JP3912085B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に高誘電率絶縁体膜をMOS型トランジスタのゲート絶縁膜とする際に高誘電率絶縁体膜と基板との間のバリア層となる絶縁体膜の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体デバイスの高集積化・微細化に伴い、MOSトランジスタのゲート絶縁膜の薄膜化が一段と進んできている。ITRS(International Technology Roadmap for Semiconductors) 2000 Updateの報告によれば、2005年にはシリコン酸化膜(SiO)換算のゲート絶縁膜膜厚として1.0〜1.5nmが必要とされている。しかしながら、同報告のTable 28aが示すように、そのような膜厚において高品質な絶縁膜を作製する技術はこれまでのところ確立されていない。現在、シリコン酸化膜換算膜厚1.0〜1.5nmにおいて高品質なゲート絶縁膜を実現する可能性のある絶縁体膜として、高誘電率絶縁体膜が検討されている。そのような高誘電率絶縁体膜として、具体的には、Al、ZrO、HfO、La等が挙げられる。そうした高誘電率絶縁体膜をゲート絶縁膜に適用する場合、シリコン基板との界面の界面準位を少なくして良好な界面を得ることが課題となる。そこで、バリア膜として、高誘電率絶縁体膜と下地基板との間に酸化膜、窒化膜あるいは酸窒化膜を形成することが考えられる。このとき、バリア膜となる酸化膜、窒化膜あるいは酸窒化膜の膜厚は、ゲート絶縁膜全体としての誘電率を低下させないように、できるだけ薄くする必要がある。SiO換算膜厚1.0〜1.5nmの優れた絶縁体膜を実現するためには、1.0nm以下の膜厚で優れた電気特性を有するバリア膜が必要不可欠となる。
【0003】
バリア膜としては、シリコン酸化膜とシリコン酸窒化膜が有力な材料である。シリコン酸化膜は、既にゲート絶縁膜として用いられてきた実績があり、現状プロセスと親和性がよいこと、また、シリコン基板との界面安定性や優れた界面電気特性を有する等の利点がある。一方、シリコン酸窒化膜も、半導体材料に親和性の高いシリコン酸化膜に窒素を添加するだけの材料構成であり、シリコン酸化膜と同様な利点を有する。また、シリコン酸窒化膜のゲート絶縁膜への応用例も既に報告されている。シリコン酸窒化膜は、シリコン酸化膜と比較して、窒素添加によるバリア性の向上が期待できる。
【0004】
シリコン酸化膜やシリコン酸窒化膜の一般的な形成手法として、熱酸化法や熱窒化法があるが、膜形成中の基板温度が高温になるという欠点を有する。低温膜形成法としては、プラズマを利用する方法が挙げられる。例えば、特開2000−286259号公報には、希ガスと酸素との混合ガスを流出し、この混合ガスにRFパワーを印加して酸素原子と酸素ラジカルとを含むプラズマを発生させてシリコン酸化膜を形成する方法が開示されている。また、特開2000−332009号公報には、マイクロ波によって活性化された窒素でシリコン酸化膜を窒化してシリコン酸窒化膜を形成する手法が開示されている。
【0005】
量産展開時に1nm以下という極薄膜のシリコン酸窒化膜を形成する際には、そのような極薄膜のシリコン酸窒化膜中の窒素量を簡便にモニタリングする技術が、ライン管理上、重要な評価技術となる。これまでのところ、シリコン酸窒化膜中の窒素の測定は、光電子分光法(XPS:X-ray Photoelectron Spectroscopy)や2次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectroscopy)による測定が一般的である。また、試料表面に波長を変化させながら偏光を入射させ、表面から反射される楕円偏光の偏光状態を測定する分光エリプソメトリーにより、多層膜や複数の構成要素から構成される膜の組成比を求める手法も提案されている。膜の構造をモデル化し、膜厚や膜組成比等を変数としてフィッティングを行い、最適な数値を求めるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、酸化膜や酸窒化膜を1.0nm以下の膜厚に形成したり、そのような極薄膜の酸化膜や酸窒化膜を評価したりするに際して、以下の課題がある。
第一の課題は、膜形成に際して膜厚の制御が容易であることである。上述した特開2000−286259号公報ならびに特開2000−332009号公報に開示されているプラズマ処理による酸化方法においては、プラズマ発生の最初の段階から酸素ガスを含むガスをプラズマ化しているため、プラズマ発生の初期から反応性プラズマが発生する。このため、初期増殖酸化現象が起こり、膜厚1.0nm以下のシリコン酸化膜やシリコン酸窒化膜の作製に適用する場合には、膜厚の制御が困難になる。
【0007】
第二の課題は、酸化性ガスの解離の程度を制御できるということである。プラズマ条件によってはプラズマ内の電子温度が上昇し、酸化性ガスの解離が促進されて、膜成長速度が速くなる。したがって、膜成長速度が十分遅くなるようにプラズ条件を押さえることが必要である。特開2000−286259号公報ならびに特開2000−332009号公報は、こうしたプラズマ条件を押さえたものとはなされていない。
【0008】
第三の課題は、酸窒化膜の作製に際して膜中の窒素位置を制御できるということである。シリコン基板との界面にシリコン窒化膜が形成されると、界面の電気特性が劣化する。したがって、シリコン酸窒化膜を利用する際には、窒化反応がシリコン基板との界面ではなく、シリコン酸化膜の表面において起こるようなプラズマ条件を押さえることが重要である。特開2000−332009号公報は、こうしたプラズマ条件を押さえたものとはなされていない。
【0010】
本発明はこれらの課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、膜厚が1.0nm以下という極薄の膜を形成する場合においても膜厚の制御が容易で、かつ、膜中の窒素位置を制御可能な絶縁体膜の製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明によれば、プラズマ励起手段にガスを供給してプラズマ化し、該プラズマを基板上に供給し、プラズマ中に生成された基板と反応する活性種と基板とを反応させることによって前記基板表面に絶縁体膜を形成する工程を備える半導体装置の製造方法において、前記基板と反応する活性種を生成しないガスのみを前記プラズマ励起手段に供給して非反応性プラズマを形成してこれを前記基板上に供給し、その後に前記基板と反応する活性種を生成しないガスに加えて前記活性種を生成する原料ガスを前記プラズマ励起手段に供給し前記活性種を含む反応性プラズマを生成してこれを前記基板上に供給することにより、膜厚が0.3nm以上で、1nm以下の前記絶縁体膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法、が提供される。
【0012】
また、上記の目的を達成するため、本発明によれば、プラズマ励起手段にガスを供給してプラズマ化し、該プラズマを基板上に供給し、プラズマ中に生成された基板と反応する活性種と基板とを反応させることによって前記基板表面に絶縁体膜を形成する工程を備える半導体装置の製造方法において、前記基板と反応する活性種を生成しないガスのみを前記プラズマ励起手段に供給して非反応性プラズマを形成してこれを前記基板上に供給し、その後に前記基板と反応する活性種を生成しないガスに加えて前記活性種を生成する原料ガスを前記プラズマ励起手段に供給し、前記活性種を含む反応性プラズマを生成してこれを前記基板上に供給して前記絶縁体膜を形成し、前記絶縁体膜を形成する工程に続けて、前記プラズマ励起手段に窒素を供給して窒素プラズマを生成し、前記絶縁体膜の少なくとも一部を窒化する工程が付加されることを特徴とする半導体装置の製造方法、が提供される。
【0013】
また、上記の目的を達成するため、本発明によれば、プラズマ励起手段に窒素ガスを供給してプラズマ化し、生成された窒素プラズマを酸化膜を有する基板上に供給して、前記酸化膜の少なくとも一部を窒化する工程を備える半導体装置の製造方法において、前記窒素プラズマ中の窒素イオン量の中性窒素量に対する比率が1/10以下であることを特徴とする半導体装置の製造方法、が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に用いられる絶縁体薄膜の製造装置の断面図である。図1に示すように、本発明の実施の形態に用いられる絶縁体薄膜の製造装置は、試料交換室1、試料搬送ロボット室2、成膜室3、および、ヒータ室4を備えている。試料交換室1には複数枚の基板7が収納でき、図示しない扉を介して外部から基板を供給できる。試料交換室1と試料搬送ロボット室2との間、試料搬送ロボット室2と成膜室3との間には、それぞれ、ゲートバルブ5A、5Bが設けられている。試料交換室1、試料搬送ロボット室2、成膜室3およびヒータ室4は、それぞれ、排気系51、52、54、53により排気されている。排気系54には、圧力コントロールシステムが装備されており、成膜室3の内部圧力を調整することが可能である。試料搬送ロボット室2には、試料交換室1と成膜室3との間で基板を移動させるための基板搬送機構6が設けられている。このような構成により、成膜室3を大気に曝すことなく基板の交換および移動が可能である。成膜室3には、酸素ラジカル、窒素ラジカルを生成するECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマ励起部8が取り付けられ、ECRプラズマ励起部8には3系統のガス供給系20、30、40が接続されている。ECRプラズマ励起部8と成膜室3内に載置される基板7aとの距離はほぼ250mmである。成膜室3のチャンバー壁には、成膜室3に載置された基板7aへのメタル汚染を避けるために、基板表面からSUSチャンバー壁を遮蔽する遮蔽板9が配置されている。遮蔽板9には、成膜室3の内部が観察できるように、石英ガラスを用いた。
【0015】
ヒータ室4には、基板7aを加熱するための抵抗加熱式のヒータ10が設置されており、基板温度を1200℃まで加熱することが可能である。ガス供給系20、30、40は、それぞれ、ストップバルブ21、31、41、マス・フロー・コントローラ22、32、42、ストップバルブ23、33、43を有し、ストップバルブ23、33、43に、それぞれ、酸素ガスボンベ24、窒素ガスボンベ34、アルゴンガスボンベ44が接続されて構成されている。酸素ガスボンベ24、窒素ガスボンベ34、アルゴンガスボンベ44から、それぞれ、酸素ガス、窒素ガス、アルゴンガスを、マス・フロー・コントローラー22、32、42により1×10−4〜5Torr(1.33×10−2〜6.67×10Pa)の圧力範囲で調整して、ECRプラズマ励起部8を通して成膜室3に導入することが可能である。プラズマ励起部8において、アルゴンガスおよび酸素ガスがプラズマ化され、発生した酸素ラジカルがアルゴンガスイオンによって希釈されて成膜室3に導入され、基板7a上に極薄酸化膜が形成される。次いで、プラズマ励起部8において、窒素ガスがプラズマ化され、発生した窒素ラジカルが成膜室3に導入され、先に形成された極薄酸化膜に対する窒化が行われる。
【0016】
第1の参考例〕図2は、本発明の第1の参考例に係る酸化膜の製造方法を説明するためのタイミングチャートである。図3は、本参考例1に係る製造方法における酸化時間−酸化膜厚特性図である。図4は、本参考例1に係る製造方法における酸素ガス流量/総ガス流量−酸化膜厚特性図である。図5は、本参考例1に係る製造方法における圧力をパラメータとした酸化時間−酸化膜厚特性図である。図2に示すように、ある時刻t1において、まず、希ガスであるアルゴンガスが先行して、ECRプラズマ励起部8を通して成膜室3に流され、基板7aに供給される。アルゴンガスの流量が安定した後、時刻t2においてマイクロ波が導入され、ECRプラズマ励起部8にアルゴンガスによる非反応性プラズマが発生し、基板7aに供給される。非反応性プラズマが安定した後、時刻t3において非反応性プラズマに微量の酸素ガスが添加され、反応性プラズマが励起される。反応性プラズマ中に生成される酸素ラジカルと基板7aとが反応することによって基板表面に酸化膜が形成される。このとき、アルゴンガスに対する酸素ガスの流量比ならびに成膜室3の内部圧力がマス・フロー・コントローラ22、42および排気系54に装備されている圧力コントロールシステムによって制御され、それぞれ、1/10以下、1×10−3〜1×10−1Torr(1.33×10−1〜13.3Pa)の範囲となるように設定される。
【0017】
参考例1を通じて、シリコン基板が、ウェット洗浄処理としてAPM(アンモニア−過酸化水素薬液)洗浄、純水リンス、HF洗浄(フッ酸洗浄)、純水リンスの各工程を経た後、IPA(イソプロピルアルコール)乾燥工程を通される。次に、以上の洗浄処理されたシリコン基板が、試料交換室1、試料搬送ロボット室2を経由して、成膜室3に搬送される。次いで、成膜室3に搬送されたシリコン基板の温度がヒータ10によって620℃に保たれる。
【0018】
まず、アルゴンガスを流量0.45sccmで流す。アルゴンガスの流量が安定した後、マイクロ波を導入して非反応性プラズマを発生させる。マイクロ波の入射波強度が安定した後、酸素ガスを流量0.05sccmで流して酸素ラジカルを発生させ、シリコン基板上にシリコン酸化膜を形成する。このときの酸素分圧が5×10−3Torr(6.67×10−1Pa)、マイクロ波パワーが150Wであった。
図3に示すように、酸素ガス導入後20秒間で膜厚0.5nm程度のシリコン酸化膜が形成された後、膜厚が時間に対してほぼ線形に増加し、酸素ガス導入の120秒後にほぼ1.0nmの膜厚に達する。したがって、1.0nm以下の膜厚領域において、膜厚を高精度に制御しながら成膜を行うことが可能である。
【0019】
図4は、成膜室3の内部圧力(以後、「圧力」という)1×10−1Torr、酸化時間60secにおいて、酸素ガス流量/総ガス流量(以後、「酸素ガス濃度」という)を変化させたときの、酸素ガス濃度とシリコン酸化膜厚との関係を示している。図4に示すように、酸素ガス濃度が3/10を超えると、酸化時間60sec以内で膜厚1.0nm以上のシリコン酸化膜が形成されるため、1.0nm以下の膜厚領域で、膜厚を精度良く制御するのが困難となる。これは、酸素ガスを添加したときに、圧力の増加に伴いプラズマの状態が変化するためであり、酸素ガス濃度が3/10を超えると、その効果が顕著となることを表している。逆に、酸素ガス濃度を3/10以下に抑えることにより、圧力の変化によるプラズマの状態変化を抑制し、その結果、1.0nm以下の膜厚領域で膜厚を精度良く制御することが可能である。圧力を変えることなく酸素を添加する方法として、酸素ガスを添加するときの圧力の増加分を打ち消すように、希ガスの圧力を下げて、それぞれのガスを供給してもよい。
【0020】
図5は、酸素ガス濃度を3/10に固定し、圧力をパラメータとして、酸化時間とシリコン酸化膜厚との関係を示している。図5に示されるように、圧力が低くなるほど膜形成速度が上昇する。圧力が低くなるとプラズマ中の電子温度が上昇し、これにより酸素ガスの解離が促進されるからである。図より推測できるように、例えば圧力が1×10−3Torrの場合、酸化時間10sec以内で膜厚1.0nm以上のシリコン酸化膜が形成されるため、1.0nm以下の膜厚領域において膜厚を制御するためには数秒単位の制御が必要となり、制御性が悪くなる。よって、圧力を5×10−3 Torr以上とすることが望ましい。逆に、圧力が1×10−1Torrよりも高い領域においては、プラズマが安定に発生できなくなる。
【0021】
酸素ガス濃度が1/100よりも小さくなると酸化速度が極めて遅くなるので、実用的な酸化速度を得るために、酸素ガス濃度は1/100以上とされるのが望ましい。また、誘電率の高い、いわゆるhigh−k絶縁膜のバリア層としては、酸化膜の膜厚は、0.3nm以上が望ましい。基板温度は620℃に限らず、800℃においても、あるいは、室温においても、基板温度620℃の場合と同様の効果を確認している。これは、本参考例1の酸化反応が熱反応ではなく、反応性の高いラジカル種による酸化反応であるためであり、本参考例1を用いることにより、低温での酸化膜形成も可能となる。
【0022】
以上説明したように、酸素ガスの導入に先だって希ガスを導入し、あらかじめ希ガスをプラズマ化して非反応性プラズマを形成した状態で酸素ガスを添加することによって、初期増殖酸化を避けることが可能となる。また、酸素ガスを希ガスにより高希釈することによって、酸化に寄与する酸素ラジカルの供給を極めて希薄とすることが可能である。さらに、圧力を制御することによって、酸素ガスの解離を抑制することができる。これらの効果により、1.0nm以下の膜厚領域において高精度に膜厚を制御することが可能となる。なお、本参考例1の絶縁体膜の製造方法は、酸化膜の作製のみではなく、反応ガスを変えることによって、窒化膜やハロゲン化膜など、絶縁体膜一般の作製に利用可能である。また、その基板としては、シリコンのみではなくゲルマニウムや化合物半導体などの半導体一般、および、金属や絶縁体を用いることが可能である。
【0023】
〔比較例1〕図6は、比較例1に係る製造方法における酸化時間−酸化膜厚特性図である。本比較例においては、最初からアルゴンガスと酸素ガスとの混合ガスをプラズマ化して反応性プラズマを発生させ、初期におけるプラズマ中に酸素ラジカルが含まれるようにし、この反応性プラズマを基板に供給して、酸化膜が形成される。それ以外の成膜条件は、図3に示す第1の参考例の成膜条件と同一である。図6に示すように、初期増殖酸化により酸素ガスの活性化が促進され、その結果、シリコン酸化膜厚が一気に増加し、酸化時間10sec以内に膜厚1.0nmに達する。したがって、図3に示す第1の参考例の場合に比して、1.0nm以下の膜厚領域において高精度に膜厚を制御することが極めて困難になる。
【0024】
第1の実施の形態〕図7は、本発明の第1の実施の形態に係る酸窒化膜の製造方法における窒素ガス圧力−窒素種特性図である。図8は、本実施の形態に係る製造方法で作製される膜厚6nmの酸窒化膜中の窒素のSIMSプロファイル図である。図9は、本実施の形態に係る製造方法で作製される別の膜厚6nmの酸窒化膜中の窒素のSIMSプロファイル図である。図10は、本実施の形態に係る製造方法で作製される膜厚1nmの酸窒化膜中の窒素のSIMSプロファイル図である。本実施の形態においては、第1の参考例において作製した酸化膜の表面に窒素ラジカルを送って窒化処理を行うことにより、酸窒化膜が作製される。窒素ラジカルは、窒素ボンベ34からマス・フロー・コントローラ32によって流量を制御しながら窒素ガスをECRプラズマ励起部8に流して窒素プラズマを形成することによって形成される。
【0025】
シリコン基板との界面にシリコン窒化膜が形成されると、界面の電気特性が劣化する。したがって、本実施の形態においては、シリコン酸化膜の表面のみが窒化される条件が探索された。最初に、シリコン酸化膜表面における窒化とシリコン基板との界面における窒化とが明確に識別できるように、膜厚6nmのシリコン酸化膜を用意し、種々の窒素ガス圧力の下で、このシリコン酸化膜の窒化を行った。まず、四重極質量分析計を用いて、種々の窒素ガス圧力におけるプラズマ中の窒素イオン成分と中性窒素成分とが測定された。図7は、窒素イオンと中性窒素とからの応答ピーク強度(任意単位)の窒素ガス圧力依存性を示している。窒素イオンと中性窒素とからの応答ピーク強度は、それぞれ、窒素イオンの量と中性窒素の量とに比例する。図7に示すように、窒素ガス圧力の低下とともに、窒素イオン成分からの応答ピーク強度62が増加する。これは、窒素ガス圧力の低下とともにプラズマ中の電子温度が上昇し、その結果、イオン化される窒素が増加するためと考えられる。逆に、中性窒素成分からの応答ピーク強度61は、窒素ガス圧力の低下とともに低下する。窒素ガス圧力が1×10−1Torrよりも高い領域においては、プラズマが安定に発生できなくなる。
図8は、窒素ガス圧力5×10−3Torr(6.67×10−1Pa)、9×10−4Torr(1.20×10−1Pa)において、それぞれ、作製したシリコン酸窒化膜中の窒素のSIMSプロファイル曲線71、72を示している。図8に示すように、5×10−3Torrの窒素ガス圧力でシリコン酸化膜を窒化したときには、シリコン酸化膜表面近傍だけが窒化されている(曲線71)。これに対して、9×10−4Torrの窒素ガス圧力においてシリコン酸化膜を窒化したときには、シリコン酸化膜とシリコン基板との界面73においても窒化反応が起こる(曲線72)。これは、窒素イオン成分がシリコン酸化膜中を拡散してシリコン基板とシリコン酸化膜との界面に到達し、界面で反応を起こすのに対し、窒素ラジカルはシリコン酸化膜表面で優先的に反応する性質を有することによる。窒素プラズマ中の窒素イオンの増加とともに、窒素イオンがシリコン酸化膜とシリコン基板との界面73において起こす窒化反応が顕著になる。図7から分かるように、5×10−3Torrの窒素ガス圧における窒素イオン成分の中性窒素成分に対する比率は、1/10程度、9×10−4Torrの窒素ガス圧における窒素イオン成分の中性窒素成分に対する比率は、1/10弱である。
図9は、窒素ガス圧力1.5×10−3Torr(2.00×10−1Pa)、1×10−3Torr(1.33×10−1Pa)において、それぞれ、作製したシリコン酸窒化膜中の窒素のSIMSプロファイル曲線74、75を示している。図9に示すように、1.5×10−3Torrの窒素ガス圧力でシリコン酸化膜を窒化したときには、シリコン酸化膜表面近傍だけが窒化されている(曲線74)。これに対して、1×10−3Torrの窒素ガス圧力においてシリコン酸化膜を窒化したときには、シリコン酸化膜とシリコン基板との界面においても窒化反応が起こる(曲線75)。図7から分かるように、1.5×10−3Torrの窒素ガス圧における窒素イオン成分の中性窒素成分に対する比率は、1/10程度、1×10−3Torrの窒素ガス圧における窒素イオン成分の中性窒素成分に対する比率は、1/10程度である。よって、シリコン酸化膜とシリコン基板との界面において窒化反応を起こさせないようにするには、窒素ガスプラズマ雰囲気中における中性窒素量と窒素イオン量との比率を1/10より小さくすることが、あるいは、窒素ガス圧を1×10−3Torr以上とすることが必要である。
【0026】
以上は、下地シリコン酸化膜の膜厚が6.0nmのときのデータであるが、下地シリコン酸化膜の膜厚が1.0nm以下の場合にも、同様の傾向が観察され、窒素ガスプラズマ中における窒素イオン量の中性窒素量に対する比率を1/10よりも小さくすることにより、シリコン酸化膜表面近傍だけが窒化される。
図10は、膜厚1.0nmのシリコン酸化膜に対して、窒素ガスプラズマ中における窒素イオン量の中性窒素量に対する比率が1/10よりも小さい条件と1/10よりも大きい条件とにおいて窒化を行って作製したそれぞれのシリコン酸窒化膜における窒素のSIMSプロファイル曲線76、77を示している。図10に示すように、窒素ガスプラズマ中における窒素イオン量の中性窒素量に対する比率が1/10よりも小さい場合、シリコン酸化膜表面近傍だけが窒化される(曲線76)。これに対して、窒素ガスプラズマ中における窒素イオン量の中性窒素量に対する比率が1/10よりも大きい場合、シリコン基板とシリコン酸化膜との界面においても窒化反応が起こる(曲線77)。
【0027】
窒素ガスプラズマ中における窒素イオン量の中性窒素量に対する比率を制御するためには、窒素ガス圧力を変化させる代りに、ECRプラズマ励起部の先端に電極を配置して窒素イオン成分を跳ね返す機構を用いたり、ECRプラズマ励起部と基板との距離を変化させるなどの、基板上に到達する窒素イオンの量を制御する手段を用いてもよい。本実施の形態においても、第1の参考例と同様に、基板温度を800℃あるいは室温に設定しても、基板温度620℃で作製したシリコン酸窒化膜と全く同様のシリコン酸窒化膜が作製されることを確認している。high−k絶縁膜のバリア層としては、酸窒化膜の膜厚は、0.3nm以上が望ましい。
【0028】
以上説明したように、窒素ガスプラズマ中における窒素イオン量の中性窒素量に対する比率を変化させることによって、1.0nm以下の膜厚のシリコン酸窒化膜中の窒素位置を高精度に制御することが可能である。窒素ガスプラズマ中における窒素イオン量の中性窒素量に対する比率を1/10よりも小さくすることによって、シリコン酸化膜の表面だけを窒化することが可能となる。
【0029】
第2の参考例
図11は、本発明の第2の参考例に係る窒素濃度算出方法に用いるシリコンの屈折率および吸収係数と公表されているシリコンの屈折率および吸収係数の入射光エネルギー依存特性図である。図12は、本参考例2に係る窒素濃度算出方法に用いるシリコン酸化膜の屈折率および吸収係数と公表されているシリコン酸化膜の屈折率および吸収係数の入射光エネルギー依存特性図である。図13は、本参考例2の窒素濃度算出方法により測定された窒素量とXPSにより測定された窒素量との対比図である。図13は、通常の分光エリプソメトリーにより測定された窒素量とXPSにより測定された窒素量との対比図である。
参考例2においては、第1の実施の形態において作製したシリコン酸窒化膜中の窒素量をインラインで簡便にモニタリングする方法が提供される。
初めに、ウェット洗浄処理としてAPM洗浄、純水リンス、HF洗浄、純水リンスの各工程を順次経た後、IPA乾燥工程に通されたシリコン基板の試料に対して、分光エリプソメトリーを用いて屈折率および吸収係数の算出が行われる。図11の曲線81、82は、それぞれ、得られた屈折率と吸収係数である。曲線83、84は、通常用いられるそれぞれシリコンの屈折率と吸収係数であり、G. E. Jellison,“Optical functions of Si
determined by two channel polarization modulation ellipsometry”(Optical Materials, 1, 1992)より引用した。図11に示すように、曲線81および曲線82と、曲線83および曲線84との間には若干の違いが見られる。この若干の違いは、装置固有の違い、例えば光軸のずれ、あるいは、Si基板そのものの違い、測定雰囲気の違い等に起因している。
【0030】
次に、第1の参考例の製造方法により作製したシリコン酸化膜に対して、分光エリプソメトリーを用いて屈折率および吸収係数の算出が行われる。シリコン酸化膜は、図5中の圧力1×10−2Torrの条件でシリコン基板を10秒間酸化して作製された。その際、同一ロット内のシリコン基板に上述のウェット洗浄処理を施したシリコン基板が用いられた。膜厚は約0.8nmであった。データフィッティングに用いるシリコン基板の屈折率および吸収係数の値として、IPA乾燥工程後に測定されたシリコン基板の値が用いられる。図11の曲線85、86は、それぞれ、得られたシリコン酸化膜の屈折率と吸収係数である。曲線87、88は、それぞれ、上記のG. E. Jellisonの文献より引用したシリコン酸化膜の屈折率と吸収係数である。吸収係数曲線86と88とは一致するが、屈折率曲線85と87との間には差がある。この差は、本参考例2のシリコン酸化膜の膜厚が極端に薄いことや、シリコン酸化膜の成膜方法の違いに起因する。
【0031】
最後に、分光エリプソメトリーを用いて、第1の実施の形態の製造方法により作製したシリコン酸窒化膜中の窒素量の算出が行われる。まず、シリコン酸窒化膜を成膜する窒素ガス圧力を1×10−2Torr(1.33Pa)とし、窒化時間を15、30、60、120、180secと変化させて、上述のシリコン酸化膜の形成されたシリコン基板と同じ条件で酸化処理を行ったシリコン基板を窒化して、膜中の窒素量の異なる5種類のシリコン酸窒化膜の形成されたシリコン基板を作製した。その際、同一ロット内のシリコン基板に上述のウェット洗浄処理を施したシリコン基板が用いられた。これらのシリコン酸窒化膜で得られた分光エリプソメトリーのデータのフィッティングは、シリコン酸窒化膜がシリコン酸化膜とシリコン窒化膜との混合相であると仮定して行われた。データフィッティングのためのシリコン基板、シリコン酸化膜成分の屈折率および吸収係数としては、図11、図12の屈折率および吸収係数が使用された。窒化膜成分の屈折率および吸収係数としては、上述のG. E. Jellisonの論文から引用したデータが使用された。
【0032】
図13は、5種類のシリコン酸窒化膜を用いて、上述した手法により測定された膜中の窒素量と、XPS測定により得られた窒素量との関係を示している。図13に示すように、XPSと本参考例2の分光エリプソメトリーから求められる窒素量との間には線形関係が成立し、本参考例2の分光エリプソメトリーの結果をXPSの結果でキャリブレートしておくことによって、膜中の窒素量を精度良く見積もることができる。
【0033】
〔比較例2〕
図14は、本発明の第1の実施の形態の製造方法で製作された酸窒化膜の通常の分光エリプソメトリーによる測定で得られた窒素量とXPSによる測定で得られた窒素量との対比図である。
本比較例においては、参考例2において使用した5種類の膜中窒素量の異なるシリコン酸窒化膜で得られた分光エリプソメトリーの測定結果に、分光エリプソメトリー測定装置のプログラム中に収録されている屈折率および吸収係数を用いてフィッティングを行うことによって、膜中窒素量を求めた。図14は、そうして求めた膜中窒素量と、XPS測定により得られた膜中窒素量との関係を示している。図14に示すように、XPSから求められる窒素量と分光エリプソメトリーから求められる窒素量との間には相関関係が見られない。したがって、1nm以下のシリコン酸窒化膜に対して、通常の分光エリプソメトリーを用いて窒素量を算出しても、正しい窒素量を見積もることは不可能である。
【0034】
参考例2と比較例2とを比較すると、参考例2の窒素濃度算出方法によって、第1に、測定機器間の誤差、例えば光軸の僅かなずれや光学パーツ間のバラツキの影響等をなくすことが可能であり、第2に、使用するシリコン基板間の屈折率および吸収係数のバラツキ、例えば、基板に打ち込む不純物の種類や濃度の違いによって生じるバラツキの影響をなくすことが可能であり、第3に、成膜装置や成膜条件により作製される酸化膜の屈折率値あるいは/および吸収係数値のバラツキの影響をなくすことが可能であることが、明白である。極薄酸窒化膜中の窒素量をモニタリングするためには、本参考例2の窒素濃度算出方法でクリアされる上述のバラツキに対する補正が必要である。
【0035】
以上、本発明をその好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明の絶縁体膜の製造方法は、上述した実施の形態のみに制限されるものではなく、本願発明の要旨を変更しない範囲で種々の変化を施した絶縁体膜の製造方法も、本発明の範囲に含まれる。例えば、本発明の絶縁体膜の製造方法に用いるプラズマ励起法としては、ECRプラズマ法以外に、ICP(Inductively-Coupled Plasma)法、RF(Radio Frequency)プラズマ法、ヘリコン波プラズマ法、等を用いてもよい。また、希ガスとしては、アルゴンガスを用いたが、ヘリウムガス、ネオンガス、クリプトンガス、キセノンガス等の希ガスを用いた場合にも、同様の効果を得ることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による絶縁体膜の製造方法は、酸素ガスの導入に先だって希ガスを導入し、非反応性プラズマを形成した状態で酸素ガスをプラズマ化するものであるから、初期増殖酸化を避けることが可能となり、これにより、1.0nm以下の酸化膜厚領域において高精度に膜厚を制御することが可能となる。
また、本発明による絶縁体膜の製造方法は、窒素プラズマ雰囲気中の窒素イオン量を窒素イオンがシリコン基板とシリコン酸化膜との界面にまで到達しない値に制御するものであるから、酸化膜表面側へ窒素を局在させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る絶縁体薄膜の製造装置の断面図。
【図2】 本発明の第1の参考例に係る酸化膜の製造方法を説明するためのタイミングチャート。
【図3】 本発明の第1の参考例に係る製造方法における酸化時間−酸化膜厚特性図。
【図4】 本発明の第1の参考例に係る製造方法における酸素ガス流量/総ガス流量−酸化膜厚特性図。
【図5】 本発明の第1の参考例に係る製造方法における圧力をパラメータとした酸化時間−酸化膜厚特性図。
【図6】 比較例1に係る製造方法における酸化時間−酸化膜厚特性図。
【図7】 本発明の第1の実施の形態に係る酸窒化膜の製造方法における窒素ガス圧力−窒素種特性図。
【図8】 本発明の第1の実施の形態に係る製造方法で作製される膜厚6nmの酸窒化膜中の窒素のSIMSプロファイル図。
【図9】 本発明の第1の実施の形態に係る製造方法で作製される別の膜厚6nmの酸窒化膜中の窒素のSIMSプロファイル図。
【図10】 本発明の第1の実施の形態に係る製造方法で作製される膜厚1nmの酸窒化膜中の窒素のSIMSプロファイル図。
【図11】 本発明の第2の参考例に係る窒素濃度算出方法に用いるシリコンの屈折率および吸収係数と公表されているシリコンの屈折率および吸収係数の入射光エネルギー依存特性図。
【図12】 本発明の第2の参考例に係る窒素濃度算出方法に用いるシリコン酸化膜の屈折率および吸収係数と公表されているシリコン酸化膜の屈折率および吸収係数の入射光エネルギー依存特性図。
【図13】 本発明の第2の参考例に係る窒素濃度算出方法により測定された窒素量とXPSにより測定された窒素量との対比図。
【図14】 比較例2に係る通常の分光エリプソメトリーにより測定された窒素量とXPSにより測定された窒素量との対比図。
【符号の説明】
1 試料交換室
2 試料搬送ロボット室
3 成膜室
4 ヒータ室
5A、5B ゲートバルブ
6 基板搬送機構
7、7a 基板
8 プラズマ励起部
9 遮蔽板
10 ヒータ
20、30、40 ガス供給系
21、23、31、33、41、43 ストップバルブ
22、32、42 マス・フロー・コントローラ
24 酸素ガスボンベ
34 窒素ガスボンベ
44 アルゴンガスボンベ
51、52、53、54 排気系
61、62 応答ピーク強度
71、72、74、75、76、77 SIMSプロファイル曲線
73 界面
81、83 シリコンの屈折率
82、84 シリコンの吸収係数
85、87 シリコン酸化膜の屈折率
86、88 シリコン酸化膜の吸収係数

Claims (14)

  1. プラズマ励起手段にガスを供給してプラズマ化し、該プラズマを基板上に供給し、プラズマ中に生成された基板と反応する活性種と基板とを反応させることによって前記基板表面に絶縁体膜を形成する工程を備える半導体装置の製造方法において、前記基板と反応する活性種を生成しないガスのみを前記プラズマ励起手段に供給して非反応性プラズマを形成してこれを前記基板上に供給し、その後に前記基板と反応する活性種を生成しないガスに加えて前記活性種を生成する原料ガスを前記プラズマ励起手段に供給し、前記活性種を含む反応性プラズマを生成してこれを前記基板上に供給して前記絶縁体膜を形成し、前記絶縁体膜を形成する工程に続けて、前記プラズマ励起手段に窒素を供給して窒素プラズマを生成し、前記絶縁体膜の少なくとも一部を窒化する工程が付加されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 非反応性プラズマのプラズマ状態が安定した後に前記活性種が生成される原料ガスを前記プラズマ励起手段に供給して前記反応性プラズマを形成することを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記窒素プラズマ中の窒素イオン量の中性窒素量に対する比率が1/10以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記窒素プラズマの圧力が、1.5×10−3Torr(2.00×10−1Pa)以上で、1×10−1Torr(13.3Pa)以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  5. 少なくとも一部が窒化された前記絶縁体膜または前記酸化膜中の窒素プロファイルは表面側に局在していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記絶縁体膜の膜厚が0.3nm以上で、1nm以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  7. プラズマ励起手段に窒素ガスを供給してプラズマ化し、生成された窒素プラズマを酸化膜を有する基板上に供給して、前記酸化膜の少なくとも一部を窒化する工程を備える半導体装置の製造方法において、前記窒素プラズマ中の窒素イオン量の中性窒素量に対する比率が1/10以下であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 前記窒素プラズマの圧力が、1.5×10−3Torr(2.00×10−1Pa)以上で、1×10−1Torr(13.3Pa)以下であることを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 少なくとも一部が窒化された前記絶縁体膜または前記酸化膜中の窒素プロファイルは表面側に局在していることを特徴とする請求項7または8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記絶縁体膜を形成するに要する時間が60秒以上であるように前記反応性プラズマの条件が設定されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記基板がシリコン基板であって、プラズマ状態において前記活性種を生成する前記原料ガスが酸素であることを特徴とする請求項1から6、10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記活性種を生成する前記原料ガスの希釈率(原料ガス流量/総流量)が、3/10以下であることを特徴とする請求項1から6、10、11のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記プラズマの圧力が、5×10−3Torr(6.67×10−1Pa)以上で、1×10−1Torr(13.3Pa)以下であることを特徴とする請求項1から6、10から12のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  14. ゲート絶縁膜を形成するために、前記絶縁体膜または前記酸化膜上に高誘電率絶縁膜を形成することを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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