JP3912108B2 - 携帯情報端末装置及び拡張機能ユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はパーソナル デジタル アシスタント(Personal Digital Assistant以下PDAと称す)のように手のひらに載る小型軽量で携帯性を有し、無線LAN等の無線機能内蔵により各種情報サービスの提供が得られるよう構成した情報通信端末装置に関するものである。特に本発明はメモリーカードの挿入機能、あるいは電池(以下バッテリと称す)の容量増大などの拡張機能を付加した拡張機能ユニットとの装着と、それらの保持に好適な架台(以下クレードルと称す)を含む情報通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報通信端末装置は近年一般的にPDAの呼称で発展を遂げてきている。その主な用途はスケジュール管理(Personal Information Management)、Web検索、電子メール等、多岐に亙る機能の充実が図られている。ところで、PDAはその携行性を重視しているため、文字、数や形状キャラクタを表示するための液晶表示パネルを極力大きく、また必要最小限の操作ボタンと送受信機能、およびそれらの信号処理回路と容量の少ないバッテリを内蔵して、小型軽量化を行っている。
【0003】
一般的な使用シーンとしてはPDA本体に一体的に設けたカードスロットに各機能を有するカードを装着して外出時に携行する。そして使用者は帰宅後あるいはオフィスで、机上のクレードルにセットし充電あるいはパーソナルコンピューター(以下、PCと略す)とデータ連携して使用する。クレードルは単純な架台として、あるいは充電台として使用するものであった。
【0004】
ところで、PDAのような情報通信端末装置はさらなる高機能化、たとえばSD(Secure Digital)カードやCF(Compact Flash)カードなどの記憶媒体の複数使用、また高機能化に伴う消費電力の増大に対応するためバッテリの拡充が望まれている。
【0005】
これら拡張機能として電源用バッテリを付加した例としては、特開2000−13483号公報がある。この例では携帯型電子機器のバッテリが消耗した緊急時に補助バッテリを使用するものである。
【0006】
ところで、情報通信端末装置を机上で使用する時にその表示パネルを斜めにした傾斜設置が使用上便利である。この公知例としては特開平10−336906号公報が傾斜設置を開示している。しかし、この傾斜設置の状態で特開2000−13483号公報の拡張機能としての補助バッテリを情報通信端末装置に装着することは、特開平10−336906号公報のようにクレードルに設けた案内体がある為に、その取り付けができない。
【0007】
そこで拡張機能ユニットを情報通信端末装置の背面に装着させる方法も容易に考えられる。PDAとしての、その公知例としては特開2000−175365号公報が挙げられる。この例では携帯型電子機器の背面にプリンタやスキャナーを装着した状態でクレードルに収め、かつ傾斜設置を示している。
【0008】
ところで、拡張機能は前記した様に種々の目的があり、その機能に応じたユニットのサイズは、最適な大きさがある。すなわち、ユニットの厚さは、その機能を拡張するために種々有り得る。しかし、特開2000−175365号公報の例では、厚さの異なる拡張機能ユニットの場合、クレードルの傾斜面がそのユニットと干渉して、やはりクレードルに搭載できない問題が生ずる。
【0009】
したがって、使い勝っての良い傾斜設置の情報通信端末装置をクレードルに保持した状態で、厚さの異なる各種拡張機能ユニットを装着できる構造的な配慮がされていなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、情報通信端末装置の利便性を向上するものである。より具体的に述べると、本発明の情報通信端末装置は、高機能化に対応した複数種のメモリーカードやバッテリ容量の増加を図る各種の厚さの拡張機能ユニットを装着可能とし、しかも使い勝っての良い傾斜設置を机上で安定にできるクレードルをも含め提供することにある。
【0011】
本発明によれば、各種の拡張機能ユニットをPDAである情報通信端末装置に装着した上でクレードルに保持し、クレードルに小型キーボード等を接続して情報通信端末装置をPC代わりの親機として操作できるようになる。また使用者が屋外で使用する機能のみ携行情報通信端末装置本体に装備することで、情報通信端末装置自体を可及的軽量、かつ、より小型化できる。そして屋内で使用時は必要に応じた拡張機能ユニットを装着し、クレードルと共に使用すれば、より多機能化に対応可能で利便性が向上される。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる拡張機能ユニットは、情報表示機能と情報入力機能を有し表示部を備えた情報通信端末装置の機能を拡張するものであって、前記拡張ユニットに前記情報通信端末装置との係合部を有し、前記係合部で前記情報通信端末装置を挟持し、前記情報通信端末装置の両側面を挟持する凸部形状を前記拡張機能ユニットの筐体に設け、前記情報通信端末装置に面する背面ケースと、前記凸部形状を一体に有する部材にて、前記拡張機能ユニットの筐体とし、前記拡張機能ユニットの機能の内容にかかわらず前記背面ケースを共通として、前記拡張機能ユニットの機能の内容に応じて前記凸部形状を一体に有する部材を変更することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明する。
【0014】
図1、図2、図3は情報通信端末装置の外観を示すものである。図1は前面斜め上方から見た斜視図、図2は裏面下方から見た斜視図、図3は裏面上方から見た斜視図である。また図4は図1のA−A断面、図5は図1の幅方向断面を示すものである。
【0015】
情報通信端末装置1は、感圧素子(図示せず)で構成したタブレット2を前面に、またタブレット2の下部に液晶表示装置(LCDと称す)4からなる表示部を配置している。使用者はペン3を使用してタブレット2の表面で入力作業をし、また、文字、数字やキャラクタで表示された情報内容を確認するものである。
【0016】
この情報通信端末装置1は、タブレット2および液晶表示装置4の周囲を覆う前面ケース5、裏面ケース6、制御基板8等を収納配置しているフレーム7と上側面にアンテナ(図示せず)を内蔵するアンテナケース9を設けている。すなわち情報通信端末装置1は前面ケース5、裏面ケース6、フレーム7、アンテナケース9の4部品構成で筐体を構成している。
【0017】
次に、情報通信端末装置1の周囲の配置構成について説明する。
【0018】
情報通信端末装置1の前面ケース5の上部54には、情報通信端末装置1全体の電源をON/OFFする電源スイッチ10、内蔵バッテリ12の充電状態を示す充電LED11、メール等の着信を示すアラームLED13、そしてヘッドフォンジャック18とペン3の装備部がある。
【0019】
情報通信端末装置1の片側側面51aにはメニュー表示、決定等を選択する回転動作とプッシュ動作が可能なジョグダイヤル14、キャンセルボタン15を近傍に設けてある。そこで、このジョグダイヤル14とキャンセルボタン15との並行操作により、ペン3による文字入力以外の全ての操作が、片手持ちで出来るようにソフトウエアも含め構成している。またこの側面にはSDカードスロット16を設け、メモリーカードの他、GPS(全地球測位システム)機能付カード、あるいはカメラ付カード等の装着であってもよい。ホールドボタン17は、情報通信端末装置1の上部に設けたヘッドフォンジャック18により音楽等を聞いている時のタブレット2の動作、電源スイッチ10の動作、その他の動作を無効にするものである。
【0020】
この片側側面51aには情報通信端末装置1の裏面ケース6とフレーム7間で形成する図5に示す凹溝30aがあり、これは後述する拡張機能ユニットとの装着に使用するものである。なお凹溝30aと同じ寸法形状で、前述の片側側面51aの反対側の片側側面51bにも対称な凹溝30bが配置してある。この凹溝30a、30bは情報通信端末装置1の下部55の方向から上部54に向かって伸延している。そして、この凹溝30a、30bは情報通信端末装置1のタブレット2とLCD4で構成する表示部と平行である。これは後述するが、情報通信端末装置1をクレードルに装填するさい、クレードルの成す傾斜角度と表示部の傾斜角度を一致させるように装填できるので、使用者はクレードルに容易に装填できる効果を持たせる為である。さらに、この凹溝30a、30bの情報通信端末装置1の下部55側は、後述する拡張機能ユニットの一部形成部が挿入可能になるように開口部53a、53bを設けてある。なお凹溝30a、30bは裏面ケース6とフレーム7間で形成してあるが、裏面ケース6あるいはフレーム7等それぞれに形成することも可能である。
【0021】
情報通信端末装置1の下部55は、情報通信端末装置1のクレードル接続用コネクタ19、DCジャック20とUSBコネクタ21および拡張機能ユニット接続用コネクタ22を配置している。クレードル接続用コネクタ19は、後述するクレードルと接続し、そしてPCとデータ連携するものである。またDCジャック20は、ACアダプタ単品使用時のDCジャックに使用する。後述のクレードル装着時はクレードルとクレードル接続用コネクタ19とDCジャック20の両方が共に接続結合できるように構成している。USB(Universal Serial Bus)コネクタ21はキーボードやマウス等を接続操作できるものである。また拡張機能ユニット接続用コネクタ22は、後述の各種拡張機能ユニットと接続するものであり、各種拡張機能ユニットに共通して接続できるものである。
【0022】
情報通信端末装置1の内部は、タブレット2の下部に配置した液晶表示パネル(LCD)4、情報処理基板8、この情報処理基板8の裏面に配した内蔵バッテリ12、そして裏面に裏面ケース6の順番で配置している。さらにこの情報処理基板8とLCD4の間には、SDカードスロット16を設けている。
【0023】
次に、本発明の主要構成要素の一つである拡張機能ユニットについて説明する。
この拡張機能ユニットとは、情報通信端末装置1がその携行性を重視して小型、軽量化を図っているため、情報通信端末装置1には基本機能のみを装備している。そして、使用者は使用シーンに応じて必要な機能を拡張するために、拡張機能ユニットを選択的に装着して使用するものである。
【0024】
その拡張機能ユニットの第一の実施例として、CFカード拡張機能ユニットにつて図6〜図8を用いて説明する。
【0025】
図6はCFカード拡張機能ユニット23の情報通信端末装置1に装着する面側から見た斜視図、図7はその長手断面図、図8は幅方向断面図を示すものである。
【0026】
CFカード拡張機能ユニット23は上ケース24、拡張機能ユニット背面ケース25を筐体として、その両ケース間にはCFコネクタ基板26を設け、CFカードコネクタ27と補助バッテリ28を実装配置している。この補助バッテリ28は各種の機能を持つCFカード使用時の駆動時間を確保するためにCFカードコネクタ27の実装スペース以外の部分を利用して配置している。このCFコネクタ基板26の下端部には、情報通信端末装置1の拡張機能ユニット接続用コネクタ22と結合するための拡張機能ユニットコネクタ29が設けてある。この拡張機能ユニットコネクタ29は、情報通信端末装置1とこの拡張機能ユニットを一体型の状態で使用できるようにデータ伝送用のものである。
【0027】
次にこのCFカード拡張機能ユニット23と情報通信端末装置1の装着方法について図6〜図8及び図9で説明する。
【0028】
CFカード拡張機能ユニット23の上ケース24は凸部31a、31bを一体的に形成する。この凸部31a、31bは情報通信端末装置1の側面51a、51bの凹溝30a、30bと嵌合する位置関係にある。そしてこのCFカード拡張機能ユニット23の凸部31a、31bは、情報通信端末装置1の下部55側に設けた開口部53a、53bから凹溝30a、30bに挿入する。さらに凸部31a、31bは凹溝30a、30bをスライドさせ、情報通信端末装置1とCFカード拡張機能ユニット23を結合させる。このとき、凸部31a、31bの情報通信端末装置1の長手方向位置は、概ね情報通信端末装置1の長さに対しほぼ中央部に位置している。そして拡張機能ユニットコネクタ29と情報通信端末装置1の拡張機能ユニット接続用コネクタ22がそのスライド係合に伴い同時結合できる。
【0029】
この凸部31a、31bはCFカード拡張機能ユニット23の長手方向(図7のQ方向)において、CFユニット上ケース24の略中央付近に設けてある。その凸部31a、31bの長さは情報通信端末装置1とCFカード拡張機能ユニット23を結合した後の操作取扱時の強度を確保するように設計できる。
【0030】
すなわち、本発明の実施例では情報通信端末装置1の長手方向(図7のQ方向)の長さ約100mm、厚さ約20mm、幅が約80mm、凹溝30a、30bの長さ約70mmで重さ約1.6N(重量グラムで約160gf)であるが、CFカード拡張機能ユニット23の厚さ(上ケース24から拡張機能ユニット背面ケース25を含む厚さ、図7のT)は約10mm、重さ約0.7N(重量グラムで約70gf)なので、凸部31a、31b長さは約25〜30mmで実用上許容できる強度になる。
【0031】
以上の構成により情報通信端末装置1とCFカード拡張機能ユニット23を装着した状態で情報通信端末装置1の下側55に残る未使用の凹溝30a、30bを、後述するクレードルとの勘合用凹溝32a、32bとして使用できる。本発明の第一の実施例は、この残る凹溝32a、32b(長さ約35mm)を、後述のクレードルと結合するように構成したものである。
【0032】
同様に他の拡張機能ユニットとして第二の実施例について説明する。図10はPCカード拡張機能ユニット33の情報通信端末装置1に装着する面側から見た斜視図、図11はその断面図を示すものである。このPCカード拡張機能ユニット33の構造の要点は、上述のCFカード拡張機能ユニット23と同一思想にて拡張できるようにしたものである。
【0033】
このPCカード拡張機能ユニット33は、上ケース36とCFカード拡張機能ユニット23と同じ拡張機能ユニットの背面ケース25を筐体とし、その両ケース間にPCカードコネクタ基板34を設け、その基板にPCカードコネクタ35を実装配置したものである。さらに、PCカードコネクタ基板34の下端部には、情報通信端末装置1の拡張機能ユニット接続用コネクタ22と結合するための拡張機能ユニットコネクタ29を設けてある。これらの拡張機能ユニット接続用コネクタ22と拡張機能ユニットコネクタ29を結合することで、この情報通信端末装置1が機能を付加した状態で使用できる。
【0034】
ところで、このPCカード拡張機能ユニット33の上ケース36には、先のCFカード拡張機能ユニット23の凸部31a、31bと同様に凸部61a、61bを設けてある。この凸部61a、61bは先のCFカード拡張機能ユニット23と情報通信端末装置1の装着と同様に行うものである。すなわち、情報通信端末装置1の側面51a、51bの凹溝30a、30bに、この凸部61a、61bを嵌合させ、凹溝30a、30bに沿ってスライドさせる。このとき、凸部31a、31bの情報通信端末装置1の長手方向位置は、概ね情報通信端末装置1の長さに対しほぼ中央部に位置している。そして、PCカード拡張機能ユニット33は、情報通信端末装置1に装着できる。
【0035】
なお、PCカード拡張機能ユニット33の上ケース36は、その機能による部品の形状あるいはサイズに応じて厚さ方向の寸法対応で最適サイズに設計しているものである。このPCカード拡張機能ユニット33は厚さ(上ケース36から拡張機能ユニット背面ケース25を含む厚さ、図11のU)は約9mm、重さ約0.6N(重量グラムで約60gf)なので、第一実施例のCFカード拡張機能ユニット23の凸部31a、31b長さ同様に約25〜30mmで実用上許容できる強度である。
【0036】
以上の構成により情報通信端末装置1とPCカード拡張機能ユニット33を装着した状態で情報通信端末装置1の下側55に残る未使用の凹溝30a、30bを、後述するクレードルとの勘合用凹溝32a、32bとして使用できる。本発明の第二の実施例は、この残る凹溝32a、32b(長さ約35mm)を、後述のクレードルと結合するように構成したものである。
【0037】
更に、他の拡張機能ユニットとして第三の実施例について説明する。図12はバッテリ拡張機能ユニット37を情報通信端末装置1に装着する面側から見た斜視図であり、図13はその断面図を示すものである。このバッテリ拡張機能ユニット37の構造の要点は、前述のCFカード拡張機能ユニット23と同一思想にて拡張できるようにしたものである。
【0038】
このバッテリ拡張機能ユニット37は、上ケース40とCFカード拡張機能ユニット23と同じ拡張機能ユニットの背面ケース25を筐体とし、その両ケース間にバッテリ拡張基板38を設け、そのバッテリ拡張基板38にバッテリ39を実装したものである。さらに、バッテリ拡張基板38の下端部には、情報通信端末装置1の拡張機能ユニットコネクタ22と結合するための拡張機能ユニットコネクタ29を設けてある。これらの拡張機能ユニットコネクタ22と拡張機能ユニットコネクタ29を結合することで、この情報通信端末装置1のバッテリ機能を増加した状態で使用できる。
【0039】
ところで、バッテリ拡張機能ユニット37の上ケース40には、先のCFカード拡張機能ユニット23の凸部31a、31bと同様に凸部71a、71bを設けてある。この凸部71a、71bは先のCFカード拡張機能ユニット23と情報通信端末装置1の装着と同様に行うものである。すなわち、情報通信端末装置1の側面51a、51bの凹溝30a、30bに、この凸部71a、71bを嵌合させ、凹溝30a、30bに沿ってスライドさせる。このとき、凸部31a、31bの情報通信端末装置1の長手方向位置は、概ね情報通信端末装置1の長さに対しほぼ中央部に位置している。そして、バッテリ拡張機能ユニット37は、情報通信端末装置1に装着できる。
【0040】
なお、バッテリ拡張機能ユニット37の上ケース40は、その機能による部品の形状あるいはサイズに応じて厚さ方向の寸法対応で最適サイズに設計しているものである。このバッテリ拡張機能ユニット37は厚さ(上ケース40から拡張機能ユニット背面ケース25を含む厚さ、図13のV)は約11mm、重さ約1.2N(重量グラムで約120gf)であるが、第一実施例のCFカード拡張機能ユニット23の凸部31a、31bの長さ同様に約25〜30mmで十分に実用上許容できる強度である。
【0041】
以上の構成により情報通信端末装置1とバッテリ拡張機能ユニット37を装着した状態で情報通信端末装置1の下側55に残る未使用の凹溝30a、30bを、後述するクレードルとの勘合用凹溝32a、32bとして使用できる。本発明の第三の実施例は、この残る凹溝32a、32b(長さ約35mm)を、後述のクレードルと結合するように構成したものである。
【0042】
次に本発明のクレードルの構成と情報通信端末装置1及び各種の拡張機能ユニット23、33、37との装着保持について説明する。図14はクレードル41の単体であり、上方からの斜視図、図15はクレードル41で情報通信端末装置1を保持した斜視図、図16はさらに拡張機能ユニット23を装着した状態の斜視図、図17は図16の長手方向断面図、図18は図16の幅方向断面図(図16のC−C断面)を示す。
【0043】
クレードル41は上側をクレードルケース42、机上に載せる下側をクレードルカバー43で筐体にしている。このクレードルケース42内にはクレードルコネクタ45を搭載したクレードル基板44、USBコネクタ48、USBケーブル47とDCジャック49を配置している。そしてクレードルケース42には情報通信端末装置1の側面に形成された凹溝30a,30bの一部を成すクレードル勘合用凹溝32a,32bに嵌合うように、CFカード拡張機能ユニット23の凸部31a、31bと形状が同じクレードル勘合リブの凸部46a、46bを設けてある。このクレードル勘合リブの凸部46a、46bの伸延方向とクレードル41の底面73(クレードルカバー43の底面)の成す平面の仰ぎ角は75°にしてある。これは後述するクレードル41と情報通信端末装置1を装填して保持したさいに、情報通信端末装置1の表示部を使用者の使い易い角度である75°にする目的の為である。また、このクレードル41はその底面73において、クレードル41を机上に接置したさいの前縁80から後端部81までの長さを凡そ70mmにしている。なおこのクレードル41の形成材料は、成形のし易さからプラスチックモールドが好適であり、本発明の機能を損なうものではない。
【0044】
次に、このクレードル41と情報通信端末装置1の装着方法について説明する。
【0045】
その装着時はクレードル勘合リブの凸部46a、46bを情報通信端末装置1の側面に形成したクレードル勘合用凹溝32a,32bに嵌合わせながら、凹溝30a,30bに沿ってスライドさせる。そして、凸部46a、46bの一部を成す係止部50a、50bに情報通信端末装置1の凹溝30a、30bの開口部53a、53bを停止させる。この装着でクレードルコネクタ45と情報通信端末装置1のクレードル接続用コネクタ19は接続できる。このさい、情報通信端末装置1のタブレット2とLCD4で構成する表示部の傾斜角度とクレードル勘合リブの凸部46a、46bの傾斜角度が平行になるように嵌合わせればよいので、使用者は容易に装填できる。
【0046】
さらに次に、このクレードル41と情報通信端末装置1及びCFカード拡張機能ユニット23との装着方法について説明する。
【0047】
情報通信端末装置1とCFカード拡張機能ユニット23を前記第一の実施例に示す装着後、前記クレードル41と情報通信端末装置1の装着方法と同様に、クレードル勘合リブの凸部46a、46bを情報通信端末装置1の側面に形成したクレードル勘合用凹溝32a,32bに嵌合わせながら、スライドさせ、係止部50a、50bにて停止させる。図18はクレードル41とCFカード拡張機能ユニット23を装着した情報通信端末装置1との装着状態を示す断面図で、クレードル41の凸部46a、46bがクレードル勘合用凹溝32a,32bに嵌合った状態を示している。なおこのさい、前記クレードル41と情報通信端末装置1の装着の説明と同じく、CFカード拡張機能ユニット23を取り付けた情報通信端末装置1の表示部の傾斜角度とクレードル勘合リブの凸部46a、46bの傾斜角度が平行になるように嵌合わせればよいので、やはり使用者は容易に装填可能である。
【0048】
以上説明した装着方法で図15〜図18に示すように、クレードル41と情報通信端末装置1及びCFカード拡張機能ユニット23とが装着される。この状態でクレードル41を机上に設置することで、情報通信端末装置1のタブレット2とLCD4で構成する表示部の傾斜設置が可能になり、情報通信端末装置1の機能に加えCFカード拡張機能ユニット23の機能まで含め動作可能となる。
【0049】
なお前記は拡張機能ユニットとしてCFカード拡張機能ユニット23にて説明したが、第二の実施例のPCカード拡張機能ユニット33、第三の実施例のバッテリ拡張機能ユニット37においても同様にできる。
【0050】
さらに、クレードルケース42に直付けあるいは着脱自在に設けられたUSBケーブル47をPCに接続して、情報通信端末装置1を子機としてPC間でデータ連携できるよう構成できる。さらにまた、USBコネクタ48で図示しないUSBキーボードやUSBマウス等に接続すれば、情報通信端末装置1を親機としてより利便性の高い操作が机上でできるようになる。従って、本発明によれば外出先においてもキーボード等を接続して使用できるものである。
【0051】
前記の本実施例において、クレードル41はその内部の機能部品が少なく、且つその成形材料は重量の軽いプラスチックモールドである。そこで情報通信端末装置1と拡張機能ユニットとクレードル41を組合せた重量は、ほほ情報通信端末装置1と拡張機能ユニットの重量になる。たとえば、CFカード拡張機能ユニット23の厚さ約10mm、重さは約約0.7N(重量グラムで約70gf)の場合、情報通信端末装置1の重さと合せ2.3Nになる。このときこのCFカード拡張機能ユニット23を装着した情報通信端末装置1をクレードル41に配置した状態で、クレードル41はこの重さで転倒しないようにする必要がある。
【0052】
いまCFカード拡張機能ユニット23が装着されない状態して、情報通信端末装置1の重心からクレードル41の底面73に向け、図17に示すように垂線を下ろすと、底面73と交点74で交差する。そして、CFカード拡張機能ユニット23を装着したときは、CFカード拡張機能ユニット23の重量による重心移動により、その移動した重心の垂線は図17に示すR方向に移動する。本実施例の情報通信端末装置1とCFカード拡張機能ユニット23は、その重心がそれぞれの形状の略中心にあるので、
拡張機能ユニットの重さをW1(=0.7N)、厚さL(=10mm)
情報通信端末装置1の重さをW2(=1.6N)、厚さM(=20mm)
情報通信端末装置1の表示部の成す平面と、クレードル41の底面73の成す平面の仰ぎ角Φ(=75°)とすると、
図17に示すR方向の重心移動量Nは数2で示され、N≒4.4mmである。
【0053】
【数2】
Figure 0003912108
【0054】
なお、数2でCosは余弦を意味する。
【0055】
ここで、数2を簡単にする為、W1とW2の比をWKとし、WK=W1÷W2とすると
【0056】
【数3】
Figure 0003912108
【0057】
なお、数3でSinは正弦を意味する。
【0058】
すなわち、情報通信端末装置1のみをクレードル41に配置したときの、情報通信端末装置1の重心垂線の交点74から、CFカード拡張機能ユニット23を装着すると、その重心の垂線とクレードル41の底面73の交点は交点74からR方向に約4〜5mm移動する。ところで、本実施例の図17の場合は交点74からクレードル41の後端部81までの長さが約28mmに設計してあるので、このクレードル41に、情報通信端末装置1とCFカード拡張機能ユニット23を配置しても転倒することなく、安定に保持できる。なお、図17の底面73に滑り止め用足83が下に伸びているが、この突起高さは約0.5mm以下であるので、転倒防止に寄与する位置はこの後端部81になる。しかし底面73がクレードルカバー43の底面にならない滑り止め用足83の高いものを使用した場合は、後端部81が実質滑り止め用足83の部分になる。すなわち後端部81は情報通信端末装置1やCFカード拡張機能ユニット23をクレードル41に搭載した状態で、後ろに転倒するさいの支点を意味する。
【0059】
また、この底面73はクレードルカバー43の底面に限らない。たとえば、クレードル41の後端部のみ他の実施例として、図19はクレードルケース42の後部を延ばし、後端部82を交点74からR方向に離れる点にして、より転倒に対する安定性を増したものである。
【0060】
次にバッテリ拡張機能ユニット37を情報通信端末装置1に装着し、クレードル41に組立て装填した場合についても検討してみる。
【0061】
バッテリ拡張機能ユニット37はバッテリ39が重いので、その重さは約2N(約200gf)で厚さは約10mmである。この場合N≒8mmであるが、前述したように交点74からクレードル41の後端部81までの長さが約28mmに設計してあるので、情報通信端末装置1とバッテリ拡張機能ユニット37を配置しても転倒することなく、やはり安定に保持できる。
【0062】
ところで、情報通信端末装置1はその携行性を向上する為に、より薄く軽量にする必要がある。使用者は携行時にその必要とする機能のみを搭載した情報通信端末装置1を持ち、使用時に必要とする拡張機能ユニットをクレードル41に装填して使用すると、より利便性が向上する。
【0063】
例えば、情報通信端末装置のSDカードスロットを除去し、バッテリもより短寿命のものにして、厚さ10mm、重さ1N(約100gf)とすると共に、その分拡張機能ユニットの機能を増やし厚さ30mm、重さ3N(約300gf)のものを、本発明を適用した場合について、上記同様に検討する。
この場合数2によるNはN≒15mmとなるので、前述のバッテリ拡張機能ユニット37を装着した場合と同じく、転倒することなく、やはり安定に保持できる。
【0064】
しかし、クレードル41を非常に小さな架台で設置できるように、前縁80から後端部81までの長さを50mmにすると、前述したように交点74からクレードル41の後端部81までの長さが約8mm程度になる。このようなクレードルに前述のような、情報通信端末装置の厚さ10mm、重さ1N(約100gf)と機能を増やした拡張機能ユニットの厚さ30mm、重さ3N(約300gf)を搭載すると、N≒15mmに対し、交点74からクレードル41の後端部81までの長さが約8mmしかないので、この場合はクレードルが転倒して使用不能になる。すなわち、交点74からクレードル41の後端部81までの長さをSとすると、
S>N (数4)
数4の関係を有するクレードルと情報通信端末装置と拡張機能ユニットでなければならない。このような関係で寸法と重量関係の仕様は設計可能であるから、本発明は情報通信端末装置とその拡張機能ユニットをクレードルで保持するに好適であることは明らかであろう。
【0065】
以上述べたように、拡張機能ユニットの構造より、本実施例で説明した拡張機能ユニット例以外の拡張機能ユニットにおいても当然のことではあるが、拡張するその機能によって部品の構造、形状、厚さ等が異なっても、本発明を有効に適用できる。
【0066】
そして、本発明においては、拡張機能で部品の構造、形状、厚さ、重さ等が異なる拡張機能ユニットにおいても、拡張機能ユニット背面ケース25を共用化し、各々、部品の構造、形状の相違による厚さを各々の拡張ユニット上ケースの最適構造で対応し、機能拡張を図れるように構成できるものである。また、クレードル41への装着時も情報通信端末装置1の凹溝30a、30bとクレードル勘合リブの凸部46a、46bをガイドにして結合保持する構成よりなり、各種機能拡張ユニットの厚さや重量が異なっても、前記の数3の条件を満足すれば厚さ方向の制約が無く、機能に応じた最適サイズの拡張機能ユニットの設計が為し得るものである。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、拡張する機能により部品の構造、形状、厚さ等が異なってくるものであるが、拡張機能ユニット背面ケースを共用化し、各々、拡張する部品の構造、形状の相違による厚さを各々の拡張ユニット上ケースの最適構造で対応し、機能拡張を図れるように構成できるものである。また、クレードル本体への装着時も情報通信端末装置の凹溝とクレードル勘合リブをガイドにして結合保持する構成よりなり、各種機能拡張ユニットの厚さの制約が従来以上に緩和され、情報通信端末装置の携行性と利便性の著しい向上を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報通信端末装置の前面斜め上方から見た斜視外観図。
【図2】本発明の情報通信端末装置の裏面下方から見た斜視外観図。
【図3】本発明の情報通信端末装置の裏面上方から見た斜視外観図。
【図4】本発明の情報通信端末装置の長手方向断面図。
【図5】本発明の情報通信端末装置の幅方向断面図。
【図6】本発明のCFカード拡張機能ユニット23の斜視図、
【図7】本発明のCFカード拡張機能ユニットの長手方向断面図。
【図8】本発明のCFカード拡張機能ユニットの幅方向断面図。
【図9】本発明のCFカード拡張機能ユニットと情報通信端末装置の幅方向断面図。
【図10】本発明のPCカード拡張機能ユニット33の斜視図、
【図11】本発明のPCカード拡張機能ユニットの断面要部詳細図。
【図12】本発明のバッテリ拡張機能ユニットの斜視図。
【図13】本発明のバッテリ拡張ユニットの断面要部詳細図。
【図14】本発明のクレードルの斜視図
【図15】本発明のクレードル本体に情報通信端末装置本体をセットした使用状態図。
【図16】本発明の情報通信端末装置にCFカード拡張ユニットを装着した上、クレードル本体にセットした使用状態図
【図17】図16の状態における断面要部詳細図。
【図18】図16のC−C断面図
【図19】他のクレードルの実施例
【符号の説明】
1・・・情報通信端末装置、2・・・タブレット、3・・・ペン、4・・・LCD、5・・・前面ケース、6・・・裏面ケース、7・・・フレーム、8・・・制御基板、9・・・アンテナケース、10・・・電源スイッチ、11・・・充電LED、12・・・内蔵バッテリ、13・・・アラームLED、14・・・ジョグダイヤル、15・・・キャンセルボタン、16・・・SDカードスロット、17・・・ホールドボタン、18・・・ヘッドフォンジャック、19・・・クレードル接続用コネクタ、20・・・DCジャック、21・・・USBコネクタ、22・・・拡張機能ユニット接続用コネクタ、23・・・CFカード拡張機能ユニット、24・・・CFカード拡張機能ユニットの上ケース、25・・・拡張機能ユニットの背面ケース、26・・・CFコネクタ基板、27・・・CFカードコネクタ、28・・・補助バッテリ、29・・・拡張機能ユニットコネクタ、30a、30b・・・情報通信端末装置1の側面の凹溝、31a、31b・・・CFカード拡張機能ユニット上ケースの凸部、32a,32b・・・情報通信端末装置1の側面の凹溝でクレードル勘合用凹溝、33・・・PCカード拡張機能ユニット、34・・・PCカードコネクタ基板、35・・・PCカードコネクタ、36・・・PCカード拡張機能ユニット33の上ケース、37・・・バッテリ拡張機能ユニット、38・・・バッテリ拡張基板、39・・・バッテリ、40・・・バッテリ拡張機能ユニットの上ケース、41・・・クレードル、42・・・クレードルケース、43・・・クレードルカバー、44・・・クレードル基板、45・・・クレードルコネクタ、46a、46b・・・クレードル勘合リブの凸部、47・・・クレードルケース42のUSBケーブル、48・・・USBコネクタ、49・・・DCジャック、50a、50b・・・係止部、51a、51b・・・情報通信端末装置1の側面、53a、53b・・・凹溝30a、30bの開口部、54・・・情報通信端末装置の上部、55・・・情報通信端末装置の下部、61a、61b・・・PCカード拡張機能ユニット上ケースの凸部、71a、71b・・・バッテリ拡張機能ユニット上ケースの凸部、73・・・クレードル41の底面、74・・・情報通信端末装置1の重心垂線とクレードル41の底面73の交点、 80・・・クレードル41を机上に接置した時の底面73の使用者側の前縁、81・・・クレードル41を机上に接置した時の底面73の前縁に対向した後端部、82・・・クレードルケース42の後部を延ばした例の後端部、83・・・滑り止め用足

Claims (1)

  1. 情報表示機能と情報入力機能を有し表示部を備えた情報通信端末装置の機能を拡張する拡張機能ユニットにおいて、
    前記拡張ユニットに前記情報通信端末装置との係合部を有し、
    前記係合部で前記情報通信端末装置を挟持し、
    前記情報通信端末装置の両側面を挟持する凸部形状を前記拡張機能ユニットの筐体に設け、
    前記情報通信端末装置に面する背面ケースと、前記凸部形状を一体に有する部材にて、前記拡張機能ユニットの筐体とし、
    前記拡張機能ユニットの機能の内容にかかわらず前記背面ケースを共通として、前記拡張機能ユニットの機能の内容に応じて前記凸部形状を一体に有する部材を変更することを特徴とする情報通信端末装置の拡張機能ユニット。
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