、白度選択ボタン33(本実施例では上白・標準・8分の3段階に選択できる)等を配設している。そして、この操作盤5の内部には各部駆動モ−タをシーケンス制御を行うマイクロコンピュータを備えている。
【0012】
図3に示すように、マイクロコンピュータの制御部34にはコインセンサ35、紙幣検出手段36からの検出情報、白度選択ボタン33からの白度選択情報、もち選択ボタン32による選択情報等が入力される。一方、ロ−タリバルブ駆動モ−タ37への制御信号、石抜装置用・精米装置用昇降機駆動モ−タ38、石抜装置駆動モ−タ39、精米装置駆動モ−タ40、糠螺旋駆動モ−タ20、異物除去装置の駆動モ−タ41等が出力される。
【0013】
45は振動検出ユニットで、圧電素子からなる振動検出部46と、この振動検出部46からの検出信号を入力して、信号分別処理、高速フーリエ変換処理、デコード処理等を施して検出出力を演算する演算部47、上記制御部34との間で機種コード、検出項目コードを送信・受信すべく該制御部34と接続しうる受信接続部48、及び発信接続部49、及び上記演算部47で得たデータを制御部34に出力するデジタル出力部50等からなる演算出力部51とで構成される。なお、52はアナログ信号調整部、53はメモリである。また前記発信接続部49に機種や検出項目の種別コードを有して制御部34からの入力された種別コードと比較して該当の機種あるいは検出項目を得る構成である。
【0014】
ここで、8ビットのデータを用いて前記無人精米機のほか、乾燥機、籾摺機、コンバインに適用するものとする。上位信号“1000”を精米機に割り当てておくと、この上位信号“1000”が受信接続部48に入力されるから、演算出力部51は、メモリ53の種別コードとの対応によって所定の機種コード、即ち当該入力は無人精米機に対するものであることを認識する。同様に上位信号“0100”では穀物乾燥機、“0010”では籾摺機、“0001”ではコンバインを夫々対応させて認識させている。
【0015】
同時に下位信号は、精米機負荷、精米機残量、米流量、及び網破れを所定の種別コードとの対応によっていずれの選択設定がなされたかが認識されるもので、制御部34から規定時間毎に4つの検出項目を自動的に切替られる。
例えば、8ビットの下位信号“1000”は精米機負荷、“0100”は精米機残米量、“0010”は米流量(精白処理量)、及び“0001”は網破れに夫々対応する関係にある。
【0016】
上記振動検出ユニット45は、平面状ベース部材45aに、ケース部材45bを一体成型した取付座45cと振動ピックアップとしての振動検出部46を貼着し。該振動検出部46と上記取付座45cに適宜の隙間を介在して装着した基板45dとをハーネス接続している。この基板45dに前記演算処理出力部51を構成している。この振動検出ユニット45は測定対象の機壁54にボルト止めによって着脱自在に装着しうる構成である(図5)。
【0017】
図6は振動検出ユニット45の設置構成の例を示すものである。この振動検出ユニット45を精米ロール55を内装する精白網56を囲う匡体57に適宜に装着されるもので、その検出振動の変動によって精米装置12の精米機負荷の大小を検出しうる構成である。なお、上記振動検出ユニット45の振動検出部46と演算出力部51とは別体の構成としてもよい。
【0018】
上記のように構成し、精米運転を開始する。すなわち、作業者が原料投入タンク5に穀粒を投入すると共に、料金となるコイン又は紙幣をコイン投入口30又は紙幣挿入口31に投入し、そして白度選択ボタン33、あるいはもちの場合にはもち選択ボタン32を押すと機械室3内の装置各部は駆動を開始する。
【0019】
上記の精米装置12の運転開始と共に、操作盤の制御部34から振動検出ユニット45の受信接続部48には、精米装置として割り付けられた8ビットの上位信号“1000”が出力され、これによって演算部47は振動検出ユニット45が接続される機種は無人精米機であることを認識し得るものである。これにより、上記演算部47は、受信接続部48を経由して8ビットの下位信号を入力し、前記精米機負荷、精米機残米量、米流量(精白処理量)、及び網破れの上記4つの検出項目を順次認識しうる。
【0020】
上記匡体57に装着された振動検出部46からの検出信号は、アナログ信号調整後、演算部47において信号分別処理、高速フーリエ変換(FFT)処理、及びデコード処理の演算処理を施して、必要なデジタル信号に変換しこれを出力する(図7,8)。なお図7(イ)は原データ、同(ロ)は信号分別処理としての微分を施した場合を示し、同図(ハ)は高速フーリエ変換処理によるパワースペクトル強度を示す。
【0021】
このとき高速フーリエ変換処理に変わり、最大エントロピー法(MEM)を用いても良い。また、振動検出部には固体(板材)振動検出手段を用いても良いし、気体振動(音声信号)検出手段を用いても良い。
なお、上記信号分別処理は例えば主成分分析・判別分析などの多変量解析手法をとるか、またはノイズ除去・波形整形・波形の加減算・微分演算処理などの波形処理手段をとっている。この信号分別処理は、次いで行う高速フーリエ変換処理の前段に行う処理であって必ずしも必須ではなく、省略してただちに高速フーリエ変換処理に入ることも可能である。また、デコード処理は、多変量解析の回帰分析・判別分析を用いるものとしている。
【0022】
デジタル出力部50からのデジタル出力は、前記精米装置の制御部34に出力され、当該制御部34では、そのデジタル出力を受けて精米機負荷の大小、米流量の多少等を情報入力しうるものとなる。
検出項目が複数設置された場合にも単一の検出ユニット45は順序だてて演算部47から制御部34に送信するので逐次制御部34の側で入力信号を分析処理する必要がない。なお、複数の検出項目に対して本実施例では検出ユニット45を単一としたが、所定項目毎に複数設定してもよい。その場合には検出箇所を更に適正位置に配置することが可能となる。
【0023】
制御部34は、入力した振動検出信号の状況によって、精米機過負荷、網破れ等の異常状態や、精米機残量や米流量の大小を認識できる。その結果、制御部34は、異常警報を出力したり、搬送系をオン、オフして流量の調整を行うことができる。
【0024】
上記のように、無人精米機に振動検出ユニット45を採用することによって、従来、振動検出部からの生のデータを波形解析して評価する形態であったため、高速フーリエ変換処理などの演算手法をコンピュータの演算制御部に応用する場合にはコスト高であるという理由により、実施されることは稀であったり、また、仮に多機種に用いられるよう構成しても、想定する全ての機種データを演算する構成では該制御部の負荷が過大となって実用的でなかったが、前記のように振動検出ユニット45を構成すると、各種の振動検出による解析箇所を仕様が共通の振動検出ユニット45で賄うことができ、つまり無人精米機以外の農業用トラクタ、コンバイン、田植機、乾燥機、籾摺機等のいずれの農業用機械に適用できることとなり、量産化が促進され、コストダウンがはかれる。
【0025】
図9は振動検出ユニット45を穀物乾燥機に応用するもので、振動検出ユニット45によって、籾流れの有無、籾水分、穀物種類、張込量等を順次的に検出する構成である。即ち、機枠60には上部より貯留室61、乾燥室62、及び集穀室63の順に設け、乾燥通路64から集穀室63に向け穀粒を繰出し流下させながら、機枠前方側の熱風発生装置(バーナ)に通じる熱風室65から後方側吸引ファン66に通じる排風室67に向けて流通する熱風を浴びせて乾燥する構成である。集穀室63に集められた穀粒は、下部移送装置68から昇降機69を経て上部移送装置70によって搬送され、上記貯留室61に還元される構成である。
【0026】
上記の穀物乾燥機において、前記振動検出ユニット45を貯留室61の外壁に装着し穀物乾燥機の制御部71に接続すると、該制御部71から籾水分、穀物種類、張込量等の検出項目信号が出力される。なお、測定項目に対応して振動検出ユニット45を貯留室61の天井部、あるいは天井部に近い側面、あるいは昇降機の一部に設ける場合もある。
【0027】
制御部71は、機種コード信号及び籾流れの有無、穀物水分、穀物種類、張込量等の検出項目信号を出力し、振動検出に伴うデジタル信号の出力を受けてこれら検出項目信号の大小を検出しうる。
これを実現させるに当たり、まず、穀物種類を特定させる必要がある。予め設定したn個のサンプルについて高速フーリエ変換処理した複数の特定周波数領域における出力(パワースペクトル)値を用いて判別分析を行なって判別関数を作成しておく。振動検出部で検出された信号を波形整して高速フーリエ変換処理し、得られた処理結果における特定周波数の出力値を判別関数に代入して得られた特性値により、大麦・小麦・籾などの穀物種類を判定する。
【0028】
次に穀物水分を定量する場合について説明する。予め設定したn個のサンプルについて高速フーリエ変換処理を行ない、複数の特定周波数領域における出力値を説明変数として穀物水分を予測する重回帰式(検量線)を作成しておく。得られた穀物種類別の水分を定量するための検量線に、水分固有の特定周波数の出力値(説明変数)を代入することにより、演算結果として、目的変数である穀物水分をデジタル信号出力として得る。
【0029】
図10は、前記穀物乾燥機などのように貯留室61を構成するタンク内部の状態、例えば収容穀物の計量する場合の演算処理を示すものである。穀物乾燥機のようにタンクユニットを上下に積み上げて貯留室61に組み立てる構成とするが、従来は特公平6−64015号公報に記載されたように複数の振動センサを用いて容量を測定する形態が一般的である。具体的には、予め設定したn個のサンプルについて高速フーリエ変換処理を行ない、複数の特定周波数領域における出力値を説明変数としてタンク内穀物重量を予測する重回帰式を作成しておく。得られた穀物種類別のタンク内穀物重量のための検量線に、タンク内穀物重量に固有の特定周波数の出力値(説明変数)を代入することにより、演算結果として、目的変数であるタンク内穀物重量をデジタル信号出力として得る。このとき、タンク内穀物重量が大きくなるに従って、特定周波数の出力値は高周波側へとシフトするので、重回帰式を用いず、特定周波数の出力値の高周波側へのシフト量によって算出することも可能である。
【0030】
このようにして、前記振動検出ユニット45をタンクの上面に配設し、演算部47の高速フーリエ変換処理を実行することにより、穀物乾燥機以外の他の産業機器においても、穀物乾燥機のタンク内穀物のようにタンク内に充填した物質の重量を、同様の手法によって安価に測定することが可能となる。
【0031】
図11は籾摺機に応用するもので、振動検出ユニット45によって、籾流れ量、籾水分、脱ぷ率、処理能力、ロール微接触、選別板上残米量等を順次的に検出する構成である。頭部には左右一対の脱ぷロール72を有し、該頭部下方には排塵胴73に接続する風選部74を設け、この風選部74によって塵埃類が除去された混合米を受けて揺動しながら籾と玄米とに選別する選別部75を設けている。そして、振動検出ユニット45は、頭部内壁、昇降機76及び選別部75としての揺動選別盤77に付設し、このうち頭部内壁に設ける第1の振動検出ユニット45は脱ぷ率、ロール微接触を対象とし、昇降機76に付設する第2の振動検出ユニット45は籾流れ量、籾水分及び処理能力を対象とし、選別盤77に付設する第3の振動検出ユニット45は残米量の検出を対象としている。
【0032】
上記の籾摺機において、前記振動検出ユニット45を籾摺機の制御部78に接続すると、該制御部78から籾流れ量、穀物水分、脱ぷ率、処理能力、ロール微接触、選別板上残米量、共振点等の検出項目信号を出力し、振動検出に伴うデジタル信号の出力を受けてこれら検出項目信号の大小を検出しうる。
【0033】
まず籾流れ量は、量の多少によって高速フーリエ変換処理後のパワースペクトルの強度が大きく変動することを用いる。穀物水分は穀物乾燥機での穀物水分算出法に準ずる。脱ぷ率は籾による振動と玄米による振動の振動周波数の違いに基づいて算出する。処理能力は籾流れ量に基づいて演算可能である。ロール微接触は脱ぷロールが接触した場合と接触していない場合の振動の違いに基づいて判断する。選別板上の残米量は、選別版に穀粒がある場合とない場合の固有の振動数に基づいて算出する。共振点は、脱ぷロールが共振して異常な振動をしていないかどうかの検出であり、異常に大きな固有の周波数の出力がないかどうかを確認することによって行なう。
【0034】
図12,13はコンバインに応用するもので、振動検出ユニット45によって、少なくともエンジン回転数、穀稈供給深さ、搬送穀稈の有無、脱穀性能(例えば脱粒性)、脱穀機負荷状況を検出できる。なお、振動検出ユニット45はエンジン79出力を受けて脱穀部80に供給する経路途中に介在させたものであり、例えば脱穀部80の前壁に装着するものである。図外コンバイン制御部からの検出項目信号を受けて順次これらの検出項目毎に大小を検出する。
【0035】
エンジン回転数は最も大きな振動源であるエンジンからの振動そのものであるので、その振動の高速フーリエ変換処理後のパワースペクトルにおけるピーク出力値の固有振動数がエンジン回転数である。搬送穀稈の有無及び穀稈供給負荷は、穀稈供給の有無に基づく固有振動数の変化を検出することによって行なう。例えば穀稈が供給されると、それに基づく固有振動数で検出部が振動するので、その固有振動数の出力の増減を検出すれば搬送穀稈の有無が検出できる。穀稈供給負荷は、該固有振動数の増減を検出することによって行なう。脱穀性能(例えば脱粒性)は、脱穀部80の扱胴81の回転数と脱粒に基づく高周波成分の増加を検出することによって行なう。脱穀部負荷状況は、脱穀部80の回転数の増減を検出して行なう。穀物水分は穀物乾燥機での穀物水分算出法に準ずる。これらの検出は穀物乾燥機の場合と同様に、あらかじめ定めた重回帰式に基づいて算出しても良いし、周波数変動と目的変数の関係をあらかじめ把握しておき、その関係から算出された単回帰式に説明変数を代入することによって算出しても良い。
【0036】
前記図6は異常検出方法の一例を示すものである。即ち、振動検出ユニット45を異常振動発生箇所にセットし、デジタル出力部50からの異常振動の検出によって、組立不良、経年劣化度、または異常発生箇所のいずれであるかを予測するよう構成している。例えば、前記精米機の駆動軸を連動するベルト82のモータセットボルト83による張り具合、精米装置の圧迫板を止着するボルト・ナット(図示せず)類の締め付け具合、または部品の摩耗・変形を予め異常状態に置いて各振動状況を記憶させておき、実際に入力した検出信号との比較によって上記異常発生の状態を判定する構成である。
【0037】
例えば、ベルト緊張度を変えたり、ボルト締め付けトルクを変えて、予め設定した振動源からの振動検出に基づくデータを採取して解析しメモリ53に格納しておく。実際に対象とする農業機械の振動を検出すると、デジタル出力が得られ、記憶内容との比較によって各部異常を推定できる。従って、組立不良や経年劣化が診断可能となって異常を未然に防止しうる。
【0038】
図14は精米仕上がり時間の予測方法について示すものである。前記振動検出ユニット45を精米装置12の白米出口85に装着し、精米装置12の精白筒86から排出される白米の衝撃による振動を検出しうる構成としている。無人精米機側の制御部34は、前記のように振動検出ユニット45のデジタル出力部50から信号を入力して解析し、穀物流量の平均を算出する。一方精米装置12の上部には玄米タンク87を備え、この玄米タンク87にレベル検出器88を設けてタンク内の玄米量を検出し、制御部34に出力すべく構成している。
【0039】
従って、上記における単位時間当たりの穀物流量の平均流量の積算値と玄米タンク内玄米量とから残処理時間を演算することができる。振動検出ユニット45内の演算部47は、高速フーリエ変換処理あるいは最大エントロピー法(MEM)を採用して、周波数帯域毎の振幅に流量重み係数を積算したデータを用いて時間積分するように構成すると共に、得られた積分値を予め穀物種類入力等に伴う予測穀粒硬度や予測粒間摩擦係数によって補正演算するよう構成すると予測検出精度の向上が図れる。なお、図15において、高速フーリエ変換処理を行い、角振動数w1からωnまでのパワースペクトル強度を求め、同図に記載した式に当てはめて予測値を算出しうるものである。なお、k0、k1…は定数、ω1、ωnは予め定めた特定周波数強度でありこれらを代入して予測値を算出する。
【0040】
図16は、精米工程の後工程に精米後の白米表面に残る肌糠の除去をはかる研米装置(または無洗米装置)90を設置する場合の加工制御の精度向上を図るものである。無人精米機等に付設する研米手段では、精米装置からの白米のみならずユーザが持ち込んだ精米済白米(ユーザ米)を対象として研米処理する構成として利用の拡大をはかる構成とするため、精白度や品種等精米情報の不明なままでの研米処理を余儀なくされる。そこで、ユーザ米の精米歩留まり、砕粒率、穀温を測定することによって、研米または無洗米加工の手順や加工加減を予測し、ユーザ米に適した無洗米加工を行なうことができる。
【0041】
即ち、精米装置12の後段に上記研米装置90を配置し、精米装置12への精米装置昇降機11には上昇する玄米粒をサンプリングして単位粒毎に水分検出する水分検出器91を設け、振動検出ユニット45を精米装置12の函体表面に配置する。この振動検出及び水分値を制御部34は入力して精白歩留まり、砕粒率、または穀温を予測するものである。
【0042】
図18は、振動検出ユニット45による振動検出信号の演算部47における振動解析のタイミングを所定タイミングで行わせることによって応答性の良好な検出を行わせようとする。即ち、回転運動または往復運動によって生じた周期振動を演算部47で演算処理するにあたって、装置の種類に対応して回転検出手段または揺動検出手段を設け、制御部34は該検出手段からの検出信号を受けて周期性を把握し、この周期性に従って振動検出ユニット45の演算部47は振動波形の高速フーリエ変換処理を実行するものである。もって最小限のサンプリングタイムで応答性の高い振動検出の演算処理が可能となる。例えば石抜装置9の往復揺動選別盤(図示せず)の振動解析等に利用できる。図18においてAをサンプリングする場合とBをサンプリングする場合とでは高速フーリエ変換処理結果に差を生じる。そこで、Cのようなセンシングを行うと、ソフト処理により隣接のピーク値を含めて有効データとして扱うものである。
【0043】
上記のほか、振動検出ユニット45を用いて次のような解析が可能である。
前記振動検出ユニット45により、精米装置12への玄米流れ検出、運転動作開始タイミングの検出、精米機内部残米量の検出を行うことができる。
また、検出信号の振幅解析によって制御の中断の要否を判定しようとするものである。即ち、演算部47による演算処理前の信号の振幅を解析し、予め設定した減衰速度よりも大きな減衰速度にて規定振幅レベルより小さくなると、制御部34は制御を中断すべく運転各部に中断指令信号を出力する。また、演算部47への信号の振幅が予め設定した増加速度よりも大きな増加速度にて規定振幅レベルよりも大となると上記制御を再開するものとしている。また、規定時間以上制御中断が継続する場合には警報音、警報ランプ等によるアラーム信号を出力すべく構成する。これにより、調整作業中の機械管理者が振動検出性能を左右する部位へ不意に接触しても、異常な制御を行なったり、接触したことに気付かずに作業を進めてしまったりすることをなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】精米施設の作業工程図である。
【図2】操作盤を示す正面図である。
【図3】ブロック図である。
【図4】振動検出ユニットの構成概要図である。
【図5】振動検出ユニットの一例を示す断面図である。
【図6】精米機の一例を示す側断面図である。
【図7】フローチャートである。
【図8】原データの変換処理をしめす図である。
【図9】穀物乾燥機の正断面図である。
【図10】角振動数―強度の関係を示すグラフである。
【図11】籾摺機の正断面図である。
【図12】コンバインの側断面図である。
【図13】コンバインの斜視図である。
【図14】精米機の他の例を示す側断面図である。
【図15】(イ)振動生データの一例、及び(ロ)FFT処理後のパワースペクトル例を示すグラフである。
【図16】精米機及び研米機を示す概念図である。
【図17】FFT処理後のパワースペクトル例を示す図である。
【図18】周期性のあるデータの一例を示す図である。
【符号の説明】
34…(精米装置)制御部、45…振動検出ユニット、45a…ベース部材、45b…ケース部材、取付座、46…振動検出部、47…演算部、48…受信接続部、49…発信接続部、50…出力部、51…演算出力部、52…アナログ信号出力部、53…メモリ、54…機壁

Claims (1)

  1. 各部が運転駆動される装置の振動箇所に付設する振動検出部と、この振動検出部からのアナログ信号を受けて信号分別処理後高速フーリエ変換(FFT)処理を施し、又はフーリエ変換を施して振動状況を演算する演算部とを備え、当該装置の制御部との間で当該装置の機種または検出項目を種別するための種別情報伝達手段を備え、上記演算部で処理した演算結果を機種別または検出項目別に前記制御部に出力すべく構成してなる振動検出装置。
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